この項の手順では、LinuxまたはWindowsクライアントでMKLを使用するためのOracle R Distributionの構成方法を説明します。この簡単な構成手順を使用すると、Oracle R Distributionは、システムにMKLがインストールされている場合は動的にMKLを使用します。
Linuxクライアント上のOracle R DistributionでMKLを有効にするには、次の手順に従います。
MKLをインストールします。MKLは、次のWebサイトからダウンロードできます。
http://software.intel.com/en-us/intel-mkl
注意: コンピュータにMKLをインストールするには、MKLのライセンスが必要です。
LD_LIBRARY_PATHシステム環境変数に、libmkl_rt.so、$RHOME/libおよび$ORACLE_HOME/libを追加します。たとえば、Bashシェルでは次のように指定します。
export LD_LIBRARY_PATH=${LD_LIBRARY_PATH}:
/path_to/libmkl_rt.so:
${RHOME}/lib:
${ORACLE_HOME}/lib
Rを起動し、次のようにSys.BlasLapack関数を実行します。
Sys.BlasLapack()
$vendor
[1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
$nthreads
[1] -1
$vendorから返された値は、MKLがRに固有のBLASおよびLAPACKを置き換えたことを示します。
nthreadsから返された値は、MKLが使用するスレッドの数を示します。デフォルトでは、使用可能なすべてのスレッドが使用されます($nthreads= -1)。
Windowsクライアント(64ビット)上のOracle R DistributionでMKLを有効にするには、次の手順に従います。
MKLをインストールします。MKLは、次のWebサイトからダウンロードできます。
http://software.intel.com/en-us/intel-mkl
注意: コンピュータにMKLをインストールするには、MKLのライセンスが必要です。
libOrdBlasLoader.dllおよびmkl_rt.dllの場所をPATHシステム環境に追加します。手順は、次の資料を参照してください。
注意:
Oracle R Distributionの標準インストールでは、libOrdBlasLoader.dllはRのホーム・ディレクトリにあります。
C:\Program Files\R\R-version\bin\x64
MKL 11.1の完全インストールでは、mkl_rt.dllは、次の場所にあるIntel MKL Composer XEディレクトリにあります。
C:\Program Files (x86)\Intel\Composer XE 2013 SP
Rを起動し、次のようにSys.BlasLapack関数を実行します。
R> Sys.BlasLapack()
$vendor
[1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
$nthreads
[1] -1
$vendorから返された値は、MKLがRに固有のBLASおよびLAPACKを置き換えたことを示します。
nthreadsから返された値は、MKLが使用するスレッドの数を示します。デフォルトでは、使用可能なすべてのスレッドが使用されます($nthreads= -1)。