用語集
自動ワークロード・リポジトリ(AWR)
すべてのOracle Databaseに存在する組込みリポジトリ。Oracle Databaseは、すべての重要な統計およびワークロード情報のスナップショットを定期的に生成し、AWRに格納します。
キャッシュ一貫性
任意のキャッシュを介してメモリー位置を読み取っても、別のキャッシュを介してその位置に書き込まれた最新のデータが戻されるように、複数のキャッシュ内のデータを同期化することです。キャッシュ整合性とも呼ばれます。
キャッシュ・フュージョン
ブロックを保持しているインスタンスのメモリー・キャッシュから要求側インスタンスのメモリー・キャッシュにブロックを直接コピーする、Oracle RACのディスク不要のキャッシュ一貫性メカニズム。
CDB
マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)とは、0 (ゼロ)、1つまたは数多くのユーザー作成のプラガブル・データベース(PDB)を含むOracle Databaseです。すべてのOracle Databaseは、CDBか非CDBのいずれかです。
クラスタ・ファイル・システム
高パフォーマンスのサービスをクライアントに提供するために連携するサーバーのクラスタによる分散ファイル・システム。クラスタ・ファイル・システム・ソフトウェアはストレージ・クラスタ・コンポーネントへの分散リクエストを処理します。
クラスタ・レディ・サービス・デーモン(CRSD)
高可用性リカバリおよびOCRのメンテナンスのような管理操作を実行する主なOracle Clusterwareのプロセスです。また、アプリケーション・リソースを管理し、root
ユーザー(Mac OS Xベースのシステムではadmin
グループのユーザー)として実行され、障害発生時に自動的に再起動します。
Cluster Synchronization Services(CSS)
クラスタ全体のメンバーシップの共通ビューを提供して、各ノードのメンバーシップの状態を検出および追跡するOracle Clusterwareコンポーネント。CSSはプロセスの状態(特にデータベース・インスタンスの状態)も監視します。バックグラウンド・プロセスであるグローバル・エンキュー・サービス・モニター(LMON)が、クラスタ・データベース環境の状態を監視し、CSSへの登録および登録解除を行います。「OCSSD」も参照してください。
クラスタ検証ユーティリティ(CVU)
共有ストレージ・デバイス、ネットワーク構成、システム要件、Oracle Clusterware、グループ、ユーザーなどのOracle RACの様々なコンポーネントを検証するツール。
データベース・プール
データベース・クラウド内の一連のデータベースであり、一意のグローバル・サービス・セットを提供し、特定の管理ドメインに属します。クラウド・データベースを複数のプールにパーティション化すると、サービス管理が簡素化され、かつ、各プールを異なる管理者が管理できることによって、セキュリティが向上します。
分散トランザクション処理(DTP)
分散トランザクションの枠組み。外部的に調整されたトランザクションであるXAタイプと、内部的に調整されたトランザクションである分散SQLタイプ(Oracleのデータベース・リンク)の両方が含まれます。
イベント・マネージャ(EVM)
Oracle Clusterwareイベントをパブリッシュするバックグラウンド・プロセス。イベントの発生時に、EVMは指定されたコールアウト・ディレクトリをスキャンし、そのディレクトリ内のすべてのスクリプトを実行します。
障害グループ
障害グループはディスク・グループのディスクのサブセットです。これらのディスクはハードウェアを共有するため、同時に障害が発生する可能性があります。障害グループは、データのミラー・コピーを格納するために使用されます。
高速アプリケーション通知(FAN)
アプリケーションでは、FANを使用して、迅速な障害の検出、障害発生後の接続プールの分散の均等化、および障害が発生したコンポーネントの修復時の接続プールの分散の再均等化を行うことができます。FAN通知プロセスでは、クラスタ・サーバーが使用不可になるか、またはネットワーク・インタフェースに障害が発生した場合にOracle Databaseが発行するシステム・イベントが使用されます。
高速接続フェイルオーバー
JDBC、OCIまたはODP.NETを使用するクライアントのようなFAN統合クライアントに、高可用性を提供します。高速接続フェイルオーバーを使用するようにクライアントを構成すると、クライアントは自動的にFANイベントをサブスクライブし、データベースのUP
イベントおよびDOWN
イベントに対処できます。それに対応して、Oracle Databaseは、要求されたデータベース・サービスを提供するアクティブ・インスタンスにクライアントを接続します。
ファイル・システム
ファイル・システムとは、ディスクへの構造化アクセスを提供するソフトウェア・コンポーネントです。ファイルシステムは、ファイルなどのオブジェクトをアプリケーション・プログラムに提供します。一般に、ファイルへのアクセスは、アプリケーション・プログラムがファイル・アクセスに使用するオペレーティング・システム・コール(Open/CloseやRead/Writeなど)を定義している標準APIで指定されます。ファイル・システムは、通常はオペレーティング・システムのコンポーネントとして提供されますが、独立したソフトウェア・コンポーネントとして提供されることもあります。
ディスク書込みの強制実行
Oracle RACでは、ある特定のデータ・ブロックを変更できるのは一時点で1つのインスタンスのみです。あるインスタンスが必要としているデータ・ブロックが、別のインスタンスによって変更された場合、そのブロックに対して発行されたリクエストのタイプによっては、ディスク書込みの強制実行が必要になります。
General Parallel File System
General Parallel File System (GPFS)は、IBM社の共有ディスク・ファイル・システム製品。同機種または異機種クラスタ内のすべてのノードからのデータ・アクセスを提供します。
グローバル・キャッシュ・サービス(GCS)
キャッシュ・フュージョンを実装するプロセス。グローバル・ロール内のブロックのブロック・モードを保持します。インスタンス間のブロックの転送を担います。グローバル・キャッシュ・サービスでは、グローバル・キャッシュ・サービス・プロセス(LMSn)、グローバル・エンキュー・サービス・デーモン(LMD)などの、様々なバックグラウンド・プロセスが使用されます。
グローバル・キャッシュ・サービス(GCS)リソース
複数のOracle RACインスタンスのバッファ・キャッシュ内のデータ・ブロックへのアクセスを調整し、キャッシュ一貫性を提供するグローバル・リソース。
グローバル・データベース名
データベースを他のデータベースから一意に識別する完全な名前。グローバル・データベース名の書式はdatabase_name.database_domain
です(例: OP.EXAMPLE.COM
)。
グローバル動的パフォーマンス・ビュー(GV$)
Oracle RACクラスタ内のすべてのオープン・インスタンスに関する情報を格納する動的パフォーマンス・ビューです。(ローカル・インスタンスには限りません。)これに対して、標準の動的パフォーマンス・ビュー(V$
)は、ローカル・インスタンスに関する情報のみを格納します。
グローバル・エンキュー・サービス・デーモン(LMD)
リソースへのリクエストを管理してブロックへのアクセスを制御する、リソース・エージェント・プロセス。LMDはデッドロックの検出およびリモート・リソース要求の処理も行います。リモート・リソース・リクエストとは、別のインスタンスから発行されたリクエストです。
グローバル・エンキュー・サービス・モニター(LMON)
クラスタ全体を監視してグローバル・リソースを管理するバックグラウンドのLMONプロセス。LMONはインスタンスの完全破損および障害が発生したインスタンスに関連付けられたリカバリを管理します。特に、LMONはグローバル・リソースに関連付けられたリカバリの部分を処理します。LMONによって提供されるサービスは、クラスタ・グループ・サービスとも呼ばれます。
グローバル・サービス・デーモン(GSD)
SRVCTLからのリクエストを受信して、起動、停止などの管理ジョブ・タスクを実行するコンポーネント。コマンドは各ノードでローカルに実行され、その結果はSRVCTLに戻されます。GSDはデフォルトでノードにインストールされています。
グリッドのプラグ・アンド・プレイ・デーモン(GPNPD)
このプロセスを使用すると、グリッド・プラグ・アンド・プレイ・プロファイルにアクセスできます。また、クラスタのノード間でプロファイルの更新が調整され、すべてのノードで最新のプロファイルが保持されます。
High Availability Cluster Multi-Processing
IBM AIXベースの高可用性クラスタ・ソフトウェア製品。HACMPは高可用性(HA)とクラスタ・マルチプロセッシング(CMP)の2つの主なコンポーネントで構成されます。
インスタンス
Oracle RACデータベースの場合、クラスタ内の各ノードには、通常、データベースを参照する実行中のOracleソフトウェアのインスタンスが1つ存在します。データベースが起動されると、Oracle Databaseによってシステム・グローバル領域(SGA)と呼ばれるメモリー領域が割り当てられ、1つ以上のOracle Databaseプロセスが起動されます。このSGAとOracle Databaseプロセスの組合せはインスタンスと呼ばれます。各インスタンスには、一意のOracleシステム識別子(SID)、インスタンス名、ロールバック・セグメントおよびスレッドIDが割り当てられます。
インスタンス・メンバーシップ・リカバリ
Oracle RACで、すべてのクラスタ・メンバーが機能しているか、またはアクティブであることを保証するために使用される方法です。インスタンス・メンバーシップ・リカバリによってメンバーシップがポーリングおよび調整されます。制御ファイルでハートビートを示していないメンバー、または定期的なアクティビティ問合せメッセージに応答しないメンバーは、停止しているとみなされます。
インスタンス名
クラスタで共通のサービス名が共有されている場合に、特定のインスタンスを一意に識別するために使用されるインスタンスの名前。インスタンス名は、インスタンス初期化ファイル(initsid.ora
)のINSTANCE_NAME
パラメータによって識別されます。Oracleシステム識別子(SID)と同じです。
インスタンス番号
データ・ブロックのエクステントを特定のインスタンスと関連付ける番号。インスタンス番号を使用すると、インスタンスを起動し、そのインスタンスに割り当てられたエクステントが挿入および更新に使用されるようにできます。これによって、そのインスタンスが他のインスタンスに割り当てられた領域を使用していないことを確認できます。
マスター・ブート・レコード(MBR)
コンピュータの起動時に実行されるプログラム。通常、MBRはローカル・ハード・ディスクの最初のセクターに存在します。パーティション表を調査し、システムの起動に使用するパーティションを決定して、起動プロセスを開始します。その後、MBRプログラムは起動パーティションのブート・セクターに制御を移し、起動プロセスを続行させます。
可変
コールされるたびに結果を変更できる非deterministic関数。リプレイ時に関数の結果が変更されると、可変関数によってリプレイは拒否されることがあります。キー値で使用されるsequence
.nextval
およびSYSDATEを検討してください。主キーがこれらの関数コールからの値で構築され、後の外部キーまたは他のバインドで使用される場合は、リプレイで同じ関数結果が返される必要があります。アプリケーション・コンティニュイティでは、付与されたOracle関数コールに対してリプレイ時に可変値置換を提供して、不透明なバインド/変数一貫性を実現します。
OCSSD
クラスタ同期サービス(CSS)・デーモンを管理するLinuxまたはUNIXのプロセスです。クラスタ・ノード・メンバーシップを管理し、oracle
ユーザーとして実行するプロセスであり、このプロセスが失敗した場合はクラスタが再起動されます。
Oracle Cluster File System
Oracleでは、Linux用のOCFS2およびOracle ASM Cluster File System (Oracle ACFS)という2つのファイル・システムを提供しています。Oracle ACFSは独自のファイル・システムですが、Linux用のOCFS2のソースは、GNUのGeneral Public License (GPL)に基づいて使用できます。2つのファイル・システムに互換性はありません。
Oracle Cluster Registry (OCR)
クラスタ・ノード・リストに関する情報およびインスタンスからノードへのマッピング情報を管理するOracle RAC構成情報のリポジトリ。OCRは、カスタマイズされたアプリケーション用のOracle Clusterwareリソース・プロファイルに関する情報も管理します。
Oracle Grid Infrastructure
エンタープライズ・グリッド・アーキテクチャ用のインフラストラクチャを提供するソフトウェア。クラスタの場合は、Oracle ClusterwareとOracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)が含まれます。スタンドアロン・サーバーの場合は、Oracle RestartとOracle ASMが含まれます。Oracle Databaseでは、これらのインフラストラクチャ製品が組み合されてOracle Grid Infrastructureホーム(Grid_home
)と呼ばれる1つのソフトウェア・インストールになっています。
Oracleグリッド・ネーミング・サービス・デーモン(GNSD)
Oracleグリッド・ネーミング・サービスは、クラスタmDNSと外部DNSサーバー間のゲートウェイ。gnsd
プロセスは、クラスタ内で名前解決を実行します。
Oracle Interface Configurationツール(OIFCFG)
非クラスタのOracle DatabaseとOracle RACデータベースの両方で使用されるコマンドライン・ツールです。このツールを使用すると、コンポーネントへのネットワーク・インタフェースの割当ておよび割当て解除を行ったり、特定のネットワーク・インタフェースを使用するようにコンポーネントに指定したり、コンポーネントの構成情報を取得することができます。Oracle Universal Installerも、OIFCFGを使用して、使用可能なインタフェースの識別および表示を行います。
Oracle Managed Files
いくつかの初期化パラメータに基づいて、制御ファイル、REDOログ・ファイル、データファイルなどのデータベース・ファイルの名前の指定、場所の設定、作成、削除を自動化するサービスです。Oracle Managed Filesは、VxFSやODMなどのホスト・オペレーティング・システムでサポートされている従来のファイル・システムに加えて使用できます。データベース管理の多くの側面について独自の方針を作成する必要をなくすことによって、それらの詳細を簡略化できます。
Oracle Universal Installer
Oracle Clusterware、Oracleリレーショナル・データベース・ソフトウェアおよびOracle RACソフトウェアをインストールするためのツールです。Oracle Universal Installerを使用してDatabase Configuration Assistant(DBCA)を起動することもできます。
PDB
マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)で、Oracle Netクライアントに非CDBとして表示されるスキーマ、スキーマ・オブジェクトおよび非スキーマ・オブジェクトのポータブル・コレクション。
ポリシー管理データベース
クラスタ・リソースとして定義したデータベースです。データベースの管理は、データベースがどのサーバーで実行可能か、予想されるワークロードのサポートにデータベースのインスタンスがいくつ必要かといった、リソースの構成方法によって定義されます。
RAWパーティション
最小限のアクセス・レベルでアクセスされる物理ディスクの部分。拡張パーティションが作成され、論理パーティションがフォーマットされずに拡張パーティションに割り当てられた場合に作成されます。フォーマットが完了したパーティションは、クックド・パーティションと呼ばれます。「RAWデバイス」も参照してください。
リカバリ可能なエラー
実行中のアプリケーション・セッション・ロジックとは関係なく、外部システムの障害が原因で発生するエラーのクラス。リカバリ可能なエラーは、フォアグラウンド、ネットワーク、ノード、記憶域、データベースの計画済停止および計画外停止に続いて発生するエラーです。アプリケーションは、最後に発行された操作のステータスを把握しないままの状態で残される可能性があるエラー・コードを受信します。
Recovery Manager (RMAN)
データファイル、制御ファイルおよびアーカイブREDOログ・ファイルをバックアップ、コピー、リストアおよびリカバリできるツール。Oracleサーバーに含まれており、個別にインストールする必要はありません。RMANは、オペレーティング・システム(OS)のプロンプトからコマンドライン・ユーティリティとして実行するか、またはGUIベースのOracle Enterprise ManagerのBackup Managerを使用して実行できます。
リクエスト
アプリケーションから送信される作業単位。リクエストは通常、単一データベース接続での単一WebリクエストのSQL、PL/SQLおよびその他のデータベース・コールに対応し、一般に接続プールからのデータベース接続のチェックアウトとチェックインのために作成されたコールによって区別されます。
結果キャッシュ
結果キャッシュはSGAまたはクライアント・アプリケーション・メモリー内のメモリー領域で、データベースの問合せまたは問合せブロックの結果を再利用するために格納します。キャッシュされた行は、失効しないかぎり文およびセッション間で共有されます。
ランタイム接続ロード・バランシング
Oracle Databaseは、要求されたアプリケーションに対して現在のワークロードに応じて最適なサービスを提供する接続プールに基づいて、インテリジェントなサービス接続決定を行うことができます。JDBC、ODP.NETおよびOCIクライアントはロード・バランシング・アドバイザと統合され、これらのいずれかのクライアント環境を使用して、ランタイム接続ロード・バランシングを使用できます。
セキュア・シェル(SSH)
ネットワーク上のリモート・コンピュータにログインするためのプログラム。SSHを使用すると、リモート・システム上でコマンドを実行し、ファイルをあるシステムから別のシステムに移動できます。SSHでは厳密認証が使用され、セキュアでないチャネル上での通信を保護します。
サーバー制御(SRVCTL)ユーティリティ(SRVCTL)
Server Management(SRVM)は、Oracle Enterprise ManagerをOracle RACで操作するために必要なコンポーネントを構成します。Intelligent Agent、グローバル・サービス・デーモン、SRVCTLなどのSRVMコンポーネントを使用すると、オープンなクライアント/サーバー・アーキテクチャを介して異機種間環境で実行されているクラスタ・データベースを、Oracle Enterprise Managerを使用して管理できます。
サーバー・グループ
アプリケーション、データベースまたはその両方をホスティングするグループに論理的に分割されているクラスタ内のノードです。サーバー・グループはその他のサーバー・グループのメンバーになることができます。
サービス
Oracle RACデータベースで定義可能なエンティティ。サービスによって、データベースのワークロードをグループ化し、サービスを提供するために割り当てられた最適なインスタンスに作業をルーティングできます。
セッション状態一貫性
COMMITが実行された後にそのトランザクションの状態が変更された場合、セッションが失われていると、トランザクションをリプレイしてその状態を再確立することはできません。アプリケーション・コンティニュイティを構成する場合、アプリケーションは、初期設定後のセッション状態が動的であるか静的であるか、および要求内の過去のCOMMIT操作を継続するのが適切であるかどうかに応じて分類されます。
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動的: (デフォルト)セッション状態の変更が初期化で完全にカプセル化されていない場合、およびフェイルオーバー時にコールバックで完全に取得できない場合、そのセッションは動的な状態です。要求内の最初のトランザクションがコミットされると、次の要求が開始されるまでフェイルオーバーは内部的に無効化されます。これは、ほとんどのアプリケーションが要求に使用するデフォルト・モードです。
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静的: (要求での特殊設定) NLS設定やPL/SQLパッケージの状態など、すべてのセッション状態の変更を初期化コールバックで繰り返すことができる場合、そのセッションは静的な状態です。この設定は、要求内のセッション状態を変更しないデータベース診断アプリケーションのみに使用されます。コールバックにより再確立できない非トランザクション状態変更が要求内にある場合は、静的モードを設定しないでください。不明な場合は、動的モードを使用します。
単一クライアント・アクセス名(SCAN)
Oracle Database 11gのデータベース・クライアントは、SCANを使用してデータベースに接続します。SCANは、パブリック・クライアント接続を処理するクラスタ内の複数のリスナーに対応する、複数のIPアドレスに解決できます。
シングルトン・サービス
一度に1つのインスタンス上のみで実行されるサービス。サービスの分散トランザクション処理(DTP)プロパティを定義することによって、サービスを強制的にSINGLETONサービスにすることができます。
スプリット・ブレイン・シンドローム
複数のインスタンスによってクラスタ・データベースの制御が試行される状態。たとえば、2ノード環境で、一方のインスタンスによって更新の管理が試行され、もう一方のインスタンスによって同時に更新の管理が試行される状態です。
SQL翻訳プロファイル
SQL翻訳プロファイルは、Oracle以外のデータベースのSQL文をOracleに翻訳する方法、およびOracleエラー・コードとANSI SQLSTATESを他のベンダーの等価のものに翻訳する方法を指示する、データベース・スキーマ・オブジェクトです。
システム識別子
Oracleシステム識別子(SID)は、実行中のOracleソフトウェアの特定のインスタンスを識別します。Oracle RACデータベースの場合、クラスタ内の各ノードにはデータベースを参照するインスタンスが存在します。
透過的アプリケーション・フェイルオーバー(TAF)
Oracle RACやOracle RAC Guardなどの高可用性環境を対象としたランタイム・フェイルオーバーで、TAFとは、アプリケーションからサービスへの接続のフェイルオーバーおよび再確立を指します。これにより、クライアント・アプリケーションは接続障害の発生時にデータベースに自動的に再接続でき、実行中だったSELECT文を再開することも可能です。この再接続は、Oracle Call Interfaceライブラリ内から自動的に実行されます。
仮想インターネット・プロトコル(VIP)
特定の単一サーバーまたはネットワーク・インタフェース・カード(NIC)に割り当てられるのではなく、単一サーバー、複数のドメイン名または複数のサーバーに存在している複数のアプリケーションに割り当てられるIPアドレス。