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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース5.1
E83810-03
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8.6 レポート・リージョンの出力

ヒント:

Oracle Application ExpressをOracle Database 11g リリース1 (11.1)以上で実行している場合は、レポート出力を使用するためにネットワーク・サービスを有効にする必要があります。Oracle Database 11g以上のネットワーク・サービスの有効化を参照してください。

いくつかの異なる形式にエクスポートすることによって、出力するレポート・リージョンを構成できます。Oracle BI Publisherでは、Adobe Portable Document Format(PDF)、Microsoft Wordリッチ・テキスト形式(RTF)、Microsoft Excel形式(XLS)またはExtensible Markup Language(XML)がサポートされます。Oracle Rest Data ServicesでもPDFおよびXMLがサポートされます。他のサード・パーティ・レンダリング・エンジンの使用を選択すると、他の出力形式も構成されます。

リージョン・レポート出力を利用すると、アプリケーション・ユーザーは、印刷の方向、ページ・サイズ、列ヘッダーおよびページのヘッダーとフッターが事前定義されたレポートを表示および出力できます。対話モード・レポートでも、PDF、RTF、Microsoft ExcelおよびCSVへのエクスポートが可能です。

注意:

対話モード・レポートでは、カスタム・レポート・レイアウトはサポートされません。

トピック:

8.6.1 PDFへのレポート出力について

レポートをPDFに出力するには、インスタンスレベルで定義したレポート・サーバーを使用して、データを変換する必要があります。エンド・ユーザーの観点では、単に出力リンクをクリックします。ただし、開発者の観点では、PDF出力をサポートするリージョンを宣言的に作成する必要があります。

8.6.2 レポート出力の構成オプションについて

Oracle Application Expressでは、3つのレポート出力構成オプションが提供されています。

  • Oracle REST Data Services: Oracle REST Data Services (旧名称はApplication Expressリスナー)リリース2.0以上を使用している場合は、このオプションを選択します。このオプションによって、Application Expressで提供されるデフォルトのテンプレートおよびカスタマイズしたXSL-FOテンプレートを使用して、レポート問合せの作成およびレポート・リージョンの出力を含む基本的な出力機能が使用できるようになります。

    注意:

    「Oracle REST Data Services」オプションでは、外部出力サーバーが必要なく、かわりに、レポート・データおよびスタイルシートがリスナーにダウンロードされ、リスナーによってPDF形式にレンダリングされてから、クライアントに送信されます。この設定のPDFドキュメントはデータベースに戻されないため、Oracle REST Data Servicesベースの構成を使用する場合、出力APIはサポートされません。

  • 外部(Apache FOP): 外部J2EEサーバーでApache FOPを使用している場合に、このオプションを選択します。このオプションによって、Application Expressで提供されるデフォルトのテンプレートおよびカスタマイズしたXSL-FOテンプレートを使用して、レポート問合せの作成およびレポート・リージョンの出力を含む基本的な出力機能が使用できるようになります。

  • Oracle BI Publisher: Oracle BI Publisher(Oracle XML Publisherとも呼ばれる)の使用許諾が必要です。このオプションによって、レポートの問合せ結果を取得し、Oracle BI Publisherを使用して、XMLからRTF形式に変換できるようになります。Application Express内でのレポート出力用に、独自にカスタマイズしたRTFまたはXSL-FOのテンプレートをアップロードする場合、このオプションを選択してください。

    ヒント:

    Oracle BI Publisherのインストールおよび構成の詳細は、「レポート出力の構成オプションについて」を参照してください。

注意:

レポート出力の機能をすべて使用するには、Oracle Application Expressのサービス管理者がこの機能をインスタンスで有効にする必要があります。Oracle Application Express管理ガイドの「レポート出力の構成」を参照してください。

8.6.3 クラシック・レポートの出力メソッドについて

クラシック・レポートのリージョンは、次の2つの方法で出力できます。

レポート・リージョンおよびレポート問合せは、次の形式でダウンロードできます。

  • PDF: Adobe Portable Document Format。

  • RTF: Microsoft Word Rich Text Format。

  • XLS: Microsoft Excel形式。ただし、コンテンツはHTMLベースであるため、本当の.xlsファイルではありません。

  • HTML

  • XML: Extensible Markup Language。

レポート・リージョンまたはレポート問合せを書式設定するには、レポート・レイアウトと関連付けます。

ヒント:

また、アイテムによって出力結果を指定させることもできます(このようなアイテムは実行時に出力形式を決定します)。形式値を保持するアイテムを選択します。有効な値は、「PDF」、「RTF」(ドキュメントをMicrosoft Wordで開く)、「XLS」(ドキュメントをMicrosoft Excelで開く)および「HTML」(ドキュメントをHTMLファイルとしてダウンロードする)です。

8.6.4 クラシック・レポート・リージョンの出力属性の構成

レポート・リージョンを出力する方法の1つは、出力属性を構成する方法です。構成した属性は、現行のリージョンのみに適用され、リージョンのコンテキスト以外では使用できません。インスタンスに対して出力機能が設定されている場合、様々な形式で出力できるようにレポート・リージョンを構成できます。

トピック:

関連項目:

クラシック・レポートの出力メソッドについておよびOracle Application Express管理ガイドの「レポート出力の構成」

8.6.4.1 ページ・デザイナでのクラシック・レポート出力属性の構成

出力用にクラシック・レポート・リージョンを構成するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナでページを表示します。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. ページを選択します。
    ページ・デザイナが表示されます。
  2. 「レンダリング」タブで、レポートを含むリージョンを見つけます。
  3. レポートで、「属性」ノードを選択します。

    プロパティ・エディタに、プロパティ・エディタのレポート属性が表示されます。

    属性は、機能グループに編成されます。これらのグループを展開または縮小するには、「共通の表示」「すべて表示」「すべて閉じる」および「すべて開く」アイコンをクリックします。

  4. 出力を有効にします。
    1. プロパティ・エディタで、「出力」を見つけて展開します。
    2. 「有効」で、「はい」を選択します。
  5. 「レンダリング」タブで、「属性」ノードを展開して「出力」ノードを選択します。
    プロパティ・エディタに出力属性が表示されます。
  6. 出力属性を編集します。

    ヒント:

    属性のヘルプを表示するには、プロパティ・エディタで属性を選択し、中央ペインで「ヘルプ」タブをクリックします。

  7. 変更を保存するには、「保存」をクリックします。ページを保存して実行するには、「ページの保存と実行」をクリックします。

8.6.4.2 コンポーネント・ビューでのクラシック・レポート出力属性の構成

出力用にクラシック・レポート・リージョンを構成するには、次のステップを実行します。

  1. アプリケーションで、出力する対話モード・レポート・リージョンを含むページを選択します。

    ページが表示されます。

  2. 「リージョン」で、出力するリージョンの横にある「出力」リンクをクリックします。

    出力属性ページが表示されます。

  3. 「出力」で、次の該当する情報を指定します。

    1. レポート出力の有効化: 「はい」を選択します。

    2. リンク・ラベル: 出力プロセスを開始するリンクのテキストを入力します。

    3. レスポンス・ヘッダー: Oracle Application Expressにより生成されたレスポンス・ヘッダーは、「レポート設定」または「プリント・サーバー」に基づきます。レスポンス・ヘッダーは、HTTPリクエストを受信した応答としてサーバーがブラウザに送信する情報です。レスポンス・ヘッダーには、サーバーがクライアントに送信するファイルの日付、サイズ、タイプに加えて、サーバー自体に関するデータも含まれています。コンテンツ配置(「ファイルの表示形式」属性を使用)およびファイル名を指定する場合、レスポンス・ヘッダーはレポート設定に基づいている必要があります。

    4. ファイルの表示形式: レポート問合せドキュメントをWebブラウザでどのように開くかを選択します。オプションは次のとおりです。

      • 添付ファイル: レポート問合せのダウンロード・ボタンをクリックすると、ファイルを開く/保存のダイアログ・ボックスが表示されます。

      • インライン: レポート問合せドキュメントがブラウザ・ウィンドウ内に表示されます。

    5. (オプション)ファイル名: ダウンロードされるファイルの名前を入力してください。これを空白のままにすると、リージョン名がファイル名として使用されます。

    6. 出力形式: 出力オプションを選択します。

    7. アイテム: 「出力形式」で「アイテムから導出」を選択した場合にのみ有効になります。有効な場合、形式値を保持するアプリケーション・アイテムまたはページ・アイテムを選択します。

    8. レポート・レイアウト: 組込みの汎用レポート・レイアウトを使用する場合は、「デフォルト・レポート・レイアウト」を選択します。自分または管理者が作成したレポート・レイアウトを選択することもできます。

      カスタムXSL-FOレポート・レイアウトを構築する場合に使用可能な置換文字列のリストについては、フィールドレベル・ヘルプを参照してください。

    9. プリント・サーバーの上書き: 代替のプリント・サーバーを指定します。プリント・サーバーは通常、Oracle Application Express管理サービスのすべてのワークスペースについて一元的に設定されます。Oracle Application Express管理ガイドの「レポート出力の構成」を参照してください。

      代替プリント・サーバーをレポート・レベルで構成すると、出力で予想される問題のデバッグと診断が簡単になり、カスタム作成した特定のエンド・ポイントを使用してカスタムのXSLT変換を実行することが可能になります。

    10. 出力URL: レポート・リージョンは、標準の出力リンク、またはページ・ボタンを使用して出力できます。ボタンを使用する場合、リンク・ラベルを削除し、ページにボタンを作成し、この属性に表示されるURLをボタン・ターゲットとして使用します。

  4. 残りのセクションで、ページ・サイズ、用紙の向き、ページのヘッダーおよびフッター、フォント、テキストの色、背景の色を定義します。

  5. 「レポート列」で、各列の幅を指定します。

    デフォルトでは、各列の幅は同じになります。「合計幅」は表示専用フィールドであり、すべての列幅の合計を示します。個々の列の幅を変更すると、「合計幅」は自動的に再計算されます。「列幅の単位」が「ポイント」ではなく「割合」に設定されている場合は、列幅の合計を100以下にする必要があります。

    「列幅のリセット」ボタンをクリックすると、「列幅の単位」が「割合」になり、すべての列幅がそれぞれのデフォルト値に戻ります。「再計算」ボタンをクリックすると、列幅の割合は現在の値を維持したままで、合計幅が100%以下になるように、すべての列幅が縮小されます。

  6. 「変更の適用」をクリックします。

8.6.5 対話モード・レポート・リージョンの出力属性の構成

対話モード・レポートの出力属性は、クラシック・レポートの場合とは異なり、デフォルトのXSL-FOレイアウトのみを使用できます。また、この画面から直接開始するのではなく、「レポート属性」の「ダウンロード」セクションからのみ開始できます。構成した属性は、現行のリージョンのみに適用され、リージョンのコンテキスト以外では使用できません。

インスタンスに対して出力機能が設定されている場合、様々な形式で出力できるようにレポート・リージョンを構成できます。

トピック:

8.6.5.1 ページ・デザイナでの出力用の対話モード・レポート・リージョンの構成

出力用に対話モード・レポート・リージョンを構成するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナでページを表示します。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. ページを選択します。
    ページ・デザイナが表示されます。
  2. 「レンダリング」タブで、レポートを含むリージョンを見つけます。
  3. 「リージョン」で、「属性」ノードを選択します。

    プロパティ・エディタに、プロパティ・エディタのレポート属性が表示されます。

    属性は、機能グループに編成されます。これらのグループを展開または縮小するには、「共通の表示」「すべて表示」「すべて閉じる」および「すべて開く」アイコンをクリックします。

  4. 「属性」ノードを展開して「出力」ノードを選択します。

    プロパティ・エディタに出力属性が表示されます。

  5. 適切な出力属性を編集します。

    ヒント:

    属性のヘルプを表示するには、プロパティ・エディタで属性を選択し、中央ペインで「ヘルプ」タブをクリックします。

  6. 変更を保存するには、「保存」をクリックします。ページを保存して実行するには、「ページの保存と実行」をクリックします。

8.6.5.2 レガシー・コンポーネント・ビューでの出力用の対話モード・レポート・リージョンの構成

出力用に対話モード・レポート・リージョンを構成するには、次のステップを実行します。

  1. アプリケーションで、出力する対話モード・レポート・リージョンを含むページを選択します。

    ページが表示されます。

  2. 「リージョン」で、出力するリージョンの横にある「対話モード・レポート」をクリックします。

  3. 「出力属性」タブをクリックします。

  4. 「出力」で、次の該当する情報を指定します。

    1. レスポンス・ヘッダー: Oracle Application Expressにより生成されたレスポンス・ヘッダーは、「レポート設定」または「プリント・サーバー」に基づきます。レスポンス・ヘッダーは、HTTPリクエストを受信した応答としてサーバーがブラウザに送信する情報です。レスポンス・ヘッダーには、サーバーがクライアントに送信するファイルの日付、サイズ、タイプに加えて、サーバー自体に関するデータも含まれています。コンテンツ配置(「ファイルの表示形式」属性を使用)およびファイル名を指定する場合、レスポンス・ヘッダーはレポート設定に基づいている必要があります。

    2. ファイルの表示形式: レポート問合せドキュメントをWebブラウザでどのように開くかを選択します。オプションは次のとおりです。

      • 添付ファイル: レポート問合せのダウンロード・ボタンをクリックすると、ファイルを開く/保存のダイアログ・ボックスが表示されます。

      • インライン: レポート問合せドキュメントがブラウザ・ウィンドウ内に表示されます。

    3. プリント・サーバーの上書き: 代替のプリント・サーバーを指定します。プリント・サーバーは通常、Oracle Application Express管理サービスのすべてのワークスペースについて一元的に設定されます。Oracle Application Express管理ガイドの「レポート出力の構成」を参照してください。

      代替プリント・サーバーをレポート・レベルで構成すると、出力で予想される問題のデバッグと診断が簡単になり、カスタム作成した特定のエンド・ポイントを使用してカスタムのXSLT変換を実行することが可能になります。

  5. 残りのセクションで、ページ・サイズ、用紙の向き、ページのヘッダーおよびフッター、フォント、テキストの色、背景の色を定義します。

  6. 「変更の適用」をクリックします。

8.6.6 レポート問合せについて

レポート・リージョンは、レポート問合せを共有コンポーネントとして定義することによって出力できます。レポート問合せは、抽出されるデータを識別します。リージョンに含まれるSQL文とは異なり、レポート問合せには、問合せを保存すると有効化されるSQL文が含まれます。レポート問合せは、SQL文を戻すファンクションではなく、SQL文である必要があります。

8.6.7 レポート・レイアウトについて

クラシック・レポート・リージョンまたはレポート問合せのどちらかをフォーマットするには、レポート・レイアウトと関連付けます。レポート・レイアウトを使用すると、印刷用形式でデータをレンダリングできます。レポート・レイアウトを選択しない場合は、デフォルトのXSL-FOレイアウトが使用されます。対話モード・レポートのリージョンのレンダリングでは、常にデフォルトのXSL-FOレイアウトが使用されます。