Oracle Database 18cでの初期化パラメータの変更
参照して、このリリースでの新規、非推奨およびサポート終了の初期化パラメータのリストを確認してください。
- STANDBY_ARCHIVE_DESTのサポート終了
Oracle Database 18cでは、初期化パラメータSTANDBY_ARCHIVE_DEST
がサポート対象外になりました。 - INIT.ORA内のUNIFORM_LOG_TIMESTAMP_FORMATの変更
デフォルトでは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上のタイムスタンプの書式は異なります。アラート・ログを表示するには、Oracle Databaseユーティリティである自動診断リポジトリ・コマンド・インタプリタ(ADRCI)ユーティリティを使用します。 - UTL_FILE_DIR初期化パラメータのサポート終了
Oracle Database 18c以降では、UTL_FILE_DIR
パラメータがサポート対象外になりました。かわりに、ディレクトリ・オブジェクトの名前を指定します。
STANDBY_ARCHIVE_DESTのサポート終了
Oracle Database 18cでは、初期化パラメータSTANDBY_ARCHIVE_DEST
がサポート対象外になりました。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)では、パラメータLOCAL
およびREMOTE
を使用したアーカイブのLOG_ARCHIVE_DEST_n
の数が31個まで拡張されています。この拡張に加え、ALTERNATE
属性も拡張されたことで、ローカルおよびリモート・アーカイブの可用性が高まり、アーカイブ先に障害が発生しても結果をより詳細に制御できるようになりました。これらの拡張により、STANDBY_ARCHIVE_DEST
は必須ではなくなり、実質的に使用しなくなりました。
INIT.ORA内のUNIFORM_LOG_TIMESTAMP_FORMATの変更
デフォルトでは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以上のタイムスタンプの書式は異なります。アラート・ログを表示するには、Oracle Databaseユーティリティである自動診断リポジトリ・コマンド・インタプリタ(ADRCI)ユーティリティを使用します。
スクリプトを使用してタイムスタンプ日付のアラート・ログを解析する場合は、タイムスタンプ書式のデフォルト値はinit.ora
パラメータUNIFORM_LOG_TIMESTAMP_FORMATで設定されていることに注意してください。このパラメータのデフォルト値はTRUEです。TRUEの場合、タイムスタンプ書式は「日-月-年-時刻」書式から「年-月-日-時刻」書式に変更されます。たとえば、2017-05-17T10:00:54.799968+00:00
のようになります。
UNIFORM_LOG_TIMESTAMP_FORMATの値をFALSEに変更することで、以前のリリースで使用されていたタイムスタンプ書式に変更できます。アラート・ログではなくlog.xml
を解析するスクリプトを使用することもできます。
Oracleでは、Oracleエラーやトレース・ファイルを検索して分析できるように、自動診断リポジトリ・コマンド・インタプリタ(ADRCI)と呼ばれる専用のコマンドライン・ユーティリティを提供しており、このADRCIユーティリティを使用してエラーを管理することをお薦めしています。
たとえば、ADRCIコマンドshow alert
を使用してアラート・ログを表示できます。
$ oracle@user> adrci
adrci> show alert -tail -f
また、ADRCIでは、show log
コマンドを使用して、問合せの述語を渡すこともできます。次に例を示します。
adrci> show log -p "message_text like '%tablespace%'"
ADRCIユーティリティを使用する方法の詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。
UTL_FILE_DIR初期化パラメータのサポート終了
Oracle Database 18c以降では、UTL_FILE_DIR
パラメータがサポート対象外になりました。かわりに、ディレクトリ・オブジェクトの名前を指定します。
UTL_FILE_DIR
初期化パラメータは、V$SYSTEM_PARAMETER
および関連するビューにリストされなくなりました。このパラメータを設定しようとすると、試行は失敗します。UTL_FILE.FOPEN
のLOCATION
パラメータを使用するか、またはFOPEN_NCHAR
のLOCATION
パラメータを使用して、オペレーティング・システム・ファイルを直接指定しようとすると、その試行も失敗します。かわりに、ディレクトリ・オブジェクトの名前を指定します。
UTL_FILE
およびその他のOracle Databaseサブシステムにディレクトリ・オブジェクトを使用するためのセキュリティ・モデルは、明確な権限モデルがあることから安全です。ただし、明示的なオペレーティング・システム・ディレクトリの使用は、関連する権限モデルがないことから安全ではありません。UTL_FILE_DIR
初期化パラメータの非推奨は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で通知されました。Oracle Database 18cでは、このパラメータは現在サポートが終了しています。
サポートされていないディレクトリ・パスでのUTL_FILEパッケージのシンボリック・リンク
UTL_FILE
パッケージを使用したシンボリック・リンクへのアクセスは、新しいOracle Databaseリリースでは失敗します。この問題を回避するには、シンボリック・リンクが含まれないようにディレクトリ・オブジェクトとファイル名を変更する必要があります。このサポート終了は、Oracle Data Pump、BFILE
および外部表を含む(ただし、これに制限されない)、シンボリック・リンクを使用する以前のリリースの機能に影響する可能性があります。アップグレード後に影響を受ける機能を使用しようとして、その機能でシンボリック・リンクが使用された場合、ORA-29283: 無効なファイル操作です。: パスがsymlinkをトラバースしています
が発生します。