5 パスの使用

ソース・デプロイメントとターゲット・デプロイメントの間のパスは、Distribution Serverを使用して設定できます。

ここでは、Administration ServerでExtractとReplicatを構成した後でパスを作成する手順について説明します。

トピック:

Distribution Serverホームページのクイック・ツアー

Distribution ServerにはService Managerのホームページからアクセスできます。

Service Managerのホームページで「Distribution Server」をクリックします。Distribution ServerのOverviewページが表示され、ExtractとReplicatを接続するパスを確認できます。

Distribution Serverのホームページでパスを追加できます。パスのダッシュボード・ビューも表示され、そこでは様々な操作を実行できます。

操作 タスク

パスを追加

「新しいパスを追加する方法」を参照

パスの詳細を表示

「パス操作の使用」を参照

パスを開始または停止

「パス操作の使用」を参照

パスの再配置

「パス操作の使用」を参照

フィルタを使用してシャーディングを有効化

「パス操作の使用」および「新しいパスを追加する方法」も参照

DMLのフィルタリングを設定またはカスタマイズ

「パス操作の使用」および「新しいパスを追加する方法」も参照

DDLのフィルタリングを設定

「パス操作の使用」および「新しいパスを追加する方法」も参照

プロシージャのフィルタリングを設定またはカスタマイズ

「パス操作の使用」および「新しいパスを追加する方法」も参照

タグのフィルタリングをカスタマイズ

「新しいパスを追加する方法」を参照

パスを削除

「パス操作の使用」を参照

分散パスを追加する方法

データのトランザクションをExtractからReplicatに送信するためのパスを作成します。新しいパスはDistribution Serverで作成できます。

パスを追加してソース・デプロイメントの証跡を設定するには:
  1. Service Managerで「Distribution Server」をクリックします。
  2. 「Path」の横のプラス(+)記号をクリックします。
    Add Pathページが表示されます。
  3. 次に示すように詳細を入力します。
    オプション 説明

    Path Name

    パスの名前を選択します

    説明

    説明を入力します。たとえば、ExtractとReplicatの名前です。

    Source: 証跡名

    ドロップダウン・リストからExtractの名前を選択します(証跡名が自動的に入力されます)。表示されない場合は、Extractの追加時に指定した証跡名を入力します。

    Generated Source URI:

    指定したExtractの情報に基づいて、証跡のURIが自動的に生成されます。鉛筆アイコンをクリックして、このURIを編集することでソースを変更できます。通常、リバース・プロキシを使用する場合は、このURIの編集が必要になります。

    Reverse proxy enabled?

    リバース・プロキシを使用する場合に選択します。リバース・プロキシ・サーバーの構成の詳細は、『Oracle GoldenGate環境の保護』リバース・プロキシ・サポートに関する項を参照してください

    Target

    パスのターゲット・エンドポイントを入力します。ドロップダウン・リストから、データ転送プロトコルを選択します。デフォルトのオプションは、wssです。

    また、ターゲット・ホストのURLも入力する必要があります。たとえば、ターゲットが同じシステム上にある場合はlocalhostです。Receiver Serverのポート番号や前に作成したReplicatの証跡名を入力することもできます。これらは必須ではありません。ポートは、Classic ArchitectureのManagerのポート番号です。パスはソース証跡を受け取り、ここで指定するターゲット証跡にデータを送ります。これは後から作成されるどのReplicatでも使用できます。

    Use Basic Authentication

    基本MA認証を作成するターゲットURIに資格証明を追加する場合に選択します。

    Generated Target URI

    指定したExtractの情報に基づいて、証跡のソースURIが自動的に生成されます。鉛筆アイコンをクリックして、このURIを編集することでソースを変更できます。

    Configure Trail Format

    必要に応じて、このスイッチを切り替えて、「Plain Text」「XML」「SQL」のいずれかのタイプを選択できます

    Begin

    データのロギングを開始する時点を選択します。ドロップダウン・リストから次のオプションを選択できます。

    • Now

    • Custom Time

    • Position is Log (デフォルト)

    Source Sequence Number

    ソース・デプロイメントのExtractから証跡の順序番号を選択します。

    Source RBA Offset

    この設定によりソース・デプロイメントのレコードのRBAが指定されます。

    Critical

    デフォルト値はfalseです。trueに設定した場合、分散パスがデプロイメントにとってクリティカルであることを示します。

    Auto Restart

    デフォルト値はfalseです。trueに設定した場合、停止された分散パスが自動的に再起動します。

    Rule Configuration 説明
    Enable filtering

    トグル・ボタンを選択してフィルタリングを有効にして、「Add Rule」ボタンをクリックすると、「Rule Definition」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    • Rule Name

    • Rule Action: 「Exclude」または「Include」を選択します

    • Filter Type: 次のオプションのリストから選択します。

      • Object Type: 3つのオブジェクト・タイプ「DML」「DDL」「Procedure」から選択します

      • Object Names: 既存のオブジェクト名を指定するにはこのオプションを選択します。3部構成のネーミング規則はCDBを使用する際に適用されます。CDBでは3部構成のネーミング規則が必要です。それ以外の場合は2部構成の規則が必須です。3部構成の規則には、container、schemaobjectが含まれます。2部構成の規則にはschemaobject nameが含まれます。

      • Procedure Feature Name: 既存のプロシージャ機能名に基づいてフィルタリングするにはこのオプションを選択します。

      • Column Based: このオプションを選択すると、ルールを適用する表と列の名前を入力するオプションが表示されます。LTGTEQLEGENEの各条件を列の値と一緒に使用してフィルタリングできます。フィルタリング対象のデータにビフォア・イメージまたはアフター・イメージを含めるかどうかも指定できます。

      • Tag: タグに基づいたフィルタを設定するにはこのオプションを選択します。

      • Chunk ID: データベース・シャードの構成の詳細が表示されますが、編集できません。

    • Negate: 既存のルールを否定する必要がある場合はこのチェック・ボックスを選択します。

    「JSON」タブをクリックするとルールのJSONスクリプトを表示することもできます。

    追加オプション 説明

    Eof Delay (cent sec)

    Eof遅延をセンチ秒単位で指定できます。

    TCP Flush Bytes

    TCPフラッシュのサイズをバイト単位で入力します。

    TCP Flush Seconds

    TCPフラッシュの間隔を秒単位で入力します。

    DSCP

    Differentiated Services Code Point (DSCP)の値をドロップダウン・リストから選択するか、リストで検索します。

    TOS

    サービス・タイプ(TOS)の値をドロップダウン・リストから選択します。

    Nodelay

    このオプションは、Nagleのオプションの使用時に遅延を防ぐために有効にします。

    Quick ack

    データの受信後に迅速な確認応答を送信するにはこのオプションを有効にします。

    Cork

    Nagleアルゴリズムのコルク・オプションの使用を許可するにはこのオプションを有効にします。

    System Send Buffer Size

    フロー制御のために送信バッファー・サイズの値を設定できます。

    System Receiver Buffer Size

    フロー制御のために受信バッファー・サイズの値を設定できます。

  4. 必要に応じて、「Create Path」または「Create and Run」をクリックします。パスを追加しないでAdd Pathページから離れる必要がある場合は、「Cancel」をクリックします。
パスが作成されると、Distribution ServerのOverviewページに新しいパスが表示されます。

パス操作の使用

新しいパスを追加したら、必要に応じて、パスの停止または一時停止、レポートや統計の表示、パスの再配置、フィルタの変更、パスの削除などの操作を実行できます。

Distribution ServerのOverviewページでパスの横にある「Action」ボタンをクリックします。ドロップダウン・リストから次のパス操作を使用します。

  • Details: このオプションを使用してパスの詳細を表示します。ソースやターゲットなどパスの情報が表示されます。パスの説明を編集することもできます。「LCR Read from Trails」、「LCR Sent」、「LCR Filtered」、「DDL」、「Procedure」、「DML inserts」、「updates」、「deletes」など、統計データも表示されます。「App Options」および「TCP Options」を更新することもできます。

  • Stop: このオプションを使用してパスを停止します。パスが開始されていない場合は、「Stop」オプションではなく「Start」オプションが表示されます。

  • Stop (in the background): このオプションは、インタフェースを使用せずにパスをバックグラウンドで停止します。このオプションでも、パスが開始されていない場合は「Start (in background)」オプションが表示されます。

  • Delete: このオプションを使用してパスを削除します。確認画面の「Yes」をクリックすると、パスの削除が完了します。

  • Reposition: このオプションを使用して、「Source Sequence Number」と「Source RBA Offset」を変更します

  • Change Filtering: このオプションを使用して、シャーディング、DMLフィルタリング、DDLフィルタリング、プロシージャ・フィルタリングおよびタグ・フィルタリングのオプションを入力します。

選択する操作によっては、Overviewページの一番下でステータスの変化を確認できます。

パスの再配置

パスは、いつでも必要に応じて再配置できます。

Distribution Serverの「Overview」ページで、目的のパスの横にある「Action」をクリックします。ドロップダウン・リストから、「Reposition」をクリックします。

ソース・データベースの一方または両方のオプションを変更してパスを再配置し、その変更内容を適用します。

パスのフィルタリングの変更

既存のパスのフィルタ設定を変更するための手順は、新しいパスのフィルタを作成する手順とほとんど同じです。

Distribution Serverの「Overview」ページで、目的のパスの横にある「Action」をクリックします。ドロップダウン・リストから、「Change Filtering」をクリックします。

Rule Configuration 説明
Enable filtering

トグル・ボタンを選択してフィルタリングを有効にして、「Add Rule」ボタンをクリックすると、「Rule Definition」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  • Rule Name

  • Rule Action: 「Exclude」または「Include」を選択します

  • Filter Type: 次のオプションのリストから選択します。

    • Object Type: 3つのオブジェクト・タイプ「DML」「DDL」「Procedure」から選択します

    • Object Names: 既存のオブジェクト名を指定するにはこのオプションを選択します。3部構成のネーミング規則はCDBを使用する際に適用されます。CDBでは3部構成のネーミング規則が必要です。それ以外の場合は2部構成の規則が必須です。3部構成の規則には、container、schemaobjectが含まれます。2部構成の規則にはschemaobject nameが含まれます。

    • Procedure Feature Name: 既存のプロシージャ機能名に基づいてフィルタリングするにはこのオプションを選択します。

    • Column Based: このオプションを選択すると、ルールを適用する表と列の名前を入力するオプションが表示されます。LTGTEQLEGENEの各条件を列の値と一緒に使用してフィルタリングできます。フィルタリング対象のデータにビフォア・イメージまたはアフター・イメージを含めるかどうかも指定できます。

    • Tag: タグに基づいたフィルタを設定するにはこのオプションを選択します。

    • Chunk ID: データベース・シャードの構成の詳細が表示されますが、編集できません。

  • Negate: 既存のルールを否定する必要がある場合はこのチェック・ボックスを選択します。

「JSON」タブをクリックするとルールのJSONスクリプトを表示することもできます。

ルールを追加すると、そのルールは「Inclusion Rules」にリストされます。ルールは削除することも編集することも可能です。ルールの編集時には、ルールの追加時と同じオプションに加えて次のフィルタを使用できます。

オプション 説明

OR AND

論理演算子を1つ選択します。

Chunk ID

データベース・シャードの設定を編集または削除します(シャーディングを使用している場合)。

Object Type:

ルールのオブジェクト・タイプを編集または削除します。