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第9章 既知の制限とその回避策

目次

Oracle VMの既知の制限および回避手順に関する情報を検索してください。

既知の問題のタイトルには、次のようにプラットフォームの指定が含まれています。

  • 問題がOracle VM Server for x86のみに該当する場合、タイトルにx86のみと記載されています。

  • 問題がOracle VM Server for SPARCのみに該当する場合、タイトルにSPARCのみと記載されています。

  • 問題がOracle VM ServerとOracle VM Server for SPARCに該当する場合、タイトルにプラットフォームの指定はありません。

9.1 SPARC Oracle VM ServerとManagerの統合

9.1.1 Oracle VM Server for SPARCとOracle VM Managerの統合

特定のリリースのOracle VMに該当する既知の問題の他に、Oracle VM Managerを使用してOracle VM Server for SPARCを管理する場合の制限もあります。

現在、Oracle VM Server for SPARCの機能のうち、Oracle VM Managerでは再現できない機能がいくつかあります。 このような機能には、次のものがあります。

  • SR-IOVドメイン、直接I/Oドメイン、ルート・ドメインなどの物理I/Oドメイン。

  • プライベートVLAN (PVLAN)、"VNet上のvNIC"、1つの仮想ネットワーク・デバイスに対する複数のMACアドレス、Quality of Service (QoS)構成などの特定のネットワーク・オプション。

  • ゲスト・ドメインに割り当てられた暗号アクセラレータ。 これはT4シリーズより前のSPARCサーバーの機能であり、なんらかの管理作業が必要でした。 T4シリーズ以降、管理作業なしで常に暗号アクセラレータを使用できます。

  • whole-core制約とmax-cores制約。ただし、これらは各Oracle VM Server上のOracle VM Agent for SPARCで使用される/etc/ovs-agent/agent.iniという構成ファイルを編集することにより構成できます。

  • シャドウ・サービス・ドメインとも呼ばれる複数のサービス・ドメイン。通常、冗長性を提供するために使用されます。 これらに対する初期サポートがOracle VM Agent for SPARCに実装されています。

Oracle VM Managerには、Oracle VM Server for SPARCサーバーを含むサーバー・プールに適用される多くの制限があります。 このような制限には、次のものがあります。

  • ISCSIまたはファイバ・チャネル記憶域を使用してリポジトリまたはサーバー・プール・クラスタ・ファイル・システムを格納することはできません。 ただし、これらのディスクを直接仮想マシン割当てに使用することはできます。 サーバー・プール・クラスタ・ファイル・システムを設定する必要がある場合、NFS記憶域を使用する必要があります。 リポジトリの構成には、NFS、ZFSまたはローカル・ディスクのいずれかを使用できます。

  • SPARCシステムでのHuge pageサポートはOracle VMによって制御されません。 基礎となるハードウェアで使用可能なすべてのページ・サイズは、ゲスト仮想マシンでも常に使用可能です。

  • 仮想マシンの中断および再開の機能は、SPARCベースのサーバー・プール内で実行されている仮想マシンでは使用できません。

  • プライマリ・サービス・ドメインとともに実行されるセカンダリ・サービス・ドメインのサポートがOracle VM Agentに追加されました。 この機能により、実行中の仮想マシンのネットワークまたはディスクI/Oを中断することなく、プライマリ・サービス・ドメインを再起動できます。

9.2  既知の問題と回避方法

9.2.1 リリースへのアップグレード後、3.4.6がカスタム証明書を使用してOracle VM Manager Webインタフェースにログインできない

Oracle VM Managerリリースへのアップグレード時に、/u01/app/oracle/ovm-manager-3/domains/ovm_domain/security内の3.4.6ファイルがクリーンアップされ、Oracle VM Managerによって作成および管理されるファイルのみが保持およびリストアされます。 ユーザーが作成したファイルは、関連するキーストア・ファイルを除き、保持されません。

回避策: 詳細は、My Oracle Support (MOS)の記事2629033.1 (https://metalink.oracle.com)を参照してください。

バグ30365865

9.2.2 vmcoreの保存後にOracle VM Server Virtual Machineの再起動に失敗

kdumpブートとkdumpリブートのギャップが10秒未満の場合、kdumpリブートがOracle VM Managerリリース3.4で失敗することがあります。

回避策: この問題の回避策はありません。

バグ30995725

9.2.3 サーバー操作は成功しましたが、遅延ロック例外によりジョブが失敗しました

場合によっては、Oracle VM Server操作中に遅延ロック例外エラーが表示されることがあります。

回避策: この問題を解決するには、記憶域リポジトリおよびサーバーをリフレッシュします。 詳細については、MOSの記事1672620.1 (https://metalink.oracle.com)を参照してください。

バグ31014915

9.2.4 Oracle VM Agent for SPARCリリース3.3.x/3.4.1/3.4.2からリリース3.4.6へのアップグレードが失敗

Oracle VM Agent for SPARCリリース3.3.x、3.4.1または3.4.2からリリース3.4.6にアップグレードすると、エラーが発生し、最終的にサーバーのアップグレードに失敗します。

回避策: 回避策は、SPARCリリース3.3.xのOracle VM Agent、3.4.1または3.4.2からRelease 3.4.5への初回アップグレード(Oracle Solaris 11.3)です。 リリース3.4.5から、リブート後に、Oracle Solaris 11.4を使用して3.4.6のリリースにアップグレードできます。 詳細は、「Oracle VMインストレーションおよびアップグレード・ガイド」を参照してください。

Bug 28902444

9.2.5 Oracle Solaris 11.4を実行しているSPARCのOracle VM Serverでボンド・ポートの編集が失敗

Oracle VM Serverでボンディング・ポートの編集が、Oracle Solaris 11.4を実行しているSPARCについて失敗し、次のようなコマンド・エラー・メッセージが表示されます:

/usr/sbin/dladm: -m is no longer supported.

このエラーは、Oracle Solaris 11.4の変更により発生します。

回避策: 回避策は、対象となるポートをネットワークから削除し、そのポートを使用してVLANインタフェースを削除することで、このボンドのポートを適切なモードで削除して再作成できるようにすることです。

ノート

回避策の実行前に、ネットワークまたはポートを使用している実行中の仮想マシンを停止するか、別のサーバーに移行する必要があります。

Bug 28821715

9.2.6 Oracle Linux 7更新6ゲスト仮想マシンにOracle VM Managerリリース3.4.5または3.4.6をインストールまたはアップグレードできない

Oracle VM Managerリリース3.4.5から3.4.6へのアップグレードは、ゲストOSがOracle Linux 7更新6に最初にアップグレードされたときに、Oracle Linuxゲスト仮想マシンで失敗します。 同様に、Oracle Linux 7更新6を実行しているゲスト仮想マシンでのOracle VMリリース3.4.6のインストールは失敗します。

回避策: Oracle VM Managerリリース3.4.6が仮想マシン上で実行されてから、このゲストOSをOracle Linux 7更新6にアップグレードします。

Oracle Bug#28907767およびOracle Bug#28898808

9.2.7 Oracle Solaris 11.4 Virtual Machineの起動時にアタッチされたディスクが表示されない

Oracle VMリリース3.4.6でOracle Solaris 11.4仮想マシンを作成した後で、アタッチされたディスクはformatコマンドの実行時に起動時に表示されません。

回避策: 回避策は、/dev/rdsk/ディレクトリからformatコマンドを実行して、アタッチされているすべてのディスクを表示することです。

バグ28797606

9.2.8 Adminserver.logにはjava.lang.NullPointerExceptionが含まれます

weblogicによって生成されたAdminserver.logには、繰り返されるExecuteRequestがjava.lang.NullPointerExceptionに失敗しましたメッセージがあります。

回避策: このメッセージは無視してかまいません。 weblogic監視ルールは30秒ごとにリセットされ、Oracle VM Managerは正常にインストールされます。

バグ32225475

9.3  既知の問題と回避方法

9.3.1 リリースへのアップグレード後、3.4.6がカスタム証明書を使用してOracle VM Manager Webインタフェースにログインできない

Oracle VM Managerリリースへのアップグレード時に、/u01/app/oracle/ovm-manager-3/domains/ovm_domain/security内の3.4.6ファイルがクリーンアップされ、Oracle VM Managerによって作成および管理されるファイルのみが保持およびリストアされます。 ユーザーが作成したファイルは、関連するキーストア・ファイルを除き、保持されません。

回避策: 詳細は、My Oracle Support (MOS)の記事2629033.1 (https://metalink.oracle.com)を参照してください。

バグ30365865

9.3.2 vmcoreの保存後にOracle VM Server Virtual Machineの再起動に失敗

kdumpブートとkdumpリブートのギャップが10秒未満の場合、kdumpリブートがOracle VM Managerリリース3.4で失敗することがあります。

回避策: この問題の回避策はありません。

バグ30995725

9.3.3 サーバー操作は成功しましたが、遅延ロック例外によりジョブが失敗しました

場合によっては、Oracle VM Server操作中に遅延ロック例外エラーが表示されることがあります。

回避策: この問題を解決するには、記憶域リポジトリおよびサーバーをリフレッシュします。 詳細については、MOSの記事1672620.1 (https://metalink.oracle.com)を参照してください。

バグ31014915

9.3.4 Oracle VM Agent for SPARCリリース3.3.x/3.4.1/3.4.2からリリース3.4.6へのアップグレードが失敗

Oracle VM Agent for SPARCリリース3.3.x、3.4.1または3.4.2からリリース3.4.6にアップグレードすると、エラーが発生し、最終的にサーバーのアップグレードに失敗します。

回避策: 回避策は、SPARCリリース3.3.xのOracle VM Agent、3.4.1または3.4.2からRelease 3.4.5への初回アップグレード(Oracle Solaris 11.3)です。 リリース3.4.5から、リブート後に、Oracle Solaris 11.4を使用して3.4.6のリリースにアップグレードできます。 詳細は、「Oracle VMインストレーションおよびアップグレード・ガイド」を参照してください。

Bug 28902444

9.3.5 Oracle Solaris 11.4を実行しているSPARCのOracle VM Serverでボンド・ポートの編集が失敗

Oracle VM Serverでボンディング・ポートの編集が、Oracle Solaris 11.4を実行しているSPARCについて失敗し、次のようなコマンド・エラー・メッセージが表示されます:

/usr/sbin/dladm: -m is no longer supported.

このエラーは、Oracle Solaris 11.4の変更により発生します。

回避策: 回避策は、対象となるポートをネットワークから削除し、そのポートを使用してVLANインタフェースを削除することで、このボンドのポートを適切なモードで削除して再作成できるようにすることです。

ノート

回避策の実行前に、ネットワークまたはポートを使用している実行中の仮想マシンを停止するか、別のサーバーに移行する必要があります。

Bug 28821715

9.3.6 Oracle Linux 7更新6ゲスト仮想マシンにOracle VM Managerリリース3.4.5または3.4.6をインストールまたはアップグレードできない

Oracle VM Managerリリース3.4.5から3.4.6へのアップグレードは、ゲストOSがOracle Linux 7更新6に最初にアップグレードされたときに、Oracle Linuxゲスト仮想マシンで失敗します。 同様に、Oracle Linux 7更新6を実行しているゲスト仮想マシンでのOracle VMリリース3.4.6のインストールは失敗します。

回避策: Oracle VM Managerリリース3.4.6が仮想マシン上で実行されてから、このゲストOSをOracle Linux 7更新6にアップグレードします。

Oracle Bug#28907767およびOracle Bug#28898808

9.3.7 Oracle Solaris 11.4 Virtual Machineの起動時にアタッチされたディスクが表示されない

Oracle VMリリース3.4.6でOracle Solaris 11.4仮想マシンを作成した後で、アタッチされたディスクはformatコマンドの実行時に起動時に表示されません。

回避策: 回避策は、/dev/rdsk/ディレクトリからformatコマンドを実行して、アタッチされているすべてのディスクを表示することです。

バグ28797606

9.4  既知の問題と回避方法

9.4.1 キックスタート構成を使用して複数のディスクまたはLUNにわたってOracle VM Serverを再インストールすることはできません

1つのLUNをスワップ専用にして、複数のLUNにキックスタート構成を使用してOracle VM Serverを再インストールしようとすると、次のようなデバイス・エラー・メッセージが表示されてインストールが失敗します:

DeviceError: ('cannot replace active format', 'sdh')

これは、再インストール中にanacondaインストール・ウィザードが以前のインストールからすでに使用中であるため、スワップ専用のLUNの再フォーマットに失敗し、エラーが発生するためです。

回避策: この問題の回避策はありません。 Oracle VMリリース3.4では、単一のディスクまたはLUNにのみOracle VM Serverをインストールできます。 その結果、ソフトウェア以外のRAID構成の複数のディスクにまたがるキックスタート・インストールはサポートされません。

バグ27021529

9.4.2 Oracle VM ServerインストールがRAID10ブート・パーティションでハング

RAID10ディスク構成のマシンにOracle VM Serverをインストールすると、mdadm --wait-clean --scanコマンドを完了できないため、インストール・プロセスが最後に停止します。 この問題は、ブート・パーティションがRAID10ではサポートされていないが、RAID1でのみサポートされているという事実によって発生します。

回避策: /bootパーティションがRAID1デバイスに書き込まれるように、サーバー上のソフトウェアRAIDを構成します。 サポートされている構成でOracle VM Serverのインストールを再開します。

バグ27525377

9.4.3 無効なマウント・ポイントにマウントされたファイル・システムの情報を取得できない

Oracle VM環境でSPARC用にOracle VM Serverを使用しており、ファイル・システムをマウントしている場合は、マウント・ポイントのディレクトリ・パスに空白または無効な文字が指定されていないことを確認する必要があります。 これは、オートマウンタ機構を使用してデバイスをマウントする場合にも適用されます。 無効なマウント・ポイントにファイル・システムをマウントすると、次のようなファイル・システム情報の取得に失敗する可能性があります:

AttributeError: 'NoneType' object has no attribute 'split'

回避策: 可能であれば、デバイスの名前を変更するか、無効なマウント・ポイントをアンマウントし、デバイスを空白や無効な文字が含まれていないマウント・ポイントにマウントします。 ファイル・システムの管理については、Oracle Solaris 11.3のマニュアルを参照してください: https://docs.oracle.com/cd/E53394_01/html/E54785/.

バグ27479482

9.4.4 Oracle VM Manager Webインタフェースを使用してOracle Solarisサポート・リポジトリを構成できません

SPARCハードウェア上で実行されているローカルOracle VM Serversのセットを更新する場合は、Oracle Solarisサポート・リポジトリをSSLキーと証明書に関連付けて使用することをお勧めします。 現在、Oracle VM Manager Web Interfaceは、新しいサーバー更新リポジトリを作成するときに必要なキーと証明書を挿入するオプションを提供していません。

回避策: 証明書とキーのインストール手順は、Oracle Solaris 11.3情報ライブラリOracle Solarisサポート・リポジトリの証明書とキーをインストールというタイトルのブックにあります: https://docs.oracle.com/cd/E53394_01/html/E54747/installkeycert.html

バグ27572483

9.4.5 MySQLデータベース・リポジトリのバックアップ・エラー

新しいMySQLデータベース・バックアップ・ディレクトリを指定すると、新しいディレクトリが存在しないか、正しい権限が割り当てられていない場合、MySQLデータベース・バックアップ中にエラーが発生することがあります。 デフォルトでは、MySQLデータベース・バックアップ・ファイルはOracle VM Managerホストの/u01/app/oracle/mysql/dbbackupに格納されますが、必要に応じて別のディレクトリを設定することもできます。

回避策: デフォルトのMySQLデータベース・バックアップ・ディレクトリを変更する場合は、次のように、新しいディレクトリが存在し、Oracle VM Managerホストに適切な権限が割り当てられていることを確認する必要があります:

  1. MySQLデータベース・バックアップ・ファイルに使用する新しいディレクトリを作成します。次に例を示します:

    # mkdir /u01/app/oracle/mysql/new-backup-dir

  2. 新しいディレクトリに適切な権限が設定されていることを確認します:

    # chmod 777 /u01/app/oracle/mysql/new-backup-dir

  3. /etc/sysconfig/ovmm を更新し、DBBACKUPパラメータの新しいディレクトリを指定します:

    DBBACKUP=/u01/app/oracle/mysql/new-backup-dir

  4. /etc/sysconfig/ovmm を保存して閉じ、新しいディレクトリを有効にします。

MySQL Databaseリポジトリのバックアップの詳細は、「Oracle VM管理者ガイド」「Oracle VMコンポーネントのバックアップとリストア」を参照してください。

バグ27582009

9.4.6 Oracle VM WebサービスAPIにログインできない

1.7.0_131_b31より低いJavaランタイム・バージョンを使用している場合、Oracle VM WebサービスAPIへの接続は失敗します。 Oracle VMリリース3.4.5以降では、セキュリティ上の理由からOracle VM Manager内でSSL TLSバージョン1 (TLSv1)プロトコルが無効になり、TLSv1.2プロトコルを使用する接続は受け入れられます。 Javaランタイム・バージョン1.7.0_131-b31のTLSv1.2プロトコルがデフォルトであり、その結果、Javaランタイム・バージョンが低い場合、Oracle VM WebサービスAPIへの接続が失敗します。

回避策: Javaランタイム・バージョン1.7.0_131-b31以上を使用していることを確認してください。 Oracle VM Managerリリース3.4.5に同梱されているJavaランタイム・バージョンで十分です。 あるいは、Javaランタイムの下位バージョンでは、Javaクライアントを更新し、SSLContext ctx属性が次のように設定されていることを確認してください:

SSLContext ctx = SSLContext.getInstance("TLSv1.2");

JavaクライアントのREST APIに対する認証の詳細については、「Oracle VM WebサービスAPI開発者ガイド」Javaトピックを参照してください。

バグ27611305

9.4.7 セキュアVMの移行が有効になっていると、不適切なPVM移行エラー・メッセージが表示される

Oracle VMリリース3.4.5では、PVMゲストがOracle VM Serverインスタンスで実行されないようにすることができます。 その結果、PVMゲストをPVMゲストが無効になっている宛先Oracle VM Serverインスタンスに移行することはできず、次のエラー・メッセージが表示されます:

stderr: Error: PV guests disabled by xend.

ただし、セキュアなVMの移行を有効にしたPVMゲストを、PVMゲストを無効にした宛先のOracle VM Serverインスタンスに移行すると、次の間違ったメッセージが表示されます:

stderr: Error: [Errno 9] Bad file descriptor 

回避策: 不正なマイグレーション・エラー・メッセージは無視する必要があります。 vmが存在するサーバー・プールに対して、安全なVM移行が有効かどうかにかかわらず、PVMの移行は依然として防止されます。

Oracle VM ServerインスタンスでPVMゲストを無効にする方法については、「Oracle VM管理者ガイド」「Oracle VM Serverでの準仮想化ゲストの無効化」を参照してください。 サーバー・プールの作成時にVMを安全に移行する方法については、「Oracle VM Managerユーザー・ガイド」「サーバー・プールの作成」トピックを参照してください。

Bug 27679547

9.4.8 Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースとOracle VM Manager Webインタフェースで、VMのデフォルトの起動ポリシーが異なる

Oracle VMリリース3.4.5では、仮想マシンの開始ポリシーが変更されました。 サーバー・プール・レベルで、Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースとOracle VM Manager Webインタフェースは、異なる既定の開始ポリシーを適用: Web UIを通じて作成されたサーバー・プールは"ベスト・サーバー"ポリシーを使用し、CLIを通じて作成されたサーバー・プールは"現在のサーバー"ポリシーを使用します。

回避策: 機能上の問題はありません。 デフォルトのポリシーを変更すると、既存の顧客のCLIの自動化が損なわれる可能性があるため、両方のインタフェース間の動作の違いには対処しません。 必要に応じて、サーバー・プール内で仮想マシンの開始ポリシーを設定します。

バグ27805945

9.4.9 仮想マシンがkexecを使用したブートに失敗しました

kexecを使用して仮想マシンを別のカーネルにブートしようとすると、ロードされていないデバイスがあるためシーケンスが失敗することがあります。 さまざまなカーネルの組み合わせで、ネットワークや論理ボリュームが不足しているという問題が報告されています。 根本原因は特定されていません。

回避策: 問題が断続的なので、再試行できます。 現在、回避策はありません。

Bug 27338786

9.5  既知の問題と回避方法

9.5.1 Oracle VM Managerのアップグレード後のOracle VM Serverインスタンスに対する欠落物理ディスクの警告

Oracle VM Managerリリース3.4.2以降を使用してまだアップグレードしていない以前のバージョンのOracle VM Serverを管理している場合、内部ZFSストレージ・アプライアンスの欠落物理ディスクに関する警告がOracle VM Managerの「Storage」タブと、「Servers and VMs」タブの「Physical Disks」パースペクティブに表示されることがあります。 次に例を示します。

OVMEVT_007005D_000 Discover storage elements on server [ovcacn10r1] did not return
physical disk [SUN (2)] for storage array [OVCA_ZFSSA_Rack1].

回避策: Oracle VM Serverのすべてのインスタンスを同じリリース・バージョンのOracle VM Managerにアップグレードします。

Oracle Bug#26320569

9.5.2 記憶域ライブ・マイグレーション時の一時停止エラー

ローカル記憶域を使用する実行中の仮想マシンを移行すると、まず、ソース・サーバーのローカル・リポジトリから宛先サーバーのローカル・リポジトリに仮想ディスクが移行されます。 記憶域ライブ・マイグレーション時、追加のディスク・アクティビティがある場合にソースOracle VM Serverゲスト仮想マシンについて一時停止エラーが発生することがあります。 たとえば、宛先サーバーのローカル・リポジトリに移行されている間にソース・サーバーのローカル・リポジトリの仮想ディスクに書き込んでいるゲスト仮想マシンで実行されるプロセスが、追加のディスク・アクティビティに含まれることがあります。

一時停止操作では、追加のディスク・アクティビティのために完了するのにより多くの時間が必要となり、記憶域ライブ・マイグレーションが失敗する一時停止エラーが発生します。 次のような一時停止エラーがソースOracle VM Serverインスタンスの/var/log/xen/xend.logに表示されます。

[timestamp 2792] DEBUG (XendDomainInfo:3509) waitForSuspend: domain 1 state:
[timestamp 2792] INFO (XendCheckpoint:430) [9836] xc: error:
Suspend request failed: Internal error
[timestamp 2792] DEBUG (XendDomainInfo:1943) XendDomainInfo.handleShutdownWatch
[timestamp 2792] INFO (XendCheckpoint:430) [9836] xc: error: Domain appears not
to have suspended: Internal error 

また、タイムアウト・エラーがソースOracle VM Serverゲスト仮想マシンのカーネル・ログに表示されます。

timestamp server kernel: [ 1601.227167] Freezing of tasks failed
after xx seconds (0 tasks refusing to freeze, wq_busy=1):

回避策: ソースOracle VM Serverゲスト仮想マシンでミリ秒単位で指定する/sys/power/pm_freeze_timeoutパラメータを更新し、記憶域ライブ・マイグレーション時に追加のディスク・アクティビティが発生した場合に十分な時間が使用できるようにします。

  1. ゲスト仮想マシンにログインします。

  2. pm_freeze_timeoutパラメータを、割くことができる最大停止時間、最大5分(300000ミリ秒)に更新することをお薦めします。 たとえば、/sys/power/pm_freeze_timeoutパラメータを5分に更新するには、次のコマンドをゲスト仮想マシンで実行します。

    # echo "300000" > /sys/power/pm_freeze_timeout

    ノート

    pm_freeze_timeoutパラメータに対して設定した値は、記憶域ライブ・マイグレーション時にソースOracle VM Serverゲスト仮想マシンがオフラインのままでいる時間に影響します。

  3. 記憶域を使用してライブ・マイグレーションを再度実行すると、一時停止エラーは発生しません。

pm_freeze_timeoutパラメータの更新後に、ソースOracle VM Serverゲスト仮想マシンについて一時停止エラーが引き続き発生する場合は、追加のディスク・アクティビティが完了するまで記憶域ライブ・マイグレーションを避けるか、ゲスト仮想マシンが記憶域ライブ・マイグレーション時にオフラインのままでいるのに割ける最大時間を再考する必要があります。

バグ26289880

9.5.3 CentOS 6に基づいた実行中のPVHVMゲストのメモリー構成を変更できない

CentOS 6に基づいたPVHVMゲストの場合、使用可能なメモリーは仮想マシン起動時の仮想マシン構成の最大メモリーに設定されます。 ゲストの実行中にメモリーを変更する操作は正常に完了しますが、何の効力もありません。

回避策: 仮想マシンを停止してからメモリー構成を変更します。

Oracle Bug#26542210

9.5.4 PVMからの変換後にCentOS 5に基づいたPVHVMゲストが正常に起動しない

ノート

リリース3.4.6では、PVMゲストのサポートは削除されます。 詳細は、第8.1項、「3.4.6で削除された機能」を参照してください。

CentOS 5に基づいた仮想マシンのドメイン・タイプをPVMからPVHVMに変更してから、仮想マシンを起動しようとすると、正常に起動しません。 次のエラーが仮想マシン・コンソールに表示されます。

Error 13: Invalid or unsupported executable format

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#26537271

9.5.5 PVHVMからの変換後にCentOS 5に基づいたPVMゲストが正常に起動しない

ノート

リリース3.4.6では、PVMゲストのサポートは削除されます。 詳細は、第8.1項、「3.4.6で削除された機能」を参照してください。

CentOS 5に基づいた仮想マシンのドメイン・タイプをPVHVMからPVMに変更してから、仮想マシンを起動しようとすると、正常に起動しません。 次のエラー・メッセージが表示されます。

ELF image has no shstrtab

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#26537152

9.5.6 CentOS 5.11に基づいたゲストが最大メモリー構成を使用して起動する

CentOS 5.11に基づいた仮想マシンは、仮想マシン構成で定義されているように、使用可能なメモリーではなく最大メモリーと等しい合計メモリーを使用して稼働を開始します。

回避策: 実行中の仮想マシンのメモリー構成を変更します。

Oracle Bug#26536834

9.5.7 CentOS 5に基づいたゲストで誤った数のVNICが表示される

CentOS 5に基づいた仮想マシンを作成し、その仮想マシンにVNICを追加すると、仮想マシンの再起動時にそのVNICは重複します。 たとえば、VNICを1つ追加した場合、eth0インタフェースとeth1インタフェースについて重複する設定が表示されます。

重複するVNICは、同じネットワーク・インタフェースについて2つのドライバをロードするCentOS 5カーネルに関する問題が原因で発生します。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#26535868

9.5.8 Oracle VM Serverリリース3.4.4以降へのOracle Solarisゲストのライブ・マイグレーションによりゲストが再起動される

Oracle Solaris HVMまたはPVHVM 64ビットのゲストを前のバージョンのOracle VM Serverからリリース3.4.4以降の宛先Oracle VM Serverにライブ・マイグレーションすると、Oracle Solarisゲストが再起動されます。 次のメッセージがOracle Solarisゲストのコンソールに短時間表示された後、再起動されます。

gnttab_maps: Invalid pfn

回避策: 次の移行オプションが使用可能です。

Oracle VM Serverリリース3.4.4以降へのOracle Solaris HVMまたはPVHVM 64ビットのゲストのライブ・マイグレーション

ノート

このソリューションを続行する前に、次の点を確認する必要があります。

  • 中断が最小限になるように、Oracle VM Serverリリース3.4.4以降にアップグレードした直後でOracle VM Serverが復帰する前に、このソリューションで説明される手順を実行することをお薦めします。

  • サーバー・プールのリリース3.4.4以降のOracle VM Serverインスタンスをすべてこのソリューションで説明される手順に基づいて更新する必要があります。

  • このソリューションで説明される構成設定の更新は、将来のOracle VM Serverのアップグレード時に、引き継がれます。

  1. Oracle VM Manager Webインタフェースを使用し、宛先Oracle VM Serverを編集してメンテナンス・モードにします。 詳細は、サーバーの編集に関する項を参照してください。

    ノート

    Oracle VM Serverリリース3.4.4以降にアップグレードしたばかりの場合は、Oracle VM Serverがすでにメンテナンス・モードになっていることがあります。

  2. Oracle VM Serverインスタンスで、編集するために/etc/default/grubを開きます。

  3. gnttab_max_frames=64GRUB_CMDLINE_XEN行に追加します。

  4. GRUB2構成を再生成します。

    • BIOSベースのシステムの場合:

      grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
    • UEFIベースのシステムの場合:

      grub2-mkconfig -o /boot/efi/EFI/redhat/grub.cfg
  5. 更新を有効にするために、Oracle VM Serverインスタンスを再起動します。

  6. Oracle VM Manager WebインタフェースでOracle VM Serverを編集し、「Maintenance Mode」チェック・ボックスの選択を解除してメンテナンス・モードを終了します。

  7. 宛先Oracle VM ServerインスタンスへのOracle Solarisゲストのライブ・マイグレーションを続行します。

Oracle VM Serverリリース3.4.4以降へのOracle Solaris HVMまたはPVHVM 64ビットのゲストの移行

ノート

Oracle VM Serverリリース3.4.4以降へのOracle Solarisゲストのライブ・マイグレーションはこのソリューションではできませんが、Oracle VM Serverインスタンスでの構成設定の更新およびそれに伴って必要となるサーバーの再起動を回避します。 さらに、将来のOracle VM Serverのインストールでは、ゲストのパフォーマンスが向上し、カスタム・パラメータgnttab_max_frames=64をメンテナンスする必要がありません。

  1. Oracle Solarisゲストを宛先Oracle VM Serverに移行する前に、ソース・サーバーで仮想マシン・ゲストを停止する必要があります。

  2. Oracle Solarisゲストを宛先Oracle VM Serverに移行します。

  3. 移行が完了したら、宛先Oracle VM ServerでOracle Solarisゲストを再起動します。

詳細は、仮想マシンの移行または移動に関する項を参照してください。

Oracle Bug#26594820

9.6  既知の問題と回避方法

9.6.1 ソフトウェアRAIDデバイスをOracle VM Managerから削除できない

Oracle VM Managerを使用してソフトウェアRAIDに含まれる物理ディスクを削除することはできません。 ソフトウェアRAIDデバイスをOracle VM Managerから削除しようとすると、ジョブは次のエラー・メッセージで失敗します。

OVMRU_007016E: Operation is not supported for local storage.

回避策: ソフトウェアRAIDデバイスは、Oracle VM Serverから手動で削除します。 詳細は、「Oracle VM管理者ガイド」「ソフトウェアRAIDデバイスの削除」を参照してください。

Oracle Bug#25554732

9.6.2 仮想マシンの編集時にVNICが削除される

編集ジョブが進行している場合に、仮想マシン構成を変更すると、その仮想マシンに関連付けられているVNICが削除されます。 たとえば、仮想マシンを変更し、その次の変更を最初のジョブが完了する前に実行すると、その仮想マシンに関連付けられているVNICが削除されます。

回避策: 仮想マシンの編集時に変更をさらに加えるには、前の編集ジョブがすべて完了するまで待機する必要があります。

Oracle Bug#24961613

9.6.3 「Restart」オプションのために「Enable High Availability」オプションが使用できない

仮想マシン構成を編集して高可用性を有効にし、「Restart」または「Restart After Dump」オプションを「Stop」または「Stop After Dump」に設定した場合、Oracle VM Manager Webインタフェースでは、「Enable High Availability」オプションが使用できません。

回避策: 「Enable High Availability」オプションを使用できるようにするには、まず、仮想マシン構成を編集して「Restart Action on Crash」オプションを「Restart」または「Restart After Dump」に設定して構成を保存してから、高可用性を有効にしようとする必要があります。

Oracle Bug#24961613

9.6.4 一時ファイルが存在するためにOracle VM Managerをアップグレードできない

Oracle VM Managerリリース3.3.3をリリース3.4.xにアップグレードするとき、一時ファイルが存在するためにアップグレード手順が失敗することがあります。

回避策: アップグレードが失敗する原因となる一時ファイルを削除します。 たとえば、次のコマンドをOracle VM Managerホストでrootユーザーとして実行します。

# rm -Rf /tmp/workdir_sel
# rm -Rf /tmp/ovm*

このようなファイルを削除したら、もう一度アップグレード手順を開始します。

Oracle Bug#25394965

9.6.5 ジョブ・リストのExcelスプレッドシート名に予期しない文字が含まれる

Oracle VM Manager Webインタフェースで、ジョブ・リストをMicrosoft Office Excelスプレッドシートとしてエクスポートする際、ブラウザの「Save/Open File」ダイアログにジョブ・リストのExcelスプレッドシート名が予期しない文字(=_UTF-8_Q_JobList=2Exls_=など)とともに表示されることがあります。 この問題は、Microsoft Internet Explorer 11をブラウザとして使用し、英語以外の言語設定を使用ている場合に発生します。

回避策: Excelスプレッドシートは正常にダウンロードして開くことができますが、予期しない文字を削除し、スプレッドシートをJobList.xlsに変更することをお薦めします。

Oracle Bug#25574313

9.6.6 サイズが2TiBのハード・ディスクを搭載したOracle Linux 6 HVMゲスト仮想マシンが起動時にハングする

サイズが2TiBのハード・ディスクからゲストが起動する場合、Oracle Linux 6を実行しているハードウェア仮想化(HVM)ゲストを起動できません。

回避策:

  1. 必要なGRUB2パッケージ・ファイルにアクセスできるように、Oracle VM Server ISOイメージ・ファイルのコンテンツをネットワークを介してホスト管理します。

  2. Oracle VM Manager Webインタフェースにログインします。

  3. Oracle Linux 6仮想マシンをクローニングし、サイズが2TiBのハード・ディスクにアタッチされていないことを確認します。

  4. 2TiBハード・ディスクを、クローニングした仮想マシンにアタッチします。

  5. クローンされた仮想マシンにアタッチした2TiBハードディスクにgrub2パッケージをインストールします。次に例を示します:

    # cd /tmp
    # wget --no-proxy /path/grub2-version.rpm
    # wget --no-proxy /path/grub2-tools-version.rpm
    # mkdir tmp
    # cd tmp
    # rpm2cpio ../grub2version.rpm | cpio -iumd
    # rpm2cpio ../grub2-tools-version.rpm | cpio -iumd
    # /usr/sbin/grub2-install -d ./usr/lib/grub/i386-pc/ --force /dev/sdb
      Installing for i386-pc platform.
      ./usr/sbin/grub2-install: warning: this GPT partition label contains no BIOS Boot 
      Partition; embedding won't be possible.
      ./usr/sbin/grub2-install: warning: Embedding is not possible. GRUB can only be 
      installed in this setup by using blocklists. However, blocklists are UNRELIABLE and 
      their use is discouraged.
      Installation finished. No error reported.

    ノート
    • pathを、ファイル・システム上のOracle VM Server ISOイメージ・ファイルのコンテンツへのパスで置換します。

    • versionを、Oracle VM Serverインスタンスに含まれるgrub2パッケージのバージョンに置き換えます。

    • /dev/sdbを、クローニングした仮想マシンにアタッチした2TiBハード・ディスクのデバイス名で置換します。

  6. 次のようにして、/boot/grub2/grub.cfg構成を作成します。

    set default="0"
    set timeout=5
    menuentry 'Linux' {
        insmod part_gpt
        insmod ext2
        set root='hd0,gpt1'
        linux /vmlinuz-version ro root=/dev/mapper/VolGroup-lv_root
        initrd /initramfs-version.img
    }

    ノート

    インストールしたOracle Linux 6バージョンに基づいて適宜vmlinuzおよびinitramfs versionを更新します。

  7. 起動できなかった仮想マシンに2TiBハード・ディスクを再度アタッチします。

Oracle Bug#25655807

9.6.7 32個を超える仮想CPUをOracle Linux 32ビットPVMゲストに割り当てるとカーネル・パニックが発生する

ノート

リリース3.4.6では、PVMゲストのサポートは削除されます。 詳細は、第8.1項、「3.4.6で削除された機能」を参照してください。

32個を超える仮想CPUを、Oracle Unbreakable Enterprise Kernel (UEK)リリース2を実行しているOracle Linux 32ビット準仮想化(PVM)ゲストに割り当てることはできません。 UEKリリース2を実行しているOracle Linux 32ビットPVMゲストでは、最大32個の仮想CPUがサポートされます。 許容されている最大仮想CPU数を超えて割り当てると、カーネル・パニックが発生します。

回避策: 最大仮想CPU数を32以下に設定します。 次のように、unameコマンドを使用してゲスト仮想マシンで実行しているUEKバージョンを確認し、その結果から、サポートされる仮想CPUの最大数を決定できます。

# uname -r
2.6.39-400.278.3.el6uek.i686
# cat config-2.6.39-400.278.3.el6uek.i686 | grep CONFIG_NR_CPUS
CONFIG_NR_CPUS=32

Oracle Bug#25745578

9.6.8 Linuxカーネル・バージョンのためにゲスト仮想マシンのライブ・マイグレーションが失敗する

Linux UEK x86_64 2.6.39-400.109.1.el6をゲスト・カーネルとして実行すると、ライブ・マイグレーション時に問題が発生することがあります。 たとえば、VNCコンソールで反応しないゲスト仮想マシンを使用したライブ・マイグレーションは失敗します。

回避策: ゲスト・カーネルを最新バージョンにアップグレードします。

Oracle Bug#25644455

9.6.9 Xenバルーン・ドライバによってPVHVMゲストの起動が遅くなる

PVHVMゲストの起動に予想より時間がかかり、次のメッセージがスタック・トレースに書き込まれます。

INFO: task <task_name>:234 blocked for more than 120 seconds
"echo 0 > /proc/sys/kernel/hung_task_timeout_secs" disables this message.

この問題は、仮想マシン構成に使用可能なメモリー値よりもずっと大きい最大メモリー値が含まれている場合に発生します。 この構成により、Xenバルーン・ドライバがゲスト・メモリーをターゲット・サイズに縮小します。 結果として、仮想マシンの起動時間が予想よりもかかります。

回避策: 最大メモリー値と使用可能メモリー値との差異が大きいほど、PVHVMゲストの起動に時間がかかります。 この問題が発生した場合は、仮想マシン構成で最大メモリーを減らすか、使用可能メモリーを増やす必要があります。

Oracle Bug#25709221

9.6.10 Oracle VM Serverが2TB以上のディスクを備えたソフトウェアRAIDデバイスから起動できない

2 TB以上のディスクがアレイのメンバーである場合、Oracle VM ServerをソフトウェアRAIDにインストールしようとしないでください。 マスター・ブート・レコード(MBR)での制限により、Oracle VM Serverは、ソフトウェアRAID構成で2 TB以上のディスクから起動できません。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#25608136

9.6.11 2TBを超えるLUNターゲットへのインストール後にOracle VM Serverが起動しない

ファイバ・チャネルLUNまたはFiber Channel over Ethernet (FCoE) LUNへのインストール後、Oracle VM Serverに有効なブート・エントリがない場合があります。 結果として、Oracle VM Serverは正常に起動できません。 この問題は、BIOSベースとUEFIベースの両方の環境に影響を及ぼし、ターゲット・サーバー上のホスト・バス・アダプタ(HBA)または他のホスト・コントローラの古くなったファームウェアによるものです。

リリース3.4.3以降、ファイバ・チャネルLUNまたはFCoE LUNのサイズが2TBを超えるシステムへのOracle VM Serverのインストールに関するサポートは、次のテスト済バージョンにのみ適用されます。

サーバー

ホスト・アダプタまたはホスト・コントローラ

部品番号

ファームウェアのバージョン

BIOSまたはUEFI

Oracle Server X4-4

Sun StorageTek Dual 8 Gb Fibre Channel PCIe HBA

SG-XPCIE2FC-QF8-Z

8.05.00

UEFI

Oracle Server X5-2

Sun Storage 16 Gb Fibre Channel PCIe Universal HBA, QLogic

7101674

8.05.00

UEFI

Oracle Server X5-4

Sun Storage 16 Gb Fibre Channel PCIe Universal HBA, Emulex

7101684

11.1.160.6

BIOSおよびUEFI

Oracle Server X5-8

Sun Storage 16 Gb Fibre Channel PCIe Universal HBA, QLogic

7101674

8.05.00

UEFI

ノート

  • 従来のBIOS SANブートは、ターゲット・サーバー上のQLogic HBAまたは他のホスト・コントローラ用のサイズが2TBを超えるファイバ・チャネルLUNまたはFCoE LUNではサポートされません。

  • Qlogic HBAまたは他のホスト・コントローラに対するUEFI SANブートはサポートされますが、ターゲット・サーバー上のHBAまたは他のホスト・コントローラのファームウェアの更新が必要になることがあります。

  • HBAまたは他のホスト・コントローラ(Emulexなど)に対する従来のBIOS SANブートとUEFI SANブートはいずれもサポートされますが、ターゲット・サーバー上のHBAまたは他のホスト・コントローラのファームウェアの更新が必要になることがあります。

回避策: ターゲット・サーバー上のホスト・バス・アダプタ(HBA)または他のホスト・コントローラのファームウェアを更新します。

Oracle Bug#25701247

9.6.12 Oracle ZFSストレージ・アレイによるOracle VM Serverの起動遅延およびI/Oエラー・メッセージ

Oracle ZFS SCSIストレージ・ドライバに関する既知の問題が原因で、Oracle VM Serverの起動時に著しい遅延が発生し、大量のI/Oエラー・メッセージがカーネル・ログに書き込まれます。 この問題は、SCSIデバイス・ハンドラ・モジュール(scsi_dh)が使用可能になる前にストレージ・ドライバがロードするため発生します。 結果として、デバイスが処理できる前にI/O操作がSCSIマルチパス・デバイスに発行されます。

回避策: 次のようにして、SCSIデバイス・ハンドラ・モジュール(scsi_dh)をカーネル・コマンドライン・パラメータに追加します。

  1. 編集するために/etc/default/grubを開きます。

  2. rdloaddriver=scsi_dh_aluaGRUB_CMDLINE_LINUX行に追加します。

  3. GRUB2構成を再生成します。

    • BIOSベースのシステムの場合:

      grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
    • UEFIベースのシステムの場合:

      grub2-mkconfig -o /boot/efi/EFI/redhat/grub.cfg

Oracle Bug#25686610

9.6.13 Oracle VM ServerからのSSH接続に関するFIPS整合性エラー・メッセージ

Oracle VM Serverにログインしていて、別のシステムへのSSH接続を確立すると、次のメッセージが表示されます。

FIPS integrity verification test failed.

このメッセージは、Oracle VM ServerがアウトバウンドSSH接続に対してFIPSモードを有効にできないことを示しています。 しかし、Oracle VM Serverはリモート・システムへのSSH接続を依然として確立できます。ただし、その接続はFIPS暗号アルゴリズムによって検証されません。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#25831585

9.6.14 ボンド・ポートの誤ったMACアドレスが表示される

Oracle VM Managerに、Oracle VM Server for SPARC上のボンド・ポート用に割り当てられたMACアドレスではなく、ボンド・ポートの誤ったMACアドレスが表示される場合があります。

回避策: SPARCサーバーのプライマリ・ドメインでdladm show-aggr -xコマンドを実行して、ボンド・ポートが稼働中であることを確認してから、Oracle VM Server for SPARCのインスタンスを再検出します。

Oracle Bug#25768560

9.7  既知の問題と回避方法

9.7.1 100個以上の仮想ディスクでゲスト仮想マシンを起動したときのカーネル・パニック

ゲスト仮想マシンに100個以上の仮想ディスクを追加してから、UEK2、UEK3またはUEK4カーネルを使用して仮想マシンを起動すると、その仮想マシンがすべての仮想ディスクを認識せず、ネットワーク接続が失われるため、カーネル・パニックが発生します。

回避策: この問題および回避策の詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com/oip/faces/secure/km/DocumentDisplay.jspx?id=2038050.1)のOracle VM: 仮想ディスクが100個を超える場合にVMゲストは全部を認識せず接続が失われる問題に関する説明 (ドキュメントID 2038050.1)を参照してください。

Oracle Bug#24428913

9.7.2 アンチ・アフィニティ・グループ作成時のserverAffinityTypeのデフォルト値が異なる

アンチ・アフィニティ・グループを作成したときにgetServerAffinityTypeメソッドで返されるアフィニティ・グループ・タイプのデフォルト値は、そのアンチ・アフィニティ・グループをOracle VM Manager WebインタフェースかOracle VM WebサービスAPIのどちらで作成したかによって異なります。 Oracle VM Manager Webインタフェースでアンチ・アフィニティ・グループを作成した場合、サーバー・アフィニティ・タイプはANTI_AFFINITYに設定されます。 Oracle VM WebサービスAPIを使用してアンチ・アフィニティ・グループを作成した場合、サーバー・アフィニティ・タイプはNO_AFFINITYに設定されます。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#23542910

9.7.3 dom0に構成されたCPUが8個未満の場合のパフォーマンスへの影響

パフォーマンスを最高にするために、dom0が8個未満のCPUで構成されている場合、ovs.confファイル内のxen_netback max_queuesオプションを、dom0に構成されているCPUの数に設定する必要があります。 たとえば、dom0を6個のCPUで構成した場合、xen_netback max_queuesオプションの値を6に設定する必要があります。

回避策:

  1. Oracle VM Serverに対するsshセッションを開始します。

  2. /etc/modprobe.d/ovs.confを編集のために開きます。

  3. xen_netback max_queuesの値を、dom0に構成されているCPU数と同じ値に設定します。

  4. Oracle VM Serverを再起動して、設定を有効にします。

Oracle Bug#24329130

9.7.4 Oracle VM Serverをリリース3.2.10から3.3.4にアップグレードしてから3.4.2にアップグレードすると失敗する

Oracle VM Server Release 3.2.10をリリース3.4.2にアップグレードする際に、リリース3.2.10、3.3.4、3.4.2の順にアップグレードすると、アップグレードは次のメッセージで失敗します。

kernel-uek-firmware-2.6.39-400.249.3.el5uek.noarch has missing requires of aic94xx-firmware

回避策: Oracle VM Serverリリース3.3.4にアップグレードした後、kernel-uek-firmware-2.6.39-400.249.3.el5uek.noarch rpmパッケージを削除してから、リリース3.4.2にアップグレードします。 たとえば、次のコマンドを実行してrpmパッケージを削除します。

# rpm -e --justdb kernel-uek-firmware-2.6.39-400.249.3.el5uek.noarch 

Oracle Bug#24665394

9.7.5 Oracle VM Serverリリース3.4.1でLogical Volume Manager (LVM)が有効になっている

デフォルトでは、Logical Volume Manager (LVM)は有効になっていないはずです。 しかし、Oracle VM Serverリリース3.4.1では、LVMが正しく無効化されていません。 このため、LVMディスクが誤ってアクティブ化されています。 この設定は、Oracle VM Serverリリース3.4.1からアップグレードしたOracle VM Serverインスタンスにも適用されます。

回避策: Oracle VM Server上のLVMを無効にします。 上位のバージョンにアップグレードする場合は、アップグレード前に次のステップを実行する必要があります。

  1. Oracle VM Serverリリース3.4.1に対するsshセッションを開始します。

  2. /etc/lvm/lvm.confを編集のために開きます。

  3. ファイルのglobal {セクションを探して、次に示すようにglobal_filter = [ "r/.*/" ]設定オプションをコメントアウトします。

    # For OVS, don't even open any device
    # global_filter = [ "r/.*/" ]

  4. ファイルのdevices {セクションを探します。 global_filter = []設定をコメント解除し、次のように更新します。

    # Since "filter" is often overridden from command line, it is not suitable
    # for system-wide device filtering (udev rules, lvmetad). To hide devices
    # from LVM-specific udev processing and/or from lvmetad, you need to set
    # global_filter. The syntax is the same as for normal "filter"
    # above. Devices that fail the global_filter are not even opened by LVM.
    global_filter = [ "r/.*/" ]
    

  5. ファイルを保存して閉じます。

  6. LVMディスクがアクティブ化されている場合、手動で非アクティブ化するか、Oracle VM Serverを再起動して更新を有効にします。

  7. LVMディスクがアクティブ化されていない場合、追加の処理は必要ありません。

Oracle Bug#24583291

9.7.6 Btrfs rootファイル・システムがPVMゲスト仮想マシンでサポートされない

ノート

リリース3.4.6では、PVMゲストのサポートは削除されます。 詳細は、第8.1項、「3.4.6で削除された機能」を参照してください。

Btrfs rootファイル・システムは、x86ベースのPVMゲスト仮想マシンではサポートされません。 たとえば、SUSE Linux Enterprise Server 12 SP2以降で稼働しているPVHVMゲストのドメイン・タイプをPVMに更新すると、仮想マシンは起動に失敗します。 これは、SUSE Linux Enterprise Server 12 SP2以降のオペレーティング・システムでbtrfsがデフォルトのファイル・システムであるため、発生します。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#25040512

9.7.7 PVMゲスト仮想マシンでSUSE Linux Enterprise Server 12 SP2以降はサポートされない

SUSE Linux Enterprise Server 12 SP2以降は、ハードウェア仮想化(HVM)と準仮想化ドライバを使用したハードウェア仮想化(PVHVM)のどちらでもサポートされていますが、このオペレーティング・システムを準仮想化ドメイン(PVM)として実行することはできません。 これは、SUSE Linux Enterprise Server 12 SP2以降のデフォルトのbtrfsファイル・システムがPVMでサポートされていないことが原因です。

Oracle Bug#25040512

9.8  既知の問題と回避方法

9.8.1 Microsoft Internet Explorerを使用してOracle VM Manager Webインタフェースに接続できない

Microsoft Internet Explorerバージョン10以下を使用してOracle VM Manager Webインタフェースに接続しようとして、ログイン資格証明を入力したときにOracle VM Manager Webインタフェースが応答しない場合があります。 エラーを示すメッセージやデバッグ情報を提供するメッセージはAdminServer.logファイルに書き込まれません。

回避策: 次のいずれかを実行します。

  • Internet Explorer設定をリセットします。

  • Internet Explorerバージョン11または別のブラウザ(Mozilla Firefoxなど)を使用して、Oracle VM Manager Webインタフェースに接続します。

Oracle Bug#20691432

9.8.2 Microsoft Internet Explorerの使用時にOracle VM Manager Webインタフェースの仮想マシン・コンソール・ウィンドウがバックグラウンドで開く

Microsoft Internet Explorerの使用時に、Oracle VM Manager Webインタフェースから開くことができる仮想マシンVNCまたはシリアル・コンソール・ウィンドウが、最初はバックグラウンドで開き、すぐにフォーカスされないことがあります。 つまり、コンソール・ダイアログを開くメニュー・オプションをクリックした後にメイン・ブラウザ・ウィンドウがフォアグラウンドに残るので、最初は何も行われなかったように見えます。 しかし、コンソール・ウィンドウはバックグラウンドで開いています。 これは、Oracle VM Manager Webインタフェースの開発に使用されている基礎となるフレームワーク内のバグが原因です。

回避策: 次のいずれかを実行します。

  • Windowsタスク・バーを確認して別のウィンドウがバックグラウンドで開いているかどうかを判別するか、[Alt]キーと[Tab]キーを組み合せて使用して、開いているウィンドウを順に切り替えます。

  • Mozilla FirefoxやChromeなどの別のブラウザを使用して、Oracle VM Manager Webインタフェースに接続します。

Oracle Bug#21235816

9.8.3 SPARCドメイン・タイプの値が一致しない

Oracle VM Manager Webインタフェースでは、仮想マシンを作成または編集する際に使用する「Domain Type」オプションの値として「OVM/SPARC」を選択できます。 Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースおよびOracle VM WebサービスAPIでは、「DomainType」オプションの値を「LDOMS_PVM」として設定できます。 この2つの値は同じものとみなされる必要があり、どちらもOracle VM Server for SPARCで使用可能なハイパーバイザを参照する必要があります。

これらの値を区別なしで使用することはできず、仮想マシンの構成に使用しているインタフェースに適切な値を使用する必要があります。 このオプションに設定できる値がわからない場合は、該当するドキュメントを確認してください。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#20786024

9.8.4 statValueオプションの値は整数のみ

Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースでは、getStatListByQueryコマンドでequalityTypeオプションを使用する場合、statValueオプションの値の指定には整数のみを使用する必要があります。 statValueオプションの値として浮動小数や小数はサポートされていません。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#21046910

9.8.5 サーバー検出操作を中断すると、サーバーが不明な操作状態として表示される

Oracle VM Manager内でサーバー検出操作を中断すると、Oracle VM Manager Webインタフェース内でサーバーが不明な操作状態として表示されます。 同様に、Oracle VM Manager Webインタフェース内でサーバー・オブジェクトがロックされていると表示される場合もあります。 これは、検出操作によりトリガーされたイベントによって、Oracle VM Manager Webインタフェースの状態が環境の実際の状態と同期しなくなることが原因です。

回避策: Oracle VM Managerにより返された操作状態を修正するために、影響を受けたOracle VM Serverを再検出します。 これらのサーバーを削除する場合は、検出操作の実行後に削除してください。

Oracle Bug#21495833、Oracle Bug#21495187

9.8.6 自動検出操作がサーバー構成操作と競合することがある

まれですが、サーバー構成操作の処理中に、エラー条件によって自動サーバー再検出がトリガーされる場合があります。 このような場合、この競合によって、Oracle VM Serverに固有の構成情報が、Oracle VM Managerに反映された情報と同期しなくなることがあります。

回避策: Oracle VM Managerにより返された情報を修正するために、影響を受けたOracle VM Serverを再検出します。

Oracle Bug#21341236

9.8.7 Solaris 11 x86仮想マシン・ディスク・タイプが原因で起動時にカーネル・パニックが発生することがある

Oracle VMでは、すべてのSolaris 11 x86仮想マシンは、デフォルトでXen Virtual Disk (XVD)ディスクを使用してインストールおよび実行されます。 Solaris 11 x86仮想マシンを仮想アプライアンス(OVA)としてエクスポートしてから、別のディスク・タイプまたはディスク・コントローラをサポートする仮想化プラットフォームにインポートすると、パスが仮想マシンのブート・ディスクに変更されます。 その結果、Solaris 11 x86仮想マシンでブート・ディスクを検出できなくなり、カーネル・パニックが発生します。

回避策: Solaris仮想マシンを起動する場合は、Solaris 11 x86ライブ・インストールISOを使用します。 ライブ・インストールGUIが表示されたら、端末ウィンドウを開いて、ルート・ユーザーに変更します。 zpool import -f rpoolを実行し、続いてshutdownを実行します。 仮想マシンが停止した後、ライブ・インストールISOを削除して、ディスクから起動します。

Oracle Bug#21253581

9.8.8 Solaris 10 x86仮想マシンのインストールで起動に失敗する

Oracle VMで、インストールISOからSolaris 10とともに直接インストールされた仮想マシンがインストール直後に起動できず、'Bad PBR Sig'というエラーを返すことがあります。

このバグは、仮想マシン構成ファイル内で仮想ディスクが参照されている方法に関連します。デフォルトでは、Xen仮想ディスク(XVD)のディスクとして構成されています。 Solarisがこのディスク・タイプを認識するためには、新しいディスク・タイプを認識して、それをディスクのブート・ブロックに書き込むことができるように、Solarisインストーラにパッチを適用する必要があります。 このパッチはネットワーク・インストールには適用されていますが、インストールISOには適用されていないため、ISOからインストールを実行する際には追加のステップを実行する必要があります。

回避策: ここに示す回避策は、Solaris 10u11に対してテスト済です。 ISOからSolaris 10u11のインストールを完了する必要がある場合、次のステップを実行することにより、ここに示した問題を修正できます。

  • 仮想マシンを再起動し、ISOを使用してブートを実行します。

  • ブート・プロセス中、コマンドライン・モードを開始するオプション(オプション6)を選択します。

  • コマンド・プロンプトで、次のようにして、installgrubを実行して、手動でgrubローダーをブート・パーティションにインストールします。

    /a/sbin/installgrub -m /a/boot/grub/stage1 /a/boot/grub/stage2 /dev/rdsk/c1t0d0s0

    c1t0d0s0は、使用しているデバイスに適宜置き換えます。

  • 仮想マシンを再起動すると、インストールが完了します。

Solaris 11はこの問題による影響を受けません。

Oracle Bug#21775043

9.8.9 VirtualBox Virtual ApplianceからインポートしたOracle Linux 7仮想マシンがOracle VMで起動されない

Oracle VirtualBoxから仮想アプライアンスとしてエクスポートしてからOracle VMにインポートしたOracle Linux 7を実行している仮想マシンが正常に起動されず、終了して緊急シェルに移動する場合があります。 これは、initramfsイメージにxen-blkfrontドライバが存在しないことが原因で発生します。 通常、影響を受けるシステムの起動時の出力は次のようになります。

[ OK ] Reached target Basic System.
dracut-initqueue[227]: Warning: Counld not boot.
dracut-initqueue[227]: Warning: /dev/mapper/ol-root does not exist
dracut-initqueue[227]: Warning: /dev/ol/root does not exist
dracut-initqueue[227]: Warning: /dev/ol/swap does not exist
             Starting Dracut Emergency Shell ...
Warning: /dev/mapper/ol-root does not exist
Warning: /dev/ol/root does not exist
Warning: /dev/ol/swap does not exist 

回避策: この問題には2つの回避策があります。 1つ目は、欠落しているドライバを追加してから、Oracle VirtualBoxからOracle Linux 7仮想マシンをエクスポートする方法です。 これを行うには、エクスポートの実行前に次のコマンドをルートとして実行します。

# dracut --add-drivers "xen-blkfront xen-netfront" --force 

エクスポート前にこのステップを実行できない場合は、一時的に仮想マシンをHVMとして起動し、起動前に次のブート・オプションをGRUBに追加します。

xen_emul_unplug=never

仮想マシンが起動されたら、次のコマンドをルートとして実行して、欠落しているドライバを追加できます。

# dracut --add-drivers "xen-blkfront xen-netfront" --force 

ドライバがinitramfsに追加されたら、仮想マシンを再起動します。

Oracle Bug#21244825

9.8.10 (x86のみ)ストレージ移行後もIOStatでOracle Linux仮想マシンの使用率が100%のまま変わらない

'live migrate with storage'オプションを使用して、UEK 3.8.13-68.2.1より前のカーネルを実行している仮想マシンをローカル・リポジトリから移行した場合、すべてのIOが終了しても、仮想マシン上のIOStatで使用率は100%のまま変わりません。

これは、移行完了後にXen blkfrontドライバのコールによってIO統計が適切にリフレッシュされなくなり、計算が実際のIOアクティビティと同期しなくなるというカーネル・バグに関連しています。

回避策: このバグは、UEK 3.8.13-68.2.1以上で解決されます。 この問題を回避するには、仮想マシンで使用されるカーネルをアップグレードします。

Oracle Bug#21614184

9.8.11 Oracle Linux 7 HVM仮想マシンに対してシリアル・コンソールが応答しない

ドメイン・タイプがHVMまたはPVHVMのOracle Linux 7に基づく仮想マシンに対して、シリアル・コンソールが応答しないか、出力を提供しません。

回避策: 次のようにして、仮想マシンのGRUBブート・ローダーを構成します。

  1. 次の行を/etc/default/grubファイルに追加します。

    GRUB_CMDLINE_LINUX=" console=ttyS0 console=tty0 crashkernel=auto \
      rd.lvm.lv=ol/root rd.lvm.lv=ol/swap rhgb quiet"
    GRUB_TERMINAL="serial console"
    GRUB_SERIAL_COMMAND="serial --unit=0"
  2. 次のコマンドを実行して、grub.cfgファイルを更新します。

    grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
  3. 仮想マシンを再起動します。

前述の行によって、推奨構成が提供されます。 各行の説明と、ビジネス・ニーズに応じた追加構成オプションについては、GNU GRUBのマニュアルを参照してください。 GNU GRUBのマニュアルは、仮想マシンのusr/share/doc/ディレクトリ内にあります。 また、詳細は、Oracle Linux管理者ガイドのGRUB2ブート・ローダーに関する説明を参照してください。

ヒント

ブート・メニューをナビゲートする場合、下矢印には[v]キー、上矢印には[^]キーを使用します。

Oracle Bug#21229730

9.8.12 実行中のHVM仮想マシンにCD-ROMドライブをアタッチするときのエラー

ドメイン・タイプがHVMの実行中の仮想マシン上にある使用可能なスロットにCD-ROMドライブをアタッチしようとすると、エラーが発生し、指定したスロットを使用できなくなります。 たとえば、CD-ROMドライブをスロット2にアタッチしようとした後で、仮想ディスクをスロット2にアタッチしようとしたとします。 どちらの場合もエラーが発生し、スロット2は使用できなくなります。

この問題は、実行中のHVM仮想マシンでCD-ROMドライブをアタッチする機能がサポートされていないことが原因で発生します。

回避策: 仮想マシンを停止してから、CD-ROMドライブをアタッチします。

Oracle Bug#21300944

9.8.13 VLANIFインタフェースのボンド・ポートを削除するとVLANIFが削除される

VLANIFインタフェース構成で使用されているボンド・ポートを削除すると、VLANIFインタフェースも削除されます。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#21217364

9.8.14 (SPARCのみ) NFSv4委任がクラスタ・ハートビートを妨げ、NFSv3を使用するとRPCエラーPROGRAM/VERSION MISMATCHが発生する

SPARCベースのサーバー・プールに対するサーバー・プール・クラスタリングでは、クラスタのタイムアウト値を超えるNFSv4書込み委任失効タイムアウトが発生し、サーバーの自動フェンシングが行われることがあります。

NFSv3を使用すると、RPCエラーが発生して"PROGRAM/VERSION MISMATCH"がレポートされ、NFSv3のロック・メカニズムによってクラスタ・データベースがハングアップすることがあるため、NFSv3は使用できません。 これは予期された動作です。

回避策: この問題の回避策はありません。 SPARCクラスタリングではNFSv4のみがサポートされています。正常に機能させるためには、委任を無効にする必要があります。

Oracle Bug#18997487、Oracle Bug#20443098、Oracle Bug#21317571

9.8.15 OVFファイルをOracle VirtualBoxにインポートできない

Oracle VMから仮想アプライアンスを、3つの個別ファイル(package.ovfファイル、package.mfファイル、disk.vmdk)を含む抽出済OVFとしてエクスポートした場合、その仮想アプライアンスをOracle VirtualBoxにインポートできません。

回避策: 仮想アプライアンスをOracle VirtualBoxにインポートする前に、package.mfファイルを削除します。 または、Oracle VMから仮想アプライアンスをOVAファイルとしてエクスポートします。

Oracle Bug#21261077

9.8.16 Oracle VM ManagerがSPARC仮想マシンからメッセージを受信できない

Oracle VM Server for SPARC上で実行されている仮想マシンにメッセージを送信してネットワーク設定を構成した後、Oracle VM Managerが、ネットワークが正常に構成されたというメッセージを受信しません。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#21062991

9.8.17 HP DL380 Gen9サーバーにインストールしたOracle VM ServerをUEFIモードで起動できない

Oracle VM ServerをHP DL380 Gen9サーバーにUEFIモードでインストールした後、Oracle VM Serverを正常に起動できない場合があります。 これは、2.52未満のHP Smart Arrayファームウェア・バージョンに関連する問題が原因です。

回避策: HP Smart Arrayファームウェアをバージョン2.52以上に更新します。

Oracle Bug#21466879

9.8.18 (x86のみ) PXEインストール後にBroadcom 57840S CNAカードを使用してOracle VM Serverを起動できない

Broadcom 57840S CNAカードを使用してx86システムへのOracle VM Serverのネットワーク・インストールを実行した場合、FCoEを使用して起動できません。 この問題は、PXEを使用してシステムを起動するとanacondaインストーラがすべてのディスクを認識できないというanacondaインストーラのバグが原因で発生します。

回避策: このハードウェアを利用するシステムをインストールする場合は、PXEブートを使用しないでください。

Oracle Bug#20830496

9.8.19 IPアドレス割当てを動的モードに変更すると、サーバーがIPアドレスを取得できない場合にロールバックしない

いずれかのOracle VM Serverネットワーク・インタフェースまたはOracle VM Manager内のポートのIPアドレス割当てモードを「Dynamic」に変更する場合、トリガーされる操作はマルチステップ操作です。 まず、サーバーおよびOracle VM Managerデータベース内のネットワーク構成が変更されます。 次に、サーバーはDHCPサーバーからIPアドレスを取得しようとします。 この2番目の操作が失敗すると、サーバーはエラーを返しますが、Oracle VM Managerは最初の操作をロールバックできません。 これにより、サーバーはDHCP用に構成されているのに、ポートに割り当てられたIPアドレスがないという結果になります。

そのポートを管理ネットワークに使用している場合、サーバーがOracle VM Managerにアクセスできなくなる可能性があり、サーバーのネットワーキングを手動で修正する必要があります。 この場合、サーバーのコマンドラインでdhclientコマンドを実行してDHCPリクエストを再発行するか、あるいは、静的IPアドレスおよびネットワーク・マスクを使用してネットワーク・インタフェースを再構成する必要があることがあります。 コマンドラインでip addrコマンドを使用すると、一時的にこれを行うことができます。 サーバーが管理ネットワーク範囲内のIPアドレスを取得したら、サーバーを再検出する必要があります。

回避策: この問題の回避策はありません。 サーバーのIPアドレス割当てに動的モードを使用する場合は、インフラストラクチャが完全に機能しており、サーバーがDHCPサーバーからIPアドレスを取得できることを確認する必要があります。 または、静的IPアドレスを使用します。

Oracle Bug#21370280

9.8.20 オブジェクトの空白領域からのドラッグ・アンド・ドロップ

オブジェクトのテキスト領域またはオブジェクトの横の拡張矢印を選択した場合、1つ以上の仮想マシンまたはOracle VM Serverをドラッグ・アンド・ドロップすることはできません。

回避策: オブジェクト内の空白の領域を選択して、そのオブジェクトをドラッグ・アンド・ドロップします。

Oracle Bug#21687716

9.8.21 管理者ツールをパラレルで使用するときのエラー

2人以上のユーザーがOracle VM Managerの同じインスタンスに接続し、Oracle VM Manager Administrator Tool (ovm_admin)を使用して同時にユーザーを作成しようとすると、エラーが発生し、次のメッセージがAdminServer.logに書き込まれます。

Problem invoking WLST - Traceback (innermost last): File
"/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_wlst/jython/ovm/admin/createuser.py"

回避策: Oracle VM Managerに接続してOracle VM Manager Administrator Tool (ovm_admin)を使用するユーザーは常に1人のみになるようにします。

Oracle Bug#21679271

9.8.22 Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースTCPポートがNDMPに予約されたポートと競合する

Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースは、デフォルトでTCPポート10000を使用します。 このポートは、通常、Network Data Management Protocol (NDMP)に予約されています。

回避策: NDMPを使用する他のアプリケーションにTCPポート10000が必要な場合は、Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースのデフォルト・ポートを変更します(『Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェース・ユーザーズ・ガイド』SSHポートに関する説明を参照)。

Oracle Bug#21960034

9.8.23 共有仮想ディスクを使用する仮想マシンを別のリポジトリに移動すると、共有仮想ディスクがクローニングされる

共有仮想ディスクを使用している仮想マシンを別のリポジトリに移動した場合、移動プロセス中に共有仮想ディスクがクローニングされ、その仮想マシンは共有仮想ディスク上のリソースを引き続き使用できます。 この動作は、仮想マシンを移動するときに予測したものでなく、データ・リソースが重複して、最終的に同期が取れず調整が難しくなることがあります。

この設計上の決定により、使用されているすべてのリソースが使用可能な状態に保たれるため、影響を最小限に抑えながら移動後に仮想マシンを再起動できます。 ただし、この動作は直感的でないため、以降のリリースで変更される可能性があります。

回避策: 既存の動作に注意し、仮想マシンを移動する前に共有ディスクをデタッチします。 仮想マシンが共有ディスク上のリソースを使用する必要がある場合は、すべての仮想マシンから共有ディスクをデタッチし、個別に移動してから、仮想マシンがそれを使用するように再構成します。 同じ共有ディスクへのアクセスを必要とするすべての仮想マシンが同じリポジトリ内に配置されていることを確認してください。

Oracle Bug#21316001

9.8.24 ファイル・システムがLUN上に存在する場合、ストレージ・アレイを削除できない

リポジトリがストレージ・アレイのLUNにホストされていて、そのリポジトリの所有権が解放されている場合、ストレージ・アレイを削除しようとすると、ルール違反がレポートされます。 この問題は、ストレージ・アレイにのみ影響します。 ファイル・サーバーは影響を受けません。

回避策: この問題を解決するには、ストレージ・アレイを削除する前に、ストレージ・アレイの要素を完全に構成解除する必要があります。 ストレージ・アレイにホストされているリポジトリの所有権を削除し、アクセス・グループからストレージ・サーバーを削除して、最後にストレージ・アレイを削除します。

Oracle Bug#22313650

9.8.25 別のクラスタ・メンバーがオフライン中にオフライン・サーバーをクラスタから削除した後、クラスタに障害が発生する

クラスタ化されたサーバー・プール内の複数のOracle VM Serverが同時にオフラインになっている場合、そのうち1つのサーバーがサーバー・プールから削除されると、他のオフライン・サーバーがオンラインに戻っても、クラスタは障害が発生した状態のままになります。 これは、クラスタのメンバー間でクラスタ構成が同期しなくなるためです。

サーバーがクラスタに追加されたり、クラスタから削除されるたびに、Oracle VM Managerはクラスタ内の各Oracle VM Server上で、クラスタ構成情報を更新するための操作をトリガーします。 ただし、いずれかのサーバーがこの時点でオフラインになっていると、そのサーバーは更新された構成を受信できないため、サーバー上のクラスタ構成とクラスタの残りの実際の構成との間に構成の不一致が生じます。 その結果、サーバーはクラスタに参加できなくなります。

x86プラットフォームでは、この状況はOracle VM Manager内で発生するのみで、Oracle VM Manager内から簡単に解決できます。 SPARCプラットフォームでは、サーバーがオンラインに戻ったときにクラスタ・パニックが原因でサーバーが何度も再起動されることがあります。

回避策(SPARC): SPARCサーバーが継続的に再起動されている場合、クラスタのメンバーでなくなったサーバーがクラスタに再参加しようとすることで問題が発生します。 その結果、サーバーでは、次のようなメッセージとともに繰り返しパニックが発生することがあります。

panic[cpu5]/thread=2a102a13c60:
 **** dlm FENCING this system by PANICing

この問題が発生し、サーバーのパニックが繰り返し発生する場合、ovs-agentサービスを停止して、クラスタの構成を解除することにより、サーバーのパニックの再発生を回避できます。 これを行うためには、ルートとしてサーバーに接続し、次のコマンドを実行します。

# svcadm disable -s ovs-agent
# dlmcconf -S

サーバーのパニックがすぐに発生するためにこれらのコマンドを実行できない場合は、シングル・ユーザー・モードでサーバーを起動します。

ok boot -s

ovs-agentサービスを無効にします。

# svcadm disable ovs-agent

サーバーを再起動します。 ovs-agentサービスが無効になっている間は、サーバーのパニックは停止します。 ovs-agentサービスを再有効化する場合は、まずクラスタ構成問題を解決する必要があります。

クラスタ構成問題を解決した後は、Oracle VM Manager内のサーバー・クラスタ障害イベントを確認して、通常の操作を再開できます。

回避策(x86): 環境を通常の操作にリストアするために、まず、Oracle VM Manager内のサーバー・クラスタ障害イベントを確認する必要があります。 構成変更を行ったときにオフラインになっていたサーバーをサーバー・プールから削除した後、そのサーバーのクラスタ構成情報が適切にリフレッシュされるように、そのサーバーをサーバー・プールに戻します。

Oracle Bug#22304185、Oracle Bug#18776654

9.8.26 Oracle VM ServerでLSI Logic / Symbios Logic MegaRAID SAS 1078がサポートされない

Oracle VM Serverが、LSI Logic/Symbios Logic MegaRAID SAS 1078を使用するDell PowerEdge Expandable RAID Controller 5を使用してシステム上のディスクを検出できないことがあります。 これは、UEK4内のデバイス・サポートを有効にするための互換性のあるドライバ・ファームウェアをハードウェア製造会社から入手できないことが原因です。 このハードウェアを使用するサーバーをOracle VM Server 3.4.1以上に正常にアップグレードできない場合があります。

この問題の回避策はありません。 ハードウェアをアップグレードする必要があります。

Oracle Bug#21843131、Oracle Bug#21223382

9.8.27 (SPARCのみ)ホットアドCD-ROMデバイスがハード・ディスクとして検出される

Oracle VM Server for SPARC上で実行されている仮想マシンに仮想CD-ROMデバイスをホットアドした場合、CD-ROMデバイスがリムーバブル・デバイスとして検出されず、rmformatコマンドまたはformatコマンドを実行したときに表示されません。 かわりに、そのデバイスは仮想ディスクとして表示され、デバイス別名としてこの方法でマップされます。 これは、OpenBoot PROMを使用してshow-disksコマンドおよびdevaliasコマンドを実行することにより確認できます。

回避策: この問題の回避策はありません。 仮想CD-ROMデバイスをホットアドする際には、これが仮想ディスクとして検出されることと、Solarisで/dev/dsk/c1dXsXエントリとしてマップされることに注意してください。

Oracle Bug#21278127

9.8.28 リフレッシュ後、ファイバ・チャネルLUNがOracle VM Managerに存在しない

一部のインスタンスでは、Oracle VM Manager Webインタフェースの「Storage」タブで物理ディスクをリフレッシュした後、ファイバ・チャネルLUNがリフレッシュに含まれないことがあります。 その結果、サーバーでLUNがオンラインになっていても、存在しないように見えます。

回避策: まず、インフラストラクチャのすべてのコンポーネント(スイッチ、ケーブル、HBAなど)を調べて、欠陥や障害がないことを確認する必要があります。 以降にリフレッシュした後もまだLUNが存在しないように見える場合は、次のステップを実行してこの問題を解決できます。

  1. アタッチされているすべてのSCSIデバイスをリストします。

    # lsscsi
    [0:0:0:0]    disk    HP       LOGICAL VOLUME   1.34  /dev/sda
    [0:0:0:1]    disk    HP       LOGICAL VOLUME   1.34  /dev/sdb
    [0:3:0:0]    storage HP       P440ar           1.34  -
    [1:0:0:0]    disk    SUN      ZFS Storage 7330 1.0   /dev/sdc
    [1:0:0:1]    disk    SUN      ZFS Storage 7330 1.0   /dev/sdd
    [1:0:0:2]    disk    SUN      ZFS Storage 7330 1.0   /dev/sde
    [1:0:1:0]    disk    SUN      ZFS Storage 7330 1.0   /dev/sdf
    [1:0:1:1]    disk    SUN      ZFS Storage 7330 1.0   /dev/sdg
    [1:0:1:2]    disk    SUN      ZFS Storage 7330 1.0   /dev/sdh
    [1:0:2:1]    disk    NETAPP   LUN              7330  /dev/sdo
    [1:0:2:2]    disk    NETAPP   LUN              7330  /dev/sdp
    [1:0:2:3]    disk    NETAPP   LUN              7330  /dev/sdq
  2. 影響を受けるLUNのSCSIアドレスに変更します。

    前述の例に基づいて、[1:0:2:1]、[1:0:2:2]、[1:0:2:3]などを指定する場合は、rport-1:0-2と入力できます。

    # cd /sys/class/fc_remote_ports/rport-1:0-2/
  3. fast_io_fail_tmoオプションのタイムアウト値を確認します。

    # cat fast_io_fail_tmo
    5
  4. タイムアウト値を、LUNが稼働状態に戻るまでにかかる時間をちょうど超える値に増やします。 同じディレクトリ内のdev_loss_tmo optionの値より小さい値に設定する必要があります。 影響を受けるLUNのうち1つを変更するだけで済みます。

    # echo 15 > fast_io_fail_tmo
  5. コマンドを/etc/rc.localに追加して、変更を永続的にします。

    # cat /etc/rc.local
    #!/bin/sh
    #
    # This script will be executed *after* all the other init scripts.
    # You can put your own initialization stuff in here if you don't
    # want to do the full Sys V style init stuff.
    
    echo 15 > /sys/class/fc_remote_ports/rport-1:0-2/fast_io_fail_tmo

Oracle Bug#22322461

9.8.29 (SPARCのみ)ストレージ・アレイ上のLUNサイズが縮小されると、Oracle VM Managerの物理ディスクのサイズが正しくならない

ストレージ・アレイ上のLUNのサイズが直接変更され、かつそのLUNがOracle VM Server for SPARCにより使用されている場合、LUNサイズが縮小されると、Oracle VM ManagerでLUNのサイズが正しく更新されないことがあります。 これは、Oracle VM Agent for SPARCがLUNサイズを取得してそれをレポートするために使用するメカニズムが原因です。サーバー上でディスクがマップされた後、このサイズは更新されません。

この問題は、LUNサイズが拡大されたときには起こりません。

回避策: レポートされたLUNサイズは、LUNのサイズを変更した後で、LUNが物理ディスクとしてマップされているOracle VM Server for SPARCを再起動することにより更新できます。 サーバーがオンラインに戻ったら、影響を受けたLUNが配置されているストレージ・アレイをリフレッシュする必要があります。 Oracle VM Manager内のLUNの正しいサイズが表示されます。

Oracle Bug#22087392

9.8.30 Oracle VM Manager Webインタフェースのリポジトリの見かけのサイズが自動更新されない

リポジトリ・ファイル・システムの見かけのサイズは、Oracle VM Manager Webインタフェースの「Repositories」タブで、選択したリポジトリの「Info」パースペクティブに表示されます。 この情報はOracle VM Manager内で定期的に更新される統計値ですが、Oracle VM Manager Webインタフェース内の表では自動的に更新されません。 この値に表示される情報は、ページがロードされたときにOracle VM Manager内で使用可能な情報と一致します。

回避策: Oracle VM Manager Webインタフェース内のリポジトリの見かけのサイズに関連して表示された情報をリフレッシュする場合、別のタブをクリックしてからリポジトリの表示に戻ると、ページを強制的にリフレッシュできます。

Oracle Bug#22147488

9.8.31 Solaris 10ゲストで仮想ディスクが表示されない

停止しているSolaris 10仮想マシンに仮想ディスクを追加した場合、その仮想マシンの仮想ディスクをリストしても、それらの仮想ディスクが表示されません。

回避策: これはSolaris 10の問題であり、次のようにして解決できます。

  1. 仮想マシンを起動します。

  2. 仮想マシンで、コマンドdevfsadm -vを実行します

Oracle Bug#22460766

9.8.32 物理ホストから変換されたOracle Linux 5仮想マシンが起動されない

Oracle Linux 5に基づく仮想マシンが開始時に起動されない場合があります。 これは、P2Vユーティリティを使用してOracle Linux 5に基づく物理ホストを仮想マシンに変換してから、その仮想マシンをOracle VM Managerにインポートした場合に発生する可能性があります。

Unbreakable Enterprise Kernelバージョンkernel-uek-2.6.32-100.34.1によって、Oracle VM上のHVMゲストでの準仮想化ドライバのサポートが追加されます。 このカーネル・バージョン以降、デフォルトで、ハードウェア準仮想化ゲスト内で実行中の準仮想化ドライバのみが提示されます。 kernel-uekを実行して、完全に仮想化されたハードウェアのドライバを含めるには、追加のカーネル・ブート・パラメータxen_emul_unplug=never/etc/grub.conf内のブート・パラメータに追加する必要があります。

回避策: 次のようにして、カーネル・ブート・パラメータを追加します。

kernel /vmlinuz-2.6.32-100.34.1.el5uek ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00  xen_emul_unplug=never

Oracle Bug#22285006

9.8.33 AdminServerログ・ファイル内のSSL例外

まれに、仮想マシンで操作を実行しようとした後に、次のSSL例外がAdminServer.logに書き込まれる場合があります。

<Error> <ovm.mgr.ras.WebSocketHandler>
<SSLException, writeNWBuf: java.nio.HeapByteBuffer[pos=0 lim=27 cap=16971] is
not large enough for SSLEngine.unwrapAndHandleResults, results: Status =
BUFFER_OVERFLOW HandshakeStatus = NOT_HANDSHAKING
bytesConsumed = 0 bytesProduced = 0
java.io.IOException: SSLException, writeNWBuf: java.nio.HeapByteBuffer[pos=0
lim=27 cap=16971] is not large enough for SSLEngine.unwrapAndHandleResults,
results: Status = BUFFER_OVERFLOW HandshakeStatus = NOT_HANDSHAKING
bytesConsumed = 0 bytesProduced = 0

回避策: この例外は、Oracle WebLogic Serverに関する既知の問題が原因で発生します。 この例外は無視してかまいません。 以降に仮想マシン上で操作の編集または実行を試行すると、成功します。

Oracle Bug#22451280

9.8.34 サーバー・プール内のOracle VM Serverは同じマイナー・バージョンである必要がある

サーバー・プール内のOracle VM Serverの各インスタンスは、同じマイナー・バージョンである必要があります。 つまり、サーバー・プール内のすべてのサーバーがリリース3.2.x、リリース3.3.xまたはリリース3.4.xである必要があります。 たとえば、1つのサーバー・プールにOracle VM Serverリリース3.3.1の1つ以上のインスタンスとOracle VM Serverリリース3.2.10の1つ以上のインスタンスを含めることはできません。

アップグレード中、サーバー・プール内のOracle VM Serverの各インスタンスが個別にアップグレードされるため、アップグレード・プロセスが完了するまではサーバー・プール内のバージョンが混在することになります。 このため、Oracle VM Serverのアップグレード中のみ、バージョンが混在したサーバー・プールがサポートされています。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#22516403

9.8.35 クラスタのフェイルオーバー後にOracle VM ManagerにZFS Storage Applianceの間違った詳細が表示される

2つ以上のZFSストレージ・アプライアンスがアクティブ/アクティブなクラスタ構成になっている環境において、クラスタ・フェイルオーバーが発生すると、Oracle VM Managerに間違ったIPアドレスおよびファイル・システム情報が表示される可能性があります。

回避策: すべての実行中の仮想マシンを停止し、リポジトリを非提示にした後、Oracle VM ManagerからNFSサーバーを削除します。

Oracle Bug#21466858

9.8.36 NetApp StorageプラグインがあるとOracle VM Serverのアップグレードができない

NetApp Storageプラグインのnetapp-osc-linuxがインストールされている場合、Oracle VM Serverをリリース3.3.xからリリース3.4.1にアップグレードすることはできません。

回避策: Oracle VM Serverをリリース3.4.1にアップグレードする前に、netapp-osc-linuxプラグインを削除します。 アップグレードが正常に完了したら、netapp-osc-linuxプラグインを再インストールします。

Oracle Bug#21052337

9.8.37 Oracle VM Manager Webインタフェースで必要なOracle VM Serverアップグレードが間違って表示される

サーバー更新リポジトリを作成したが、そのリポジトリを有効にしなかった場合、そのサーバー更新リポジトリの適用先のサーバーをリフレッシュすると、「Update Required」列に、Oracle VM Serverの更新が必要であると間違って示されます。 その後でOracle VM Serverのアップグレードを試行しても、アップグレードは行われません。

ノート

「Update Required」列は、管理ペインの「Servers and VMs」タブの「Servers」パースペクティブにあります。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#22374697

9.8.38 YAML構成ファイルを使用するOracle VM Managerサイレント・インストール・オプションは非推奨

事前定義済のYAML形式の構成ファイルを使用してOracle VM Managerのサイレント・インストールを実行する機能は、オラクル社内部でのテスト時の使用のみを目的としたものです。 この機能を使用してインストールするオプションは顧客には推奨されておらず、このリリースではドキュメント化されていません。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#22478672

9.8.39 UpgradeServers.pyスクリプトにより開始されたOracle VM Serverアップグレードを中断すると、アップグレード・ステータスのレポートが整合しなくなることがある

UpgradeServers.pyスクリプトを使用したOracle VM Serverのアップグレード・プロセスで、Oracle VM Manager内からアップグレード・ジョブが中断された場合、Oracle VM Server上のアップグレードが完了しても、UpgradeServers.pyスクリプトにアップグレードの失敗がレポートされることがあります。 同様に、Oracle VM ManagerでOracle VM Serverの間違ったバージョンやアップグレード・ステータスがレポートされることもあります。

回避策: 影響を受けるサーバーを再起動してから、サーバーのメンテナンス・モードを無効にします。

Oracle Bug#22488078

9.8.40 Oracle VM ServerのKdumpでサポートされるダンプ・レベルは0と1のみ

vmcore dumpファイルを手動でトリガーする際に使用するmakedumpfileコマンドは、-dスイッチを使用して0から31までのダンプ・レベルをサポートすると記載されています。 マニュアル・ページには、Xenハイパーバイザを実行しているx86_64マシン上で、1より大きい値を指定できると明記されています。 これは、Oracle VM Serverには該当しません。 このパラメータに指定できる値は0および1のみです。それ以外の場合、vmcoreファイルは生成されません。

回避策: 回避策はありません。 makedumpfileコマンドを使用する場合は、ダンプ・レベル0または1のみを使用してください。

Oracle Bug#22329501

9.8.41 仮想マシンのネットワーク受信統計が無効になり、-1に設定される

仮想マシン上のネットワーク・ロードを監視するDRS/DPMアルゴリズムにより、最新のネットワーク統計と前のネットワーク統計が比較され、差分が判別されます。その差分を、ユーザー定義のしきい値に基づいて評価できます。

ネットワーク統計は符号なし整数として取得されます。 つまり、その範囲は[0, 4294967295]です。 受信バイト数が4 GBを超える場合、整数の値はオーバーフローし、再び0から開始されます。 この場合、Oracle VM Managerにより記録された統計の開始値が終了統計よりも大きくなる可能性があります。 この状況が発生すると、この統計は無意味または無効になるため、Oracle VM Managerはこの統計を-1に設定します。

ネットワーク・ロードに対してDRS/DPMポリシーをトリガーするように設定した場合、次のエラーがログに記録されることがあります。

VM rx stats are not valid, the stats wrapped around.

無効なネットワーク統計が返された場合、そのサイクルのDRS/DPMアルゴリズムによってその統計は無視されます。 その次のサイクルで、通常の動作が再開されます。 このバグの影響は非常に限られており、ネットワークの負荷が非常に大きくログ・メッセージが記録された場合にしかわかりません。

回避策: この問題に必要な回避策はありません。 これは予期された動作であり、問題は環境によって自動的に解決されます。

Oracle Bug#22550810

9.8.42 不均一メモリー・アクセス(NUMA)システムでの仮想マシンのライブ・マイグレーション後のCPUアフィニティ

NUMAアーキテクチャを備えた2つのサーバー間で仮想マシンのライブ・マイグレーションを行った後、CPUアフィニティが"any CPU"に設定されます。 その結果、移行後の仮想マシンは複数のノード間でメモリーを使用することになり、仮想マシンのパフォーマンスが低下します。

回避策: 仮想マシンのライブ・マイグレーションを実行する前に、ゲストvm.cfgファイル内でCPU固定を構成します。 たとえば、4つのVCPUを備えた仮想マシンを物理CPU 4、5、6および7に固定する場合は、vm.cfgに次の行を追加します。

cpu = "4-7"

Oracle Bug#22382809

9.8.43 Oracle Solaris 11に基づく仮想マシンが起動されない

11.3未満のOracle Solaris 11に基づく仮想マシンは起動されない場合があります。

回避策: ゲスト・オペレーティング・システムをOracle Solaris 11.3以上にアップグレードします。

Oracle Bug#22085158

9.8.44 ドメイン・タイプを「Xen HVM」から「Xen HVM PV Drivers」に変更すると、AdminServer.logに情報メッセージが記録される

仮想マシンのドメイン・タイプを「Xen HVM」から「Xen HVM PV Drivers」に変更すると、タイプvm.domain.mismatchおよびvm.os.mismatchの次の情報メッセージがAdminServer.logに書き込まれます。

この問題は、Oracle VM Serverが「Xen HVM」「Xen HVM PV Drivers」のドメイン・タイプを区別しないことが原因で発生します。 仮想マシンのドメイン・タイプが「Xen HVM PV Drivers」に変更されると、Oracle VM Serverは仮想マシンのドメイン・タイプを「Xen HVM」としてOracle VM Managerにレポートします。 その結果、Oracle VM Managerはエラーを誤検出し、情報メッセージをログに記録します。

回避策: 情報メッセージを無視し、仮想マシンのドメイン・タイプを「Xen HVM PV Drivers」に変更してかまいません。 仮想マシンは、これらのメッセージに関係なくPVドライバを正常にロードします。

Oracle Bug#21163194

9.8.45 UEKリリース4を実行しているゲスト仮想マシンでシングル・ストリームTCPスループットが低下する

Oracle Unbreakable Enterprise Kernel (UEK)リリース4を実行しているゲスト仮想マシンでは、TXサブグループ内のシングル・ストリームTCPスループットが低下します。

回避策: この問題は、UEKリリース4にTCP Small Queues (TSQ)メカニズムのサポートが含まれているために発生します。 この問題を解決するには、次のコマンドを使用してゲスト仮想マシンを構成できます。

echo 1048576 > /proc/sys/net/ipv4/tcp_limit_output_bytes

Oracle Bug#22546060

9.8.46 UEFIモードでのディスク・ラベルまたはフォーマットが原因のパーティショニング・エラー

GPTでない仮想ドライブまたはMBRのみの仮想ドライブにUEFIモードでOracle VM Serverをインストールしようとすると、Anacondaインストール・プログラムでパーティショニング・エラーが発生します。

回避策: この問題を回避するには、次の操作を実行します。

  1. 「OK」を選択して、前のインストーラ画面に戻ります。

  2. [Alt]+[F2]を入力して、シェル・プロンプトを開きます。

  3. partedコマンドを使用して、ディスクのラベルを変更します。 または、ddコマンドを使用してディスクをクリーン・アップします。

  4. インストール・プログラムに戻り、「Back」を選択して前のインストーラ画面に戻ります。

  5. 記憶域が検出されたことを確認してから、インストールを続行します。

Oracle Bug#22503847

9.8.47 Oracle Solaris 11.2を使用するゲスト仮想マシンの起動時のカーネル・パニック

Oracle VM ServerでOracle Solaris 11.2のゲスト・オペレーティング・システムを使用する仮想マシンを作成すると、仮想マシンの起動時にカーネル・パニックが発生します。

回避策: ゲスト・オペレーティング・システムをOracle Solaris 11.3にアップグレードします。

Oracle Bug#22457279

9.8.48 LinuxシステムでMozilla Firefoxを使用するとOracle VM Manager Webインタフェースが空白画面になる

新しいリポジトリを作成するとき、Oracle VM Manager Webインタフェースに一時的に空白画面が表示され、次のメッセージがAdminServer.logに書き込まれます。

<Error>
<oracle.adfinternal.controller.application.AdfcExceptionHandler> <ADFC-50018>
<ADFc: No exception handler was found for an application exception.
javax.faces.FacesException: Broken pipe

この問題は、LinuxシステムでOracle VM Manager Webインタフェースへのアクセスにバージョン44.0未満のMozilla Firefoxを使用している場合に発生します。 この問題は、Oracle VM Managerで新規リポジトリを作成するジョブに影響を与えません。

回避策: Mozilla Firefoxバージョン44.0にアップグレードします。

Oracle Bug#22553553

9.8.49 Oracle VMリリース3.4.1以降、PVMゲストのHugePagesは非推奨

Oracle VMリリース3.4.1で、HugePages機能は非推奨になりました。 Oracle VM Manager WebインタフェースまたはOracle VM Managerコマンドライン・インタフェースで、ドメイン・タイプがPVMの仮想マシンを作成または編集するときに、HugePagesを有効にしないでください。 この機能は、Oracle VMの将来のリリースで削除されます。

PVMゲストに対してヒュージページを有効にしている場合は、準仮想化ドライバ(PVHVM)を使用して、仮想マシンのドメイン・タイプを準仮想化(PVM)からハードウェア仮想化に変更することをお薦めします。 仮想マシンのドメイン・タイプを変更できない場合は、ヒュージページ設定を無効にしてから、仮想マシンを再起動してください。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#22540900

9.8.50 HugePagesがOracle VM Manager Webインタフェースで選択したとおりに表示されない

ドメイン・タイプがPVMの仮想マシンが実行されている場合、「Edit Virtual Machine」ダイアログ・ボックスの「Enable Huge Pages」オプションは選択したとおりに表示されません。

回避策: この問題の回避策はありません。 ただし、PVMゲストにはHugePagesを有効にしないことをお薦めします。 9.8.49項「Oracle VMリリース3.4.1以降、PVMゲストのHugePagesは非推奨」を参照してください。

Oracle Bug#22746016

9.8.51 HPサーバーでBroadcom CNAを使用したFCoEデバイスの検出時にKdumpサービスがハングアップする

HPサーバーでBroadcom Converged Network Adapter (CNA)を介してOracle VM ServerをFiber Channel over Ethernet (FCoE) LUNにインストールした場合、FCoE LUNの検出時にkdumpサービスがハングアップします。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#22508971

9.8.52 リリース3.2.10より前のOracle VM Serverが検出されない

Oracle VM Managerリリース3.4を使用してリリース3.2.10より前のOracle VM Serverのインスタンスを検出しようとすると、次の状況が発生します。

  • 検出ジョブが次のエラー・メッセージで失敗します。

    OVMAPI_4010E Attempt to send command: update_core_api_bindings to server:
    server_fqdn failed. OVMAPI_4004E Sync command failed on
    server: server_ip. Command: update_core_api_bindings, Server error:
    org.apache.xmlrpc.XmlRpcException: urlgrabber.grabber.URLGrabError:[Errno 14]
    problem making ssl connection
  • Oracle VM Managerが内部コンポーネント間の同期を保つために必要なデータベース間に競合が発生します。 その結果、Oracle VM Manager Webインタフェースに、Oracle VM環境に関する不正確な情報が表示されることがあります。

  • 検出対象のリリース3.2.10より前のOracle VM Serverのインスタンスを、Oracle VM Manager WebインタフェースやOracle VM Managerコマンドライン・インタフェースを使用して削除することはできません。

回避策: リリース3.2.10より前のOracle VM Serverインスタンスの検出またはやり取りを行う際に、Oracle VM Managerリリース3.4を使用しないでください。

Oracle Bug#22735203

9.8.53 (SPARCのみ)物理ディスク・アクセスにより仮想アプライアンスをエクスポートできない

物理ディスク・アクセスを使用してOracle VM Server for SPARC上に仮想マシンを作成する場合、その仮想マシンを仮想アプライアンスとしてエクスポートすることはできません。

この場合、Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースを使用して仮想マシンを仮想アプライアンスとしてエクスポートしようとすると、次のエラー・メッセージが表示されます。

Server error: vbox-img didn't return expected value (0,)

    CMDERR:
      vbox-img: error: VD: error VERR_FILE_NOT_FOUND opening image file '/dev/mapper/<disk_Id>'
      vbox-img: error: Error while opening source image: File not found.
(VERR_FILE_NOT_FOUND)

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#22745868

9.8.54 (SPARCのみ)サーバーの電源がオフになった後にMTUがデフォルトの1500にリセットされる

イーサネット・ブリッジのネットワーク・インタフェースのMTUパラメータを構成してから、Oracle VM Server for SPARCの電源を切ると、起動後にブリッジにより使用されるMTUが、構成した値ではなくデフォルト値1500にリセットされる場合があります。

回避策: ブリッジに使用されるインタフェースがプライマリ・ドメイン内で永続的に有効になっていれば、サーバーの電源を切ってから再起動した後、ブリッジは適切なMTUパラメータで作成されます。 ネットワーク・インタフェースを永続的に有効にするには、次の例に示すようにipadm(1M)コマンドを使用します。

# ipadm create-ip net0

Oracle Bug#22705349

9.8.55 スワップ・パーティションの変更時にOracle VM Serverインストーラが失敗する

「Partitioning Type」画面でスワップ・パーティションの編集中に「File System Options」を選択すると、例外が発生し、Oracle VM Serverインストーラが突然終了します。

回避策: 「Review Partition Layout」画面から、次のいずれかを実行します。

  • 「Yes」を選択して、パーティショニング・レイアウトを確認および変更します。 「Partitioning」画面で、スワップを削除してから、新しいスワップを作成します。

  • 「No」を選択して、パーティション・レイアウト・チェックをスキップし、インストールを続行します。

Oracle Bug#22807435

9.8.56 PVHVMゲストでUEK4にアップグレードした後のカーネル起動が低速

PVHVM仮想マシン上のカーネルをUEK4にアップグレードした場合、カーネル初期化プロセスの完了に数分かかります。

回避策: GRUBを最新のバージョンにアップグレードします。

Oracle Bug#22761370

9.8.57 HugePagesを使用する仮想マシンの高可用性(HA)を有効にできない

HugePagesが有効になった実行中の仮想マシンに対してHAを有効にしようとすると、HAを有効にするジョブが次のエラー・メッセージで失敗します。

OVMRU_005002E Operation not allowed- Virtual Machine: vm_name, is not STOPPED. It is RUNNING.

このエラーは、Oracle VM Manager WebインタフェースまたはOracle VM Managerコマンドライン・インタフェースでHAを有効にしようとすると発生します。

前のエラー・メッセージは、問題を正確に説明していません。 仮想マシンが実行中の状態にあるからといって、HAを有効にできないというわけではありません。 このエラーは、仮想マシンのHugePagesが有効になっているということが原因で発生します。

回避策: HugePages設定を無効にし、仮想マシンを再起動します。 仮想マシンの起動後に、HAを有効にします。

Oracle Bug#22753803

9.8.58 FCoE SANでKdumpはサポートされない

Oracle VM ServerをFiber Channel over Ethernet (FCoE) SANにインストールした場合、Kdumpはサポートされません。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#22816860

9.8.59 HugePagesとHAが有効になった実行中の仮想マシンは編集できない

実行中の仮想マシンでHugePagesと高可用性(HA)の両方が有効になっている場合、Oracle VM Manager Webインタフェースを使用してその仮想マシンを編集することはできません。 仮想マシンを編集するジョブは、「OVMRU_005002E Operation not allowed」というエラー・メッセージで失敗します。

回避策: この問題の回避策はありません。

Oracle Bug#22814818

9.8.60 URLのインポートで最大文字長を超えることができない

仮想アプライアンス、仮想ディスク、ISOファイルなどのオブジェクトをOracle VM Managerにインポートする際のURLの最大文字長は3,988です。 テンプレートをインポートするためのURLの最大文字長は3,985です。

最大文字長を超えるURLからオブジェクトをインポートしようとすると、次の例に示すように、エラーが発生してインポートは失敗します。

OVMAPI_D000E Cannot set description on object: my_virtual_appliance.ova.
 Its length: 4,012, exceeds the maximum size: 4,000.

エラー・メッセージに最大文字長が4,000であると示されていても、インポート・ジョブ中にURLに接頭辞が自動的に追加されます。 そのため、URLの実質的な文字制限は3,988または3,985となります。

回避策: この問題の回避策はありません。 Oracle VM Managerにインポートするオブジェクトの起点URLが最大文字制限を超えていないことを確認してください。

Oracle Bug#23073177