11 SQL Server用のアップグレード
この章の内容は次のとおりです。
11.1 アップグレード準備状況チェック
アップグレードを開始する前に、UAを使用してアップグレード準備状況チェックを実行する必要があります。UAは、様々なデータベース・コンテンツ(スキーマ・バージョン、必須表、列など)に対して読取り専用のチェックを実行します。スキーマ・バージョンがすでにOracle GoldenGate Monitorのアップグレード版または最新版になっているか、予期しないまたは欠落した表や列が見つかった場合、準備状況テストは失敗します。失敗すると、UAログにテストの詳細および例外が記録され、ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/logs/postreadiness.txt
ファイルに準備状況テスト結果が表示されます。RCUと同様、UAは製品のインストールに含まれています。
次のいずれかの項を参照し、準備状況チェックを実行します。
11.1.1 11g準備状況チェックの実行
既存の11g Oracle GoldenGate Monitorサーバー上で次を実行し、dboと同じデフォルト・スキーマを持つデータベース・ユーザーをデータベースに作成します。
use <monitor_11g_database_name> CREATE LOGIN dbo WITH PASSWORD = <password_of_your_choice>'; create USER <username_of_your_choice> FOR LOGIN dbo WITH DEFAULT_ SCHEMA = dbo; grant select to <username_of_your_choice>
このユーザーが使用されるのは準備状況チェック・ウィザードのみで、スキーマのアップグレード・ウィザードでは使用されません。Monitor 11gのスキーマのアップグレード・ウィザードでは、DBAユーザーのみを使用します。
ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua -readiness
Windowsの場合:
C:\ ua.bat -readiness
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Schemas |
「Schemas」が選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
Available Components |
|
OGGMON Schema |
|
Readiness Summary |
「Next」をクリックします。 |
Readiness Check |
「Continue」をクリックします。「View Readiness Report」ボタンを使用して結果を表示できます。 |
Readiness Success |
「Close」をクリックします。 |
親トピック: アップグレード準備状況チェック
11.1.2 12.1.3ドメイン準備状況チェックの実行
既存のOracle GoldenGate Monitorサーバー上で、ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua -readiness
Windowsの場合:
C:\ ua.bat -readiness
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Schemas |
「Schemas」が選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
Available Components |
|
OGGMON Schema (SQLSERVER) |
|
OGGMON Schema Prefix |
|
Readiness Summary |
「Next」をクリックします。 |
Readiness Check |
「Continue」をクリックします。「View Readiness Report」ボタンを使用して結果を表示できます。 |
Readiness Success |
「Close」をクリックします。 |
親トピック: アップグレード準備状況チェック
11.2 SQL Serverデータベース・ユーザーのスキーマのアップグレード手順
SQL ServerデータベースのOracle GoldenGate Monitorサーバーのアップグレードは、次の2段階のプロセスです。
Oracle GoldenGate Monitor 12c (12.2.1.3.0)は、SQL Serverバージョン2008および2012をサポートしています。Oracle GoldenGate Monitorサーバーのインストールおよび構成のデータベース・ソフトウェアのインストールに関する項を参照してください。
11.2.1 RCUを実行したSQL Serverデータベースの更新
Oracle GoldenGate Monitorサーバーは、JRFが付属するWebLogic Server 12c (12.2.1)とともにリリースされているため、Fusion Middlewareの規格と要件に準拠するには、STBスキーマをSQL Serverデータベースに追加して、既存のOracle GoldenGate Monitorをアップグレードする必要があります。
開始する前に、次を実行します。
-
次のように設定します。
ISOLATION LEVEL, ALTER DATABASE $(DATABASE_NAME) SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON
-
データベースで大/小文字が区別されることの確認:
DECLARE @collate sysname select @collate = convert(sysname, serverproperty('Collation')) IF ( charindex(N'_CI', @collate) > 0 ) BEGIN select @collate = replace(@collate, N'_CI', N'_CS') exec ('ALTER database $(DATABASE_NAME) COLLATE ' + @collate) END
これらの依存スキーマを追加するには、製品のインストールに含まれるRCUを使用します。RCUを起動するには、ORACLE_HOME
/oracle_common/bin
に移動して、次のように入力します。
$ ./rcu
RCUが開き、「Welcome」画面が表示されます。
次の表の説明に従いRCU画面を操作し、データベースを更新します。画面の詳細が必要な場合、左側の列でその名前をクリックします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Create Repository |
|
Database Connection Details |
|
Select Components |
|
Schema Passwords |
|
Summary |
スキーマ情報を確認し、「Create」をクリックします。 |
Creation Summary |
「Close」をクリックします。 |
11.2.2 UAを実行したデータベースのアップグレード
リポジトリを作成したら、次にアップグレード・アシスタントを実行して、データベースをバージョン12.2.1にアップグレードします。ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua
Windowsの場合:
C:\ ua.bat
UAの「Welcome」画面が表示されます。
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。画面の詳細が必要な場合、左側の列でその名前をクリックします。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Schemas |
スキーマが選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
Available Components |
|
Prerequisites |
|
OGGMON Schema |
|
OGGMON Schema Prefix |
|
Examine |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Summary |
「Upgrade」をクリックします。 |
Upgrade Progress |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Success |
「Close」をクリックします。 |
これで、SQL ServerデータベースのOracle GoldenGate Monitorサーバーのアップグレード・プロセスが完了します。
11.3 WebLogicドメインのアップグレード
次に、11gのアップグレードでは新しいドメインを作成し、12cのアップグレードでは既存の12.1.3 WebLogicドメイン構成を12.2.1ドメインに更新する必要があります。ORACLE_HOME
/wlserver/common/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./config.sh
Windowsの場合:
C:\ config.bat
構成ウィザードが起動し、「Configuration Type」画面が表示されます。
ドメインを作成するには、次の表に説明されている必要な情報を指定し、以前のドメイン(11gの場合はTomcat、12cの場合はWebLogicドメイン)の詳細情報を指定して、構成ウィザードの画面を進みます。
画面 | 構成アクション |
---|---|
Create Domain |
「Create a new domain」が選択されていることを確認し、次のようにします。
|
Templates |
|
Administrative Account |
|
ドメイン・モードとJDK |
|
Database Configuration Type |
|
JDBC Component Schema |
スキーマ情報を確認し、「Next」をクリックします。 |
JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト |
スキーマ情報を確認し、「Next」をクリックします。 |
Credentials |
|
Advanced Configuration |
|
Administration Server |
デフォルトでは、サーバー名はAdminServer、ポート番号は7001ですが、いつでもデフォルト値を変更できます。たとえば、サーバー名をAdminServerからOGGMONAdminServerに変更できます。 ポート7001がすでに使用されている場合、使用されていないポート番号に置き換えます。必要に応じて選択し、「Next」をクリックします。 |
Managed Servers |
管理対象サーバー名にはすでにデフォルトのMONITORSERVER_server1が移入され、ポート番号には7003が移入されています。必要に応じて、これらの値を変更できます。また、ポート7003がすでに使用されている場合、使用されていないポート番号に置き換えます。 デフォルトを受け入れるか、データを更新し、「Next」をクリックします。 |
Clusters |
「Next」をクリックします。 |
Coherence Cluster |
「Next」をクリックします。 |
Machines |
「Next」をクリックします。 |
Configuration Summary |
構成の詳細を確認し、「Create」をクリックします。 |
Configuration Progress |
構成の作成が完了したら、 「Next」をクリックします。 |
Configuration Success |
|
親トピック: SQL Server用のアップグレード
11.4 Oracle GoldenGate Monitorサーバー構成のアップグレード
UAでは、既存の設定プロパティの値を保持して、Monitorサーバーの構成ファイルを最新の12.2.1構成に更新します。Monitorサーバーとエージェント間のJMX通信で使用される暗号化パスワード付きのoggmon.properties
ファイルがdomain_name
/config/monitorserver/cfg/
ディレクトリに作成されます。
ORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に移動し、次のように入力します。
LinuxまたはUNIXの場合:
$ ./ua
Windowsの場合:
C:\ ua.bat
次の表の説明に従いUA画面を操作し、サーバーをアップグレードします。
UAの「Welcome」画面が表示されます。
画面 | アップグレード・アクション |
---|---|
Welcome |
「Next」をクリックします。 |
Schemas |
「Schemas」が選択されていることを確認し、「Next」をクリックします。 |
WebLogic Components |
|
Component List |
「Next」をクリックします。 |
Prerequisites |
|
OGG Monitor Installed Version |
|
OGGMON Schema |
|
Examine |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Summary |
「Upgrade」をクリックします。 |
Upgrade Progress |
「Next」をクリックします。 |
Upgrade Success |
「Close」をクリックします。 |
これで、OracleデータベースおよびドメインのOracle GoldenGate Monitorサーバーのアップグレード・プロセスが完了します。
親トピック: SQL Server用のアップグレード
11.5 次のステップ: アップグレード後のタスクの実行
データベース・タイプのアップグレード・プロセスが完了したら、次に、「アップグレード後のタスクの実行」の説明に従い、アップグレード後のタスクを実行する必要があります。
親トピック: SQL Server用のアップグレード