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サーバー: 構成: 移行

構成オプション     関連タスク     関連トピック

クラスタ・サーバーで障害が発生したときに、WebLogic Serverによってサーバーとそのサービスを自動的に別のマシンで再起動(別のマシンに移行)できます。または、このサーバーのJMS関連サービス(JMSサーバー、SAFエージェント、パス・サービス、カスタム永続ストアなど)とJTAトランザクション回復サービスを手動で別のサーバーに移行できるように、これらのサービスのオプションを構成できます。また、JTAトランザクション回復サービスが自動的に別のサーバーに移行されるように指定することもできます。

このページでは、サーバーの移行の有効化、またはサービスのみの移行の構成を行います。

構成オプション

名前 説明
候補マシン

クラスタが指定する候補マシンのリストを限定します。(このサーバーにおいて自動移行を有効にし、一連の候補マシンでクラスタを構成する必要があります。)

このサーバーで障害が発生し、自動移行が有効になっていた場合、ノード・マネージャが自動的に再起動を行います。デフォルトでは、ノード・マネージャは(クラスタで構成した優先度に従って)クラスタが指定する任意の候補マシンでサーバーを再起動します。デフォルト設定を変更するには、このサーバーの候補マシン・リストを使用して、クラスタ全体の候補のサブセットを作成します。また、優先度を変更することも可能です。

MBean属性:
ServerMBean.CandidateMachines

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

サーバーの自動移行を有効化

サーバーで障害が発生した場合に、ノード・マネージャが自動的に別マシンでこのサーバーおよびサービスを再起動できるかどうかを指定します。

MBean属性:
ServerMBean.AutoMigrationEnabled

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

JMSサービスの候補サーバー

このサーバーのJMS関連サービス(JMSサーバー、SAFエージェント、パス・サービス、WebLogic永続ストアなど)のバックアップとして使用するクラスタ内のサーバーを選択します。

JTA移行ポリシー

この移行可能なターゲットでホストされるサービスに対して使用する移行ポリシーのタイプを定義します。有効なオプションは次のとおりです:

  • サービスの手動での移行のみ

    この移行可能なターゲットでホストされるサービスの自動移行は行われないことを示します。

  • Auto-Migrate Exactly-Once Services

    候補サーバーのリストにある管理ターゲット・サーバーが1つ以上動作しているかどうかを示します。この移行可能ターゲットでホストされるサービスは、サーバーが失敗するか管理者によって(正常または強制的に)シャットダウンされた場合に、クラスタ内のいずれかの場所でアクティブ化されます。たとえば、推奨のベストプラクティスは、移行可能ターゲットにパス・サービスがホストされている場合にこのポリシーを使用することです。そのようにすると、対応する優先サーバーが失敗したりシャットダウンされたりした場合に、パス・サービスが自動的に別の候補サーバーに移行し、クラスタ内で常にアクティブな状態となります。

    ノート:
    この値を指定すると、ターゲットが1つのサーバー・メンバーにグループ化される場合があります。たとえば、必ず1回の指定された移行可能ターゲットが5つあり、クラスタ内で管理ターゲット・サーバーが1つのみ起動されている場合、5つのターゲットすべてがそのサーバー上でアクティブ化されます。
    このポリシーはJTAサービスの移行には適用されません。

  • Auto-Migrate Failure-Recovery Services

    この移行可能ターゲットのユーザー優先サーバー(User Preferred Server: UPS)が起動している場合にのみ、移行可能ターゲットでホストされているサービスが起動することを示します。管理者が手動でUPSを正常または強制的にシャットダウンした場合、障害回復サービスは移行しません。ただし、内部エラーによってUPSが失敗した場合、サービスは別の候補サーバーに移行されます。そのような候補サーバーが(手動シャットダウンまたは内部障害のために)使用できない状態の場合、移行フレームワークではまずサービスをそのUPSサーバー上で再アクティブ化しようとします。その時点でUPSサーバーが利用できない場合、そのサービスは別の候補サーバーに移行されます。

  • Auto-Migrate Shutdown-Recovery Services

    サーバーが管理上(正常にまたは強制的に)停止された場合に、この移行可能ターゲットでホストされているサービスが候補サーバーのいずれかに移行されることを示します。リカバリが実行されると、サービスは障害が発生したサーバーに戻されます。

MBean属性:
MigratableTargetMBean.MigrationPolicy

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

JTA候補サーバー

現在のサーバーのJTAログ・ファイル(WebLogicデフォルト永続ストア内)へのアクセスを可能にするサーバーを選択します。

障害が発生したサーバーのトランザクション回復サービスを同一クラスタ内の別のサーバー(バックアップ・サーバー)に移行するには、バックアップ・サーバーから障害が発生したサーバーのトランザクション・ログ・ファイルにアクセスできなければなりません。WebLogic Serverでは、WebLogicデフォルト永続ストアにトランザクション・ログ・ファイルが格納されます。そのため、プライマリ・サーバーとそのバックアップとして機能するサーバーの両方で使用できる共有可能なストレージ・ソリューション(たとえば、ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)デバイスやデュアルポート・ディスク)のファイル・システムにデフォルト永続ストアのデータ・ファイルが格納されるように構成する必要があります。サービスの自動移行オプションを使用する場合、デフォルト永続ストアをJTAおよびその他の移行可能なサービスで共有することはできません。JTAおよびその他の非移行可能サービスでのみ同じデフォルト永続ストアを共有できます。

移行前スクリプトのパス

移行可能なターゲットが実際にアクティブ化される前に実行する移行前スクリプトのパスを指定します。スクリプトはMIDDLEWARE_HOME/user_projects/domains/mydomain/bin/service_migrationディレクトリに配置する必要があります

移行可能なターゲットをアクティブ化する前に、スクリプトが指定されていて、かつノード・マネージャが使用可能な場合は、スクリプトが実行されます。使用できるノード・マネージャがない状態でスクリプトを指定すると、移行時にエラーが生じます。

スクリプトが失敗するかみつからなかった場合は、現在のサーバーで移行は続行されなくなり、次の適当なサーバー上で移行が試行されます。候補サーバー・リスト内の次のサーバーか、候補サーバー・リストがない場合はクラスタ内の次のサーバーが使用されます。

MBean属性:
MigratableTargetMBean.PreScript

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

移行後スクリプトのパス

移行可能なターゲットが完全に非アクティブ化された後で実行する移行後スクリプトのパスを指定します。スクリプトはMIDDLEWARE_HOME/user_projects/domains/mydomain/bin/service_migrationディレクトリに配置する必要があります

移行可能なターゲットを非アクティブ化した後、スクリプトが指定されていて、かつノード・マネージャが使用可能な場合は、スクリプトが実行されます。使用できるノード・マネージャがない状態でスクリプトを指定すると、移行時にエラーが生じます。

MBean属性:
MigratableTargetMBean.PostScript

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

移行後スクリプトが失敗した場合に自動移行を取り消す

非アクティブ化後スクリプトの実行中の障害が移行にとって致命的かどうかを指定します。

致命的な場合は、管理者がそのターゲットをサーバーに手動で移行して非アクティブ化するまで、移行可能なターゲットは自動的に移行されません。

ノート:この値を有効にすると、「必ず1回」の保証が弱くなります。この機能は、非アクティブ化後スクリプトが失敗した場合に、より危険なデータの破損を防ぐために提供されています。また、この値が有効な場合、移行可能ターゲットが非アクティブ化された後や、移行可能ターゲットをホストするサーバーまたはマシンがクラッシュあるいはネットワークから分離した後に、移行フレームワークでスクリプトが1回以上呼び出されることがあります。このようなシナリオで複数回呼び出された場合、スクリプトから異なる終了値が戻されないことが予期されます。

MBean属性:
MigratableTargetMBean.PostScriptFailureFatal

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

移行後スクリプトを別のマシンで実行できるようにする

別のマシン上で非アクティブ化後スクリプトの実行を許可するかどうかを指定します。

通常、移行が行われるとき、サービスの現在の場所で非アクティブ化後スクリプトが実行され、サービスの新しい場所でアクティブ化前スクリプトが実行されます。現在の場所がなんらかの理由でアクセスできない場合、サービスの新しいマシン上でスクリプトを実行しても安全かどうかを確認するために、この値がチェックされます。

非アクティブ化後スクリプトがネットワーク・リソースへのアクセスを制御しており、現在のマシンからのデータを必要としない場合に、この機能は便利です。

MBean属性:
MigratableTargetMBean.NonLocalPostAllowed

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

厳密な所有権チェックを有効化

フェイルバックを行うTRSの現在のオーナーが見つからない場合、起動を続行するかどうか。この属性はクラスタ内のサーバーにとってのみ意味があります。

trueの場合、この状況においてサーバーの起動は失敗します。

falseの場合、サーバーはフェイルバックを試行しないで、起動を続行します。

MBean属性:
JTAMigratableTargetMBean.StrictOwnershipCheck

関連タスク

関連トピック


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