Oracle Business Intelligenceの新たなリリースを検討する場合、アップグレードを実行するか、パッチセット、バンドルパッチもしくは個別パッチを適用するかにより、必要となるツールやドキュメントは異なります。Oracle Business Intelligenceシステムを12cにアップグレードするには、注意深く準備、計画およびテストを行う必要があります。Oracleでは大部分のアップグレード・プロセスを自動化するツールおよびテクノロジを提供しています。
ノート:
Oracle Business Intelligence 12.2.1.4.0をOracle Fusion Middleware 12.2.1.3とともにすでにインストールしてあり、アップグレードする場合は、Oracle Fusion Middleware 12.2.1.4用Oracle Business Intelligence 12.2.1.4インストーラを使用します。インストール手順は、Oracle Business Intelligenceのインストールと構成を参照してください。
Oracle Business Intelligence 11g (11.1.1.7、11.1.1.8および11.1.1.9)から12cへのメタデータおよび構成の移行は、BI移行ツールを使用して実行される所定外のプロセスです。このツールは、11gシステムのシステム・セキュリティ構成情報、Oracle BIリポジトリおよびOracle BIプレゼンテーション・サービス・カタログを含むOracle BI 11gメタデータ・アーカイブを作成します。
Oracle Fusion Middleware 12.2.1.3を使用するOracle Business Intelligence 12.2.1.4.0から、Oracle Fusion Middleware 12.2.1.4を使用するようにアップグレードする場合は、アウトオブプレース・アップグレードを実行します。Oracle Business Intelligenceの以前の12cリリースから12.2.1.4.0へのアップグレードは、Upgrade Assistantを使用して実行される本来のアップグレードです。12.2.1.4.0製品ディストリビューションを新しいOracleホームにインストールした後、Upgrade Assistantを使用して既存の12cスキーマおよびドメイン構成をアップグレードします。また、再構成ウィザードを使用して既存の12cドメインを再構成します。
ノート:
Fusion Middlewareのアップグレードのプランニングに関する一般情報およびアップグレードのその他の概念およびリソースについては、『Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニング』の次の各項を参照してください。Oracle Fusion Middlewareへのアップグレードのプランニング
インプレース・アップグレードとアウトオブプレース・アップグレードの理解
基本的な12cのアップグレード・タスクの理解
サポートされている11gリリースおよび12cリリースからOracle Business Intelligence 12c (12.2.1.4.0)にアップグレードできます。
前提条件: Oracle Linux 7リリースの最新バージョンに更新します。
サポートされるリリースの開始ポイントは、次のとおりです。
Oracle Business Intelligence 11gリリース1 (11.1.1.7、11.1.1.8および11.1.1.9) - 所定外の移行
ノート:
Oracle Business Intelligenceの既存のバージョンが11gリリース1 (11.1.1.9)より前の場合は、まず、ご使用のソフトウェアを更新する必要があります。『Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。Oracle Business Intelligence 12c (12.1.2.0.0、12.1.3.0.0、12.2.1.0.0、12.2.1.1.0、12.2.1.2.0、12.2.1.3.0および12.2.1.4.0)
11gからアップグレードするには、「Oracle Business Intelligenceの11gからのアップグレード(所定外の移行)」を参照してください。
以前の12cリリースからアップグレードするには、「Oracle Business Intelligenceの以前の12cリリースからのアップグレード」を参照してください。
ノート:
Oracle Essbaseコンポーネントは、Oracle Business Intelligence 12.2.1.4.0バージョンでは非推奨となっています。Oracle Business Intelligenceを12c (12.2.1.4.0)にアップグレードするステップは、既存の本番トポロジによって異なります。
そのため、考えられるすべてのOracle Business Intelligenceインストールに対して正確なアップグレード手順を示すことは困難です。このアップグレード・ドキュメントでは、BIをアップグレードする手順を詳細に説明し、標準アップグレード・トポロジを基準としています。
実際のトポロジは様々ですが、このガイドに示されているトポロジでは、BIのアップグレードのガイドとして使用できる例を提供しています。
図1-1は、Oracle Business Intelligenceの標準アップグレード・トポロジを示しています。
ノート:
図1-1 Oracle Business Intelligenceの標準アップグレード・トポロジ
サポート対象の単一のOracle Fusion Middleware構成内で、同一バージョンまたは異なるバージョンの複数のOracle Fusion Middleware製品を使用している場合は、アップグレードの計画前に、相互運用性と互換性にかかわる要因について検討する必要があります。
相互運用性
Oracle Fusion Middleware製品のコンテキストでは、相互運用性は、サポート対象のOracle Fusion Middleware構成内で同一バージョン(またはリリース)の2つのOracle Fusion Middleware製品またはコンポーネントを連係動作(相互運用)できる能力と定義されています。 具体的に言うと、相互運用性は、リリース番号またはバージョン番号の最初の4桁が同じ場合に該当します。たとえば、Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.0)コンポーネントは、通常、他の12c (12.2.1.4.0)コンポーネントと相互運用性があります。
互換性
Oracle Fusion Middleware製品のコンテキストでは、互換性は、異なるバージョン(またはリリース)の2つのOracle Fusion Middlewareコンポーネントを相互運用できる能力と定義されています。
Oracle Fusion Middlewareリリース12.2.1.4.0で使用可能な製品と機能のリストは、『相互運用性および互換性の理解』のOracle Fusion Middlewareで使用可能な製品と機能に関する項を参照してください。