次の各項では、Microsoft IIS Web Server用Oracle WebLogic Serverプロキシ・プラグインをインストールして構成する方法を説明します。
「Oracle WebLogic Serverプロキシ・プラグインの入手方法」の説明に従って、IIS Web Server用Oracle WebLogic Serverプロキシ・プラグインをダウンロードします。zipファイルには、これらのファイルが含まれています。
表5-1 Microsoft IISプラグインのZipに含まれているファイル
(パス)/ファイル名 | 説明 |
---|---|
README.txt |
このディストリビューションに固有の情報、最新の更新およびその他の正誤表 |
bin/orapki.bat |
Oracleウォレットを構成するためのorapkiツール |
jlib/*.jar |
orapkiヘルパーJavaライブラリ |
iisproxy.dll |
WebLogicプロキシ・モジュール |
lib/*.dll |
ヘルパー・ライブラリ |
この項では、Microsoft IIS 7.0のプラグインのインストール方法と構成方法について説明します。
この項では、Microsoft Internet Information Server IIS 7.0プラグインの設定方法について説明します。
IIS 7.0用のMicrosoft Internet Information Serverプラグインを設定するには、次の手順を実行します。
WebLogic Serverによって提供される予定のWebアプリケーションに含めることができるすべての静的コンテンツをIISが提供できるようにするには、次の手順を実行してください。
「Microsoft IIS 7.0プラグインのインストールと構成」の説明に従って、IIS Web Server上でMicrosoft IIS Web Server用Oracle WebLogic Serverプロキシ・プラグインを設定することでアプリケーションを構成します。
オラクル社のドキュメントで説明されているとおりに、proxyという名前のハンドラ・マッパーを作成してあると想定します。
注意:
プロキシ設定では、WLEXCLUDEPATHORMIMETYPE
プロパティを使用しないでください。これは、必要でも役立つこともなく、手順がわかりにくくなる可能性があるだけです。
「IIS マネージャ」で、手順1で作成した仮想ディレクトリまたはアプリケーションをクリックしてホーム・ページを表示します。
「Handling Mappers」をダブルクリックし、右側のペインで「順序指定された一覧の表示」をクリックします。ハンドラ・マッピングの順序指定された一覧が表示されます。
proxyを選択して、StaticFileハンドラ・マッピングの下にドラッグします(つまり、StaticFileハンドラ・マッピングがproxyハンドラ・マッピングの上に表示されます。)
静的ファイルを編集し、要求パスを*.jpgに変更します。ファイルを保存します。
PNG、GIF、CSSなどの種類の静的ファイルを提供するようにIISを構成します。
リクエストしたファイルの拡張子に関係なく、Webサイトまたは仮想ディレクトリへのすべてのリクエストの開始時にInternet Server API (ISAPI)アプリケーションを実行するように該当のWebサイトまたは仮想ディレクトリを構成できます。この機能を使用することで、iisproxy.dllにマッピングを挿入し、パスによってWebLogic Serverへリクエストをプロキシできます。
次に示す手順は、IIS向けの「Add a Wildcard Script Map」(http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc754606(WS.10).aspx
)で説明されている、IISでワイルドカード・スクリプト・マップを追加し、ISAPIを使用してパスによってプロキシする方法をまとめたものです。
注意:
同じIISサイト内の複数のIISアプリケーションにリクエストをプロキシする場合は、後続リクエストが最初のWebサイトにしかプロキシされない状態にならないように、各IISアプリケーションを作成して、それぞれに一意のアプリケーション・プールを割り当てます。
IIS 7.xでは、アプリケーション・プールを仮想ディレクトリに割り当てることはできません。
複数のWebサイト(IISで仮想ディレクトリとして定義)からWebLogic Serverへリクエストをプロキシするには:
注意:
IIS 7.0には「アプリケーション保護」オプションがないため、手順6はIIS 6.0のみに適用されます。特定のIISサイト内に存在するIIS仮想ディレクトリが厳密に1つであることを除けば、この手順はIIS 7.0で機能します。このような制限があるのは、IIS 7.0では仮想ディレクトリごとに一意のアプリケーション・プールを割り当てることができず、後続リクエストが必ず最初のwebsite
(仮想ディレクトリ)にプロキシされるためです。
クラスタ化されていない単一のWebLogic Serverで、次のiisproxy.iniファイルのサンプルを使用できます。コメント行は#で示されています。
# This file contains initialization name/value pairs # for the IIS/WebLogic plug-in. WebLogicHost=localhost WebLogicPort=7001 ConnectTimeoutSecs=20 ConnectRetrySecs=2
クラスタ化されたWebLogic Serverで、次のiisproxy.iniファイルのサンプルを使用できます。コメント行は#で示されています。
# This file contains initialization name/value pairs # for the IIS/WebLogic plug-in. WebLogicCluster=myweblogic.com:7001,yourweblogic.com:7001 ConnectTimeoutSecs=20 ConnectRetrySecs=2
注意:
プラグインとWebLogic Serverとの間でSSLを使用する場合は、ポート番号をSSLリスニング・ポートとして定義する必要があります。
ACLは、IISによってAuthorizationヘッダーが渡されない場合、Microsoft IIS Web Server用Oracle WebLogic Serverプロキシ・プラグイン12c (12.2.1.1.0)では機能しません。次の情報を参考にして、IISによって必ずAuthorizationヘッダーが渡されるようにしてください。
この項では、Microsoft IIS 7.5のプラグインのインストール方法と構成方法について説明します。
次の手順に従い、Microsoft IIS 7.5プラグインをインストールして構成します。
Microsoft IIS 7.5をインストールします。
Microsoft IIS 7.5の必要な機能がすべて有効になっていることを確認します。
「スタート」メニューで、「コントロール パネル」、「プログラムと機能」の順に選択します。「Internet Information Services (IIS) 7+ Manager」を選択します。「Windows の機能の有効化または無効化」をクリックします。
「Internet Information Services」の下のツリー全体を開き、サブ機能がすべて選択されていることを確認します。
Oracle WebLogic Serverプロキシ・プラグインの最新のzipファイルをダウンロードしてインストールします。
次の内容でiisproxy.ini
ファイルを%
PLUGIN_HOME
%\lib\
フォルダに作成します。
WebLogicHost=URL_of_WebLogic_Host
WebLogicPort=WebLogic_Port
Debug=ALL DebugConfigInfo=ON WLLogFile=C:\Temp\wl-proxy.log
%
PLUGIN_HOME
%\lib
フォルダがシステムのPATH
(「コントロール パネル」、「システム」、「システムのプロパティ」、「環境変数」、「システムのプロパティ」、「PATH」の順に選択)に含まれていることを確認します。
「IIS マネージャー」を開きます(「スタート」、「すべてのプログラム」→「管理ツール」→「Internet Information Servicesマネージャー」 を選択)。
IISに新しいWebサイトを作成します。詳細は、IISヘルプ・システムを参照してください。
サイト名をクリックして、「ハンドラー マッピング」を開き、スクリプト・マップを追加します(「拡張子」を.jsp
などの値に設定し、「実行可能ファイル」を%
PLUGIN_HOME
%\lib
\iiproxy.dll
に設定して、値を「名前」に割り当てます)。
「MIME の種類」をクリックして、MIMEの種類が拡張子に定義されていることを確認します。MIMEの種類とその定義(ない場合)を追加します。
サイト名をクリックし、「ディレクトリの参照」を開いて機能を有効にします。
IISを起動します(コマンド・プロンプトでservices.msc
と入力し、下部にある「World Wide Web発行サービス」に移動して再起動します。さらに、Webサイトを再起動します)。
リクエストをブラウザからhttp://
iishost
:iisport
/application_name
/
に送信して構成をテストし、レスポンスを検証します。
ここで、iishost
は、IISサーバーのURL、iisport
はポート番号になります。iisport番号が、WebLogic Serverのポート番号と異なることに注意してください。
WLSプラグインを構成して機能することを確認した後(「Microsoft IIS 7.5プラグインのインストールと構成」を参照)、次の手順に従い、静的ファイルを提供します。
IISからのリクエスト「http://localhost:80/console」およびバックエンドWebLogic Serverからのその他の動的コンテンツに対して、*.gif
や*.png
イメージなどの静的ファイルを提供するとします。「IIS 7.5での静的ファイルの提供」の他に次の手順を実行します。
「IIS 7.5での静的ファイルの提供」で説明する手順を実行します。
「既定の Web サイト」を右クリックして「仮想ディレクトリの追加」をクリックし、「仮想ディレクトリの追加」ダイアログ・ボックスに次の内容を入力します。
エイリアス: console
物理パス: C:\
path_to_the_wls_plug-in
\console
この例では、consoleの物理パスはC:\OHS_Plugin_IIS\console
になります。
「OK」をクリックします。「既定の Web サイト」の左ペインに「console」
エントリが表示されます。
「既定の Web サイト」で「console」をクリックします。右側に「consoleホーム」が開きます。
「consoleホーム」ペインで「ハンドラー マッピング」をクリックします
「StaticFile」を右クリックし、「編集」を選択します。「モジュール マップの編集」ダイアログ・ボックスでフィールドを次のように更新します。
要求パス: *.png (つまり、「*」を「*.png」に変更)
モジュール: StaticFileModule, DefaultDocumentModule, DirectoryListingModule (デフォルト)
実行可能ファイル: 不要。空白のままにしておきます。
名前: StaticFile (ここでの名前変更は不可)
「要求の制限」をクリックします。「要求の制限」ダイアログ・ボックスの「マップ」タブで、「要求のマップ先が次の場合のみハンドラを呼び出す」を選択した場合、「ファイル」または「フォルダー」を選択します。「OK」→「OK」をクリックしてダイアログ・ボックスを閉じます。
前述の手順では、IISサーバーから*.pngを提供します。
*.gifファイルなど、他のイメージ・ファイルを提供するには、次の手順を実行します。
「Consoleホーム」で「ハンドラー マッピング」をクリックし、右側で「モジュール マップの追加」をクリックして、次の内容を入力します。
要求パス: *.gif
モジュール: StaticFileModule, DefaultDocumentModule, DirectoryListingModule
実行可能ファイル: 不要。空白のままにしておきます
名前: StaticFileForGIF
「要求の制限」をクリックします。「マップ」で、「要求のマップ先が次の場合のみハンドラを呼び出す」を選択していることを確認し、「ファイル」または「フォルダー」を選択して、「OK」→「OK」をクリックします
ハンドラの順序を調整します。
「既定の Web サイト」で「console」をクリックして、右側で「ハンドラー マッピング」、「順序指定された一覧の表示」の順にクリックします
「proxy」を選択して、「proxy」が「StaticFile」と「StaticFileForGIF」の下になるまで移動します。つまり、順序は次のようになります。
StaticFile StaticFileForGIF proxy
http://loclhost:
<iis-port>
/console
リクエストに属する静的ファイルをすべてWebLogic ServerからIISにコピーします。
サービスを再起動してから、Webサイトを再起動します。
イメージ(*.png
および*.gif
)がIISで提供され、動的コンテンツがWeblogicサーバーで提供されるようになりました。
たとえば、リクエストhttp://localhost:80/console
の場合、コンソールのイメージはIISで提供され、*.png
や*.gif
以外のリクエストはすべてWeblogic Serverで提供されます。