4 Oracle Database Instant Clientのインストール後の作業
この章では、Oracle Database Instant Clientソフトウェアをインストールした後に、インストール後の作業を完了する方法について説明します。内容は次のとおりです。
すべてのインストールが完了した後は、「インストール後の推奨作業」で説明する作業を実行することをお薦めします。
「インストール後の製品固有の必須作業」で説明する製品のいずれかをインストールして使用する場合は、製品固有の項で説明する作業を実行する必要があります。
Oracle Database Instant Clientの使用
instantclient_18_1/sdk/demo.mkファイルを使用する場合は、次の手順を実行します。
                  コンパイル・オプションは次のとおりです。
-idirafter . -DMAC_OSX -D_GNU_SOURCE -D_REENTRANT -g -m64 -mmacosx-version-min=10.13 <c_file_name> -I../includeリンク・オプションは次のとおりです。
-g -m64 -mmacosx-version-min=10.13 -rpath full_path_to_instantclient_18_1_libs application_name -L../../ -locci -lclntsh -lpthreadインストール後の推奨作業
インストールの完了後は、下記のセクションで説明する各作業を実行することをお薦めします。
Instant ClientまたはInstant Client LightのOracle Databaseへの接続
次のいずれかの方法で、インスタント・クライアント・アプリケーションのデータベース接続情報を指定します。
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                              OCIおよびOCCIプログラムに対しては、次の接続文字列形式を使用します。 host[:port][/service_name][:server][/instance_name]
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                              TNS_ADMIN環境変数を設定してtnsnames.oraファイルの場所を指定し、そのファイルからサービス名を指定します。
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                              TNS_ADMIN環境変数およびTWO_TASK環境変数を設定し、tnsnames.oraファイルからサービス名を指定します。注意: ORACLE_HOME変数を指定する必要はありません。
環境変数の確認後、次の方法のいずれかを使用して、クライアント・アプリケーションのOracle Database接続情報を指定できます。
簡易接続ネーミング・メソッドを使用した接続の指定
Instant Clientのtnsnames設定を構成せずに、クライアント・アプリケーションから直接、Oracle Databaseに対する接続アドレスを指定できます。この方法は、tnsnames.oraファイルを作成および管理する必要がないという点で便利です。ただし、アプリケーション・ユーザーは、アプリケーションにログインする際にホスト名およびポート番号を指定する必要があります。
                           
たとえば、クライアント・コンピュータでSQL*Plusを実行する場合、ホスト名がshobeen、ポート番号が1521のサーバー上にあるsales_usデータベースへ接続するには、次のようにしてログインできます。
                           
sqlplus system/admin@shobeen:1521/sales_us
同様に、アプリケーション・コードでOracle Call Interfaceネット・ネーミング・メソッドを使用して、Instant ClientとOracle Databaseの接続を作成できます。たとえば、OCIServerAttach()コール内の次の形式により、接続情報を指定します。
                           
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                                 次の形式のいずれか1つを使用してSQL接続URL文字列を指定します。 [ ( username, [ "/", password ] | "/" ), [ "@", db_address ] ], [ admin_role ], [ initial_edition ] または username/password@inst1 
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                                 あるいは、SQL接続情報をOracle Netキーワード値ペアとして指定できます。次に例を示します。 "(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp) (HOST=shobeen) (PORT=1521)) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales_us)))" 関連項目: Oracle Call Interface Instant Clientの使用方法の詳細は、『Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイド』を参照してください。 
空の接続文字列およびTWO_TASKを使用した接続の指定
接続文字列を空の接続文字列("")に設定し、TWO_TASK環境変数を次のいずれかの値に設定します。
                           
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                                 直接アドレス 「簡易接続ネーミング・メソッドを使用した接続の指定」を参照 
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                                 Oracle Netキーワード値ペア 
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                                 tnsnames.oraエントリ。さらに、TNS_ADMINをtnsnames.oraの場所に設定します。
この方法により、アプリケーション・コード自体で空の接続文字列が使用されている場合、アプリケーションの内部で接続文字列を指定できます。空の接続文字列のメリットは、アプリケーション自体がtnsnames.oraエントリを指定する必要がないという点です。かわりに、ユーザーがアプリケーションを起動する際、TWO_TASK環境変数の設定に応じてスクリプトまたは環境によってデータベースの場所が決定されます。空の文字列を使用するデメリットは、アプリケーションがデータベースに接続するためにこの追加情報を構成する必要があるという点です。
                           
NLS_LANG環境変数の設定
NLS_LANGは、Oracleソフトウェアのロケール動作を指定する環境変数です。この変数では、クライアント・アプリケーションとデータベース・ユーザー・セッションに使用する言語および地域を設定します。また、クライアント用のキャラクタ・セットも設定します。これは、SQL*Plusなど、Oracleクライアント・プログラムにより入力または表示されるデータのキャラクタ・セットです。
                     
注意:
 表示されるデータのキャラクタ・セットは、使用しているキーボード・ドライバやフォントなどのオペレーティング・システムの環境によって決定されます。NLS_LANGキャラクタ・セットがオペレーティング・システムに適合している必要があります。
                        
グローバリゼーション・サポートの詳細は、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』の「グローバリゼーション・サポート環境の設定」を参照してください。
インストール後の製品固有の必須作業
次の項では、Oracleプリコンパイラをインストールして使用する場合に実行する必要のある、インストール後の作業について説明します。
注意:
インストール後の作業は、使用する製品についてのみ実行する必要があります。
Oracleプリコンパイラの構成
この項では、Pro*C/C++に関するインストール後の作業について説明します。
Pro*C/C++の構成
PATH環境変数の設定に、Cコンパイラの実行可能ファイルを含むディレクトリが指定されていることを確認します。gccコンパイラ実行可能ファイルのデフォルト・ディレクトリは/usr/binです。
                           
関連項目:
環境変数の設定の詳細は、『Pro*C/C++プログラマーズ・ガイド』を参照してください。