2 Recovery Applianceの設置場所の要件
この章では、Recovery Applianceの設置場所の要件について説明します。これらの項目が含まれます。
一般的な環境要件
表2-1に、Recovery Appliance X8ラックの一般的な環境要件を示します。
表2-1 Recovery Appliance X8ラックの環境要件
環境要素 | フル・ラック | 最小構成(1) |
---|---|---|
重量 関連項目: 「床要件」 |
932.3kg (2055.3lbs) |
412.7kg (909.8lbs) |
電力 関連項目: 「電力要件」 |
最大: 14.7kVA (14.5kW) 標準: 10.3kVA (10.1kW) |
最大: 4.4kVA (4.3kW) 標準: 3.0kVA (3.0kW) |
冷却 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 49,312BTU/時(52,024kJ/時) 標準: 34,519BTU/時(36,417kJ/時) |
最大:14,560BTU/時(15,360kJ/時) 標準: 10,192BTU/時(10,752kJ/時) |
前方から後方への通気(実際のデータ・センター環境によって変化) 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 2,283CFM 標準: 1,598CFM |
最大: 674CFM 標準: 472CFM |
音響レベル |
9.4Bel |
9.4Bel |
関連項目: 「工場出荷時のIPアドレスの設定」 |
イーサネット・ネットワークの場合は69 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大36 |
イーサネット・ネットワークの場合は22 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大8 |
ネットワーク・ドロップ 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
11個以上のネットワーク・ドロップ |
5個以上のネットワーク・ドロップ |
ファイバSANドロップ(オプション) 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
外部接続 |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの32GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの32GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
脚注1 最小ストレージ・サーバー数(3)のZDLRAラックです
表2-2に、Recovery Appliance X7ラックの一般的な環境要件を示します。
表2-2 Recovery Appliance X7ラックの環境要件
環境要素 | フル・ラック | 最小構成(2) |
---|---|---|
重量 関連項目: 「床要件」 |
899.9 kg (1983.9 lbs) |
385.7 kg (850.4 lbs) |
電力 関連項目: 「電力要件」 |
最大: 14.1kVA (13.8kW) 標準: 9.8 kVA (9.6 kW) |
最大: 4.4kVA (4.3kW) 標準: 3.1 kVA (3.0 kW) |
冷却 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 47,016BTU/時(49,602kJ/時) 標準: 32,911BTU/時(34,7217kJ/時) |
最大: 14,822BTU/時(15,638kJ/時) 標準: 10,376BTU/時(10,946kJ/時) |
前方から後方への通気(実際のデータ・センター環境によって変化) 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 2,177CFM 標準: 1,524CFM |
最大: 686CFM 標準: 480CFM |
音響レベル |
9.5 Bel |
8.9 Bel |
関連項目: 「工場出荷時のIPアドレスの設定」 |
イーサネット・ネットワークの場合は69 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大36 |
イーサネット・ネットワークの場合は22 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大8 |
ネットワーク・ドロップ 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
11個以上のネットワーク・ドロップ |
5個以上のネットワーク・ドロップ |
ファイバSANドロップ(オプション) 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
外部接続 |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの32GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの32GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
脚注2 最小ストレージ・サーバー数(3)のZDLRAラックです
表2-3に、Recovery Appliance X6ラックの一般的な環境要件を示します。
表2-3 Recovery Appliance X6ラックの環境要件
環境要素 | フル・ラック | 最小構成(3) |
---|---|---|
重量 関連項目: 「床要件」 |
875.7kg (1930.5lbs) |
381.2kg (840.5lbs) |
電力 関連項目: 「電力要件」 |
最大: 13.1kVA (12.8kW) 標準: 9.2kVA (9.0kW) |
最大: 4.1kVA (4.0kW) 標準: 2.9kVA (2.8kW) |
冷却 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 43,774BTU/時(46,182kJ/時) 標準: 30,642BTU/時(32,327kJ/時) |
最大: 13,679BTU/時(14,432kJ/時) 標準: 9,575BTU/時(10,102kJ/時) |
前方から後方への通気(実際のデータ・センター環境によって変化) 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 2,027CFM 標準: 1,419CFM |
最大: 633CFM 標準: 443CFM |
音響レベル |
8.5Bel |
8.3 Bel |
関連項目: 「工場出荷時のIPアドレスの設定」 |
イーサネット・ネットワークの場合は69 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大36 |
イーサネット・ネットワークの場合は22 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大8 |
ネットワーク・ドロップ 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
11個以上のネットワーク・ドロップ |
5個以上のネットワーク・ドロップ |
ファイバSANドロップ(オプション) 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
外部接続 |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの16GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの16GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
脚注3 最小ストレージ・サーバー数(3)のZDLRAラックです
表2-4に、Recovery Appliance X5ラックの一般的な環境要件を示します。
表2-4 Recovery Appliance X5ラックの環境要件
環境要素 | フル・ラック | 最小構成(4) |
---|---|---|
重量 関連項目: 「床要件」 |
875.7kg (1930.5lbs) |
381.2kg (840.5lbs) |
電力 関連項目: 「電力要件」 |
最大: 12.0kW 標準: 8.4kW |
最大: 4.0kW 標準: 2.8kW |
冷却 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 40,942BTU/時(43,194kJ/時) 標準: 28,660BTU/時(30,236kJ/時) |
最大: 13,560BTU/時(14,306kJ/時) 標準: 9,492BTU/時(10,014kJ/時) |
前方から後方への通気(実際のデータ・センター環境によって変化) 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 1,895CFM 標準: 1,327CFM |
最大: 628CFM 標準: 439CFM |
音響レベル |
8.5Bel |
8.3 Bel |
関連項目: 「工場出荷時のIPアドレスの設定」 |
イーサネット・ネットワークの場合は69 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大36 |
イーサネット・ネットワークの場合は22 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大8 |
ネットワーク・ドロップ 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
11個以上のネットワーク・ドロップ |
5個以上のネットワーク・ドロップ |
ファイバSANドロップ(オプション) 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
外部接続 |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの16GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの16GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
脚注4 最小ストレージ・サーバー数(3)のZDLRAラックです
表2-5に、Recovery Appliance X4ラックの一般的な環境要件を示します。
表2-5 Recovery Appliance X4ラックの環境要件
環境要素 | フル・ラック | 最小構成(5) |
---|---|---|
重量 関連項目: 「床要件」 |
724.9kg (1598lb) |
393.3kg (867lb) |
電力 関連項目: 「電力要件」 |
最大: 8.1kVA (8.0kW) 標準: 5.7 kVA脚注6 (5.6 kW) |
最大: 3.2kVA (3.1kW) 標準: 2.3 kVA脚注6 (2.2 kW) |
冷却 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 27,200BTU/時(28,700kJ/時) 標準: 19,000BTU/時(20,100kJ/時) |
最大: 10,600BTU/時(11,200kJ/時) 標準: 7,500BTU/時(7,900kJ/時) |
前方から後方への通気(実際のデータ・センター環境によって変化) 関連項目: 「温度および湿度要件」および「換気および冷却要件」 |
最大: 1,260CFM 標準: 880CFM |
最大: 490CFM 標準: 350CFM |
音響レベル |
9.1Bel |
8.5Bel |
関連項目: 「工場出荷時のIPアドレスの設定」 |
イーサネット・ネットワークの場合は69 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大36 |
イーサネット・ネットワークの場合は22 (単一クラスタ) InfiniBandネットワークの場合は最大8 |
ネットワーク・ドロップ 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
11個以上のネットワーク・ドロップ |
5個以上のネットワーク・ドロップ |
ファイバSANドロップ(オプション) 関連項目: 「ネットワーク要件の概要」 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
OM3ファイバ・ケーブル4本 |
外部接続 |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの16GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
6個の1Gbpsイーサネット・ポート 4個の10Gbpsイーサネット・ポート 12個以上のInfiniBandポート 4つの16GBファイバ・チャネルSAN接続(オプション) |
脚注5 最小ストレージ・サーバー数(3)のZDLRAラックです
脚注6
アプリケーション・ロードに基づいて異なる
空間要件
どのようなハードウェア構成のRecovery Applianceでも同じラックが使用されるため、空間要件は同一です。空間要件は次のとおりです。
-
高さ: 1998mm(78.66インチ)
-
幅: 600mm(サイド・パネルを含む)(23.62インチ)
-
奥行き: 1200mm(47.24インチ)
実際の床または高くした床のうち高い方から測定したキャビネットの最小天井高は2300mm(90インチ)です。保守搬入のためには、前面および背面の通路スペースに、ラックの高さの上に914mm (36インチ)必要です。キャビネット周辺の空間によって、空調装置とキャビネット内のシステム前面の間の冷気の移動、またはキャビネットの後部から発生する熱気の移動が制限されないようにします。
Recovery Appliance X7-2以降のシステムの空間要件
Recovery Appliance X7-2以降のシステムは、以前のシステムとは異なるラックを使用します。
空間要件は次のとおりです。
- 高さ: 2000mm (78.74インチ)
- 幅: 600mm (23.62インチ)
- 奥行き: 1235mm (ドア設置済、ハンドルからハンドルまで)(48.6インチ)
実際の床または高くした床のうち高い方から測定したキャビネットの最小天井高は2914mm(114.72インチ)です。これには、表2-8に示されているように、保守搬入のためにラック高さの上に必要な914mm (36インチ)の空間が追加で含まれています。キャビネット周辺の空間によって、空調装置とキャビネット内のシステム前面の間の冷気の移動、またはキャビネットの後部から発生する熱気の移動が制限されないようにします。
Recovery Appliance X6-2までのラックの空間要件
Recovery Appliance X6-2までのラックはすべて同じハードウェア・ラックを使用し、同じ空間要件があります。
空間要件は次のとおりです。
- 高さ: 1998mm(78.66インチ)
- 幅: 600mm(サイド・パネルを含む)(23.62インチ)
- 奥行き: 1200mm(47.24インチ)
実際の床または高くした床のうち高い方から測定したキャビネットの最小天井高は2912mm(114.65インチ)です。これには、表2-8に示されているように、保守搬入のためにラック高さの上に必要な914mm (36インチ)の空間が追加で含まれています。キャビネット周辺の空間によって、空調装置とキャビネット内のシステム前面の間の冷気の移動、またはキャビネットの後部から発生する熱気の移動が制限されないようにします。
受入および開封要件
Recovery Applianceの到着前に、荷物の受取り場所に十分な広さがあることを確認してください。
表2-6に、荷物の寸法と重量を示します。
表2-6 積込み容量
寸法 | フル・ラック | 最小構成 |
---|---|---|
高さ |
2,159mm (85インチ) |
2,159mm (85インチ) |
幅 |
1,219mm (48インチ) |
1,219mm (48インチ) |
奥行き |
1,575mm (62インチ) |
1,575mm (62インチ) |
X8の重量 | ||
X7の重量 |
899.9 kg (1983.9 lbs) |
385.7 kg (850.4 lbs) |
X6およびX5の重量 |
875.7kg (1930.5lbs) |
381.2kg (840.5lbs) |
X4の重量 |
866kg (1,909lb) |
469kg (1,034lb) |
積載ドックが標準の貨物輸送トラックの高さおよび傾斜路の要件を満たしている場合は、パレット・ジャッキを使用してラックを降ろすことができます。積載ドックが要件を満たしていない場合は、標準のフォークリフトまたは他の手段でラックを降ろす必要があります。リフト・ゲート付きトラックでラックを発送するように依頼することも可能です。
設置場所に到着するまで、Recovery Applianceは、運送用に梱包された状態のままにしておきます。開封場所から設置場所に移動するための十分な空間を確保し、通り道に障害物がないようにしてください。設置場所への搬入経路全体の床に、振動を引き起こす可能性のある段差がないようにします。
データ・センターへの搬入前に、条件が整った場所で梱包材を取り外し、ほこりが出ないようにます。Recovery Applianceを運送用のダンボールから出す際は、十分なスペースを確保してください。表2-7に、搬入経路要件を示します。
表2-7 搬入経路要件
搬入経路の項目 | 発送用パレットがある場合 | 発送用パレットがない場合 |
---|---|---|
ドアの最小高さ |
218.4cm (86インチ) |
204cm (80.5インチ) |
ドアの最小幅 |
127cm (50インチ) |
64cm (25.19インチ) |
エレベータの最小奥行き |
162.6cm (64インチ) |
124cm (49インチ) |
最大傾斜 |
6度 |
6度 |
エレベータ、パレット・ジャッキおよび床の最小積載量 |
1,134kg (2,500lb) |
1,134kg (2,500lb) |
保守搬入要件
保守場所には、ZDLRAラックを収容するのに十分な広さと搬入空間が必要になります。
サイド・パネルを取り外すのに必要な空間は、675.64 mm (26.6インチ)です。前面搬入空間の要件は、通常は、ラックでサポートされている最も長いシャーシの長さに、前面で機器を設置および除去するための移動に必要なレールの長さを足した長さです。背面搬入空間の要件は、ZDLRAラックの背後で作業する人物のために必要な空間です。上部搬入空間の要件は、ラック上部にサービス・コンポーネントを設置できるようはしごの上に立つ人物のための要件です。
表2-8 ZDLRAラック(すべてのモデル)の保守搬入要件
場所 | 保守搬入要件 |
---|---|
背面の保守 |
914mm (36インチ) |
前面の保守 |
1232 (48.5インチ) |
上部の保守 |
914mm (36インチ) |
注意:
- 電気を利用するには、開いたタイルが必要です。
- ZDLRAラックは、ラックを相互接続する際に並べて配置できます。
床要件
Recovery Applianceラックは、上げ床に設置することをお薦めします。設置場所の床と上げ床が、ラックの総重量に耐えられる必要があります。
表2-9に、床荷重要件を示します。
表2-9 Recovery Applianceの床荷重要件
説明 | 要件 |
---|---|
設置されるラック装置の最大許容重量 |
952.5kg (2,100lb) |
設置される配電ユニットの最大許容重量 |
52kg (115lb) |
最大動荷重(PDUを含む設置される装置の最大許容重量) |
1,005kg (2,215lb) |
電力要件
Recovery Applianceは、広範囲の電圧および周波数で効率的に稼働できます。ただし、信頼性の高い電源が必要です。範囲を超えると、破損する場合があります。次のような電気障害が原因で、Recovery Applianceが破損する場合があります。
-
電圧低下による変動
-
入力電圧レベルまたは入力電力周波数の大幅かつ急速な変動
-
雷雨
-
配電システムの障害(配線の不備など)
このような障害からRecovery Applianceを保護するには、専用の配電システムや電力調整装置を導入するだけでなく、雷雨からの保護を目的とした避雷器や電力ケーブルを用意する必要があります。
各ラックには、配電ユニット(PDU)が2台事前に設置されています。これらのPDUは異なる電源に接続できます。お客様のラックおよびデータ・センターに適したPDUのタイプを指定する必要があります。
Recovery ApplianceのPDU
PDUのタイプは、データ・センターの地理的な位置によって異なります。次の表に、Recovery Applianceの要件を示します。
北米、南米、日本および台湾向けの単相PDU
表2-10に、北米、南米、日本および台湾向けの低電圧単相PDUの要件を示します。ラックごとに2台のPDUが設置されています。
表2-10 低電圧15kVAの単相PDU
オプション | PDU単位の要件 |
---|---|
電圧 |
200から240VAC |
周波数 |
50/60Hz |
電流 |
入力ごとに最大24A |
電力定格 |
15kVA |
出力電流 |
72A (3 x 24A) |
コンセント |
42 x C13、6 x C19 |
コンセント・グループ |
6 |
グループ保護脚注7 |
20A |
データ・センターのソケット |
15kVA、3つの30A/250V 2極/3線式のNEMA L6-30Pプラグ |
脚注7
UL489 2極ブレーカ
低電圧単相電源にRecovery Applianceを接続するには、次のものが必要です。
-
2台のPDUに対して6本の電源コード(30A、200から240VAC)
-
6個のソケット(6個のデータ・センターのNEMA L6-30ソケットへのPDUの接続用)
図2-1に、北米、南米、日本および台湾向けの低電圧単相PDUの電源コネクタを示します。
北米、南米、日本および台湾向けの3相PDU
表2-11に、北米、南米、日本および台湾向けの低電圧3相PDUの要件を示します。ラックごとに2台のPDUが設置されています。
表2-11 低電圧15kVAの3相PDU
オプション | PDU単位の要件 |
---|---|
電圧 |
190から220VAC |
周波数 |
50/60Hz |
電流 |
相ごとに最大40A |
電力定格 |
14.4kVA |
出力電流 |
69.3A (3 x 23.1A) |
コンセント |
42 x C13、6 x C19 |
コンセント・グループ |
6 |
グループ保護脚注8 |
20A |
データ・センターのソケット |
15kVA IEC 60309 60A 4pin 250VAC 3相IP67 |
脚注8
UL489 2極ブレーカ
低電圧3相電源にRecovery Applianceを接続するには、次のものが必要です。
-
2台のPDUに対して2本の電源コード(60A、190から220VAC、3相電圧)
-
2個のソケット(2個のデータ・センターのIEC 60309 60A 4pin 250VAC 3相IP67ソケットへのPDUの接続用)
図2-2に、北米、南米、日本および台湾向けの低電圧3相PDUの電源コネクタを示します。
欧州、中東、アフリカおよびアジア太平洋向けの単相PDU
表2-12に、欧州、中東、アフリカおよびアジア太平洋(日本と台湾を除く)向けの高電圧単相PDUの要件を示します。ラックごとに2台のPDUが設置されています。
表2-12 高電圧15kVAの単相PDU
オプション | PDU単位の要件 |
---|---|
電圧 |
220から240VAC |
周波数 |
50/60Hz |
電流 |
入力ごとに最大25A |
電力定格 |
15kVA |
出力電流 |
72A (3 x 24A) |
コンセント |
42 x C13、6 x C19 |
コンセント・グループ |
6 |
グループ保護脚注9 |
20A |
データ・センターのソケット |
15kVA、3つの青色の32A/240Vの防沫構造の2極/3線式のIEC 60309プラグ |
脚注9
UL489 1極ブレーカ
高電圧単相電源にRecovery Applianceを接続するには、次のものが必要です。
-
2台のPDUに対して6本の電源コード(25A、220/380から240/415VAC、単相電圧)
-
6個のソケット(2個のデータ・センターのIEC 60309 32A 3pin 250VAC IP44ソケットへのPDU接続用)、22kVA、単相
図2-3に、EMEAおよび日本と台湾を除くアジア太平洋(APAC)向けの高電圧単相PDUの電源コネクタを示します。
欧州、中東、アフリカおよびアジア太平洋向けの3相PDU
表2-13に、欧州、中東、アフリカおよびアジア太平洋(日本と台湾を除く)向けの高電圧3相PDUの要件を示します。ラックごとに2台のPDUが設置されています。
表2-13 高電圧15kVAの3相PDU
オプション | PDU単位の要件 |
---|---|
電圧 |
220/380から240/415VACの3相 |
周波数 |
50/60Hz |
電流 |
相ごとに最大25A |
電力定格 |
14.4kVA |
出力電流 |
62.7A (3 x 20.9A) |
コンセント |
42 x C13、6 x C19 |
コンセント・グループ |
6 |
グループ保護脚注10 |
20A |
データ・センターのソケット |
15kVA、3相、5pin、IEC 60309 32A、5pin 230/400V、3相IP44 |
脚注10
UL489 1極ブレーカ
高電圧3相電源にRecovery Applianceを接続するには、次のものが必要です。
-
2台のPDUに対して2本の電源コード(25A、220/380から240/415VAC、3相)
-
2個のソケット(2個のデータ・センターのIEC 60309 32A 5pin 230/400VAC 3相IP44ソケットへのPDUの接続用)
図2-4に、EMEAおよび日本と台湾を除くアジア太平洋(APAC)向けの高電圧3相PDUの電源コネクタを示します。
施設の電力要件
電気の工事や設備は、該当する地域、自治体および国の電気工事規定に従う必要があります。建物に供給されている電力のタイプを確認するには、施設管理者または資格を持つ電気技師に問い合せてください。
突発故障を防止するには、十分な電力がPDUに供給されるように入力電源を設計します。PDUに電力を供給するすべての電力回路に対して専用のACブレーカ・パネルを使用します。配電要件の策定時に、使用できるAC供給分岐回路の間で電力負荷を分散します。米国およびカナダでは、システム全体のAC入力電流負荷が分岐回路のAC電流定格の80%を超えないようにします。
PDU電源コードの長さは4メートル(13.12フィート)で、コードの1から1.5メートル(3.3から4.9フィート)はラック・キャビネット内に配線されます。設置場所のAC電源ソケットは、ラックから2メートル(6.6フィート)以内に必要です。
ブレーカ要件
突発故障を防止するには、十分な電力がサーバーに供給されるように電力系統を設計します。サーバーに電力を供給するすべての電力回路に対して専用のACブレーカ・パネルを使用します。電気の工事や設備は、該当する地域、自治体および国の電気工事規定に従う必要があります。サーバーは、電気回路の接地を必要とします。
ブレーカの他に、無停電電源装置(UPS)などの安定した電源を用意して、コンポーネントが故障する可能性を低くする必要があります。繰り返し停電したり、電源が不安定な環境下にコンピュータ機器が置かれている場合は、コンポーネントが故障する確率が上昇しやすくなります。
注意:
ブレーカは所有者が用意してください。ブレーカは、電源コードごとに必要です。
温度および湿度要件
Recovery Applianceラックでは、空気が正面から背面へ流れます。冷却および通気の詳細は、表2-5を参照してください。
注意:
調査の結果、温度が摂氏20度(華氏70度)を超えてから摂氏10度(華氏15度)上昇すると、電子機器の長期的な信頼性が50%減少することがわかっています。
内部温度が過度に上昇すると、Recovery Appliance全体または一部が停止する可能性があります。
表2-14に、データ・センターでRecovery Applianceが稼働している場合と、稼働していない場合の温度、湿度および高度の要件を示します。
表2-14 温度、湿度、高度の要件
状況 | 稼働要件 | 非稼働時の要件 | 最適条件 |
---|---|---|---|
温度 |
摂氏5から32度(華氏41から89.6度) |
摂氏-40から70度(華氏-40から158度) |
摂氏21から23度(華氏70から74度) |
相対湿度 |
10から90%の相対湿度、結露なし |
最高93%の相対湿度 |
45から50%、結露なし |
高度 |
最高: 3,048m (10,000フィート) |
12,000m (40,000フィート)。 |
海抜高度900m以上では300m上昇するごとに周囲温度が摂氏1度低下 |
コンポーネント障害による停止の可能性を最小限に抑えるため、最適な温度および湿度の範囲に環境を整えてください。Recovery Applianceを動作時範囲の限界値またはそれに近い環境で長時間稼働させたり、非動作時範囲の限界値またはそれに近い環境に設置したりすると、ハードウェア・コンポーネントの故障が大幅に増加する可能性があります。
サーバーの信頼性を保ち、オペレータが快適に操作できる最適周囲温度範囲は摂氏21から23度(華氏70から74度)です。ほとんどのコンピュータ機器は幅広い温度範囲で稼働できますが、安全な湿度レベルを維持しやすいため、摂氏22度(華氏72度)付近が最適です。この温度範囲で稼働していると、空調システムが故障した場合でも、安全な運用を確保できます。
安全なデータ処理操作には、45から50%が周囲相対湿度の最適な範囲です。ほとんどのコンピュータ機器は広い範囲(20から80%)で稼働できますが、次の理由から45から50%が推奨される範囲です。
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高湿度レベルに伴う腐食の問題からコンピュータ・システムを保護できます。
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空調制御装置が故障しても、最大限の稼働時間を確保できます
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相対湿度が低すぎると静電気放電が発生する可能性があり、それに伴う断続的な干渉による故障または一時的な誤作動を防止できます。
換気および冷却要件
常にラックの前後には十分な空間を確保し、適切に換気できるようにします。ラックからの空気の流れを妨げるような機器や物でラックの前面または背面を塞がないでください。ラックマウント型のサーバーおよび機器は通常、ラックの前面から冷気を吸い込み、背面から暖気を排出します。前面から背面に向かう冷却方式のため、左側と右側の通気要件はありません。
ラックがコンポーネントで完全に埋まっていない場合は、空の部分をフィラー・パネルで覆います。コンポーネント間の隙間は、ラック内の通気および冷却に悪影響を及ぼす可能性があります。
相対湿度とは、結露せずに空気中に存在する水蒸気の総量の割合のことで、気温に反比例します。気温が上がると湿度は下がり、気温が下がると湿度は上がります。たとえば、気温が摂氏24度(華氏75度)のとき相対湿度が45%の空気は、摂氏18度(華氏64度)になると相対湿度は65%になります。気温が下がるにつれて、相対湿度は65%以上に達し、水滴ができます。
空調設備は通常、コンピュータ・ルーム全体の温度および湿度を正確にモニターしたり制御したりしません。一般的に、温度や湿度の分布状態は部屋全体で均一ではないため、室内のメイン・ユニットと他のユニットの複数の排気口に対応する個々のポイントをモニターする必要があります。床下換気を使用する場合は、特に湿度に注意を払ってください。
Recovery Applianceラックは、自然対流による通気状態で機能するように設計されています。環境仕様を満たすには、次の要件に従ってください。
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ラックの通気が十分であることを確認してください
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ラックが前方から後方に冷却されていることを確認してください。空気の吸込み口はサーバーの前面にあり、背面から排気されます。
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換気のために、ラックの正面に152.5cm (60インチ)、背面に91.4cm (36インチ)以上の空間を確保してください。
冷風を取り込むため、ラックの前面にはタイル気流当たり400立方フィート/分(CFM)の割合の穴あきタイルを使用してください。タイルからラックに冷気が流れていれば、ラックの正面にどのようにタイルを配置してもかまいません。不適切な冷気の流れにより、排気の再循環でサーバーの注入温度が高くなる可能性があります。フル・ラックのRecovery Applianceの場合、穴あき床タイルを4枚使用することをお薦めしますが、少なくとも1枚は使用してください。
図2-5に、フル・ラックの場合、一般的にはどのように床タイルを設置するかを示します。
Recovery Applianceのネットワーク接続要件
設置場所の準備の確認
Recovery Applianceが設置場所に搬入される前に、次の作業を実行して準備が完了していることを確認してください。
構成ファイルの生成
Oracle Exadata Deployment Assistantを実行して、構成ファイルを生成します。
関連項目:
構成ユーティリティの詳細は、「Deployment Assistantの使用」を参照してください。
ネットワークの構成
Oracle Exadata Deployment Assistantにより生成された情報を使用して、ネットワークを構成します。構成には次の作業が含まれます。
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ドメイン・ネーム・システム(DNS)へのネットワークの登録
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IPアドレスの割当て
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データ・センターのスイッチおよびファイアウォールの構成
設置場所の準備
設置場所を準備する際には、この章の設置場所の要件と、Zero Data Loss Recovery Appliance設置場所チェックリストを確認してください。
Recovery Applianceラックが設置場所に到着する前に、次のことを実行してください。