プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceのアップグレード
12c (12.2.1.4.0)
E96109-04
目次へ移動
目次

前
次

A 既知の違い: Oracle Business Intelligence 12c

この付録では、移行後のOracle BI 12cシステムの外観および機能の違いの一覧を示します。

Oracle Business Intelligenceリリース12cには、数多くの新しい機能および拡張された機能が含まれます。機能と拡張機能について学習するには、ガイドにある更新情報を参照してください。

SCM: DSOおよびARのバランス・トレンドが12cでは異なって表示される

サプライ・チェーン・モジュールおよび受注管理モジュールのDSOおよびARのバランス・トレンド・グラフが、このグラフの生成に使用される基となるデータが同じである場合でも、Oracle BI 12cでは異なって表示される可能性があります。表示の違いは、データベースからフェッチされる期間データの順番を、BI Serverが扱う方法の違いによって発生します。

BIコンポーザの視覚的な手がかりがアクセシビリティ・モードで同じように表示される

BIコンポーザのページに表示されるアイコンやチェック・ボックスなどの視覚的な手がかりが、アクセシビリティ・モードのオン/オフに関係なく同じに表示されます。テキストベースのウィザード・ページ・リンクのリストがアクセシビリティ・モードのウィザード・ページに表示されていないにもかかわらず、JAWSなどのスクリーン・リーダー・アプリケーションは読み取ることができます。

ダッシュボードでの埋込みコンテンツの有効化

セキュリティ上の理由から、ダッシュボードの外部ドメインからコンテンツを埋め込むことはできなくなりました。ダッシュボードで外部コンテンツを埋め込むには、instanceconfig.xmlファイルを編集する必要があります。

詳細な手順については、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のダッシュボードでの外部コンテンツの埋込みに関する項を参照してください。

トレリス・ビューは12cでグリッド線なしで表示される

トレリスは、グリッドの一連のセルにレイアウトした多次元データを表示するビュー・タイプで、各セルには数値またはグラフで示されたデータのサブセットが表示されます。トレリス・ビューを使用すると、ユーザーは複数のビューを同時に表示してすばやく比較したり、トレンドを示すデータを表示することができます。Oracle BI 11gでは、トレリス・ビューにはデフォルトでグリッド線がありました。Oracle BI 12cでは、水平線または垂直線を選択、またはデフォルト・オプションを選択することができます。

グリッド・オプションを選択するには:
  1. 編集するトレリス・ビューを開きます。
  2. 「プロパティ」ダイアログをクリックします。
  3. 選択肢に応じて、次を選択します。
    • 水平
    • 垂直
    • 「デフォルト」オプション

ドメイン・ホームとbipublisherフォルダ・パスが12cでは異なる

ドメイン・ホームとbipublisherファイル・パスが11gシステムと比較して12cシステムでは異なります。

ドメイン・ホームの場合:

11gでは、mwhome/user_projects/domains/bifoundation_domain/

12cでは、ORACLE_HOME/user_projects/domains/bi/

bipublisherフォルダの場合:

11gでは、DOMAIN_HOME/config/bipublisher/

12cでは、DOMAIN_HOME/bidata/components/bipublisher/

Oracle BI EEコンテンツの12cでの変更内容

このトピックでは、12cへ移行した後の分析およびビューの外観の違いを説明します。

次では、11gと12cとの間の分析およびビューの変更内容を説明します。
変更内容 説明
ゲージ・ビューはデータ列を表示します 11gでは、ゲージ・ビューでは単位データを表示しませんでした。12cでは、ゲージ・ビューはチャートの下にデータ列の形式でゲージ・チャートの値を表示します。
プロンプトはPDFファイルで左寄せされています 11gでは、PDFに分析をエクスポートするとプロンプトは中央寄せされます。12cでは、PDFに同じ分析をエクスポートするとプロンプトは左寄せされます。
タイトル・ビューの下側の境界線はページ幅に広がりません 11gでは、PDFファイルに分析をエクスポートするとタイトル・ビューの下側の境界線がページ幅に広がります。12cでは、PDFに同じ分析をエクスポートすると、下側の境界線はタイトル・ビューの幅分だけ広がります。
メジャーがビューに表示されない 以前のリリースでは、「列のプロパティ」ダイアログでメジャーを非表示とマークした場合、そのメジャーがビューのメジャー・リストに含まれていれば(すなわち、ビューのエッジに追加されていないが、メトリックの目的で使用されていれば)、そのメジャーはビューに依然として表示されていました。12cでは、非表示とマークしたメジャーはビューに表示されません。

カタログ構造の変更

リリース11.1.1.9.0より前のリリースでは、ユーザーがOracle Business Intelligenceに初めてサインインすると、ユーザーが最終的に作成するコンテンツを保管するためのフォルダが自動的に作成されます。そのようなフォルダの例は、個人のダッシュボードを保持する_portalフォルダとアラートを保持する_deliversフォルダです。リリース11.1.1.9.0以降では、ユーザーが最初にサインインしたときに、これらのフォルダは自動的に作成されません。かわりに、必要になったときにフォルダが作成されます。

次のリストは、リリース11.1.1.9.0より前のユーザーにとってのOracle BIプレゼンテーション・カタログの構造を示しています。

/users/<user>
/users/<user>/_delivers
   /users/<user>/_delivers/_deliveries
/users/<user>/_filters
/users/<user>/_portal
/users/<user>/_selections
/users/<user>/_savedcolumns
/users/<user>/_subscriptions
/users/<user>/_thumbnails
/users/<user>/_prefs
   /users/<user>/_prefs/deliveryprofiles
/users/<user>/_prefs/devices

次のリストは、リリース11.1.1.9.0以降のユーザーにとってのOracle BIプレゼンテーション・カタログの構造を示しています。以前に「_prefs」および「_subscriptions」フォルダに格納されていたオブジェクトは、「_internals」フォルダへ移動されます。「_deliveries」フォルダは、その親フォルダ「_delivers」とマージされます。

/users/<user>/_delivers
/users/<user>/_portal
/users/<user>/_filters
/users/<user>/_selections
/users/<user>/_savedcolumns
/users/<user>/_thumbnails
/users/<user>/_internals
   /users/<user>/_internals/subscriptions
      /users/<user>/_internals/subscriptions.atr
   /users/<user>/_internals/_deliveryprofile_profile1
      /users/<user>/_internals/_deliveryprofile_profile1.atr
   /users/<user>/_internals/_device_device1
      /users/<user>/_internals/_device_device1.atr
   /users/<user>/_internals/_favorites
      /users/<user>/_internals/_favorites.atr
   /users/<user>/_internals/cacheduserinfo
      /users/<user>/_internals/cacheduserinfo.atr
   /users/<user>/_internals/volatileuserdata
      /users/<user>/_internals/volatileuserdata.atr
   /users/<user>/_internals/defaultdevices
      /users/<user>/_internals/defaultdevices.atr
   /users/<user>/_internals/defaultdeliveryprofile
      /users/<user>/_internals/defaultdeliveryprofile.atr
   /users/<user>/_internals/userprefsxmlstore
      /users/<user>/_internals/userprefsxmlstore.atr

アップグレード時に、オプションで、既存のユーザーの各ホーム・ディレクトリにある空のフォルダを削除したり、既存のフォルダを新しい場所へ再配置したりできます。この変更は、既存のユーザーのフォルダには影響しません。

既存のユーザーの各ホーム・ディレクトリ内にある空のフォルダを削除するか、既存のフォルダを新しい場所へ再配置するには、instanceconfig.xmlファイルの<Catalog></Catalog>ノードに次の要素を指定します。
  • 空のフォルダをすべて削除するには: <CleanEmptyFolderInHome>true</CleanEmptyFolderInHome>
  • 既存のフォルダを新しい場所へ再配置するには: <CoalesceHomeDirectoryFolders>true</CoalesceHomeDirectoryFolders><

ノート:

タスクの完了後に変更を元に戻してください。

Oracle Databaseリリース12.2.0.1.0でのOracle BIのインストール

Oracle BI 12c (12.2.1.4.0)をOracle Databaseリリース12.2.0.1.0上にインストールする場合、「構成の進行状況」画面にBI起動障害のエラー・メッセージが表示されることがあります。

この問題を回避するには:
  1. 次のコマンドを入力してデータベース・リスナーを停止します。
    lsnrctl stop
  2. sqlnet.oraファイルをエディタで開きます。
    デフォルトで、このファイルはNEW_ORACLE_HOME/network/adminディレクトリにあります。このファイルは、TNS_ADMIN環境変数で指定されたディレクトリにある場合もあります。
  3. 次の行をsqlnet.oraファイルに追加します。
    SQLNET.ALLOWED_LOGON_VERSION_SERVER=8
  4. 変更内容を保存し、ファイルを閉じます。
  5. 次のコマンドを入力してデータベース・リスナーを起動します。
    lsnrctl start
  6. Oracle BI 12c (12.2.1.4.0)のインストールを再試行します。

ダッシュボード・ページのセクション幅の指定

ダッシュボードのページでのセクション幅を指定するなどのHTMLスタイル・プロパティが、Oracle BI 11gでは12cと動作が異なります。

サイズの指定は、ダッシュボード・ページの編集時に「セクションのプロパティ」ダイアログの「追加の書式設定オプション」領域にある「サイズ」オプションを設定して行います。

Oracle BI 12cでは、セクションを特定の幅にする場合に、「サイズ」ダイアログで「最小サイズ」オプションを選択しないでください。

ターゲット分析のフッターの変更

12cのターゲット分析ページのフッターに表示される項目のリストは、11gシステムのものとは異なります。

11gでは、「アクション」メニューから「分析」その他の分析の順にクリックします。「ターゲット分析」ページのフッターには、次のオプションが表示されます。

  • 戻る
  • 分析
  • リフレッシュ
  • 印刷
  • エクスポート
  • ブリーフィング・ブックに追加
  • ブックマーク・リンクの作成

12cでは、フッターに次のオプションが表示されます。

  • 戻る
  • ブックマーク・リンクの作成

ノート:

フッターは編集できません。

tnsnames.oraファイルの場所の変更

tnsnames.oraファイルの場所は、リリース12.2.1.3.0と12.2.1.4.0では異なります。

リリース12.2.1.3以前の場合:

tnsnames.oraファイルを次の場所に作成またはコピーします。

[DOMAIN_HOME]/config/fmwconfig/bienv/core

リリース12.2.1.4以降の場合:

tnsnames.oraファイルを次の場所に作成またはコピーします。

[DOMAIN_HOME]/bidata/components/core/serviceinstances/ssi/oracledb