14 rastatユーティリティのリファレンス

この章では、rastatユーティリティの詳細について説明します。rastatは、リカバリ・アプライアンスのパフォーマンス評価に役立つ統計を生成する際に使用します。

rastat.plユーティリティは、リカバリ・アプライアンス計算サーバーの/opt/oracle.RecoveryAppliance/client/ディレクトリにあります。

rastatのコマンド構文

perl rastat.pl --test=<options> --rasys=<string> --catalog=<string> 
--filesize=<size>M --chunksize=<size>M --diskgroup=<string> --parms=<string> 
--oracle_home=<string> --oracle_sid=<string>

オプション

表14-1 rastatのオプション

オプション 説明

-h, --help

ヘルプ情報を表示します。

--test

次のアトミック・テストのうち、どれをテストするかを指定します。

[NETBACKUP|NETRESTORE|ASMREAD|ASMWRITE| CONTAINERREAD|CONTAINERWRITE|CONTAINERALLOC|ALL]

NETBACKUP: バックアップのバイト・ストリームをリカバリ・アプライアンスに送信する際の、保護されたデータベースのネットワーク・パフォーマンスを測定します。--catalogが必須、--filesizeはオプションです。--parmsは、RMANクライアントで構成済であればオプションです。

NETRESTORE: バックアップのバイト・ストリームをリカバリ・アプライアンスから受信する際の、保護されたデータベースのネットワーク・パフォーマンスを測定します。--catalogが必須、--filesizeはオプションです。--parmsは、RMANクライアントで構成済であればオプションです。

ASMREAD: リカバリ・アプライアンスがASMディスク・グループから読み取る際のディスクI/Oパフォーマンスを測定します。--diskgroup--rasysが必須です。--filesize--chunksizeはオプションです。

ASMWRITE: リカバリ・アプライアンスがASMディスク・グループに書き込む際のディスクI/Oパフォーマンスを測定します。--diskgroup--rasysが必須です。--filesize--chunksizeはオプションです。

CONTAINERREAD: リカバリ・アプライアンスがコンテナ・ファイルから読み取る際のディスクI/Oパフォーマンスを測定します。--diskgroup--rasysが必須です。--filesize--chunksizeはオプションです。

CONTAINERWRITE: リカバリ・アプライアンスがコンテナ・ファイルに書き込む際のディスクI/Oパフォーマンスを測定します。--diskgroup--rasysが必須です。--filesize--chunksizeはオプションです。

CONTAINERALLOC: リカバリ・アプライアンスのコンテナ・ファイルの割当て率を測定します。--diskgroup--rasysが必須です。--filesize--chunksizeはオプションです。

ALL: すべてのテストを実行します。必須オプションをすべて設定する必要があります。

--RASYS

リカバリ・アプライアンスのSYSアカウントの接続文字列。すべてのI/Oテストで必須です。

--catalog

リカバリ・アプライアンスの仮想プライベート・カタログ(VPC)アカウントの接続文字列。NETBACKUPテストとNETRESTOREテストで必須です。

--filesize

オプションです。ユーティリティがテストに使用するファイルのサイズ(MB単位)。テスト要件に応じて適切なファイル・サイズを設定することを強くお薦めします。デフォルトのファイル・サイズは1024MBです。

--chunksize

オプションです。ユーティリティがCONTAINERREADテストまたはCONTAINERWRITEテストで使用するチャンク・サイズ(MB単位)。デフォルトは、システムで構成されているチャンク・サイズです。

--diskgroup

I/Oテストで読み込む、または書き込むディスク・グループの名前。たとえば、--diskgroup=+DISK1ではASMディスク・グループを指定し、--diskgroup=/:DELTAではコンテナ・グループを指定します。すべてのI/Oテストで必須です。

--parms

RMANですでに構成されている場合には、オプションです。RMANで、NETBACKUPテストまたはNETRESTOREテストに使用するPARMS設定です。このパラメータには、libra.soの場所とウォレット情報を指定する必要があります。例: --parms='SBT_LIBRARY=/u01/oracle/lib/libra.so, ENV=(RA_WALLET=location=file:/u01/oracle/dbs/ra credential_alias=ra-scan:1521/zdlra5:dedicated)'

--oracle_home

オプションです。$ORACLE_HOME環境変数。このオプションは、変数を設定する、または現在の設定を上書きする場合に使用します。

--oracle_sid

オプションです。$ORACLE_SID環境変数。このオプションは、変数を設定する、または現在の設定を上書きする場合に使用します。