Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsレポート作成のためのユーザーズ・ガイド 12c (12.2.1.3.0) E90221-01 |
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この項の各トピックでは、パラメータ・フォーム・オブジェクトの基本的な概念について説明します。高度な概念は、第2.5項「パラメータ・フォーム・オブジェクト」を参照してください。
パラメータは、実行時に値を設定できる変数です(ランタイム・パラメータ・フォーム、コマンドラインなどから)。実行時にSELECT
文を変更する場合や、PL/SQL変数を設定する場合に特に便利です。
Oracle Reports Builderでは、実行時に一連のシステム・パラメータが自動的に作成されますが、ユーザー独自のパラメータを作成することもできます。問合せの任意の部分にある1つのリテラル値または式全体のいずれかを置換するパラメータを作成できます。パラメータは、レポートに条件論理を追加するPL/SQL構成体の内部など、レポート内のどこからでも参照できます。
注意: ユーザー・パラメータは削除したり名前変更したりできますが、システム・パラメータは削除したり名前変更したりできません。 |
パラメータの値は、次の方法で指定できます。
パラメータのデフォルト値を受け入れます(デフォルト値はパラメータのプロパティで設定し、実行時にランタイム・パラメータ・フォームに値を表示するかどうかを制御できます)。
コマンドラインで、引数としてパラメータ値を入力します(該当する場合)。コマンド・ラインで指定したパラメータにより、レポート定義に設定された同等のシステム・パラメータ値がオーバーライドされます。コマンドラインの引数の詳細は、『Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』のコマンドライン・キーワードに関する付録、またはOracle Reportsオンライン・ヘルプを参照してください。
ランタイム・パラメータ・フォームで、パラメータ値をリストから選択するか入力します。
Oracle Reportsでは、次のシステム・パラメータがあらかじめ定義されています。前述の方法で、これらのデフォルト値を変更できます。
表1-1 システム・パラメータの説明
システム・パラメータ | 説明 |
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レポートの印刷時に作成されるレポートの部数です。 |
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次のいずれかです。
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出力デバイスの名前です(ファイル名、プリンタ名、メール・ユーザーIDなど)。 |
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レポートの出力を受け取るデバイスのタイプです( |
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レポートを |
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レポートの印刷方向です( |
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レポートを実行する前に印刷ジョブのダイアログ・ボックスを表示するかどうかを示します。 |
ユーザー・パラメータ
オブジェクト・ナビゲータでパラメータを作成します。
問合せの中でパラメータのバインド参照を使用することにより、パラメータが初めて参照されたときに自動的にパラメータが作成されるようにします(第2.3.4.1項「バインド参照について」を参照)。
関連項目
第4.11.1項「事前定義されたシステム・パラメータの使用」
ペーパー・パラメータ・フォーム・ビュー(第1.6.5項「ペーパー・パラメータ・フォーム・ビューについて」)の各フィールドは、パラメータのプレースホルダとして機能します。これらのフィールドは、ランタイム・パラメータ・フォームに表示されるパラメータのフォーマット属性を定義します。デフォルトでは、「パラメータ・フォーム・ビルダー」で選択したパラメータごとに1つのフィールドが作成されます。
関連項目
ペーパー・パラメータ・フォーム・ビューのボイラープレートとは、実行されるたびにランタイム・パラメータ・フォームに表示されるテキストおよびグラフィックスのことです。たとえば、特定のパラメータを示すラベルは、Reports Builderによって作成されるボイラープレート・テキストです。レイアウトで作成した線やボックスおよび追加されたテキストもボイラープレートとして扱われます。
ボイラープレートを利用すると、ランタイム・パラメータ・フォームをカスタマイズできます。デフォルトでは、ランタイム・パラメータ・フォームに表示される各フィールドについて、ボイラープレート・ラベルが生成されます。
関連項目
Webレポートおよびペーパー・レポートの両方に対してパラメータ・フォームを設計できます。ただし、実行時にランタイム・パラメータ・フォームが表示されるのは、ペーパー・レポート・レイアウトを実行する場合のみです。JSPベースのWebレポートの場合は、ランタイム・パラメータ・フォームはデバッグを目的としてOracle Reports Builderからレポートを実行したときに表示されますが、実行時には表示されません。
レポートはあらゆるWebページで自由に表示できるので、他のポートレットやオブジェクトが多数含まれているWebページ上に1つのオブジェクトとしてレポートを配置したり、レポートのパラメータをパラメータ・フォーム以外のソースから取り出したりすることができます。たとえば、Webページによってページ上のすべてのポートレットにパラメータが設定されることがあります。したがって、レポートがフォーマットされる前にJSPベースのWebレポートのランタイム・パラメータ・フォームを表示することは意味がありません。
ランタイム・パラメータ・フォームが使用できない場合は、パラメータ・フォームを使用するように設計されたJSPベースのWebレポートの必須パラメータに値を設定するには、別の手段を使用する必要があります。次に例を示します。
レポートを設計するときに、すべてのパラメータにデフォルト値を設定します。
URLを使用してレポートを実行するときに、URLを経由してパラメータを設定します。
レポートからコールされるHTMLフォームを作成して、パラメータ値を静的値、またはOracle ReportsのカスタムJSPタグを使用する値リストとして設定します。
レポートがポートレットとしてWebページに表示される場合は、ページ・レベルのパラメータをレポートに渡すことができます。
JSPタグ<rw:reports id="
myReport
" parameters="
yourParameterList
">
を使用します。このyourParameterList
にはJava変数を使用できます。次に例を示します。
<% String myParameterList="userid=scott/tiger&p_deptno+10"; %> <rw:report id="myReport" parameters="<%= myParameterList %>">
JSPベースのWebレポートに対するパラメータ・フォームの作成の詳細は、第42章「JSPベースのWebレポートに対する単純なパラメータ・フォームの作成」を参照してください。
関連項目
第1.6.5項「ペーパー・パラメータ・フォーム・ビューについて」