3 アップグレード後のタスクの実行
この章の内容は次のとおりです。
スキーマのアップグレードの確認
スキーマがアップグレードされていることを確認するには、admin
またはroot
ユーザーで、次のSQL問合せをデータベース・ホストからschema_version_registry
表に実行します。
Oracle:
SELECT COMP_ID,COMP_NAME,MRC_NAME,OWNER,VERSION,STATUS,UPGRADED FROM schema_version_registry where MRC_NAME='Prefix Specified in RCU';
次に例を示します。
SQL> SELECT COMP_ID,COMP_NAME,MRC_NAME,OWNER,VERSION,STATUS,UPGRADED FROM schema_version_registry where MRC_NAME='DEV100';
SQL Server:
SELECT COMP_ID,COMP_NAME,MRC_NAME,OWNER,VERSION,STATUS,UPGRADED FROM DB_NAME.dbo.schema_version_registry where MRC_NAME='Prefix Specified in RCU';
DB_NAME
は、RCUの実行中に指定したデータベースの名前です。
次に例を示します。
SELECT COMP_ID, comp_name, mrc_name, owner, version, status, upgraded FROM veridata12.dbo.schema_version_registry where mrc_name='DEV';
例3-1 すべてのデータベースへの問合せのサンプル出力
COMP_ID | COMP_NAME | MRC_NAME | OWNER | VERSION | STATUS | UPGRADED |
---|---|---|---|---|---|---|
IAU |
Audit Service |
DEV100 |
DEV100_IAU |
12.2.1.2.0 |
VALID |
N |
IAU_APPEND |
Audit Service Append |
DEV100 |
DEV100_IAU_APPEND |
12.2.1.2.0 |
VALID |
N |
IAU_VIEWER |
Audit Service Viewer |
DEV100 |
DEV100_IAU_VIEWER |
12.2.1.2.0 |
VALID |
N |
OPSS |
Oracle Platform Security Services |
DEV100 |
DEV100_OPSS |
12.2.1.0.0 |
VALID |
N |
STB |
Service Table |
DEV100 |
DEV100_STB |
12.1.3.0.0 |
VALID |
N |
VERIDATA |
Veridata Repository |
DEV100 |
VERIDATAONE |
12.2.1.2.0 |
VALID |
Y |
Veridata構成のアップグレードの確認
Oracle GoldenGate Veridata 12c (12.2.1.2.0)にアップグレードすると、次を確認して、アップグレードが成功したかどうかを確認できます。
-
構成プロパティの確認: アップグレード後に、
VERIDATA_DOMAIN_HOME/config/veridata
ディレクトリにあるveridata.cfg
ファイルに構成プロパティがコピーされます。アップグレード前にデフォルト値が11gインストールで変更された場合は、アップグレード後に値がveridata.cfg
ファイルにコピーされていること確認します。注意:
veridata.cfg
ファイルには、12cで有効なプロパティのみが含まれます。非推奨のプロパティは、アップグレード後にコピーされません。 -
接続の確認: アップグレード後に、VeridataユーザーはVeridataアプリケーションにログインし、既存の接続を確認できます。パスワード・フィールドが空でなく、接続テストが成功すると、アップグレードが成功します。
Veridataユーザーの管理
Oracle GoldenGate Veridata 12c (12.2.1.2.0)へのアップグレード後、ユーザーは次のように管理されます。
-
Oracle用のVeridata 12.2.1ユーザーはVeridata 12.2.1.2.0で使用できます。
-
Oracle用のVeridata 12.1.3ユーザーはVeridata 12.2.1.2.0で使用できます。
-
SQL Server用のVeridata 12.1.3ユーザーはVeridata 12.2.1.2.0では使用できません。Veridataユーザーを作成して権限を割り当てる必要があります。
-
Veridata 11gユーザーはVeridata 12.2.1.2.0では使用できません。Veridataユーザーを作成して権限を割り当てる必要があります。
Oracle WebLogic管理コンソールを使用したユーザーの作成および管理の詳細は、Oracle GoldenGate Veridataの管理のユーザー・ロールの定義によるOracle GoldenGate Veridataへのアクセスの保護に関する項を参照してください。
Veridataレポート・ファイルの確認
Veridataレポート・ファイルの場所は、veridata.cfg
ファイルのserver.veridata_data
プロパティで定義されます。12c (12.2.1.2.0)では、デフォルトの場所はVERIDATA_DOMAIN_HOME
/veridata/reports
です。server.veridata_data
プロパティの詳細は、Oracle GoldenGate Veridataの管理のサーバー・パラメータに関する項を参照してください。
Veridata 12.2.1インストールのレポート・ファイルに別の場所を指定した場合は、アップグレード後に同じ場所がVeridata 12c (12.2.1.2.0)に使用されます。アップグレード後に古いレポート・ファイルにアクセスするには、レポート・ファイルのディレクトリ構造を保持する必要があります。
12.1.3レポートの場所は、アップグレード後に更新されないので注意してください。
アップグレードのトラブルシューティング
アップグレード・プロセスが失敗した場合は、アップグレード・アシスタントを閉じて問題を修正し、アップグレード・アシスタントを再起動する必要があります。
ログ・ファイルの確認
デフォルトでは、アップグレードのログ・ファイルが作成され、ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/logs/
ディレクトリに保存されます。これらのログ・ファイルを確認すると、アップグレード・プロセス中に発生した可能性のある問題を診断できます。
ログ・ファイルの場所は、アップグレード・アシスタントを実行するコンソールに表示されます。
Veridataスキーマのアップグレードの場合、作成されるログ・ファイルは1つのみですが、Veridata構成をアップグレードすると、2つのログ・ファイルが作成されます。一方はデフォルトのログ・ファイルで、もう一方は出力ログ・ファイルです。出力ログ・ファイルは同じ場所に作成されますが、.out
拡張子が付きます。ファイル名は同じままです。
トラブルシューティングの詳細は、『Upgrade Assistantによるアップグレード』のアップグレードのトラブルシューティングに関する項を参照してください