Oracle Application Express開発インスタンスの各種の一般的な設定を制御します。これには、ワークスペースのプロビジョニング動作、記憶域、電子メール、ウォレット情報、レポート出力、「ヘルプ」メニュー、ワークスペース・サイズ・オプションおよびアプリケーションID範囲の構成が含まれます。
参照:
インスタンス管理者は、ワークスペースをプロビジョニングする(または作成する)ときのオートメーションの程度を決定します。
割当ての動作方法を決定するには、インスタンス管理者は、「インスタンスの設定」ページで次のいずれかの「プロビジョニング・ステータス」オプションを選択します。
「手動」 - このモードでは、インスタンス管理者が新しいワークスペースを作成し、ワークスペース管理者にログイン情報を通知します。
リクエスト - ユーザーがセルフ・サービス方式で直接ワークスペースをリクエストします。ユーザーはログイン・ページのリンクをクリックしてリクエスト・フォームにアクセスします。ワークスペース・リクエストが承認されると、該当するログイン情報が電子メールで自動的にユーザーに送信されます。
電子メールの検証でのリクエスト - このモードでは、ユーザーがサインイン・ページでリンクをクリックしてワークスペースを直接リクエストし、リクエスト・フォームにアクセスします。各ユーザーは、検証リンクを含む電子メールを最初に受信します。ユーザーが検証リンクをクリックすると、リクエストが処理されます。ユーザーは、この後サインイン・ページを使用してワークスペースにアクセスできます。
注意:
サインイン・ページのリンクを使用してユーザーがワークスペースをリクエストできるようにするには、プロビジョニング・ステータスを「リクエスト」または電子メールの検証でのリクエストにする必要があります。割当てステータスが「手動」に設定されている場合、サインイン・ページにリンクが表示されません。
「電子メール・プロビジョニング」を使用すると、電子メールの検証で割当てを行う場合に、ワークスペースの割当てが無効になります。
電子メール割当てを無効にするには、次の手順を実行します。
インスタンス管理者は、ワークスペースや自動拡張表領域をリクエストした際に新しいスキーマを要求したり、指定日数に達したアップロード済ファイルを削除する記憶域オプションを構成できます。
ワークスペースをリクエストするユーザーが、既存のスキーマを選択することができるか、または新しいスキーマをリクエストする必要があるかを制御します。
ワークスペースの作成時に新しいスキーマを要求するには、次のステップを実行します。
参照:
「自動拡張表領域の有効化」。
自動拡張表領域の有効化。
「自動拡張表領域」を有効にすると、Oracle Application Expressで割り当てられる表領域は、リクエストされたサイズの1/10のサイズのデータ・ファイルで作成されます。データ・ファイルは、リクエストされたサイズまで自動的に拡張します。たとえば、ユーザーが100MBのワークスペースをリクエストすると、データ・ファイルの初期サイズは10MBとなり、100MBの最大サイズまで自動的に拡張します。
「自動拡張表領域」を有効にするには、次の手順を実行します。
bigfile表領域のサポートを有効化します。
ワークスペースが割り当てられると、Oracle Application Expressは関連するデータベース・ユーザー、表領域およびデータファイルを作成します。「bigfile表領域」が有効な場合、Oracle Application Expressで割り当てられる表領域は、bigfileの表領域として作成されます。bigfile表領域は、単一で非常に大きいデータファイルを持つ表領域です。これに対して、従来のsmallfile表領域には複数のデータファイルを格納できますが、各データファイルは大きくありません。
ヒント:
表領域の容量が制限される場合があるため、大規模なファイル・サイズをサポートしていないプラットフォームでbigfile表領域を使用することはお薦めしません。サポートされているファイルの最大サイズの詳細は、使用しているオペレーティング・システム固有のドキュメントを参照してください。
bigfile表領域を有効化するには、次の手順を実行します。
参照:
BIGFILE_TABLESPACES_ENABLED
パラメータの詳細は、『Oracle Application Express APIリファレンス』の使用可能なパラメータ値に関する説明を参照してください。
暗号化された表領域のサポートを有効化します。
「暗号化された表領域」が有効な場合、Oracle Application Expressで割り当てられる表領域は、Oracle Databaseの透過的データ暗号化(TDE)機能を使用して、暗号化された表領域として作成されます。TDEを使用すると、データ・ファイルに格納されている機密データを暗号化できます。許可なく復号化されるのを防止するため、TDEにより暗号化鍵はデータベース外部のセキュリティ・モジュールに格納されます。
Application Expressでこの機能を利用するには、暗号化ウォレットを作成し、マスター暗号化鍵セットを使用する必要があります。また、暗号化ウォレットは、新しいApplication Expressワークスペースを割り当てる前に開く必要があります。
暗号化された表領域を有効化するには、次の手順を実行します。
参照:
ENCRYPTED_TABLESPACES_ENABLED
パラメータの詳細は、『Oracle Application Express APIリファレンス』の使用可能なパラメータ値に関する説明を参照してください。
Oracle Application Expressがアップロード済ファイルを自動的に削除するまでの日数を指定します。
「アップロード済ファイルを次の日数後に削除」を使用して、Oracle Application Expressがアップロード済ファイルを自動的に削除するまでの日数を指定します。この自動削除処理がOracle Application Expressインスタンス内のすべてのワークスペースに適用されることに注意してください。削除されるファイルのタイプには次のものが含まれます。
アプリケーションのエクスポート
CSSのエクスポート
イメージのエクスポート
ページのエクスポート
プラグイン
スクリプトのエクスポート
スプレッドシート/テキスト・データのインポート
静的ファイルのエクスポート
テーマ
ユーザー・インタフェースのデフォルト値
ワークスペースのエクスポート
XMLデータのインポート
エクスポート・ファイルおよびインポート・ファイルを削除するタイミングを構成するには、次の手順を実行します。
ヒント:
削除されたファイルのサマリーを確認するには、「自動ファイル削除ログ」を参照します。開発インスタンス間のアクティビティの監視を参照してください。
Oracle Application Expressでメールを送信できるようにするには、インスタンス管理者がインスタンスレベルで電子メール設定を構成する必要があります。
ヒント:
新しいワークスペース・リクエストが承認されたときにユーザーにログイン資格証明が電子メールで自動的に送信されるように、Oracle Application Expressを構成できます。ワークスペースの作成方法の指定の概要および割当てモードの選択を参照してください。
参照:
メール・キューの管理およびOracle Application Express APIリファレンスの「APEX_MAIL」
アウトバウンド・メールを送信するには、Oracle Application ExpressでWebサービスまたはPDF/レポート出力を使用します。インスタンス管理者はネットワーク・サービスを有効にする必要があります。
Oracle Database 11g以上でOracle Application Expressを実行している場合、アウトバウンド・メールを有効にする必要があります。Oracle Database 11gリリース1(11.1)以上では、ネットワーク・サービスと通信する機能がデフォルトで無効になっています。
Oracle Database 11g
以上では、ネットワーク・サービスとの通信機能がデフォルトで無効になっています。このため、Oracle Database 11g以上でOracle Application Expressを実行している場合は、DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN
パッケージを使用して、APEX_050100
データベース・ユーザーにすべてのホストに対する接続権限を付与する必要があります。これらの権限を付与しないと、次の場合に問題が発生します。
これらの権限を付与しないと、次の場合に問題が発生します。
Oracle Application Expressでアウトバウンド・メールを送信する。
Oracle Application ExpressでWebサービスを使用する。
PDF/レポートの印刷。
参照:
Oracle Application Expressインストレーション・ガイドの「インストール・シナリオのOracle Database 11g以上のネットワーク・サービスの有効化」
Application ExpressのインストールとOracle REST Data Servicesの構成
Application Expressのインストールと埋込みPL/SQLゲートウェイの構成
Application ExpressのインストールとOracle HTTP Serverの構成
インスタンス管理者は完全開発環境で電子メールを送信できるようにOracle Application Expressを構成する必要があります。
完全開発環境でメールを送信するようにOracle Application Expressを構成するには、次のステップを実行します。
インスタンス管理者はランタイム環境で電子メールを送信できるようにOracle Application Expressを構成する必要があります。
ランタイム環境でメールを送信するようにOracle Application Expressを構成するには、次のステップを実行します。
参照:
『Oracle Application Express APIリファレンス』のSET_PARAMETERプロシージャに関するセクション
Oracle Application Expressインスタンスのウォレット情報(認証および署名された資格証明を格納)を構成します。
ウォレットは、SSLに必要な認証および署名された資格証明(秘密鍵、証明書および信頼できる証明書)の格納に使用されるパスワード保護されたコンテナです。
Secure Sockets Layer(SSL)は、RSA公開鍵による暗号化と対称鍵による暗号化を使用して、認証、暗号化およびデータの整合性を実現する業界標準プロトコルです。SSLの有効時は、URLにhttps
と表示されます。
次の場合は、ウォレットを作成する必要があります。
SSL有効URLを呼び出す(たとえば、Webサービスを起動して)場合。
タイプがSSL有効URLのリージョンを作成する場合。
「SSL/TLSの使用」属性を「はい」に設定してセキュアSMTPを構成する場合。
「認証付きSSL」を使用するように構成されたLDAP認証スキームを持つアプリケーションを使用する場合。
ウォレット作成の概要
ウォレットを作成するには、次のステップを実行します。
データベース管理者はOracle Application Expressデータベース・インスタンスでウォレットを作成する必要があります。
インスタンス管理者は、インスタンスの設定ページのウォレット属性を構成して、ウォレットへのファイル・システム・パスおよび(必要に応じて)ウォレット・パスワードを指定します。
参照:
『Oracle Databaseエンタープライズ・ユーザー・セキュリティ管理者ガイド』のOracle Wallet Managerの使用に関する項
『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のSSL対応のWebサービスの使用に関する項
「インスタンスの設定」ページで完全開発環境でのウォレット設定を構成します。
完全開発環境でウォレット設定を指定するには、次のステップを実行します。
SQL*Plusを起動し、次のSQL文を実行して、ランタイム環境でのウォレット設定を構成します。
ランタイム環境でウォレット設定を指定するには、次のステップを実行します。
参照:
『Oracle Application Express APIリファレンス』のSET_PARAMETERプロシージャに関するセクション
エンド・ユーザーはPDFを含む様々な形式でレポートをダウンロードおよび出力できます。
サイトレベル、インスタンスレベル、ページおよびリージョンレベルでの出力設定を構成して、レポート出力を可能にします。
レポート出力機能を設定するには、次の出力設定を構成する必要があります。
サイト・レベル: インスタンス管理者はこのセクションで説明するように、Oracle Application Expressインスタンス全体に対して機能のレベル(標準または拡張)を指定する必要があります。
アプリケーション・レベル: ワークスペース管理者および開発者は「レポート問合せ」と「レポート・レイアウト」を定義できます。「レポート問合せ」と「レポート・レイアウト」は「共有コンポーネント」に格納され、特定のページには関連がありません。
ページ/リージョン・レベル: 開発者は特定のページの「レポート」リージョンを編集し、レポート出力を有効化できます。エンド・ユーザーが様々な書式でリージョンを出力できるようになります。
参照:
『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のクラシック・レポート・リージョンの出力属性の構成に関する項
Oracle Application Expressインストレーション・ガイドの「Oracle Database 11g以上のネットワーク・サービスの有効化」の、該当するインストール・シナリオ
Application ExpressのインストールとOracle REST Data Servicesの構成
Application Expressのインストールと埋込みPL/SQLゲートウェイの構成
Application ExpressのインストールとOracle HTTP Serverの構成
「インスタンスの設定」ページでインスタンスレベルでのレポート出力を構成します。
完全開発環境でレポートの出力を構成するには、次のステップを実行します。
参照:
Oracle BI Publisherのインストールおよび構成の詳細は、「PDF Printing in Application Express」を参照してください。
SQL*Plusを起動し、次のSQL文を実行して、ランタイム環境でのレポート出力設定を構成します。
ランタイム環境でレポート出力の設定を構成するには、次のステップを実行します。
参照:
『Oracle Application Express APIリファレンス』のSET_PARAMETERプロシージャに関するセクション
ランタイム環境でのレポート出力設定を決定します。
ランタイム環境でのレポート出力設定を決定するには、次のステップを実行します。
参照:
使用可能なパラメータについては、「表2-5」を参照してください。
『Oracle Application Express APIリファレンス』のGET_PARAMETERファンクションに関するセクション
Oracle Application Express開発環境の右上隅に表示される「ヘルプ」メニューのターゲットURLを構成します。
デフォルトでは、「ヘルプ」メニューは現在のOracle Application Expressのオンライン・ドキュメント・ライブラリを参照します。
「ヘルプ」メニューを構成するには、次の手順を実行します。
参照:
Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイドの「Oracle Application Expressのドキュメントの概要」
新しいワークスペースやスキーマをリクエストする際および既存のワークスペースの追加領域をリクエストする際に、ユーザーが使用できるワークスペース・サイズ・オプションを構成します。
ワークスペース・サイズ・オプションを構成するには、次のステップを実行します。
参照: