5 Oracle Database18cのMicrosoft Windowsに影響する問題

これらのトピックでは、Oracle Database18cのMicrosoft Windowsの最新の機能と変更について説明します。

5.1 Microsoft Windowsのサポート対象外の製品

現時点では、サポートされていないMicrosoft Windows固有の製品はありません。

Oracle Database 18cのすべてのプラットフォームで使用できない製品または機能のリストを参照してください。

5.2 製品サポート

Oracle Database18cでサポートされている製品または機能は次のとおりです。

  • Oracle ACFSおよびOracle ADVMのサポート

    Oracle ADVMは、Oracle Automatic Storage Managementディスク・グループのRAWディスクをサポートしていますが、RAWで作成されたOracle ADVMデバイス特殊ファイルはサポートされません。Oracle ADVMは、ブロック・デバイス特殊ファイルのみをサポートしています。

    サポート対象のプラットフォームおよびリリースについての最新情報は、でMy Oracle Support (https://support.oracle.com)のノート1369107.1を参照してください。

5.3 Microsoft Windows用Oracleクライアント・ライブラリによるアプリケーションのリンク

Microsoft Windows上でクライアント・コードをリンクするには、動的Oracleクライアント・ライブラリを使用する必要があります。

静的Oracleクライアント・ライブラリはリンクしないでください。

5.4 Microsoft Windowsのインストール前の要件

Oracle Database 18cのインストールの事前要件は、インストレーション・ガイドを参照してください。

5.5 Microsoft Windowsのインストール、構成およびアップグレードの問題

次のトピックでは、Oracle Databaseのインストール、構成およびアップグレードに影響する問題について説明します。

5.5.1 Oracle Bug#20918120

Oracle Real Application Clusters Databaseホームを、Oracleホーム・ユーザーとしてグループ管理サービスアカウント(gMSA)を使用してインストールすると、gMSA名の長さが15文字を超えている(ドメイン名を含む)場合、失敗し、次のエラーが発生します。

[INS-32101] 指定されたOracleホーム・ユーザーは存在しません

回避策:

長さが15文字より短いgMSA名(ドメイン名を含む)を使用します。

5.5.2 Oracle Bug#21325903

Oracleホームから実行されているサービスおよびプロセスが、Oracleホームの削除前に完全に削除されていない場合、削除操作がOracleホームの削除に失敗し、file in use errorsを表示します。

回避策:

Oracleホームを手動で削除します。

5.5.3 Oracle Bug#22579138

Oracle Database Clientホーム(32-bit)にOracle Database Examplesソフトウェアをインストールする際に、次のエラーが発生します。

SEVERE: [FATAL] [INS-52001] Oracle Database Examples can only be installed into an existing Oracle Database Home of version 12.2.0.1.0.

回避策:

-skipOHCOmpatibilityCheckスイッチを指定してOracle Database Examplesインストーラを再起動して、インストールを続行します。

5.5.4 Oracle Bug#23630511

12.2のインストール・メディアから削除ツールを実行して、既存の11.2.0.4のOracleホームからOracleソフトウェアを削除すると、削除ツールが応答しなくなります。

回避策:

Oracleソフトウェアを削除する場合は、必ず同じリリースの削除ツールを実行してください。以前のリリースからOracleソフトウェアを削除するとき、それより新しいリリースの削除ツールは実行しないでください。

5.5.5 Oracle Bug#27421278

Microsoft Windows Server 2012上のOracle Grid Infrastructureアップグレード中に、DLLパスが予期しない値に設定されると、アップグレードがASMCMD-8102エラーで失敗します。

回避策:

次のステップを実行します。

  1. 実行中の場合は、インストーラを終了します。

  2. すべてのノードでgridSetup.bat -upgradeを実行して、Oracle Grid Infrastructureを手動でアップグレードします。

  3. すべてのノードでステップ2が完了した後、gridSetup.bat -executeConfigToolsを実行して、インストーラを起動して構成ツールを実行します。

5.5.6 Oracle Bug#28190735

必要なドメイン・アクセス権限がない場合、次のシナリオでは、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseのインストーラは、指定したOracleホーム・ユーザーが各ノードの管理者であるかどうかを検証できません。
  1. インストール・ユーザーがローカル・ユーザーであり、Oracleホーム・ユーザーがドメインに属している場合。

  2. インストール・ユーザーはドメイン・ユーザーであるが、Oracleホーム・ユーザーのドメインとは異なるドメインに属していて、関連するドメインの間に必要な信頼関係がない場合。

Oracleホーム・ユーザーがAdministratorsグループに直接属している場合、Oracle Grid Infrastructureインストーラはエラーを検出し、フラグを付けます。Oracleホーム・ユーザーが間接的なグループ・メンバーシップを介してAdministratorsグループに属している場合(Oracleホーム・ユーザーがドメイン・グループに属していて、そのドメイン・グループが間接的にAdministratorsグループに含まれている場合)、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseのインストーラは、必要なドメイン・アクセス権限がないと、Administratorsグループへのそのような間接的なメンバーシップの検出に失敗し、インストールを続行します。installActions<date-time>.outファイルに次のログを書き込むと、インストーラは次のステップに進みます。

PRCZ-1007 : Unable to determine if user "<domain Oracle Home User>” has Windows administrator authority. 
WSE-000015: Unable to get list of groups to which the user belongs. 
O/S-Error: (OS 5) Access is denied.

回避策:

選択したOracleホーム・ユーザーが、管理者(任意のノードのAdministratorsグループに対する間接的なメンバーシップがある場合も含む)ではないことを確認します。前提条件チェックの失敗「Oracleホーム・サービス・ユーザーを検証してください」を無視して、インストールを続行してください。

5.5.7 Oracle Bug#28340338

Database Configuration Assistant (DBCA)を起動して、Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)にインストールされたOracleホームのTypicalModeUIページを使用してデータベースを作成します。記憶域のタイプをOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)からファイル・システム(FS)に変更すると、DBCAによって、データベース・ファイルおよび高速リカバリ領域(FRA)の場所のデフォルト値が初期化されます。デフォルト値を変更せずにデータベースを作成すると、次のエラーが発生します。

PRCT-1121 : Execution of acfsutil failed on local node with result acfsutil info fs: CLSU-00107: operating system function: NtCreateFile; failed with error data: 2; at location: OOF2_2”. 

回避策:

TypicalModeUIページで記憶域のタイプのコンボ・ボックスをOracle ASMからファイル・システム(FS)に変更した後、データベース・ファイルの場所高速リカバリ領域(FRA)に正しい場所の値を入力します。

5.5.8 Oracle Bug#28377614

Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)からOracle Grid Infrastructure 18cへのアップグレード中、またはOracle Grid Infrastructure 18cからOracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)へのダウングレード中に、クラスタ状態モニター(CHM)が使用できなくなり、次のエラーが返されます。

CRS-9125-Error dumpnodeview: ノード名rws00gdkが不明または無効です

回避策:

Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)からOracle Grid Infrastructure 18cへのアップグレード中にCHMが動作しない場合は、次のステップを実行します。
  1. crsctl stop res ora.crf -initを使用して、すべてのノードでcrfリソースを停止します。

  2. クラスタ内のすべてのノードで次のコマンドを実行します。

    rm $ORACLE_BASE\crsdata\<hostname>\crf\db\json\localdump.hdr

    rm $ORACLE_BASE\crsdata\<hostname>\crf\db\proc\localdump.hdr

  3. crsctl start res ora.crf -initを使用して、すべてのノードでcrfリソースを起動します。

      

Oracle Grid Infrastructure 18cからOracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)へのダウングレード中にCHMが機能しない場合は、次のステップを実行します。

  1. crsctl stop res ora.crf -initを使用して、すべてのノードでcrfリソースを停止します。

  2. クラスタ内のすべてのノードで次のコマンドを実行します。

    rm $ORACLE_HOME\crf\db\<hostname>\json\localdump.hdr

    rm $ORACLE_HOME\crf\db\<hostname>\proc\localdump.hdr 

  3. crsctl start res ora.crf -initを使用して、すべてのノードでcrfリソースを起動します。

5.5.9 Oracle Bug#28430201

この問題はOracle Database 18c 32-bit Clientに固有のもので、Oracle Database 18c 64-bit ServerおよびOracle Database 18c 64-bit Clientには該当しません。Oracle Database 18c 32-bit Clientには、Microsoft Visual Studio 2013ランタイムが必要です。インストール中、インストーラはMicrosoft Visual Studio 2013 Update 4、バージョン12.0.30501に基づいてランタイムをインストールします。Microsoft Visual Studio 2013の最新バージョンは、Update 5、バージョン12.0.40660です。

回避策:

Oracle Database 18c 32-bit Clientの最新のMicrosoft Visual C++ 2013 Redistributable (x86) - 12.0.40660をhttps://support.microsoft.com/en-in/help/3179560/update-for-visual-c-2013-and-visual-c-redistributable-packageからダウンロードおよびインストールします。

インストーラによって、Oracle Database18c Clientインストーラに付属するMicrosoft Visual Stuido 2013 Update 4、バージョン12.0.30501が置き換えられ、最新バージョンのMicrosoft Visual Studio 2013 Update 5、バージョン12.0.40660がインストールされます。