この章では次の項について説明します。
次の4つのツールのいずれかを使用して、WebLogic Server MTを管理できます。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control (FMWC) (推奨のグラフィカル・ユーザー・インタフェース)
Oracle WebLogic Server管理コンソール
WebLogic Scripting Tool(WLST)
Representational State Transfer (REST) API
この章では、各タスクに関して次のことを示します。
所定のタスクを達成するための主な手順(関連するFusion Middleware Controlオンライン・ヘルプ・トピックへのリンクが含まれます)
WLSTの例
場合によっては、Fusion Middleware ControlとWebLogic Server管理コンソールで、機能が提示される方法が異なります。この章では、これらの場合について示し、必要に応じてWebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプへのリンクを示します。
図2-1に示されているWebLogic Server MTの概観を考えてみます。この図は、ドメイン・パーティション、Oracle Traffic Director、WebLogic ServerドメインおよびOracle Coherenceの関係を示しています。
図2-1のWebLogic Server MTを構成するには、次のようにします。
『Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールと構成』のWebLogic Server MT用のOracle WebLogic ServerおよびOracle Coherenceのインストールに関する項の説明に従い、MT用のWebLogic Serverをインストールします。
注意:
Oracle Traffic Directorを使用して、パーティションで実行中のアプリケーションへのトラフィックを管理する予定の場合、管理対象サーバーが実行されるリモート・ホスト上の同じパスにWebLogic Serverをインストールする必要があります。新しいライフサイクル管理機能では、管理サーバー・ホストにインストールされたものと同じ相対パスで使用できる必要があるプラグインJava Archive (JAR)ファイルにアクセスする必要があります。
Oracle Traffic Directorを使用してパーティションへのトラフィックを管理するには、『Oracle Traffic Directorインストレーション・ガイド』の説明に従い、Oracle Traffic Directorをコロケート・モードでインストールします。
Oracle Traffic DirectorとWebLogic Serverは、(図2-1に示すように)異なるシステム上の異なるOracle_Home
の場所にインストールすることも、単一システム上の同じOracle_Home
にインストールすることもできます。
Oracle Traffic Directorを使用してパーティションへのトラフィックを管理するには、「Oracle Traffic Directorのドメインの作成」の説明に従い、構成ウィザードを使用してOracle Traffic Directorドメインを作成します。
Oracle Traffic Director - Restricted JRF
テンプレートを使用して、ドメインを作成します。このテンプレートによって、他の必要なテンプレートの多くが自動的に含められます。
『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogic Serverドメインの作成に関する項の説明に従い、新しいドメインを作成します。
『Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールと構成』のWebLogic Server MultitenantのためのOracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールに関する項の説明に従い、Oracle Enterprise Manager - Restricted JRF
テンプレートを使用してドメインを作成します。このテンプレートによって、他の必要なテンプレートの多くが自動的に含められます。
WebLogic Serverのライフサイクル・マネージャ(LCM)を使用して、パーティション構成の変更をOracle Traffic Directorと調整するには、WLSTを使用して、WebLogic ServerドメインでLCMを有効にします。
edit() startEdit() cd("/") lcmConfig=cmo.getLifecycleManagerConfig(); lcmConfig.setDeploymentType("admin") lcmConfig.setOutOfBandEnabled(true)
ドメイン・パーティションで使用する必要があるクラスタおよび管理対象サーバーを作成します。
Fusion Middleware ControlまたはWebLogic Server管理コンソールを使用する場合は、クラスタの作成時にパーティション固有の事項はありません。詳細は、『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のWebLogicクラスタの設定に関する項を参照してください。
ただし、WLSTを使用して管理対象サーバーを作成する場合は(手動構成か動的かを問わない)、必要なOracle Java Required Files (JRF)テンプレートが適用されません。Fusion Middleware Controlでは、ドメインのモニタリングを有効にするために、JRFテンプレートが必要です。
したがって、WLSTを使用する場合は次のようにします。
WLSTを使用してクラスタまたは管理対象サーバーを作成します。
applyJRF
コマンドを使用して、JRFテンプレートを管理対象サーバーに適用します。詳細は、『インフラストラクチャ・コンポーネントWLSTコマンド・リファレンス』を参照してください。
「仮想ターゲットの構成」の説明に従い、1つ以上の仮想ターゲットを作成します。
「リソース・グループ・テンプレートの構成」の説明に従い、リソース・グループ・テンプレートを作成して構成します。
オプションで、「アプリケーションのデプロイ」の説明に従い、アプリケーションをリソース・グループ・テンプレートにデプロイします。パーティション固有のデータベース接続がアプリケーションで必要となる場合があります。
「セキュリティの構成」の説明に従い、新しいセキュリティ・レルムを作成します。
Oracle Traffic Directorを使用してパーティションへのトラフィックを管理するには、「Oracle Traffic DirectorのMT構成およびインスタンスの作成」の説明に従い、Fusion Middleware Controlを使用してOracle Traffic Directorインスタンスを作成します。
「ドメイン・パーティションの構成」の説明に従い、ドメイン・パーティションを作成します。
「リソース・オーバーライドの構成」の説明に従い、Java Database Connectivity (JDBC)接続などのリソースをオーバーライドします。
オプションで、「Oracle Coherenceの構成」の説明に従い、Oracle Coherenceを構成します。
オプションで、「リソース消費管理の構成」の説明に従い、リソース・マネージャを構成します。
「パーティションのモニタリングおよびデバッグ」の説明に従い、ドメイン・パーティションをモニターします。