ASMCMDメンバー・クラスタ管理コマンド
このトピックでは、Oracle ASMリモート・インスタンスで使用されるASMCMDメンバー・クラスタ管理コマンドの概要を示します。
特に指定されないかぎり、ASMCMDクラスタ管理コマンドはOracle ASM-CSSクラスタで実行する必要があります。
Oracle Flex ASMの詳細は、「Oracle Flex ASMの管理」を参照してください。
表10-24に、ASMCMDメンバー・クラスタ管理コマンドと簡単な説明を示します。
表10-24 ASMCMDメンバー・クラスタ管理コマンドの概要
コマンド | 説明 |
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メンバー・クラスタの構成を変更します。 |
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メンバー・クラスタの構成を作成します。 |
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構成済メンバー・クラスタをリストします。 |
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メンバー・クラスタの構成を削除します。 |
関連項目:
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クラスタのインストールおよびクラスタ名の要件の詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーションおよびアップグレード・ガイド』
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メンバー・クラスタの詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』
chcc
目的
メンバー・クラスタの構成を変更します。
構文および説明
chcc cluster_name [--direct | --indirect] [--version member_cluster_version]
次の表に、chcc
コマンドのオプションを示します。
表10-25 chccコマンドのオプション
オプション | 説明 |
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メンバー・クラスタの名前を指定します。 |
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直接ストレージ・アクセスを指定します。 |
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間接ストレージ・アクセスを指定します。 |
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メンバー・クラスタ・バージョンがストレージ・サーバー・バージョンと異なる場合、5桁のメンバー・クラスタ・バージョンを指定します。指定しないと、ストレージ・サーバー・バージョンが使用されます。 |
メンバー・クラスタのストレージ・アクセス方法を変更するには、次の手順を実行します。
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ドメイン・サービス・クラスタ(DSC)のOracle Grid Infrastructureユーザーとして、
chcc
コマンドを使用してメンバー・クラスタ・ストレージ・アクセス構成を変更します。 -
ドメイン・サービス・クラスタ(DSC)のOracle Grid Infrastructureユーザーとして、
mkcc
コマンドを使用してメンバー・クラスタ構成を新しいクラスタ・マニフェスト・ファイルにエクスポートします。mkcc
コマンドを発行したときに報告される警告メッセージは無視してかまいません。 -
新しいクラスタ・マニフェスト・ファイルをエクスポートした後、メンバー・クラスタのノード上のrootユーザーとして、
rootcrs.sh
スクリプトを使用して新しいクラスタ・マニフェスト・ファイルをノードにコピーします。
例
次の例は、メンバー・クラスタの—–asm
コンポーネントと––gimr
コンポーネントに対して、ストレージ・アクセス方法を直接から間接のOracle ASMストレージに変更する方法を示しています。
例10-29 ASMCMD chccコマンドの使用方法
ドメイン・サービス・クラスタ(DSC)のOracle Grid Infrastructureユーザーとして、次のコマンドを実行します。
$ asmcmd chcc memberCluster1 --indirect $ asmcmd mkcc memberCluster1 /export/cluster_manifest_new.xml --asm --gimr
メンバー・クラスタのrootユーザーとして、次のコマンドを使用して新しいクラスタ・マニフェスト・ファイルをメンバー・クラスタにコピーします。
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メンバー・クラスタ内のすべてのノードで
rootcrs.sh
スクリプトを実行します。# rootcrs.sh --convertcluster STORAGE_ACCESS -manifestfile cluster_manifest_new.xml
-
メンバー・クラスタの最後のノードで、
-lastnode
オプションを指定してrootcrs.sh
スクリプトを実行します。# rootcrs.sh --convertcluster STORAGE_ACCESS -manifestfile cluster_manifest_new.xml -lastnode
lscc
目的
構成済メンバー・クラスタをリストします。
構文および説明
lscc [--suppressheader] [-l] [cluster_name | --file wrap]
次の表に、lscc
コマンドのオプションを示します。
表10-26 lsccコマンドのオプション
オプション | 説明 |
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出力で列のヘッダーを非表示にします。 |
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すべての詳細を表示します。 |
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メンバー・クラスタの名前を指定します。 |
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クラスタ・マニフェスト・ファイルのコンテンツに関する情報を表示します。 |
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資格証明のエクスポート先となるXMLファイルのフルパスを指定します。 |
例
次の例では、構成済メンバー・クラスタをリストします。
例10-30 ASMCMD lsccコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > lscc -------------------------------------------------------------------------------- NAME VERSION GUID ================================================================================ memberCluster1 12.2.0.0.0 78015b1e78756f88bf119fd8e5146df4 memberCluster2 12.2.0.0.0 3de3bbd75e9a7f17bfe027b477b5bcae ================================================================================ ASMCMD [+] > lscc -l -------------------------------------------------------------------------------- NAME VERSION GUID ASM GIMR TFA ACFS RHP ===================================================================================== memberCluster1 12.2.0.0.0 78015b1e78756f88bf119fd8e5146df4 YES YES YES YES YES memberCluster2 12.2.0.0.0 3de3bbd75e9a7f17bfe027b477b5bcae YES YES YES YES NO ===================================================================================== ASMCMD [+] > lscc memberCluster1 --suppressheader memberCluster1 12.2.0.0.0 78015b1e78756f88bf119fd8e5146df4 ASMCMD [+] > lscc memberCluster1 --suppressheader -l memberCluster1 12.2.0.0.0 78015b1e78756f88bf119fd8e5146df4 ASM,GIMR,TFA,ACFS,RHP
mkcc
目的
メンバー・クラスタの構成を作成します。
構文および説明
mkcc cluster_name manifest_file [--direct] [--version member_cluster_version] [--guid member_cluster_guid] [--gimr gimr_pdb/export_dir] [--asm] [--gimr] [--rhp] [--acfs] [--tfa]
次の表に、mkcc
コマンドのオプションを示します。
表10-27 mkccコマンドのオプション
オプション | 説明 |
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メンバー・クラスタの名前を指定します。 |
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資格証明のエクスポート先となるXMLファイルのフルパスを指定します。 |
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直接ストレージ・アクセスを指定します。指定しないと、ストレージ・アクセスは間接となります。 |
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メンバー・クラスタ・バージョンがストレージ・サーバー・バージョンと異なる場合、5桁のメンバー・クラスタ・バージョンを指定します。指定しないと、ストレージ・サーバー・バージョンが使用されます。 |
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メンバー・クラスタの32文字のグローバル一意識別子を指定します。 |
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スタンドアロン・クラスタをメンバー・クラスタに変換する際のGIMR PDBのインポート元のディレクトリを指定します。 |
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Oracle ASMメンバー・クラスタの資格証明および構成を生成します。 |
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Oracle GIMRメンバー・クラスタの資格証明および構成を生成します。 |
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Oracle RHPメンバー・クラスタの資格証明および構成を生成します。 |
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Oracle ACFSメンバー・クラスタの資格証明および構成を生成します。 |
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Oracle TFAメンバー・クラスタの資格証明および構成を生成します。 |
メンバー・クラスタ名は、クラスタ名と同じルールに準拠する必要があります。名前は、企業全体で一意であり、長さは最短で1文字、最長で15文字であり、英数字を使用し、数字で始まらず、ハイフン(-)を含めることもできます。アンダースコア文字(_)は使用できません。
メンバー・クラスタ・コンポーネント・オプションを指定しないと、デフォルトでは、すべてのコンポーネントが構成され、それらの資格証明は同じマニフェスト・ファイルに格納されます。
GNS資格証明は、asmcmd
mkcc
コマンドでは生成されません。メンバー・クラスタをGNSクライアントとして構成するには、次のコマンドを特権ユーザーとして実行し、GNSインスタンスのクライアント・データ構成をクラスタ・マニフェスト・ファイルにエクスポートします。
srvctl export gns -clientdata manifest_file -role CLIENT
例
次の例は、メンバー・クラスタの—–asm
コンポーネントと––gimr
コンポーネントの資格証明を作成し、それらの資格証明をクラスタ・マニフェスト・ファイルにエクスポートします。
例10-31 ASMCMD mkccコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > mkcc memberCluster1 /tmp/member_cluster1.xml --version 12.2.0.0.0 --asm --gimr