この項では、スクリーン・リーダー・モードについて説明します。セッションは、スクリーン・リーダーでの使用に最適化されるように定義できます。これには、Application Express開発環境を使用する場合と、ユーザー独自のアプリケーションを使用する場合の両方が含まれています。
スクリーン・リーダー・モードを有効化すると、現在はデフォルトで次の機能を実行します。
Report View
またはGroup By View
の対話モード・レポート・リージョンでは、情報を伝達するためにデータ表が使用されます。データ表では、スクリーン・リーダーのユーザーに対して表が格納する情報を記述するテキスト記述が必要です。スクリーン・リーダー・モードで実行するとき、これらのデータ表には詳細なサマリー・テキストが次の形式で格納されます。
リージョン: 開発者により定義されるリージョンの名前。
レポート: 「対話モード・レポート」内の現在の「保存されたレポート」
の名前。「保存されたレポート」が定義されていない場合は、デフォルトの「プライマリ・デフォルト」
に設定されます。
ビュー: レポートの現在のビュー(「レポート」
または「グループ化」
のいずれか)。
表示行の開始: 現在表示されている行セットの開始行。
表示行の終了: 現在表示されている行セットの終了行。
行合計: レポートにより返された行の合計数。
対話モード・レポート・リージョンには、レポート・データにAggregates
を追加する機能が提供されています。使用可能な集計の1つが列の値のSum
です。スクリーン・リーダー・モードでの実行中、合計された値の接頭辞としてSum:
のテキストが表示されます。標準モードでは、合計された値のみが表示されます。その他の集計では、モードにかかわらず、集計タイプ接頭辞がデフォルトで表示されます。
アイテム・レベルのヘルプ・テキストは、スクリーン・リーダー・モードでは別の方法で提供されます。標準モードでは、特定アイテムのヘルプ・テキストを表示するダイアログがページに表示されます。ただし、これらのダイアログはスクリーン・リーダーと一緒に使用する場合に多くの問題があるため、スクリーン・リーダー・モードで実行するときは、クラシック・ポップアップ・ページを使用してアイテムのヘルプ・テキストを表示します。
スクリーン・リーダー・モードでは、発生した検証エラーに対するユーザーの処理プロセスが大きく改善されています。次に例を示します。フォーム・ページが送信され、検証が失敗して、エラーが表示されました。ページ・アイテムに関連付けられているエラーがある場合、マークアップがページ・アイテムに追加され、フォーム・フィールドを移動する際に、スクリーン・リーダーによってアイテムに無効なエントリが含まれていることがユーザーに通知されます。さらに、フォーム・フィールドを移動する際に、対応するエラー・メッセージがユーザーに通知されます。
ヒント:
これらの改善を利用するには、使用するスクリーン・リーダーとブラウザの両方でWAI-ARIAがサポートされている必要があります。
対話モード・レポート・リージョンには固定ヘッダー・オプションがあり、開発者はこれを使用して、ビジュアル・ユーザー向けに対話モード・レポートのヘッダーを固定できます。この機能は基礎となる表構造を変更しますが、このことはスクリーン・リーダー・ユーザーにとって不利益となるため、スクリーン・リーダー・モードの実行時には、このオプションは無効になります。
スクリーン・リーダー・モードを有効にするには、ワークスペースのホームページとOracle Application Express管理サービスのページにある「アクセシビリティ・モード」リストから「スクリーン・リーダー」を選択します。
Webシート・アプリケーションでスクリーン・リーダー・モードを有効にするには、「Webシート」ホームページの右側下にある「スクリーン・リーダー」リンクをクリックします。
Oracle Application Express開発環境をスクリーン・リーダーとともに使用する場合は、このオプションが有効であることを確認してください。