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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceのアップグレード
12c (12.2.1.4.0)
E96109-03
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3 Oracle Business Intelligenceの11gからのアップグレード(所定外の移行)

Oracleは、Business Intelligenceの12cリリースで、既存の機能に対して多くの拡張機能を導入しました。場合によっては、これらの拡張機能で既存の機能を置き換えたり、様々な方法でそれを再実装しています。既存の11gの機能および構成は、可能なかぎり対応する12cシステムに移行されます。12cシステムの表示や動作が異なる場合もありますが、最終的な結果は機能的に同じことが期待できます。Oracle Business Intelligenceの11gリリースからの移行プロセスの概要に関するフローチャートおよびロードマップを確認します。

効率的な移行方法により、Oracle BI 11g環境から12c環境にメタデータおよび構成を移行できます。このプロセスの目的は、元の11gシステムの外観および動作を12c環境で正確に再現することではありません。11gの外観および動作を再現することは不可能ではありませんが、時間がかかり、困難を伴う場合があります。たとえば、ダッシュボードおよびプロンプトは12cでは異なる方法で表示され、11gの外観を再作成するには、大量の人手の介入が必要になります。また、Oracle BI 12cに移行する意味がなくなります。つまり、12cで導入された拡張機能が活用できなくなります。

3.1 Oracle Business Intelligenceの移行プロセスについて

移行時には、システムにインストールしたBIコンポーネントの11gメタデータおよび構成を移行します。移行は2ステップのプロセスです。最初のステップでは、BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)を使用して、エクスポート・バンドルを読取り専用の11g動作保証済リリース(11.1.1.7.0以降)から作成します。2番目のステップでは、BI移行スクリプト(migration-tool.sh)を使用してエクスポート・バンドルを12cシステムにインポートします。

注意:

エクスポート・プロセスは読取り専用です。データ、構成または既存のバイナリは、ソース・システムで変更も削除もされません。エクスポート中、メタデータおよび構成(特にデータ・モデルおよび接続プール)、カタログ・コンテンツおよびセキュリティ・ストア認可ポリシーは保持されます。次を再構成する必要があります。
  • WebLogic認証の構成

    WebLogicでは、11gから12cへの移行はサポートされません。そのため、12cでセキュリティ・レルムを再構成する必要があります。これは、11gから12cへの移行に含まれていないためです。ユーザーとグループが外部LDAPに存在する場合、その外部LDAPを指し示すようにOracle BI 12cを構成する必要があります。Oracle BI 11gのユーザーがWebLogic LDAPでホストされていた場合、WebLogic Serverを使用して、ユーザーを11gから12cのWebLogic LDAPにエクスポートできます。ただし、12cでは、BIシステム・ユーザーはサポートされません。そのため、BIシステム・ユーザーは、12cシステムへのインポート後に削除する必要があります。

  • 中間層データベース・コンテンツ(BI Publisherスケジュール、エージェントのジョブ履歴、スコアカード注釈および使用状況トラッキング表)

    エージェントは、無効化された状態で11gから12cに移行されます。移行後にそれらを再有効化する必要があります。エージェントを再度有効にすると、スケジューラ・データベースにエントリが再作成されます。ただし、エージェント履歴は11gから12cに移行されません。使用状況トラッキングも再構成する必要がああります。

  • TimesTen集計などのアプリケーション固有のデータ、グローバル・キャッシュ、必要なデータベース・スキーマおよびEssbaseアプリケーション、データ、アウトライン、ルールおよび計算

インポート・プロセスはオフラインです。インポート中、メタデータ・コンテンツは指定されたサービス・インスタンスをカスタマイズするようにデプロイされ、既存の構成設定を上書きします

次のコンポーネントが移行されます。
  • Oracle BIサーバー: これにはNQSConfig.INIおよびopmn.xmlファイルが含まれます。

  • Oracle BIプレゼンテーション・サービス: これにはinstanceconfig.xmlファイルが含まれます。

  • Oracle BI Publisher: これには、scanner.xml、xdo.cfg、xmlp-server-config.xml、datasources.xml、xdodelivery.cfg、cupsprinters.cfgの各ファイル、MapディレクトリおよびPluginsディレクトリが含まれます。

次のメタデータが移行されます。

  • コンテンツ(WebCat)、モデル(RPD)、およびメタデータを保護する認可ポリシー(Java AuthoriZatioN (JAZN)。

opmn.xmlファイルに含まれている次のOPMNプロパティは、構成の移行中に12cに移行されません。
  • obips
  • obiccs
  • obijh
  • obisch

ただし、OBISプロパティは移行されます。

注意:

移行プロセス中および移行プロセス完了後も、11gシステムはそのまま残ります。

次のフローチャートは、移行プロセスのフローを示しています。

図3-1 Oracle Business Intelligenceの11gから12cへの移行プロセスのフローチャート

図3-1の説明が続きます
「図3-1 Oracle Business Intelligenceの11gから12cへの移行プロセスのフローチャート」の説明

表3-1に、Oracle BI 11gから12cへの移行で実行する必要があるステップの概要を示します。

表3-1 Oracle Business Intelligenceの11gリリースからの移行のタスク

タスク 説明

必須

このガイドの概要に関するトピックを再確認して、アップグレード前のタスクを完了します(まだ実行していない場合)。

アップグレード前タスクには、ご使用の本番環境のクローニング、システム要件および資格証明の確認、未使用データのパージおよび非SYSDBAユーザーの作成が含まれます。

アップグレード前のタスクの完全なリストは、「アップグレード前の要件」を参照してください。

必須

11gから12cへの移行の前提条件を確認します。

メタデータおよび構成を12cに移行する前に、必要な要件を満たしていることを確認します。さらに、冗長なコンテンツを削除し、類似コンテンツをマージして統合することで、11gシステムを分析して最適化します。詳細は、「11gから12cへの移行の前提条件」を参照してください。

必須

12.2.1.4.0 Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Business Intelligenceのディストリビューションをダウンロードしてインストールします。

Infrastructureのディストリビューションには、その他のFusion Middleware製品をインストールするための基盤の設定に必要な、WebLogic ServerおよびJava Required Files (JRF)が同梱されています。

このガイドのアップグレード・トポロジに定義されているように、インフラストラクチャは新規のOracleホームにインストールする必要があります。

Oracle Business Intelligenceディストリビューションには、Oracle BI EE、PublisherおよびEssbaseがパックされています。

Oracle BIは、12.2.1.4.0 Infrastructureのインストール時に作成したOracleホームにインストールする必要があります。製品ディストリビューションをインストールするには、「製品ディストリビューションのインストール」で説明されている手順に従ってください。

必須

必要な12cスキーマを作成します。

作成するスキーマは、既存のスキーマ構成によって異なります。

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してスキーマを作成するには、「必要な12cスキーマの作成」を参照してください。

必須

12cドメインを構成します。

Configuration Assistantを使用して12cドメインを構成するには、「Configuration AssistantによるOracle BIドメインの構成」を参照してください。

必須

サーバーとプロセスを停止します

移行を開始する前に、12c Oracle BIインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを停止する必要があります。手順の詳細は、「サーバーとプロセスの停止」を参照してください。

必須

BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)を生成し、12cのOracleホームから11gシステムにコピーします。

BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、BI移行ツールのjarファイルを生成する必要があります。手順の詳細は、「BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)の生成」を参照してください。

必須

11gシステムでBI移行ツールを使用してエクスポート・バンドルを作成します。

エクスポート・バンドルはjarファイルであり、11g Oracleホームからのメタデータ情報で構成されます。エクスポート・バンドルを作成するには、「エクスポート・バンドルの作成」を参照してください。

必須

BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、エクスポート・バンドルをインポートします。

BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、エクスポート・バンドルをインポートする必要があります。BI移行スクリプトは、Oracleホームおよびドメイン・ホームのディレクトリを自動的に決定します。バンドルをインポートするには、「BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用したインポート」を参照してください。

必須

サーバーおよびプロセスを起動します。

12c Oracle BIインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを起動するには、「サーバーおよびプロセスの起動」を参照してください。

必須

12cのデプロイメントを検証します。

移行の手順が完了した後、Oracle BIベースライン検証ツールを実行して11gと12cのデプロイメントを比較します。11g環境からのデータが12c環境に適切にコピーされていることを確認するには、「Oracle BIデプロイメントの検証」を参照してください。

必須

移行後のステップを完了します。

Oracle BI EEの移行後のステップは、「Oracle BI EEの移行後のタスク」を参照してください。

Oracle BI Publisherの移行後のステップは、「Oracle BI Publisherの移行後のタスク」を参照してください。

Oracle Essbaseの移行後のステップは、「Essbaseの移行後のタスク」を参照してください。

3.2 11gから12cへの移行の前提条件

移行の準備の際にOracleが推奨する環境を構成してください。

移行の手順に進む前に、次の要件を満たしていることを確認します。
  • 11gシステムおよび12cシステムの両方にファイル・システム権限があること。
  • 11gユーザーが12cドメインにサインインできるようにWebLogic認証チェーンが構成されていること。『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』の認証プロバイダの構成に関する項を参照してください。

冗長なコンテンツを削除し、類似コンテンツをマージして統合することで、既存の11gシステムを分析して確実に最適化してください。

11gシステムを分析する際には、次の詳細情報に注意します。

  • リポジトリの名前およびサイズ
  • Oracle BI Presentation Catalogの名前およびサイズ
  • 既存のセキュリティ・モデル詳細
  • データ・ソース
  • スケジュールされたジョブの数
  • 外部システムへのすべてのリンク

既存の11gシステムを最適化するには、次を参照してください。

3.2.1 11gシステムの最適化

既存のOracle BI 11gシステムからメタデータおよび構成を移行するには時間とリソースが必要です。最適化されていない11gデプロイメントは、移行プロセスを中断する可能性があり、12cシステムのパフォーマンスに影響する可能性があります。冗長なコンテンツを削除して、類似コンテンツをマージして統合することで、既存の11gシステムを分析して最適化することをお薦めします。

既存の11gシステムを移行の準備で最適化する手順は次のとおりです。
  1. 整合性チェッカを実行して11gリポジトリの妥当性をチェックし、Oracle BI 12c管理ツールで問合せの失敗の原因となりうる構文またはセマンティック上のエラーおよび警告を特定および修正します。『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のリポジトリまたはビジネス・モデルの整合性のチェックに関する項を参照してください。
  2. 使用されていない初期化ブロックをすべて無効化します。
  3. 不要になったため移行する必要がなくなったユーザーおよびグループを特定して削除します。
  4. 不要になったためにアップグレードする必要がなくなったリポジトリおよびOracle BI Presentation Catalogのオブジェクトを特定して削除します。
  5. Oracle BI Server使用状況トラッキング機能を使用している場合は、使用状況トラッキング・データを確認して、使用されていないオブジェクトを特定します。
  6. Oracle BI Serverのサマリー・アドバイザ機能を使用していた場合には、集計データと集計スクリプトのサマリー・アドバイザを確認してください。

3.3 製品ディストリビューションのインストール

アップグレードを開始する前に、Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12.2.1.3.0およびOracle Business Intelligence 12c (12.2.1.4.0)のディストリビューションをターゲット・システムにダウンロードし、Oracle Universal Installerを使用してインストールします。

注意:

アップグレードにInfrastructureが必要な場合は、他のFusion Middleware製品をインストールする前に、最初にOracle Fusion Middlewareディストリビューションをインストールする必要があります。
12c (12.2.1.4.0)ディストリビューションをインストールする手順は次のとおりです。
  1. ターゲットのシステムにサインインします。
  2. Oracle Technology NetworkまたはOracle Software Delivery Cloudから次のものをターゲット・システムにダウンロードします。
    • Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャ (fmw_12.2.1.3.0_infrastructure_generic.jar)

      注意:

      Fusion Middleware 12.2.1.3.0をすでにインストールしている場合(12.2.1.3.0を使用している場合はこれに該当)、再度インストールしないでください。
    • Oracle Business Intelligence
      • UNIX: fmw_12.2.1.4.0_bi_platform_linux64.bin
      • Windows: setup_fmw_12.2.1.4.0_bi_platform_win64.exe
  3. 12c (12.2.1.4.0)製品のディストリビューションをダウンロードしたディレクトリに移動します。
  4. Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストール・プログラムを開始します。
    • (UNIX) JDK_HOME/bin/java -jar fmw_12.2.1.3.0_infrastructure_generic.jar

    • (Windows) JDK_HOME\bin\java -jar fmw_12.2.1.3.0_infrastructure_generic.jar

  5. UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、「インストール・インベントリの設定」画面が表示されます。
    中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名に対して中央インベントリの場所への書込み権限が付与されていることを確認し、「次へ」をクリックします。

    注意:

    「インストール・インベントリの設定」画面は、Windowsオペレーティング・システムでは表示されません。
  6. 「ようこそ」画面で、情報をレビューしてすべての前提条件を満たしていることを確認します。「次へ」をクリックします。
  7. 「自動更新」画面で、次のようにオプションを選択します。
    • この時点でソフトウェアの更新をシステムで確認しないようにする場合は、「自動更新をスキップ」を選択します。

    • パッチ・ファイルをダウンロードした場合は、「ディレクトリからパッチを選択」を選択して、ローカル・ディレクトリに移動します。

    • My Oracle Supportアカウントを持っている場合にソフトウェアの更新を自動でダウンロードするには、「My Oracle Supportで更新を検索」を選択します。Oracle Supportの資格証明を入力して、「検索」をクリックします。インストーラがMy Oracle Supportにアクセスするようにプロキシ・サーバーを構成するには、「プロキシ設定」をクリックします。「接続のテスト」をクリックして接続をテストします。

    「次へ」をクリックします。
  8. 「インストールの場所」画面でOracleホーム・ディレクトリの場所を指定し、「次へ」をクリックします。
    Oracle Fusion Middlewareディレクトリ構造の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のインストールおよび構成のためのディレクトリの理解に関する項を参照してください。
  9. 「インストール・タイプ」画面で、次に示す項目を選択します。
    • インフラストラクチャの場合は、「Fusion Middlewareインフラストラクチャ」を選択します。
    • Oracle Business Intelligenceの場合は、サンプル付きBIプラットフォーム配布を選択します。
    「次へ」をクリックします。
  10. 「前提条件チェック」画面では、ホスト・コンピュータを分析して、特定のオペレーティング・システムの前提条件を満たしているか確認します。
    検証済のタスクのリストを表示するには、「正常なタスクの表示」を選択します。ログの詳細を表示するには、「ログの表示」を選択します。前提条件のチェックが失敗すると、エラー・メッセージが画面の下方に表示されます。エラーを修正し、「再実行」をクリックして再試行します。エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続けるには、「スキップ」をクリックします(非推奨)。
  11. 「インストールの概要」画面で、選択したインストール・オプションを確認します。
    これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を入力します。レスポンス・ファイルには、入力したすべての情報が収集して格納され、後で(コマンドラインから)サイレント・インストールを実行するために使用できます。

    「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

  12. 「インストールの進行状況」画面で、プログレス・バーが100%完了になったら、「終了」をクリックしてインストーラを閉じるか、「次へ」をクリックしてサマリーを表示します。
  13. 「インストール完了」画面に、インストールの場所とインストールされた機能セットが表示されます。情報を確認し、「終了」をクリックしてインストーラを閉じます。
  14. Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストール後に、次のコマンドを入力して、製品ディストリビューションのインストーラを起動し、前述のステップを繰り返してインストーラの各画面を移動します。
    (UNIX) ./fmw_12.2.1.4.0_bi_platform_linux64.bin
    (Windows) setup_fmw_12.2.1.4.0_bi_platform_win64.exe

3.4 必要な12cスキーマの作成

11gからアップグレードする場合は、必要な12cスキーマを作成する必要があります。リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してカスタマイズされたスキーマを作成するか、またはオプションでUpgrade Assistantを使用して、デフォルトのスキーマ設定でスキーマを作成できます。この手順では、RCUを使用したスキーマの作成方法を説明します。Upgrade Assistantを使用したスキーマの作成に関する情報は、アップグレード手順で説明されています。

必要なスキーマを作成する手順は次のとおりです。
  1. (オプション) 11gからアップグレードする場合に、既存のドメインに存在するスキーマを確認するには、DBA権限を持つユーザーとしてデータベースに接続し、SQL*Plusから次のコードを実行します。
    SET LINE 120
    COLUMN MRC_NAME FORMAT A14
    COLUMN COMP_ID FORMAT A20
    COLUMN VERSION FORMAT A12
    COLUMN STATUS FORMAT A9
    COLUMN UPGRADED FORMAT A8
    SELECT MRC_NAME, COMP_ID, OWNER, VERSION, STATUS, UPGRADED FROM SCHEMA_VERSION_REGISTRY ORDER BY MRC_NAME, COMP_ID ;
    
  2. コマンドラインからjava -versionを実行して、動作保証されたJDKがすでにシステムにあることを確認します。12c (12.2.1.4.0)では、動作保証されたJDKは1.8.0_131以上です。
    JAVA_HOME環境変数が、動作保証されたJDKの場所に設定されていることを確認します。次に例を示します。
    • (UNIX) setenv JAVA_HOME /home/Oracle/Java/jdk1.8.0_131
    • (Windows) set JAVA_HOME=C:\home\Oracle\Java\jdk1.8.0_131
    Add $JAVA_HOME/bin to $PATH.
  3. oracle_common/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/bin
    • (Windows) NEW_ORACLE_HOME\oracle_common\bin
  4. 次のようにRCUを起動します。
    • (UNIX) ./rcu
    • (Windows) rcu.bat
  5. ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。
  6. 「リポジトリの作成」画面で「リポジトリの作成」を選択し、「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。
    DBA権限を持っていない場合は、「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択します。これにより、SQLスクリプトが生成されます。このスクリプトには、RCUが選択されたコンポーネントに対してアクションを実行するときにコールするものと同じSQL文とブロックがすべて含まれています。このスクリプトが生成された後は、必要なSYSまたはSYSDBA権限を持つユーザーが、このスクリプトを実行してシステム・ロード・フェーズを完了できます。

    「次へ」をクリックします。

  7. 「データベース接続の詳細」画面で、「データベース・タイプ」を選択し、11gスキーマをホストするデータベースの接続情報を入力します。次の該当する表を参照してください。

    表3-2 Oracle Databaseと、エディションベースで再定義されるOracle Databaseに対する接続資格証明

    オプション 説明および例
    ホスト名

    データベースが実行されるサーバーの名前を、次の書式で指定します。

    examplehost.exampledomain.com

    Oracle RACデータベースの場合は、このフィールドにVIP名またはいずれかのノード名を指定します。

    ポート

    データベースのポート番号を指定します。Oracleデータベースのデフォルトのポート番号は、1521です。

    サービス名

    データベースのサービス名を指定します。通常、サービス名はグローバル・データベース名と同じです。

    Oracle RACデータベースの場合、このフィールドにいずれかのノードのサービス名を指定します。次に例を示します。

    examplehost.exampledomain.com

    ユーザー名 データベースのユーザー名を入力します。デフォルトのユーザー名はSYSです。
    パスワード データベース・ユーザーのパスワードを入力します。
    ロール

    ドロップダウン・リストからデータベース・ユーザーのロールを選択します。

    NormalまたはSYSDBA

    表3-3 MySQLデータベースに対する接続資格証明

    オプション 説明および例
    ホスト名

    データベースが稼働しているサーバーのホスト名、IPアドレスまたは詳細なサーバー名を、host\server形式で指定します。

    ポート

    データベースのポート番号を指定します。

    データベース名

    データベースの名前を指定します。

    ユーザー名 管理者権限を持つユーザーの名前を指定します。
    パスワード データベース・ユーザーのパスワードを入力します。

    表3-4 Microsoft SQL Serverデータベースに対する接続資格証明

    オプション 説明および例
    Unicodeのサポート

    ドロップダウン・リストから「はい」または「いいえ」を選択します。

    サーバー名 データベースが稼働しているサーバーのホスト名、IPアドレスまたは詳細なサーバー名を、host\server形式で指定します。

    MSSQL名前付きインスタンス: 名前付きインスタンスは、コンピュータのネットワーク名およびインストール時に指定したインスタンス名によって識別されます。クライアントは、接続時に、サーバー名とインスタンス名の両方を指定する必要があります。

    ポート

    データベースのポート番号を指定します。

    データベース名

    データベースの名前を指定します。

    ユーザー名 管理者権限を持つユーザーの名前を指定します。
    パスワード データベース・ユーザーのパスワードを入力します。

    表3-5 IBM DB2データベースに対する接続資格証明

    オプション 説明および例
    サーバー名 データベースが稼働しているサーバーのホスト名、IPアドレスまたは詳細なサーバー名を、host\server形式で指定します。
    ポート

    データベースのポート番号を指定します。

    データベース名

    データベースの名前を指定します。

    ユーザー名 DB所有者の権限が付与されているユーザーの名前を指定します。IBM DB2データベースのデフォルトのユーザー名はdb2adminです。
    パスワード データベース・ユーザーのパスワードを入力します。
    前提条件のチェックが成功した場合は、「OK」をクリックして次の画面に進みます。チェックが失敗した場合は、入力した詳細を確認して再試行します。
  8. 「コンポーネントの選択」画面で、次の操作を実行します。
    1. Oracle Fusion Middlewareスキーマの識別に使用するカスタム接頭辞を指定します。
      カスタム接頭辞は、これらのスキーマをこのドメインで使用するために論理的にまとめてグループ化するために使用されます。このガイドでは、FMW12213という接頭辞を使用します。
      この画面で指定したカスタムの接頭辞をメモに記録します。これは、後でドメインを作成する際に必要となります。
    2. 「AS共通スキーマ」および「BIPLATFORM」を選択します。
      「AS共通スキーマ」および「BIPLATFORM」を選択すると、このセクション内のすべてのスキーマが自動的に選択されます。このセクションのスキーマが自動的に選択されない場合、必要なスキーマを選択してください。

      共通インフラストラクチャ・サービス・スキーマ(STBスキーマとも呼ばれる)が自動的に作成されます。STBスキーマは選択も選択解除もできません。STBスキーマを使用すると、ドメインの構成時にRCUから情報を取得できるようになります。サービス表スキーマの詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。

      マルチドメイン環境のスキーマを構成する方法の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のスキーマの作成計画に関する項を参照してください。

  9. 「前提条件チェック」ダイアログで、前提条件チェックが正常であることを確認し、「OK」をクリックします。
  10. 「スキーマ・パスワード」画面で、スキーマの所有者のパスワードを入力します。
    この画面で入力したパスワードを書き留めてください。製品インストールの構成中に必要となります。
  11. 「表領域のマップ」画面で、作成するスキーマに必要な表領域マッピングを構成します。
    「次へ」をクリックしてから、確認ダイアログの「OK」をクリックします。進行状況ダイアログに表領域の作成が完了したことが示されたら、「OK」をクリックします。
    RCUの起動時にTransparent Data Encryption (TDE)がデータベース(OracleまたはOracle EBR)内で有効化されている場合にのみ、「表領域の暗号化」チェック・ボックスが表示されます。RCUで作成される新しい表領域をすべて暗号化するには、「表領域のマップ」画面で「表領域の暗号化」チェック・ボックスを選択します。
  12. 「サマリー」画面で情報を確認し、「作成」をクリックしてスキーマの作成を開始します。
    この画面には、このRCU操作で作成されたログ・ファイルに関する情報が表示されます。特定のログ・ファイルの名前をクリックして、そのファイルの内容を表示します。
  13. 「完了サマリー」画面の情報を確認し、操作が正常に完了したことを確かめます。「閉じる」をクリックして、スキーマの作成を完了します。

3.5 Configuration AssistantによるOracle BIドメインの構成

Oracle BI 12c Configuration Assistantは、.sh (UNIX)または.cmd (Windows)ファイルです。Oracleホームにあるbi/binディレクトリから構成実行ファイルを起動して、Configuration Assistantを起動します。このトピックのプロシージャに従って、構成ステップを実行します。

注意:

Oracle BI 12cのConfiguration Assistantを使用して12cシステムを構成することをお薦めします。
BI標準トポロジを構成する方法は次のとおりです。

注意:

Configuration Assistantを使用してOracle Business IntelligenceのWebLogicドメインを拡張する場合、そのドメインの管理サーバーにはAdminServerという名前を付ける必要があります。他の名前の管理サーバーはサポートされていません。
  1. 次のディレクトリに変更します。
    (UNIX) ORACLE_HOME/bi/bin
    (Windows) ORACLE_HOME\bi\bin
  2. 次のコマンドを入力して、Configuration Assistantを起動します。
    (UNIX) ./config.sh
    (Windows) config.cmd
  3. インストールするコンポーネントを選択し、「次」をクリックします。

    注意:

    Configuration Assistantは、一貫したスイートのセットがデプロイされるように選択を自動的に調整します。
    • Essbase: Essbaseサーバー、キューブ・デプロイメント・サーバーおよび分析プロバイダ・サービスなどのコンポーネントが含まれます。
    • Business Intelligence Enterprise Edition: プレゼンテーション・サービス、ビジュアル・アナライザ、BIコンポーザ、Webサービス、プロアクティブ・インテリジェンス(配信およびアクション)、SOA用Webサービス(WS4SOA)およびモバイル・アプリケーション・デザイナなどのコンポーネントが含まれます。
    • Business Intelligence Publisher: Oracle BI Publisherが含まれます。
  4. 前提条件のチェック」画面で、エラーが発生せずに前提条件のチェックが完了したら、「次へ」をクリックします。
    前提条件のチェックが失敗すると、短いエラー・メッセージが画面の下方に表示されます。エラーを修正し、「再実行」をクリックして再試行します。エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続ける場合は、「スキップ」をクリックします(このアプローチはお薦めできません)。

    注意:

    前提条件のチェック時にエラー・メッセージまたは警告メッセージの原因となった問題を解決せずに続行すると、構成が正常に動作しなくなる可能性があります。
  5. 「新規ドメインの定義」画面で、次の値を指定し、「次」をクリックします。

    表3-6 「新規ドメインの定義」画面のフィールド名の説明

    フィールド 説明
    ドメイン・ディレクトリ ドメイン・ディレクトリを設定するパスを指定します。
    ドメイン名 ドメインを指定します。
    ユーザー名 システム管理者のユーザー名を指定します。

    注意:

    このユーザーは埋込みLDAPで作成され、WebLogic管理者権限を付与されます。
    パスワード システム管理者のパスワードを指定します。
    パスワードの確認 再入力してパスワードを確認します。
  6. 「データベース・スキーマ」画面で、該当するオプションをクリックして新しいスキーマを作成するか、既存のスキーマを使用します。
    新しいスキーマを作成することを選択した場合には、Configuration Assistantによってスキーマが作成されます。次の情報を指定し、「次へ」をクリックします。

    表3-7 「データベース・スキーマ」画面のフィールド名の説明

    フィールド 説明
    スキーマ接頭辞 一意のスキーマ接頭辞を指定します。
    スキーマ・パスワード スキーマのパスワードを指定します。
    パスワードの確認 再入力してパスワードを確認します。
    データベース・タイプ 値リストから使用するデータベースを選択します。サポートされているデータベースは次のとおりです。
    • Oracle Database

    • Microsoft SQL Server

    • IBM DB2

    ユーザー名 スキーマを作成するための権限のあるユーザー名を入力します。
    パスワード 前述のユーザー名のパスワードを入力します。
    単純な接続文字列 指定する接続文字列は、使用しているデータベースのタイプによって異なります。
    • (Oracle Database) host:port/serviceまたはhost:port:SIDまたはTNS接続文字列

    • (Microsoft SQL Server) //host:port;DatabaseName=dbname

    • (IBM DB2) //host:port;DatabaseName=dbname

    既存のスキーマを使用することを選択した場合には、RCUを使用してSTB、BIPLATFORM、IAU、MDS、OPSSおよびWLSのスキーマを作成する必要があります。次の情報を指定し、「次へ」をクリックします。

    注意:

    Oracle Databaseバージョン12.2.0.1以降を使用している場合、リポジトリ・スキーマを作成するためにコンテナ・データベース内にプラガブル・データベースを作成する必要があります。プラガブル・データベースを使用せずに、コンテナ・データベース内にスキーマを作成することはできません。
  7. 「ポート範囲」画面で、ポート範囲を指定し、「次」をクリックします。

    注意:

    デフォルトの、割り当てられたポート範囲は9500以上9999以下です。デフォルト値をそのままにするか、この範囲内の別の値を指定できます。
  8. 「初期アプリケーション」画面で、要件ごとに次のオプションの1つを選択し、「次へ」をクリックします。
    • Oracleサンプル・アプリケーション(SampleAppLite)
    • エクスポート・バンドル(.jar)からの自分の既存BIアプリケーション。

      注意:

      このオプションは、Oracle BI 11gから12cに移行するときに適用できます。『Oracle Business Intelligenceのアップグレード』のOracle Business Intelligenceの11gからのアップグレード(ホーム外の移行)に関する項を参照してください。
    • 白紙の状態(事前定義済アプリケーションなし)
  9. 「サマリー」画面で、各画面で指定した値を確認します。
    「保存」をクリックして、サイレント・インストールで使用するレスポンス・ファイルを生成します(オプション)。
    「構成」をクリックします。
    構成プロセスが起動し、「構成の進行状況」画面が表示されます。
  10. エラーが発生せずに構成が完了したら、「次」をクリックして「構成完了」画面に進みます。
  11. 「構成完了」画面で構成サマリーを確認します。
    この画面の情報をファイルに保存するには、「保存」をクリックします。
    「終了」をクリックし、Configuration Assistantを終了します。
    ブラウザでBIアプリケーションが開きます。BIアプリケーション・ホームへのサインインの構成時に指定したログイン資格証明を使用します。
これで、標準BIトポロジが構成されました。正常に完了すると、Configuration Assistantは新たに構成されたBIインスタンスを自動的に起動します。ただし、手動でシャットダウンされたドメインを再起動する場合は、「サーバーおよびプロセスの起動」を参照してください。

3.6 サーバーとプロセスの停止

11gのメタデータおよび構成を12cに移行する前に、Oracle BI 12cインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを停止します。

注意:

この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用してサーバーおよびプロセスを停止する方法について説明します。Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。「管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止」を参照してください
Fusion Middleware環境を停止する手順は次のとおりです。
  1. 次のディレクトリに変更します。
    (UNIX) 12c_DOMAIN_HOME/bitools/bin
    (Windows) 12c_DOMAIN_HOME\bitools\bin
  2. Oracle BIインスタンスおよびサーバーを停止するには、次のコマンドを入力します。
    (UNIX) stop.sh
    (Windows) stop.cmd

    注意:

    パスワードの入力を求められたら、Oracle BIドメインの構成時に入力したノード・マネージャのパスワードを指定します。

3.7 BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)の生成

BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)は自動実行で自己包含です。BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、BI移行ツールのjarファイルを生成する必要があります。12cドメインを構成した後、BI移行スクリプトが使用できるようになります。このステップでは、11gシステムに容易に転送できるように、BI移行ツールのコンポーネントを単一の自動実行jarファイルにパッケージします。これを実行するためには、構成されたドメインで12cシステムに対するアクセスが必要です。BI移行ツールを実行し、それ自体を再パッケージできるように十分なインフラストラクチャを用意するために、12cドメインを設定する必要があります。12cドメインはこの時点では空の可能性があります。

BI移行ツールのjarを生成するには:
  1. BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)は次の場所にあります。
    (UNIX) 12c_DOMAIN_HOME/bitools/bin/
    (Windows) 12c_DOMAIN_HOME\bitools\bin\
  2. 次のコマンドを実行してBI移行ツールを生成します。
    (UNIX) 12c_DOMAIN_HOME/bitools/bin/migration-tool.sh package bi-migration-tool.jar
    (Windows) 12c_DOMAIN_HOME\bitools\bin\migration-tool.cmd package bi-migration-tool.jar
    ここで、

    表3-8 コマンドの説明

    オプション 説明
    12c_DOMAIN_HOME/bitools/bin BI移行スクリプトの場所を指定します。
    package パッケージ操作を実行するためにBI移行スクリプトを指定します。
    bi-migration-tool.jar 出力の書込み先となる移行ツールjarファイルのファイル名を指定します。このドキュメントでは、bi-migration-tool.jarファイルは「BI移行ツール」と呼ばれ、migration-tool.shスクリプトは「BI移行スクリプト」と呼ばれます。
  3. データをエクスポートする場所からホスト・システムにBI移行ツールをコピーします。

3.8 エクスポート・バンドルの作成

エクスポート・バンドルは".jar "ファイルで、11g Oracleホームからのメタデータ情報で構成されます。

エクスポート・バンドルを作成するには:
  1. bi-migration-tool.jarファイルを作成したディレクトリに移動します。
  2. パラメータを指定せずにBI移行ツールを実行します。次のコマンドを入力します。
    (UNIX) JDK_HOME/bin/java -jar bi-migration-tool.jar
    (Windows) JDK_HOME\bin\java -jar bi-migration-tool.jar
    このコマンドは、11gシステムの様々な部分を探すためにBI移行ツールに含めることができるパラメータのリストを表示します。
  3. ここでは、BI移行ツールを次のパラメータで実行し、エクスポート・バンドルを作成します。

    表3-9 パラメータの説明: エクスポート・バンドルの作成

    パラメータ 説明
    out BI移行ツールを「エクスポート」モードで実行するように指示します。
    <oracle 11g home> Oracleホーム・ディレクトリを指定します。これは通常、MiddlewareホームにあるディレクトリOracle_BIです。
    DOMAIN_HOME ドメイン・ホーム・ディレクトリを指定します。これは通常Middlewareホームにあるディレクトリuser_projects/domains/bi/です。
    <output export bundle path> 出力されるエクスポート・バンドルのファイル名を指定します。出力はBARファイルではありません。エクスポート・バンドルのファイル名には"jar"拡張子を含める必要があります。
    次に、エクスポート・バンドルを作成するサンプル・コマンドを示します。
    (UNIX) JDK_HOME/bin/java -jar bi-migration-tool.jar out ORACLE_HOME/Oracle_BI1 DOMAIN_HOME/tmp/migration-tool-test/test_export.jar
    (Windows) JDK_HOME\bin\java -jar bi-migration-tool.jar out ORACLE_HOME/Oracle_BI1 DOMAIN_HOME\tmp\migration-tool-test\test_export.jar
    ここで、

    表3-10 パラメータの値: エクスポート・バンドルの作成

    パラメータ 説明
    ORACLE_HOME/Oracle_BI1 Oracleホーム・ディレクトリのある場所。
    DOMAIN_HOME ドメイン・ホーム・ディレクトリのある場所。
    /tmp/migration-tool-test/test_export.jar エクスポート・バンドルが作成される場所。

    注意:

    システムのそれぞれのパスでこれらのファイル・パスを置き換えるようにしてください。
    次のメッセージは正常なエクスポートを示します。

    エクスポートに成功しました

エクスポート・バンドルを12cシステムにコピーします。

3.9 BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用したインポート

BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、エクスポート・バンドルをインポートする必要があります。BI移行スクリプトは、Oracleホームおよびドメイン・ホームのディレクトリを自動的に決定します。

12cシステムにエクスポート・バンドルをインポートするには、BI移行スクリプトを実行する際に次のパラメータを含めることができます。

表3-11 パラメータの説明: エクスポート・バンドルのインポート

パラメータ 説明
in BI移行スクリプトがバンドルをインポートすることを示します。
config インポート・プロセス中に構成ファイルを上書きするBI移行スクリプトを示します。このスクリプトを使用して、データとともに構成を移行することもできます。
<export bundle> エクスポート・バンドルのあるパスです。
<service instance name> サービス・インスタンスの名前(ssi)を指定します。

注意:

デフォルトのサービス・インスタンス名はssiです。ただし、Oracle BIをサイレント・モードでレスポンス・ファイルを使用してインストールする場合は、製品のインストール時にサービス・インスタンス名を指定できます。その場合は、レスポンス・ファイルで指定したサービス・インスタンス名を指定する必要があります。
12cシステムにメタデータと構成をインポートするには、次の手順を実行します。
  1. 次のパラメータを使用してBI移行スクリプトを実行します。
    (UNIX) 12c_DOMAIN_HOME/bitools/bin/migration-tool.sh in config <export bundle> <service instance name>
    例:
    12c_DOMAIN_HOME/bitools/bin/migration-tool.sh in config /tmp/migration-tool-test/test_export.jar ssi
    (Windows) 12c_DOMAIN_HOME\bitools\bin\migration-tool.cmd in config <export bundle> <service instance name>
    例:
    12c_DOMAIN_HOME\bitools\bin\migration-tool.cmd in config /tmp/migration-tool-test/test_export.jar ssi
    ここで、

    表3-12 パラメータの値: エクスポート・バンドルのインポート

    パラメータ 説明
    in BI移行スクリプトがバンドルをインポートすることを示します。
    config インポート・プロセス中に構成ファイルを上書きするBI移行スクリプトを示します。
    /tmp/migration-tool-test/test_export.jar エクスポート・バンドルのあるパスです。
    ssi サービス・インスタンスの名前を指定します。
  2. 移行に成功すると、次のような出力が表示されます。
    Import succeeded
    About to close down logging to: DOMAIN_HOME/bilogs/migration/migration-2016-05-05-06-13-05.log
    This is so that the log file can be archived into the diagnostics zip
    Any remaining log entries will go to '/tmp/migration.log', and will not appear in the diagnostics zip
    Migration action succeeded
12cシステムを起動できるようになりました。12cシステムの起動に関する詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のOracle Business Intelligenceプロセスの管理に関する項を参照してください。

注意:

移行プロセスの完了後、アプリケーションのロールおよびポリシーの移行には、10分ほどかかります。

インポート・プロセスの完了後、移行プロセスを開始する前に停止したOBIS1とOBIPS1を起動する必要があります。

3.10 サーバーおよびプロセスの起動

11gのメタデータおよび構成を12cに移行した後、Oracle BI 12cインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを起動します。

注意:

この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用してサーバーおよびプロセスを起動する方法について説明します。Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。「管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止」を参照してください
Fusion Middleware環境を起動する手順は次のとおりです。
  1. 次のディレクトリに変更します。
    (UNIX) 12c_DOMAIN_HOME/bitools/bin
    (Windows) 12c_DOMAIN_HOME\bitools\bin
  2. Oracle BIインスタンスおよびサーバーを起動するには、次のコマンドを入力します。
    (UNIX) start.sh
    (Windows) start.cmd

    注意:

    パスワードの入力を求められたら、Oracle BIドメインの構成時に入力したノード・マネージャのパスワードを指定します。

3.11 Oracle BIデプロイメントの検証

Oracle BIベースライン検証ツールは、Oracle BI 11g リリースから12c リリースへの移行などのライフサイクル操作中に違いを識別できます。移行プロシージャを実行した後、このツールを使用して2つのデプロイメントを比較し、11g環境からの結果が12c環境からの結果と同一であるかどうかを検証できます。

Oracle BI検証ツールは、Oracle BI Baseline Validation Toolのダウンロードでダウンロードできます。

Oracle BI検証ツールの使用に関する詳細は、「Oracle Business Intelligenceベースライン検証ツールを使用したOracle Business Intelligenceデプロイメントの比較」を参照してください。

注意:

Oracle BI検証ツールは、Oracle Technology Networkにあるその他のOracle Business Intelligenceのダウンロードとともにダウンロードできます。詳細は、Oracle BI検証ツールのダウンロードに付属するドキュメントを参照してください。各製品でダウンロードする必要のある配布に関する具体的な情報は、Oracle Fusion Middlewareダウンロード、インストール、構成のReadmeファイルページを参照してください。