Enterprise ManagerエージェントがILOMサービス・プロセッサと通信するためには、ILOMサービス・プロセッサで特定のユーザーIDが設定されている必要があります。
注意:
特定のユーザーIDを追加するには、ILOMサービス・プロセッサに対する管理者レベルの権限が必要です。
特定のILOMユーザーIDを追加するには、ILOMサービス・プロセッサWebインタフェース、ILOM CLIまたはipmitool
コマンドを使用できます。この例では、ILOM CLIを使用します。
セキュリティ上の理由で、この例のILOM CLIコマンドではILOMサービス・プロセッサのルート・ユーザーIDは表示されません。
次のソフトウェアのバージョンを確認します。
サポートされているバージョンは、Exadata Storage Server Software 11gリリース2です(特定リリース・バージョンの詳細はExadata Softwareのサポートを参照)。Exadataセルのセル・ソフトウェア・バージョンを確認するには、root
、celladmin
またはcellmonitor
ユーザーとしてssh
でExadataセルに接続します。次を実行します。
# cellcli -e 'list cell detail'
出力で"releaseVersion"を探します。
Enterprise Managerで必要なipmitoolソフトウェア・バージョンは、Oracle Solarisの場合は1.8.10.4以上、Oracle Linuxの場合は1.8.10.3です。ソフトウェア・バージョンを表示するには、次の手順を実行します。
Oracle Linuxの場合、クラスタのデータベース・サーバーの1つで、次のコマンドをroot
ユーザーとして実行します。
# dcli -g ~/dbs_group -l root ipmitool –V
注意:
dbs_group
ファイルには、コンピュート・ノードのホスト名(各行に1つずつ)のリストが含まれています。ファイルが存在しない場合、dcli
コマンドを実行する前に、このファイルを作成します。
Oracle Solarisの場合、クラスタの各データベース・サーバーで次のコマンドを実行します。
# /opt/ipmitool/bin/ipmitool -V
必要なPDUファームウェア・バージョンは1.04以上です。現行バージョンは、PDUのWebインタフェースにログインして取得できます。画面左側のモジュール情報をクリックすると、PDUファームウェア・バージョンが表示されます。
PDUのソフトウェア更新は、次のサイトで入手できます。
https://updates.oracle.com/Orion/PatchDetails/process_form?patch_num=12871297
必要なKVMアプリケーション・ソフトウェア・バージョンは1.2.8以上です。現行バージョンは、KVMのWebインタフェースにログインして取得できます。画面左側でユニット表示→「アプライアンス」→アプライアンス設定を選択して「バージョン」をクリックすると、アプリケーション・ソフトウェア・バージョンが表示されます。
KVMのソフトウェア更新は、次のサイトで入手できます。
http://www.avocent.com/Support_Firmware/MergePoint_Unity/MergePoint_Unity_Switch.aspx
Enterprise Manager OMSサーバーでは、各コンピュート・ノードへの直接のネットワーク・アクセスが必要です。コンピュート・ノードの名前がOMSノードのDNSに登録されていない場合、各OMSの/etc/hosts
ファイルに手動で入力する必要があります。
各コンピュート・ノードでは、ILOMサーバー、PDU、ストレージ・セル・ノード、およびインフィニバンド・スイッチとCiscoスイッチのホスト名を解決できることを確認する必要があります。また、これらのコンポーネントの名前がDNSに登録されていない場合、エントリは各コンピュート・ノードの/etc/hosts
ファイルに追加できます。
Enterprise Manager Cloud Control 13cからExadata Database Machineコンポーネントを管理するには、ローカル・マシンがCloud Control 13cのホスト名を解決できる必要があります。
ローカル・マシンからExadata Database Machineコンポーネントのいずれかに直接アクセスするには、ローカル・マシンがこれらのコンポーネントの名前を解決できる必要もあります。
ファイアウォールの構成を確認するには、次の手順を実行します。
ping
の許可
多くのセキュア・ネットワーク環境では、通常、ping
サービスを無効にします。Enterprise Managerでは、ping
を使用して、Exadata Database Machineコンポーネントの基本的な機能とステータスを確立します。
コンピュート・ノードでは、OMSサーバーからping
サービスとポートが有効になっている必要があります。
他のすべてのExadata Database Machineコンポーネント(ILOMサーバー、PDU、ストレージ・セル・ノード、インフィニバンド・スイッチおよびCiscoスイッチ)では、ping
サービスとポートが(エージェントが実行中の)コンピュート・ノードから有効になっている必要があります。
注意:
ping
トラフィックのオーバーヘッドは最小限です。エージェントは5分ごとにターゲットのpingを行います。
データベース・ポートのオープン
データベースのリスナー・ポートは、Enterprise ManagerのOMSサーバーに対してオープンする必要があります。Exadata Database MachineのデータベースはSCANリスナーを使用するため、ポートは基本のコンピュート・ノード、コンピュート・ノードの仮想IPおよびスキャン・リスナーのアドレスに対して、オープンする必要があります。
たとえば、Exadata Database Machineクオータ・ラックが2つのコンピュート・ノード(exadbnode1.example.com
とexadbnode2.example.com
)で構成されていて、リスナーがポート1521を使用している場合、ポート1521は次のアドレスのEnterprise Managerサーバーに対してオープンする必要があります。
コンピュート・ノードのホスト名: exadbnode1.example.com
およびexadbnode2.example.com
各計算ノードの仮想IP: exadbnode1-vip.example.com
およびexadbnode1-vip.example.com
スキャン・リスナーのホスト名: scan-exadatadb
Enterprise Managerアップロード・ポートのオープン
Enterprise Manager Cloud Control 13cエージェントはEnterprise Managerサーバーのアップロード・サービスへのアクセス権が必要です。通常、HTTPアップロードにはポート4889、HTTPSアップロードにはポート4900で構成されています。割当て済のポートを確認するには、OMSサーバーのコマンドラインで、次のコマンドを実行します。
$ emctl status oms -details
これらのポートは各コンピュート・ノードでオープンする必要があります。
エージェント・ポートのオープン
OMSサーバーは、各コンピュート・ノードで、Enterprise Manager Cloud Control 13cエージェントのHTTPまたはHTTPSポートに接続できる必要があります。デフォルトのエージェント・ポートは3872です。ポート3872を使用できない場合、ポート1830から開始して、次に使用可能になるポートを使用します。
使用されているポートを識別するには、次の手順を実行します。
コンピュート・ノードのコマンドラインで、次のコマンドを実行します。
$ emctl status agent
あるいは、次のディレクトリのemd.properties
ファイルでEMD_URL
プロパティの値を確認することもできます。
<AGENT_HOME>/agent_inst/sysman/config
SSHポートのオープン(ポート22)
Enterprise Manager Cloud Control 13cエージェントでは、モニターするExadata Database Machineコンポーネントへのssh
アクセス権が必要です。エージェントはコンピュート・ノードで実行されるので、ストレージ・セル、ILOM、PDU、KVM、インフィニバンド・スイッチおよびCiscoスイッチのそれぞれのsshポート22を各コンピュート・ノードに対してオープンする必要があります。
注意:
emkit
ではssh
アクセス権が構成されていますが、最初にポートをオープンする必要があります。
UDPトラフィック(SNMPポート)の許可(ポート162)
すべてのExadata Database Machineコンポーネントは、SNMPトラップをコンピュート・ノードで実行中のエージェントに送信できる必要があります。SNMPではUDPプロトコルが使用されるので、エージェント・ポートおよびポート162をストレージ・セル、ILOM、インフィニバンド・スイッチ、Ciscoスイッチ、およびエージェント間のUDPトラフィックに対してオープンする必要があります。
表2-1 ファイアウォール・ポート
コンポーネント | Pingサービスおよびポート | SNMP* | SSH(ポート22) | 備考 |
---|---|---|---|---|
PDU |
リモート・エージェントから |
可 |
可 |
|
コンピュート・ノードILOM |
リモート・エージェントから |
可 |
可 |
|
dom0 |
EM OMSサーバーから |
可 |
可 |
|
セル |
リモート・エージェントから |
可 |
可 |
|
InfiniBandスイッチ |
リモート・エージェントから |
可 |
可 |
|
Ciscoスイッチ |
リモート・エージェントから |
可 |
可 |
|
KVM |
リモート・エージェントから |
可 |
KVMを持たないX5では、必要ない場合があります |
|
OMS |
可 |
アップロード用http/httpsポート - 通常は3872 |
||
エージェント |
OMSサーバーは、各コンピュート・ノードで、Enterprise Manager Cloud Control 12cエージェントのHTTPまたはHTTPSポートに接続できる必要があります。デフォルトのエージェント・ポートは3872です。ポート3872を使用できない場合、ポート1830から開始して、次に使用可能になるポートを使用します。 |
|||
* SNMPではUDPプロトコルが使用されるため、エージェント・ポートおよびポート162をUDPトラフィック用にオープンする必要があります |
注意:
Internet Protocol version 6 (IPv6)は、ネットワーク上のコンピュータの識別と位置特定のシステムを提供し、インターネットでトラフィックをルーティングする通信プロトコルであるInternet Protocol (IP)の最新バージョンです。
IPv6ベースのクライアントまたは管理ネットワーク上でExadata Database Machine検出を実行するには、デュアル・スタック(IPV4およびIPV6)をサポートするホストにエージェントをデプロイする必要があります。
コンピュート・ノード・ホストがIPv6ベースのホストである場合、IPV4とIPV6の両方をサポートするリモート・ホストにエージェントをデプロイし、「リモート・エージェント」ベースの検出を実行します。
https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2056895.1
注意:
仮想化されたDBマシンについては、仮想化されたExadata Database Machineの検出の説明に従って、最初にVIターゲット検出を行う必要があります。
表2-2に、Oracle SuperClusterハードウェア構成でサポートされている、OneCommandおよびConfig-O-Matic (COM)の必要なバージョンを示します。
表2-2 Oracle SuperClusterの前提条件
ハードウェア構成 | OneCommandのバージョン | Config-O-Maticのバージョン |
---|---|---|
M6-32
|
14.063以降 |
1.6.4以降 |
T5-8
|
14.042以降 |
1.5.8 COM以上 |
T5-8
|
該当なし |
1.5.4 COM以下 |
T4-4
注意: T4-4 Oracle SuperClusterが「製造中止」であるため、このエントリは既存のシステムにのみ使用されます。 |
該当なし |
1.1.6 COM以下 |
Exadata Storage Serverを管理するには、ロールを作成して、各管理者にロールを割り当てる必要があります。これらのロールを作成することにより、各ユーザーの権限(プラグインの削除またはレポートへのアクセスなど)を制限します。Oracle Exadata Database Machineの管理を参照してください。
注意:
Enterprise Manager Exadataの検出では、コンピュート・ノードに対して管理ネットワーク・ホスト名またはクライアント・ネットワーク・ホスト名のいずれかが使用できます。コンピュート・ノードにEnterprise Managerエージェントをインストールする際には、Oracle Clusterwareで使用しているのと同じホスト名を使用する必要があります。
クラスタ内のノードのホスト名を識別するには、いずれかのコンピュート・ノードでolsnodes
コマンドを実行します。Enterprise Managerエージェントのホスト名を指定する際には、ドメイン名が含まれている完全修飾ホスト名を使用することをお薦めします。
Enterprise Managerエージェントをインストールするには、2つの方法があります。ご使用の環境に適した方法を選択してください。
注意:
すべての前提条件が満たされていることを確認します。エージェントのインストールの前提条件(Solaris 11のみ)を参照してください。
Enterprise Managerエージェントは、Database Machineのすべてのコンピュート・ノードにデプロイする必要があります。コンピュート・ノードのホスト・ターゲット名は、完全修飾ホスト名(dbm1db01.mydomain.com
など)にする必要があります。
コンピュート・ノードのホスト・ターゲット名に、完全修飾ホスト名でない名前(dbm1db01
など)やIPアドレスは使用しないでください。
同じバージョンのEnterprise Managerエージェントおよび同じバージョンのExadataプラグインを、同じDatabase Machine内のすべてのコンピュート・ノードにデプロイする必要があります。
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cの自動設定キットは、My Oracle Supportからパッチとしてダウンロードできます。このキットを使用すると、各コンピュート・ノードのエージェントのデプロイ・プロセスが大幅に簡略化されます。単純なコマンドを1つ使用するだけで、コンピュート・ノードの1つからすべてのコンピュート・ノードにエージェントを1回でデプロイできます。このキットを使用してエージェントをコンピュート・ノードにデプロイする手順は、パッチREADME.txt
に記載されています。
使用しているプラットフォームの自動設定キットをダウンロードするには、My Oracle SupportのドキュメントID 1440951.1を参照してください。
https://support.oracle.com
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cでは、Exadata Database Machineの管理に全体的アプローチが使用され、モニタリングから管理までの包括的なライフサイクル管理と、設計されたシステム全体に対する継続的なメンテナンスが提供されます。
パッチのREADMEでは、Oracle Exadata Database Machineに管理エージェントをインストールし、既存のCloud Control環境に向ける方法、または、新しいスタンドアロンのEnterprise Manager環境をインストールして、新しい環境向けに管理エージェントをデプロイする方法について説明されています。スタンドアロン環境は、Oracle Exadata Database Machineのモニターに必要なパッチを適用する際に社内環境をオフラインにしない場合に使用できます。
READMEで説明されている次の手順は、Oracle Exadata Database Machineの初期構成時や、その後など、いつでも実行できます。:
Oracle Exadata Database MachineをモニターするためのOracle Enterprise Manager Cloud Controlコーポレート・サーバーの準備
Oracle Exadata Database Machineをモニターするためのスタンドアロン・サーバーへのOracle Enterprise Manager Cloud Control 13cのインストール
Oracle Exadata Database MachineへのOracle Enterprise Manager Cloud Control 13c 管理エージェントのインストール
スタンドアロン・サーバーの使用時のOracle Exadata Database MachineからのOracle Enterprise Manager Cloud Control 13c管理エージェントの削除
スタンドアロン・サーバーからのOracle Enterprise Manager Cloud Control 13cの削除
クオータ・ラック構成(たとえば、コンピュート・ノード2つ、セル3つ)で、インストール手順が取得されました。
注意:
デプロイメント中にroot.sh
が実行されなかった場合は、必ずすべてのコンピュート・ノードでroot.shを実行してください。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用してインストールする場合の代替方法として、サイレント・モードのOracle Management Agentをインストールできます。サイレント・モードでは、インストールの詳細情報およびデプロイメント・スクリプトを提供するために、レスポンス・ファイルを使用する必要があります。このレスポンス・ファイルで提供されている情報を使用して、管理エージェントのサイレント・インストールを実行します。
詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイドのサイレント・モードでのOracle Management Agentのインストールの章を参照してください。
新規またはフレッシュ・インストールの場合: 自動キットを使用してエージェントをデプロイしなかったか、またはOMSで最新バージョンのエージェントを送信しなかった場合、手動でプラグインをデプロイします。
既存のインストールに対してアップグレードする場合: すでに古いバージョンのExadataプラグインがエージェントにデプロイされていて、最新バージョンのExadataプラグインにアップグレードする場合、Exadataプラグインを手動でデプロイします。
Exadataプラグインが各コンピュート・ノードにデプロイされているかどうか、およびそれがどのバージョンかを判断するには、次の2つのオプションがあります。
ターミナル・ウィンドウから、次のコマンドを実行します。
emctl listplugins agent
注意:
エージェントのインストール・ディレクトリにあるemctl
を使用して、emctl listplugins agent
コマンドを計算ノードで実行する必要があります。
Enterprise Manager Cloud Controlから、「設定」メニュー(右上隅)、「拡張性」、「プラグイン」の順にクリックします。
Exadataプラグインを手動でデプロイするには、次の手順を実行します。