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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
12c (12.2.1.3.0)
E90019-04
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2 Oracle Business Intelligenceプロセスの管理

この章では、Oracle Business Intelligenceプロセスの管理について説明し、次の項が含まれます。

Oracle Business Intelligenceプロセスの管理について

システム管理者は、Oracle Business Intelligenceシステムとコンポーネント・プロセスを起動および停止して、プロセスの停止を必要とする様々なメンテナンス操作を実行します。

可用性やパフォーマンスの問題を診断して解決する際、およびライフサイクル操作と管理操作を実行する際には、Oracle Business Intelligenceシステムの各コンポーネントの状態(稼動、停止、起動中、停止中)を把握することが重要です。「Oracle Business Intelligenceの問題の診断および解決」を参照してください。

Oracle Business IntelligenceOracle WebLogic Server内で稼動するため、Oracle Business Intelligenceコンポーネントを起動して管理する前に、Oracle WebLogic Serverが起動している必要があります。

サーバーの構成設定、Business Intelligenceカタログ、リポジトリ(.rpdファイルはオフライン)、およびその他の設定を変更して有効にするには、該当するOracle Business Intelligenceコンポーネントを再起動する必要があります。

管理者がOracle Business Intelligenceを停止すると、エンド・ユーザーはログアウトされ、準備が整った時点で再びログインを促されます。その際、セッションの状態の一貫性は維持されています。

Oracle Business Intelligenceインストール済コンポーネントの詳細は、「Oracle Business Intelligenceコンポーネント」を参照してください。

Oracle Business Intelligenceシステムを起動する条件

Oracle Business Intelligenceシステムの起動は、管理サーバー、管理対象サーバーおよびシステム・コンポーネントの順に開始します。

管理サーバーをホストするコンピュータが稼動していなかったり、再起動された場合は、対象コンピュータが稼動していることを確認した上でOracle Business Intelligenceシステムを起動する必要があります。

Oracle Business Intelligenceシステムを開始するには、インストール時に指定されたリポジトリ・データベース(Schedulerのスキーマを含む)が実行中で、そのネットワーク接続が使用可能である必要があります。それ以外の場合には、エラー・メッセージが表示されます。

次の各項で説明するように、起動手順はプラットフォームに応じて多少異なります。

コマンドを使用した起動、停止およびOracle BI EEプロセスのステータスの表示

スクリプト・コマンドを使用すると、ソフトウェアのいくつかのコンポーネントを制御できます。

スクリプト・コマンドを使用して、起動、停止およびOracle Business Intelligenceコンポーネントのステータスの表示を行います。

ドメインのOracle Business Intelligenceコンポーネント・プロセスの起動

ドメイン内のすべてのコンポーネント・プロセスを起動する方法について学習します。

前提

  • 起動コマンドは、まだ実行されていない場合に、ノード・マネージャをローカルおよびリモート(クラスタ化されたサーバー上)で起動します。

  • 起動コマンドは、マスター・ホストからのみ実行されます。

  • 起動コマンドは、コンポーネント・プロセスが起動されるか、またはrestartMaxValueパラメータ(-m)に指定した回数の起動に連続して失敗するまで完了しません。

  • コンポーネント・プロセスは順番に起動します。

  • コマンドは最初に資格証明を要求し、boot.propertiesファイルを自動的に作成するため、後続の実行では資格証明が必要ありません。

ファイル・システム権限を持ち、ブート・アイデンティティ資格証明を把握する必要があります。
  1. 次の適切なコマンドを入力して、起動スクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin

    UNIX | Windowsの場合:

    ./start.sh | start.cmd {-noprompt} {-i <list of instances>} {-r <restartIntervalSeconds>} {-m <restartMaxValue>} {-r <restartIntervalSeconds>} {-c}
    
    For example, ./start.sh -i obis1,obips1 -r 10,000 -m 30 -c
    引数 説明

    -h<Domain home>

    (オプション) domainNameディレクトリを含むドメイン・ホームを指定できます。設定した場合、デフォルトはDOMAIN_HOMEです。

    -i <startServersList>

    (オプション)カンマ区切りリストで起動するインスタンスを指定できます。インスタンスとして、管理サーバー、管理対象サーバーまたはシステム・コンポーネント・インスタンス名を使用できます。

    -r<restartIntervalSeconds>

    (オプション)システム・コンポーネントを再起動できる秒数を指定します。デフォルトは3600で、最大は214748647、最小は300です。

    -m<restartMaxValue>

    (オプション)ノード・マネージャが「再起動間隔」で指定した間隔(秒単位)内でシステム・コンポーネントを再起動できる回数を指定します。デフォルトは2で、最大は2147483647、最小は0です。0に設定した場合、システム・コンポーネントの自動再起動は無効になります。

    -c<Clear cached credentials>

    (オプション)キャッシュされたWebLogic管理者資格証明をクリアして再設定します。その際、ユーザー名とパスワードを求めるプロンプトが表示されます。デフォルトのWebLogic Server管理者のパスワードをキャッシュした後は、このパラメータを使用します。ユーザーとの対話なしに、起動/停止時に使用するため、従来どおりパスワードは暗号化されてからキャッシュされます。デフォルトはfalseです。

    ノード・マネージャ資格証明は変更されません。

    インスタンスがコマンドの引数として指定されていない場合、管理サーバー、管理対象サーバーおよびすべてのシステム・コンポーネントはデフォルトで起動します。

  2. 起動する非アクティブ・コンポーネントのリストが表示されます。
  3. コンポーネントが起動します。

    -iを指定しない場合、すべての非アクティブ・プロセスが起動します。すでに実行されている場合でも失敗しません。

    管理サーバー、管理対象サーバー、ローカル/リモート・ノード・マネージャおよびシステム・コンポーネントが起動します。

    起動したコンポーネントの数が表示されます。

    すべてのコンポーネントのステータスが表示されます。

ドメインのOracle Business Intelligenceコンポーネント・プロセスの停止

この項では、ドメイン内の実行中のコンポーネント・プロセスを停止する方法について説明します。

前提

  • stopコマンドにより、コマンドに含まれるクラスタ化されたサーバー上のローカルおよびリモートのノード・マネージャが停止します。

  • 停止コマンドは、マスター・ホストからのみ実行されます。

  • すべての指定されたコンポーネント・プロセスが停止するまで、停止コマンドが続行します。

  • 停止コマンドは最初に資格証明を要求し、ブート・アイデンティティ・ファイルを自動的に作成するため、後続の実行では資格証明が必要ありません。

  • 特定のプロセスの停止によってフェイルオーバーが発生する可能性があるため、「デプロイメントのスケーリング」を理解しておいてください。

ノード・マネージャが動作している必要があります。nodemanager.propertiesファイルにはQuitEnabled=trueを含める必要があります。

ファイル・システム権限を持ち、WebLogic Serverを起動するシステム管理者アイデンティティ資格証明を把握する必要があります。

  1. 次の適切なコマンドを入力して、停止スクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin

    UNIX | Windowsの場合:

    ./stop.sh | stop.cmd {-i <list of instances>} {-c}
    For example, ./stop.sh -i obis1,obips1 
    引数 説明

    -h<Domain home>

    (オプション) domainNameディレクトリを含むドメイン・ホームを指定できます。設定した場合、デフォルトはDOMAIN_HOMEです。

    -i <list of instances>

    (オプション)カンマ区切りリストで停止するインスタンスを指定できます。インスタンスには、管理サーバー、管理対象サーバーまたはシステム・コンポーネント・インスタンス名を指定できます。

    -c<Clear cached credentials>

    (オプション)キャッシュされたWebLogic管理者資格証明をクリアして再設定します。その際、ユーザー名とパスワードを求めるプロンプトが表示されます。デフォルトのWebLogic Server管理者のパスワードをキャッシュした後は、このパラメータを使用します。ユーザーとの対話なしに、起動/停止時に使用するため、従来どおりパスワードは暗号化されてからキャッシュされます。デフォルトはfalseです。

    ノード・マネージャ資格証明は変更されません。

    インスタンスがコマンドの引数として指定されていない場合、管理サーバー、管理対象サーバーおよびすべてのシステム・コンポーネントはデフォルトで停止します。

  2. コンポーネントが停止します。

ドメインのOracle Business Intelligenceコンポーネントのステータスの表示

ステータス・コマンドは、ドメイン内のコンポーネントのステータス・レポートを表示します。

前提

  • ステータス・コマンドは、ノード・マネージャ・ステータスをレポートします。

  • ステータス・コマンドは、マスター・ホストからのみ実行されます。

  • ステータス・コマンドでは、ローカル・ノード・マネージャ・プロセスが実行されている必要があります。

  • 最初の実行で資格証明を要求し、ブート・アイデンティティ・ファイルを自動的に作成するため、後続の実行では資格証明が必要ありません。

前提条件

ファイル・システム権限を持ち、ブート・アイデンティティ資格証明を把握する必要があります。

  1. 次の適切なコマンドを入力して、ステータス・スクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin

    UNIX | Windowsの場合:

    ./status.sh | status.cmd {-v}
    
    where {-v} is verbose
    
  2. コマンドはコンポーネント名、タイプ、ステータスおよびマシン名を表示します。

Fusion Middleware Controlを使用したBIシステム・コンポーネント・プロセスの起動および停止

Oracle Business Intelligenceシステムが起動していれば、Fusion Middleware Controlを使用してOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネント・プロセスを起動、停止および再起動できます。

Fusion Middleware Controlを使用できない場合、「コマンドを使用した起動、停止およびOracle BI EEプロセスのステータスの表示」を参照してください。

  1. 「Fusion Middleware ControlのOracle Business Intelligenceページの表示」の説明に従って、「概要」ページに移動します。
  2. 「可用性」ページの「プロセス」タブを表示し、次の図に示すように、すべてのプロセスの「すべて起動」「すべて停止」または「すべて再起動」ボタンをクリックするか、プロセス行を選択して適切なボタンを使用して必要な個々のプロセスを起動、停止または再起動します。

    このページを使用して、システム・コンポーネントのステータスを表示することもできます。

Fusion Middleware Controlを使用したJavaコンポーネントの起動および停止

このトピックを使用し、Fusion Middleware Controlを使用してステータスを監視し、Oracle Business Intelligence Javaコンポーネント(管理サーバーおよび管理対象サーバー)を起動および停止します。

また、WebLogic Server管理コンソールを表示し、「WebLogicドメイン」メニューのメニュー・オプションを選択してJavaコンポーネントを管理できます。

  1. Fusion Middleware Controlにログインします。
  2. 「WebLogicドメイン」フォルダを展開して、bidomainノードを選択します。

    次の図に示すように、Fusion Middleware Control「WebLogicドメイン・ホーム」ページが表示されます。

    WebLogicドメインのホーム・ページからサーバー、クラスタ、デプロイメントおよびパーティションのステータスを監視し、Fusion Middleware Controlを使用してOracle Business Intelligence Javaコンポーネントを起動および停止できます。メニュー・オプションをクリックしてWebLogic Server管理コンソールを表示し、Oracle Business Intelligence Javaコンポーネントを管理および構成することもできます。「Oracle WebLogic Server管理コンソールによるOracle Business Intelligence Javaコンポーネントの管理」を参照してください。

  3. WebLogicドメインのホーム・ページを使用して実行できるOracle Business Intelligenceの管理タスクは次のとおりです。

Javaコンポーネントを起動および停止するためのOracle WebLogic Server管理コンソールの使用

Javaコンポーネントを起動および停止するための標準の方法を使用できない場合は、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用できます。

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してJavaコンポーネントを起動および停止することは推奨されていません。また、Fusion Middleware Controlを使用してJavaコンポーネントを起動および停止できます(「Fusion Middleware Controlを使用したBIシステム・コンポーネント・プロセスの起動および停止」を参照)。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールを起動します。
  2. 「ドメイン構造」リージョンで「デプロイメント」をクリックします。
  3. Oracle WebLogic Server管理コンソールに「デプロイメントの概要」ページが表示されます。
  4. 「制御」タブを表示します。
  5. 各コンポーネントを起動または停止するためのチェック・ボックスを選択します。
  6. 必要に応じて「起動」または「停止」をクリックし、選択したコンポーネントを起動または停止します(次の図を参照)。