プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
12c (12.2.1.3.0)
E90019-04
目次へ移動
目次

前
次

22 Oracle Business Intelligenceシステムへのパッチの適用

この章では、Oracle Business Intelligenceのパッチについて説明します。

『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

Oracle Business Intelligenceシステムへのパッチの適用について

パッチの適用では、小さなファイルの集まりを既存のシステムにコピーする処理を行います。

通常、パッチはOracle製品の特定のバージョンに関連付けられており、製品の1つのマイナー・バージョンから同じ製品のより新しいバージョンへの(たとえば、バージョン12.2.1.1.0からバージョン12.2.1.2.0などへの)更新が実行されます。パッチ・セットとは、一度に適用することを意図して構成された一連のパッチを含む単一パッチです。

一般に、1台以上のコンピュータに分散する既存のOracle BI EE本番システムに対して、1つ以上の不具合の修正を含むパッチを適用します。不具合の修正は、Oracle WebLogic Serverの内部にデプロイされたシステム・コンポーネントおよびJavaコンポーネントに影響を及ぼす場合があります。パッチには、サーバーの新しい実行可能ファイルや、更新された、または新しいJavaクラス・ファイルが含まれることがあります。

完全なパッチ情報の入手先

Oracle BI EEプラットフォームへのパッチの適用(およびロールバック)には、Oracle OPatchユーティリティを使用します。パッチは、Oracleサポート・サービスからダウンロードできます。次を参照してください。

  • Oracle Fusion Middlewareへのパッチ適用の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。

  • パッチのReadmeには、パッチの用法の理解およびパッチを適用するステップで必要な情報が含まれます。パッチをダウンロードする場合、ReadmeドキュメントはMy Oracle Supportサイトの「Patches & Updates」画面からアクセスできます。

既存の12c BIサーバー・インストールの更新

この項では、既存の12.2.x BIサーバー・インストールを更新する方法について説明します。

前提:

  • 個別パッチの場合、次の場所から<patch-number>.ZIPをダウンロードします。

    https://support.oracle.com

  • 他のすべての更新の場合、次の場所からbi_platform-12.2.x.y.z-<platform>.<extension>をダウンロードします。

    https://otn.oracle.com

  • ソフトウェア更新により、ORACLE_HOMEおよびPRODUCT_HOMEコンテンツのみが変更され、DOMAIN_HOMEおよびBI_DATA_HOMEはそのままです。

事前条件:

すべての製品プロセスが停止しています。

  1. ORACLE_HOMEごとに、Oracle Universal Installerを実行します。

    詳細は、Oracle Business Intelligenceのインストールと構成の新しいサーバーのインストールに関する項を参照してください。

  2. (オプション) ORACLE_HOMEごとに、zipファイルを使用してOPatch (ORACLE_HOME/OPatch/opatch)を起動します。

    これにより、ORACLE_HOMEが更新されます。

パッチの競合が発生した場合

パッチの競合が発生すると、処理は停止します。たとえば、1つのパッチで修復された同一のバグのセットを、重複するパッチで修復しようとすると、競合が発生します。

パッチの競合を解決する方法の詳細は、『Oracle Opatchユーザーズ・ガイド』を参照してください。競合の解決について、Oracleサポート・サービスに連絡してください。

Oracle Business Intelligenceプラットフォームに適用されるパッチの内容

Oracle Business Intelligenceプラットフォームのパッチは、DLL、JAR、EXEなどの拡張子を持つバイナリ・ファイルに適用されます。

Oracle Business Intelligenceプラットフォームのパッチは、次のものには適用されません。

  • 構成ファイル

    パッチの一部として構成の更新が必要な場合は、パッチ付属のREADME.txtファイルでその詳細を説明しています。この説明に従って、構成を手動で更新する必要があります。カスタマの構成ファイルとパッチを適用した構成ファイルを自動的にマージするメカニズムはありません。

  • スキーマ・ベースのメタデータ

    データベース・スキーマ(スケジューラ、使用状況統計、イベント・ポーリング、リポジトリ・ファイルおよびOracle BIプレゼンテーション・カタログのスキーマを含む)に格納されている非デザインタイム・メタデータにはパッチは適用されません。

    アプリケーションのコンテキストで配布されるその他のプラットフォーム・メタデータ(リポジトリ・ファイルやOracle BIプレゼンテーション・カタログ・ファイルなど)にはパッチが適用されますが、これはプラットフォーム・パッチの一部としてではなく、アプリケーション・パッチの一部として適用されます。

プラットフォームに適用したパッチのロールバック

OPatchは、それぞれのOracleホームに適用された各パッチのメタデータを維持し、パッチ適用時の置換内容のコピーを保存しています。

パッチ全体をロールバックできます。

注意:

ロールバック後、Oracle BI EEのプラットフォーム・パッチがもう適用されていないことを確認するために、ロールバックの適用前に、パッチ・レベルを確定し、ロールバック後に再びパッチ・レベルの確定を行う必要があります。「現在のパッチ・レベルの判定」を参照してください。

現在のパッチ・レベルの判定

Oracle BI EEを正しく機能させるためには、OPatchと同じバージョンになるように各Oracleホームにパッチを適用する必要があります。

システム内の任意のOracleホームの現在のパッチ・バージョンを調べるには、OPatchのlsinventoryユーティリティを使用します。またこのユーティリティでは、特定のOracleホームのすべてのパッチのリストを対応するIDとともに取得することもできます。

  1. コマンド・ウィンドウを表示し、OPatch実行可能ファイルがある場所へ移動します。

    ORACLE_HOME/OPatch

  2. 次のコマンド構文を使用して、lsinventoryユーティリティを実行します。

    Path_to_OPatch/opatch lsinventory [-all] [-detail] [-patch] [-oh (Oracle home location)]

    次に例を示します。

    opatch lsinventory -patch -detail

    lsinventoryのオプションの詳細は、ORACLE_HOME/OPatch/docsディレクトリにあるユーザー・ガイドを参照してください。

  3. Oracleホームごとに前述のステップを繰り返して、他のOracleホームに対してもlsinventoryユーティリティを実行します。

『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。