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Oracle® Enterprise Manager Oracle Exadata Database Machineスタート・ガイド
13c リリース2
E78873-02
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2 インストールおよびデプロイメント

この章では、Oracle Exadataプラグインのデプロイの手順について説明します。次の内容について説明します。

2.1 Oracle Exadataプラグイン・デプロイメントの前提条件

Oracle Exadataプラグインをデプロイする前に、次の前提条件が満たされていることを確認してください。

2.1.1 データベース・サーバーのILOMサービス・プロセッサ・ユーザーの作成

Enterprise ManagerエージェントがILOMサービス・プロセッサと通信するためには、ILOMサービス・プロセッサで特定のユーザーIDが設定されている必要があります。

注意:

特定のユーザーIDを追加するには、ILOMサービス・プロセッサに対する管理者レベルの権限が必要です。

特定のILOMユーザーIDを追加するには、ILOMサービス・プロセッサWebインタフェース、ILOM CLIまたはipmitoolコマンドを使用できます。この例では、ILOM CLIを使用します。

セキュリティ上の理由で、この例のILOM CLIコマンドではILOMサービス・プロセッサのルート・ユーザーIDは表示されません。

  1. rootとしてサービス・プロセッサにログインします。
    # ssh root@[Service Processor IP]
    Password:
    
  2. usersディレクトリに移動します。
    # cd /SP/users
    
  3. oemuserユーザーおよびパスワードを作成します。
    # create oemuser
    
    Creating user...
    Enter new password: ********
    Enter new password again: ********
    
    Created /SP/users/oemuser
    
  4. 新しいユーザーのディレクトリに移動し、ロールを設定します。
    # cd oemuser
    /SP/users/oemuser
    
    set role='cro'
    Set 'role' to 'cro'
    
  5. 最新のシステム・イベントを10件リストして、手順3で作成したILOMユーザーIDをテストします。
    • Exadata X2からX4では、次のようにします。

      # ipmitool -I lan -H <ilom_hostname> -U oemuser -P oempasswd -L USER sel list last 10
      
    • Exadata X5-2では次のようにします(-I lanplusコマンド・オプションが必要です)。

      # ipmitool -I lanplus -H <ilom_hostname> -U oemuser -P oempasswd -L USER sel list last 10
      
  6. Oracle Database Machineの他のコンピュート・ノードILOMサービス・プロセッサに対して、手順1から5を繰り返します。

2.1.2 ソフトウェア・バージョンの確認

次のソフトウェアのバージョンを確認します。

2.1.2.1 Exadata Storage Server Software

サポートされているバージョンは、Exadata Storage Server Software 11gリリース2です(特定リリース・バージョンの詳細はExadata Softwareのサポートを参照)。Exadataセルのセル・ソフトウェア・バージョンを確認するには、rootcelladminまたはcellmonitorユーザーとしてsshでExadataセルに接続します。次を実行します。

# cellcli -e 'list cell detail'

出力で"releaseVersion"を探します。

2.1.2.2 ILOM ipmitool

Enterprise Managerで必要なipmitoolソフトウェア・バージョンは、Oracle Solarisの場合は1.8.10.4以上、Oracle Linuxの場合は1.8.10.3です。ソフトウェア・バージョンを表示するには、次の手順を実行します。

  • Oracle Linuxの場合、クラスタのデータベース・サーバーの1つで、次のコマンドをrootユーザーとして実行します。

    # dcli -g ~/dbs_group -l root ipmitool –V

    注意:

    dbs_groupファイルには、コンピュート・ノードのホスト名(各行に1つずつ)のリストが含まれています。ファイルが存在しない場合、dcliコマンドを実行する前に、このファイルを作成します。

  • Oracle Solarisの場合、クラスタの各データベース・サーバーで次のコマンドを実行します。

    # /opt/ipmitool/bin/ipmitool -V

2.1.2.3 インフィニバンド・スイッチ

環境内のインフィニバンド・スイッチのバージョンを確認するには、次の手順を実行します。

  1. (sshを使用して)インフィニバンド・スイッチの管理インタフェースにログオンします。
  2. 次のコマンドを実行します。
    # nm2version
    

    出力は次のようになります。

    # nm2version
    Sun DCS 36p version: 1.1.3-2
    

    この例は、モニター対象のプラグインをデプロイするためにサポートされている構成を示しています。

  3. nm2versionコマンドを実行した結果、次のような出力が返されたとします。
    # nm2version
    NM2-36p version: 1.0.1-1
    

    この場合は、インフィニバンド・スイッチ・ファームウェアをアップグレードする必要があります。次の場所にあるMy Oracle Support (MOS)のドキュメント888828.1に示されている手順に従ってください。

    https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&doctype=REFERENCE&id=88882

2.1.2.4 PDUファームウェア

必要なPDUファームウェア・バージョンは1.04以上です。現行バージョンは、PDUのWebインタフェースにログインして取得できます。画面左側のモジュール情報をクリックすると、PDUファームウェア・バージョンが表示されます。

PDUのソフトウェア更新は、次のサイトで入手できます。

https://updates.oracle.com/Orion/PatchDetails/process_form?patch_num=12871297

2.1.2.5 KVMアプリケーション

必要なKVMアプリケーション・ソフトウェア・バージョンは1.2.8以上です。現行バージョンは、KVMのWebインタフェースにログインして取得できます。画面左側でユニット表示→「アプライアンス」→アプライアンス設定を選択して「バージョン」をクリックすると、アプリケーション・ソフトウェア・バージョンが表示されます。

KVMのソフトウェア更新は、次のサイトで入手できます。

http://www.avocent.com/Support_Firmware/MergePoint_Unity/MergePoint_Unity_Switch.aspx

2.1.2.6 グリッド・インフラストラクチャ/DBクラスタ

検出の前に、グリッド・インフラストラクチャ/DBクラスタが稼働している必要があります。

2.1.3 名前解決の確認

Enterprise Manager OMSサーバーでは、各コンピュート・ノードへの直接のネットワーク・アクセスが必要です。コンピュート・ノードの名前がOMSノードのDNSに登録されていない場合、各OMSの/etc/hostsファイルに手動で入力する必要があります。

各コンピュート・ノードでは、ILOMサーバー、PDU、ストレージ・セル・ノード、およびインフィニバンド・スイッチとCiscoスイッチのホスト名を解決できることを確認する必要があります。また、これらのコンポーネントの名前がDNSに登録されていない場合、エントリは各コンピュート・ノードの/etc/hostsファイルに追加できます。

Enterprise Manager Cloud Control 13cからExadata Database Machineコンポーネントを管理するには、ローカル・マシンがCloud Control 13cのホスト名を解決できる必要があります。

ローカル・マシンからExadata Database Machineコンポーネントのいずれかに直接アクセスするには、ローカル・マシンがこれらのコンポーネントの名前を解決できる必要もあります。

2.1.4 ファイアウォールの構成の確認

ファイアウォールの構成を確認するには、次の手順を実行します。

  1. pingの許可

    多くのセキュア・ネットワーク環境では、通常、pingサービスを無効にします。Enterprise Managerでは、pingを使用して、Exadata Database Machineコンポーネントの基本的な機能とステータスを確立します。

    • コンピュート・ノードでは、OMSサーバーからpingサービスとポートが有効になっている必要があります。

    • 他のすべてのExadata Database Machineコンポーネント(ILOMサーバー、PDU、ストレージ・セル・ノード、インフィニバンド・スイッチおよびCiscoスイッチ)では、pingサービスとポートが(エージェントが実行中の)コンピュート・ノードから有効になっている必要があります。

    注意:

    pingトラフィックのオーバーヘッドは最小限です。エージェントは5分ごとにターゲットのpingを行います。

  2. データベース・ポートのオープン

    データベースのリスナー・ポートは、Enterprise ManagerのOMSサーバーに対してオープンする必要があります。Exadata Database MachineのデータベースはSCANリスナーを使用するため、ポートは基本のコンピュート・ノード、コンピュート・ノードの仮想IPおよびスキャン・リスナーのアドレスに対して、オープンする必要があります。

    たとえば、Exadata Database Machineクオータ・ラックが2つのコンピュート・ノード(exadbnode1.example.comexadbnode2.example.com)で構成されていて、リスナーがポート1521を使用している場合、ポート1521は次のアドレスのEnterprise Managerサーバーに対してオープンする必要があります。

    • コンピュート・ノードのホスト名: exadbnode1.example.comおよびexadbnode2.example.com

    • 各計算ノードの仮想IP: exadbnode1-vip.example.comおよびexadbnode1-vip.example.com

    • スキャン・リスナーのホスト名: scan-exadatadb

  3. Enterprise Managerアップロード・ポートのオープン

    Enterprise Manager Cloud Control 13cエージェントはEnterprise Managerサーバーのアップロード・サービスへのアクセス権が必要です。通常、HTTPアップロードにはポート4889、HTTPSアップロードにはポート4900で構成されています。割当て済のポートを確認するには、OMSサーバーのコマンドラインで、次のコマンドを実行します。

    $ emctl status oms -details
    

    これらのポートは各コンピュート・ノードでオープンする必要があります。

  4. エージェント・ポートのオープン

    OMSサーバーは、各コンピュート・ノードで、Enterprise Manager Cloud Control 13cエージェントのHTTPまたはHTTPSポートに接続できる必要があります。デフォルトのエージェント・ポートは3872です。ポート3872を使用できない場合、ポート1830から開始して、次に使用可能になるポートを使用します。

    使用されているポートを識別するには、次の手順を実行します。

    • コンピュート・ノードのコマンドラインで、次のコマンドを実行します。

      $ emctl status agent
      
    • あるいは、次のディレクトリのemd.propertiesファイルでEMD_URLプロパティの値を確認することもできます。

      <AGENT_HOME>/agent_inst/sysman/config
      
  5. SSHポートのオープン(ポート22)

    Enterprise Manager Cloud Control 13cエージェントでは、モニターするExadata Database Machineコンポーネントへのsshアクセス権が必要です。エージェントはコンピュート・ノードで実行されるので、ストレージ・セル、ILOM、PDU、KVM、インフィニバンド・スイッチおよびCiscoスイッチのそれぞれのsshポート22を各コンピュート・ノードに対してオープンする必要があります。

    注意:

    emkitではsshアクセス権が構成されていますが、最初にポートをオープンする必要があります。

  6. UDPトラフィック(SNMPポート)の許可(ポート162)

    すべてのExadata Database Machineコンポーネントは、SNMPトラップをコンピュート・ノードで実行中のエージェントに送信できる必要があります。SNMPではUDPプロトコルが使用されるので、エージェント・ポートおよびポート162をストレージ・セル、ILOM、インフィニバンド・スイッチ、Ciscoスイッチ、およびエージェント間のUDPトラフィックに対してオープンする必要があります。

表2-1 ファイアウォール・ポート

コンポーネント Pingサービスおよびポート SNMP* SSH(ポート22) 備考

PDU

リモート・エージェントから

コンピュート・ノードILOM

リモート・エージェントから

  1. リモート・エージェントはdom0にSSHで接続できる必要があります。

  2. ipmitoolにアクセスする必要があります。

  3. dom0へのSNMPポートをオープンする必要があります。

dom0

EM OMSサーバーから

セル

リモート・エージェントから

InfiniBandスイッチ

リモート・エージェントから

Ciscoスイッチ

リモート・エージェントから

KVM

リモート・エージェントから

KVMを持たないX5では、必要ない場合があります

OMS

アップロード用http/httpsポート - 通常は3872

エージェント

OMSサーバーは、各コンピュート・ノードで、Enterprise Manager Cloud Control 12cエージェントのHTTPまたはHTTPSポートに接続できる必要があります。デフォルトのエージェント・ポートは3872です。ポート3872を使用できない場合、ポート1830から開始して、次に使用可能になるポートを使用します。

* SNMPではUDPプロトコルが使用されるため、エージェント・ポートおよびポート162をUDPトラフィック用にオープンする必要があります

2.1.5 IPv6環境のサポートの有効化

注意:

Internet Protocol version 6 (IPv6)は、ネットワーク上のコンピュータの識別と位置特定のシステムを提供し、インターネットでトラフィックをルーティングする通信プロトコルであるInternet Protocol (IP)の最新バージョンです。

IPv6ベースのクライアントまたは管理ネットワーク上でExadata Database Machine検出を実行するには、デュアル・スタック(IPV4およびIPV6)をサポートするホストにエージェントをデプロイする必要があります。

コンピュート・ノード・ホストがIPv6ベースのホストである場合、IPV4とIPV6の両方をサポートするリモート・ホストにエージェントをデプロイし、「リモート・エージェント」ベースの検出を実行します。

このエージェント・デプロイメントは、IPV6をまだサポートしていないDBマシン(インフィニバンド・スイッチやPDUなど)のコンポーネントのモニタリングに必要です。詳細は、My Oracle Supportで入手可能なExadata Database MachineのIPv6サポート・ステータス(Doc ID 2056895.1)を参照してください。
https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2056895.1

注意:

仮想化されたDBマシンについては、仮想化されたExadata Database Machineの検出の説明に従って、最初にVIターゲット検出を行う必要があります。

2.1.6 Oracle SuperClusterの前提条件

表2-2に、Oracle SuperClusterハードウェア構成でサポートされている、OneCommandおよびConfig-O-Matic (COM)の必要なバージョンを示します。

表2-2 Oracle SuperClusterの前提条件

ハードウェア構成 OneCommandのバージョン Config-O-Maticのバージョン

M6-32

databasemachine.xmlのみ

14.063以降

1.6.4以降

T5-8

databasemachine.xml

14.042以降

1.5.8 COM以上

T5-8

catalog.xml (非Java OneCommand)

該当なし

1.5.4 COM以下

T4-4

catalog.xmlのみ

注意: T4-4 Oracle SuperClusterが「製造中止」であるため、このエントリは既存のシステムにのみ使用されます。

該当なし

1.1.6 COM以下

2.2 ユーザー・ロール

Exadata Storage Serverを管理するには、ロールを作成して、各管理者にロールを割り当てる必要があります。これらのロールを作成することにより、各ユーザーの権限(プラグインの削除またはレポートへのアクセスなど)を制限します。Oracle Exadata Database Machineの管理を参照してください。

2.3 Enterprise Managerエージェントのインストール

注意:

Enterprise Manager Exadataの検出では、コンピュート・ノードに対して管理ネットワーク・ホスト名またはクライアント・ネットワーク・ホスト名のいずれかが使用できます。コンピュート・ノードにEnterprise Managerエージェントをインストールする際には、Oracle Clusterwareで使用しているのと同じホスト名を使用する必要があります。

クラスタ内のノードのホスト名を識別するには、いずれかのコンピュート・ノードでolsnodesコマンドを実行します。Enterprise Managerエージェントのホスト名を指定する際には、ドメイン名が含まれている完全修飾ホスト名を使用することをお薦めします。

Enterprise Managerエージェントをインストールするには、2つの方法があります。ご使用の環境に適した方法を選択してください。

注意:

  • すべての前提条件が満たされていることを確認します。エージェントのインストールの前提条件(Solaris 11のみ)を参照してください。

  • Enterprise Managerエージェントは、Database Machineのすべてのコンピュート・ノードにデプロイする必要があります。コンピュート・ノードのホスト・ターゲット名は、完全修飾ホスト名(dbm1db01.mydomain.comなど)にする必要があります。

  • コンピュート・ノードのホスト・ターゲット名に、完全修飾ホスト名でない名前(dbm1db01など)やIPアドレスは使用しないでください。

  • 同じバージョンのEnterprise Managerエージェントおよび同じバージョンのExadataプラグインを、同じDatabase Machine内のすべてのコンピュート・ノードにデプロイする必要があります。

2.3.1 エージェントのインストールの前提条件(Solaris 11のみ)

Oracle SolarisでExadata Storage Server Software 11gリリース2 (11.2.3.1)を実行している場合、エージェントをインストールする前に、次の手順を実行します。

  1. エージェント・ユーザーとしてコンピュート・ノードのホストにログインして、ppriv $$コマンドを実行します。このコマンドを使用すると、E (有効)、P (許可)、I (継承)およびL (制限)権限が表示されます。

    一般的に、EPおよびIは同じ基本的な権限があり、通常のユーザー用です。

  2. 前述のコマンドの出力で基本的な権限であることが表示された場合、インフィニバンド・コマンドを実行できるように、priv_sys_net_config権限をエージェント・ユーザーに追加します。

    rootとしてログインし、次を実行します。

    # usermod -K defaultpriv=basic,priv_sys_net_config <agent_user>
    

    このコマンドにより、sys_net_configがエージェント・ユーザーに追加されます。

  3. エージェント・ユーザーとしてログインし、ppriv $$コマンドを実行して権限が設定されたかどうかを確認します。出力には、既存の基本的な権限セットともにsys_net_config権限が表示されます。

2.3.2 自動キットを使用したエージェントのインストールとExadata Monitoringの設定

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cの自動設定キットは、My Oracle Supportからパッチとしてダウンロードできます。このキットを使用すると、各コンピュート・ノードのエージェントのデプロイ・プロセスが大幅に簡略化されます。単純なコマンドを1つ使用するだけで、コンピュート・ノードの1つからすべてのコンピュート・ノードにエージェントを1回でデプロイできます。このキットを使用してエージェントをコンピュート・ノードにデプロイする手順は、パッチREADME.txtに記載されています。

使用しているプラットフォームの自動設定キットをダウンロードするには、My Oracle SupportのドキュメントID 1440951.1を参照してください。

https://support.oracle.com

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cでは、Exadata Database Machineの管理に全体的アプローチが使用され、モニタリングから管理までの包括的なライフサイクル管理と、設計されたシステム全体に対する継続的なメンテナンスが提供されます。

パッチのREADMEでは、Oracle Exadata Database Machineに管理エージェントをインストールし、既存のCloud Control環境に向ける方法、または、新しいスタンドアロンのEnterprise Manager環境をインストールして、新しい環境向けに管理エージェントをデプロイする方法について説明されています。スタンドアロン環境は、Oracle Exadata Database Machineのモニターに必要なパッチを適用する際に社内環境をオフラインにしない場合に使用できます。

READMEで説明されている次の手順は、Oracle Exadata Database Machineの初期構成時や、その後など、いつでも実行できます。:

  • Oracle Exadata Database MachineをモニターするためのOracle Enterprise Manager Cloud Controlコーポレート・サーバーの準備

  • Oracle Exadata Database Machineをモニターするためのスタンドアロン・サーバーへのOracle Enterprise Manager Cloud Control 13cのインストール

  • Oracle Exadata Database MachineへのOracle Enterprise Manager Cloud Control 13c 管理エージェントのインストール

  • スタンドアロン・サーバーの使用時のOracle Exadata Database MachineからのOracle Enterprise Manager Cloud Control 13c管理エージェントの削除

  • スタンドアロン・サーバーからのOracle Enterprise Manager Cloud Control 13cの削除

2.3.3 pushメソッドを使用したEnterprise Managerエージェントのインストール

クオータ・ラック構成(たとえば、コンピュート・ノード2つ、セル3つ)で、インストール手順が取得されました。

  1. Exadata Database Machineコンピュート・ノードをホスト・ターゲットとしてOracle Enterprise Manager Cloud Control 13cに追加します。Enterprise Managerホームページで、「設定」メニュー(右上隅)から「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」をクリックします。
  2. 「ホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム」画面で、セッション名を指定します。完全修飾ホスト名を指定し、プラットフォームを選択します。

    注意:

    使用しているプラットフォームでエージェント・ソフトウェアを使用できない場合、「拡張性」ページに移動して最初にダウンロードします。

    図2-1は、Linux x86-64プラットフォームでの選択画面を示しています。

    図2-1 ホスト・ターゲットの追加

    「ホスト・ターゲットの追加」の例
  3. 「次へ」をクリックして、ホストの詳細を追加します。
  4. 「インストールの詳細」画面で、次の情報を入力します。
    • インストールのベース・ディレクトリ

    • インスタンス・ディレクトリ

    • 名前付き資格証明

    • 「ポート」フィールドは空白のままにしておきます。使用可能なポートは、インストール・プロセスの一部として自動的に選択されます。

  5. 「次へ」をクリックして、ホストの詳細を確認します。
  6. 「エージェントのデプロイ」をクリックして、エージェント・デプロイメント・プロセスを開始します。
  7. デプロイメント・プロセスの進行中に、リモート前提条件チェックが自動的に行われます。問題がなければ、「エージェント・デプロイメント・サマリー」にエージェント・デプロイメントが成功したことが示されます。図2-2は、エージェント・デプロイメントの成功例を示しています。

    図2-2 エージェント・デプロイメント・サマリー


    「エージェント・デプロイメント・サマリー」の例

注意:

デプロイメント中にroot.shが実行されなかった場合は、必ずすべてのコンピュート・ノードでroot.shを実行してください。

2.3.3.1 サイレント・モード・オプションでのOracle Management Agentのインストール

ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用してインストールする場合の代替方法として、サイレント・モードのOracle Management Agentをインストールできます。サイレント・モードでは、インストールの詳細情報およびデプロイメント・スクリプトを提供するために、レスポンス・ファイルを使用する必要があります。このレスポンス・ファイルで提供されている情報を使用して、管理エージェントのサイレント・インストールを実行します。

詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイドサイレント・モードでのOracle Management Agentのインストールの章を参照してください。

2.4 Exadataプラグインの手動でのデプロイ

次の条件の場合、各コンピュート・ノードで、Exadataプラグインの手動でのデプロイが必要になることがあります。

  • 新規またはフレッシュ・インストールの場合: 自動キットを使用してエージェントをデプロイしなかったか、またはOMSで最新バージョンのエージェントを送信しなかった場合、手動でプラグインをデプロイします。

  • 既存のインストールに対してアップグレードする場合: すでに古いバージョンのExadataプラグインがエージェントにデプロイされていて、最新バージョンのExadataプラグインにアップグレードする場合、Exadataプラグインを手動でデプロイします。

Exadataプラグインが各コンピュート・ノードにデプロイされているかどうか、およびそれがどのバージョンかを判断するには、次の2つのオプションがあります。

  • ターミナル・ウィンドウから、次のコマンドを実行します。

    emctl listplugins agent

    注意:

    エージェントのインストール・ディレクトリにあるemctlを使用して、emctl listplugins agentコマンドを計算ノードで実行する必要があります。

  • Enterprise Manager Cloud Controlから、「設定」メニュー(右上隅)、「拡張性」「プラグイン」の順にクリックします。

Exadataプラグインを手動でデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Managerホームページから、「設定」メニュー(右上隅)、「拡張性」「プラグイン」の順にクリックします。
  2. 「プラグイン」ページで、「名前」リストから「Oracle Exadata」を選択します。

    注意:

    選択したバージョンが、リリース12.1.0.1.0、12.1.0.2.0または12.1.0.3.0である必要があります。最新バージョンのExadataおよびDatabaseプラグインをエージェントにデプロイすることをお薦めします。

  3. 「Oracle Exadata」を選択した状態で、「デプロイ先」「管理エージェント」の順にクリックします。
  4. 「管理エージェント上のプラグインをデプロイします」ポップアップで、「追加」をクリックします。検索ポップアップが表示され、追加するターゲットを検索できます。「ターゲット・タイプ」ドロップダウンで「エージェント」を選択し、「検索」をクリックします。

    結果のリストからターゲット名を選択し、「選択」をクリックします。エージェント・ターゲットごとに繰り返します。

  5. エージェントを追加した後に、「管理エージェント上のプラグインをデプロイします」画面で「次」をクリックしてエージェント情報を確認および検証します。
  6. 「デプロイ」をクリックし、プラグインをエージェント上にデプロイします。
  7. すべてのエージェントにプラグインをデプロイすると、確認画面が表示されます。「OK」をクリックしてポップアップを閉じるか、「ステータスの表示」をクリックしてEnterprise Managerの「デプロイメント・アクティビティ」画面にエージェントのステータスを表示します。