Oracle Database 18cで非推奨となった機能

この項にリストされている非推奨となった機能を参照して、アップグレード後に使用する代替方法を準備してください。

ノート:

非CDBアーキテクチャはOracle Database 12cで非推奨になりました。Oracle Database 19cの後のリリースではサポート対象から外れ、使用できなくなる可能性があります。

Data GuardのMAX_CONNECTIONS属性の非推奨化

Data GuardのREDOトランスポートのLOG_ARCHIVE_DEST_nパラメータのMAX_CONNECTIONS属性は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。

Oracle Database 11gリリース1 (11.1)で、REDOトランスポートに新しいストリーミング非同期モデルが導入されました。Oracle Data Guardでアーカイブ・ログ・ファイルのギャップが解消されると、MAX_CONNECTIONS属性設定を使用するメリットがなくなります。

拡張データ型サポート(EDS)の非推奨化

拡張データ型サポート(EDS)は、Oracle Database 18cで非推奨になりました。

拡張データ型サポート(EDS)機能では、ネイティブなREDOベースのサポートが欠如した特定のOracleデータ型をサポートするためのロジカル・スタンバイ用のメカニズムが提供されます。たとえば、EDSは、SDO_GEOMETRY列を持つ表のレプリケートに使用されていました。ただし、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降では、EDSでサポートされているOracleデータ型で、論理データまたはGoldenGateでネイティブにサポートされていないものはありません。この機能は現在では廃止されています。

DBMS_DATA_MININGパッケージのGET_*ファンクションの非推奨化

Oracle Database 18c以降、DBMS_DATA_MININGGET_*ファンクションは非推奨になりました。かわりに、Oracle Data Mining (ODM)のモデル・ディテール・ビューを使用します。

Oracle Database 12cリリース1以前のリリースでは、DBMS_DATA_MININGパッケージは、データ・マイニング・アルゴリズムごとに個別のGET_MODEL_DETAILSファンクションをサポートしています。一般化線形モデル、期待値最大化、単一値分解および相関ルールについては、グローバル詳細も使用できます。多くのDBMS_DATA_MINING Get_*ファンクションがあります。次に例を示します。

  • GET_MODEL_DETAILS

  • DBMS_DATA_MINING.GET_MODEL_TRANSFORMATIONS

たとえば、ディシジョン・ツリーのモデル・ディテール・ビューは、分岐情報ビュー、ノード統計ビュー、ノード説明ビューおよびコスト・マトリックス・ビューを説明しています。

Oracle Database 18c以降では、GET_MODEL_DETAILS_XMLファンクションのかわりにOracle Data Miningのモデル・ディテール・ビューを使用することをお薦めします。分岐情報ビューDM$VPmodel_nameは、ビューの接頭辞にOracle Data Miningモデルの名前を付加する意思決定ツリー階層を表します。

パッケージDBMS_XMLQUERYの非推奨化

PL/SQLパッケージDBMS_XMLQUERYは、Oracle Database 18cで非推奨になりました。かわりにDBMS_XMLGENを使用してください。

DBMS_XMLQUERYは、データベースからXMLTypeへの変換機能を提供します。DBMS_XMLQUERYではなくDBMS_XMLGENを呼び出すことをお薦めします。DBMS_XMLGENはCで作成されてカーネルにコンパイルされるため、優れたパフォーマンスが得られます。

パッケージDBMS_XMLSAVEの非推奨化

PL/SQLパッケージDBMS_XMLSAVEは、Oracle Database 18cで非推奨になりました。かわりにDBMS_XMLSTOREを使用してください。

DBMS_XMLSAVEパッケージは、Oracle XML SQL Utilityに含まれています。これは、オブジェクト・リレーショナル表のXML文書に対するデータの挿入、更新および削除に使用されます。DBMS_XMLSAVEではなくDBMS_XMLSTOREを呼び出すことをお薦めします。DBMS_XMLSTOREはCで作成されてカーネルにコンパイルされるため、優れたパフォーマンスが得られます。

例: DBMS_XMLSAVEを使用しないようにするために、以前のリリースのOracle DatabaseでDBMS_XMLSAVEを呼び出すために使用していたラッパー・ファンクションまたはプロシージャを作成して、DBMS_XMLSTOREの呼出しに変更できます。または、シノニムを作成できます。

例: DBMS_XMLSAVEを使用しないようにするために、以前のリリースのOracle DatabaseでDBMS_XMLSAVEを呼び出すために使用していたラッパー・ファンクションまたはプロシージャを作成して、DBMS_XMLSTOREの呼出しに変更できます。または、シノニムを作成できます。

CREATE OR REPLACE PUBLIC SYNONYM DBMS_XMLSAVE FOR DBMS_XMLSTORE;
GRANT EXECUTE ON DBMS_XMLSAVE TO PUBLIC;

Oracle Label Securityビューで非推奨となった列

Oracle Database 18c以降、ALL_SA_USER_LABELSビューおよびDBA_SA_USER_LABELSビューでLABELS列が非推奨になりました。

表8-1 Oracle Label Securityビューで非推奨となった列

データ・ディクショナリ・ビュー 非推奨となった列

ALL_SA_USER_LABELS

LABELS

ALL_SA_USERS

USER_LABELS

DBA_SA_USER_LABELS

LABELS

DBA_SA_USERS

USER_LABELS

LABELSUSER_LABELSの列の情報は重複します。この情報は、これらのデータ・ディクショナリ・ビューの他の列に表示されます。

NUMBERを使用したTrueまたはFalseのJSON戻り値の非推奨化

Oracle Database 18c以降、JSON値のtrueまたはfalseの戻り値として、SQL NUMBERの値(1または0)を指定するオプションは非推奨になりました。

Oracle Database 12cリリース1 (12.1)では、返される列の型としてNUMBERを指定する関数を含むJSONデータのサポートが提供されました。NUMBERを指定するオプションは非推奨です。true/false問合せのJSONデータの出力としてNUMBERを指定するのではなく、JSONのブール値に対して返されたデフォルトのSQL値を使用して、trueまたはfalseとして文字列を指定できます。数値を必要とするアプリケーションを使用している場合は、ブールのJSON値をSQL VARCHAR2値として返し、その値をテストし、そのテストの結果としてSQL NUMBERの値を返すことができます。

Oracle TextのMAIL_FILTERの非推奨

Oracle Database 18c以降、Oracle TextのMAIL_FILTERの使用は非推奨になりました。データベースに電子メールを追加する前に、電子メールを索引付け可能プレーン・テキストまたはHTMLにフィルタ処理します。

MAIL_FILTERは廃止された電子メール・プロトコルRFC-822に基づいています。最新の電子メール・システムはRFC-822をサポートしていません。これに替わる機能はありません。

asmcmd showversionオプションの非推奨

Oracle Database 18c以降、asmcmd showversionのコマンド・オプションは、新しいasmcmdオプションに置き換えられました。

コマンドasmcmd showversion --softwarepatchのかわりに、新しいオプションasmcmd showpatches -lを使用します。コマンドasmcmd showversion --releasepatchのかわりに、新しいオプションasmcmd showversion --activeを使用します。

Oracle TextのNEWS_SECTION_GROUPの非推奨

Oracle Database 18c以降、Oracle TextのNEWS_SECTION_GROUPの使用は非推奨になりました。かわりに外部処理を使用します。

USENET投稿に索引を付ける場合、Oracle Text内でBASIC_SECTION_GROUPまたはHTML_SECTION_GROUPを使用するように投稿を前処理します。USENETは、商用ではあまり使用されません。

USENETは現在、重大な目的はあまり使用されません。このセクション・グループ・タイプを使用して実行する索引処理は廃止されています。

Oracle Net ServicesのSDPのサポートの非推奨化

Oracle Database 18c以降、Oracle Net Servicesのソケット・ダイレクト・プロトコル(SDP)のサポートは非推奨になりました。

かわりにTCPを使用することをお薦めします。

フレックス・クラスタ(ハブ/リーフ)アーキテクチャの非推奨

Oracle Database 18c以降、リーフ・ノードはOracle Flex Clusterアーキテクチャの一部として非推奨になりました。

障害発生時の再構成時間を短縮化するためにOracle Clusterwareスタックを継続的に改善してきたことにより、オンプレミスまたはクラウドで、お客様のニーズを満たすクラスタの実装にリーフ・ノードが不要になりました。

PRODUCT_USER_PROFILE表の非推奨

Oracle Database 18c以降、SQL*Plus表PRODUCT_USER_PROFILE (PUP)表は非推奨になりました。

PRODUCT_USER_PROFILE (PUP)表でのみ使用するのは、SQL*Plusの製品レベル・セキュリティを制御するメカニズムを提供するためです。Oracle Database 18c以降、このメカニズムは関連しません。このSQL*Plusの製品レベル・セキュリティ機能は、Oracle Database 19cでは使用できません。Oracle Databaseの設定を使用してデータを保護し、すべてのクライアント・アプリケーション間で一貫したセキュリティを確保することをお薦めします。