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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド
12c (12.2.1.4.0)
E96106-04
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4 リポジトリ開発のためのソース・コントロール管理システムの使用方法

管理ツールを、Oracle BIリポジトリの開発用のサード・パーティのソース・コントロール管理システムと統合できます。

管理ツールは、リポジトリ・メタデータを、単一のバイナリ・リポジトリ・ファイル(RPD)ではなく、MDS XML形式の一連のXMLドキュメントとして保存することで、この統合を実現します。この統合を使用すると、管理ツールを構成して、自身のソース・コントロール管理システムで作業して、そのリポジトリの出力をMDS XMLとして保存できます。

この章のトピックは、次のとおりです:

管理ツールでのソース・コントロール管理システムの使用方法について

リポジトリの開発プロセス中に、Oracle管理ツールを、Subversion、Rational ClearCase、Gitなどサード・パーティのソース・コントロール管理システムと統合できます。

管理ツールで次を行います。

  • バイナリRPDファイルを一連のMDS XMLドキュメントに変換します。

    1つのバイナリ・リポジトリ・ファイルを使用するのでなく、リポジトリをMDS XML形式で保存できます。MDS XML形式では、接続プール、物理表、ビジネス・モデルなどの各リポジトリ・オブジェクトは、それ自体のXMLファイルで表されます。リポジトリを構成する一連のXMLファイルはソース・コントロール管理システムで管理できます。

  • ソース・コントロール管理(SCM)構成ファイルを設定します。

    管理ツールのSCM構成エディタを使用して、SCMシステムに固有のコマンド(「ファイルの追加」、「削除」、「チェックアウト」など)およびSCMシステムに必要な環境変数を指定できます。

  • リポジトリがソース・コントロール下に置かれていることを指定します。

    管理ツールでMDS XMLリポジトリを初めて開いた場合は、このリポジトリがスタンドアロンMDS XMLリポジトリであるか、ソース・コントロール下に置かれているのかを指定するプロンプトが表示されます。管理ツールでこのリポジトリに対してSCM統合を可能にするには「ソース・コントロールの使用」を選択します。

MDS XMLについて

MDS XML形式は、ソース・コントロールの下に置かれているリポジトリに対して使用されます。

MDS XMLは、1つのファイルではなく複数のXMLファイルのセットでOracle BIリポジトリを表します。

各リポジトリの接続プールは、次のようなXML表現でそれ自体のファイルに格納されます。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<ConnectionPool mdsid="m80ca62c5-0bd5-0000-714b-e31d00000000"
name="SampleApp_Lite_Xml" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xmlns="http://www.oracle.com/obis/repository"
password="94F9321C85340FC48E4D9093AA941FF28844074B88D5AA6364E4815DEED7F9B
8792EF452219C2155DB68F61EE1555B4FA886F77E060E2E17F45AD8D18CAB2E4D3EFA15B75E
30D8B4BFA8C7B2D70552BD" timeout="4294967295" maxConnDiff="10" maxConn="10"
dataSource="VALUEOF(BI_EE_HOME)/sample/SampleAppFiles/Data" type="Default"
reqQualifedTableName="false" isSharedLogin="false"
isConcurrentQueriesInConnection="false" isCloseAfterEveryRequest="true"
xmlRefreshInterval="2147483647" outputType="xml" ignoreFirstLine="false"
bulkInsertBufferSize="0" transactionBoundary="0" xmlaUseSession="false"
multiThreaded="false" supportParams="false" isSiebelJDBSecured="false"
databaseRef="/oracle/bi/server/base/Database/Sample App Lite Data_80ca62c4
-0bcf-0000-714b-e31d00000000.xml#m80ca62c4-0bcf-0000-714b-e31d00000000"
>
<Description>
<![CDATA[ 
SampleAppLite connection pool to XML datasource. This connection pool points the 
database to the location where physical XML files are stored. The location uses 
the value of an RPD variable : BI_EE_HOME.
This variable needs to be correctly set in order for the server to connect to the 
files.
]]>
</Description>
</ConnectionPool>

SampleAppLiteリポジトリでは、次のような構造のMDS XMLファイルを生成します。

ノート:

管理ツールのリポジトリ・オブジェクトと、XML出力として作成された一連のファイルとの間に、1対1の関係はありません。たとえば、物理列は、管理ツールでは独立したオブジェクトとして表示されますが、MDS XMLでは、それらは物理表オブジェクトの一部とみなされます。

リポジトリ・オブジェクトのMDS XMLスキーマ表現の詳細は、Oracle Business Intelligence Enterprise Edition XMLスキーマ・リファレンスのOracle BIサーバーのMDS XML APIに関する項を参照してください。

ソース・コントロール管理の下でのリポジトリ開発のためのシステムのセットアップ

ソース・コントロール管理でリポジトリを開発するためのシステムを設定するには、SCMシステムに固有のコマンドを使用してSCM構成ファイルを設定し、MDS XMLリポジトリを生成し、SCMシステムで確認する必要があります。

この項では、次の項目について説明します。

SCM構成ファイルの作成

Oracle BI管理ツールをソース・コントロール管理システム(SCM)と統合するには、使用している特定のSCMシステムに基づいてXML構成ファイルを作成する必要があります。

この構成ファイルには、ファイルの追加、削除、チェックアウトおよび名前変更のためのSCMシステム・コマンドが含まれます。リポジトリ・オブジェクトが作成または更新されるときに、管理ツールによってこれらのコマンドがSCMシステムに発行され、その結果、対応する新しいまたは変更済MDS XMLファイルが作成されます。

ノート:

Oracle BI管理ツールによって、変更内容がSCMシステムにコミットされることはありません。リポジトリ開発者は、常にファイルをSCMシステムに直接チェックインする必要があります。SCMシステムでの別個のチェックインにより、管理ツール環境ではなくSCM環境で競合を表示することや、マージ・デシジョンを指定することが容易になります。

MDS XMLリポジトリが開いているときにSCM構成ファイルを作成または編集する場合は、「ソース・コントロールの使用」が選択されており、「新規」または「編集」ボタンが有効になっていることを確認する必要があります。

SCM構成ファイルのデフォルトの場所は、ORACLE_INSTANCE/config/OracleBIServerComponent/coreapplication_obisnですこの場所でもテンプレートを使用できますが、このステップ中にテンプレート・ファイルを選択しないでください。かわりに、次のステップでテンプレートをロードできます。

SCM構成テンプレート・ファイルは、scm-conf-ade.template.xmlおよびscm-conf-svn.template.xmlと呼ばれます。示されたORACLE_INSTANCEの場所に加えて、次のOracle Technology Network (OTN)でも入手できます。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/bi-foundation/downloads/obieescmconfigfiles-1568980.zip

構成ファイル・テンプレート自体を変更する意図がない場合は、「構成エディタで編集」が選択されていないことを確認してください。このオプションが選択されている場合、SCM構成エディタの「構成ファイル」フィールドに表示されているファイル名は、先行ステップで指定したファイル名からテンプレート・ファイル名に変更され、変更内容はデフォルトではそのテンプレート・ファイルに保存されます。

セキュリティ・センシティブな環境変数を構成ファイルに格納しないでください。セキュリティ・センシティブな変数がSCMシステムで必要な場合は、セキュリティ・リスクを回避するために、セキュリティ・センシティブな変数がすでに設定されている管理ツールをWindowsコマンド・プロンプトから起動できます。

  1. 管理ツールを開き、「ツール」を選択し、「オプション」を選択します。
  2. 「ソース・コントロール」タブを選択します。
  3. 「新規」をクリックして、新しい構成ファイルを作成します。「新規構成ファイルの指定」ウィンドウが表示されます。
  4. XMLファイル拡張子を使用してファイル名を指定し、「保存」をクリックします。
  5. SCM構成エディタで「ロード」をクリックします。続いて、次の操作を行います。
  6. テンプレート・ファイルを選択して、「開く」をクリックします。
  7. SCM構成エディタで、オプションの説明を指定し、「コマンド」タブで、使用しているシステム用のコマンドを入力または編集します。

    長いコマンドの場合、省略記号ボタンをクリックし、「コマンド・エディタ」ウィンドウでコマンドを入力します。

    ${file}、${filelist}、${from}および${to}トークンを使用して、コマンドを定義します。「ファイルのリスト」オプションを、${filelist}コマンドとともに使用し、動作を設定することもできます。トークンは次のように使用できます。

    • ${file}は、一度に1つファイルずつ順番にコマンドを実行する必要があることを指定します。${file}は、「フォルダ追加」および「ファイルの追加」コマンドに必要です。

    • ${filelist}の動作は、「ファイルのリスト」が選択されているかどうかに応じて異なります。

      • 「ファイルのリスト」を選択しないで${filelist}を使用すると、管理ツールによって、指定したコマンド(削除前、削除、チェックアウトなど)に対して、プロセスの起動に対する上限の32K文字まで可能なかぎり多くのファイルがグループ化されます。実行は、すべてのファイルが処理されるまで繰り返されます。

      • 「ファイルのリスト」を選択して${filelist}を使用すると、管理ツールによって、ファイル・リストを保持する一時ファイルが作成されます。ファイル・リストのフォーマットでは行ごとに1つのファイル名を示します。これは、SCMベンダーで代表的なフォーマットとして使用されています。「ファイルのリスト」は「削除前*」「削除」または「チェックアウト」の各コマンドに有効です。この機能によって操作が非常に速くなるため、これをサポートしているSCMシステムでは常に選択するようにしてください。

      削除前、削除およびチェックアウトに対しては、${file}または${filelist}を使用できます。「ファイルのリスト」は、${filelist}とともに使用する場合にのみ機能します。

    • ${from}${to}は、「名前の変更」コマンドで元のファイル名および新しいファイル名を指定するために使用されます。

      すべてのSCMシステムが、最初からファイルの名前変更操作をサポートしているわけではありません。このような場合、様々なコマンドを連結することで名前変更操作を構築しようと試みるのではなく、「名前の変更」フィールドを空白のままにします。管理ツールは名前変更操作を実行します。

    ノート:

    いくつかのSCMシステムには、フォルダを操作するコマンドが含まれていません。このような場合は、「フォルダ追加」を空白のままにします。いつでも必要なときに、管理ツールでフォルダを作成できます。

    SCMシステムにフォルダ管理コマンドが組み込まれている場合でも、管理ツールでフォルダは削除されません。必要であれば、SCMシステムで直接フォルダを削除する必要があります。

  8. 「環境変数」タブを選択し、SCMシステムに必要な環境変数を指定します。
  9. 「環境変数」タブで「テスト」をクリックし、「SCM構成のテスト」ウィンドウを開きます。その後、コマンドを入力して、「実行」をクリックし、特定のコマンドをテストします。環境が適切である場合は、コマンドを実行した後に適切な出力が表示されます。
  10. 「保存後コメント」タブを選択して、管理ツールに変更を保存した後に表示されるテキストを入力します。「保存後コメント」を使用すると、開発者が変更のチェックインを忘れないよう促すことができます。
  11. 「OK」をクリックして構成ファイルを保存するか、テンプレート構成ファイルをロードして変更した場合は「名前を付けて保存」をクリックしてコピーを保存します。

MDS XMLリポジトリの作成とSCMシステムへのファイルのチェックイン

SCMシステムと統合するには、Oracle BIリポジトリをMDS XML形式に変換する必要があります。

次のオプションのいずれかを使用して、MDS XMLリポジトリを作成し、それをソース・コントロール・システムにチェックインします。

既存のリポジトリ・ファイルをMDS XML形式で保存

既存のリポジトリ・ファイルがある場合、この初期インポートのステップを使用して、そのファイルをMDS XMLに変換します。

  1. 管理ツールで、既存のリポジトリ・ファイル(RPD)をオフライン・モードで開きます。
  2. 「ファイル」を選択し、「名前を付けて保存」を選択し、「MDS XMLドキュメント」を選択します。
  3. MDS XMLリポジトリ・ファイルのルートの場所を選択し、「OK」をクリックします。
  4. ソース・コントロール管理システムでステップを実行し、ファイルを追加してチェックインします。

    大部分のSCMシステムに使用可能な一括ファイル・インポート専用のコマンドを使用します。これらのコマンドは、効率的な方法でソース・コントロールにファイルのツリー全体を配信するように最適化されています。たとえば、Subversionでは次のコマンドを使用します。

    svn import module_name -m "Initial import"

ノート:

biserverxmlgenユーティリティを-Mおよび-Dオプションを指定して使用し、既存のRPDからMDS XMLを生成することもできます。『Oracle Business Intelligence Enterprise Edition XMLスキーマ・リファレンス』のコマンドライン・ユーティリティを使用した既存のRPDからのMDS XMLの生成に関する項を参照してください。

新しいリポジトリをMDS XML形式で作成

次のステップを使用して、新しいリポジトリをMDS XML形式で作成します。

  1. 管理ツールを開き、「ファイル」を選択し、「新規リポジトリ」を選択して、新規リポジトリの作成ウィザードを開きます。
  2. ウィザードで、「MDS XMLドキュメント」オプションを選択します。他のウィザード・ステップを完了します。
  3. ソース・コントロール管理システムで必要なステップを実行し、ファイルを追加してチェックインします。大規模なリポジトリの場合、SCMシステム用の一括ファイル・インポート専用のコマンドを使用します。

ノート:

新しいMDS XML形式リポジトリを作成して、オブジェクトを追加し、ソース・コントロールへのリンクを選択することはしないでください。この方法は機能せず、SCMコマンドは生成されません。

ソース・コントロール・ファイルにリンクしてリポジトリを変換(小さいリポジトリのみ)

とても小さいリポジトリの場合は、「ソース・コントロール・ファイルへのリンク」メソッドを使用して、バイナリRPDファイルをMDS XML形式に変換できます。

「SCM構成ファイルの作成」を参照してください。

  1. SCM構成ファイルを定義済であることを確認します。
  2. MDS XMLリポジトリ用の空のルート・フォルダを作成します。
  3. 管理ツールで、既存のRPDファイルをオフライン・モードで開きます。
  4. 「ファイル」を選択し、「ソース・コントロール」を選択し、「ソース・コントロール・ファイルへのリンク」を選択します。
  5. 作成したルート・フォルダおよび適切なSCM構成ファイルを選択します。

    ノート:

    後で構成ファイルを変更する必要がある場合は、「ツール」「オプション」「ソース・コントロール」を選択し、「編集」をクリックして、構成ファイルを変更します。

  6. 「保存」をクリックします。MDS XMLリポジトリが作成され、必要なファイルの追加操作がソース・コントロール・システムで実行されます。
  7. SCMシステムで変更をコミットします。

ノート:

「ソース・コントロール・ファイルへのリンク」メソッドを使用したリポジトリの初期インポートは、リポジトリが非常に小さい場合にのみお薦めします。このメソッドは、大規模なリポジトリ(数万のファイル)では非常に遅くなります。それは、管理ツールが、一括ファイル・インポート専用コマンドを使用せずに標準のadd fileコマンドを使用して一度に1つずつファイルをインポートするためです。

add fileコマンドを繰り返し起動すると、一時エラーが発生する可能性が高まることがあります。これが発生した場合、すべてのファイルがソース・コントロールに正常にインポートされる前に、数回このプロセスを再起動しなければならないことがあります。

日常のリポジトリ開発におけるソース・コントロール管理の使用方法

これらのトピックでは、日常のリポジトリ開発中に発生する一般的なシナリオについて説明します。

この項では、次の項目について説明します。

ソース・コントロールの下でのリポジトリの更新、保存および変更のチェックイン

MDS XMLリポジトリをソース・コントロールの下で設定した後、リポジトリの更新、保存および変更のチェックインを行うには次のステップに従います。

  1. SCMシステムで該当するコマンドを発行することで、ソース・コントロールの下にある作業対象のMDS XMLリポジトリ・ファイルのローカル・コピーを持っていることを確認します。たとえば、Subversionの場合、次の例のテキストに示すようにsvn infoコマンドを発行できます。
    C:\myProj\repos>svn info
    Path: .
    Working Copy Root Path: C:\myProj\repos
    URL: file:///C:/SVN/myProj/trunk/sample1
    Repository Root: file:///C:/SVN/myProj
    Repository UUID: 6b995c92-3ec0-fa4b-9d58-c98e54f41792
    Revision: 3
    Node Kind: directory
    Schedule: normal
    Last Changed Author: joe_user
    Last Changed Rev: 2
    Last Changed Date: 2011-11-19 15:20:42 -0600 (Sat, 19 Nov 2011)
    
  2. 管理ツール「ファイル」メニューから、「開く」を選択し、MDS XMLを選択します。
    ファイルをオフライン・モードで開きます。
  3. MDS XMLファイルのルート・フォルダの場所を選択し、「OK」をクリックします。
  4. 管理ツールでこのMDS XMLリポジトリを初めて開いた場合は、このリポジトリがスタンドアロンMDS XMLリポジトリであるか、ソース・コントロール下に置かれているのかを指定するプロンプトが表示されます。「ソース・コントロールの使用」を選択し、「OK」をクリックします。

    この選択は、このリポジトリに対して保存されます。任意のときにこのリポジトリのステータスを表示するには、「ツール」を選択し、「オプション」を選択し、「ソース・コントロール」タブを選択します。

  5. リポジトリに変更を加えた後、「ファイル」を選択し、「保存」を選択するか、ツールバーで「保存」をクリックします。管理ツールに変更のリストが表示されます。
  6. 「はい」をクリックして、SCMシステムでコマンドを実行します。

    変更を受け入れた後で、取り消すことはできません。変更を取り消すと、リポジトリに不整合が生じます。SCMコマンドの実行を継続する必要があります。

    管理ツールは、SCMコマンドを発行するときに、最適な順序になるようにコマンドを並べ替えます。

  7. SCMシステムに変更を直接チェックインします。

エラーの処理

SCMシステムでのエラーの処理方法を学習します。

管理ツールがSCMシステムに変更を配信するときに、ときどき、期限切れラベルやネットワークの問題などのエラーが発生することがあります。

  1. 管理ツールで、「ファイル」を選択し、「名前を付けて保存」を選択して、リポジトリを一時的な場所にRPD形式またはMDS XML形式で保存します。管理ツールを閉じます。

    ノート:

    バイナリRPDへの保存が、後で再試行するのみでよいネットワーク・エラーなどの一時的な問題に対する最も簡単なオプションです。競合する変更のマージなど問題を修正するためにいくらかの作業が必要な場合は、MDS XMLとして保存する必要があります。

  2. 問題を解決するアクションを実行します。たとえば、期限切れラベルをリフレッシュしたり、障害が発生したネットワーク接続をテストおよび表示させます。

    期限切れラベルの場合、一時的に保存したMDS XMLリポジトリとリフレッシュ済ラベルのコンテンツをマージすることも必要です。これを行うには、サード・パーティ・マージ・ツールを使用します。

    正常にマージ・デシジョンを行えるようにするためのリポジトリ・オブジェクトのMDS XML表現の詳細は、Oracle Business Intelligence Enterprise Edition XMLスキーマ・リファレンスを参照してください。

  3. 管理ツールで保存済リポジトリを開きます。
  4. 「ファイル」を選択し、「ソース・コントロール」を選択し、「ソース・コントロールへのリンク」を選択します。
  5. 「保存」をクリックして、保存済リポジトリからの変更を、ソース・コントロールの下のMDS XMLファイルに保存します。

この手順のステップ4と5により、管理ツールが保存済RPDファイルまたはMDS XMLファイルからメモリー・オブジェクトをロードしたままにしますが、かわりにそれらをソース・コントロールMDS XMLリポジトリに属していると見なすようになります。「保存」をクリックすると、管理ツールによってそのメモリー・オブジェクトがソース・コントロール・リポジトリに保存されます。

ソース・コントロールの下でのリポジトリのテスト

リポジトリの開発中は、オンライン・モードでテストを実行し、リポジトリを検証する必要があります。

Oracle BIリポジトリをRPD形式でOracle BIサーバーにロードした場合にのみ、問合せに使用できるようになります。このため、オンライン・テストを実行する場合は、ときどきデプロイメントMDS XMLリポジトリをRPD形式で保存する必要があります。

「リポジトリを問合せで使用可能にする」を参照してください。

  • Oracle BI管理ツールで、MDS XMLリポジトリをオフライン・モードで開き、「名前を付けて保存」を選択してから「リポジトリ」を選択して、問合せでリポジトリを使用できるようにします。

ソース・コントロール・ログの表示

「ソース・コントロール・ログ」ウィンドウは、Oracle管理ツールがSCMシステムに発行するコマンドを表示します。

SCM構成エディタの「保存後コメント」タブで指定した保存後テキストがあればそれも表示されます。

デフォルトでは、「ソース・コントロール・ログ」ウィンドウは、SCMコマンドが実行されているときに表示されます。かわりに、「ファイル」を選択し、「ソース・コントロール」を選択し、「ログの表示」を選択して「ソース・コントロール・ログ」ウィンドウを表示できます。

このダイアログについては、次のオプションを選択できます。

  • コマンドの終了時に閉じる: コマンドがエラーを発生させずに完了した場合にログ・ウィンドウが自動的に閉じるようになります。

  • エラーが発生したときにダイアログのみ表示: SCMコマンドの実行中は、エラーが発生しないかぎりウィンドウを非表示にします。デフォルトでは、このオプションが選択されていない場合は、「ソース・コントロール・ログ」は、SCMコマンドが実行されているときに自動的に表示されます。

「ソース・コントロール・ログ」に表示されるテキストは、リポジトリを閉じるまで永続します。これは、個別の操作中にダイアログが開いているかどうかに関係なく、すべてのSCMコマンド出力が、ビューに使用できることを意味します。

「ソース・コントロール・ログ」には、32K文字の制限があります。ウィンドウ・バッファがいっぱいになったとき、最も古いコマンドが「ソース・コントロール・ログ」の表示から削除され、最新のコマンド出力を表示する場所が作られます。すべての出力を確認するには、次の場所にある管理ツール・ログに移動します。

ORACLE_INSTANCE/diagnostics/logs/OracleBIServerComponent/coreapplication_obisn/user_name_NQSAdminTool.log

ノート:

SCMコマンドが実行されている間は、SCMコマンドが終了するか、エラーで停止するまで「閉じる」ボタンは無効化されています(「エラーが発生したときのみダイアログを表示」が選択されていない場合)。

MUDでのソース・コントロール管理の使用方法

マルチユーザー開発環境でソース・コントロール管理を使用できます。

たとえば、マルチユーザー開発の対象となっている既存のリポジトリがあり、ソース・コントロール管理を使用する場合は、次の副項で説明するステップに従います。

MUDマスター・リポジトリとMUDログ・ファイルをソース・コントロール下に置く

この手順を使用して、MUDマスター・リポジトリとMUDログ・ファイルをソース・コントロール下に置きます。

mhlconverterコマンドライン・ユーティリティを実行して、MUDログ・ファイル(*.mhl)をXMLファイルに変換します。

マスターMUD RPDを、ファイル・システム上の一連のMDS XMLファイルに変換する方法は、「既存のリポジトリ・ファイルをMDS XML形式で保存」 を参照してください。

  1. コマンド・プロンプトに、mhlconverter、入力MHLファイル名とパス、および出力XMLファイル名とパスを入力します。例:

    mhlconverter -I C:\MUD\mud_repository.mhl -O C:\MUD\mud_repository.xml

  2. MDS XMLファイルおよびXML形式のMUDログ・ファイルをSCMシステムにチェックインします。

MUDマスターおよびMUDログ・ファイルの新しいバージョンをソース・コントロールにチェックイン

マスターMUDリポジトリの最初のバージョンを作成してチェックインした後、MUDマスター・リポジトリの更新バージョンを継続的にチェックインする必要があります。

この項では、この作業を実行するための2つの方法について説明します。

更新済のMUDマスター・リポジトリとログ・ファイルを手動でチェックイン

マルチユーザー開発プロセスの一環として発生したマスターRPDおよびログ・ファイルへの変更を手動でチェックインするには、次のステップを実行します。

大規模なリポジトリがある場合は、スクリプトを使用して、更新済のMUDマスター・リポジトリとログ・ファイルをチェックインで説明されている自動化されたチェックイン方法の使用を検討してください。「SCM構成ファイルの作成」を参照してください。

  1. 管理ツールでマスターRPDの最新のコピーを開きます。

  2. 適切なSCM構成ファイルを作成または選択します。

  3. 「ファイル」を選択し、「ソース・コントロール」を選択し、「ソース・コントロールへのリンク」を選択します。マスターMUDリポジトリのMDS XMLバージョンを含むディレクトリを選択します。

    大規模なリポジトリの場合、ソース・コントロールへのリンクの使用はお薦めしません。タイムアウトが発生する可能性があります。

  4. 「保存」をクリックして、マスターMUDリポジトリからの変更を、ソース・コントロールの下のMDS XMLファイルに保存します。管理ツールは、追加、チェックアウト、変更および削除するファイルを決定し、SCMシステムにコマンドを発行します。

  5. 管理ツールを閉じます。

  6. 次のステップに従って、MUDログ・ファイルを更新します。

    1. SCMシステムで、XML形式のMUDログ・ファイルをチェックアウトします。

    2. mhlconverterユーティリティを使用して、XML形式のMUDログ・ファイルを、.mhlバージョンからの最新の変更で上書きします。

    3. 最新のXML形式のMUDログ・ファイルをSCMシステムにチェックインします。

  7. すべての変更をSCMシステムにチェックインします。

単一のトランザクションに多数の変更が存在するようになることを避けるため、定期的にこの項のステップを実行することをお薦めします。

スクリプトを使用して、更新済のMUDマスター・リポジトリとログ・ファイルをチェックイン

手動での変更のチェックインに代わる方法として、チェックイン・タスクを実行するスクリプトを作成し、それを一定の間隔で実行するようにスケジュールすることができます。

「comparerpdを使用したリポジトリの比較」を参照してください。

  1. SCMシステムにチェックインするマスターRPDの最新のコピーを特定します。

  2. SCMシステムにチェックイン済のマスターRPDの最新のバージョンを特定します。ソース・コントロール下の最新のXML形式のMUDログ・ファイルを確認することで、このバージョンを特定できます。

    ノート:

    RPD形式のマスター・リポジトリの最新のチェックイン済バージョンがない場合は、-Dオプションを指定してbiserverxmlexecユーティリティを使用し、ソース・コントロールにチェックインされている最新のMDS XMLファイルを読み取り、RPDバージョンを再作成することができます。

  3. マスターRPDの最新のコピー(変更されたバージョン)を、最後にチェックインされたバージョン(オリジナルのバージョン)と比較するには、-Mオプションを指定してcomparerpdユーティリティを使用します。MDS XML形式のdiffが生成されます。

  4. 次のことを実行するスクリプトを作成します。

    1. MDS XML diffディレクトリを読み取って、存在するファイルを特定します。

    2. ソース・コントロールでコマンドを発行して、特定されたファイルをチェックアウトするか、新しいファイルを追加します。

    3. MDS XML diffディレクトリからソース・コントロール・ディレクトリに、最新バージョンのファイルをコピーします。

    4. MDS XML diffディレクトリ内のoracle\bi\server\base\DeletedFiles.txtファイルを読み取って、削除するファイルを特定します。

    5. ソース・コントロールでコマンドを発行して、該当するファイルを削除します。

    6. MDS XML形式のMUDログ・ファイルをチェックアウトし、mhlconverterユーティリティを実行して最新のMHL形式のログ・ファイルをXML形式に変換し、既存のMDS XML形式のMUDログ・ファイルを新しいファイルで上書きして、それをチェックインします。

    7. SCMシステムで、必要なすべてのチェックイン・ステップを実行します。