10 Oracle Databaseのアップグレード
この章の内容は次のとおりです。
ノート:
このアップグレードでは、最新バージョンのOracle 11g R3およびOracle 12c R1データベース・ソフトウェア・リリースのみをサポートしています。Oracle GoldenGate Monitor 12c (12.2.1)の現在のデータベースのサポート情報は、Oracle GoldenGate Monitorサーバーのインストールおよび構成のプラットフォームのサポートに関する項を参照してください。
10.1 11gアップグレードのRCUを使用した必要な12.2.1スキーマの作成
この項は、11gアップグレードにのみ適用されます。必要なスキーマがすでにあるため、12cアップグレードには適用されません。
ノート:
Oracle 12cデータベースのRCUを実行する前に、次を確認します。
-
文字セットがAL32UTF8である。これは、デフォルトの文字セットはRCUでサポートされていないため、実行する必要があります。
-
プラガブル・データベースを使用している。デフォルトでは、Oracle 12cでコンテナ・データベースが有効になるため、RCUは、コンテナ・データベースではなく、プラガブル・データベースのみをサポートします。
12.2.1のデータベース・スキーマを作成するには、製品のインストールに含まれるリポジトリ作成ユーティリティを実行します。RCUを起動するには、ORACLE_HOME/oracle_common/bin
に移動して、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./rcu
Windowsの場合:
C:\ rcu.bat
RCUが開き、「Welcome」画面が表示されます。
次の表の説明に従いRCU画面を操作し、データベースを更新します。
ノート:
この手順で選択するように指示されているRCU項目の一部は、デフォルトですでに選択されている場合があります。画面の項目がすでに選択されており、選択するように指示されている場合は、選択解除しないように注意してください。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Create Repository |
|
Database Connection Details |
|
Select Components |
|
Schema Passwords |
|
Map Tablespaces |
「Next」をクリックします。 選択したサービスのスキーマの作成が開始されます。 |
Summary |
スキーマ情報を確認し、「Create」をクリックします。 |
Creation Summary |
「Close」をクリックします。 |
親トピック: Oracle Databaseのアップグレード
10.2 アップグレード準備状況チェック
アップグレードを開始する前に、UAを使用してアップグレード準備状況チェックを実行する必要があります。UAは、様々なデータベース・コンテンツ(スキーマ・バージョン、必須表、列など)に対して読取り専用のチェックを実行します。スキーマ・バージョンがすでにOracle GoldenGate Monitorのアップグレード版または最新版になっているか、予期しないまたは欠落した表や列が見つかった場合、準備状況テストは失敗します。失敗すると、UAログにテストの詳細および例外が記録され、ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/logs/postreadiness.txt
ファイルに準備状況テスト結果が表示されます。RCUと同様、UAは製品のインストールに含まれています。
次のいずれかの項を参照し、準備状況チェックを実行します。
10.2.1 11g準備状況チェックの実行
既存の11g Oracle GoldenGate Monitorサーバー上で、ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua -readiness
Windowsの場合:
C:\ ua.bat -readiness
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Schemas |
スキーマが選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
Available Components |
|
OGGMON Schema |
|
Readiness Summary |
「Next」をクリックします。 |
Readiness Check |
「Continue」をクリックします。「View Readiness Report」ボタンを使用して結果を表示できます。 |
Readiness Success |
「Close」をクリックします。 |
親トピック: アップグレード準備状況チェック
10.2.2 12.1.3スキーマ準備状況チェックの実行
既存のOracle GoldenGate Monitorサーバー上で、ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua -readiness
Windowsの場合:
C:\ ua.bat -readiness
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
WebLogic Components |
「WebLogic Component Configurations - offline checks only」が選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
Component List |
「Next」をクリックします。 |
Readiness Summary |
「Next」をクリックします。 |
Readiness Check |
「Continue」をクリックします。「View Readiness Report」ボタンを使用して結果を表示できます。 |
Readiness Success |
「Close」をクリックします。 |
親トピック: アップグレード準備状況チェック
10.2.3 12.1.3ドメイン準備状況チェックの実行
既存のOracle GoldenGate Monitorサーバー上で、WEBLOGIC_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
ノート:
Oracleホーム・ディレクトリではなく、必ずOracle WebLogicホーム・ディレクトリに移動してください。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua -readiness
Windowsの場合:
C:\ ua.bat -readiness
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
WebLogic Components |
「WebLogic Component Configurations - offline checks only」が選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
Component List |
「Next」をクリックします。 |
Readiness Summary |
「Next」をクリックします。 |
Readiness Check |
「Continue」をクリックします。「View Readiness Report」ボタンを使用して結果を表示できます。 |
Readiness Success |
「Close」をクリックします。 |
親トピック: アップグレード準備状況チェック
10.3 スキーマのアップグレード手順
OracleデータベースのOracle GoldenGate Monitorサーバーのアップグレードは、次の2段階のプロセスです。
ノート:
次のステップに進む前に、既存のMonitorサーバーが停止していることを確認します。
10.3.1 UAを実行したサーバーおよびスキーマのアップグレード
ノート:
この手順を開始する前に、アップグレードするスキーマを指定している既存のOracle GoldenGate Monitorサーバー11gが停止していることを確認します。
リポジトリを作成したら、次にUAを実行して、データベースをバージョン12c (12.2.1)にアップグレードします。ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua
Windowsの場合:
C:\ ua.bat
UAの「Welcome」画面が表示されます。
次のいずれかの項を参照し、スキーマのアップグレードを実行します。
10.3.1.1 11gスキーマのアップグレード
サーバーのアップグレード
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Schemas |
「Schemas」が選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
Available Components |
|
Prerequisites |
|
OGGMON Schema |
|
OGGMON Schema Prefix |
|
Examine |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Summary |
「Upgrade」をクリックします。 |
Upgrade Progress |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Success |
「Close」をクリックします。 |
/ua_timestamp.log,ua_timestamp.out
ファイルが、12g ORACLE_HOME
の$oracle_common/upgrade/
logs
に生成されます。
Oracle GoldenGate Monitorサーバー構成のアップグレード
UAでは、既存の設定プロパティの値を保持して、Monitorサーバーの構成ファイルを最新の12.2.1構成に更新します。Monitorサーバーとエージェント間のJMX通信で使用される暗号化パスワード付きのoggmon.properties
ファイルがdomain_name
/config/monitorserver/cfg/
ディレクトリに作成されます。
ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua
Windowsの場合:
C:\ ua.bat
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
UAの「Welcome」画面が表示されます。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Schemas |
「Schemas」が選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
WebLogic Components |
|
Component List |
「Next」をクリックします。 |
Prerequisites |
|
OGGMON Schema |
|
OGG Monitor Installed Version |
|
Examine |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Summary |
「Upgrade」をクリックします。 |
Upgrade Progress |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Success |
「Close」をクリックします。 |
これで、OracleデータベースのOracle GoldenGate Monitorサーバーのアップグレード・プロセスが完了します。
親トピック: UAを実行したサーバーおよびスキーマのアップグレード
10.3.1.2 アップグレード 12.1.3
この項は、12.1.3スキーマ、WebLogicドメインおよびOracle GoldenGate Monitorサーバーをアップグレードする場合に使用します。
サーバーのアップグレード
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Schemas |
「Schemas」が選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
Available Components |
|
Domain Directory |
アップグレードするドメインのディレクトリを入力するか参照し、「Next」をクリックします。 |
Prerequisites |
|
IAU Schema |
|
OPSS Schema |
|
OGGMON Schema |
|
Examine |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Summary |
「Upgrade」をクリックします。 |
Upgrade Progress |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Success |
「Close」をクリックします。 |
/ua_timestamp.log,ua_timestamp.out
ファイルが、12g ORACLE_HOME
の$oracle_common/upgrade/
logs
に生成されます。
WebLogicドメインのアップグレード
次に、既存の12.1.3 WebLogicドメイン構成を12.2.1ドメインに更新する必要があります。ORACLE_HOME
/wlserver/common/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./reconfig.sh
Windowsの場合:
C:\ reconfig.bat
Fusion Middleware Reconfigurationウィザードが開き、「Select Domain」画面が表示されます。
次の表の説明に従いウィザード画面を操作し、ドメインをアップグレードします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Select Domain |
アップグレードするドメインのディレクトリを入力するか参照し、「Next」をクリックします。 |
Setup Progress |
「Next」をクリックします。 |
ドメイン・モードとJDK |
JDKディレクトリを入力するか参照し、「Next」をクリックします。 |
Database Configuration Type |
|
Component Datasources |
「Next」をクリックします。 |
JDBC Test |
|
Advanced Configuration |
何も選択しないでください。 「Next」をクリックします。 |
Configuration Summary |
「Reconfig」をクリックします。 |
Reconfiguration Progress |
「Next」をクリックします。 |
Reconfiguration Success |
「Finish」をクリックします。 |
Oracle GoldenGate Monitorサーバー構成のアップグレード
UAでは、既存の設定プロパティの値を保持して、Monitorサーバーの構成ファイルを最新の12.2.1構成に更新します。Monitorサーバーとエージェント間のJMX通信で使用される暗号化パスワード付きのoggmon.properties
ファイルがdomain_name
/config/monitorserver/cfg/
ディレクトリに作成されます。
ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua
Windowsの場合:
C:\ ua.bat
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
UAの「Welcome」画面が表示されます。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Schemas |
「Schemas」が選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
WebLogic Components |
|
Component List |
「Next」をクリックします。 |
Prerequisites |
|
OGG Monitor Installed Version |
|
OGGMON Schema |
|
Examine |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Summary |
「Upgrade」をクリックします。 |
Upgrade Progress |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Success |
「Close」をクリックします。 |
これで、OracleデータベースおよびドメインのOracle GoldenGate Monitorサーバーのアップグレード・プロセスが完了します。
親トピック: UAを実行したサーバーおよびスキーマのアップグレード
10.4 次のステップ: アップグレード後のタスクの実行
データベース・タイプのアップグレード・プロセスが完了したら、次に、「アップグレード後のタスクの実行」の説明に従い、アップグレード後のタスクを実行する必要があります。
- Oracle GoldenGate Monitorパッチの適用
Oracle GoldenGate Monitorパッチ12.2.1.2.171115 (PS2 BP3)を適用した後、オプションとして表の再パーティション化スクリプトを実行し、履歴パージ機能を最適化できます。スクリプトの実行が完了した後に、Oracle GoldenGate Monitorサーバーのユーザー・インタフェースを使用して履歴データをパージする際に必要な時間が短縮されます。ただし、既存のデータ量によっては、スクリプトの実行に相当な時間が必要になる場合があります。
親トピック: Oracle Databaseのアップグレード
10.4.1 Oracle GoldenGate Monitorパッチの適用
Oracle GoldenGate Monitorパッチ12.2.1.2.171115 (PS2 BP3)を適用した後、オプションとして表の再パーティション化スクリプトを実行し、履歴パージ機能を最適化できます。スクリプトの実行が完了した後に、Oracle GoldenGate Monitorサーバーのユーザー・インタフェースを使用して履歴データをパージする際に必要な時間が短縮されます。ただし、既存のデータ量によっては、スクリプトの実行に相当な時間が必要になる場合があります。
- Oracle GoldenGate Monitorサーバーを停止します。
- まだ適用していない場合は、パッチ12.2.1.2.171115 (PS2 BP3)を適用します。
SYSDBA
ユーザーとして次のスクリプトを実行し、パラメータ1が要求されたらOracle GoldenGate Monitorリポジトリのユーザー名を入力します -<ORACLE_HOME>/oggmon/plugins/upgrade/scripts/grant_permission_oracle.sql
。- Monitorリポジトリ・ユーザーとして次のスクリプトを実行します -
<ORACLE_HOME>/oggmon/plugins/upgrade/scripts/oracle_partitions.sql
。 - Oracle GoldenGate Monitorサーバーを起動します。
親トピック: 次のステップ: アップグレード後のタスクの実行