ASMCMD Oracle ASMフィルタ・ドライバ管理コマンド
このトピックでは、ASMCMD Oracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)管理コマンドの概要を示します。
関連項目:
Oracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成の詳細は、使用しているオペレーティング・システムの『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』を参照してください。
表10-29に、Oracle ASMフィルタ・ドライバ管理コマンドと簡単な説明を示します。
表10-29 ASMCMD Oracle ASMフィルタ・ドライバ管理コマンドの概要
コマンド | 説明 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバを構成します。 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバを構成解除します。 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバのデータ整合性の状態を操作します。 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバのdiskstring値を取得します。 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバのdiskstring値を設定します。 |
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指定されたディスク・パスでOracle ASMフィルタ・ドライバ・モードを設定します。 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバのラベルをディスクに設定します。 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバ・ディスクをリストします。 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバのラベルが格納されているディスクをリストします。 |
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AFD検出文字列を使用して、Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスクをリフレッシュします。 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバ・ディスクをスキャンします。 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバの状態を戻します。 |
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既存のOracle ASMフィルタ・ドライバ・ラベルを消去します。 |
afd_configure
目的
Oracle ASMフィルタ・ドライバを構成します。
構文および説明
# asmcmd afd_configure [-d | -e] [-f]
次の表に、afd_configure
コマンドのオプションを示します。
表10-30 afd_configureコマンドのオプション
オプション | 説明 |
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Oracle ASMFDフィルタリング・モードを無効にします。 |
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Oracle ASMFDフィルタリング・モードを有効にします。 |
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Oracle ASMFDの構成を強制します。 |
afd_configure
コマンドを、root
ユーザーとして非対話形式で実行する必要があります。ノードでコマンドを実行する前に、Oracle Clusterwareをそのノードで停止する必要があります。afd_configure
コマンドを実行した後、Oracle Clusterwareを各ノードで再起動します。afd_configure
を実行すると、デフォルトのフィルタリング状態が有効になります。
例
次の例は、コマンドが実行されたノードにOracle ASMフィルタ・ドライバを構成します。例の$ORACLE_HOME
は、Oracle Grid Infrastructureホームを参照しています。
例10-33 afd_configureコマンドの使用方法
# $ORACLE_HOME/bin/asmcmd afd_configure
関連項目:
-
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理」
-
Oracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成の詳細は、使用しているオペレーティング・システムの『Oracle Grid Infrastructureインストレーションおよびアップグレード・ガイド』
afd_deconfigure
目的
Oracle ASMフィルタ・ドライバを構成解除します。
構文および説明
# asmcmd afd_deconfigure [-f]
次の表に、afd_deconfigure
コマンドのオプションを示します。
表10-31 afd_deconfigureコマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
|
Oracle ASMFDの構成解除を強制します。 |
afd_deconfigure
コマンドを、root
ユーザーとして非対話形式で実行する必要があります。ノードでコマンドを実行する前に、Oracle Clusterwareをそのノードで停止する必要があります。afd_deconfigure
コマンドを実行した後、Oracle Clusterwareを各ノードで再起動します。
例
次の例は、コマンドが実行されたノードでOracle ASMフィルタ・ドライバを構成解除します。例の$ORACLE_HOME
は、Oracle Grid Infrastructureホームを参照しています。
例10-34 afd_deconfigureコマンドの使用方法
# $ORACLE_HOME/bin/asmcmd afd_deconfigure
関連項目:
-
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理」
-
Oracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成の詳細は、使用しているオペレーティング・システムの『Oracle Grid Infrastructureインストレーションおよびアップグレード・ガイド』
afd_di
目的
Oracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)のデータ整合性の状態を操作します。
構文および説明
afd_di {-e | -d | -q}
次の表に、afd_di
コマンドのオプションを示します。
表10-32 afd_diコマンドのオプション
オプション | 説明 |
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Oracle ASMFDのデータ整合性を有効にします。 |
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Oracle ASMFDのデータ整合性を無効にします。 |
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Oracle ASMFDのデータ整合性を問い合せます。 |
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理」を参照してください。
例
次に、Oracle ASMFDドライバのデータ整合性を有効にするafd_di
コマンドの使用例を示します。
例10-35 ASMCMD afd_diコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > afd_di -e
afd_dsget
目的
Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスク検出文字列値を取得します。
構文および説明
afd_dsget
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバ」を参照してください。
例
次の例は、現在のOracle ASMフィルタ・ドライバのディスク検出文字列値を戻します。
例10-36 afd_dsgetコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > afd_dsget AFD discovery string: /dev/rdsk/mydisks/*
afd_dsset
目的
Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスク検出文字列値を設定します。
構文および説明
afd_dsset afd_diskstring
afd_dsset
コマンドの構文オプションの詳細は、表10-33を参照してください。
表10-33 afd_dssetコマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
|
Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスク検出文字列の値を指定します。 |
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバ」を参照してください。
例
次の例は、現在のOracle ASMフィルタ・ドライバのディスク検出文字列値を設定します。
例10-37 afd_dssetコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > afd_dsset /dev/rdsk/mydisks/*
afd_filter
目的
指定されたディスク・パスでOracle ASMフィルタ・ドライバ・フィルタリング・モードを設定します。
構文および説明
afd_filter {-e | -d } [disk_path]
afd_filter
コマンドの構文オプションについては、次の表で説明します。
表10-34 afd_filterコマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
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Oracle ASMフィルタ・ドライバ・モードを有効にします。 |
|
Oracle ASMフィルタ・ドライバ・モードを無効にします。 |
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ディスクへのパスを指定します。 |
ディスク・パスを指定せずにコマンドを実行すると、ノード・レベルでフィルタリングが設定されます。
例
次の例では、afd_filter
を使用して、指定されたディスク・パスでOracle ASMフィルタ・ドライバ・フィルタリングを有効にします。
例10-38 afd_filterコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > afd_filter -e /dev/sdq
afd_label
目的
Oracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)のラベルを、指定されたディスクに設定します。
構文および説明
afd_label afd_label disk_path [--migrate | --rename] [--init]
afd_label
コマンドの構文オプションの詳細は、表10-35を参照してください。
表10-35 afd_labelコマンドのオプション
オプション | 説明 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバのラベルを指定します。 |
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ラベルが適用されるディスクへのパスを指定します。 |
|
Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスク・ラベルを |
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以前にラベル付けされたディスクへのラベル付けを指定します。 |
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初期化ステージでOracle ASMFDのラベルを設定することを指定します。このオプションは、Oracle ASMFDがすでにロードされている場合、使用できません。 |
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理」を参照してください。
例
次の例は、Oracle ASMフィルタ・ドライバのラベルを、指定したディスクに設定します。
例10-39 afd_labelコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > afd_label 'disk0' '/dev/rdsk/mydisks/disk0'
afd_lsdsk
目的
Oracle ASMフィルタ・ドライバ・ディスクをリストします。
構文および説明
afd_lsdsk [--all]
次の表に、afd_lsdsk
コマンドのオプションを示します。
表10-36 afd_lsdskコマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
|
クラスタ全体のOracle ASMFDディスクをすべてリストします。 |
例
次の例では、Oracle ASMフィルタ・ドライバ・ディスクをリストします。
例10-40 afd_lsdskコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > afd_lsdsk -------------------------------------------------------------------------------- Label Filtering Path ================================================================================ DISK0 ENABLED /dev/sdd DISK1 DISABLED /dev/sdm DISK2 ENABLED /dev/sdq
afd_lslbl
目的
指定された検出文字列を使用してオペレーティング・システムのディスクをスキャンし、Oracle ASMフィルタ・ドライバのラベルが格納されているディスクをリストします。
構文および説明
afd_lslbl [disk_string]
次の表に、afd_lslbl
コマンドのオプションを示します。
表10-37 afd_lslblコマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
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フィルタリング用のオプションのディスク・パス文字列を指定します。 |
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理」を参照してください。
例
次に、Oracle ASMFDのラベルが格納されているディスクをリストするafd_lslbl
コマンドの使用例を示します。
例10-41 ASMCMD afd_lslblコマンドの使用方法
ASMCMD [+]> afd_lslbl '/dev/sd*' Label Duplicate Path ======================================= DISK0 /dev/sdd DISK1 /dev/sdm
afd_refresh
目的
AFD検出文字列を使用して、Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスクをリフレッシュします。
構文および説明
afd_refresh [--all]
次の表に、afd_refresh
コマンドのオプションを示します。
表10-38 afd_refreshコマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
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クラスタ全体のリフレッシュを指定します。 |
Oracle ASMフィルタ・ドライバ・ディスクの所有者がroot
ユーザーの場合は、V$ASM_DISK
ビューでディスク・サイズが正確に表示されるように、root
としてafd_refresh
--all
を実行する必要があります。
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理」を参照してください。
例
次の例では、afd_refresh
を使用してOracle ASMFDディスクをリフレッシュします。
例10-42 ASMCMD afd_refreshコマンドの使用方法
ASMCMD [+]> afd_refresh
afd_scan
目的
Oracle ASMフィルタ・ドライバ・ディスクをスキャンします。
構文および説明
afd_scan [afd_diskstring] [--all]
afd_scan
コマンドの構文オプションの詳細は、表10-39を参照してください。
表10-39 afd_scanコマンドのオプション
オプション | 説明 |
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Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスク検出文字列の値を指定します。 |
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Oracle ASMFDディスクについてクラスタ全体のスキャンを指定します。 |
afd_scan
は、指定した検出文字列を使用して、Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスクをスキャンします。ディスク文字列を指定せずにコマンドを実行した場合、afd_scan
は、afd.conf
ファイル内のOracle ASMフィルタ・ドライバのディスク検出文字列値を使用します。
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバ」を参照してください。
例
次の例は、指定したディスク文字列を使用してOracle ASMフィルタ・ドライバのディスクをスキャンします。
例10-43 afd_scanコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > afd_scan /dev/sd*
afd_state
目的
Oracle ASMフィルタ・ドライバの状態を戻します。
構文および説明
afd_state [--all]
表10-40に、afd_state
コマンドのオプションを示します。
表10-40 afd_stateコマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
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Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバ」を参照してください。
例
次の例は、Oracle ASMフィルタ・ドライバの現在の状態を戻します。
例10-44 afd_stateコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > afd_state ASMCMD-9526: The AFD state is 'LOADED' and filtering is 'DEFAULT' on host 'myhost'
afd_unlabel
目的
指定されたOracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)のラベルを消去します。
構文および説明
afd_unlabel afd_label {afd_label | 'disk_path'} [-f] [--init]
afd_unlabel
コマンドの構文オプションの詳細は、表10-41を参照してください。
表10-41 afd_unlabelコマンドのオプション
オプション | 説明 |
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消去する既存のOracle ASMフィルタ・ドライバのラベルを指定します。 |
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既存のディスク・パスによって特定されたラベルを消去することを指定します。初期化ステージでディスクのラベル付けを解除する必要がある場合、ディスク・パスを使用するによってのみ実行できます。 |
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ディスクはOracle ASMメンバー・ディスクであり、ディスクの保留中のオープンがない場合、ラベルの消去を強制します。 |
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初期化ステージでOracle ASMFDのラベルを消去することを指定します。このオプションは、Oracle ASMFDがすでにロードされている場合、使用できません。 |
Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理」を参照してください。
例
次の例は、既存のOracle ASMフィルタ・ドライバのラベルを消去します。
例10-45 afd_unlabelコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > afd_unlabel 'disk0'