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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenterアプリケーション・アダプタの使用
12c (12.2.1.3.0)
E91984-01
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1 ソリューションの概要

Oracle WebCenterアプリケーション・アダプタを使用すると、イメージング・ソリューションおよび管理対象添付ファイル・ソリューションなどのビジネス・アプリケーション・ソリューションを構成して、ビジネス・トランザクションでアクセス、表示および操作を容易にできます。

ソリューションには、Oracle WebCenter Content: Imagingを使用してイメージング、キャプチャおよびワークフロー機能を提供するイメージング・ソリューション、およびOracle WebCenter Content Server (Content Server)リポジトリに保存されたドキュメントをビジネス・ユーザーが添付、スキャンおよび取得できるようにする管理対象添付ファイル・ソリューションがあります。

この章の構成は、次のとおりです。

1.1 イメージング・ソリューションの概要

イメージング・ソリューションでは、Oracle WebCenter Content: Imagingを使用するイメージング、キャプチャおよびワークフロー機能が提供されます。構成に応じて、次のようなタスクにイメージング・ソリューションを使用します:

  • ビジネス・アプリケーションからImagingを起動し、ワークフロー・タスクを選択して実行します。選択したタスクを表示すると、そのタスクを取得して使用できるようになり、他のユーザーはそのタスクを使用できなくなります。

  • 添付されているイメージおよびメタデータ値を表示します。権限で許可されている内容に応じて、イメージの表示、注釈付けおよび編集を行うには、Imagingのツールを使用します。

  • イメージおよび関連値をImagingビューアで表示しながら、ビジネス・アプリケーションでエントリを入力します。イメージからのエントリの入力を参照してください

  • タスクのルーティング、取消し、更新、完了など、ワークフロー・タスクに関連するアクションを実行します。

  • 選択されたビジネス・アプリケーション・レコードのサポートするドキュメントをスキャンまたはアップロードします。

  • ビジネス・アプリケーションから移動することなく、ビジネス・アプリケーション・レコードのサポートするイメージを表示します。

1.1.1 イメージング・シナリオ1: 請求書処理

請求書の処理用に構成されたイメージング・ソリューションは次のように動作します。

  1. ワークフロー・プロセスによって自動的にユーザー・ タスクが生成されます。

    請求書がアップロードされると、メタデータ値が割り当てられ、請求書を処理するタスクが生成されます。通常、タスクは、 プロファイルにプールされ、ユーザー・グループはここから選択を行います。複数のプロファイルのタスクにアクセスできます。

  2. 請求書の処理というコマンドを選択するか、この名前のリンクまたはボタンをクリックして、ビジネス・アプリケーションから請求書イメージング・ソリューションを起動します。
  3. 選択したプロファイルに対してリストされたタスクから1つのタスクを選択します。タスクを選択(取得)すると、他のユーザーはそのタスクを使用できなくなります。
  4. 「タスク・ビューア」では、タスクの請求書のイメージを表示し、そのイメージに基づいてビジネス・アプリケーションでエントリを入力し、関連コマンドを実行します。

    その他の アクション・コマンドは、通常、サイド・パネルに表示されます。承認のためにタスクを他のユーザーまたはグループにルーティングしたり、他のユーザーが参照できるようにコメントを追加できます。また、タスクのスキップや、タスクのドキュメントの再スキャンまたは削除を行うこともできます。

  5. タスクを 完了し、必要に応じて別のタスクを開始します。

通常、ビジネス・アプリケーションで変更した内容は、Imagingとの間で同期されます(その逆も同様です)。

1.1.1.1 イメージからのエントリの入力

イメージング・ソリューションが構成されている場合、別のモニターで関連するイメージを表示しながらビジネス・アプリケーションでエントリを簡単に入力できます。たとえば、請求書を処理するには、次の手順を実行します:

  1. ビジネス・アプリケーションの請求書入力ウィンドウで、請求書イメージング・ソリューションを起動します。
  2. タスクを選択します。「タスク・ビューア」ウィンドウで、請求書イメージおよびその関連メタデータ値を表示します。
  3. 請求書入力ウィンドウで、請求書の金額や日付などのエントリを入力します。
  4. 請求書のエントリをビジネス・アプリケーションで保存します。
  5. タスクを完了します。
    • 値がImagingとユーザーのビジネス・アプリケーション間で同期されます。たとえば、Imagingのサマリー値で金額が誤ってリストされているとします。これとは異なる金額を(請求書イメージに基づいて)請求書入力ウィンドウに入力すると、イメージングのメタデータ値が更新されます。

    • 請求書イメージが構成されている場合は、 対応するビジネス・アプリケーション・レコードの添付ファイルとして保存されます。

  6. 追加の請求書レコードを作成するには、手順2から5を繰り返して、表示されたイメージを基に入力します。

1.1.2 イメージング・シナリオ2: 従業員サポート・ドキュメントのキャプチャ

サポートするドキュメントの取込み用に構成されたイメージング・ソリューションは次のように動作します。

  1. ビジネス・アプリケーションから、従業員レコードなどのレコードを取得します。
  2. ドキュメント・イメージング・ソリューションを起動するには、従業員ドキュメントのスキャンというコマンドを選択するか、この名前のリンクまたはボタンをクリックします。
  3. Oracle Distributed Document Captureが起動され、自動的にスキャンが開始される(デスクトップにスキャナが接続されている場合)か、またはデスクトップから電子イメージをアップロードできます。
  4. Oracle Distributed Document Captureで、イメージとともに保存する索引値(メタデータ)を入力します。
  5. 「送信」をクリックして、キャプチャしたドキュメント・イメージおよびそのメタデータをOracle Distributed Document CaptureからImagingに送信します。

1.1.3 イメージングのシナリオ3: 従業員サポート・ドキュメントの表示

サポートするドキュメントの表示用に構成されたイメージング・ソリューションは次のように動作します。

  1. ビジネス・アプリケーションから、従業員レコードなどのレコードを取得します。
  2. ドキュメント・イメージング・ソリューションを起動するには、従業員ドキュメントの表示というコマンドを選択するか、この名前のリンクまたはボタンをクリックします。
  3. 従業員レコードに関連付けられているドキュメントおよびそのメタデータ値のリストから、ドキュメントを選択します。
  4. ドキュメントがイメージング・ビューアに表示されます。ここでは、ドキュメントのイメージを表示したり、適切な権限がある場合には、注釈や改訂を適用できます。

1.2 管理対象添付ファイル・ソリューションの概要

管理対象添付ファイル・ソリューションを使用すると、Oracle WebCenter Content Serverリポジトリに保存された添付ファイルをビジネス・ユーザーが添付、スキャン、保存および取得できるようになります。Content Serverリポジトリを使用すると、ユーザーは企業全体を通して、コンテンツを安全で正確かつ最新の状態で表示、共同処理およびリタイアできるようになります。

構成に応じて、次のようなタスクに管理対象添付ファイル・ソリューションを使用します。

  • 新規ドキュメントをContent Serverにチェックインし、選択したビジネス・アプリケーション・エンティティに添付します

  • Oracle Distributed Document Captureを使用して、ドキュメントを選択したビジネス・アプリケーションに添付しながらスキャンおよびインポートします。

  • ネイティブ・アプリケーション、Web表示可能フォーマットまたはAutoVueビューア(構成されている場合)でドキュメントを開きます

  • 選択したビジネス・アプリケーション・エンティティからドキュメントを添付解除します

  • Content Serverを検索し、ドキュメントをContent Serverリポジトリから選択したビジネス・アプリケーション・エンティティに添付します。検索結果内で検索してドリルダウンします。

  • ドキュメントをチェックアウトし、他のユーザーが変更しないようにロックします

  • ドキュメントのメタデータ値を変更します

  • 構成されている場合は、以前に添付されたリビジョンを表示して添付ファイル・リビジョンを更新します

  • 添付ドキュメントの情報を表示します

1.2.1 添付ファイル・シナリオ1: 従業員アイデンティティ・ドキュメントのキャプチャ

パスポートなどの従業員ドキュメントのキャプチャ用に構成された管理対象添付ファイル・ソリューションは、次のように動作します。

  1. ビジネス・アプリケーションから、従業員レコードなどのレコードを取得します。
  2. 管理対象添付ファイル・ソリューションを起動するには、従業員ドキュメントのスキャンというコマンドを選択するか、この名前のリンクまたはボタンをクリックします。
  3. Oracle Distributed Document Captureが起動され、自動的にスキャンが開始される(デスクトップにスキャナが接続されている場合)か、またはデスクトップから電子イメージをアップロードできます。
  4. 添付ファイル設定を選択します。ドキュメントのスキャンをクリックしてから、Oracle Distributed Document Captureでイメージとともに保存する索引値(メタデータ)を入力します。
  5. 「送信」をクリックして、キャプチャしたドキュメント・イメージおよびそのメタデータをOracle Distributed Document CaptureからContent Serverに送信します。
  6. 「リフレッシュ」ボタンをクリックし、選択した従業員レコードの添付としてリストされた、新規スキャン済またはインポート済ドキュメントを表示します。

1.2.2 添付ファイル・シナリオ2: 従業員アイデンティティ・ドキュメントの表示および編集

従業員アイデンティティ・ドキュメントの表示用に構成された管理対象添付ファイル・ソリューションは、次のように動作します:

  1. ビジネス・アプリケーションから、従業員レコードを取得します。
  2. 添付ファイル・ソリューションを起動するには、従業員ドキュメントの表示というコマンドを選択するか、この名前のリンクまたはボタンをクリックします。
  3. 従業員レコードの添付ファイルをリストした「管理対象添付ファイル」ページが表示されます。
  4. 添付ファイルがユーザーまたは他のユーザーによりチェックアウトされた場合、添付ファイルにリビジョン番号が表示される場合があります。リビジョン固有モードが構成されて旧リビジョンが添付されている場合、旧添付リビジョンを表示するか、新規リビジョンを表示してそれを新規添付バージョンにするかのいずれかを実行できます。
  5. 添付ドキュメントの「編集」アイコンを選択します。ユーザーがドキュメントを更新したため、ドキュメントはユーザーに対してチェックアウトされており、他のユーザーは編集できません。改訂済ドキュメントをチェックインすると、ドキュメントのリビジョン番号が増加します。
  6. ドキュメントがContent Server またはAutoVueビューアに表示されます。ここでは、ドキュメントのイメージを表示したり、適切な権限がある場合には、注釈や改訂を適用できます。