使用するマシンにJDKバージョンjdk1.8.0_191がインストールされているとします。Oracle Fusion Middleware製品をインストールおよび構成する場合、構成ウィザード(config.sh|exe
)や、OPatch、RCUなどのユーティリティはデフォルトでJDK (たとえば、jdk1.8.0_191)を指し示しています。しばらくすると、Oracleによってセキュリティの拡張やバグ修正を含む新しいバージョンのJDK (例: jdk1.8.0_341)がリリースされます。12c (12.2.1.3.0)以降では、既存のJDKを新しいバージョンにアップグレード可能であり、すべての製品スタックが新しいバージョンのJDKを指し示すようにできます。
複数のバージョンのJDKを保持し、必要に応じて要求されるバージョンに切り替えることができます。
ORACLE_HOME/oui
ディレクトリ内にある.globalEnv.propertiesファイルに一元的に配置されています。Oracleホームおよびドメイン・ホームにあるRCUや構成ウィザードなどのバイナリとその他のメタデータおよびユーティリティ・スクリプトでは、ソフトウェアのインストール時に使用されたJDKバージョンが使用され、同じバージョンのJDKが継続して参照されます。JDKパスはJAVA_HOMEと呼ばれる変数に格納され、この変数はORACLE_HOME/oui
ディレクトリ内にある.globalEnv.propertiesファイルに一元的に配置されています。
config.sh|cmdやlaunch.sh、opatchなどのユーティリティ・スクリプトは、ORACLE_HOMEに格納されていて、それを起動すると.globalEnv.propertiesファイルにあるJAVA_HOME変数を参照します。これらのスクリプトおよびユーティリティが新しいバージョンのJDKを指し示すようにするには、「既存のOracleホームでのJDKロケーションの更新」に示されている指示に従って.globalEnv.propertiesファイルにあるJAVA_HOME変数の値を更新する必要があります。
構成ウィザードの実行時に「ドメイン・モードおよびJDK」画面で新しいJDKへのパスを指定します。
たとえば、Oracle Fusion Middleware InfrastructureをJDKバージョン8u191でインストールしたとします。そのため、Configuration Assistantを使用してWebLogicドメインを構成中に、構成ウィザードの「ドメイン・モードおよびJDK」画面で新しいJDKのパスを選択できます。例: /scratch/jdk/jdk1.8.0_341
。
LinuxまたはUNIXオペレーティング・システム用のgrep
コマンドを使用し、JDKを参照するファイルを手動で特定して、各参照を更新します。
「既存のOracleホームにおけるJDKの場所の更新」を参照してください。
ノート:
新しいバージョンのJDKを既存のJDKと同じ場所にファイルを上書きしてインストールする場合、いずれのアクションも必要ありません。getProperty.sh|cmd
スクリプトにより、.globalEnv.propertiesファイルからのJAVA_HOMEなどの変数の値が表示されます。setProperty.sh|cmd
スクリプトは、.globalEnv.propertiesファイルにある、新旧のJDKのロケーションを含むOLD_JAVA_HOMEまたはJAVA_HOMEなどの変数の値の設定に使用されます。getProperty.sh|cmd
スクリプトにより、.globalEnv.propertiesファイルからのJAVA_HOMEなどの変数の値が表示されます。setProperty.sh|cmd
スクリプトは、.globalEnv.propertiesファイルにある、新旧のJDKのロケーションを含むOLD_JAVA_HOMEまたはJAVA_HOMEなどの変数の値の設定に使用されます。
getProperty.sh|cmd
スクリプトおよびsetProperty.sh|cmd
スクリプトは、次の場所にあります。
(LinuxまたはUNIX) ORACLE_HOME/oui/bin
ここで、ORACLE_HOMEは、1.8.0_191など、現在のバージョンのJDKを使用する製品が含まれるディレクトリです。
現在のJDK (たとえば1.8.0_191)への参照を手動で検索し、これらのインスタンスを新しいJDKの場所で置換する必要があります。
LinuxまたはUNIXでは、grep
を使用してJDK関連の参照を検索できます。
(LinuxまたはUNIX) DOMAIN_HOME/bin/setNMJavaHome.sh
(LinuxまたはUNIX) DOMAIN_HOME/nodemanager/nodemanager.properties
(LinuxまたはUNIX) DOMAIN_HOME/bin/setDomainEnv.sh
ノート:
setNMJavaHome.sh|cmd
ファイルでノード・マネージャ用のJAVA_HOMEの値を変更する場合、ノード・マネージャを使用して起動したコンポーネントは、setNMJavaHome.sh|cmd
ファイルに指定した新しいJAVA_HOMEを自動的に使用します。
setDomainEnv.sh|cmd
ファイルの更新時には注意してください。更新が適切でないと、ドメイン上で実行されたスケールアウトやアップグレード、ドメインの拡張などの手動の操作が元に戻される可能性があります。