2 操作

この章では、テープのエクスポートおよびインポートの手順について説明します。DIVArchive Export/Import のライセンス情報については、付録Bを参照してください。

テープのエクスポート

テープのエクスポート機能を使用すると、DIVArchive オブジェクトを含む 1 つ以上のテープを (たとえば、リモートの障害回復またはパートナーのサイトにある) 別の独立した DIVArchive システムで使用するためにエクスポートできます。

非複合オブジェクトの各テープのメタデータは、DIVArchive データベースに保持されます。各テープのメタデータは、テープがエクスポートされるときに XML ファイルに保存され、インポート操作中にほかの DIVArchive システムのデータベースにメタデータを転送するために使用されます。

複合オブジェクトのメタデータは、DIVArchive データベースおよびメタデータデータベースの両方に保持されます。エクスポート要求が開始されると、エクスポートユーティリティーが追加のプレーンテキストファイルを作成し、このファイルに .ffm 拡張子を割り当てます。

エクスポート機能は、選択されたテープのいずれかにほかのテープにまたがるオブジェクトが含まれているかどうかを確認します。含まれている場合、エクスポートできるように、これらのテープもメニューに含められます。元のテープのリストをエクスポートするには、これらのまたがったテープを選択する必要があります。

Export Tapes コマンドは、同じ Oracle DIVArchive Manager によって制御される 2 つ以上のライブラリ間でのテープの転送には使用されません (DIVArchive のライセンス情報については、付録Bを参照してください)。同じ DIVArchive Manager の制御の下で、ライブラリ間でテープを転送するには、Eject コマンドを使用して、目的のライブラリにテープを移動し、Insert Tape コマンドを実行します。

エクスポート後に、エクスポート機能のデフォルトのアクションによって DIVArchive データベスからテープメタデータが削除されます。この場合に、エクスポートされるオブジェクトがオブジェクト最後の (または唯一の) インスタンスであると、それはデータベースから完全に削除されます。ただし、必要に応じてオブジェクトのメタデータを元の DIVArchive データベースに残すことができます。

取り出されたテープをエクスポートすることもできます。エクスポートするテープの数が、ロボットテープライブラリが選択したカートリッジアクセスポート (CAP) のサイズを超えるときには、テープをエクスポートする前に取り出すことが推奨される方法になります。

メディアタイプ (ライトワンスであるかないか)、およびメディアがカートリッジであるかないかは、エクスポートされた XML ファイルで特定され、またエクスポート/インポート操作中にインポートされます。テープ要素の新しい属性は、isWriteOnce および isCatridge で、それぞれ true または false の値を持ちます。

エクスポートの制限

テープのエクスポート制限は manager.conf 構成ファイルに構成されます。次の表に示すような構成可能なパラメータがあります。

表2-1 テープエクスポート制限パラメータ

パラメータ
定義
制限

DIVAMANAGER_MAX_EXPORT_TAPES

エクスポート要求で許可されるテープの最大数。SERVICE モードでリロード可能。

デフォルト値は 10 で、最大値は 25 です。例:

DIVAMANAGER_MAX_EXPORT_TAPES=10

DIVAMANAGER_MAX_EXPORT_ELEMENTS

エクスポート要求で許可される要素の最大数。SERVICE モードでリロード可能。

デフォルト値は 100000 で、最大値は 100000 です。例:

DIVAMANAGER_MAX_EXPORT_ELEMENTS=100000


次のことを強く推奨します。

  • 一度に 1 つのみのエクスポート操作を実行すること。2 つ以上のエクスポート操作が同時に実行している場合、データ損失の危険があります。

  • ピーク期間中に大規模なエクスポートを実行しないこと。大規模なエクスポート中は、システムパフォーマンスが低下します。

  • WORM ドライブはライトワンスメディアのため、削除およびリパックアクションでこれらをクリアしないこと。インスタンスは削除されますが、領域は回復できません。

エクスポートメタデータパラメータ

次の表に、エクスポートメタデータパラメータを示します。

表2-2 エクスポートメタデータパラメータ

パラメータ
XML 要素および属性 注記

objectId

オブジェクト要素の属性

インポートされていません - インポート中に新しいオブジェクト ID が生成されます。

uuid

オブジェクト要素の属性

ある場合にはインポートされ、なければ新しい UUID が生成されます。

format

オブジェクト要素の属性およびテープ要素の属性

0 = レガシー

1 = AXF 0.9

2 = AXF 1.0

-1 = 不明

numFolders

オブジェクト要素の属性

 

isHeaderValid

オブジェクト要素の属性

 

isComplex

オブジェクト要素の属性

 

footerBeginPos

要素の要素の属性

データベースに存在する場合

footerEndPos

要素の要素の属性

データベースに存在する場合

compOrderNumBegin

要素の要素の属性

データベースに存在する場合

compOrderNumEnd

要素の要素の属性

データベースに存在する場合

fileFolderMetadataInfo

要素

複合オブジェクトに対して有効

fileFolderMetadataInfo-elem

要素

複合オブジェクトに対して有効

checksums および checksum

要素

複合オブジェクトに対して有効ではない

elementIds

コンポーネント要素の属性

ファイルの Element ID 値の完全修飾パスまたは空のフォルダの完全修飾パス。

type

コンポーネント要素の属性

オブジェクトのコンポーネントタイプを表します。

D = ディレクトリ

F = ファイル

S = Linux でのシンボリックリンク

リリース 7.4 より前は、ファイルのみが非複合オブジェクトに保存されていたため、7.4 リリースよりも前に作成された非複合オブジェクトのコンポーネントは、デフォルトで F に設定されます。


エクスポートされたテープメタデータファイル

テープが DIVArchive システムからエクスポートされる際、DIVArchive は各テープのメタデータを .xml ファイルに書き込みます。DIVArchive は、各エクスポートされた複合オブジェクトに対して追加の .ffm ファイルを生成します。オブジェクトが 2 つ (以上) のテープにまたがる場合は、XML ファイルにはまたがったセットに含まれる各テープが含まれることになります。各テープメタデータ XML ファイルの命名の形式は Tapeset-<バーコード>.xml (たとえば、Tapeset-000131.xml) となります。

XML ファイルが保存されるルートパスは、DIVArchive Manager の構成ファイル内の DIVAMANAGER_EXPORT_ROOT_DIR パラメータで定義されます。デフォルトでは、エクスポートの絶対フォルダのルートパスは、DIVA_HOME\Program\Manager\bin\exported\ です。

このルートパスから、各 Export Tapes コマンドからの .xml ファイルおよび .ffm ファイル (複合オブジェクトがある場合) が、コマンドが実行された日時に基づいてサブディレクトリに保存されます。

.ffm ファイルには、複合オブジェクトのファイルおよびフォルダ情報が含まれます。.ffm ファイルは、指定された .xml ファイル内から参照され、エクスポートされたオブジェクトのオブジェクト名およびオブジェクトカテゴリを使用して命名されます。このファイルは、インポートする際には .xml ファイルと同じディレクトリ内にある必要があります。インポートユーティリティーは、それらの両方を同じ場所で検索します。ファイルが見つからない場合、インポートプロセスは終了し、ログファイルにエラーメッセージが書き込まれます。

テープのエクスポート手順

Export Tape 要求は、GUI リボンバーの「Export Tape」ボタンを使用して、または「Home」タブの「Tapes」ビューでエクスポートするテープを右クリックして表示されるメニューから「Export Tape」を選択して開始されます。エクスポートするテープを選択するときに、テープウィンドウ内に最初に選択したよりも多くの使用可能なテープが表示される可能性があります。テープに別のテープにまたがるオブジェクトがある場合、これらのテープも含められます。この場合、エクスポートを成功させるにはこのリストからすべてのまたがったテープを選択します。DIVArchive Export/Import のライセンス情報については、付録Bを参照してください。

テープをエクスポートするには、次の手順に従います。

  1. エクスポートする対象のテープを強調表示して右クリックします。

  2. コンテキストメニューから「Export Tape」を選択してエクスポートプロセスを開始します。

    Export Tape」ダイアログボックスが表示され、選択されたテープおよびエクスポートプロセスのオプションが示されます。使用可能なオプションは次のとおりです。

    Comments

    テキストボックスに、必要なコメントを入力します。これらは要求のプロパティーに格納されます。

    Delete From DB

    チェックマークを付けると、バーコード、テープ、およびそれらのテープに格納されたオブジェクトインスタンスが、エクスポートの完了時に DIVArchive データベースから削除されます。このパラメータはデフォルトで true に設定されています。

    テープまたはオブジェクトインスタンスがエクスポートされたあとで、それらがシステムで再度必要とされる場合、このオプションはシステムのデータベースからそれらを削除してしまうため、それらをインポートする必要があります。

    Exported Tapes

    この領域は、テープにオリジナルのバーコードがあり、それをエクスポート操作から削除できる場合、エクスポート用の Control GUI からどのテープが選択されたかを特定します。たとえば、テープが (1 つのテープではなく) テープセットの一部である場合、エクスポートを正常に完了することが必要であるため、「Can Be Removed」列にはそのテープに対して No が示されます。

    Remove Selected

    Exported Tapes」領域の強調表示されたテープをエクスポートプロセスから削除します。

  3. すべてのオプションが設定され確認されたら、「OK」をクリックしてテープのエクスポートを開始します。

    これは複数ステップのプロセスです。別のまたがったテープを含むテープのセットが選択された場合、GUI は再選択のダイアログを表示して、セット内の追加のテープを選択できます。

    OK」ボタンをクリックすると、エクスポートプロセスが開始します。これにより、.xml (および場合によっては .ffm ファイル) がエクスポートフォルダに作成されます。XML ファイルおよび FFM ファイルには、エクスポートされるテープ上のオブジェクトに関するすべての情報が含まれます。

エクスポートが完成したら、結果のファイルをすべて .zip ファイルに圧縮することをお勧めします。インポートプロセスが正常に完了するために必要なため、すべてのファイルを含める必要があります。

注意:

複合オブジェクトを使用する場合、インポートのため FFM ファイルは XML ファイルと同じフォルダ内にある必要があります。FFM ファイルが見つからない場合、インポートプロセスは終了し、ログファイルにエラーが書き込まれます。

テープのインポート

復元操作において使用されるテープのインポートは、2 ステップのプロセスになります。最初に、テープオブジェクトを記述するメタデータが importtapes コマンド行ユーティリティーを使用してインポートされます。メタデータが正常にロードされると、物理テープは DIVArchive Control GUI の「Insert」機能を使用して、テープライブラリに挿入できます。

注記:

複数の同時インポート操作が可能ですが、推奨されません。

インポートコマンドの使用

importtapes コマンドを使用するには、まずエクスポートされた XML メタデータファイルおよび .ffm ファイルが宛先の DIVArchive システムに存在していることを確認する必要があります。これらのファイルは DIVArchive Manager の bin ディレクトリ (デフォルト) に圧縮解除された形式で存在している必要があります。また、インポートが開始する前にターゲットシステムにオブジェクトテープグループがすでに存在している必要があります。このテープグループは、ソースシステムでテープに割り当てられているグループと必ずしも同じである必要はありません。DIVArchive のライセンス情報については、付録Bを参照してください。

インポートプロセス中にテープオブジェクトを処理できる方法は主に次の 3 つとなります。

  • 新しいオブジェクトとしてインポート

  • スキップ

  • DIVArchive データベース内の既存のオブジェクトのインスタンスとして追加

新しいオブジェクトとしてインポート

通常、テープオブジェクトはユーティリティーによってインポートされるときに、新しい DIVArchive オブジェクトとしてインポートされます。これはテープオブジェクトのオブジェクト名およびオブジェクトカテゴリがターゲットの DIVArchive システムに存在しないときにのみ起こり得ます。名前の競合がある場合、デフォルトの動作ではテープまたはオブジェクトを何もインポートせずに、インポート操作を終了します。

新しいオブジェクトがターゲットの DIVArchive システムにインポートされる場合、インポート機能は XML および FFM ファイルのみを調べ、テープ構造からは直接読み取りません。SPM も自動的に通知され、オブジェクトが SPM フィルタのいずれかに一致する場合、SPM はオブジェクトに必要なアクションを開始します。SPM のライセンス情報については、付録Bを参照してください。

オブジェクトのスキップ

注意:

オブジェクトをスキップするときには、スキップされるテープオブジェクトが実際にはデータベース内のオブジェクトと同じか、同じではない可能性があるため、注意が必要です。名前の競合のあったテープオブジェクトは、事実 DIVArchive データベースに存在するコンテンツ (保持される必要のあるコンテンツ) とは異なるコンテンツを含む場合があります。テープがインポートされてからリパックされる場合、スキップされたオブジェクトは新しいテープにコピーされず、古いテープが再利用されることになります。テープ上のすべてのオブジェクトがスキップされる (およびテープが書き込み可能にされる) 場合、テープは削除対象としてマークされ、新しいオブジェクトがテープ上の既存のオブジェクトを上書きします。テープ上の最後のオブジェクトがスキップされ、新しいオブジェクトがテープに書き込まれる場合、そのテープインスタンスはただちに上書きされます。

-skipIfNameExists フラグがインポートユーティリティーに渡される場合、テープオブジェクトはスキップできます。インポートされているテープオブジェクトと同じオブジェクト名およびオブジェクトカテゴリを持つ別のオブジェクトがすでに DIVArchive データベースにあり、-skipIfNameExists フラグが設定されている場合、そのオブジェクトはスキップされます。テープ上のオブジェクトインスタンスは DIVArchive データベースに記録されず (DIVArchive によって削除されたとみなされる)、インポートメタデータの次のテープオブジェクトの処理が続行します。

インポート日のアーカイブ日としての使用

DIVArchive の TapeImport コマンド行ユーティリティーには、-useImportDateAsArchiveDate という追加のコマンド行スイッチがあります。

オブジェクトのインポート中にこのスイッチを使用すると、インポートされたオブジェクトの日付が、オブジェクトがインポートされているシステムのオブジェクトアーカイブの日付として使用されます。元のアーカイブの日付は XML エクスポートまたは元の DIVArchive システムでは置き換えされず、インポートされたシステムにあるオブジェクトに対してのみ置き換えられます。

注記:

この機能は、またがったオブジェクトのあるテープを通常のテープと同じ方法でサポートしています。

インスタンスとして追加

-addAsInstanceIfNameExists フラグがインポートユーティリティーに渡される場合、オブジェクトは別のオブジェクトのインスタンスとしてインポートできます。インポートされているテープオブジェクトと同じオブジェクト名およびオブジェクトカテゴリを持つ別のオブジェクトがすでに DIVArchive データベースにあり、-addAsInstanceIfNameExists フラグが渡される場合、Import as an Instance を試行できます。

最初に、テープオブジェクトのチェックサムが、それに一致するデータベースオブジェクトのチェックサムと比較されます。(各オブジェクトコンポーネントに対して) 一致が生じた場合、そのオブジェクトは一致するオブジェクトのインスタンスとしてインポートされます。インポートされたオブジェクトの「Comments」、「Archived Path Root」、「Archive Date」、「UUID」、「Storage Plan」、「Group」などがなくなり、DIVArchive データベースにすでにあるオブジェクトのものとなります。

注記:

オブジェクトインスタンス ID は、エクスポートもインポートもされません。ユーティリティーがインスタンスとしてインポートするたびに、新しい ID が割り当てられます。

データベース内のオブジェクトコンポーネントのチェックサムタイプがインポートされたオブジェクトのチェックサムタイプと一致しない場合、またはそれら 2 つのオブジェクトのうち 1 つに見つからないチェックサムがある場合、テープオブジェクトはインスタンスとしてインポートされません。これはチェックサムの不一致とみなされ、インポート処理は停止します。ただし、-skipIfNameExists フラグおよび -addAsInstanceIfNameExists フラグがインポートユーティリティーに渡される (およびテープオブジェクトが DIVArchive データベースにすでに存在するものと一致する) 場合、ユーティリティーは最初にチェックサムを比較することによって、オブジェクトのインスタンスとしてのインポートを試行します。この試行が失敗した場合、オブジェクトはスキップされ、処理は続行します。

注記:

インスタンスとしてインポートするときには SPM は通知されません。オブジェクトが SPM フィルタのいずれかと一致している場合、SPM はオブジェクトに必要なアクションを開始しません。

エラー状態

テープメディアが Manager によって認識されない場合、発生した内容を特定するエラーが生成されます。

インポートプロセスが失敗し、Manager がデータベースエラーを検出した場合、インポートプロセスは終了され、失敗したインポート中に実行された操作はロールバックされ、システムに保存されません。

1 つまたは複数のオブジェクトについてチェックサムの比較が失敗する (またはチェックサムが存在しない) 場合、インポートプロセス全体が停止され、データベーストランザクションがロールバックされます。

-skipIfNameExists フラグが使用される場合、チェックサム検証は引き続き実行します。ただしこの場合、インポートプロセス全体を停止する代わりに、検証されない (不一致の) オブジェクトがスキップされます。

すべてのエラーが画面に表示され、ログファイルに書き込まれます。-skipIfNameExists フラグを使用するときには、画面のメッセージおよびログファイルを確認して、インポートするつもりだったすべてのコンテンツが正常に処理されたかどうかを判断する必要があります。このオプションは、オペレータの介入および決定が必要になる場合があるため、自動ワークフローとの互換性がありません。

警告および制限事項

この方法で比較される複合オブジェクトは、チェックサム検証に合格するために正確に同じ順序でアーカイブされている必要があります。

インポートユーティリティーは、UUIDオブジェクト IDアーカイブ日、またはサイト ID を比較しません。インポートされたオブジェクトの「Comments」、「Archived Path Root」、「Archive Date」、「UUID」、「Storage Plan」、「Group」などは、インスタンスとして追加されるときには保持されません。

このユーティリティーは、テープ上に 2 つ以上のインスタンスのあるオブジェクトを含むテープのセットのインポートを有効化していません。エクスポートされたテープセット内に出現する 2 つ以上のインスタンスのあるオブジェクトを持つインポートメタデータファイルは許可されません。エクスポートユーティリティーではこれは発生しません。

インポート例

バーコード番号 000131 のテープにも、バーコード 000120 のテープにまたがるオブジェクトが含まれます。テープ 000131 がエクスポートされると、そのエクスポートされた XML ファイルは Tapeset-000131.xml という名前になります。この XML ファイルにもテープ 000120 からのオブジェクトが含まれ、テープ 000131 および 000120 の両方がライブラリから取り出されます。両方のテープからのすべてのオブジェクトが XML ファイルにエクスポートされると、各テープ上のすべてのインスタンスおよびテープ自体への参照が DIVArchive データベースから削除されます。

続いて XML ファイルがターゲットの DIVArchive システムの DIVA_HOME\Program\Manager\bin フォルダにコピーされます。コマンド importtapes MOVIES Tapeset-000131.xml では、このテープのメタデータがグループ MOVIES にインポートされます。

テープのメタデータがデータベースに正常にインポートされると (Control GUI 「Current Requests」キューを確認)、テープおよびそれらのオブジェクトの両方が外部化されたとみなされ、その両方を Insert Tape コマンドでライブラリに入れることができます。

WORM メディアのインポートは、DIVArchive 7.4 以降でサポートされています。ただし、WORM メディアを含む DIVArchive 7.4 (またはそれ以降) エクスポートを以前の DIVArchive リリースにインポートすると、WORM フラグは無視され (false に設定)、Manager ログに記録されます。デバイスは Control GUI でテープとして表示されますが、ファイナライズされるか WORM ドライブがシステムに接続されていない場合、使用できません。

テープのインポート手順

テープのインポートは、Windows のコマンド行インタフェースと DIVArchive Control GUI との組み合わせを使用して行われます。テープの挿入はワークフローのオプションの部分ですが、テープ上のオブジェクトにアクセスするには必要です。importtape コマンド行ユーティリティーを実行して、テープのメタデータを DIVArchive データベースに入力し、テープを外部化したままにできます。ただし、テープ上のオブジェクトにアクセスするには、テープは DIVArchive のテープ挿入機能を使用して挿入される必要があります。

DIVArchive にテープをインポートするには、次の手順に従います。

  1. Windows のコマンド行インタフェースを開きます。

  2. エクスポートされた XML ファイルおよび FFM ファイルを DIVA_HOME\Manager\bin フォルダにコピーします。

  3. DIVA_HOME\Manager\bin フォルダに移動します。

  4. 次の必要なコマンド行オプションのいずれかを使用して importtape コマンドを実行します。

    help (-h)

    ヘルプ情報を表示します。

    groupname

    インポートされたテープが属することになるテープグループ。このグループはシステムにすでに存在している必要があります。

    mfiledir

    エクスポートされたテープメタデータを含む XML ファイル、またはそれらのファイルを含むフォルダ。

    -skipIfNameExists

    名前の競合のあるオブジェクトのインポートをスキップします。デフォルトの動作では、オブジェクト名およびオブジェクトカテゴリがすでに存在する場合、ユーティリティーはテープをインポートせずに終了します。コマンド行でこのオプションを使用するとデフォルトがオーバーライドされます。

    -addAsInstanceIfNameExists

    テープオブジェクトを DIVArchive データベース内の既存のオブジェクトのインスタンスとして追加を試行します。テープオブジェクトは、データベース内のオブジェクトと同じオブジェクト名およびオブジェクトカテゴリ、コンポーネント、およびチェックサムを持つ必要があります。

    -useImportDateAsArchiveDate

    インポートされたオブジェクトの元のアーカイブ日を宛先システムのインポート日に変更します。これはエクスポートされた XML ファイルの元のアーカイブ日、またはオブジェクトがエクスポートされた元のシステムの元のアーカイブ日を変更せず、オブジェクトがインポートされたシステムでのみ変更します。

  5. DIVArchive Control GUI で「Home」タブに移動し、「Tapes」ボタンをクリックして「Tapes」パネルで特定されたテープのリストを表示します。インポートされたテープは外部化されたままにできますが、テープ上にオブジェクトを復元するには、ライブラリに挿入する必要があります。

  6. 対象のテープ (1 つまたは複数) を強調表示してリボンバーの「Action」タブに移動し、「Insert Tape」をクリックして「Insert Tape」ダイアログボックスを開きます。

  7. テープが挿入される前に、データベースにあらかじめオブジェクトのインスタンスが存在している必要がある場合、チェックボックス「Require instances on tape(s)」にチェックマークを付けます。それ以外の場合は、選択解除のままにしておきます。

  8. メニューリストを使用して、適切な「Robot Manager Name」を選択します。

  9. メニューリストを使用して、適切な「CAP ID」を選択します。

  10. スライドコントロールを使用して挿入操作の優先度の値を選択します。

  11. インポートされたテープ上でのオブジェクトの復元は、テープが挿入されたあとに可能です。