Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド 12c (12.2.1.2.6) E85910-01 |
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この章では、Oracle Data IntegratorでのOracle Business Intelligence Cloud Service (BICS)の使用方法について説明します。
Oracle Business Intelligence Cloud Service (BICS)では、データセットおよび表というエンティティを使用してデータを格納し、それらのデータを分析ソリューションで利用しています。
表19-1 データセットと表
データセット | 表 |
---|---|
索引なし |
索引を作成できる |
1回の操作でデータの作成と挿入が可能 | データの作成と挿入は異なるペイロードの2つの別個のステップでとして実行する |
データのロードで明示的なバッチ処理がサポートされる | データのロードでより細かい制御が可能 たとえば、ロード時に許容するエラーの最大数など 列定義について、より細かい制御が可能 |
注意:
データセットおよび表には、'firstBatch'と'lastBatch'というパラメータがあります。これらはDBCSスキーマによって支えられています。DBCSスキーマの情報はパブリッシュされません。データは、マルチパート・メッセージのアプリケーション/オクテットストリーム形式のパートとして、データセット/表にロードされます。デリミタ付きテキスト・ストリームまたはJavaオブジェクト配列ストリームを使用できます。ODIが行うのはBICSデータセットまたは表へのデータ・ロードのみです。ODIではBICSデータセットまたは表からのデータの読取りは行いません。データセットと表のいずれの場合も、BICSターゲットを定義する必要があります。これらのエンティティはそれぞれ別のURLエンドポイントにバインドされるため、ODIデータセット・コンテナのバインド先はデータセットまたは表のいずれかであり、両方ということはありません。つまり、ODIモデル(およびインタフェースによって関連付けられる論理または物理スキーマ)のバインド先にできるのはデータセット・エンドポイントまたは表エンドポイントのいずれかです。
BICSターゲットにデータをロードするときにはマッピングが必要になるため、BICSデータセットまたは表をデータセットとしてODI内にモデル化する必要があります。BICS論理スキーマをステージングに使用することはできません。また、BICSデータセットをマッピングのソースとして使用することもできません。
トポロジの設定には次が含まれます。
BICSデータサーバーでエンドポイントURLおよびデータ・ローダーの接尾辞を定義します。URLのデータ・ソース接尾辞部分はデータセットと表のどちらを探索するのかによって異なり、これは「物理スキーマ」ページで公開されます。そのため、1つのBICSデータサーバーでデータセットと表の両方に対応できます。
データ・サーバー・ページにはデータサーバー名、ベースURI、ユーザー名、パスワードおよびアイデンティティ・ドメインのフィールドがあります。
次に、完全なBICS URIを示します。
https://service-identity_domain.analytics.data_center.oraclecloud.com/resource-path
ベースURIはBICSサービス・インスタンスの最初のパス・セグメントです。
次に、ベースURIを示します。
https://service-identity_domain.analytics.data_center.oraclecloud.com
データ・ローダーのパス・フィールドは自動入力される定数です。そのためパス・セグメントを確認できます。
次に、データ・ローダーのパス・セグメントを示します。
/dataload/v1
注意:
リバース・エンジニアリング後、BICS表/データセットを確認して、列のデータ型を手動で修正します。表19-2 KMのオプション
オプション | タイプ | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
GET_TABLE_INDEXES |
表 |
True |
表の索引を取得するか否か |
DEFAULT_DIRECTORY |
表 |
java.lang.System.getProperty("java.io.tmpdir") |
RESTコールによって生成される一時(戻り)ファイルのディレクトリ。 RESTコールによって生成される一時データ・ファイルはRKM実行の終了時にすべて削除されます。 |
Hyperion用のIKMと同様に、BICS IKMは複数接続です。BICSデータセット/表のバッチ処理機能が使用されます。
注意:
IKM SQL to Oracle BI Cloud Serviceでは、Oracle SDO_GEOMETRYデータ型の列をBICSターゲット表にロードできません。Oracle BI Cloud Serviceをステージング領域として使用することはできず、増分更新およびフロー/静的チェックはサポートされません。そのため次のKMは、Oracle BI Cloud Serviceテクノロジには使用できません。
RKM SQL (JYTHON)
LKM File to SQL
CKM SQL
IKM SQL Incremental Update
IKM SQL Control Append
LKM SQL to SQL (JYTHON)
マッピング・ターゲットとしてのBICSデータセット
IKM SQL to Oracle BI Cloud Serviceではデータセット/表のロード・オプションがKMオプションとして公開されています。
表19-3 サポートされているKMオプション
オプション | タイプ | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
TRUNCATE_TARGET_TABLE |
ブール |
False |
データのロードを開始する前にデータを削除します。これはBICS表にのみ適用されます。 |
DROP_TARGET |
ブール |
False |
データのロードを開始する前に、ターゲット表/データセットを削除します。 |
CREATE_TARGET |
ブール |
False |
ターゲット表/データセットが存在しない場合、最初に作成します。 注意: REST APIデータセットのデータ・ロードのセマンティックは、'存在しない場合は作成する'です。そのためデータセットの場合、この設定はオプションです。 |
DATA_WRITE_MODE |
選択 |
Insert all |
選択肢は、Insert all、Insert missing、UpsertおよびUpdate onlyです。これは、ターゲットがBICS表である場合にのみ適用されます。BICS表に一意の索引がない場合、Upsert/Update onlyを選択しただけでは操作に失敗します。 |
NUM_RETRIES |
テキスト |
0 |
各データロード・バッチ操作でエラーが発生することがあります。これは再試行を許可する数値のオプションです。デフォルトの設定は、再試行なしです。 |
RETRY_DELAY |
テキスト |
5 |
各再試行の実行間隔(秒数)。 |
REMOVE_DUPLICATES |
ブール |
False |
BICS表にのみ適用され、送信されるバッチ内の重複データを削除するかどうかを示します。すでにBICS表にあるデータは処理しません。 |
BATCH_SIZE |
テキスト |
1000 |
一度に(1回のPOSTリクエストで)送信する行数。 |
VALIDATE_COLUMNS |
ブール |
False |
データのロード前に、BICSターゲットの列名を検証するかどうか。 |
MAX_ERR_PER_BATCH |
テキスト |
0 |
Oracle BICSで許容される1バッチ当たりの最大エラー数。表にのみ適用されます。 |
TRACE_FILE |
テキスト |
空 |
IKMによるすべてのRESTコールのトレースを記録するファイルの場所。空のままの場合、トレースは作成されません。 |
注意:
データセットBICSデータセットには索引がありません。
データのロード時に、一意の索引のエラーは発生しません。
発生する可能性があるエラーは、ターゲット列のデータ型が一致しない場合のエラーのみです。
BICS表では一意の索引がサポートされます。
一意の索引が存在すること、およびデータ・ロード操作に索引が含まれているかにより、挿入/更新モードが決まります。
'重複削除'の場合も一意の索引が必要です。
Insert missing/Update only/Upsert allの場合、一意の索引がデータ・ロードに含まれている必要があります。
'Insert all'の場合、データ・ロードに含まれている列がnull可能であれば、一意の索引は必要ありません。