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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド
12c (12.2.1.3.0)
E80600-02
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15 BI Publisherユーザー・インタフェースのカスタマイズ

BI Publisherのユーザー・インタフェースはスクリプトを使用して生成されるので、高度にカスタマイズ可能です。ルック・アンド・フィールはスキンおよびスタイルで制御します。BI Publisherには、Skyros (デフォルトのスタイル)、blafplus (ブラウザ・ルック・アンド・フィール・プラス)、スタイルが付属しています。

次の各項では、BI Publisherユーザー・インタフェースのカスタマイズ方法について説明します。

スキンおよびスタイルとは

スタイルおよびスキンは、カスケーディング・スタイル・シート(CSS)とイメージを含むフォルダに編成されます。

通常、スキンおよびスタイルを使用してロゴ、色のスキーム、フォント、表の罫線などの要素を指定し、BI Publisherユーザー・インタフェースのルック・アンド・フィールをカスタマイズします。スキンおよびスタイルを使用すると、関連するスタイル・シート・ファイルに専用のスタイル・タグを追加することにより、各種要素の位置合せと行端揃えを制御することも可能です。詳細は、「スタイルのカスタマイズについて」を参照してください。

スタイルのカスタマイズについて

BI Publisherのルック・アンド・フィールをカスタマイズする場合は、初めにbicustom-template.earファイルで提供されているカスタム・スタイルを使用することを強くお薦めします。このカスタム・スタイルは、Skyrosスタイルのコピーです。

詳細は、「BI Publisherのユーザー・インタフェース・スタイルの変更」を参照してください。

スタイル・シート(master.css)を含む共通のSkyrosスタイルとイメージ・ファイルのほとんどは、マスター・ディレクトリに格納されています。マスター・ディレクトリとその構造の詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のスタイルのカスタマイズに関する項を参照してください。

master.cssスタイル・シート内で、更新可能な各要素(またはクラス)にはコメントが記載されています。

他のスタイル・シートもSkyrosのスタイル・フォルダおよびスキン・フォルダに格納されます。ユーザー・インタフェースの詳細ごとにスタイルを指定する拡張カスタム・スキンを作成している場合を除き、通常、これらのファイルを更新する必要はありません。

注意:

SkyrosスタイルはBI Publisherの「管理」ページには適用されません。

BI Publisherのユーザー・インタフェース・スタイルの変更

BI Publisherのスキンを変更するには、CATALOG_DIRECTORY/Admin/Configuration/xmlp-server-config.xmlにあるxmlp-server-config.xml構成ファイルを変更します。

スキンをblafplusに変更するには、THEMEプロパティを次のように設定します。

<property name="THEME" value="blafplus"/>

スキンをデフォルトのスキン(Skyros)に戻すには、THEMEプロパティを次のように設定します。

<property name="THEME" value="skyros"/>

注意:

THEMEプロパティは、"blafplus"または"skyros"のいずれかにする必要があります。

スタイルのカスタマイズ

エンタープライズ・アーカイブ(EAR)ファイルとは、特殊なフォルダおよびファイル構造からなるアーカイブ(ZIP)ファイルです。EARファイルを作成するには任意のZIPツール(7-Zipなど)を使用し、後でZIP拡張子をEARに変更します。bicustom-template.earファイルが叩き台として用意されています。

bicustom-template.earファイルには、bicustom.warファイルが格納されています。Webアーカイブ(WAR)ファイルも、特殊なフォルダおよびファイル構造からなるZIPファイルです。カスタム・スキン・ファイルを含めるには、bicustom-template.earファイル内のbicustom.warファイルを更新する必要があります。BI Publisherに付属のbicustom.warファイルには、すぐに利用できるように、サンプルのフォルダ構造が含まれています。

BI Publisherのスタイルとスキンを作成する際は、CSSとイメージ・ファイルを作成し、それをBI Publisherで使用できるようにする必要があります。master.cssで定義されたCSSおよびマスター・フォルダに定義されたイメージのみが、BI Publisher用にカスタマイズ可能です(bicustom.earファイルにバンドル)。

BI Publisherスタンドアロンのスタイルのカスタマイズ

BI PublisherがOracle BI Enterprise Editionと統合されていない場合は、選択した構成ファイルを更新してBI Publisherのカスタム・スタイルを作成します。

BI Publisherスタンドアロンのスタイルをカスタマイズする手順は次のとおりです。
  1. ORACLE_HOME\bifoundation\jee\bicustom-template.earORACLE_HOME\bifoundation\jee\bicustom.earにコピーします。

    注意:

    パッチ適用またはアップグレードのプロセスでは、bicustom-template.earファイルは上書きされる場合がありますが、bicustom.earファイルは上書きされません。

  2. bicustom.earファイルからbicustom.warファイルをBI Publisherのデプロイ先のマシンに展開します。
  3. bicustom.warファイルからファイルを抽出します。
  4. 解凍したディレクトリ内のmaster.cssおよびイメージ・ファイルを編集してカスタム・スタイルを作成し、変更を保存します。
  5. bicustom.warファイルを変更内容で更新します。
  6. bicustom.earファイルを新しいbicustom.warファイルで更新します。
  7. 新しいbicustom.earファイルをアプリケーション・サーバーにデプロイします。
  8. xmlp-server-config.xmlファイルを更新して、変更を保存します。

    次のサンプル構成では、BI Publisherが稼働している同じアプリケーション・サーバーに、customというアプリケーション名でbicustom.earファイルをデプロイすることを想定しています。

    <!-- required: this is the base skin to use for styles not defined inside custom css -->
    <property name="THEME" value="skyros"/>
    <!-- required: this is the custom css http url -->
    <property name="THEME_CUSTOM_MASTER_CSS_URL" value="/custom/res/s_Custom/master/master.css"/>
    <!-- required: this is the custom image http url prefix -->
    <property name="THEME_CUSTOM_MASTER_IMAGE_URL_PREFIX" value="/custom/res/s_Custom/master"/>
    <!-- required: this is the file system path where custom images are located -->
    <property name="THEME_CUSTOM_MASTER_IMAGE_PATH" value="/scratch/aime1/custom/res/s_Custom/master"/>
    

    Webページでイメージを表示する際、イメージはHTTP経由でフェッチされることに注意してください。そのため、ローカル・ディレクトリ内の格納場所にかかわらず、イメージはHTTP URL経由で使用できる必要があります。bicustom.earをデプロイしても、無関係なローカル・ディレクトリにカスタム・イメージを配置すると、HTTP URLが示しているイメージとローカル・ディレクトリの提供するイメージが異なることになります。HTTP URLとローカル・パスが同じイメージ・ファイルを参照しているようにするには、bicustom.earをローカル・ディレクトリ(path_Aなど)に解凍してcss/イメージを変更し、その後でpath_A (解凍済のローカル・ディレクトリ)からカスタム・アプリケーションをインストールします。

  9. BI Publisherを再起動します。

bicustom.earファイルの再デプロイの詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の方法1: bicustom.earファイルの再デプロイに関する項を参照してください。

Oracle BI Enterprise Editionと統合されたBI Publisherのスタイルのカスタマイズ

Oracle BI Enterprise Editionと統合されたBI Publisherのカスタム・スタイルを作成するために、選択した構成ファイルを更新します。

Oracle BI Enterprise Editionと統合されたBI Publisherのスタイルをカスタマイズする手順は次のとおりです。
  1. ORACLE_HOME\bifoundation\jee\bicustom-template.earORACLE_HOME\bifoundation\jee\bicustom.earにコピーします。

    注意:

    パッチ適用またはアップグレードのプロセスでは、bicustom-template.earファイルは上書きされる場合がありますが、bicustom.earファイルは上書きされません。

  2. bicustom.earファイルからbicustom.warファイルをBI Publisherのデプロイ先のマシンに展開します。
  3. bicustom.warファイルからファイルを抽出します。
  4. 解凍したディレクトリ内のmaster.cssおよびイメージ・ファイルを編集してカスタム・スタイルを作成し、変更を保存します。
  5. bicustom.warファイルを変更内容で更新します。
  6. bicustom.earファイルを新しいbicustom.warファイルで更新します。
  7. 新しいbicustom.earファイルをアプリケーション・サーバーにデプロイします。
  8. xmlp-server-config.xmlファイルを更新して、変更を保存します。
    <!-- required: http url of OBIEE master css -->
    <property name="THEME_MASTER_CSS_URL" value="/custom/s_skyros/master/master.css"/>
    <!-- required: this is the master css http url -->
    <property name="THEME_IMAGE_URL_PREFIX" value="/custom/s_skyros/master"/>
    <!-- required: this is the file system path where master images are located -->
    <property name="THEME_MASTER_IMAGE_PATH" value="/scratch/aime1/bip/res/s_Custom/master"/>
    
  9. BI Publisherを再起動します。

注意:

カスタム構成プロパティによってマスター構成プロパティが上書きされるため、THEME_CUSTOM_MASTER_CSS_URLの値はTHEME_MASTER_CSS_URLの値に優先します。これは、イメージでも同様です。

カスタム・スタイルの代替メカニズム

BI Publisher (スタンドアロンまたはOracle BI Enterpriseとの統合)用にカスタム・スタイルを作成する場合は、カスタマイズで変更が必要なものだけをコピーすることをお薦めします。コピーされていないものはすべて、BI Publisherのベース・スキンで指定されているスタイル、つまりSkyrosのテーマで代替されます。

カスタム・スタイル・シート

カスタム・スタイル・シート(css)にTHEME_CUSTOM_MASTER_CSS_URLが指定されている場合、BI Publisherはそのスタイルを参照して、それ以外は無視します。

カスタム・スタイル・シート(css)にTHEME_CUSTOM_MASTER_CSS_URLが指定されている場合、BI Publisherはそのスタイルを参照して、それ以外は無視します。THEME_MASTER_CSS_URLが指定されている場合、BI Publisherはそのスタイルを使用します。どちらも指定されていない場合、BI Publisherはベース・スキンで定義されているスタイルを使用します。

イメージ

BI Publisherは特定の要素に基づいてイメージURLを作成します。

イメージにTHEME_CUSTOM_MASTER_IMAGE_PATHが指定されている場合、要求されたイメージがディレクトリ内に存在すると、BI PublisherはTHEME_CUSTOM_MASTER_IMAGE_URL_PREFIXの値を使用してイメージURLを作成します。

THEME_MASTER_IMAGE_PATHが指定されている場合、要求されたイメージがディレクトリ内に存在すると、BI PublisherはTHEME_MASTER_IMAGE_URL_PREFIXの値を使用してイメージURLを作成します。どちらも指定されていない場合、BI Publisherはベース・スキンで定義されているイメージを使用します。