Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド 12c (12.2.1.3.0) E80600-02 |
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内容は次のとおりです。
BI Publisherカタログ・ユーティリティによって、管理者とレポート開発者は、すべてのBI Publisherレポートが格納されているカタログからレポート・オブジェクト関連のファイルをエクスポートしたり、それらを異なるカタログにインポートしたりできます。
このツールは、サード・パーティのツールをソース制御として使用してBI Publisherレポートを管理したり、特定のレポート・セットを開発環境から品質保証環境や本番環境に移動する場合に使用します。カタログ・ユーティリティは、レポート・オブジェクトの翻訳を管理するために使用することもできます。
BI Publisherカタログ・ユーティリティを使用して、次のタスクを実行できます。
カタログからのBI Publisherレポートのエクスポート
カタログへのBI Publisherレポートのインポート
翻訳可能文字列の抽出と翻訳ファイル(XLIFF)の生成
レポート・オブジェクトレベル権限設定を含むsecurity.xmlファイルの生成
カタログ・ユーティリティは、BI Publisherレポート・アーティファクトをある環境から別の環境へ移動する際に使用します。
たとえば、カタログ・ユーティリティを使用して、レポートを開発環境から品質保証環境へ移動できます。このプロセスを次の図に示します。
少数のオブジェクトをダウンロードまたはアップロードする場合は、BI Publisherカタログのダウンロード機能を使用すると、アーカイブ・ファイルにマルチコンポーネント・オブジェクト(レポートなど)をバンドルしてダウンロードできます。その後、アップロード機能を使用して、カタログ内の別の場所へデータをアンアーカイブします。
『Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイド』のカタログ・オブジェクトのダウンロードとアップロードに関する項を参照してください。
注意:
BI Publisherのファイルをファイル・システム上で手動で編集しないでください。BI Publisherは、メタデータ・ファイルを使用してカタログ・オブジェクトに関する情報を保持しています。ファイル・システム内のオブジェクトを手動で編集すると、メタデータ・ファイルが破損することがあります。メタデータ・ファイルが破損した場合は、破損したファイルを削除し、BI Publisherを再起動すると、そのファイルを復元できます。
スタイルおよびスキンは、カスケーディング・スタイル・シート(CSS)とイメージを含むフォルダに編成されます。
オブジェクト | ファイル |
---|---|
レポート例: Balance+Letter.xdo |
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データ・モデル例: myDataModel.xdm |
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サブ・テンプレート例: mysubtempate.xsb |
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スタイル・テンプレート例: myStyleTemplate.xss |
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BI Publisherレポートは、カタログ内のコンポーネントへの物理パスを使用して、データ・モデル、サプ・テンプレートおよびスタイル・テンプレートの各コンポーネントを参照します。
環境間でレポートを移動した場合、そのレポートは参照されるコンポーネントへの物理マッピングを保持します。したがって、データ・モデルを共有フォルダの別のフォルダの場所に移動すると、レポートはデータ・モデルを発見できず、実行できません。スタイル・テンプレートまたはサブテンプレートの場合は、レポートは実行できる場合もありますが、参照されるコンポーネントは適用されません。
たとえば、テスト環境のレポートAが、Shared Folders/Test/Data Modelsにあるデータ・モデルBを参照するとします。このレポートとそのデータ・モデルを本番環境に移動するとき、データ・モデルBを別のパスShared Folders/Data Modelsに置きます。新しい環境でレポートを実行するとき、データ・モデルはShared Folders/Test/Data Modelsにあると想定されます。レポートはデータ・モデルを発見できず、実行できません。
レポートをレポート・エディタで開き、新しい場所でのデータ・モデルを選択し、そのレポートを保存することによって、新しい環境内のマッピングを修正できます。
手動の手順を避けるため、レポートを移動しようとする環境内で、同じフォルダ名と構造を保持することをお薦めします。
BI Publisherカタログ・ユーティリティは次の場所にインストールされます。
ORACLE_HOME/clients/bipublisher
エクスポート・コマンドを使用して、単一のレポート・オブジェクト、または指定したフォルダ内の一連のBI Publisherレポート・オブジェクトをエクスポートできます。
2つのエクスポート・コマンドがあります。
-export: このコマンドは、単一のレポート・オブジェクトをエクスポートする場合に使用します。
-exportfolder: このコマンドは、フォルダとその内容をエクスポートする場合に使用します。
-exportコマンドと-exportfolderコマンドでサポートされるパラメータを次の表に示します。
パラメータ | 使用されるコマンド | 例 | 説明 |
---|---|---|---|
catalogpath |
-export -exportfolder |
/Samples/Financials/Balance+Letter.xdo |
カタログ内のオブジェクトへのパス。名前にスペースがある場合は、かわりに+記号を使用します。 |
target |
-export |
/tmp/Financials/BalanceLetter |
抽出したレポート・オブジェクトを配置するエクスポート先ディレクトリ。 |
basedir |
-exportfolder |
/home/bipub/samples |
抽出されたレポート・オブジェクトのサブフォルダを配置するベース・ディレクトリ。存在する場合は、データ・モデルは{basedir}/datamodelsに、レポートは{basedir}/reportsに、スタイルとサブ・テンプレートは{basedir}/templateに保存されます。 |
extract |
-export -exportfolder |
true/false |
デフォルトはfalseで、レポート・オブジェクトは、.xdo、.rtf、.cfgなどの関連ファイルをすべて含むzip形式でエクスポートされます。レポート・オブジェクトをzip形式にエクスポートするデフォルト・オプションを使用して、各言語の文字を処理します。値をtrueに設定すると、レポート・オブジェクト関連のファイルが指定されたターゲット・フォルダにエクスポートされます。 |
subfolders |
-exportfolder |
true/false |
フォルダをcatalogpathパラメータとして指定した場合は、このsubfoldersパラメータを使用して、すべてのサブフォルダの内容をダウンロードするかどうかを制御できます。trueを指定すると、すべてのサブフォルダ内のすべてのレポート・オブジェクトがダウンロードされます。falseを指定すると、サブフォルダの内容はダウンロードされません。 |
overwrite |
-export -exportfolder |
true/false |
trueを指定すると、ターゲット領域内の既存のオブジェクトが上書きされます。 |
ユーティリティを使用してレポート・オブジェクトをエクスポートする方法の、次の例を参照してください。
次の例では、レポート・オブジェクトをzip形式でエクスポートしています。zipファイルには、.xdo、.rtf、.cfgなどのすべてのレポート・オブジェクト関連のファイルが含まれます。
レポートをアーカイブ形式で抽出するには、ターゲットに対して.xdoz拡張子を使用します。データ・モデルをエクスポートするには、.xdmz拡張子を使用します。
$ BIPCatalogUtil.sh -export catalogpath=/Samples/Financials/Balance+Letter.xdo target=/home/bipub/reports/BalanceLetter.xdoz extract=false
次の例では、レポート・オブジェクト関連のファイルを/home/bipub/reports/BalanceLetterディレクトリに抽出しています。既存のファイルは上書きされます。
$ BIPCatalogUtil.sh -export catalogpath=/Samples/Financials/Balance+Letter.xdo target=/home/bipub/reports/BalanceLetter extract=true overwrite=true
次の例では、カタログ内の/Samplesフォルダとそのサブフォルダの下のすべてのレポート・オブジェクトを抽出しています。
データ・モデルは{basedir}/datamodelsに保存されます。レポートは{basedir}/reportsに保存されます。スタイルとサブテンプレートは{basedir}/templatesに保存されます。
$ BIPCatalogUtil.sh -exportfolder catalogpath=/Samples basedir=/home/bipub/samples subfolders=true extract=true overwrite=true
importコマンドを使用して、単一のBI Publisherレポート・オブジェクトまたは指定したフォルダの下の一連のパブリッシャ・レポート・オブジェクトをインポートできます。
次の表に、インポート・コマンドでサポートされるパラメータを示します。
パラメータ | 例 | 説明 |
---|---|---|
catalogpath |
/Samples/Financials/Balance+Letter.xdo |
デフォルトの情報を上書きする場合のみ、レポート・オブジェクトのインポート先にするカタログ・パスを指定する。このパラメータを指定しない場合、レポート・オブジェクトは本来のエクスポート元と同じ場所にインポートされる。 |
source |
/tmp/Financials/BalanceLetter |
レポート・オブジェクトが置かれているディレクトリ。このパラメータは、単一のレポートをインポートするときに使用する。 |
basedir |
/home/bipub/samples |
インポートする複数のレポートまたはデータ・モデルを含むディレクトリ。このパラメータは、一連のレポートまたはデータ・モデルをインポートするときに指定する。 |
overwrite |
true/false |
trueに指定すると、ターゲット・エリア内に既存のオブジェクトが上書きされる。 |
通常、レポート・オブジェクトは本来のエクスポート元にインポートされます。ユーティリティを使用してレポート・オブジェクトをエクスポートする場合は、カタログ・パス情報を含むメタファイル(.meta)が生成されます。ユーティリティでは、この情報を使用して元の場所にレポート・オブジェクトをインポートします。ただし、オブジェクトを異なる場所にインポートする場合は、catalogpathパラメータを指定することで、元のカタログ・パスの場所をオーバーライドできます。
ユーティリティを使用してレポートをインポートする方法については、次の例を参照してください。
次の例では、レポートをメタファイル(.meta)に保存されたカタログ・パスにインポートしています。既存のレポートは上書きされます。
$ BIPCatalogUtil.sh -import source=/tmp/Financials/BalanceLetter overwrite=true
次の例では、レポートをカタログ内の新しい場所へインポートしています。
$ BIPCatalogUtil.sh -import source=/home/bipub/reports/BalanceLetter catalogpath=/Production/Financials/Balance+Letter+Report.xdo
次の例では、圧縮されたレポート・オブジェクトをカタログ内の元の場所へインポートしています。
$ BIPCatalogUtil.sh -import source=/home/bipub/reports/BalanceLetter.xdoz overwrite=true
カタログ・ユーティリティは、特定のファイルの翻訳可能なXLIFFファイルを生成するための-xliffコマンドをサポートしています。
XLIFFファイルの生成でサポートされるパラメータを次の表に示します。
ソース・ファイルは、レポート定義ファイル(.xdo)、RTFテンプレート・ファイル(.rtf)またはBI Publisherレイアウト・テンプレート・ファイル(.xpt)のいずれかになります。ソースが.xdoファイルの場合は、生成されたXLIFFファイルに、レポート定義インタフェースからユーザーが入力したすべての文字列(説明、レイアウト名、パラメータ名など)が含まれます。
パラメータ | 例 | 説明 |
---|---|---|
source |
/Samples/Financials/Balance+Letter.xdo |
XLIFFファイルを生成するレポートまたはテンプレート・ファイル(RTFまたはXPT)へのパス |
target |
/home/bipub/reports/Balance+Letter/Balance+Letter.xlf |
生成された.xlfドキュメントの保存場所 |
basedir |
/home/bipub/reports/Balance+Letter/ |
生成された.xlfファイルを配置するディレクトリ |
次の例は、翻訳ファイルの生成方法を示しています。
次の例では、単一のレポート定義ファイルのXLIFFファイルが生成されます。
$ BIPCatalogUtil.sh -xliff source=/home/bipub/reports/Balance+Letter/Balance+Letter.xdo target=/home/bipub/reports/Balance+Letter/Balance+Letter.xlf
XLIFFをベース・ディレクトリに保存するには:
$ BIPCatalogUtil.sh -xliff source=/home/bipub/reports/Balance/Balance+Letter.xdo basedir=/home/bipub/reports/Balance+Letter/
次の例では、単一のRTFテンプレート・ファイルのXLIFFファイルが生成されます。
$ BIPCatalogUtil.sh -xliff source=/home/bipub/reports/Balance+Letter/Balance+Letter+Template.rtf target=/home/bipub/reports/Balance+Letter/Balance+Letter+Template.xlf
XLIFFをベース・ディレクトリに保存するには:
$ BIPCatalogUtil.sh -xliff source=/home/bipub/reports/Balance/Balance+Letter+Template.rtf basedir=/home/bipub/reports/Balance+Letter/