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Oracle® Database Applianceスタート・ガイド
リリース12.1.2.9.0 for Linux x86-64
E85927-01
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4 Oracle Database ApplianceでのOracleソフトウェアのデプロイ

この章では、Oracle Database Applianceへの接続を確立した後で、Oracleソフトウェアをデプロイするタスクのチェックリストを提供します。

トピック:

OAKCLIを使用したOracle Database Applianceソフトウェアのデプロイについて

この情報は、様々なデプロイメントに必要な手順、ログ・ファイルの保管場所、およびデプロイメント・タイプの変更方法について理解する場合に参照します。

この項のタスクには、ベア・メタル・デプロイメント、仮想化プラットフォーム・デプロイメント、またはその両方に適用されるかを示すマークが付けられています。ご使用のプラットフォームのデプロイメント用に指定されたタスクのみを実行します。

Oracle Database Applianceソフトウェアのデプロイを完了するには、ベア・メタル・インストールの場合は約1時間、仮想化プラットフォーム・デプロイメントの場合は約3時間が必要です。

注意:

Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームからベア・メタル・デプロイメントに変換する予定の場合、まず、互換性のあるイメージがインストールされていることをMy Oracle Supportで確認します。

失敗したデプロイメントからのリカバリ、またはデプロイメントの変更

この項で説明されているクリーン・アップ・スクリプトcleanupDeploy.shを使用して、システムをリセットできます。次のタスクを使用する場合は、クリーン・アップ・スクリプトを使用します。

  • 失敗したデプロイメントの繰り返し

  • ベア・メタル・デプロイメントから仮想化プラットフォーム・デプロイメントへの変換

  • 仮想化プラットフォーム・デプロイメントからベア・メタル・デプロイメントへの変換

OAKCLIデプロイ・コマンド・ログ・ファイルについて

oakcliデプロイ・コマンドは、次のファイルパスでログ・ファイルを作成します。

/opt/oracle/oak/onecmd/tmp/

ログ・ファイルの前には、ストリングSTEPが付きます。次に例を示します。

/opt/oracle/oak/onecmd/tmp/STEP-6-20160226103534.log

仮想化プラットフォームOracle Database Applianceソフトウェアのデプロイ

この手順は、Oracle Database Applianceで仮想化プラットフォーム構成をデプロイする場合に実行します。

仮想化プラットフォーム構成でソフトウェアをデプロイする手順は、次の手順で構成されています。

  1. Oracle Database Applianceハードウェアを確認して、それが仮想マシン(VM)で構成されているかどうか調べます。

  2. Oracle Database ApplianceにODA_BASEテンプレートをインストールします。

  3. Oracle Appliance Manager Configuratorを実行するアプライアンスを準備します。

  4. Oracle Appliance Managerを使用して構成をデプロイします。

デプロイ・タスクは表示順に実行する必要があります。

  1. パスワードwelcome1を使用して、rootとしてログインします。
  2. コマンドoakcli show env_hwを入力します
    このコマンドは、デプロイ先のOracle Database Applianceハードウェアを表示します。このコマンドの出力の前にストリングVM-ODA_BASEが付いている場合、システムは仮想マシンで構成されています(dom0/oda_base)。

    たとえば、次の各コマンドの出力は、ハードウェア・プラットフォームと、そのプラットフォームが仮想マシン環境で構成されていることを示します。

    [root@oda1n1 ~]# oakcli show env_hw VM-ODA_BASE ODA V1

    [root@oda2n1 ~]# oakcli show env_hw VM-ODA_BASE ODA X3-2

    [root@oda3n1 ~]# oakcli show env_hw VM-ODA_BASE ODA X4-2

    [root@oda3n1 ~]# oakcli show env_hw VM-ODA_BASE ODA X5-2

    仮想マシンがアプライアンスにデプロイされていない場合、仮想マシンをインストールするための手順については、My Oracle Supportのノート1520579.1を参照してください。

    https://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?cmd=show&type=NOT&id=1520579.1

  3. My Oracle Supportにログインし、ODA_BASEテンプレートをダウンロードしてインストールします。

    次の手順に従って、適切なODA_BASEテンプレートを外部クライアントにダウンロードしてから、そのテンプレートをOracle Database Applianceにコピーします。

    1. 外部クライアント・マシンから、My Oracle Supportにログオンし、次のURLにあるノート888888.1にアクセスします。
    2. OS ISOイメージ/ベア・メタル-仮想化プラットフォームにある、最新リリースに関する項で、「VMテンプレート(ODA_BASE)」と説明されているパッチ番号へのリンクを見つけて、クリックします。
    3. 「Patch Search Results」ページから、最新のOracle Database ApplianceのODA_BASEテンプレートを外部クライアントにダウンロードします。
    4. Secure Copy (scp)コマンドまたはUSBストレージ・デバイスを使用して、ODA_BASEテンプレートを外部クライアントからノード0のDom0にコピーします。ターゲットの場所に、/scpディレクトリまたは/OVSディレクトリを使用します。

      注意:

      USBドライブを使用してファイルを転送することを選択した場合、まずファイルをFAT32ext3、またはext4をフォーマットします。NTFSファイル・フォーマットはサポートされていません。

    5. Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのノード0で、Dom0rootとしてログインし、Dom0/OVSディレクトリにODA_BASEテンプレートを(ない場合は)コピーします。Dom0にログインした状態のままで、このタスクの残りの手順を完了してください。
    6. コマンドoakcli deploy oda_baseを実行し、テンプレートの場所とコア・ライセンス・オプションを選択し、ベース・ドメイン・メモリー割当てを選択します。

      deploy oda_baseオプションは、両方のノードでODA_BASEをデプロイします。ODA_BASEテンプレートが/OVSディレクトリにある場合、デプロイメント・ダイアログは次の例のように表示されます(Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのハードウェア・プラットフォームごとに、使用可能なCPUコア数などの値は異なります)。

      # oakcli deploy oda_base
      Enter the template location: /OVS/templateBuild-2012-12-22-12-05.tar.gz
      Core Licensing Options:
              1.  2 CPU Cores
                      2.  4 CPU Cores
      3.  6 CPU Cores
      4.  8 CPU Cores
      5.  10 CPU Cores
      6.  12 CPU Cores
      7.  14 CPU Cores
      8.  16 CPU Cores
      9.  24 CPU Cores
      10. 36 CPU Cores
                      Selection [1 : 6] : 3
                      ODA base domain memory in GB (min 16, max 244)(Current Memory 150G)[default 192]  : 32
      次の手順で構成の選択を続行します。
    7. 追加の仮想ローカル・エリア・ネットワーク(VLAN)をODA_BASEに割り当てます。

      VLANを割り当てるには、VLANネットワークを指定するよう求められた場合はyで応答し、別のVLANをデプロイしない場合、または追加のVLANの割当てが完了した場合は、nで応答します。

      Additional vlan networks to be assigned to oda_base ? (y/n) : y
      Select the network to assign [Test00,Test01,Test02,Test03]: Test00
      Additional vlan networks to be assigned to oda_base ? (y/n) : y
      Select the network to assign [Test00,Test01,Test02,Test03]: Test01
      Additional vlan networks to be assigned to oda_base ? (y/n) : n
    8. コマンドが完了したら、コマンドshow oda_baseを実行し、ODA_BASEが構成されていることを確認することによって、ODA_BASEのデプロイメントが有効であることを検証します。

      次に例を示します。

      # oakcli show oda_base
      ODA base domain
      ODA base CPU cores :2
      ODA base domain memory :16
      ODA base template :/tmp/oda_base_2.10.tar.gz
      ODA base vlans :['priv1', 'net1', 'net2', 'net3', 'net4', 'db_mgmt']
      ODA base current status :Running
      

      注意:

      新しいODA_BASEデプロイメントに問題があり、クリーン・アップと起動が必要なときは、次のコマンドをノード0のDom0から実行します。

      /opt/oracle/oak/tools/cleanOdabase.py

      このコマンドにより、新規のデプロイメントを試行できるように、ODA_BASEが削除されます。

    9. Oracle Database Appliance X3-2、Oracle Database Appliance X4-2またはOracle Database Appliance X5-2の場合、デプロイメントを進める前に、ストレージの配線をチェックすることをお薦めします。

      このチェックを実行するには、ユーザー名にroot、パスワードにwelcome1を使用してノード0のODA_BASEに接続します。接続したら、次のコマンドを実行します。

      # oakcli validate -c storagetopology

      2つのノードとストレージ・シェルフとの配線ケーブルが正しいソケットに接続されていない場合、このコマンドを実行するとエラーが表示されます。

  4. ノード0にrootとしてログインし、ホスト名: dom0、およびポート: 5900を使用してVNCを開始することによってODA_BASEにログインします。
  5. VNCセッションから、コマンドstartxを実行してX Window System Xtermセッションを開始します。
  6. oakcli deployを使用してデプロイメントを開始します。先ほど作成した既存の構成ファイルを使用するか、新規の構成ファイルを作成します。

    たとえば、既存の構成を使用してデプロイメントを開始するには、次のようにコマンドを入力します(ご使用のファイルの名前とディレクトリ・パスで置換します)。

    # oakcli deploy -conf /tmp/onecommand.param

    コマンドoakcli deployを実行してもOracle Appliance Managerの「Welcome」ウィンドウが開かない場合、DISPLAY変数が端末に表示されるよう設定されていることを確認します。

    注意:

    以前のリリースのOracle Appliance Managerコンフィギュレータ用に作成された構成ファイルは使用しないでください。最新の構成ファイルがない場合は、次のステップで説明されているように、リアルタイム構成およびデプロイメントを完了します。

    すぐに構成とデプロイメントを開始するには、次のコマンドを入力します。

    # oakcli deploy

    Oracle Appliance Manager Configuratorの画面で設定をします(「スタンドアロンOracle Database Appliance Configuratorの実行」を参照)。コンフィギュレータの「Summary」ページで「Install」オプションを選択して、デプロイメントを完了します。

Oracle Database Applianceでのベア・メタル・プラットフォームのデプロイ

Oracle Database Applianceのベア・メタル構成としても知られる、Oracleソフトウェアをアプライアンスに直接デプロイする場合に、この手順を完了します。

ベア・メタル構成でソフトウェアをデプロイする手順は、次の手順で構成されています。

  1. エンドユーザー・バンドルのインストール(ベア・メタル・プラットフォームのデプロイメントの場合)

  2. Oracle Appliance Manager Configuratorを実行するアプライアンスを準備します。

  3. Oracle Appliance Managerを使用して構成をデプロイします。

他のソフトウェアをデプロイする前に、Oracle Database Applianceにエンドユーザー・バンドルをインストールする必要があります。エンドユーザー・バンドルをインストールするには、適切なパッチ・ファイルを外部クライアントにダウンロードします。パッチをクライアントからOracle Database Applianceにコピーし、パッチをインストールします。

リストされている順序で手順を完了する必要があります。

  1. 外部クライアントからMy Oracle Supportにログオンし、My Oracle Supportのノート888888.1にアクセスします。
  2. OS ISOイメージ/ベア・メタル-仮想化プラットフォームにある、最新リリースに関する項で、Oracle Database Appliance End User Bundle (GI+RDBMS)およびOracle Database Appliance Bare Metal ISO Imageと説明されているパッチ番号へのリンクを見つけ、そのリンクをクリックしてパッチをダウンロードします。
  3. パッチを外部クライアントからOracle Database Applianceにコピーします。

    Secure Copyコマンド(scp)を使用するか、USBストレージ・デバイスを使用することによって、ファイルをコピーできます。

    USBドライブを使用してファイルを転送するには、まずファイルをFAT32ext3、またはext4をフォーマットする必要があります。NTFSファイル・フォーマットはサポートされていません。

    セキュアなコピーを使用するには、まず静的IPアドレスをセットアップし(たとえば、oda_host)、oakcli configure firstnetコマンドを使用してOracle Database Applianceをそのアドレスで構成する必要があります。

    たとえば、scpコマンドを使用する場合は、次のようなコマンドを入力します。ここで、一時ホスト・アドレスはoda_hostであり、バンドルを/tmpにコピーします。

    scp p12978712_121260_Linux-x86-64_1of2.zip root@odahost:/tmp

    scp p12978712_121260_Linux-x86-64_2of2.zip root @odahost:/tmp

  4. コマンド構文oakcli unpack -package /directory_path/package_nameを使用して、Oracle Database Applianceソフトウェアを解凍します。ここで、directory_pathはエンドユーザー・バンドル・パッチ・ファイルが配置されている場所であり、package_nameはパッケージの名前です。

    たとえば、Oracle Database Applianceリリース12.1.2.6.0のエンドユーザー・バンドル・パッチ・ファイルが/tmpにある場合、パッチ名はp12978712_121260_Linux-x86-64_1of2.zipおよびp12978712_121260_Linux-x86-64_2of2.zipであり、次のコマンドを入力します。

    # oakcli unpack -package /tmp/p12978712_121260_Linux-x86-64_1of2.zip
    # oakcli unpack -package /tmp/p12978712_121260_Linux-x86-64_2of2.zip

    コマンドoakcli unpackによってバンドル・パッチが解凍され、展開されたファイルがデプロイメントに必要な場所に配置されます。

  5. Oracle Database Applianceのノード0にrootユーザー(デフォルト・パスワードを使用)としてログインします。
  6. コマンドstartxを実行してX Window System Xtermセッションを開始します。
  7. (オプション)オフラインで作成した構成ファイルからデプロイする場合、scpまたはUSBドライブを使用して、構成ファイルをOracle Database Applianceにコピーします。
  8. Oracle Appliance Manager Configuratorを使用して構成を実行します。

    構成ファイルを使用して構成を実行するには、次のコマンドを実行します。

    oakcli deploy -conf /tmp/onecommand.param.

    このコマンドを実行すると、既存の構成ファイルを使用してOracle Appliance Manager Configuratorが開きます。

    以前のリリースのOracle Appliance Managerコンフィギュレータ用に作成された構成ファイルは使用しないでください。最新の構成ファイルがない場合は、リアルタイム構成およびデプロイメントを完了します。

    すぐに構成とデプロイメントを実行するには、次のコマンドを入力します。

    oakcli deploy

    このコマンドを実行すると、Oracle Appliance Manager Configuratorグラフィック・ユーザー・インタフェースが開き、デプロイメント用の情報を提供するよう求められます。

    注意:

    コマンドoakcli deployを実行してもOracle Appliance Manager Configuratorで「Welcome」ウィンドウが開かない場合、ユーザーのDISPLAY変数が端末のウィンドウに表示されるよう設定します。

  9. 「スタンドアロンOracle Database Appliance Configuratorの実行」の項で説明されているように、Oracle Appliance Manager Configuratorのステップバイステップの手順を参照してください