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Oracle® Fusion Middleware Oracle Warehouse BuilderからOracle Data Integratorへの移行
12c (12.2.1.2.6)
E85914-01
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B 移行詳細のリファレンス

リポジトリ、データ・オブジェクト、マッピングおよびプラガブル・マッピングについて理解することは重要です。

この付録の内容は次のとおりです。

B.1 OWBリポジトリ

B.1.1 OWBワークスペースからODI作業リポジトリ

移行ユーティリティを起動するときに、OWBワークスペース所有者とそのパスワードがOWBリポジトリへの接続に必要です。各OWBワークスペース所有者は、複数のワークスペースを所有している場合があります。それぞれの移行で移行されるワークスペースは1つのみです。このため、移行ごとにワークスペース名を1つ指定する必要があります。各OWBワークスペースは、1つのODI作業リポジトリとしてODIに移行されます。

OWBワークスペース所有者に複数のOWBワークスペースがある場合は、各OWBワークスペースをODIマスター・リポジトリのODI作業リポジトリに移行する必要があります。移行ユーティリティでは、一度に最大1つのOWBワークスペースのみを移行できます。

B.1.2 OWBプラットフォームからODIテクノロジ

OWBプラットフォームとそれに関連付けられているデータ型は、ODIテクノロジとそれに関連付けられているデータ型にマップされます。このプラットフォームとデータ型マッピングは構成ファイルに格納されます。

OWBの事前定義プラットフォームの場合のODIへのマッピングに関する情報は、<ORACLE_HOME for OWB>/owb/bin/adminディレクトリにあるPlatformMappingsForMigration.xmlファイルを参照してください。

ユーザーが新規またはカスタムのプラットフォームをOWBで定義した場合は、このプラットフォームとデータ型からODIテクノロジとそのデータ型へのマッピングを同じ構成ファイルで定義できます。OWBプラットフォームの物理名をマッピングで指定し、ODIテクノロジの内部名を使用する必要があります。

次の表に、事前定義OWBプラットフォームからODIテクノロジへのマッピングを示します。

OWBプラットフォーム ODIテクノロジ

GENERIC

汎用SQL

ORACLE

(Oracle Workflow、APPSコンカレント・マネージャを含む)

Oracle

DB2UDB

IBM DB2 UDB

SQLSERVER

Microsoft SQL Server

SAP

SAP ABAP

FILE

File

OBIEE、OBISE、J2EE

これらは移行されません。

データ型マッピングは、各OWBプラットフォームのマッピングごとに異なります。次の表に、各事前定義OWBプラットフォームのデータ型マッピングを示します。

ODIにマッピングのないOWBデータ型が表、ビュー、マテリアライズド・ビューおよび外部表などのデータ・オブジェクトで使用されている場合、データ・オブジェクトは移行されなかったとレポートされます。

ODIにマッピングのないOWBデータ型がマッピング属性で使用されている場合、マッピング属性のデータ型は設定されません。

B.1.2.1 OWB GENERICプラットフォームからODI汎用SQLテクノロジへのデータ型マッピング

OWBデータ型(GENERIC) ODIデータ型(汎用SQL)

BIGINT

BIGINT

BINARY

BINARY

BINARY_DOUBLE

BINARY_DOUBLE

BINARY_FLOAT

BINARY_FLOAT

BLOB

BLOB

BOOLEAN

CHAR

CHAR

CHAR

CLOB

CLOB

DATE

DATE

DATETIME

DATETIME

DECIMAL

DECIMAL

DOUBLE

DOUBLE

FLOAT

FLOAT

IMAGE

BLOB

INTEGER

INTEGER

INTERVALDAYTOSECOND

INTERVALDAYTOSECOND

INTERVALYEARTOMONTH

INTERVALYEARTOMONTH

LONG

CLOB

LONGVARBINARY

BLOB

LONGVARCHAR

CLOB

MONEY

MONEY

NCHAR

NCHAR

NCLOB

NCLOB

NTEXT

NCLOB

NUMERIC

NUMERIC

NVARCHAR

NVARCHAR

NVARCHAR(MAX)

NCLOB

REAL

REAL

SMALLINT

SMALLINT

TEXT

CLOB

TIME

TIME

TIMESTAMP

TIMESTAMP

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

TINYINT

TINYINT

VARBINARY

VARBINARY

VARBINARY(MAX)

BLOB

VARCHAR

VARCHAR

VARCHAR(MAX)

CLOB

XMLTYPE

XMLTYPE

B.1.2.2 OWB ORACLEプラットフォームからODI Oracleテクノロジへのデータ型マッピング

OWBデータ型(ORACLE) ODIデータ型(Oracle)

BINARY_DOUBLE

BINARY_DOUBLE

BINARY_FLOAT

BINARY_FLOAT

BLOB

BLOB

CHAR

CHAR

CLOB

CLOB

DATE

DATE

FLOAT

FLOAT

INTEGER

NUMBER

INTERVALDAYTOSECOND

INTERVALDAYTOSECOND

INTERVALYEARTOMONTH

INTERVALYEARTOMONTH

LONG

LONG

LONG RAW

LONG RAW

MDSYS.SDOAGGRTYPE

MDSYS.SDO_DIM_ARRAY

MDSYS.SDO_DIM_ELEMENT

MDSYS.SDO_ELEM_INFO_ARRAY

MDSYS.SDO_GEOMETRY

MDSYS.SDO_GEOMETRY

MDSYS.SDO_ORDINATE_ARRAY

MDSYS.SDO_POINT_TYPE

NCHAR

NCHAR

NCLOB

NCLOB

NUMBER

NUMBER

NVARCHAR2

NVARCHAR2

RAW

RAW

ROWID

ROWID

SYS.ANYDATA

SYS.AQ$_JMS_BYTES_MESSAGE

SYS.AQ$_JMS_MAP_MESSAGE

SYS.AQ$_JMS_MESSAGE

SYS.AQ$_JMS_STREAM_MESSAGE

SYS.AQ$_JMS_TEXT_MESSAGE

SYS.LCR$_ROW_RECORD

TIMESTAMP

TIMESTAMP

TIMESTAMPWITHLOCALTIMEZONE

TIMESTAMPWITHLOCALTIMEZONE

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

UROWID

UROWID

VARCHAR

VARCHAR2

VARCHAR2

VARCHAR2

XMLFORMAT

XMLFORMAT

XMLTYPE

XMLTYPE

B.1.2.3 OWB DB2UDBプラットフォームからODI IBM DB2 UDBテクノロジへのデータ型マッピング

OWBデータ型(DB2UDB) ODIデータ型(IBM DB2 UDB)

BIGINT

BIGINT

BLOB

BLOB

CHARACTER

CHAR

CLOB

CLOB

DATE

DATE

DBCLOB

DBCLOB

DECIMAL

DECIMAL

DOUBLE

DOUBLE

FLOAT

FLOAT

GRAPHIC

GRAPHIC

INTEGER

INTEGER

LONG VARCHAR

LONG VARCHAR

LONG VARGRAPHIC

LONG VARGRAPHIC

NUMERIC

NUMERIC

REAL

REAL

SMALLINT

SMALLINT

TIME

TIME

TIMESTAMP

TIMESTAMP

VARCHAR

VARCHAR

VARGRAPHIC

VARGRAPHIC

XML

B.1.2.4 OWB SQLSERVERプラットフォームからODI Microsoft SQL Serverテクノロジへのデータ型マッピング

OWBデータ型(SQLSERVER) ODIデータ型(Microsoft SQL Server)

BIGINT

BIGINT

BINARY

BINARY

BIT

BIT

CHAR

CHAR

DATETIME

DATETIME

DECIMAL

DECIMAL

FLOAT

FLOAT

IMAGE

IMAGE

INT

INT

MONEY

MONEY

NCHAR

NCHAR

NTEXT

NTEXT

NUMERIC

NUMERIC

NVARCHAR

NVARCHAR

NVARCHAR(MAX)

NTEXT

REAL

REAL

SMALLDATETIME

SMALLDATETIME

SMALLINT

SMALLINT

SMALLMONEY

SMALLMONEY

SQL_VARIANT

SQL_VARIANT

TEXT

TEXT

TIMESTAMP

TIMESTAMP

TINYINT

TINYINT

UNIQUEIDENTIFIER

UNIQUEIDENTIFIER

VARBINARY

VARBINARY

VARBINARY(MAX)

IMAGE

VARCHAR

VARCHAR

VARCHAR(MAX)

TEXT

XML

B.1.2.5 OWB FILEプラットフォームからODI Fileテクノロジへのデータ型マッピング

OWBデータ型(FILE) ODIデータ型(File)

BYTEINT

BINARY_SIGNED_BIG_ENDIAN

CHAR

STRING

DECIMAL

EBCDIC_SIGNED_ZONED_DECIMAL

DATE

DATE

DECIMAL EXTERNAL

NUMERIC

DOUBLE

NUMERIC

FLOAT

NUMERIC

FLOAT EXTERNAL

NUMERIC

INTEGER

BINARY_SIGNED_BIG_ENDIAN

INTEGER UNSIGNED

BINARY_UNSIGNED_BIG_ENDIAN

INTEGER EXTERNAL

NUMERIC

INTERVALDAYTOSECOND

DATE

INTERVALYEARTOMONTH

DATE

SMALLINT

BINARY_SIGNED_BIG_ENDIAN

SMALLINT UNSIGNED

BINARY_UNSIGNED_BIG_ENDIAN

TIMESTAMP

DATE

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

DATE

TIMESTAMPWITHLOCALTIMEZONE

DATE

VARRAWC

BINARY_SIGNED_BIG_ENDIAN

VARCHAR

STRING

VARCHARC

STRING

ZONED EXTERNAL

ASCII_SIGNED_ZONED_DECIMAL

ZONED

ASCII_SIGNED_ZONED_DECIMAL

B.1.2.6 OWB SAPプラットフォームからODI SAP ABAPテクノロジへのデータ型マッピング

OWBデータ型(SAP) ODIデータ型(SAP ABAP)

ACCP

ACCP

CHAR

CHAR

CLNT

CLNT

CUKY

CUKY

CURR

CURR

DATS

DATS

DEC

DEC

FLTP

FLTP

INT1

INT1

INT2

INT2

INT4

INT4

LANG

LANG

LCHR

LCHR

LRAW

LRAW

NUMC

NUMC

PREC

PREC

QUAN

QUAN

RAW

RAW

TIMS

TIMS

UNIT

UNIT

B.1.3 OWBロケーションからODIデータ・サーバー

各OWBロケーションは、OWBプラットフォームまたは等価のODIテクノロジと関連付けられています。このため、OWBロケーションは等価のODIテクノロジを使用したODIデータ・サーバーに移行されます。

B.1.3.1 ロケーション名からデータ・サーバー名

ロケーション名はODIデータ・サーバー名に移行されます。OWBロケーション名はOWBワークスペース内で一意である一方、ODIデータ・サーバー名はマスター・リポジトリ内で一意であるため、ワークスペース所有者に複数のOWBワークスペースがある場合は、名前の競合を回避するため、それぞれのOWBワークスペースを別のODIマスター・リポジトリに移行する必要があります。

B.1.3.2 ロケーション・プロパティからデータ・サーバー・プロパティ

次の表に、OWBロケーションのプロパティからODIデータ・サーバーのプロパティへのマッピングを示します。

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

-

dataServerId

(I_CONNECT)

この数値は生成されます。

platform

technology

(I_TECHNO)

-

Name

name

(CON_NAME)

-

Driver Class

jdbcDriverName

(JAVA_DRIVER)

-

Url

jdbcUrl

(JAVA_URL)

-

User Name

(CONNECT_AS_USER)

username

(USER_NAME)

-

Batch Update Size

(UPDATE_SIZE)

batchUpdateSize

(BATCH_UPDATE_SIZE)

-

Array Fetch Size

(FETCH_SIZE)

fetchArraySize

(FETCH_ARRAY_SERV)

-

Schema

schemaName

(SCHEMA_NAME)

-

Work Schema

workSchemaName

(WSCHEMA_NAME)

-

Catalog

catalogName

(CATALOG_NAME)

-

Work Catalog

workCatalogName

(WCATALOG_NAME)

-

B.1.3.3 特定のロケーション

接続タイプにデータベース・リンクを使用するOWBロケーションの場合、ロケーションは、データ・サーバー名としてロケーション名が付いた新しいODIデータ・サーバーに移行されます。ロケーションに関するその他の情報は移行されません。

接続タイプにFTPを使用するFileロケーションの場合、ロケーションは、データ・サーバー名としてロケーション名が付いた新しいODIデータ・サーバーに移行されます。ロケーションに関するその他の情報は移行されません。

B.1.4 OWBモジュールからODIモジュール

OWBモジュールはODIモジュールに移行されます。

B.1.4.1 モジュール名からモデル名

一意のモデル名を作成するため、OWBモデル名とOWBプロジェクト名を連結したODIモデル名が作成されます。作成された名前がODIモデル名に使用できる長さより長い場合、作成された名前は切り捨てられます。

B.1.4.2 モジュール・プロパティからモデル・プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

-

modelId

(I_MOD)

この数値は移行ユーティリティにより生成されます。

Name

name

(MOD_NAME)

名前の長さが最大限度を超える場合、名前は切り捨てられます。

Platform

technology

(TECH_INT_NAME)

-

-

logicalSchema

(LSCHEMA_NAME)

OWBモジュール名に従って作成されます。

Name

code

(COD_MOD)

コードの長さがODIモデル・コードで許容されている最大限度を超える場合、コードは切り捨てられます。

Project

parentModelFolder

(I_MOD_FOLDER)

-

description

description

(I_TXT_MOD)

-

B.1.4.3 OWBモジュールからODIフォルダへの追加移行

ODIモデルの他に、いくつかのOWBモジュールもODIフォルダとしてODIに移行されます。次のOWBモジュールもODIフォルダとして移行されます。

  • Oracle Databaseモジュール

  • テンプレート・マッピング・モジュール

OWB Oracle DatabaseモジュールはODIモデルとしてOWBデータ・オブジェクトが移行された場所に移行され、OWBマッピングが移行された場所にODIフォルダとして移行されます。

OWBテンプレート・マッピング・モジュールおよびプラガブル・マッピング・フォルダは、ODIフォルダとして移行されます。

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

Name

Name

(FOLDER_NAME)

B.1.4.4 物理スキーマおよび論理スキーマ

OWBではモジュールで使用するためのデータ・ロケーションのリストがサポートされますが、一度に選択して使用できるロケーションは1つのみです。このロケーションはアクティブ・ロケーションと呼ばれます。移行時は、アクティブ・ロケーションのみがODIに移行されます。このロケーションはODIデータ・サーバーとして移行されます。ロケーション・ユーザー名に対応して、新しいODI物理スキーマが存在しない場合はODIに作成されます。新しいODI物理スキーマの移行元は、OWBデータベース・ロケーションのロケーション・スキーマであるか、ファイル・ロケーションのディレクトリ・パスです。

物理スキーマに対応して、モデル名と同じ名前の論理スキーマが存在しない場合は、論理スキーマがODIに作成されます。論理スキーマは"LS_"にモデル名を付加した名前に設定され、グローバル・コンテキストの物理スキーマと関連付けられます。

B.1.5 OWBプロジェクトからODIプロジェクト

OWBプロジェクトはODIプロジェクトとして移行されます。

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

-

projectId

(I_PROJECT)

この数値は生成されます。

Name

Name

(PROJECT_NAME)

-

Name

code

(PROJECT_CODE)

-

B.1.6 OWBフォルダからODIフォルダ

次の2つのタイプのOWBフォルダがODIに移行されます。

  • OWBプラガブル・マッピング・フォルダ

    OWBプラガブル・マッピング・フォルダはODIフォルダに移行されます。OWBプラガブル・マッピング・フォルダの名前は、ODIフォルダの名前になります。

  • OWBプラガブル・マッピング・スタンドアロン・フォルダ

    このOWBフォルダのプラガブル・マッピングは、STAND_ALONEという名前のODIフォルダに移行されます。

B.2 OWBデータ・オブジェクト

B.2.1 OWB表からODIデータストア

OWB表はODIデータストアに移行されます。関連する次の表の属性が移行されます。

  • キー

  • 索引

属性セットとデータ・ルールは移行されません。

パーティションについてはパーティション名と説明が移行され、その他のプロパティは移行されません。

OWB表の属性またはプロパティはODIデータストアに移行されます。

表B-1に説明されているように、OWB表の列の属性またはプロパティがODIデータストアの列に移行されます。

OWB表では、プライマリ・キー、一意キー、外部キーおよび制約のキー・タイプがサポートされています。

  • 表B-4に説明されているように、OWB表のプライマリ・キーと一意キーの属性またはプロパティがODIキーに移行されます。

  • 表B-5に説明されているように、OWB表の制約の属性またはプロパティがODI条件に移行されます。

  • 表B-6に説明されているように、OWB表の外部キーの属性またはプロパティがODI参照に移行されます。

OWB索引とODIキー間のマッピングを示した表B-7に説明されているように、索引の属性またはプロパティがODIデータストア・キーに移行されます。

OWBでは、一意、非一意、ビットマップおよび機能ベースの4タイプの索引がサポートされています。一意の索引はOdiKeyにマップされ、キー・タイプはALTERNATE_KEYに設定されます。非一意の索引はOdiKeyにマップされ、キー・タイプはINDEXに設定されます。ビットマップおよび機能ベースのキーは移行されません。

B.2.2 OWBビューからODIデータストア

OWBビューはODIデータストアに移行されます。関連する次のOWBビューの属性が移行されます。

  • キー

属性セットとデータ・ルールは移行されません。

OWBビューの属性またはプロパティはODIデータストアに移行されます。

表B-1に説明されているように、OWBビューの列の属性またはプロパティがODIデータストアの列に移行されます。

OWB表では、プライマリ・キー、一意キー、外部キーおよび制約のキー・タイプがサポートされています。

  • 表B-4に説明されているように、OWBビューのプライマリ・キーと一意キーの属性またはプロパティがODIキーに移行されます。

  • 表B-5に説明されているように、OWBビューの制約の属性またはプロパティがODI条件に移行されます。

  • 表B-6に説明されているように、OWBビューの外部キーの属性またはプロパティがODI参照に移行されます。

B.2.3 OWBマテリアライズド・ビューからODIデータストア

OWBマテリアライズド・ビューはODIデータストアに移行されます。関連する次のマテリアライズド・ビューの属性が移行されます。

  • キー

  • 索引

属性セットとデータ・ルールは移行されません。

パーティションについてはパーティション名と説明が移行され、その他のプロパティは移行されません。

OWBマテリアライズド・ビューの属性またはプロパティはODIデータストアに移行されます。

表B-1に説明されているように、OWBマテリアライズド・ビューの列の属性またはプロパティがODIデータストアの列に移行されます。

OWBマテリアライズド・ビューでは、プライマリ・キー、一意キー、外部キーおよび制約のキー・タイプがサポートされています。

表B-4に説明されているように、OWBマテリアライズド・ビューのプライマリ・キーと一意キーの属性またはプロパティがODIキーに移行されます。

表B-5に説明されているように、OWBマテリアライズド・ビューの制約の属性またはプロパティがODI条件に移行されます。

表B-6に説明されているように、OWBマテリアライズド・ビューの外部キーの属性またはプロパティがODI参照に移行されます。

OWB索引とODIキー間のマッピングを示した表B-7に説明されているように、索引の属性またはプロパティがODIデータストア・キーに移行されます。

B.2.4 OWB外部表からODIデータストア

OWB外部表はODIデータストアに移行されます。関連する次の外部表の属性が移行されます。

データ・ルールは移行されません。移行構成オプションMIGRATE_DEPENDENCIESがtrueに設定されている場合は、ODIデータ・サーバーとして関連付けられているロケーションが移行されます。

OWB外部表の属性またはプロパティがODIデータストアに移行されます。

表B-1に説明されているように、OWB外部表列の属性またはプロパティがODIデータストアの列に移行されます。

OWB外部表はOWB FLAT FILEおよびそのアクセス・パラメータと関連付けられています。これらの関連付けはODIに移行されません。

B.2.5 OWBフラット・ファイルからODIデータストア

OWBフラット・ファイルはODIデータストアに移行されます。関連する次のOWBファイルの属性が移行されます。

  • レコード

  • フィールド

OWBフラット・ファイルの属性またはプロパティはODIデータストアに移行されます。

OWBフラット・ファイルには1つ以上のレコードが含まれている場合があります。各レコードは1つのODIデータストアとして移行されます。ODIデータストアの命名規則は、<FlatFileName>_<RecordName>となります。

表B-3に説明されているように、OWBファイル・レコードの属性またはプロパティがODIデータストアの列に移行されます。

表B-2に説明されているように、OWBファイル・レコードのフィールドの属性またはプロパティがODIデータストアの列に移行されます。

B.2.6 OWB順序からODI順序

OWB順序はODI順序(ネイティブ順序)に移行されます。OWB順序にはODIに移行されない列が含まれます。

表B-9に説明されているように、OWB順序の属性またはプロパティがODI順序に移行されます。

B.2.7 データベース・モジュール下のOWBディメンションからODIディメンション・モデル

OWBディメンションは、Oracleデータベース・モジュール下に置かれています。ODIディメンション・オブジェクトは、特定のディメンション・モデル下に置かれます。OWBのOracleデータベース・モジュール内にディメンションまたはキューブが存在する場合、そのOracleデータベース・モジュールはODIディメンション・モデルに移行されます。名前の競合を減らすために、移行されたODIディメンション・モデルの命名規則は、<Oracle database module name>_<OWB project name>という形式です。

たとえば、BI_DEMOという名前のプロジェクトで、SALES_WHという名前のOracleモジュールがある場合、移行後のODIディメンション・モデル名にはSALES_WH_BI_DEMOが使用されます。名前の長さが許容されている最大限度(最大長35)を超える場合、提示される名前は切り捨てられます。名前が一意である必要があるのにすでに使用されている場合は、提示された名前に基づいて名前の最後に数字が付いた一意の名前が生成されます。この命名規則は、オブジェクト名を一意にする必要があり、最大長制限がある場合にすべての移行オブジェクトに使用されます。

ディメンション:

OWBディメンションはODIディメンションに移行されます。

キューブ:

OWBキューブはODIキューブに移行されます。

B.2.8 プロパティ移行マッピング表

表B-1 OWB表列からODIデータストア列

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

Name

Name

(COL_NAME)

-

-

COL_DESC

簡単な説明です。

TypeDefinition

dataTypeCode

(SOURCE_DT)

-

Position

position

(POS)

-

Length

length

(LONGC)

-

Precision

Length

(LONGC)

-

Scale

scale

(SCALEC)

-

Nullable

mandatory

(COL_MANDATORY)

-

dafaultValue

defaultValue

(DEF_VALUE)

デフォルト値の長さがODIで許容されている最大長を超える場合、デフォルト値は移行されません。

-

scdType

(SCD_COL_TYPE)

-

description

description

(I_TXT_COL_DESC)

説明の長さがODIで許容されている最大長を超える場合、説明は切り捨てられます。

fractionalsecondsprecision

length

(LONGC)

-

表B-2 OWBファイル・レコード・フィールドからODIデータストア列

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

Name

Name

(COL_NAME)

-

TypeDefinition

dataTypeCode

(SOURCE_DT)

-

Position

position

(POS)

-

Sqlprecision

-

-

Sqlscale

-

-

Precision

bytes

(BYTES)

-

Scale

scale

(SCALEC)

-

StartPostion

startPosition

(FILE_POS)

ファイル/レコード専用です。

FieldLength

bytes

(BYTES)

ファイル/レコード専用です。

Nullable

mandatory

(COL_MANDATORY)

-

dafaultValue

defaultValue

(DEF_VALUE)

-

description

description

(I_TXT_COL_DESC)

説明の長さがODIで許容されている最大長を超える場合、説明は切り捨てられます。

sqllength

-

-

mask

format

(SNP_COL.COL_FORMAT)

-

表B-3 OWBファイル・レコードからODIデータストア列

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

Name

name

(TABLE_NAME)

-

Name

defaultAlias

(TABLE_ALIAS)

-

classname

dataStoreType

(TABLE_TYPE)

-

Description

Description

(TABLE_DESC)

説明の長さがODIで許容されている最大長を超える場合、説明は切り捨てられます。

Prefix

-

-

Position

-

-

RecordClassifierValue

-

-

RecordSize

-

-

表B-4 OWBキーからODIキー

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

Name

Name

(KEY_NAME)

-

Primarykey

keyType

(CONS_TYPE)

keyType:

PRIMARY_KEY(PK)

ALTERNATE_KEY(AK)

Appslabel

-

-

表B-5 OWBチェック制約からODI条件

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

Name

Name

(KEY_NAME)

-

Primarykey

keyType

(CONS_TYPE)

keyType:

PRIMARY_KEY(PK)

ALTERNATE_KEY(AK)

Appslabel

-

-

表B-6 OWB外部キーからODI参照

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

-

referenceId

(I_JOIN)

この数値は生成されます。

Name

name

(FK_NAME)

-

DB_REFERENCEへのマッピングが必要

referenceType

(FK_TYPE)

referenceType:

DB_REFERENCE、

ODI_REFERENCE、

COMPLEX_REFERENCE

-

primaryDataStore

(I_TABLE_PK)

一意キーで表を検索します。

module

primaryModel

(PK_I_MOD)

-

-

primaryDataStoreSchemaName

(PK_SCHEMA)

プライマリ表のモデルに基づいてスキーマを検索します。

-

primaryDataStoreName

(PK_TABLE_NAME)

一意キーでプライマリ表名を検索します。

-

primaryDataStoreAlias

(PK_TABLE_ALIAS)

プライマリ・データ・ストアで別名を検索します。

Appslabel

-

-

Mandatory

-

-

OnetoOne

-

-

表B-7 OWB索引からODIキー

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

Name

Name

(KEY_NAME)

Indextype

keyType

(CONS_TYPE)

keyType:

ALTERNATE_KEY(AK)

INDEX(I)

Appslabel

-

-

Expression

-

-

LocalIndex

-

-

LocalPartitionType

-

-

表B-8 OWBパーティションからODIパーティション

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

Name

name

(PARTITION_NAME)

-

Description

Description

(PARTITION_DESC)

説明の長さがODIで許容されている最大長を超える場合、説明は切り捨てられます。

classname

-

-

Attribute

-

-

Autosubpartitionordering

-

-

Hashsubpartitioncount

-

-

IsDefault

-

-

IsSubPartition

-

-

PartitionOrder

-

-

表B-9 OWB順序からODI順序

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

-

sequenceId

(SEQ_ID)

この数値は生成されます。

Project

project

(I_PROJECT)

-

Name

SEQ_NAME

-

Increment By

incrementValue

(INCR)

アクティブな構成から取得します。

-

seqType

(SEQ_TYPE)

OWB順序はプロジェクト順序として移行されます。

-

type

(IND_STD)

OWB順序はネイティブ順序として移行されます。

-

logicalSchemaName

(LSCHEMA_NAME)

OWBモジュール経由で、ODIモデルの論理スキーマがここで使用されます。

Name

nativeSequenceName

(DB_SEQ_NAME)

-

Prefix

-

-

ExternalElementName

-

-

Proxy

-

-

SynonymFor

-

-

ValidationResult

-

-

B.2.9 OWBディメンションからODIディメンション

OWBディメンションはODIディメンションに移行されます。

1. ディメンション

表B-10 一般プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

名前

名前

 

説明

説明

 

ディメンション・ロール

移行されません

 

表B-11 記憶域プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

OWB ROLAPディメンション

 

実装タイプ

実装タイプ。実装には、「星」(1つのバインド表の場合)と「スノーフレーク」(複数のバインド表の場合)の2つのタイプがあります。

ODIディメンションには、手動という実装タイプはありません。OWBディメンションが「手動」実装に設定されている場合、OWBディメンションでのバインディング表の量に応じて、実装タイプはODIディメンションの「星」または「スノーフレーク」に移行されます。OWBディメンションのバインド表が1つしかない場合、ODIディメンションの実装タイプは「星」に設定され、それ以外の場合、実装タイプは「スノーフレーク」に設定されます。

複合一意キーの作成

移行されません

 

OWB MLOAPディメンション

バインド表はありません。ユーザーは、移行後に必要に応じて、バインド情報を手動で設定する必要があります。

AW名

移行されません

 

AW表領域名

移行されません

 

アナリティック・ワークスペースにサロゲート・キーを生成

移行されません

 

データ・ソースの自然キーを使用

移行されません

 
物理プロパティ

OWBディメンションの物理プロパティはすべて移行されるわけではありません。

SCDプロパティ

SCDプロパティは、ODIディメンション・レベルの属性に直接設定されます。

表B-12 孤立プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

ロードのための孤立管理 - 親キー値がNULLです

Null親のロード

ロードのための孤立管理 - 親値が無効です

無効な親のロード

ロードのための孤立管理 - デフォルトのレベル行

デフォルトの親レコード内のOWBレベル属性のデフォルト値は、ODIレベル属性のデフォルト値として移行されます。

削除のための孤立管理

移行されません

エラー表の配布

移行されません

2. レベル・プロパティ

OWBディメンションのレベルはODIディメンションのレベルに移行されます。

表B-13 レベル

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

名前

名前

 

説明

説明

 

レベル・タイプ(時間ディメンションのみ)

説明

レベル・タイプは、説明の一部として移行されます。

使用済(時間ディメンションのみ)

移行されません

 
OWBディメンションがスノーフレイク実装の場合、各レベルのOWBディメンション表はODIディメンション表に移行され、各ディメンション・レベルにバインドされます。OWBには、ディメンション・レベルのステージ表およびエラー表のメタデータがありません。移行ユーティリティにより、ODIディメンション・レベルのステージ表およびエラー表のメタデータが作成されます。詳細は、「ステージ表」および「エラー表」を参照してください。

3. ディメンション属性とレベル属性

ODIにはレベル属性のみがあり、ディメンション属性がないため、ODIレベル属性は、OWBディメンション属性およびOWBレベル属性のプロパティをすべて結合したものです。

表B-14 一般プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

レベル属性名

名前

 

説明

説明

 

サロゲート・キー

サロゲート・キー

 

ビジネス・キー

自然キー・メンバー

OWBディメンションのビジネス・キーはそれぞれ、ODIディメンションの自然キー・メンバーに対応しています。ODIディメンションの自然キー・メンバーはそれぞれ、ディメンション・レベル属性に関連付けられます。

データ型

データ型

ODIレベル属性では、「汎用」データ型が使用されます。移行ユーティリティにより、データ型は「Oracle」テクノロジから「汎用」テクノロジに変換されます。

長さ

サイズ

スケール

スケール

精度

サイズ

秒精度

サイズ

デフォルト値

デフォルト値

 

表B-15 SCD2プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

トリガー履歴

トリガー履歴

有効日

開始日

有効期限

終了日

表B-16 SCD3プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

前の属性

タイプ3前の属性

有効日

タイプ3開始日

4. 階層

表B-17 階層プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

名前

名前

 

説明

説明

 

デフォルト

デフォルト

 

階層タイプ(時間ディメンションのみ)

説明

階層タイプは、ODI階層の説明の一部として移行されます。

5. バインド・オブジェクト

移行オプションMIGRATE_DEPENDENCYTRUEに設定すると、すべてのバインド表/ビュー/順序が移行対象として選択されます。OWBサロゲート・キー順序は、ODIサロゲート・キー・シーケンスとして移行されます。OWBディメンションがスター実装タイプの場合、OWBディメンション表はODIディメンション表に移行されます。OWBには、ディメンション・エラー表のメタデータがありません。孤立管理を有効にした場合、移行ユーティリティにより、ODIディメンションのエラー表のメタデータが作成されます。詳細は、「エラー表」を参照してください。

6. ステージ表

OWBには、ステージ表のメタデータがありません(ディメンションの拡張マップの一時表演算子はバインドされていません)。ODIでは、バインドされていないデータストア・コンポーネントは許可されません。ODIディメンション・レベルを明示的にステージ表に関連付ける必要があります。この場合、移行ユーティリティにより、ディメンション・レベルの構造に基づいて、ODIのディメンション・レベルごとにステージ表のメタデータが作成されます。

7. エラー表

エラー表は、ステージ表と同じように動作します。孤立管理機能を有効にした場合は、ODIディメンションを明示的にエラー表にバインドする必要があります。孤立管理を有効にした場合は、移行ユーティリティにより、ディメンションのエラー表のメタデータが作成されます。スター実装のディメンションの場合は、ディメンションがエラー表に関連付けられます。スノーフレーク実装のディメンションの場合は、レベルがエラー表に関連付けられます。エラー表の構造はディメンション・バウンド表に似ています。エラー表には、ディメンション・バウンド表の列がすべて含まれる必要があります。さらに多くの監査列がエラー表に追加されます。監査列は次のとおりです。

表B-18 エラー表の監査列

プロパティ名 プロパティ・タイプ
ODI_ERR_TYPE

VARCHAR 2 (1 CHAR) NULL

ODI_ERR_MESS

VARCHAR 2 (250 CHAR) NULL

ODI_ORIGIN

VARCHAR 2 (4000 CHAR) NULL

ODI_SESS_NO

VARCHAR 2 (36 CHAR) NULL

8. 排他チェック

実際の移行を実行する前に、排他チェックを実行してディメンションを移行できるかどうか確認する必要があります。排他チェックは次のとおりです。

  1. バインド・オブジェクト(表/ビュー/順序)をチェックして、バインドがすべて移行選択リストにあり、移行できることを確認します。バインドが移行選択リストにない場合、ディメンションは排他的であるため、MIGRATE_DEPENDENCYオプションをオンにするか、構成ファイルにあるMIGRATION_OBJECTSにバインドを明示的に指定する必要があります。

  2. OWBディメンションのレベル属性がディメンション属性を参照していない場合、ディメンションは排他的となります。

B.2.10 OWBキューブからODIキューブ

OWBキューブはODIキューブに移行されます。

1. キューブ・プロパティ

表B-19 一般プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

名前

名前

 

説明

説明

 

表B-20 記憶域タイプ・プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

ROLAPキューブの場合

  1. ビットマップ索引の作成

  2. 複合一意キーの作成

移行されません

 

MOLAPキューブの場合、キューブはバインドされていないキューブとして移行されます。

  1. AW名

  2. AW表領域名

移行されません

 

表B-21 ディメンション・プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

レベル

レベル

 

ロール

ロール

 

表B-22 メジャー

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

名前

名前

 

説明

説明

 

データ型

データ型

OWBメジャーではOracleデータ型が使用されますが、ODIメジャーでは汎用テクノロジ・データ型が使用されます。Oracleデータ型から汎用データ型へのデータ型変換は移行で行われます。

長さ、精度、秒精度

サイズ

 

スケール

スケール

 
OWBキューブのメジャーはODIキューブのメジャーに移行されます。各ODIメジャーは、OWBメジャーのバインド情報に応じて、ODIキューブ・バウンド・データストアの列にバインドされます。
集計

OWBキューブの集計関連プロパティは移行されません。

表B-23 孤立

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

ロードのための孤立管理 - ディメンション・キー値がNULLです

Nullディメンション・キーのロード

 

ロードのための孤立管理 - ディメンション・キー値が無効です

無効なディメンション・キーのロード

 

エラー表の配布

移行されません。

ODIでは、この機能がサポートされません。

物理プロパティ

キューブの物理プロパティはすべて移行されるわけではありません。

2. バインド・オブジェクト

移行オプションMIGRATE_DEPENDENCYをtrueに設定すると、キューブのバインド表/ビューがすべて移行対象として選択されます。オプションMIGRATE_DEPENDENCYをfalseに設定した場合は、バインド表またはビューをキューブとともに移行対象として明示的に選択する必要があります。そうしないと、バウンド・オブジェクトが移行されないため、キューブの移行は失敗することがあります。エラー表はバインド表に基づいて作成されます。バインド表を移行対象として指定しない場合、対応するエラー表は移行されません。

3. エラー表

OWBでは、キューブはエラー表に明示的にバインドされていません。しかし、ODIでは、孤立管理機能を有効にした場合、キューブを明示的にエラー・データストアにバインドする必要があります。OWBにはキューブのエラー表のメタデータがないため、孤立管理を有効にした場合、移行ユーティリティにより、OWBキューブ・バウンド表に応じてODIキューブ用のエラー・データストアが作成されます。エラー・データストアには、キューブ・バウンド表の列がすべて含まれる必要があります。さらに多くの監査列がエラー・データストアに追加されます。監査列は次のとおりです。

表B-24 キューブの監査列

プロパティ名 プロパティ・タイプ
ODI_ERR_TYPE

VARCHAR 2 (1 CHAR) NULL

ODI_ERR_MESS

VARCHAR 2 (250 CHAR) NULL

ODI_ORIGIN

VARCHAR 2 (4000 CHAR) NULL

ODI_SESS_NO

VARCHAR 2 (36 CHAR) NULL

サロゲート・キーが有効になっているディメンションをキューブが参照している場合、各ディメンション参照の自然キー列はキューブ・エラー表にあり、ソースから無効な自然キー値がロードされると見なされます。移行ユーティリティにより、命名規則の<dimension_key_bound_column>_NATを使用してこのような自然キー列が作成され、データ型はVARCHAR2 (4000)に設定されます。

4. 排他チェック

実際の移行を実行する前に、移行ユーティリティにより、キューブを移行できるかどうかチェックされます。キューブのバインド・オブジェクト(表/ビュー)をチェックして、バインドがすべて移行選択リストにあり、移行できることが確認されます。バインドが移行選択リストにない場合、キューブは排他的であり、MIGRATE_DEPENDENCYオプションをオンにするか、MIGRATION_OBJECTSにバインドを明示的に指定する必要があります。

B.3 OWBマッピング

OWBマッピングはODIマッピングに移行されます。OWBマッピングはOracleモジュールまたはテンプレート・マッピング・モジュールに含まれていますが、ODIマッピングはプロジェクト・フォルダに含まれています。OWBプロジェクトはODIプロジェクトに移行され、OWB Oracleモジュールまたはテンプレート・マッピング・モジュールはODIプロジェクト・フォルダに移行されます。

B.3.1 OWBマッピング・プロパティ

B.3.1.1 OWBマッピングの論理プロパティ

OWBプロパティ名 説明 ODIプロパティ名 備考

物理名

(NAME)

名前

ビジネス名

(LOGICAL_NAME)

実行タイプ

(EXECUTION_TYPE)

BATCH、TRICKLE

TRICKLEマッピングは移行用にサポートされていません。

ターゲット・ロード順序

(TARGET_LOAD_ORDER)

TARGET_LOAD_ORDER

作成者

作成時間

説明

説明

説明の長さがODIで許容されている最大長を超える場合、説明は切り捨てられます。

アイコン・オブジェクト

最終更新時間

更新者

B.3.1.2 OWBマッピングの物理プロパティ

OWBマッピングの物理プロパティはODIに移行されません。

OWBプロパティ名 説明 ODIプロパティ名 備考

配布可能

(DEPLOYABLE)

移行されません。

生成コメント

(GENERATION_COMMENTS)

移行されません。

言語

(GENERATION_LANGUAGE)

選択肢 = 'PLSQL、SQLLOADER、ABAP、UNDEFINED'

移行されません。

参照カレンダ

(REFERRED_CALENDAR)

移行されません。

スケジュールは移行用にサポートされていません。

B.3.1.3 PLSQLの物理プロパティ

B.3.1.3.1 チャンク化オプション

チャンク化オプションのプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • チャンク方法
  • チャンク表(NUMCOL_CHUNK_TABLE)
  • チャンク列(NUMCOL_CHUNK_COLUMN)
  • チャンク・サイズ(NUMCOL_CHUNK_SIZE)
  • チャンク表(ROWID_CHUNK_TABLE)
  • チャンク・タイプ(ROWID_CHUNK_TYPE)
  • チャンク・サイズ(ROWID_CHUNK_SIZE)
  • チャンク表(SQL_CHUNK_TABLE)
  • SQL文(SQL_CHUNK_STATEMENT)
  • SQL文のチャンク・タイプ(SQL_CHUNK_TYPE)
B.3.1.3.2 ランタイム・パラメータ

ランタイム・パラメータのプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • 表分析のサンプリング率
  • バルク・サイズ
  • 再開タスクのチャンク実行
  • 再開のチャンク強制
  • 再試行するチャンク回数
  • チャンク・パラレル・レベル
  • コミット頻度
  • デフォルト監査レベル
  • デフォルト・オペレーティング・モード
  • デフォルト・パージ・グループ
  • エラーの最大数
B.3.1.3.3 コード生成オプション
プロパティ名 説明 ODIプロパティ名 備考

表分析文

これがtrueの場合、統計収集文を生成します。

移行されません。

ANSI SQL構文

(ANSI_SQL_SYNTAX)

ANSIとOracle SQL構文の切替えを行います。

ODIにはマッピングにそのようなプロパティは定義されていませんが、ODI結合コンポーネントには同様のプロパティがあります。

AUTHIDオプション

(AUTHID)

選択したAUTHIDオプションでマップを生成します。

パッケージは、パッケージ所有者の権限ではなく、AUTHID句で定義された権限によって実行されます。

移行されません。

バルク処理コード

これがtrueの場合、バルク処理コードを生成します。

移行されません。

コミット制御

(COMMIT_CONTROL)

選択肢 = 'AUTO_COMMIT、AUTO_CORR_COMMIT、MANUAL_COMMIT'

移行されません。

パラレルDMLの有効化

ランタイム時にパラレルDMLが有効になっているかを判別します。

移行されません。

エラー・トリガー

(ERROR_TRIGGER)

エラー・トリガー・プロシージャ名

移行されません。

生成モード

選択肢 = 'SET_BASED、ROW_BASED、ROW_BASED_TARGET_ONLY、SET_BASED_FAIL_OVER_TO_ROW_BASED、SET_BASED_FAIL_OVER_TO_ROW_BASED_TARGET_ONLY、ALL_MODES'

移行されません。

最適化コード

これがtrueの場合、最適化コードを生成します。

移行されません。

PL/SQLコンパイル・モード

PL/SQLライブラリ・ユニットのコンパイル・モードを指定します。

選択肢 = 'DEFAULT、INTERPRETED、NATIVE'

移行されません。

ターゲット・ロード順序付けを使用

(TARGET_LOAD_ORDERING)

移行されません。

B.3.1.4 SQL*LOADERの物理プロパティ

B.3.1.4.1 SQL*Loaderの設定

SQL*Loader設定のプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • バインド・サイズ
  • バイト順マーク
  • 列配列行数
  • ロード継続
  • 制御ファイルのロケーション
  • 制御ファイル名
  • データベース・ファイル名
  • デリミタ付きファイルのレコード終了
  • ダイレクト・モード
  • エンディアン(バイト順)
  • エラー許可
  • 最後のフィールドを断片としてロード
  • ログ・ファイルのロケーション
  • ログ・ファイル名
  • マルチスレッド
  • NLSキャラクタ・セット
  • リカバリ可能操作
  • パラレル・ロードの実行
  • 空白を保持
  • 読取りバッファ
  • 読取りサイズ
  • ロード対象レコード
  • スキップ対象レコード
  • 再開可能
  • 再開可能名
  • 再開可能タイムアウト
  • コミットごとの行
  • 索引メンテナンスのスキップ
  • 使用不能な索引のスキップ
  • ストリーム・サイズ
  • 廃棄抑止
  • エラー抑止
  • フィードバック抑止
  • ヘッダー抑止
  • パーティション抑止
B.3.1.4.2 ランタイム・パラメータ

ランタイム・パラメータのプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • 監査
  • デフォルト・パージ・グループ
B.3.1.4.3 SQL*Loaderデータファイル

SQL*Loaderデータファイルのプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • データファイル名
  • データファイルのロケーション
  • 廃棄ファイル名
  • 廃棄ファイルのロケーション
  • 廃棄最大
  • 不正なファイル名
  • 不正なファイルのロケーション

B.3.1.5 ABAPマッピングの物理プロパティ

B.3.1.5.1 ランタイム・パラメータ

ランタイム・パラメータのプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • ABAPレポート名
  • バックグラウンド・ジョブ
  • 制御ファイル名
  • データファイル名
  • ステージング・ファイルのファイル・デリミタ
  • FTPを含む
  • インストールのみ
  • ログ・ファイル名
  • SAPのロケーション
  • SAPシステム・バージョン
  • SQL結合失敗
  • ステージング・ファイル・ディレクトリ
  • タイムアウト
B.3.1.5.2 SQL*Loaderの設定

SQL*Loader設定のプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • NLSキャラクタ・セット

B.3.1.6 SQLPLUSマッピングの物理プロパティ

B.3.1.6.1 SQL*Plusの設定

SQL*Plus設定のプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • ARRAYSIZE
  • COPYCOMMIT
  • LOGファイル・ディレクトリ
  • ログ・ファイル名
  • LONG
  • SQLファイル・ディレクトリ
  • SQLファイル名
B.3.1.6.2 ランタイム・パラメータ

ランタイム・パラメータのプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • 監査
  • デフォルト・パージ・グループ

B.3.1.7 コード・テンプレート・マッピングの物理プロパティ

B.3.1.7.1 チャンク化オプション

チャンク化オプションのプロパティは移行されません。(PLSQLマッピングと同様です。)

B.3.1.7.2 コード生成オプション
OWBプロパティ名 説明 ODIプロパティ名 備考

表分析文

これがtrueの場合、統計収集文を生成します。

移行されません。

ANSI SQL構文

(ANSI_SQL_SYNTAX)

ANSIとOracle SQL構文の切替えを行います。

ODIにはマッピングにそのようなプロパティは定義されていませんが、ODI結合コンポーネントには同様のプロパティがあります。「結合演算子への移行」を参照してください。

AUTHIDオプション

(AUTHID)

選択したAUTHIDオプションでマップを生成します。

パッケージは、パッケージ所有者の権限ではなく、AUTHID句で定義された権限によって実行されます。

移行されません。

バルク処理コード

これがtrueの場合、バルク処理コードを生成します。

移行されません。

コミット制御

(COMMIT_CONTROL)

選択肢 = 'AUTO_COMMIT、AUTO_CORR_COMMIT、MANUAL_COMMIT'

移行されません。

パラレルDMLの有効化

ランタイム時にPDMLが有効になっているかを判別します。

移行されません。

エラー・トリガー

(ERROR_TRIGGER)

エラー・トリガー・プロシージャ名です。

移行されません。

生成モード

選択肢 = 'SET_BASED、ROW_BASED、ROW_BASED_TARGET_ONLY、SET_BASED_FAIL_OVER_TO_ROW_BASED、SET_BASED_FAIL_OVER_TO_ROW_BASED_TARGET_ONLY、ALL_MODES'

移行されません。

最適化コード

これがtrueの場合、最適化コードを生成します。

移行されません。

囲み文字を使用

移行されません。

ターゲット・ロード順序付けを使用

(TARGET_LOAD_ORDERING)

移行されません。

B.3.1.7.3 ランタイム・パラメータ

ランタイム・パラメータのプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • 表分析のサンプリング率
  • バルク・サイズ
  • コミット頻度
  • デフォルト監査レベル
  • デフォルト・オペレーティング・モード
  • デフォルト・パージ・グループ
  • エラーの最大数
B.3.1.7.4 SCDの更新

SCDの更新のプロパティは移行されません。該当のプロパティは次のとおりです。

  • 方針

B.3.2 複数のターゲット・マッピングの移行

複数のターゲットとのマッピングの場合、ターゲットのロード順序と複数のターゲット挿入(MTI)が移行時に考慮されます。

B.3.2.1 ターゲット・ロード順序

OWBの「ターゲット・ロード順序」プロパティはODIの「ターゲット・ロード順序」プロパティに移行されます。

OWBの「ターゲット・ロード順序付けを使用」プロパティはODIに存在しないため、移行されません。

B.3.2.2 複数のターゲット挿入(MTI)

OWBマッピングに挿入対象の複数のターゲットがある場合、データは同じソースから取得され、「最適化コード」オプションがtrueに設定され、コード生成中に複数表挿入SQL文のかわりに、すべてのターゲット用の単一挿入文が生成される可能性があります。

このプロパティは物理プロパティであり、コード生成時にMTIが発生するため、MTIは移行用にサポートされていません。

B.3.3 マッピング演算子

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

ビジネス名

(LOGICAL_NAME)

ビジネス名

(BUSINESS_NAME)

作成者

移行されません。

作成時間

移行されません。

説明

(Description)

説明

(DESCRIPTION)

説明の長さがODIで許容されている最大長を超える場合、説明は切り捨てられます。

アイコン・オブジェクト

移行されません。

最終更新時間

移行されません。

物理名

(NAME)

名前

(NAME)

更新者

移行されません。

前述のプロパティは、マッピング演算子に共通のプロパティです。

B.3.4 マッピング属性

B.3.4.1 一般プロパティ

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

物理名

(NAME)

名前

ビジネス名

(LOGICAL_NAME)

移行されません。

作成者

移行されません。

作成時間

移行されません。

説明

説明

説明の長さがODIで許容されている最大長を超える場合、説明は切り捨てられます。

アイコン・オブジェクト

移行されません。

最終更新時間

移行されません。

更新者

移行されません。

B.3.4.2 データ型情報

OWBプロパティ名 ODIプロパティ名 備考

データ型

(DATA_TYPE)

データ型

データ型マッピングに従って、OWBデータ型をODIデータ型に変換します。

小数秒精度

(FRACTIONAL_SECONDS_PRECISION)

移行されません。

長さ

(Length)

サイズ

長さを許可するデータ型の場合。

精度

(Precision)

サイズ

精度を許可するデータ型の場合。

スケール

(Scale)

スケール

OWBマッピング演算子のマッピング属性では、OWB GENERICプラットフォームのデータ型が使用されます。OWB GENERICプラットフォームはODI汎用SQLテクノロジにマップされます。詳細は、「OWB GENERICプラットフォームからODI汎用SQLテクノロジへのデータ型マッピング」を参照してください。

B.4 OWBプラガブル・マッピング

OWBプラガブル・マッピングはODI再使用可能マッピングに移行されます。

「プラガブル・マッピング演算子」も参照してください。

B.4.1 プラガブル・マッピング・フォルダ

OWBプラガブル・マッピング・フォルダはODIプロジェクト・フォルダに移行されます。スタンドアロン・プラガブル・マッピングはSTAND_ALONEという名前のプロジェクト・フォルダに移行されます。このフォルダがない場合は移行中に自動的に作成されます。

B.4.2 プラガブル・マッピングのプロパティ

物理名と説明のみが移行されます。OWBプラガブル・マッピングの物理名はODI再使用可能マッピングの名前に移行されます。OWBプラガブル・マッピングの説明はODI再使用可能マッピングの説明に移行されます。

B.4.3 入力シグネチャおよび出力シグネチャ

OWBでは、シグネチャ演算子の属性グループは無制限に設定できます(入力シグネチャ演算子の場合、属性グループは出力グループで、出力シグネチャ演算子の場合、属性グループは入力グループです)。ODIでは、署名コンポーネントには1つのコネクタ・ポイントのみ設定できるため、OWBシグネチャ演算子の各属性グループは、署名コンポーネントに移行されます。

たとえば、次の図はINPUT_SIGNATURE演算子に3つの出力グループ(INGRP1、INGRP2およびINGPR3)があるプラガブル・マッピングを示しています。

入力シグネチャおよび出力シグネチャ

次の図に示すように、これらのOWB出力グループはODIの3つの入力シグネチャのコンポーネントに移行されます。

入力シグネチャおよび出力シグネチャ

ODI署名コンポーネントの名前は、シグネチャ演算子のOWB属性グループ名、アンダースコア(_)およびシグネチャ演算子名で構成されます。

OWBのシグネチャ演算子の属性は、ODIの署名コンポーネントの属性に移行されます。シグネチャの属性について、特殊なプロパティの移行は必要ありません。

B.4.4 プラガブル・マッピングの結合演算子

OWBプラガブル・マッピングには、通常のOWBマッピングにあるプロパティ「ANSI SQL構文」がありません。このため、プラガブル・マッピングのすべての結合演算子は、移行構成オプションSPLIT_JOIN_FOR_ANSI_SYNTAXが移行ユーティリティ構成ファイルでfalseに設定されている場合以外は、ODIへの移行中にバイナリ結合に分割されます。順序付き結合の詳細は、「結合演算子」を参照してください。