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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド
12c (12.2.1.3.0)
E80600-02
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A スケジューラ構成リファレンス

この付録では、サポートされている各データベースにBI Publisherスケジューラを構成する方法、およびActiveMQをJMSプロバイダとして構成する方法について説明します。

内容は次のとおりです。

概要

Oracle Business Intelligenceプラットフォーム・インストーラによって、スケジューラへの接続が構成され、選択したスケジューラ・データベースにスケジューラ・スキーマがインストールされます。インストールが完了し、サーバーが起動すると、WebLogic JMSキューが設定され、スケジューラが起動します。

この付録の情報は、スケジューラを手動で構成する場合やActiveMQを代替のJMSプロバイダとして設定する場合の参照用です。

スケジューラに関する概念的な情報、追加の管理対象サーバーのインストールと構成に関する情報、およびスケジューラ診断ページの説明については、「スケジューラの構成」を参照してください。

ActiveMQ用のBI Publisherの構成

スケジューラは、デフォルトでWebLogic JMSを使用するように構成されます。また、スケジューラはActiveMQを代替のJMSプロバイダとしてサポートします。

ActiveMQをJMSプロバイダとして使用する場合は、BI Publisherを構成する際に、ActiveMQのドキュメントとともに、次のガイドラインも参照してください。

ActiveMQのインストール

Apache ActiveMQバージョン5.2.0以上をWindows、UNIXまたはLinuxにインストールできます。

ActiveMQドキュメントに記載されているインストール手順に従ってください。

ActiveMQのJNDIサービスとしての登録

ActiveMQをJNDIサービスとして登録するために、activemq.xml構成ファイルを更新します。

ActiveMQを起動すると、JNDIサービスを使用してキューにアクセスできます。

このサービスにアクセスするためのデフォルトのURLは、次のとおりです。

failover://tcp://localhost:61616

この構成を変更するには、apache-activemq-x.x.x\confにあるactivemq.xml構成ファイルを更新します(例: apache-activemq-5.2.0\conf)。

BI Publisherの「スケジューラ構成」ページの更新

BI Publisherの「管理」ページから「スケジューラ構成」ページを開きます。

BI Publisherの「スケジューラ構成」ページを更新する手順は次のとおりです。
  1. BI Publisherの「管理」ページで、「システム・メンテナンス」の下の「スケジューラ構成」をクリックします。
  2. 「JMS構成」リージョンで、ActiveMQを選択します。
  3. ActiveMQのJNDI URLを入力します。たとえば、failover://tcp://localhost:61616です。
  4. プロセッサ当たりのスレッド数を入力します(例: 5)。
  5. 共有一時ディレクトリへのパスを入力します。
  6. 「JMSのテスト」をクリックして、接続をテストします。
  7. 適用」をクリックして、このページに変更を適用します。

ActiveMQ URLは動的に適用されます。キューとトピックがActiveMQに自動的に作成され、いつでもスケジューリングできる状態になります。「スケジューラ診断」ページでチェックすることで、キューを確認できます。または、ActiveMQ Webコンソール(http://localhost:8161/admin)でステータスを確認することもできます。

クォーツ・スケジューラの手動構成

BI Publisherには、HyperionブランドのDataDirect Connect for JDBCドライバが付属しており、このドライバを使用して、データベースにスケジューラ表をインストールし、それらを使用するための接続を設定します。このドライバは、データベース・ベンダーが用意したネイティブJDBCドライバの代替ドライバとして使用できます。

DataDirectドライバを使用可能にするデータベースを選択すると、データベース・ドライバ・クラスの情報が設定画面に自動的に入力されます。ドライバ・ファイルについて必要な追加設定はありません。

BIプラットフォーム・インストーラによって提供されていないDataDirectドライバを使用する場合は、ドライバを手動でダウンロード、インストールおよび構成する必要があります。

DataDirect Connectまたはネイティブのデータベース・ドライバを使用する際の推奨事項

DataDirect Connect for JDBCドライバは、サポートされるデータベース用に提供されています

サポートされるデータベースは次のとおりです。

  • IBM DB2 v8.1、v9.1

  • Microsoft SQL Server 2000、2005

  • Sybase Adaptive Server Enterprise

  • Oracle 9i、Oracle 10g,、Oracle 11g

注意:

「スケジューラ」ページとここに示す一部のデータベース・オプションは、このリリースでサポートされていない場合があります。サポートされるハードウェアとソフトウェアの最新情報は、「システム要件と動作要件」を参照してください。

次の表に、サポートされるスケジューラ・データベース用のドライバの推奨事項を示します。

データベース ネイティブJDBCドライバ DataDirect JDBCドライバ

Oracle 10g、Oracle 11g

推奨

サポート対象

IBM DB2 v8.1、v9.1

サポート対象

推奨

Microsoft SQL Server 2000、2005

サポート対象

推奨

Sybase Adaptive Server Enterprise

サポート対象

推奨

MySQL 4.1.10a-NT, 5.0

サポート対象

提供されていない

スケジューラ・データベースでのユーザーの設定

スケジューラ・データベースへの接続を設定するには、選択したデータベースでユーザーを作成しておく必要があります。

BI Publisherはこのユーザーを使用してデータベースに接続します。データベースのタイプによっては、このユーザーに特定の権限が必要になる場合があります。詳細は、後述のデータベース固有の項を参照してください。

スケジューラ・データベースへの接続とスキーマのインストール

スケジューラのデータベースを設定する一般的な手順は、次のとおりです。後続の各データベースに固有の項も参照してください。

スケジューラ・データベースを設定する手順は次のとおりです。

  1. 管理者資格証明を使用してBI Publisherにログインし、「管理」タブを選択します。
  2. 「システム・メンテナンス」の下の「スケジューラ構成」をクリックします。
  3. 「スケジューラ選択」リージョンで、Quartzを選択します。

    注意:

    「エンタープライズ・スケジューラ・サービス」オプションはOracle Fusion Applications用に予約されています。

  4. 「データベース接続」の次のフィールドに入力します。
    • データベース・タイプ: リストからデータベースを選択します。選択すると、「データベース・ドライバ・クラス」フィールドが、推奨されるドライバ・クラスに自動的に更新されます。

    • 接続文字列: 選択したデータベースの接続文字列を入力します。データベース固有のサンプル文字列は、後述の項を参照してください。

    • ユーザー名およびパスワード: データベースに設定するスケジューラ・ユーザーを入力します。ユーザーは、データベースに接続してテーブルを作成する権限を付与されている必要があります。データベースのタイプによっては、その他の権限が必要となる場合もあります。この章で後述する、該当データベースに固有の項を参照してください。

    • データベース・ドライバ・クラス: データベース・タイプを選択すると、このフィールドは推奨されるドライバに自動的に更新されます。別のドライバを使用する場合は、そのドライバをこのフィールドに指定します。

      注意:

      注意: Oracleデータベース・ドライバおよびDataDirectドライバは、BI Publisherとともにインストールされており、これ以外の設定は必要ありません。その他のデータベースでは、推奨されるネイティブ・ドライバがこのフィールドに自動的に移入されますが、BI Publisherでそのドライバを使用可能にするには、さらに設定が必要となります。

  5. 接続のテスト」をクリックし、BI Publisherがデータベースに接続できることを確認します。接続に失敗した場合、指示のとおりにフィールドに入力し、適切にデータベースを設定したことを確認します。
  6. スキーマのインストール」をクリックし、BI Publisherスケジューラのスキーマをデータベースにインストールします。

Oracle Databaseへの接続

Oracleデータベースに接続する場合は、入力するデータベース・ユーザーに、接続またはセッション作成の権限と表作成の権限があり、そのユーザーに割当て制限が割り当てられていることを確認します(割り当てられていない場合、割当て制限は0になります)。

たとえば、次の例は、ユーザーbipuserを作成します。

SQL> CREATE USER bipuser
   2  IDENTIFIED BY welcome
   3  DEFAULT TABLESPACE USERS
   4  TEMPORARY TABLESPACE TEMP
   5  QUOTA 20G ON USERS
   6  QUOTA 1M ON TEMP;
  
User created. 

 SQL> GRANT CREATE SESSION TO bipuser; -- or "GRANT CONNECT TO bipuser;"

 Grant succeeded. 

 SQL> grant create table to bipuser; 
 
 Grant succeeded.

次の表では、Oracle Databaseに接続する場合の、Oracleネイティブ・ドライバのフィールドについて説明します。

フィールド 説明

データベース・タイプ:

リストからOracle 11gまたはOracle 10gを選択します。

接続文字列:

次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:oracle:thin:@<hostname>:<port>:<oracle SID>次に例を示します。jdbc:oracle:thin:@mydatabaseserver.com:1521:bipscheduler

データベース・ドライバ・クラス:

oracle.jdbc.driver.OracleDriver

IBM DB2データベースへの接続

IBM DB2 v8またはIBM DB2 v9データベースに接続する場合は、スケジューラを構成するために入力するユーザーにページ・サイズが32 Kのテーブルスペースが設定されていることを確認してください。設定されていない場合、テーブルを作成してユーザーに割り当てます。

またユーザーは、データベースに接続しテーブルを作成できる権限が付与されている必要があります。

次の表では、IBM DB2 v8またはIBM DB2 v9データベースに接続するためのDataDirectドライバのフィールドについて説明します。

フィールド 入力内容

データベース・タイプ:

「IBM DB2 v9」または「IBM DB2 v8」をリストから選択します。

接続文字列:

次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:hyperion:db2://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>例:jdbc:hyperion:db2:// mydatabaseserver.com:1433;DatabaseName=bipscheduler

データベース・ドライバ・クラス:

hyperion.jdbc.db2.DB2Driver

Microsoft SQL Serverデータベースへの接続

Microsoft SQL Serverデータベースに接続する場合は、Microsoft SQL Serverが混合モード認証に設定されていることを確認してください。また、スケジューラを構成するために入力するユーザーが、db_ownerロールを持っていることも確認します。

次の表では、Microsoft SQL Server 2000または2005のデータベースに接続するためのDataDirectドライバのフィールドについて説明します。

フィールド 入力内容

データベース・タイプ:

「Microsoft SQL Server 2000」または「Microsoft SQL Server 2005」をリストから選択します。

接続文字列:

接続文字列パラメータjdbc:hyperion:sqlserver://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>を入力します。たとえば、jdbc:hyperion:sqlserver:// mydatabaseserver.com:1433;DatabaseName=bipschedulerとします。

データベース・ドライバ・クラス:

hyperion.jdbc.sqlserver.SQLServerDriver

Sybase Adaptive Server Enterpriseデータベースへの接続

Sybase Adaptive Server Enterpriseデータベースに接続する場合は、データベースでddl in tranモードをtrueに設定してください。このオプションを有効にする方法は、Sybaseのドキュメントを参照するか、データベース管理者に問い合せてください。

次の表では、Sybase Adaptive Server Enterpriseデータベースに接続する場合の、DataDirectドライバのフィールドについて説明します。

フィールド 入力内容

データベース・タイプ:

「Sybase Adaptive Server Enterprise」をリストから選択します。

接続文字列:

接続文字列パラメータjdbc:hyperion:sybase://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>を入力します。たとえば、jdbc:hyperion:sybase://mydatabaseserver.com:4100;DatabaseName=bipschedulerとします。

データベース・ドライバ・クラス:

hyperion.jdbc.sybase.SybaseDriver