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Oracle® Application Expressチュートリアル: アプリケーションの構築
リリース5.1
E89953-01
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4 初期アプリケーションの作成

このレッスンについて

このレッスンでは、アプリケーションの作成ウィザードを使用して、インポートした表とデータに基づいて、アプリケーションの基盤となるページを構築します。

アプリケーションの基盤を作成したら、ページ・デザイナの ページの作成ウィザードを使用して既存のアプリケーションに新しいページを追加し、アプリケーションを初回実行します。

4.1 アプリケーションの作成ウィザードを使用した新規アプリケーションの作成

表にデータを移入したら、アプリケーションの作成ウィザードでそれぞれの表専用のページを作成できます。

アプリケーションの作成ウィザードでは、レポート、フォーム、マスター・ディテールなど、多くの異なる種類のページを表から作成できます。

各ページ・タイプの詳細については、チュートリアルのこの後の部分で説明します。ここでは簡単に基本のみ説明します。

  • レポートは、表の内容を表示するページです。

  • フォームを使用すると、ユーザーが表を変更できます。

  • マスター・ディテールには、通常1対多関係を持つ複数の表が一度に表示されます。

初期アプリケーションを作成するには、次のステップを実行します。

  1. 「アプリケーション・ビルダー」をクリックし、「作成」を選択します。
    「アプリケーションの作成」ウィザードが表示されます。

    ヒント:

    画面最上部のタブで下矢印アイコンをクリックすることで、ウィザードなどのページへのショートカットのリストを表示することもできます。
  2. 「デスクトップ」をクリックします。
  3. 「名前」に「Demo Projects」と入力し、「次へ」をクリックします。

    注意:

    アプリケーションの作成ウィザードは、自動的にホームページを作成します。

開発初期には、アプリケーションに必要なページの一部しかわかっていないことがよくあります。それらを後で一度に1つずつ作成するのでなく、「ページの追加」をクリックすることでアプリケーションのページを一括生成して時間を節約できるようになりました。

各ページがリストに表示されます。編集アイコン(鉛筆)をクリックして各ページの属性の一部を編集したり、削除アイコン(X)をクリックしてこのリスト・ビューにあるページを削除したりすることもできます。

次に対話モード・レポートを作成して、ユーザーが連絡先情報を表示および管理できるようにします。

DEMO_TEAM_MEMBERSページにレポートとフォームを追加するには、次のステップを実行します。

  1. アプリケーションの作成ウィザードのリスト・ビューで、「ページの追加」ボタンをクリックします。
    次を編集します。
    1. ページ・タイプの選択 - 「レポートとフォーム」を選択します
    2. 表名 - 「DEMO_TEAM_MEMBERS」を選択します
    3. レポート・タイプ - 「対話モード・レポート」を選択します
    4. フォーム・ページ・モード - 「モーダル・ダイアログ」を選択します
  2. 「ページの追加」ボタンをクリックします。

    リスト・ビューに戻ります。

    リストには、「Demo Team Members」という名前のレポートと、「Demo Team Members」という名前のフォームの2つのページが表示されます。レポートとフォームを作成すると、親子の関係を持つ一対のページが作成されます。たとえば、レポートを削除するとフォームも自動的に削除されます(ただしフォームを削除してもレポートは残ります)。

アプリケーションの作成ウィザードは、表の名前に基づいて、新しいページに自動的に名前を付けます。ページの名前がユーザーにわかりやすいものであるよう常に注意してください。この事例では、ユーザーの混乱を避けるために、「Demo」という単語を削除します。

アプリケーションの作成ウィザードでレポートの名前を編集するには、次のステップを実行します。

  1. ページ2「Demo Team Members」の横にある編集アイコン(鉛筆)をクリックします。
    「新しいページ定義」ダイアログが表示されます。
  2. 「ページ名」フィールドで名前を「Team Members」に変更し、「変更の適用」をクリックします。

フォームの名前を編集するには、次のステップを実行します。

  1. ページ3「Demo Team Members」の横にある編集アイコン(鉛筆)をクリックします。
  2. 「ページ名」フィールドで名前を「Maintain Team Members」に変更し、「変更の適用」をクリックします。
  3. リストに3つのページが含まれていることを確認します。
    • ページ1: ホームページ、タイプ - 空欄

    • ページ2: Team Members、タイプ - レポート

    • ページ3: Maintain Team Member、タイプ - フォーム

  4. 「アプリケーションの作成」ボタンをクリックします。確認ページで、「アプリケーションの作成」をクリックします。

    Application Expressがアプリケーション・ビルダーのアプリケーションのホームページに移動し、「アプリケーションは正常に作成されました。」というメッセージが表示されます。

これで初期アプリケーションの生成が完了しました。

4.2 ページの作成ウィザードを使用したプロジェクト・ページの作成

ページの作成ウィザードを使用してアプリケーションに新しいページを追加します。ページの作成ウィザードには洗練されたインタフェースがあり、複雑なページ・タイプ(たとえばマスター・ディテールやカレンダ)を簡単に追加したり事前構成したりできます。

次に、ユーザーがプロジェクトの進捗をチェックできるプロジェクト管理ページを追加します。プロジェクトの進捗はマイルストンで測られるため、その2つの表を接続する必要があります。

マスター・ディテール・ページには、2つの表の1対多関係が反映されます。この事例では、DEMO_PROJECTSDEMO_MILESTONES表の関係を表示します。

マイルストンとプロジェクトの進捗の表示に加えて、ユーザーが自身の情報を編集できるようにします。レポートやフォームと同様に2ページのマスター・ディテールが事前構築されており、ユーザーが情報を編集することができます。

ページの作成ウィザードを使用して2ページのマスター・ディテール・ページを追加するには、次のステップを実行します。

  1. Demo Projectsアプリケーションのアプリケーション・ホームページで、「ページの作成」ボタンをクリックします。
    ページの作成ウィザードが表示されます。
  2. 「ページ・タイプの選択」で「フォーム」を選択します。
  3. 「2ページのマスター・ディテール」を選択します。
    「マスター・ディテールの作成」ページが表示されます。
  4. 次のように入力します。
    1. マスター・ページ番号 - 「4」と入力します
    2. マスター・ページ名 - 「Projects」と入力します
    3. ディテール・ページ番号 - 「5」と入力します
    4. ディテール・ページ名 - 「Maintain Project」と入力します
    5. 「ブレッドクラム」で、「ブレッドクラム」を選択します

      注意:

      ページ名に入力した名前は、「マスター・ページ・エントリ名」と「ディテール・ページ・エントリ名」の各フィールドに自動的に移入されます。

    6. 「次へ」をクリックします。
  5. 「ナビゲーションのプリファレンス」では「新規ナビゲーション・メニュー・エントリの作成」を選択して「次へ」をクリックします。
  6. 「マスター・ソース」には次を入力します。
    1. 表/ビューの名前 - 「DEMO_PROJECTS (table)」を選択します
    2. フォームのナビゲーションの順序 - 次を選択します: CREATED (「TIMESTAMP(6) WITH LOCAL TIME ZONE
    3. 「次へ」をクリックします。
  7. ディテール・ソースには次のように入力します。
    1. 表/ビューの名前 - 「DEMO_MILESTONES」を選択します
    2. マスター・ディテール外部キー - 「ID」 -> 「PROJECT_ID」を選択します
  8. 「作成」をクリックします。
    ページ・デザイナに、新しいページ(「Projects」)が表示されます。

ページ・デザイナはOracle Application Expressの包括的な統合開発環境(IDE)です。ページ・デザイナについては、今後のレッスンで詳しく扱います。さて、まだもう1つページを作成する必要があります。

4.3 ページの作成ウィザードを使用したカレンダの作成

ユーザーが期限を管理できるように、ページの作成ウィザードを使用してカレンダ・ページを追加します。

ページの作成ウィザードでカレンダ・ページを追加するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナ・ツールバーで、「作成」メニューをクリックして「ページ」 (+) を選択します。
    ページの作成ウィザードが表示されます。
  2. 「ページ・タイプの選択」で「カレンダ」を選択します。
    「ページ属性」セクションが表示されます。
  3. 「ページ属性」で、次のステップを実行します。
    1. 「ページ番号」に、6と入力します。
    2. 「ページ名」には「カレンダ」と入力します
    3. 「ブレッドクラム」で、「ブレッドクラム」を選択します
    4. 「次へ」をクリックします。
  4. 「ナビゲーションのプリファレンス」では「新規ナビゲーション・メニュー・エントリの作成」を選択して「次へ」をクリックします。
  5. 「ソース」には次を入力します。
    1. ソース・タイプ - 「表」を選択します
    2. 表/ビューの名前 - 「DEMO_TASKS (table)」を選択します
    3. 「次へ」をクリックします。
  6. 「設定」には次を入力します。
    1. 表示列 - 「NAME」を選択します
    2. 終了日列 - 「END_DATE」を選択します
  7. 「作成」をクリックします。

ページ・デザイナに、新しい「カレンダ」ページが表示されます。

4.4 ページ・デザイナについて

ページ・デザイナを使用して、Oracle Application Expressでアプリケーションの個別ページを開発、管理します。ページ・デザイナは強力な統合開発環境(IDE)で、多くのペインとツールバーを備えており、開発者が必要とするすべてを簡単に扱えます。このチュートリアルでは、大部分の時間をページ・デザイナに費やします。

注意:

このセクションは非常に強力なツールの概要を説明します。ページ・デザイナの機能の詳細は、Oracle Application Expressの公式ドキュメント『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』ページ・デザイナでのページ管理に関する章を参照してください。


GUID-EC0670C6-5867-45FE-AA6C-9F990C65AE1A-default.pngの説明が続きます
図GUID-EC0670C6-5867-45FE-AA6C-9F990C65AE1A-default.pngの説明

ツールバー

ページ・デザイナの最上部はツールバーです。ツールバーには、いくつかのボタンとメニューがあります。ページ・セレクタ変更のやりなおし共有コンポーネント「保存」および「ページの保存と実行」を最も多く使用します。ボタンにマウス・カーソルを合せると、ツールチップにその名前が表示されます。

ページ・セレクタ

現在のページを表示します。ページ番号を直接入力することも、ポップアップする値リストをクリックしてページを選択することもできます。

ページ・ロック

ページがロック解除されている(クリア)か、自分がロックしたか(緑)、別の開発者がロックしたか(赤)を示します。別の開発者がロックしていない場合、このアイコンをクリックしてページをロックまたはロック解除できます。

変更を元に戻す

クリックすると、ページ・デザイナ内で行った前回の更新が元に戻されます。

変更の再実行

クリックすると、「変更を元に戻す」を使用して元に戻した最後の更新を再適用します。

作成

新しいページ、リージョン、共有コンポーネント、開発者コメントおよびチーム開発エントリを作成します。

ユーティリティ

現在のページに対してチェック、削除、エクスポートまたは履歴確認を実行します。属性辞書やアプリケーション・ユーティリティにアクセスすることも、アプリケーションをアップグレードすることもできます。

設定

2ペイン・レイアウトと3ペイン・レイアウトを切り替えるか、ページ・レイアウトをリセットしてデフォルトに戻します。

チーム開発

このページの機能、To Do、バグおよびフィードバックの各エントリを表示します。各エントリ・タイプのフィルタ済レポートにドリル・インすることもできます。

開発者のコメント

現在のページの開発者コメント(たとえばバグやTo Do)にドリル・インします。新しいコメントの作成、表示されているモーダル・ウィンドウからのコメントの削除もできます。

共有コンポーネント

共有コンポーネント・ページにナビゲートします。

保存

現在のページで行ったすべての変更を保存します。

ページの保存と実行

すべての変更を保存してから、現在のページを実行します。

「ページの保存と実行」を使用して、モーダルおよび非モーダル・ページを直接実行することはできません。そのかわりに、通常のページに移動してそこからページを実行してから、動作中のアプリケーション内のモーダルまたは非モーダルのページに移動します。

ペイン

ページ・デザイナは様々なペインに分割されています。各ペインは特定の目的専用です。

左ペイン(「レンダリング」ツリー)

レンダリング動的アクションプロセスページ共有コンポーネントに対応するタブがあります。各タブには、現在のページに作成された、対応するコンポーネント・タイプとコンポーネントのリストが表示されます。

右クリックしてコンテキスト・メニューにアクセスします。コンポーネントをツリー内で上下にドラッグして、選択したコンポーネントの位置または順序を変更することもできます。

中央ペイン

レイアウトコンポーネント・ビューメッセージページ検索およびヘルプに対応するタブがあります。

  • レイアウトは、ページの視覚的表示を表します。新しいコンポーネントをページに追加するには、最下部の「ギャラリ」ペインからページにドラッグして、レイアウトにドロップします。

  • コンポーネント・ビューは、ユーザー・インタフェース要素とアプリケーション・ロジックをコンポーネント・タイプ別にグループ化します。

  • メッセージにはエラーと警告が表示されます。メッセージをクリックすると、プロパティ・エディタ内で、エラーまたは警告に関連付けられた対応する属性にフォーカスが移動します。

  • 「ページ検索」を使用すると、現在のページ内のすべてのテキストを検索できます。

  • 「ヘルプ」は属性固有のヘルプを表示します。プロパティ・エディタ内で属性名をクリックすると、属性の情報と例が表示されます。

右ペイン(プロパティ・エディタ)

プロパティ・エディタを表示します。選択したコンポーネントの属性を更新するには、プロパティ・エディタを使用します。

複数のコンポーネントを選択すると、プロパティ・エディタには共通の属性のみが表示されます。共通の属性を更新すると、選択したすべてのコンポーネントのその属性が更新されます。

4.5 アプリケーションの初回実行

アプリケーションは、機能的には実行の準備ができています。

アプリケーションを実行するとは、新しいブラウザ・ウィンドウを開いてアプリケーションをレンダリングするようOracle Application Expressに指示することです。レンダリングされたアプリケーションは、「アプリケーション・ランタイム」(または単に「ランタイム」)と呼ばれます。新しいページを作成したら、そのページを個別に実行するか、またはアプリケーション全体を実行できます。

ページ・デザイナからアプリケーションを初回実行してアプリケーション・ランタイムを表示します。

ページ・デザイナからアプリケーションを実行するには、次のステップを実行します。
  1. ツールバーで「ページの保存と実行」ボタンをクリックします。
    「ログイン」ページが表示されます。
  2. Application Express資格証明を入力し、「ログイン」をクリックします。

    アプリケーションの「カレンダ」ページが開きます。


    GUID-92EE7B2F-A522-4210-8196-E08A49695A25-default.pngの説明が続きます
    図GUID-92EE7B2F-A522-4210-8196-E08A49695A25-default.pngの説明

ナビゲーション・ペインでメニュー・アイテムをクリックして異なるページに移動することでアプリケーション内を探索します。サンプルの表とデータは未加工の形式で様々なページに表示されます。チュートリアルのこの先では、エンド・ユーザーに対するこのデータの表示と機能を向上させるための開発プロセスをガイドします。

ヒント:

これ以降、.zipファイルから様々なスクリプトをロードすることで、次以降の任意の章の先頭から開始することができます。これは先に進んだり戻ったり、または回答のヒントとして学習成果を確認したりするのに便利です。

次のレッスンに進みます。