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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JMSリソース・アダプタの管理
12c (12.2.1.3.0)
E90334-01
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6 アウトバウンドJMSメッセージの送信

次の各項では、JMSリソース・アダプタを使用したJMSメッセージの送信方法について説明します。

JMSリソース・アダプタ・アウトバウンド通信の基本

JMSリソース・アダプタはWebLogic JMSクライアントのシン・ラッパーです。ユーザーは、接続クライアントIDをRESTRICTED(制限付き)またはUNRESTRICTED(制限なし)のいずれかに、サブスクリプションをSharable(共有可能な)またはExclusive(排他的)のいずれかに設定するよう選択できます。

アウトバウンド接続の定義

JMSリソース・アダプタは事前定義された多くのJMS接続ファクトリを提供します。各JMS接続ファクトリ・インタフェースには、独自の<connection-definition>要素があります。各<connection-definition>は、Java Connector Architecture仕様によって要求されるクラスおよびインタフェースと、追加の構成プロパティを定義します。

JMSリソース・アダプタの接続ファクトリ

JMSリソース・アダプタでは次の接続ファクトリがサポートされます。

  • WebLogic JMS non-XA ConnectionFactory

  • WebLogic JMS non-XA QueueConnectionFactory

  • WebLogic JMS non-XA TopicConnectionFactory

  • WebLogic JMS XA ConnectionFactory

  • WebLogic JMS XA QueueConnectionFactory

  • WebLogic JMS XA TopicConnectionFactory

「JMSリソース・アダプタのra.xmlファイルの例」ra.xmlファイルの<outbound-resourceadapter>要素を参照してください。

JMSリソース・アダプタ接続ファクトリのプロパティの構成

JMSリソース・アダプタでは、ra.xmlファイルまたは、JMSリソース・アダプタのアウトバウンドの構成プロパティに説明されているようにJMSリソース・アダプタがデプロイされている外部アプリケーション・サーバーのJava EEコンテナに設定できる追加の構成プロパティがサポートされています。

次に、追加の構成パラメータを使用したWebLogic XA接続ファクトリの例を示します。

. . . 
<connection-definition>
          <managedconnectionfactory-class>
              weblogic.jms.ra.WLManagedXAConnectionFactory
          </managedconnectionfactory-class>
          <config-property>
            <config-property-name>LoggerName</config-property-name>
            <config-property-type>java.lang.String</config-property-type>
            <config-property-value>weblogic.jms.ra</config-property-value>
          </config-property>
          <config-property>
            <config-property-name>LogLevel</config-property-name>
            <config-property-type>java.lang.String</config-property-type>
            <config-property-value>FINEST</config-property-value>
          </config-property>
          <config-property>
            <config-property-name>group</config-property-name>
            <config-property-type>java.lang.String</config-property-type>
            <config-property-value></config-property-value>
          </config-property>
          <config-property>
            <config-property-name>rpResourceLocation</config-property-name>
            <config-property-type>java.lang.String</config-property-type>
            <config-property-value></config-property-value>
          </config-property>
          <config-property>
            <config-property-name>autoCloseSession</config-property-name>
            <config-property-type>java.lang.Boolean</config-property-type>
            <config-property-value>false</config-property-value>
          </config-property>
          <connectionfactory-interface>
              weblogic.jms.ra.WLXAConnectionFactoryInterface
          </connectionfactory-interface>
          <connectionfactory-impl-class>
              weblogic.jms.ra.WLXAConnectionFactory
          </connectionfactory-impl-class>
          <connection-interface>
              weblogic.jms.ra.WLXAConnectionInterface
          </connection-interface>
          <connection-impl-class>
              weblogic.jms.ra.WLXAConnection
          </connection-impl-class>
        </connection-definition>
. . .

JMSリソース・アダプタ・アウトバウンド接続の制限

次の接続管理の制限に注意してください。

  • WebLogic JMSクライアントの自動フェイルオーバー機能を使用すると、サーバーまたはネットワークに障害が発生した場合、JMSクライアントはクラスタ内の使用可能な別のサーバー・インスタンスに自動的に再接続できるようになります。この機能によって、管理対象接続に最適な介在トランザクション・マネージャ(ITM)を関連付けることができるJMSリソース・アダプタの機能が妨げられますJMSリソース・アダプタはこの機能を自動的に無効化し、アプリケーション・コードが自動的な再接続をプログラムによって有効化しようとする場合に、例外をスローします。

  • UPおよびDOWNイベントは、現在WebLogic Serverでサポートされていません。また、特定のWebLogic Serverインスタンスへの接続を作成することはできません。接続不良が再使用される前に、パージ中のJMSリソース・アダプタ接続ではそれらが即時に識別されない可能性があるため、これにより、接続不良の使用が繰り返されます。

  • 現在UPイベントがWebLogic Serverでサポートされていないため、JMSリソース・アダプタで接続のリバランスはサポートされません。

  • JMSリソース・アダプタ・アウトバウンドの実装では、アウトバウンド・アプリケーションが通信しているクラスタの管理対象サーバー・インスタンスのUPおよびDOWNイベントは認識されません。この制限のため、次に注意してください。

    • パージ中のJMSリソース・アダプタ接続では、接続不良が再使用される前にそれを即時に識別できない可能性があるため、接続不良の使用が繰り返される場合があります。

    • JMSリソース・アダプタでは、自動リバランス接続はサポートされていません。

アウトバウンド・メッセージをロード・バランシングする方法の理解

WebLogic Serverクラスタは、同時に動作し、連携して高度なスケーラビリティと信頼性を実現する複数の管理対象サーバー・インスタンスで構成されます。JMS分散宛先には通常、複数の管理対象サーバー・インスタンスに分散されたメンバー・セットが含まれており、各メンバーは個々のJMSサーバー・インスタンスでホストされています。『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のWebLogic Serverクラスタリングの理解に関する項を参照してください。

次の各項では、JMSリソース・アダプタによってWebLogic JMSアウトバウンド通信をロード・バランシングする方法について説明します。

接続ファクトリを使用したRMIロード・バランシング

JMSリソース・アダプタでは、異なるWebLogic Serverインスタンスを指す接続およびセッションを作成するために、WebLogic JMS接続ファクトリを使用したRMIオブジェクトのロード・バランシングがサポートされています。

『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のクラスタでのロード・バランシングに関する項を参照してください。

分散宛先へのメッセージのロード・バランシング

WebLogic分散宛先(DD)へのロード・バランシングは、追加構成を指定せずに自動的にサポートされています。DDは、JMSリソース・アダプタからは単一の論理的な宛先にみえます。分散宛先とそのメンバーの両方が、WebLogic JNDIに通知されます。JMSリソース・アダプタの管理対象接続が指すインスタンスとは異なるWebLogic Serverインスタンス上の分散宛先のメンバーにメッセージをロード・バランシングする場合、管理対象接続の介在トランザクション・マネージャ(ITM)は、必要に応じて、XAのコールを別のWebLogic Serverインスタンス上の対応するトランザクション・コーディネータに透過的に引き継ぐことによって、そのインスタンスに送信されたメッセージを登録できます。

注意:

恒久サブスクリプションの作成、使用およびサブスクライブ解除を行う場合は、個々の分散トピック・メンバーを参照する必要があります。

アウトバウンド通信のトランザクション・サポートの構成

JMSリソース・アダプタは、Java Connector Architecture標準に従って、WebLogic JMSを使用したアプリケーションに対するアウトバウンドXA機能を提供します。詳細は、「アウトバウンド通信のトランザクション・サポート」を参照してください

アウトバウンド通信の認証の構成

ra.xmlファイルのauthentication-mechanism要素を、Java Connector Architectureセキュリティに説明されているように構成します。