JMSリソース・アダプタには次のコンポーネントがあります。
ra.xml
ファイル: 外部アプリケーション・サーバーとWebLogic JMSの間で相互運用するために、JMSリソース・アダプタを構成する際に使用されるxml
ファイルです。
wlthint3client.jar
ファイル: WebLogicシンT3 Javaクライアントは、外部アプリケーション・サーバーおよびWebLogic Server上で実行されるアプリケーション間の統合を提供する、軽量のクライアントです。一般的なユースケースの1つに、WebLogic JMS宛先との統合があります。
詳細は、Oracle WebLogic Serverスタンドアロン・クライアントの開発のWebLogicシンT3クライアントの理解を参照してください。
Oracleウォレットのサポート用の次のクラス・ファイルとJARファイル:
oraclepki.jar
osdt_cert.jar
osdt_core.jar
WalletUtilWrapper.class
詳細は、Oracleウォレットを使用した資格証明の保護を参照してください。
weblogic.jms.ra.jar
ファイル: Java EE Connector Architectureバージョン1.7に準拠したWebLogic Serverリソース・アダプタの実装。
次のタスクを実行してJMSリソース・アダプタを外部アプリケーション・サーバーと統合し、アプリケーションがWebLogic JMSと相互運用できるようにするのに必要な手順の基本的な概要を説明します。
アプリケーションがJMS準拠でweblogic.jms.extensions
APIを使用できることを確認します。
JMSリソース・アダプタの機能、サポートおよび制限の詳細は、WebLogic JMSリソース・アダプタの理解および一般的な制限および考慮点を参照してください。
WebLogic JMSのプログラミングに関する基本情報は、Oracle WebLogic Server JMSアプリケーションの開発のWebLogic JMSの理解を参照してください。
使用環境にあわせて、次の各章の説明に従ってra.xml
ファイルを構成します。
JMSリソース・アダプタをデプロイおよび管理します。デプロイ、構成および監視などの管理タスクに対して、外部アプリケーション・サーバーのネイティブ・サポートを使用します。詳細は、Oracle GlassFish ServerでのJMSリソース・アダプタの管理を参照してください。
エラー・メッセージでは、JMSリソース・アダプタおよびその他のOracle Fusion Middlewareコンポーネントの使用時に発生するエラー・メッセージについて説明します。
JMSリソース・アダプタを使用する場合は、次の考慮点と制限に注意してください。
2つ以上のJMSリソース・アダプタが同じアプリケーション・サーバー上にデプロイされている場合、それらのデプロイメントでwljmsra.rar
ファイルの同じバージョンのOracle WebLogic Serverを使用する必要があります。異なるリリース・バージョンのJMSリソース・アダプタには、予測できない結果を引き起こす可能性がある差異が含まれている場合があります。
リスニング・メッセージドリブンBean (MDB)が使用不可能になった場合、JMSリソース・アダプタによって恒久サブスクライバが自動的にサブスクライブ解除(つまり削除)されることはありません。WebLogic Server MDBはサブスクライブ解除の機能をサポートしていますが、サブスクリプションを作成して名前を付けることもできます。外部アプリケーション・サーバーを使用すると、通常ユーザーはMDB構成でサブスクリプション名を指定できるため、指定された恒久サブスクライバのサブスクライブ解除が適切であるかどうかを判断することが困難になります。指定されたサブスクリプションの削除が適切であると判断できた場合でも、Java Connector Architecture規約では、サブスクライバを削除するためのコールバック・インタフェースの標準実装は提供されません。
JMSクライアントの自動フェイルオーバーはサポートされていません。
詳細は、JMSリソース・アダプタ・アウトバウンド接続の制限を参照してください。
WebLogic JMSリソース・アダプタを自動的に使用するアプリケーションは、外部アプリケーション・サーバーの接続マネージャに関連付けられているWebLogic JMS接続を使用します。様々なJava EE仕様で説明されているように、これらのJMSの管理対象接続は、他のアプリケーションによって再利用するために、作成および使用され、外部アプリケーション・サーバーの接続プールに返されます。これには次の制限があります。
接続上でのsetClientID
メソッドの使用はサポートされていません。接続上にClientID
プロパティが設定されている場合、接続は削除できないため、その接続を再利用するすべてのアプリケーションはClientID
値を取得することになります。また、このような接続を使用するアプリケーションでは、すでにこの操作が実行されているためsetClientID
メソッドを接続上で呼び出すことはできません。
Java EE 7仕様で指定されているように、setExceptionListener
などのコンテナによる接続管理を妨げる可能性のあるその他のメソッドはサポートされていません。
接続ファクトリの設定の一部として、たとえばsetSubscriptionSharingPolicy
メソッドを使用して接続プロパティを設定する必要があります。そうでない場合、接続上でプロパティを直接設定する前に、管理対象接続プールに接続およびセッションが作成されていることを確認する必要があります。
MDBのメッセージ・リスナーを構成する場合、<trans-attribute>
要素に使用できる値は、REQUIRED
およびNOT_SUPPORTED
のみです。
詳細は、次のURLでTransactionAttributeType
に列挙されたタイプの説明を参照してください。
http://docs.oracle.com/javaee/7/api/javax/ejb/TransactionAttributeType.html
次の各項では、JMSリソース・アダプタがweblogic.jms.extensions
APIをサポートする方法について説明します。
JMSリソース・アダプタはカスタム・ラッパー・クラスを使用してweblogic.jms.extensions
インタフェースを自動的に実装し、順序単位(UOO)やメッセージ・スケジューリングなどのWebLogic機能をサポートします。JMSリソース・アダプタra.xml
ファイルには、適切なWebLogic JMSラッパー・クラスに対応するエントリが事前に入力されているため、サポートされているWebLogic JMS機能にアクセスするための追加の構成は必要ありません。
注意:
weblogic.jms.extensions
APIを使用する場合、JMSリソース・アダプタの接続ファクトリに説明されているようにWebLogic接続ファクトリを使用します。
JMSリソース・アダプタでは、次のweblogic.jms.extensions
インタフェースをサポートしています。
weblogic.jms.extensions.WLConnection
weblogic.jms.extensions.WLSession
weblogic.jms.extensions.WLQueueSession
weblogic.jms.extensions.WLTopicSession
weblogic.jms.extensions.WLDestination
weblogic.jms.extensions.WLMessageProducer
weblogic.jms.extensions.WLMessage
weblogic.jms.extensions.XMLMessage
JMSリソース・アダプタでは、次のweblogic.jms.extensions
クラスをサポートしています。
weblogic.jms.extensions.ClientSAFEncrypt
weblogic.jms.extensions.ClientSAFFactory
weblogic.jms.extensions.ClientSAFGenerate
weblogic.jms.extensions.ClientSAFParser
weblogic.jms.extensions.ConsumerInfo
weblogic.jms.extensions.DestinationInfo
weblogic.jms.extensions.JMSDestinationAvailabilityHelper
weblogic.jms.extensions.JMSHelper
weblogic.jms.extensions.JMSMessageFactoryImpl
weblogic.jms.extensions.JMSMessageInfo
weblogic.jms.extensions.JMSModuleHelper
weblogic.jms.extensions.JMSRuntimeHelper
weblogic.jms.extensions.Schedule
Oracleでは、WebLogicのサンプル・コンポーネントをインストールして構成するときに使用できるJMSリソース・アダプタのサンプルを提供します。このサンプルは、外部アプリケーション・サーバーにデプロイされたJMSリソース・アダプタを使用する方法を示しています。このサンプルは、単純な従業員クロックイン・アプリケーションを使用してWebLogic JMSサービスと相互運用する方法を示しています。
このサンプルは、次の方法を示します。
WebLogic Serverクラスタの構成および使用
WebLogic接続ファクトリの構成および使用
分散トピックとキューの構成および使用
サポートされているアプリケーション・サーバーにリストされた、サポートされている外部アプリケーション・サーバーへのJMSリソース・アダプタのデプロイ。
次を指定するJMSリソース・アダプタconfig-properties
ファイルの構成
JMSサービスを提供するWebLogic ServerインスタンスのWebLogic JNDIコンテキスト
DistributedQueue
としてWebLogic JNDIにバインドされている宛先に、ローカルJNDI名sample/destination/queue
をマッピングするadminobject
要素
DistributedTopic
としてWebLogic JNDIにバインドされている宛先に、ローカルJNDI名sample/destination/topic
をマッピングするadminobject
要素
weblogic.jms.ConnectionFactory
としてWebLogic JNDIにバインドされている接続ファクトリにマッピングされる、sampleまたはfactoryとしてローカルJNDI名にバインドされている接続ファクトリ
JMSリソース・アダプタの接続ファクトリおよび宛先に定義されているローカルJNDI名にマッピングされる、サーブレットのweb.xml
デプロイメント・ディスクリプタ・ファイルの要素resource-ref
およびresource-env-ref
の構成
MDBがインバウンド・メッセージを消費できるために必要なactivation-config
要素の構成
インストールされると、JMSリソース・アダプタのサンプルはORACLE_HOME
\wl_server\samples\server\examples\src\samples\jms\resourceAdapter
にあります。詳細は、Oracle WebLogic Serverの理解のサンプル・アプリケーションとコード例を参照してください。