9.2 Oracle Database QoS Managementでのパフォーマンスの監視

「Oracle Database QoS Managementの有効化」の説明に従ってOracle Database QoS Managementを有効にしてデフォルト・ポリシー・セットを作成したら、Oracle Database QoS Managementの使用を開始してシステムのパフォーマンスを監視できます。

測定のみモードまたはモニター・モードでは、ユーザー定義パフォーマンス・ポリシーのすべてのパフォーマンス・クラスで「測定のみ」ボックスが選択されています。パフォーマンス目標を設定すると、Oracle Database QoS Managementによりダッシュボードにパフォーマンス満足度メトリック(PSM)が表示されます。システムのレスポンス時間が、指定されたパフォーマンス目標を超える場合、PSMバーが赤に変わり、オプションのアラートが生成されます(図9-1を参照)。「測定のみ」チェック・ボックスが選択されている場合、Oracle Database QoS Managementは推奨を作成しません。

図9-1 測定のみパフォーマンス・クラスのパフォーマンス満足度メトリック

図9-1の説明が続きます
「図9-1 測定のみパフォーマンス・クラスのパフォーマンス満足度メトリック」の説明

Oracle Database QoS Managementを測定のみモードまたはモニター・モードで実行することで、リソース共有時の各種ワークロードのパフォーマンスを把握できます。測定のみモードは、ベースラインのパフォーマンス目標の決定に役立ちます。監視モードでは、パフォーマンス目標を実際に設定し、そのパフォーマンス目標に対してワークロード・パフォーマンスを監視できます。これらのモードを使用して、システムのパフォーマンス・ボトルネックを特定することもできます。

Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)以降、Oracle Database QoS Managementとシステム上のOracle RACをポリシー管理型および管理者管理型デプロイメントの完全管理モードで使用できます。Oracle Database QoS Managementは、ポリシー管理型および管理者管理型デプロイメントのマルチテナント・データベースの完全管理もサポートします。以前のリリースでは、Oracle RACマルチテナントおよび管理者管理型デプロイメントの測定のみおよび監視モードのみサポートしています。