4 修正された不具合および機能拡張
この章では、リリース時点での修正された不具合と機能拡張について説明します。
Bug番号は、BugDBチケットの番号です。特定のチケットまたは問題に関する不明点は、Oracleサポートにお問い合せください。
4.1 リリース12.3.0.1.6 - 2018年6月
バグ27825674 — SQL Server: CDC Extractによる仮想メモリー消費率の高さ
コアVAMモジュール内部に変更が加えられ、Extractによるメモリー消費率が削減されました。
バグ27591005 — SQL Server: CDCオブジェクトでトリガーがパフォーマンスに与える影響
内部表にキーがないことで実行計画が低速になる場合があったため、表に主キーが追加されました。
バグ27563948 — SQL Server: HEARTBEATTABLEの追加後、ExtractプロセスがOGG-05253で異常終了する
ExtractのADD
機能には、すべてのデータ型を処理するためのSNACドライバとの完全な互換性がありませんでしたが、これは修正されました。
バグ27680797 — SQL Server: CDCのバージョンのアップグレードによってすべてのOracle GoldenGateストアド・プロシージャが正しく更新されない
CDC Extractの問題が修正され、Oracle GoldenGateのリリースのアップグレード時に、Oracle GoldenGateストアド・プロシージャのアップグレードが正しく処理されるようになりました。
バグ27724611 — SQL Server: FILTERを使用した場合にブール(ビット・データ型)に行われた更新が取得されない
ビット・データ型の列に対するExtractのフィルタリングが修正され、これらがバイナリではなく数値として扱われるようになりました。
バグ27585219 — SQL Server: WARNING OGG-00784 Unable to determine computed column Fetching error
Extractの問合せのフェッチが変更され、計算列の問合せを文字列ではなく整数として出力するようになりました。
親トピック: 修正されたバグと機能拡張
4.2 リリース12.3.0.1.4 - 2018年5月
バグ27701581 - DBOPTIONSパラメータのオプションLOBBUFSIZEおよびXMLBUFSIZEの上限の引き上げ
LOBBUFSIZE
およびXMLBUFSIZE
の上限が10485760から104857600に増えました。
バグ27752568 - Oracle: Autonomous Data Warehouse CloudのReplicatで主キーが検出されない
Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudインスタンスの表に主キーが定義されている場合にReplicatがこれを検出しない問題が修正されました。
親トピック: 修正されたバグと機能拡張
4.3 リリース12.3.0.1.3 - 2018年3月
バグ26608571 — SQL Server: ネイティブ・トランザクション・レプリケーションも有効になっている場合のCDC Extractサポート
CDC Extractが拡張され、ネイティブのSQL Serverトランザクション・レプリケーションと共存するようになりました。これは、Trans Replログ・リーダー・エージェントを使用してCDC取得ジョブのかわりにチェンジ・トラッキング表に移入します。
バグ27384760 — SQL Server CDC: Extract - 既存の顧客のCDC表が存在する場合にTRANDATA
が追加されない
既存の顧客のCDC表が存在する場合にTRANDATA
が追加されない問題は修正されました。
バグ27208108 — SQL Server CDC: Extractでは、SQL Server CDCクリーン・アップ・ジョブを削除する必要がある
CDC Extractおよびogg_cdc_cleanup_setup.bat
で、SQL Server CDCクリーン・アップ・ジョブの削除が必要となる問題は、SQL Server CDCクリーン・アップ・ジョブをかわりに無効化できるように修正されました。
バグ26917526 — SQL Server CDC: GETENV
を使用してレコードのタイムスタンプを取得しようとすると、Timestamp out of range
でExtractが異常終了する
ExtractがTimestamp out of range
エラーで異常終了する問題は修正されました。ExtractがGETENV
を使用してタイムスタンプを取得しようとすると、エラーが発生していました。
バグ26742447 — SQL Server: REPERROR
値の場合、ReplicatがOGG-10124 Parsing
エラーで異常終了する
10桁のSQL Serverエラー・コードに対応できないREPERROR
の問題が修正されました。以前は、REPERROR
では1桁から7桁のエラー・コードのみが許可されていました。
バグ27024348 — SQL Server CDC: Oracle GoldenGateのクリーン・アップ・ジョブがサーバーにあるにもかかわらず、見つからないとExtractでレポートされます
データベース名引数がサーバーのデータベース名と大文字/小文字が異なる場合、Oracle GoldenGateのクリーン・アップ・ジョブの検索でExtractが失敗する問題が修正されました。
バグ26981364 — SQL Server: SQL ServerのReplicatは、DDL文を無視せずにOracle Databaseから実行しようとする
SQL ServerのReplicatがDDL文を無視せずにOracle Databaseから実行しようとする問題は修正されました。
バグ27448935 — SQL Server: Oracle GoldenGateのSQL ServerのReplicatは、IBM iのタイムスタンプ書式をマッピングする際、エラー2147217887をスローする
タイムスタンプ列を含むIBMソースをSQL Serverターゲットに適用する際にエラーが発生する問題は修正されました。IBMがピリオド(HH:MM:SS)を使用したためにエラーが発生しました。これにより、DB2 for iデータベースに対してターゲットSQLを発行しようとする際にSQL Server適用が失敗します。TIMECNV_convert_to_db_timestamp
を使用するtimecnv.c
ファンクションでは、SQL Serverターゲットの場合はピリオドをコロンに変更してください。
バグ27450186: SQL Server — DATETIMEOFFSET
は午前0時に異常終了し、トレイルに24:00のタイムスタンプが表示される
SQL ServerのDATETIMEOFFSET
が午前0時に失敗し、トレイルに24:00の時間が示される問題は修正されました。日付が1日遡り、時間が24:00:00として抽出されるため、正確な時間00:00:00の+TZ datetimeoffset
は失敗します。
バグ27305163 - Extractはデータ共有DB2バージョン10サブシステムからのログ・レコードの読取りに失敗する
DB2バージョン10データ共有システムから抽出する際に発生したエラーERROR OGG-01741 Unexpected Log Sequence encountered
は修正されました。
親トピック: 修正されたバグと機能拡張
4.4 リリース12.3.0.1.2 - 2017年12月
バグ27012878 — ReverseProxySettingsアプリケーションに2個の新規パラメータがある
ReverseProxySettings
アプリケーションには、Oracle GoldenGateバージョン12.3.0.1以降で2個の新規パラメータがあります。
-
-P
: サービス・マネージャ・アカウントのパスワード -
-u
: 使用するサービス・マネージャ・アカウントの名前
ドキュメント27033479 — DBOPTIONSパラメータへの新しいオプションSQLMODEの追加
SQLMODE
オプションがDBOPTIONS
パラメータに追加されました。このオプションが有効な場合、sql_mode
変数は'ANSI_QUOTES'
に設定されます。
ドキュメント27061717 — Oracle: TIMESTAMP (6)とTIMEZONEでレプリケートする場合のReplicatの問題
ローカル・タイムスタンプから変換されたUTCタイムスタンプ値が夏時間移行期間に当たったときに起こる夏時間調整の問題が修正されました。標準時間から夏時間までは1時間あります。Replicatは、想定される値より1時間前のタイムスタンプ値を適用します。
バグ26608571 - SQL Server: ネイティブ・トランザクション・レプリケーションが有効になっている場合にExtractが失敗する
これは、ネイティブ・トランザクション・レプリケーションをサポートするための機能拡張です。Extractは、CDCキャプチャ・ジョブではなく、ネイティブ・レプリケーション・ログ・リーダー・エージェントに依存してチェックポイント表にデータを移入します。バグ26742447 — SQL Server: REPERROR値の場合にReplicatがOGG-10124解析エラーで異常終了する
REPERROR
オプションでは1桁から7桁のエラー・コードのみ許可されていましたが、SQL Serverエラー・コードには10桁が許可されています。これを修正するために、SQL Serverエラー・コードの10桁を蓄積できるよう正規表現が変更されました。
親トピック: 修正されたバグと機能拡張
4.6 12.3.0.1.0 - 2017年8月初期リリース
CACHEMGR
およびCACHESIZE
をGLOBALSパラメータに指定できる
ExtractおよびReplicatで、CACHEMGR
とそのすべてのオプションを、CACHEDIRECTORY
を除いて、GLOBALS
パラメータに指定できます。
RECORD
、TIMESTAMP
のタイムスタンプの精度が向上
@GETENV
に新しい値TIMESTAMP_PRECISE
があります。これは、@GETENV ('RECORD', 'TIMESTAMP_PRECISE')
および@GETENV ('TRANSACTION', 'TIMESTAMP_PRECISE')
とともに使用されます。@GETENVで使用されると、小数単位の精度を含むタイムスタンプ値が返されます。つまり、データベースのタイプに応じて、YEAR
の値がMICROSECONDS
またはMILLISECONDS
で返されます。
@STREQNULL
および@STRCMPNULL
関数の追加
@STREQNULL
関数および@STRCMPNULL
関数は、それぞれ@STREQ
と@STRCMPNULL
と同様に作動します。ただし、関数に渡される2つの引数がどちらもNULL
の場合、両方の値が等しいため関数が値を返します。@STREQNULL
は1
、@STRCMPNULL
は0
を返します。
ビフォア・イメージに対するSQLEXEC
がパラメータSQLEXECONBEFOREIMAGE
によってサポート
新しいパラメータSQLEXECONBEFOREIMAGE
が導入され、ビフォア・イメージ・レコードに対するSQLEXEC
の実行がサポートされるようになりました。SQLEXECの実行はアフター・イメージ・レコードに対してしか行われないためです。
TRANLOGOPTIONS EXCLUDEUSER
をサポートするためのSQL ServerクラシックExtractの拡張
SQL ServerクラシックExtractは、TRANLOGOPTIONS EXCLUDEUSER
を使用してユーザーでフィルタリングできるようになりました。
バグ27964981 — Oracle: Extractがトレイル・ファイルに列のバイト数>最大長を書き込む
VARCHAR
サイズが32767バイトを超える場合、トレイル・ファイルのExtractデータが正しくない問題は修正されました。
バグ27078084 — Oracle: Integrated Extractが削除操作のすべての列を取得する
Replicatが、OGG-01163 列xxxxに誤った列長(nnnn)が指定されました
のようなエラーで失敗する問題を修正しました。この問題は、データベースのNLS_CHARACTERSET
がAL32UFT8
で、NLS_NCHAR_CHARACTERSET
がUTF8
であるために発生します。NVARCHAR2
には4000バイトのバイト制限があります。UTF8
の場合、4000文字は4000バイトと同じになります。ただし、Oracle GoldenGateはNVARCHAR2
をトレイルにUTF16
として格納します。これにより、8000バイトまで拡張されます。
バグ28043789 — Oracle: @COMPUTEを使用した@DATE関数が機能しない
DATE()
が別の列マッピング関数の引数として使用される場合に失敗する問題が修正されました。
バグ26869744 — Oracle: ColTestとともに使用される場合に列データが切り捨てられて抽出される
ターゲット番号の格納に必要なバイト数を超える桁数を持つ数値が切り捨てられるマッピング関数の問題は修正されました
バグ28023549 — Oracle: 統合Replicatがデータベースへの接続にOS認証ユーザーを使用しない
統合Replicatは、OS認証ユーザーでデータベースに接続するように修正されました。
バグ24411701 — Oracle: 統合ReplicatがORA-26886で異常終了する
スキップしたトランザクションがAFTERSCN
で無視されないという統合Replicatの問題は修正されました。
バグ27052326 — Oracle: Extractでコア・ダンプが出力されてOGG-1414/OGG-1668エラーが発生する
Extractが修正され、ビフォア・イメージについてはLOBメモリーにコピーしないようになりました。
バグ28074033 — Oracle: ポンプExtractが、「OGG-02765 Trail Format Version must be 12.2」で異常終了する
キャラクタ・セットまたはタイム・ゾーンが混在する複数のカタログでは、Extractが証跡フォーマットを誤ってチェックする問題が修正されました。
バグ28011195 — Oracle: ポートのスキャンによりExtractとReplicatが、「OGG-1224 Address already in use error」のエラーで異常終了する
ローカルホスト・アドレス上のOracle GoldenGateプロセスに接続するためにlocalhost
を使用しないポート・スキャン・ソフトウェアなどのプログラムを使用した場合のExtractおよびReplicatの問題が修正されました。
バグ28085411 - Oracle: ポンプExtractがハングして大量のメモリーを消費する
ソース証跡ファイル・ヘッダー内のファイル・サイズと実際の証跡ファイルのサイズに不一致があるとExtractでプロセスがハングする問題が修正されました。
バグ27731916 — Oracle: ホスト名の長さが50文字を超えると、ポンプはOGG-06551エラーで異常終了する
Extractはホスト名の最大長が255バイトに増えるように変更されました。
バグ27278457 — Oracle: @DATE関数が期待どおりに動作しない
@DATE
関数は、末尾が00の年が正しく処理されるように変更されました。
バグ25496669 — Oracle: PDB対する統合ExtractのEXCLUDEUSERがCDBのUSER IDをチェックする
ソース・マルチテナント・データベースについては、データベースではなくExtractによってフィルタリングが実行されるように統合Extractが変更されました。
バグ27672044 — Oracle: 統合並列ReplicatのリードAPPLIERプロセスが停止後または強制終了後にハングする
マスターAPPLIERプロセスが停止または強制終了されたときに、並列Replicatがハングする問題が修正されました。
バグ27964981 — MySQL: Extractが証跡ファイルに列の最大長よりも多いバイト数を書き込む
VARCHAR
サイズが32767バイトを超える場合、トレイル・ファイルのExtractデータが正しくない問題は修正されました。
バグ27683129 — MySql: Extractが「ERROR OGG-04036 Positioning sequence ID is out of order」で異常終了する
COMMIT
が問合せイベントの一部としてQUERY EVENT
に含まれている場合でも正しく処理されるようにExtractが変更されました。
バグ28226868 — SQL Server: CDCトランザクション内の操作の順序が誤って解釈される
順序が正しくないCDC操作の並替えのサポートを追加するようにExtractが変更されました。
親トピック: 修正されたバグと機能拡張