ここでは、Oracle Secure Backup 12cリリース2 (12.2)の新機能および変更された機能について説明します。
Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)の『Oracle Secure Backupリファレンス』の変更点は次のとおりです。
新機能
バックアップ・イメージ・インスタンスを別のコンテナに自動的にコピーまたは移動する準備として、新しいステージング用コマンドを使用して、ディスク・プール・ストレージ・コンテナに1つ以上のバックアップ・イメージ・インスタンスを一時的に格納できます。たとえば、バックアップ・インスタンスはディスク・プールからテープ・ボリュームまたはクラウド・コンテナに移動できます。
「ステージング用コマンド」を参照してください
Oracle Secure Backupでは、Oracle Cloud Infrastructure Object Storage Classicへのバックアップがサポートされるようになりました。バックアップ・データはOracle Cloud Object StorageまたはArchive Storageのいずれかに書き込むことができます。Oracle Cloud Storageは、他のOracle Secure Backupデバイスと同様の方法で、Oracle Secure Backupクラウド・ストレージ・デバイスを使用してアクセスおよび管理されます。
クライアント・ホストでバックアップ・データを暗号化することによって、すべてのバックアップ・データがクラウド・ストレージ・デバイスに安全に書き込まれ、暗号化鍵はOracle Secure Backup管理サーバーによって管理されます。
クラウド・ストレージ・デバイスはステージングのターゲットとして使用することもでき、データをより高速のディスク・プールにバックアップしてクラウドに移すことができます。
バックアップ・インスタンスは、Oracle Cloud Infrastructure Object Storage Classicから長期保存用のOracle Cloud Infrastructure Archive Storage Classicにコピーすることもできます。
Oracle Secure Backupのソフトウェア圧縮は、UNIXシステムと同様にWindowsシステムでもサポートされるようになりました。さらに、low
、medium
、basic
およびhigh
の複数レベルの圧縮が可能になりました。これらの新しいオプションは、obtar -Z
オプション(UNIXシステムでのみ使用可能)を使用する既存の圧縮方法に比べて、圧縮率や速度の点でより効率的です。
「backup」コマンドの--compression
オプションを参照してください。「バックアップ圧縮ポリシー」も参照してください。
次の機能は、Oracle Secure Backup 12c リリース2 (12.2.0.1)では非推奨になり、将来のリリースではサポートされなくなる可能性があります。
obtar -Z
オプション
バックアップ時にデータを圧縮します。または、リストア時にデータを圧縮したままにします。
Oracle Secure Backup 12c リリース2 (12.2.0.1)では、新規バックアップで-Zオプションを使用してデータを圧縮できません。-Zオプションは、以前に圧縮された古いバックアップをrestoreコマンドを使用してリストアする際に使用するためにのみ保持されています。
次の機能は、Oracle Secure Backup 12c リリース1 (12.1.0.3)では非推奨になり、将来のリリースではサポートされなくなる可能性があります。
obcopyユーティリティ
obcopyユーティリティは、テープ・ボリュームを別のテープ・ボリュームにコピーします。このユーティリティは非推奨です。
テープ・ボリュームの複製には、dupvolコマンドを使用することをお薦めします。