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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceのアップグレード
12c (12.2.1.4.0)
E96109-04
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C Oracle Fusion Middleware製品のインストールおよび構成後のJDKの更新

マシンにJDKバージョンjdk1.8.0_121がインストールされているとします。Oracle Fusion Middleware製品をインストールして構成する場合、構成ウィザード(config.sh|exe)、OPatch、RCUなどのユーティリティはデフォルトでJDK (たとえば、jdk1.8.0_121)を指し示しています。しばらくして、セキュリティの拡張とバグ修正が含まれている新しいバージョンのJDK (たとえば、jdk1.8.0_341)がOracleからリリースされます。12c (12.2.1.3.0)以降では、既存のJDKを新しいバージョンにアップグレード可能であり、すべての製品がその新しいバージョンのJDKを指し示すようにできます。

複数のバージョンのJDKを保持し、必要に応じて要求されるバージョンに切り替えることができます。

Oracle Fusion Middleware製品のインストール後におけるJDKの場所の更新について

Oracleホームおよびドメイン・ホームにあるRCUや構成ウィザードなどのバイナリとその他のメタデータ、およびユーティリティ・スクリプトでは、ソフトウェアのインストール時に使用されたJDKバージョンが使用され、同じバージョンのJDKが継続して参照されます。JDKパスはJAVA_HOMEと呼ばれる変数に格納され、ORACLE_HOME/ouiディレクトリ内にある.globalEnv.propertiesファイルに一元的に配置されています。

config.sh|cmdやlaunch.sh、opatchなどのユーティリティ・スクリプトは、ORACLE_HOMEに格納されており、これらを起動すると.globalEnv.propertiesファイルにあるJAVA_HOME変数が参照されます。これらのスクリプトおよびユーティリティが新しいバージョンのJDKを指し示すようにするには、「既存のOracleホームでのJDKロケーションの更新」に示されている指示に従って.globalEnv.propertiesファイルにあるJAVA_HOME変数の値を更新する必要があります。

ドメイン・ホーム・ディレクトリにあるスクリプトおよびファイルが新しいバージョンのJDKを指し示すようにするには、次の方法のいずれかを実行します。
  • 構成ウィザードの実行時に「ドメイン・モードおよびJDK」画面で新しいJDKへのパスを指定します。

    たとえば、Oracle Fusion Middleware InfrastructureをJDKバージョン8u191でインストールしたとします。そのため、Configuration Assistantを使用してWebLogicドメインを構成中に、構成ウィザードの「ドメイン・モードおよびJDK」画面で新しいJDKのパスを選択できます。例: /scratch/jdk/jdk1.8.0_341

  • LinuxまたはUNIXオペレーティング・システム用のgrepコマンドを使用し、JDKを参照するファイルを手動で特定して、各参照を更新します。

    「既存のOracleホームにおけるJDKの場所の更新」を参照してください。

ノート:

新しいバージョンのJDKを既存のJDKと同じ場所にファイルを上書きしてインストールする場合、いずれのアクションも必要ありません。

既存のOracleホームにおけるJDKの場所の更新

getProperty.sh|cmdスクリプトにより、.globalEnv.propertiesファイルからのJAVA_HOMEなどの変数の値が表示されます。setProperty.sh|cmdスクリプトは、.globalEnv.propertiesファイルにある、新旧のJDKのロケーションを含むOLD_JAVA_HOMEやJAVA_HOMEなどの変数の値の設定に使用されます。

getProperty.sh|cmdスクリプトおよびsetProperty.sh|cmdスクリプトは、次の場所にあります。

(LinuxまたはUNIX) ORACLE_HOME/oui/bin

ここで、ORACLE_HOMEは、1.8.0_191など、現在のバージョンのJDKを使用する製品が含まれるディレクトリです。

globalEnv.propertiesファイルでのJDKロケーションを更新するには:
  1. getProperty.sh|cmdスクリプトを使用して、JAVA_HOME変数からの現在のJDKのパスを表示します。たとえば:

    (LinuxまたはUNIX) ORACLE_HOME/oui/bin/getProperty.sh JAVA_HOME

    echo JAVA_HOME

    JAVA_HOMEは、JDKの場所を含む.globalEnv.propertiesファイルの変数です。

  2. 次のコマンドを入力して、現在のJDKのパスを.globalEnv.propertiesファイル内のOLD_JAVA_HOMEなどの別の変数にバックアップします。

    (LinuxまたはUNIX) ORACLE_HOME/oui/bin/setProperty.sh -name OLD_JAVA_HOME -value specify_the_path_of_current_JDK

    このコマンドにより、.globalEnv.propertiesファイルに指定した値のOLD_JAVA_HOMEという新しい変数が作成されます。
  3. 次のコマンドを入力して、.globalEnv.propertiesファイルのJAVA_HOME変数にJDKの新しいロケーションを設定します。

    (LinuxまたはUNIX) ORACLE_HOME/oui/bin/setProperty.sh -name JAVA_HOME -value specify_the_location_of_new_JDK

    このコマンドを実行すると、.globalEnv.propertiesファイルのJAVA_HOME変数にjdk1.8.0_341のような新しいJDKのパスが含まれます。

既存のドメイン・ホームにおけるJDKの場所の更新

現在のJDK (たとえば1.8.0_191)への参照を手動で検索し、これらのインスタンスを新しいJDKの場所で置換する必要があります。

LinuxまたはUNIXでは、grepを使用してJDK関連の参照を検索できます。

次の3つのファイルでJDKのロケーションを更新する必要があると考えられます。

(LinuxまたはUNIX) DOMAIN_HOME/bin/setNMJavaHome.sh

(LinuxまたはUNIX) DOMAIN_HOME/nodemanager/nodemanager.properties

(LinuxまたはUNIX) DOMAIN_HOME/bin/setDomainEnv.sh

ノート:

  • setNMJavaHome.sh|cmdファイルでノード・マネージャ用のJAVA_HOMEの値を変更する場合、ノード・マネージャを使用して起動したコンポーネントは、setNMJavaHome.sh|cmdファイルに指定した新しいJAVA_HOMEを自動的に使用します。

  • setDomainEnv.sh|cmdファイルの更新時には注意してください。更新が適切でないと、ドメイン上で実行されたスケールアウトやアップグレード、ドメインの拡張などの手動の操作が元に戻される可能性があります。