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Oracle Secure Backupリファレンス
リリース12.2
E94562-01
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2 obtoolコマンド: addbw - lsvol

この章では、各obtoolコマンドについてアルファベット順に説明します。obtoolコマンドのカテゴリでは、obtoolコマンドを様々なカテゴリにまとめています。

2.1 addbw

用途

addbwコマンドは、既存のバックアップ・ウィンドウのリストに日時の範囲のバックアップ・ウィンドウを追加する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、バックアップ・ウィンドウ用コマンドを参照してください

前提条件

addbwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

addbw::=

addbw { --times/-t time-range[,time-range]... }
day-specifier[,day-specifier]...

意味

--times/-t time-range

時刻の範囲を定義します。time-rangeプレースホルダの詳細は、time-rangeを参照してください。

day-specifier

バックアップ・ウィンドウの日付の範囲を定義します。day-specifierプレースホルダの詳細は、day-specifierを参照してください。

例2-1 バックアップ・ウィンドウの追加

この例では、バックアップ・ウィンドウが作成され、週末の午前8時から午後8時、および平日の午前8時から午後8時を除く時間帯でバックアップが実行されるようになっています。

ob> addbw --times 08:00-20:00 weekend
ob> addbw --times 00:00-08:00 mon-fri
ob> addbw --times 20:00-24:00 mon-fri
ob> lsbw
weekend 08:00-24:00
weekday 00:00-08:00,20:00-24:00

2.2 adddw

用途

adddwコマンドは、既存の複製ウィンドウ(日時の範囲)のリストに複製ウィンドウを追加する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、複製ウィンドウ用コマンドを参照してください

前提条件

adddwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

adddw::=

adddw { --times/-t time-range[,time-range]... } day-specifier[,day-specifier]...

意味

--times/-t time-range

複製ウィンドウの時刻の範囲を定義します。time-rangeプレースホルダの詳細は、time-rangeを参照してください。

day-specifier

複製ウィンドウの日付の範囲を定義します。day-specifierプレースホルダの詳細は、day-specifierを参照してください。

例2-2 複製ウィンドウの追加

この例は、午前10時から午後8時に実行される日次複製ウィンドウが存在することを示しています。adddwコマンドにより、その他の2つの複製ウィンドウが作成され、1つは週末午後9時までウィンドウを延長し、もう1つは特定の日時に作成されます。

ob> lsdw
daily 10:00-20:00
ob> adddw -t 20:00:00-21:00:00 weekend
ob> lsdw
weekend 10:00-21:00
weekday 10:00-20:00
ob> adddw -t 1530-16:30:30 09/30
ob> lsdw
09/30 15:30-16:30:30
weekend 10:00-21:00
weekday 10:00-20:00

2.3 addp

用途

addpコマンドは、ポリシーに変数の名前/値ペアを追加する場合に使用します。

関連項目:

前提条件

addpコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

addp::=

addp policy-name { member-name member-value }...

意味

policy-name

ポリシーまたはポリシー・クラスの名前を指定します。

member-name

ポリシーのユーザー指定名を指定します。通常は環境変数名です。

member-value

ポリシーのユーザー指定値を指定します。通常は環境変数の値です。

例2-3 NDMPデータ・サービスからの詳細出力の有効化

この例では、addpコマンドを使用して、ndmpクラスのbackupevポリシーに対してVERBOSE環境変数が設定されています。

ob> pwdp
/
ob> lsp ndmp
authenticationtype               negotiated                  [default]
backupev                         (none)                      [default]
backuptype                       (host type specific)        [default]
password                         (not set)                   [default]
port                             10000                       [default]
protocolversion                  (as proposed by server)     [default]
restoreev                        (none)                      [default]
username                         root                        [default]
ob> addp  ndmp/backupev VERBOSE y
ob> lsp ndmp/backupev
backupev                         VERBOSE        y

2.4 バックアップ

用途

backupコマンドは、ファイルシステム・バックアップ・リクエストを作成する場合に使用します。ファイルシステム・バックアップは、Recovery Manager(RMAN)によって開始されるデータベースのバックアップとは異なります。

バックアップ・リクエストは、--goオプション付きでbackupコマンドを実行するまで、obtoolでローカルに保持されます。Oracle Secure Backupにより、リクエストがスケジューラに転送され、転送されると同時にジョブになり、実行できるようになります。

backupコマンドで行うバックアップを、オンデマンド・バックアップと呼びます。オンデマンド・バックアップは、即時または指定された未来の時間に1回のみ実行されます。これとは対照的に、スケジュール済バックアップは、mkschedコマンドで作成するユーザー指定のスケジュールに従って実行されます。

Oracle Secure Backupは、バックアップを実行するたびに、バックアップ対象の各ファイルシステム・オブジェクトの名前および属性を記録します。このデータは、管理サーバーに保存されているOracle Secure Backupカタログに書き込まれます。Oracle Secure Backupでは、管理ドメイン内のクライアントごとに個別のバックアップ・カタログを保持します。

バックアップを暗号化するかどうか、および暗号化アルゴリズムとキーを使用するかどうかは、現行のグローバル・バックアップ・ポリシー(「バックアップ暗号化ポリシー」を参照)、mkhostおよびchhostコマンドにより設定されるクライアント・バックアップ・ポリシー、および--encryptionオプションの値(指定する場合)によって決まります。

クライアント側のソフトウェア暗号化は、バックアップ・データがOracle Cloud Infrastructureに書き込まれると自動的にオンになります。Oracle Secure Backupのカタログ・バックアップ・データがOracle Cloud Infrastructureに書き込まれた場合、暗号化は強制的にオンになりません。

バックアップを圧縮するかどうか、および圧縮オプションを使用するかどうかは、現行のグローバル・バックアップ・ポリシー(「バックアップ圧縮ポリシー」を参照)、mkhostおよびchhostコマンドにより設定されるクライアント・バックアップ・ポリシー、および--compressionオプションの値(指定する場合)によって決まります。

関連項目:

前提条件

--privilegedオプションを指定する場合は、特権ユーザーとしてのファイルシステム・バックアップ実行(perform file system backups as privileged user)権を備えている必要があります。そうでない場合は、自分によるファイルシステム・バックアップ実行(perform file system backups as self)権を備えている必要があります。

--userオプションを使用するには、所有者を問わないバックアップの変更と、「所有者を問わないジョブの変更」の権限が必要です。

使用方法

バックアップ操作の進行中にディスク・プールの領域が不足すると、プール・マネージャ・デーモンが期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスを削除して、領域の解放を試みます。空き領域が十分でない場合も、バックアップ・ジョブは一時停止します。管理者がディスク・プールのサイズを増やすことが必要になる場合があります。管理者は、一時停止中のバックアップ・ジョブを取り消すことを選択することもできます。

構文

backup::=

backup [--level/-l backup-level] [--priority/-p schedule-priority]
              [--at/-a date-time] [--family/-f media-family-name]
              [--restrict/-r restriction[,restriction]...]
              [--privileged/-g | --unprivileged/-G] [--storekey/-s]
              [--encryption/-e encryption] [--algorithm/-L enc-algorithm]
              [ {--passphrase/-P passphrase} | --querypassphrase/-Q ]
              [--disablehwencryption/-d] [--expires/-x duration]
              [--dataset/-D dataset-name...] [--disablestoredcatalog/-C]
              [--name/-n name-format] [--quiet/-q] [--waitfor/-W duration]
              [--user/-u user-name] 
              [ --compression/-K {off | low | medium | basic | high} ]
              [--go]

意味

--level/-l backup-level

バックアップ・レベルを指定します。デフォルトのレベルは0(ゼロ)です。backup-levelプレースホルダの詳細は、backup-levelを参照してください。

--priority/-p schedule-priority

バックアップにスケジュールの優先度を割り当てます。デフォルトの優先度は100です。schedule-priorityプレースホルダの詳細は、schedule-priorityを参照してください。

--at/-a date-time

バックアップを実行する日付と、オプションで時刻を指定します。デフォルトでは、バックアップはただちに実行対象になります。将来の日付を指定すると、バックアップは、即時にではなく指定した日時に実行できるようになります。date-timeプレースホルダの詳細は、date-timeを参照してください。

--family/-f media-family-name

バックアップに使用するメディア・ファミリを定義します。メディア・ファミリを定義しなかった場合は、Oracle Secure Backupにより、デフォルトでnullメディア・ファミリに設定されます。この場合、ボリュームには有効期限がなく、その書込みウィンドウは無期限に開いたままになります。デフォルトでは、VOLボリュームIDの接頭文字として使用されます(例: ボリュームID VOL000002)。

--restrict/-r restriction

バックアップに使用可能な1つ以上のデバイスを識別する管理ドメインで、テープ・デバイス、ディスク・プール、ホスト、テープ・デバイスとホストのペア、またはクラウド・ストレージ・デバイスを定義します。restrictionプレースホルダの詳細は、restrictionを参照してください。

デバイス制限がない場合は、バックアップは最初に利用可能なテープ・デバイスで実行されます。制限は、デバイス名(mkdevまたはchdevによって割当て)として、またはアタッチメントとして指定できます。

バックアップのターゲットがクラウド・ストレージ・デバイスの場合、Oracle Secure Backupではデフォルトでクラウド・ストレージ・デバイスにバックアップしないため、デバイスを指定する必要があります。

--privileged/-g

特権モードでバックアップが実行されるようにリクエストします。

LinuxおよびUNIXのホストでは、特権バックアップrootオペレーティング・システム・アイデンティティで実行されます。たとえば、Oracle Secure Backupユーザーjoebloggは、オペレーティング・システム・アカウントrootを使用してこの操作を実行します。Windowsシステムでは、Windowsクライアント上のOracle Secure Backupサービスと同じアカウントで実行されます。

--unprivileged/-G

非特権モード(デフォルト)でバックアップが実行されるようにリクエストします。

mkuserコマンドでOracle Secure Backupユーザーを作成するか、chuserコマンドでユーザーを変更するときは、オペレーティング・システム・ユーザーをOracle Secure Backupユーザーに関連付けます。Oracle Secure Backupユーザーが非特権バックアップまたはリストアをホストに対して実行する場合、そのホストはOracle Secure Backupユーザーに関連付けられたオペレーティング・システム・ユーザー・アイデンティティを使用してアクセスされます。たとえば、LinuxユーザーjbloggがOracle Secure Backupユーザーjoebloggに関連付けられているとします。obtoolにjoebloggとしてログオンし、Linuxホストの非特権バックアップを行うと、バックアップはオペレーティング・システム・アカウントjbloggで実行され、jbloggからアクセス可能なファイルのみがバックアップされます。

--encryption/-e {yes | no | forcedoff | transient}

このバックアップ・ジョブに暗号化を使用するかどうかを指定します。値は次のとおりです。

  • yes

    このバックアップ・ジョブに暗号化を使用します。使用される暗号化アルゴリズムおよびキーは、各ホストに適用される現行のグローバル・ポリシーおよびクライアント・ポリシーの設定によって決まります。

  • no

    このバックアップ・ジョブに暗号化は使用しません。これがデフォルトです。

    グローバル・バックアップ・ポリシーまたはクライアント・バックアップ・ポリシーがrequiredに設定されている場合、これらのポリシーはこの値に優先し、暗号化が使用されます。暗号化が使用される場合、使用される暗号化アルゴリズムおよびキーは、各ホストに適用される現行のグローバル・ポリシーおよびクライアント・ポリシーの設定によって決まります。

  • forcedoff

    グローバル・バックアップ・ポリシーまたはクライアント・バックアップ・ポリシーに関係なく、このバックアップ・ジョブに暗号化は使用しません。

  • transient

    一時パスフレーズ(backupに対する--passphraseまたは--querypassphraseオプションにより指定)およびグローバル暗号化ポリシーの設定によって指定された暗号化アルゴリズムを使用して、このジョブで作成されたバックアップを暗号化します。

    このオプションは、Oracleウォレットが使用できない別の場所でのリストア操作用にバックアップ・ファイルを作成する際に使用するためのものです。

    関連項目:

    一時バックアップの詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。

--algorithm/-L

このバックアップで使用する暗号化アルゴリズムを指定します。値には、AES128AES192およびAES256があります。デフォルトはAES192です。

--passphrase/-p string

--encryption transientオプションで使用する一時パスフレーズを指定します。指定する値は、引用符で囲んだユーザー入力による文字列です。

--querypassphrase/-Q

--encryption transientオプションで使用する一時パスフレーズの入力をオペレータに要求するように指定します。

--storekey/-s

このバックアップの一時パスフレーズを適切なキー・ストアに追加するように指定します。デフォルトの動作では、一時パスフレーズはどのキー・ストアにも保存されません。

--disablehwencryption /-d

ハードウェアベースの暗号化を無効にします。暗号化が指定されている場合、Oracle Secure Backupは、ハードウェアベースの暗号化が可能なテープ・ドライブ上でバックアップが行われる場合であってもソフトウェアベースの暗号化を使用します。

--disablestoredcatalog/-C

このバックアップで作成されたバックアップ・イメージ・インスタンスに、アタッチされているカタログが含まれないように指定します。このオプションは、テープ・ボリュームに格納されているバックアップのみに使用します。

--expires/-x duration

バックアップ・ジョブが最初に実行できるようになってから、durationで指定された期間処理されない場合、そのジョブは削除されます。--atオプションを指定した場合は、--atで指定された日時がその期間の開始になります。--atオプションを指定しなかった場合は、backupコマンドが実行された時点がその期間の開始になります。

durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

--quiet/-q

バックアップ・ジョブがスケジューラにディスパッチされたとき、ジョブIDまたはステータス情報が表示されません。このオプションは、--goオプションとともに使用します。

--name /-n name-format

このバックアップ・ジョブで作成されたバックアップ・イメージに割り当てられる名前を指定します。名前を明示的に指定、1つ以上の名前の書式の変数を指定、または名前の書式の変数と指定した静的値の組合せを使用できます。

name-formatプレースホルダの詳細は、name-formatを参照してください。

各バックアップ・イメージ名は、Oracle Secure Backupカタログ内で一意である必要があります。名前で日付を指定しない場合、—yymmdd形式の6桁の日付がバックアップ・イメージ名の最後に自動的に追加されます。名前に時刻を含めない場合、-hhmmss形式の6桁の時刻がバックアップ・イメージ名の最後に自動的に追加されます。名前に日付または時刻を追加しない場合、両方の値が-yymmdd-hhmmss形式でバックアップ・イメージ名の最後に自動的に追加されます。

--waitfor/-W duration

Oracle Secure Backupがバックアップ・ジョブの完了まで待機する時間を指定します。指定した時間を超えると、Oracle Secure Backupはobtoolを終了します。

durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

--dataset/-D dataset-name

データセット・ファイル(バックアップするデータまたはデータセット・ディレクトリを定義したファイル)を指定します。データセット・ディレクトリの名前を指定すると、そのディレクトリ・ツリー内に含まれているすべてのデータセット・ファイルを指定したことと同じです。--dataset--goオプションは、相互排他的ではありません。

デフォルトでは、obtoolによって開始されたファイルシステム・バックアップは、複数のマウント・ポイントを横断しません。ただし、データセット・ファイル内でマウント・ポイント文を使用すれば、マウント・ポイントを横断できます。

リモート・マウント・ポイントを横断するもう1つの方法は、setpコマンドを使用して、operations/backupoptionsポリシーを設定することです(例3-101を参照)。

--user/-u username

作成したバックアップ・ジョブを所有するOracle Secure Backupユーザーの名前を指定します。

--compression/-K {off | low | medium | basic | high}
すでに設定されているグローバルおよびクライアント・レベルの圧縮オプションを上書きするオンデマンド・バックアップ・ジョブの圧縮オプションを指定します。
指定可能な値は次のとおりです。
off
グローバルおよびクライアント・レベルのポリシーに関係なく、バックアップでソフトウェア圧縮は使用されません
low
CPUの使用率と速度を過度に損なわずに、可能なかぎり最適にデータを圧縮します。データを圧縮する際に、バックアップ速度やCPU負荷に過度に影響を与えたくない場合はこのオプションを選択します。
medium
圧縮率と速度のバランスを取ります。
basic
通常、このオプションは圧縮率の点ではmediumオプションより優れています。速度はlowおよびmediumオプションより遅いですが、highオプションより高速です。
high
CPUを大いに利用して、可能なかぎりデータを圧縮します。このオプションは、ネットワーク速度が制限事項となる、速度の遅いネットワークでのバックアップに最適です。

デフォルト値に設定された圧縮オプションはありません。

backupコマンドの中で圧縮が指定されない場合は、クライアント・ホストの圧縮の設定が使用されます。クライアント・ホストの圧縮の設定が設定されていない場合は、ドメイン・レベルのポリシーが使用されます。ドメイン・レベルのポリシーも設定されていない場合、このジョブに対してソフトウェア圧縮は実行されません。

注意:

  • 最適な圧縮レベルはありません。使用する最適レベルは、特定の環境および圧縮要件とともに、ネットワーク・トラフィックの特徴(ワークロード)、バックアップ速度、圧縮されるデータセットのコンテンツに基づきます。

  • Oracle Secure Backupの圧縮オプションは、RMANを使用して実行したデータベース・バックアップには適用できません。

    データベース・バックアップの場合は、RMANコマンドの一部として類似の圧縮オプションを指定できます。
  • Oracle Secure Backupの圧縮オプションは、NDMPホスト(--access ndmp)には適用できません。

  • Oracle Secure Backupでは、ハードウェア圧縮を実行可能なハードウェアを検出した場合、設定可能なソフトウェア圧縮オプションが無効化され、ジョブの中で適切な警告メッセージが表示されます。

--go

リクエスト・キューに入っているすべてのバックアップ・リクエストが、Oracle Secure Backupスケジューラに送信されます。バックアップ・リクエストは、--goオプション付きでbackupを実行するか、obtoolを終了するまで、obtoolでローカルに保持されます。--goを指定しないでobtoolを終了すると、キューに入っているバックアップ・リクエストはすべて破棄されます。リクエストの削除前に、警告が表示されます。

2人のユーザーが同じOracle Secure Backupユーザーとしてobtoolにログインしたが、そのうち1人のユーザーがバックアップ・リクエストを作成(ただし、--goを指定しない)した場合、lsbackupを発行する際に、もう1人のユーザーにはそのリクエストは表示されません。

バックアップ・リクエストがスケジューラに転送されると、スケジューラではバックアップ・リクエストごとにジョブを作成し、ジョブ・リストに追加します。ジョブはこの時点で実行できるようになります。ジョブに対して--atオプションを指定した場合は、このジョブは指定の時刻になるまで実行できません。

Oracle Secure Backupは各オンデマンド・バックアップ・ジョブに、ログインしているユーザーのユーザー名、スラッシュおよび一意の数値IDからなる識別子を割り当てます。オンデマンド・バックアップのジョブIDの例はsbt/233などです。

例2-4 全体バックアップの実行

この例に示すのは、優先度10の特権バックアップです。バックアップするデータは、home.dsファイルによって定義されます。このファイルの内容は次のエントリであり、brhost2/homeディレクトリをバックアップするように指定したものだとします。

include host brhost2
include path /home

バックアップは、6月14日の午後10時に実行するようスケジュールされています。

ob> backup --level full --at 2013/06/14.22:00 --priority 10 --privileged 
--dataset home.ds --go
Info: backup request 1 (dataset home.ds) submitted; job id is admin/6.

例2-5 個別デバイスへのバックアップの制限

この例では、2つのオンデマンド・バックアップ・リクエスト(1つはデータセットdatadir.ds用、もう1つはデータセットdatadir2.ds用)を作成し、それぞれを個別のテープ・ドライブに制限しています。backup --goコマンドでは、リクエストをスケジューラに転送します。lsjobコマンドでは、ジョブに関する情報を表示します。

ob> backup --level 0 --restrict tape1 --dataset datadir.ds
ob> backup --level 0 --restrict tape2 --dataset datadir2.ds
ob> backup --go
Info: backup request 1 (dataset datadir.ds) submitted; job id is admin/8.
Info: backup request 2 (dataset datadir2.ds) submitted; job id is admin/9.
ob> lsjob --long admin/8 admin/9
admin/8:
    Type:                   dataset datadir.ds
    Level:                  full
    Family:                 (null)
    Scheduled time:         none
    State:                  completed successfully at 2012/03/17.16:30
    Priority:               100
    Privileged op:          no
    Run on host:            (administrative server)
    Attempts:               1
admin/9:
    Type:                   dataset datadir2.ds
    Level:                  full
    Family:                 (null)
    Scheduled time:         none
    State:                  completed successfully at 2013/03/17.16:30
    Priority:               100
    Privileged op:          no
    Run on host:            (administrative server)
    Attempts:               1

例2-6 ディスク・プールへのバックアップ

この例では、スケジューラに即座に転送されるファイルシステム・バックアップを作成します。優先度が指定されていないため、デフォルト値の100が使用されます。バックアップするデータは、データセットmy_datasets/bk_fs_sun.dsに格納されます。--restrictオプションは、バックアップが制限され、ディスク・プールdp2またはdp3が使用されるように指定します。

ob> backup --dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds --restrict dp2,dp3 --go
Info: backup request 1 (dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds) submitted; job id is admin/7.

ob> lsjob --long admin/7
admin/7:
    Type:                   dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds
    Level:                  full
    Family:                 (null)
    Encryption:             off
    Scheduled time:         none
    State:                  completed successfully at 2013/04/23.03:54
    Priority:               100
    Privileged op:          no
    Run on host:            (administrative server)
    Attempts:               1

例2-7 クラウド・ストレージ・デバイスへのバックアップ

ob> backup --dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds –encryption on --restrict clodev --go
Info: backup request 1 (dataset tbrset/entire_backup) submitted; job id is admin/9.

ob> lsjob --long admin/9
admin/9:
    Type:                   dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds
    Level:                  full
    Backup name format:     (system default)
    Family:                 (null)
    Encryption:             on
    Disable h/w encryption: no
    Store catalog on media: yes
    Scheduled time:         none
    State:                  completed successfully at 2017/10/31.11:36
    Priority:               100
    Privileged op:          no
    Run on host:            (administrative server)
    Attempts:               1
ob>

例2-8 他のユーザーへのバックアップ所有権の移行

この例では、オンデマンドのファイルシステム・バックアップを作成し、その所有権をOracle Secure Backupユーザーbkup_usr1に移行します。バックアップするデータは、データセットmy_datasets/bk_fs_weekに格納されます。

ob> backup -D my_datasets/bk_fs_week -u bkup_usr1 –go
Info: backup request 1 (dataset my_datasets/bk_fs_week) submitted; job id is bkup_usr1/3.

2.5 borrowdev

用途

borrowdevコマンドは、テープ・ドライブを流用する場合に使用します。

borrowdevコマンドは、バックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブが支援をリクエストしている場合に使用します。入力リクエストにはrpyjobコマンドで応答できますが、obtoolでは各コマンドの後にプロンプトが発行されるため、この手法は複数のコマンドに対しては煩雑になります。borrowdevコマンドは、リクエスト・ジョブで作成されたテープ・デバイス予約を一時的に上書きし、任意のテープ・ライブラリ用コマンドまたはテープ・ドライブ用コマンドを実行できるようにします。テープ・ドライブを解放するにはreturndevコマンドを使用し、ジョブを再開するにはcatxcrまたはrpyjobコマンドを使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、デバイス用コマンドを参照してください

前提条件

borrowdevコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文

borrowdev::=

borrowdev drive-name...

意味

drive-name

流用するテープ・ドライブの名前を指定します。

例2-9 ハングしているバックアップの記録の表示

この例では、バックアップ・ジョブadmin/6は停止しています。catxcrコマンドの実行により、Oracle Secure Backupがバックアップに使用可能なテープを見つけられないでいることが表示されています。

End of tape has been reached.  Please wait while I rewind and unload the tape. The Volume ID of the
next tape to be written is VOL000007. The tape has been unloaded.
 
obtar: couldn't perform auto-swap - can't find usable volume in library (OB device mgr)
   Enter a command from the following list:
       load <n>     .. load the tape from element <n> into the drive
       unload <n>   .. unload the tape from the drive into element <n>
       help         .. display other commands to modify drive's database
       go           .. to use the tape you selected
       quit         .. to give up and abort this backup or restore
:

例2-10 テープ・ドライブの流用

[Enter]キーを押してobtoolプロンプトに戻ると仮定します。この例では、テープ・ライブラリのスロット2に新しいテープを挿入して、テープ・ドライブを流用し、スロット2内のボリュームをテープ・ドライブにロードしてから、returndevコマンドでテープ・ドライブを解放します。

ob> lsvol --long
Inventory of library lib1:
    in    mte:           vacant
    in    1:             volume VOL000006, barcode ADE201, oid 116, full
    in    2:             vacant
    in    3:             vacant
    in    4:             vacant
    in    dte:           vacant
ob> insertvol unlabeled 2
ob> borrowdev tape1
ob> loadvol 2
ob> returndev tape1

例2-11 デバイス流用後のジョブの再開

この例では、ジョブに対してcatxcrコマンドを実行し、プロンプトでgoを入力してバックアップを再開しています。

ob> catxcr admin/6.1
admin/6.1: 2013/04/11.18:36:44 ______________________________________________________________________
admin/6.1: 2013/04/11.18:36:44
admin/6.1: 2013/04/11.18:36:44         Transcript for job admin/6.1 running on brhost2
.
.
.
admin/6.1: Backup started on Mon Apr 11 2013 at 18:36:44
admin/6.1: Volume label:
admin/6.1:    Enter a command from the following list:
admin/6.1:        load <n>     .. load the tape from element <n> into the drive
admin/6.1:        unload <n>   .. unload the tape from the drive into element <n>
admin/6.1:        help         .. display other commands to modify drive's database
admin/6.1:        go           .. to use the tape you selected
admin/6.1:        quit         .. to give up and abort this backup or restore
admin/6.1: :
admin/6.1: : go

2.6 canceljob

用途

canceljobコマンドは、保留中または実行中のジョブを取り消す場合に使用します。これらのジョブを表示するには、lsjobコマンドで--pendingまたは--activeオプションを指定します。

ジョブを取り消すと、実行中の場合は強制終了され、そのジョブ記録にはcanceledと記録されます。Oracle Secure Backupでは、取り消されたジョブは再実行できないものとみなされます。下位ジョブを持つジョブを取り消すと、各下位ジョブも取り消されます。

関連項目:

関連コマンドについては、ジョブ用コマンドを参照してください

前提条件

別のユーザーのジョブを取り消すには、所有者を問わないジョブの変更(modify any job, regardless of its owner)権を備えている必要があります。自身のジョブを取り消すには、ユーザーが所有するジョブの変更(modify any jobs owned by user)権を備えている必要があります。

構文

canceljob::=

canceljob [ --quiet/-q | --verbose/-v ] job-id...

意味

--quiet/-q

出力を抑止します。

--verbose/-v

詳細出力を表示します。

job-id

取り消すジョブのジョブIDを指定します。ジョブIDを表示するには、lsjobコマンドを使用します。

例2-12 バックアップ・ジョブの取消し

この例では、保留中のジョブを表示して取り消します。

ob> lsjob --pending
Job ID           Sched time  Contents                       State
---------------- ----------- ------------------------------ ----------------------
sbt/8            03/21.18:00 dataset fullbackup.ds          future work
ob> canceljob sbt/8
Info: canceled job sbt/8.
ob> lsjob --pending
ob>

2.7 catalog

用途

格納されているバックアップ・カタログ・データを、管理ドメイン内の指定したバックアップ・コンテナからバックアップ・カタログにインポートします。

catalogコマンドは、次のシナリオで使用します。

  • 障害回復中

    Oracle Secure Backupカタログが損傷し、カタログのバックアップ・コピーが使用できない場合は、catalogコマンドを使用して、カタログを再作成できます。

  • 異なるストレージ・システムにディスク・プールがレプリケートされる場合

    レプリケートされたコピーのバックアップ・イメージ・インスタンスを、異なる管理ドメインに属するバックアップ・カタログにインポートできます。

  • ボリューム・セットをインポートする場合

    新しい管理ドメインのボリューム・セットをインポートする際に、バックアップ・カタログ・データをインポートできます。

前提条件

カタログに追加中のボリューム・セットは、Oracle Secure Backupボリューム・データベースの一部である必要があります。ボリューム・セットをボリューム・データベースに含めるには、--identityオプションを指定してidentifyvolコマンドまたはimportvolコマンドを使用します。

使用方法

catalogコマンドを実行すると、Oracle Secure Backupによってカタログ・インポート・ジョブが作成されます。Oracle Secure Backupは、ボリューム・セット、ディスク・プール・デバイスまたはクラウド・ストレージ・デバイスのコンテンツをスキャンし、バックアップ・カタログに現在格納されていないバックアップ・イメージ・インスタンスを特定します。カタログ・インポート・ジョブが処理されると、スキャン中に特定されたインスタンスでバックアップ・カタログが更新されます。カタログ操作により、現在の管理ドメインに存在しないクライアントからバックアップ・イメージが検出されると、バックアップ・イメージと同じ名前およびUUIDのダミー・ホストが作成されます。このホストは、関連ログのみを保持し、バックアップおよびリストア操作には使用できません。

ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスをカタログに追加する場合は、デバイスの名前を指定する前に--deviceオプションを使用します。このオプションを使用しないと、catalogコマンドにより、バックアップ・コンテナがテープ・ボリュームと自動的に認識され、エラーが表示されます。

カタログ・インポート・ジョブが完了したら、catxcrコマンドを使用して、このカタログ・インポート・ジョブに関連付けられている記録を表示します。

構文

catalog::=

catalog
[--firstfullimage/-f] [--quiet/-q | --verbose/-V] [--forcecatimport/-F] 
[--debug/-e...] [--fastcatalogonly/-Y] [--foreground/-g]
[--priority/-p schedule-priority] [--waitfor/-W duration]
{[--vid/-v vid] | [--barcode/-b tag] | [--void/-o void] |
[--backupsectionoid/-B oid]}
{[--device/-d devicename] | [--drive/-D drivename]}

意味

--firstfullimage/-f

テープでのカタログ・インポート・ジョブが、最初のバックアップ・セクションで開始するバックアップ・イメージ・インスタンスから開始されるように指定します。既存のすべてのアーカイブ・セクションはスキップされ、後続のすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスがインポートされます。

--quiet/-q

インポート操作の詳細が表示されないように指定します。単純化されたバージョンのボリューム・ラベルおよびアーカイブ・ラベルのみが表示されます。

--verbose/-V

バックアップ・カタログ・データ、ボリューム・ラベル、アーカイブ・ラベルなどのカタログ・インポート操作の追加情報が表示されるように指定します。このオプションを省略すると、単純化されたバージョンのボリューム・ラベルおよびアーカイブ・ラベルが表示されます。

--quietまたは--verboseのいずれのオプションも指定されていない場合、Oracle Secure Backupには、カタログ・インポート・ジョブの基本情報が表示されます。

--forcecatimport/-F

ボリューム・セットの一部のボリュームがボリューム・データベースで処理されない場合でも、バックアップ・カタログ・データをインポートできるようにします。Oracle Secure Backupは、カタログ・データを既存のボリュームからバックアップ・カタログにインポートします。

このオプションは、ボリューム・セットに1つ以上のボリュームがない場合に便利です。また、バックアップ・コンテナの情報を使用して、既存のバックアップをバックアップ・カタログに再追加します。

ただし、カタログが複数のテープ・ボリュームにまたがっており、カタログ・データを格納するこれらのボリュームがない場合、情報はインポートされません。

--debug/-e

追加のデバッグ情報がログ・ファイルに書き込まれるように指定します。この情報は、カタログ・インポート・ジョブ中に発生する可能性のあるエラーをデバッグする場合に便利です。ログ・ファイルに書き込まれるデバッグ情報の量を、このオプションで複数回増加するように指定します。

--fastcatalogonly/-Y

関連付けられているバックアップ・カタログ・データがあるバックアップ・イメージ・インスタンスのみをインポートするように指定します。

--foreground/-g

事前のカタログ・インポート・ジョブを作成せずに、カタログ操作が直接実行されるように指定します。このオプションは、テープ・ボリュームのみに使用します。

--priority/-p schedule-priority

このカタログ・インポート・ジョブに関連付けられている優先度を指定します。

--waitfor/-W duration

Oracle Secure Backupがカタログ・ジョブの完了まで待機する時間を指定します。指定したこの期間を超えると、Oracle Secure Backupは、新しいobtoolコマンド・プロンプトを表示するか、obtoolを終了します(catalogコマンドがシステム・コマンド・プロンプトから直接起動される場合)。

durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

--vid/-v vid

データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるテープ・ボリュームまたはボリューム・セットの一意のボリュームIDを指定します。Oracle Secure Backupは、ボリューム・セットの最初のボリュームからカタログ・データをインポートします。通常は、前のテープ・ボリュームのロードを起動します。--firstfullimageオプションが指定されている場合、カタログへの追加プロセスは、このボリュームで開始されるバックアップ・イメージ・インスタンスから開始されます。lsvolコマンドは、テープ・ボリュームのボリュームIDを取得する場合に使用します。

vidプレースホルダの詳細は、vidを参照してください。

--barcode/-b tag

データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるテープ・ボリュームのバーコードを指定します。lsvolコマンドは、ボリュームのバーコードを取得する場合に使用します。

--void/-o void

データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるボリュームのカタログ識別子を指定します。lsvolコマンドは、ボリュームIDを取得する場合、lsbuコマンドは、バックアップIDを表示する場合、lspieceコマンドは、このボリュームのピースOIDを表示する場合に使用します。

--backupsectionoid/-B

バックアップ・カタログにインポートする必要のあるバックアップ・セクションのバックアップ・セクションIDを指定します。lssectionコマンドは、バックアップ・セクションのバックアップ・セクションID (BSOID)の判別する場合に使用します。

--device/-d devicename

カタログ・データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるディスク・プールの名前を指定します。

--drive/-D drivename

データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるテープ・ボリュームの名前を指定します。ドライブが指定されていない場合、使用可能なテープ・ドライブをカタログ操作に使用できます。

カタログ・コマンドでは、カタログ・インポート・ジョブを作成します。カタログ・インポート・ジョブが完了すると、catxcrコマンドを使用して、このジョブに関連付けられている記録を表示できます。

例2-13では、lsvolコマンドでテープ・ドライブvt1のボリュームをリストしています。次に、catalogコマンドで、ボリュームID VOL000001のボリュームをインポートし、カタログに追加します。このボリュームのカタログへの追加は、使用可能な最初のバックアップ・セクションを含むバックアップ・イメージ・インスタンスから開始されます。

catxcrコマンドは、ジョブID admin/20のカタログ・ジョブの記録を表示します。

例2-13 ボリュームのカタログへの追加

ob> lsvol --drive vt1
Inventory of library vlib1:
  * in    1:             volume RMAN-DEFAULT-000001, barcode 8ebd80f28e4a1039fd900163e359724, 42134336 kb remaining, content manages reuse
    in    dte:           volume VOL000001, barcode 3066e1068e4a10395a300163e359724, 41805312 kb remaining, lastse 2 
  *: in use list
ob> catalog -V --vid VOL000001 --firstfullimage --priority 100
Info: catalog import request 1 submitted; job id is admin/20.
ob> catxcr admin/20
2013/04/25.02:44:31 ______________________________________________________________________
2013/04/25.02:44:31
2013/04/25.02:44:31         Transcript for job admin/20 running on brhost1
2013/04/25.02:44:31
Volume label:
    Volume tag:             3066e1068e4a10395a300163e359724
    Volume UUID:            35af92b6-8e4a-1030-b7a1-00163e359724
    Volume ID:              VOL000001
    Volume sequence:        1
    Volume set owner:       root
    Volume set created:     Mon Apr 22 23:47:04 2013
 
Archive label:
    File number:            1
    File section:           1
    Owner:                  root
    Client host:            brhost2
    Backup level:           0
    S/w compression:        no
    Archive created:        Mon Apr 22 23:47:04 2013
    Archive owner:          admin (UUID 2c29a0ce-8e4a-1030-aa47-00163e359724)
    Owner class:            admin (UUID 2c17868c-8e4a-1030-aa47-00163e359724)
    Encryption:             off
    Catalog data:           yes
    Backup image UUID:      35948336-8e4a-1030-b7a1-00163e359724
    Backup instance UUID:   3594834a-8e4a-1030-b7a1-00163e359724
.
.
.
Importing catalog by reading attached data.Reached end of volume set

例2-14 ディスク・プールのカタログへの追加

この例では、ディスク・プールdp1をカタログに追加します。

ob> lsdev --long dp1
dp1:
    Device type:            disk pool
    In service:             yes
    Debug mode:             no
    Capacity:               (not set)
    Consumption:            0
    Free space goal:        (system default)
    Concurrent jobs:        (unlimited)
    Blocking factor:        (default)
    Max blocking factor:    (default)
    UUID:                   53860d36-2a27-1032-a210-00163e527899
    Attachment 1:
        Host:               brhost3
        Directory:          /net/slc02qdv/scratch/test/osb_ds/temp
ob> catalog --verbose --priority 100 --device dp1
Info: catalog import request 1 submitted; job id is admin/23

2.8 catds

用途

catdsコマンドは、mkdsコマンドで作成されたデータセット・ファイルのコンテンツをリストする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、データセット用コマンドを参照してください

前提条件

catdsコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

catds::=

catds dataset-file-name...

意味

dataset-file-name

データセット・ファイルの名前を指定します。dataset-file-nameプレースホルダの詳細は、dataset-file-nameを参照してください。

例2-15 データセットのコンテンツの表示

この例では、basicsummary.dsという名前のデータセット・ファイルのコンテンツを表示します。これは、Oracle Secure Backupに付属のデータセット・ファイルのサンプルです。

ob> catds basicsummary.ds
#  SAMPLES/basicsummary, pfg, 03/01/02
#  review of basic dataset statements

#  This dataset ties together all of the features introduced
#  this far. It describes the root file systems and a couple of
#  specific directories on the /home file system of each host.
#  For each directory tree, it excludes any file ending in
#  ".a" and ".o".

include dataset admin/default_rules # get domain defaults from
                                    # this file

include host sporky                 # back up these 3 hosts,
include host sparky
include host spunky

include path /                      # saving these file systems and
include path /home/software         # directories on each host
include path /home/doc

include optional pathlist /pl.qr    # read additional names from
                                    # this pathlist file on each
                                    # named host, if it exists

exclude name *.a                    # but in each tree, don't save
                                    # files ending
exclude name *.o                    # in these suffixes

2.9 catrpt

関連項目:

関連コマンドについては、レポート用コマンドを参照してください

用途

catrptコマンドは、メディアの移動に関連する1つ以上のレポートを表示する場合に使用します。これらのレポートを使用すると、メディア・ライフ・サイクルを容易に管理できます。

多くの場合、ある場所から別の場所にメディアを移動する際に、その管理を印刷されたレポートに頼る必要があります。catrptコマンドには、次のレポート・タイプが用意されています。

  • 選択リスト

    現在の場所から次の場所に移動する必要があるメディアのリスト。メディアをテープ・ライブラリまたはスタンドアロンのテープ・ドライブから削除する際に、チェックリストとして使用すると便利です。

  • 配布リストまたは梱包リスト

    現在の場所から次の場所に移動するメディアのリスト。別の場所に発送するメディアに添える印刷されたリストとして使用すると便利です。また、メディアが保管場所から返却される予定の時期をオフサイト保管ベンダーに送付するのにも役立ちます。

  • インベントリ・リスト

    メディアとその現在の場所のリスト

  • 例外

    失われたボリューム、正しいテープ・ライブラリに保存されていないボリューム、ローテーションに残っている期限切れのボリュームなど、ローテーション・ポリシーによって指定された正しい場所にないメディアのリスト。

前提条件

catrptコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文1

ボリュームの選択または配布レポートを表示する場合は、次の構文を使用します。

catrpt::=

catrpt --type/-t { pick | distribution } job-id...

意味1

--type /-t

指定されたジョブについて表示するレポート・タイプ(選択または配布)を指定します。

job-id

メディア移動ジョブまたはボリューム複製ジョブのジョブID。

構文2

ボリュームの場所レポートを表示する場合は、次の構文を使用します。

catrpt::=

catrpt --type/-t location [ --location/-L location_name ] [ --intransit/-I ]

意味2

--type/-t location

指定された場所について表示するレポート・タイプを指定します。

--location location_name

場所レポートが必要な場所を指定します。

--intransit/-I

ある場所から別の場所に移動中のボリュームのみをリストするように指定します。ボリュームは、メディア移動ジョブの一環としてある場所から除去された時点から、次の場所にロードされてその場所のOracle Secure Backupインベントリに現れるまで、移動中とみなされます。

構文3

構文3

例外レポートまたは欠落レポートを表示する場合は、次の構文を使用します。

catrpt::=

catrpt --type/-t { exception | missing } [ --location/-L location_name ]

意味3

--type/-t

指定された場所について表示するレポート・タイプを指定します。

--location location_name

例外レポートまたは欠落レポートが必要な場所を指定します。

構文4

ボリュームのスケジュール・レポートを表示する場合は、次の構文を使用します。

catrpt::=

catrpt 
{ --type/-t schedule } [ --from/-F from_date ] [ --to/-T to_date ]
[ --location/-L location_name ]

意味4

--type /-t schedule

指定された場所について表示するレポート・タイプを指定します。

--from

表示する最も古いスケジュール日付を指定します。--to optionが指定されていない場合、Oracle Secure Backupは--fromの日付から現在までのすべてのスケジュールを表示します。

--to

表示する最も新しいスケジュール日付を指定します。--from日付が指定されていない場合、Oracle Secure Backupは--toの日付より古いすべてのスケジュールを表示します。

--location

ボリュームのスケジュール・レポートが必要な場所を指定します。

例2-16 メディア移動レポートのリスト

この例では、catrptコマンドを使用して、例2-44で作成したメディア移動ジョブの選択リストを表示します。

ob> catrpt --type pick 2
                 Oracle Secure Backup Pick List Report
                       Location - vlib1
 
  Volume ID          Barcode            Move Date       Next Loc        
------------------------------------------------------------------------
VOL000001          e53b658a2d2710390a700163e527899 2013/11/12   lib1

2.10 catxcr

用途

catxcrコマンドは、1つ以上のジョブ記録を表示する場合に使用します。Oracle Secure Backupでは、各ジョブの実行中の記録が保持されます。記録には、ジョブ操作の詳細が記述されます。Oracle Secure Backupでは、初めてジョブがディスパッチされるときにこの記録が作成され、ジョブの進捗に伴い更新されます。ジョブでオペレータの支援が必要とされるときには、この記録を使用して支援がリクエストされます。

関連項目:

関連コマンドについては、ジョブ用コマンドを参照してください

前提条件

別のユーザーのジョブをリストするには、所有者を問わないジョブのリスト(list any job, regardless of its owner)権を備えている必要があります。自身のジョブをリストするには、ユーザーが所有するジョブのリスト(list any jobs owned by user)権を備えている必要があります。

別のユーザーのジョブに応答するには、所有者を問わないジョブの変更(modify any job, regardless of its owner)権を備えている必要があります。自身のジョブに応答するには、ユーザーが所有するジョブの変更(modify any jobs owned by user)権を備えている必要があります。

構文

catxcr::=

catxcr [ --level/-l msglevel ] [ --noinput/-N ] [ --msgno/-m ]
[ --start/-s msgno | --head/-h nlines | --tail/-t nlines ]
[ --follow/-f ] job-id...

意味

--level /-l msglevel

msglevel以上のメッセージ・レベルを持つ行のみを表示します。msglevelは数値または名前で指定できます。デフォルトのレベルは4(request)で、Oracle Secure Backupによって生成される通常のメッセージです。低いレベルのメッセージをリクエストおよび表示するには、catalogコマンドの--debugオプションを使用して、ジョブの開始時にそれらが生成されるようにリクエストする必要があります。

Oracle Secure Backupによって記録に書き込まれる各メッセージには、メッセージ番号およびメッセージ・レベルが付けられます。メッセージ番号は、記録内でのメッセージの位置を示します。

注意:

メッセージ番号は物理的な行番号に対応しないことがあります。特定のメッセージが複数の物理行にわたることがあるためです。

メッセージ・レベルは、メッセージの内容を、表2-1に示す順序カテゴリにあるものとして識別したものです。

表2-1 メッセージ・レベル

メッセージ番号 メッセージ名 メッセージの説明

0

debug2

デバッグ(追加出力)メッセージ

1

debug1

デバッグ・メッセージ

2

verbose

詳細モード出力

3

info

情報メッセージ

4

request

ユーザーによってリクエストされたメッセージ

5

summary

操作のサマリー・メッセージ

6

warning

警告メッセージ

7

error

エラー・メッセージ(操作は続行)

8

abort

エラー・メッセージ(操作は取消)

9

fatal

エラー・メッセージ(プログラムは停止)

--noinput/-N

入力リクエストが抑止されます。デフォルトでは、入力リクエストが認識されると、catxcrが一時停止し、ユーザーがプロンプトに応答できるようになります。このオプションを指定すると、このアクションが抑止されます。

--msgno/-m

各行に接頭辞としてメッセージ番号を付けます。

--start/-S msgno

メッセージ番号がmsgnoの行から表示を開始します。

--head/-h nlines

記録の最初のnlines行が表示されます。--levelを指定しなかった場合は、デフォルトとして--level 4が使用されるので、nlinesはデフォルトのレベル(またはそれ以上)の行の行数になります。--levelを指定した場合、nlinesは指定したレベルまたはそれ以上の行の行数になります。

--tail nlines

記録の最後のnlines行が表示されます。--levelを指定しなかった場合は、デフォルトとして--level 4が使用されるので、nlinesはデフォルトのレベル(またはそれ以上)の行の行数になります。--levelを指定した場合、nlinesは指定したレベルまたはそれ以上の行の行数になります。

--follow/-f

記録の追加を継続的に監視し、行が記録されると表示します。デフォルトでは、catxcrコマンドは、リクエストされた行数を表示し、停止します。--followモードを終了するには、[Ctrl]キーを押しながら[C]を押します。

job-id

記録を表示するジョブのジョブIDを指定します。依存ジョブを持つジョブをjob-idに指定した場合は、obtoolにより、すべての依存ジョブの記録が表示されます。catxcrでは、複数の記録を表示する場合、各行にjob-idを接頭辞として付けます。ジョブIDを表示するには、lsjobコマンドを実行します。

例2-17 ジョブ記録の表示

この例では、IDがsbt/1.1であるジョブの記録を表示しています。

ob> catxcr sbt/1.1
2013/03/21.10:19:39 ______________________________________________________________________
2013/03/21.10:19:39
2013/03/21.10:19:39         Transcript for job sbt/1.1 running on osbsvr1
2013/03/21.10:19:39
Volume label:
    Volume tag:         ADE202
    Volume ID:          RMAN-DEFAULT-000001
    Volume sequence:    1
    Volume set owner:   root
    Volume set created: Mon Mar 21 10:19:39 2013
    Media family:       RMAN-DEFAULT
    Volume set expires: never; content manages reuse

例2-18 ハングしているバックアップの記録の表示

例2-9では、バックアップ・ジョブadmin/6は停止しています。この例では、catxcrコマンドの実行により、Oracle Secure Backupがバックアップに使用可能なテープを見つけられないでいることが表示されています。この問題の最も一般的な原因は、テープ・ライブラリ内に適格なテープがないことです。

この状況に対応するには、[Enter]キーを押してobtoolプロンプトに戻るか、新たにウィンドウを開きます。テープ・ドライブを制御するには、borrowdevコマンドを使用します。unlabelvolまたはinsertvolコマンドでテープを使用可能にしたら、catxcr、次にgoを実行してジョブを完了します。

End of tape has been reached.  Please wait while I rewind and unload the tape. The Volume ID of the
next tape to be written is VOL000007. The tape has been unloaded.
 
obtar: couldn't perform auto-swap - can't find usable volume in library (OB device mgr)
   Enter a command from the following list:
       load <n>     .. load the tape from element <n> into the drive
       unload <n>   .. unload the tape from the drive into element <n>
       help         .. display other commands to modify drive's database
       go           .. to use the tape you selected
       quit         .. to give up and abort this backup or restore
:

例2-19 ジョブの継続的表示

この例は、ジョブsbt/1.1の記録を継続的に表示するものです。この例では、入力リクエストを無効にして、すべてのメッセージ・レベルを表示します。

ob> catxcr --noinput --follow --level 0 sbt/1.1

例2-20 ジョブの警告の表示

この例2-13では、ジョブadmin/1.1およびadmin/2のエラーおよび警告をすべて表示します。

ob> catxcr --level warning admin/1.1 admin/2

2.11 cd

用途

cdコマンドは、Oracle Secure Backupカタログ内で参照しているディレクトリを変更する場合に使用します。cdコマンドのオプションは、後続のlsおよびrestoreコマンドに影響します。

カタログを参照することは、バックアップ・イメージおよびバックアップ・イメージ・インスタンスのコンテンツを参照することと同じです。obtoolユーティリティでは、各イメージのコンテンツが、ライブ・ファイルシステムと同じようなディレクトリ構造として表示されます。参照できるのは、コンテンツがバックアップ済のディレクトリのみです。

関連項目:

関連コマンドについては、参照用コマンドを参照してください

構文

cd::=

cd [ --host/-h hostname ] [ --viewmode/-v viewmode ]
[ --select/-s data-selector[,data-selector]... ] 
[ pathname ]

意味

--host/-h hostname

mkhostまたはrenhostコマンドで割り当てられるホスト・コンピュータの名前を定義します。Oracle Secure Backupカタログ内でホストのファイルシステムを参照するには、先にそのホストを設定する必要があります。ホストは、set hostコマンドを使用して設定することもできます。

--viewmode/-v viewmode

Oracle Secure Backupカタログ内のディレクトリのコンテンツを表示するモードを指定します。cdコマンドのモードは、異なる設定に変更するまでは、viewmodeのままです。

viewmodeの有効な値は次のとおりです。

  • exact: データ・セレクタに一致し、現在のパスに存在するディレクトリ・エントリのみが表示されます。

  • inclusive: 現在のデータ・セレクタに関係なくすべてのエントリが表示されます(デフォルト)。

  • specific: 指定したデータ・セレクタに一致するすべてのエントリが表示されます。

--select/-s data-selector

操作に適用されるOracle Secure Backupカタログ・データを指定します。data-selectorプレースホルダの詳細は、data-selectorを参照してください。

注意:

cdに指定したデータ・セレクタ値は、lsbuコマンドには影響しません。lsbuコマンドでは、data-selectorを指定した場合を除いて、すべてのバックアップがリストされます。

pathname

Oracle Secure Backupカタログ内を参照するパス名を指定します。

例2-21 ディレクトリの変更

この例では、ホストをbrhost2に設定し、Oracle Secure Backupカタログのルート・ディレクトリに移動し、そのコンテンツを表示します。

ob> cd --host brhost2
ob> cd /
ob> ls
/home

2.12 cdds

用途

cddsコマンドは、管理サーバー上のデータセット・ディレクトリを変更する場合に使用します。このコマンドにより、データセット・ディレクトリ・ツリーを上下に移動できます。

関連項目:

関連コマンドについては、データセット用コマンドを参照してください

前提条件

cddsコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

cdds::=

cdds [ dataset-dir-name ]

意味

dataset-dir-name

移動先のデータセット・ディレクトリの名前を指定します。dataset-dir-nameプレースホルダの詳細は、dataset-dir-nameを参照してください。

例2-22 データセット・ディレクトリの作成

この例では、トップレベルのディレクトリのコンテンツをリストし、mydatasetsサブディレクトリに移動して、現行ディレクトリの名前を表示します。

ob> lsds
Top level dataset directory:
mydatasets/
ob> cdds /mydatasets
ob> pwdds
/mydatasets

2.13 cdp

用途

cdpコマンドは、現行のポリシーまたはポリシー・クラスに対してアイデンティティを設定する場合に使用します。ディレクトリ構造において、ポリシーはルートとしてのスラッシュ(/)で、ポリシー・クラスはサブディレクトリで表されます。この構造内を移動するにはcdpを使用し、ポリシー情報を表示するにはpwdpおよびlspを使用します。

関連項目:

前提条件

cdpコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

cdp::=

cdp [ policy-name ]

意味

policy-name

ポリシーまたはポリシー・クラスの名前を指定します。省略した場合は、現行ポリシーがスラッシュ(/)に設定されます。

例2-23 ポリシー情報の参照

この例では、pwdplspおよびcdpコマンドを使用してポリシーを参照し、デーモン・ポリシーwebautostartの値を検出しています。

ob> pwdp
/
ob> lsp
daemons              daemon and service control policies
devices              device management policies
index                index catalog generation and management policies
local                Oracle Secure Backup configuration data for the local machine
logs                 log and history management policies
media                general media management policies
naming               WINS host name resolution server identification
ndmp                 NDMP Data Management Agent (DMA) defaults
operations           policies for backup, restore and related operations
scheduler            Oracle Secure Backup backup scheduler policies
security             security-related policies
testing              controls for Oracle Secure Backup's test and debug tools
ob> cdp daemons
ob> lsp
auditlogins                      no                          [default]
obixdmaxupdaters                 2                           [default]
obixdrechecklevel                structure                   [default]
obixdupdaternicevalue            0                           [default]
webautostart                     yes
webpass                          (set)
windowscontrolcertificateservice no                          [default]
ob> cdp webautostart
ob> lsp
webautostart                     yes

2.14 chclass

用途

chclassコマンドは、ユーザー・クラスの属性を変更する場合に使用します。

前提条件

chclassコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

関連項目:

構文

chclass::=

chclass [ --modself/-m { yes | no } ] [ --modconfig/-M { yes | no } ]
[ --backupself/-k { yes | no } ] [ --backuppriv/-K { yes | no } ]
[ --restself/-r { yes | no } ] [ --restpriv/-R { yes | no } ]
[ --listownjobs/-j { yes | no } ] [ --modownjobs/-J { yes | no } ]
[ --listanyjob/-y { yes | no } ] [ --modanyjob/-Y { yes | no } ]
[ --mailinput/-i { yes | no } ] [ --mailerrors/-e { yes | no } ]
[ --mailrekey/-g{ yes | no } ] [ --browse/-b browserights ]
[ --querydevs/-q {yes | no}]       [ --managedevs/-d {yes | no} ]
[ --listownbackups/-s {yes | no} ] [ --modownbackups/-S {yes | no} ]
[ --listanybackup/-u {yes | no} ]  [ --modanybackup/-U {yes | no} ]
[ --orauser/-o {yes | no} ]        [ --orarights/-O oraclerights ]
[ --fsrights/F fsrights ]          [ --listconfig/-L {yes | no} ]
[ --modcatalog/-c {yes | no} ]
classname...

意味

各オプションの詳細は、mkclassを参照してください。

classname

変更するクラスの名前。クラス名は大/小文字が区別され、英数字で始める必要があります。使用できるのは文字、数字、ダッシュ、アンダースコアおよびピリオドのみです(空白は不可)。最大127文字までです。

例2-24 クラスの変更

この例では、管理者権限でバックアップを実行できるユーザーをすべてリストし、この権限をuserに付与し、付与が正常に終了したことを確認します。

ob> lsclass --backuppriv yes
admin
operator
ob> chclass --backuppriv yes user
ob> lsclass --backuppriv yes
admin
operator
user

2.15 chdev

用途

chdevコマンドは、構成されたテープ・デバイス、テープ・ライブラリ、ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスの属性を変更する場合に使用します。mkdevコマンドは、テープ・デバイス、ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスを最初に構成する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、デバイス用コマンドを参照してください

前提条件

chdevコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

使用方法

ACSLSライブラリまたはACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブでchdevを使用する場合、obacslibdの実行中は、ライブラリ操作に影響を与える特定のデバイス属性は変更できません。このような属性は、obacslibdが停止している場合にのみ変更可能です。

関連項目:

obacslibdの実行中に変更できない属性の詳細は、次を参照してください。

  • 意味4(ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブの詳細)

  • 意味5(ACSLSテープ・ライブラリの詳細)

  • 意味6(ACSLSライブラリ内のACSカートリッジ・アクセス・ポート(CAP)の詳細)

構文1

テープ・ドライブを再構成する場合は、次の構文を使用します。

chdev::=

chdev [ --attach/-a aspec[,aspec]... ]
[ --addattach/-A aspec[,aspec]... ]
[ --rmattach/-R aspec[,aspec]... ]
[ --inservice/-o | --notinservice/-O ] [ --wwn/-W wwn ]
[ --library/-l devicename ] [ --dte/-d dte ]
[ --ejection/-j etype ]  
[ --minwritablevolumes/-m n ]  
[ --blockingfactor/-f bf ] [ --maxblockingfactor/-F maxbf ]
[ --automount/-m { yes | no }  ] [ --erate/-e erate ]
[ --current/-T se-spec ] [ --uselist/-u se-range ]
[ --usage/-U duration ]  [--positioninterval/-q positioninterval]
[ --serial/-N serial-number ] [ --model/-L model-name ]
[ --updateserialnumber/-S ]
devicename...

構文2

テープ・ライブラリを再構成する場合は、次の構文を使用します。

chdev::=

chdev [ --attach/-a aspec[,aspec]... ]
[ --addattach/-A aspec[,aspec]... ]
[ --class/-x vtl ]
[ --rmattach/-R aspec[,aspec]... ]
[ --inservice/-o | --notinservice/-O ][ --wwn/-W wwn ]
[ --autoclean/-C { yes | no } ][ --cleanemptiest/-E { yes | no } ]
[ --cleaninterval/-i { duration | off } ]
[ --barcodereader/-B { yes | no | default } ]
[ --barcodesrequired/-b { yes | no | default } ] 
[ --unloadrequired/-Q { yes | no } ]
[ --serial/-N serial-number ] [ --model/-L model-name ]
[ --updateserialnumber/-S]
[ --ejection/-j etype] [--minwritablevolumes/-V minvols]
devicename...

意味1および2

次のオプションは、テープ・ドライブまたはテープ・ライブラリを再構成する場合に使用できます。ここに記載されていないオプションについては、mkdevを参照してください。

--addattach/-A aspec

テープ・ドライブまたはテープ・ライブラリのデバイスのアタッチメントを追加します。aspecプレースホルダの詳細は、aspecを参照してください。

--class/-x vtl

VTLとしてライブラリ・クラスを指定します。

--rmattach/-R aspec

テープ・ドライブまたはテープ・ライブラリのデバイスのアタッチメントを削除します。aspecプレースホルダの詳細は、aspecを参照してください。

--uselist/-u se-range

このデバイスが使用できる記憶域要素の範囲を指定します。このオプションが適用されるのは、テープ・ライブラリに搭載されているテープ・ドライブのみです。

デフォルトでは、テープ・ライブラリ内のすべてのテープ・ドライブからテープ・ライブラリ内のすべてのテープにアクセスすることが可能になります。バックアップを同時実行する複数のテープ・ドライブを搭載するライブラリでは、複数のテープの使用をパーティション化する必要があります。

たとえば、記憶域要素の前半にある各テープを1番目のテープ・ドライブで使用し、後半にある各テープを2番目のテープ・ドライブで使用する場合です。あるいは、単一のテープ・ドライブ上で様々なタイプのバックアップ用にいろいろな使用リストを設定する場合です。

テープ・デバイスのuselist値に対する変更は、chdevコマンドを入力したときに実行されるジョブでは認識されません。たとえば、ジョブが使用可能なボリューム不足のため保留されている場合に、chdev --uselistコマンドで記憶域要素を追加することによってジョブを再開することはできません。chdev操作は成功しますが、ジョブは保留されたままです。chdevの変更を有効にするには、ジョブを取り消して再起動する必要があります。

se-rangeプレースホルダの詳細は、se-rangeを参照してください。

--usage/-U duration

テープ・ドライブが最後にクリーンアップされてから使用されてきた期間を指定します。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

特定の間隔のクリーンアップ・サイクルをリクエストする場合は、mkdevコマンドを使用します。構成済の間隔を初期化し、最後のクリーンアップ以降のテープ・ドライブの使用状況を反映するには、chdev--usageオプションを指定します。

--ejection/-j etype

テープを取り出す方法を指定します。値は、automaticondemandまたはmanualです。

--minwritablevolumes/-m n

Oracle Secure Backupが初期のボリューム・ローテーションを開始するまでの、書込み可能なボリュームの最小数に対するしきい値を指定します。

--serial/-N serial-number

テープ・デバイスのシリアル番号を指定します。

明示的にシリアル番号をmkdevコマンドで入力した場合、Oracle Secure Backupはこのシリアル番号をデバイス・オブジェクトに保存します。シリアル番号の引数をNULL('')に指定した場合、Oracle Secure Backupはデバイスを開いて、デバイスからシリアル番号を読み取ってデバイス・オブジェクトにこの番号を保存します。

checkserialnumbersポリシーが有効である場合、テープ・ライブラリ内の故障したテープ・ドライブを交換するときなど、テープ・デバイスのハードウェアを変更したときには必ず、chdev --serialコマンドとともにシリアル番号を入力する必要があります。デバイス・オブジェクトが作成されたときにシリアル番号が入力されていない場合でも、番号を入力する必要があります。

関連項目:

checkserialnumbers

--updateserialnumber/-S

引数がNULLの--serialと意味的に同等です。Oracle Secure Backupはデバイスを開いて、デバイスからシリアル番号を読み取ってデバイス・オブジェクトにこのシリアル番号を保存します。

devicename

再構成するテープ・ライブラリまたはテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・デバイス名の命名規則については、devicenameを参照してください。

構文3

次の構文は、ディスク・プールの再構成に使用します。

chdev
[--attach/-a aspec[,aspec]...]
[--addattach/-A aspec[,aspec]...]
[--rmattach/-R aspec[,aspec]...]
[--inservice/-o | --notinservice/-O]
[--capacity/-y size-spec] [--concurrentjobs/-J concjobs]
[--blockingfactor/-f bf] [--maxblockingfactor/-F maxbf]
[--freespacegoal/-G freespacegoal]
[--staging/-h {yes | no}]
[--stagerule/-H stage-rule-name [,stage-rule-name]…] 
[--addstagerule stage-rule-name [,stage-rule-name]…] 
[--mvstagerule [after-stage-rule-name:]
                {start-stage-rule-name} [-end-stage-rule-name]]
[--rmstagerule stage-rule-name ,[stage-rule-name]...]  
devicename...

意味3

ここに記載されていないオプションについては、mkdevを参照してください

--attach/-a aspec

ディスク・プールのバックアップ・イメージ・インスタンスを格納するホストおよびファイルシステム・ディレクトリを再定義します。ディスク・プールの以前の定義はすべて破棄されます。ただし、ファイルシステム・ディレクトリに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスは影響を受けません。

--addattach/-A aspec

ディスク・プールのデバイス・アタッチメントを追加します。

aspecプレースホルダの詳細は、aspecを参照してください。

--rmattach/-R aspec

ディスク・プールのデバイス・アタッチメントを削除します。aspecプレースホルダの詳細は、aspecを参照してください。

--staging/-h {yes | no}
ステージングを有効または無効にします。(クラウド・ストレージ・デバイスはステージングを有効にできないことに注意してください。)
--addstagerule stage-rule-name [,stage-rule-name]…
ステージ・ルール名をデバイス・ステージ・ルール・リストに追加します。名前のリストをカンマ区切りで順番に指定します。名前はリストの末尾に追加されます。リスト内の任意の場所に名前を移動するには、--mvstageruleオプションを指定した別のchdevコマンドを発行します。

このオプションは、--stageruleオプションまたは--mvstageruleオプションが指定されている場合は使用できません。

--mvstagerule [after-stage-rule-name:]{start-stage-rule-name} [-end-stage-rule-name]
デバイス・ステージ・ルール・リスト内で1つまたは複数のステージ・ルールを移動します。after-stage-rule-nameの後にコロン文字を指定すると、ステージ・ルールのリスト内でafter-stage-rule-nameの後に1つまたは複数のルールが移動します。それ以外の場合、ルールはリストの先頭に移動します。

指定するルールは、リスト内の1つのルール、またはstart-stage-rule-name-end-stage-rule-nameで指定したルールの範囲のいずれかです。

このオプションは、--stageruleオプション、--addstageruleオプションまたは--rmstageruleオプションが指定されている場合は使用できません。

--rmstagerule stage-rule-name ,[stage-rule-name]...
デバイス・ステージ・ルール・リストから1つ以上のステージ・ルールを削除します。

このオプションは、--stageruleオプション、--addstageruleオプションまたは--mvstageruleオプションが指定されている場合は使用できません。

構文4

ACSLSテープ・ライブラリに内包されるテープ・ドライブの構成を変更する場合は、次の構文を使用します。

chdev::=

chdev [ --attach/-a aspec ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ] 
[ --addattach/-A aspec[,aspec]... ] [ --rmattach/-R aspec[,aspec]... ]
[ --wwn/-W wwn ] [ --library/-l devicename ] 
[ --lsm/s lsm_id ] [ --panel/p panel_id ] [ --drive/r drive_id ] 
[ --blockingfactor/-f bf ] [ --maxblockingfactor/-F maxbf ] 
[ --erate/-e erate ]  [--positioninterval/-q positioninterval]
devicename...

意味4

ACSLSテープ・ライブラリに内包されるテープ・ドライブの構成を変更する場合は、次の意味を使用します。ここに記載されていないオプションについては、意味1および2を参照してください。

obacslibdの実行中は、ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブの次の属性は変更できません。

  • --lsm/s lsm_id

  • --panel/p panel_id

  • --drive/r drive_id

--addattach/-A aspec

ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブのデバイスのアタッチメントを追加します。aspecプレースホルダの詳細は、aspecを参照してください。

--rmattach/-R

ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブのデバイスのアタッチメントを削除します。aspecプレースホルダの詳細は、aspecを参照してください。

--lsm/-s lsm_id

このオプションは、ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブに対してのみ使用します。このテープ・ドライブが存在するACSライブラリ・ストレージ・モジュールのIDを定義します。

--panel-p panel_id

このオプションは、ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブに対してのみ使用します。このテープ・ドライブが存在するパネルのIDを定義します。

--drive -r drive_id

このオプションは、ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブに対してのみ使用します。このテープ・ドライブが存在するドライブのIDを定義します。

構文5

ACSLSテープ・ライブラリを再構成する場合は、次の構文を使用します。

chdev::=

chdev [ --attach/-a aspec ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ]
[ --userid/-n acs-userid ] [ --acsid/-g acs_id ] [ --port/-P port_num ]
[ --ejection/-j etype ] [ --minwritablevolumes/-V minvols ]
library_devicename...

意味5

ACSLSテープ・ライブラリを再構成する場合は、次の構文を使用します。ここに記載されていないオプションについては、意味1および2を参照してください。

obacslibdの実行中は、ACSLSテープ・ライブラリの次の属性は変更できません。

  • --attach/-a aspec

  • --userid/-n acs-userid

  • --acsid/-g acs_id

  • --port/-P port_num

--attach/-a aspec...

ACSLSテープ・ライブラリに対するOracle Secure Backupメディア・サーバーおよびACSLSサーバーを指定します。aspecの書式は、mediaservhostname:acslshostです。

--userid/-n acs_userid

ACSLSアクセス制御ユーザー名を指定します。この値はオプションです。指定した場合、ACSLSサーバーとのやりとりにはすべてこのアクセス名が前に付きます。

--acsid/-g acs_id

制御するACSLSテープ・ライブラリのACS ID値を指定します。

--port/-P port_num

ACSLSサーバー・ソフトウェアのリスニング・ポートを指定します。通常、この値は0か、または指定しません。このオプションを指定する必要があるのは、ACSLSサーバーがファイアウォールの内側にある場合のみです。

構文6

シンボリック名をACSLSテープ・ライブラリ内のACSカートリッジ・アクセス・ポート(CAP)と関連付ける場合は、次の構文を使用します。

chdev::=

chdev [ --library/-L devicename ] 
[ --lsm/s lsm_id ] [ --capid/-c cap_id ]
capname 

意味6

シンボリック名をACSLSテープ・ライブラリ内のACSカートリッジ・アクセス・ポート(CAP)と関連付ける場合は、次の意味を使用します。

obacslibdの実行中は、ACSLSテープ・ライブラリ内にあるACS CAPの次の属性は変更できません。

  • --lsm/s lsm_id

  • --capid/-c cap_id

--library/-L devicename

CAPが存在するテープ・ライブラリの名前を指定します。省略した場合は、library変数が使用されます。library変数が見つからない場合や指定されていない場合は、エラー・メッセージが表示されます。

--capid/-c cap_id

選択されたテープ・ライブラリ内のCAPのハードウェアの場所を指定します。

--lsm/-s lsm_id

選択されたテープ・ライブラリ内のCAPのACSライブラリ・ストレージ・モジュールを指定します。

capname

作成されるOracle Secure Backup CAPオブジェクトの名前。

構文7

クラウド・ストレージ・デバイスを再構成する場合は、次の構文を使用します。

chdev::=

chdev --type/-t cloudstorage 
[--mediasserver media server,media server,...]
[--addmediaserver mediaserver,mediaserver,...]
[--rmmediaserver mediaserver,mediaserver,...]     
[--inservice/-o | --notinservice/-O] 
[--segmentsize segment-size]
[--capacity/-y size-spec] 
[--username cloud-user] 
[--querypassphrase]
[--streamspersjob streams-per-job] 
[--concurrentjobs concjobs]
[--blockingfactor/-f bf] 
[--maxblockingfactor/-F maxbf]
[--freespacegoal/-G freespacegoal] 
[--proxy proxy-url]
[--proxyuser proxy-user] 
[--queryproxypass]
[--url cloud-url] 
[--force]
devicename...

意味7

クラウド・ストレージ・デバイスを再構成する場合は、次の意味を使用します。

ここに記載されていないオプションについては、mkdevを参照してください

--mediaserver mediaserver[,mediaserver]
接続されているメディア・サーバーの名前。複数のメディア・サーバーを指定すると、Oracle Secure Backupでは、指定されたすべてのメディア・サーバーを介してコンテナがアクセス可能であることを検証します。

1つのメディア・サーバーを指定すると、すべてのデータがクライアントからメディア・サーバーに送信されます。次に、メディア・サーバーでは、データをバッファリングしてクラウドにアップロードします。同じメディア・サーバー上で実行するジョブが多すぎると、パフォーマンスが低下することがあります。

メディア・サーバーにはクラウド・ウォレットが必要です。クラウド・ウォレットを作成してメディア・サーバーにインポートする方法の詳細は、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

--addmediaserver mediaserver[,mediaserver]
1つ以上のメディア・サーバーを追加します。
--rmmediaserver mediaserver[,mediaserver]
1つ以上のメディア・サーバーを削除します。
--inservice/-o | --notinservice/-O
inserviceオプションは、クラウド・ストレージ・デバイスのステータスを設定し、Oracle Secure Backupで論理的に使用できるようにします。notinseviceオプションは、クラウド・ストレージ・デバイスのステータスを設定し、Oracle Secure Backupで論理的に使用できないようにします。
--capacity/-y size-spec
構成されたクラウド・アカウントのアイデンティティ・ドメインで、クラウド・ストレージ・デバイスが占有できる領域の容量を指定します。size-specプレースホルダは、クラウド・ストレージ・デバイスのサイズを指定します。数値の後に単位を入力します。クラウド・ストレージ・デバイスのデバイス・サイズの単位は、KB、MB、GB、TB、PBまたはEBのいずれかにできます。ゼロを入力すると、クラウド・ストレージ・デバイスのサイズに制限がなくなります。この場合、クラウド・ストレージ・デバイスのサイズは、クラウド・アカウントのアイデンティティ・ドメインに対して購入した割当て、またはクラウド・ストレージ・デバイスに構成した対応するコンテナに設定した割当てによってのみ制限されます。

クラウド・ストレージ・デバイスのバックアップ・イメージ・インスタンスのサイズが指定した容量を超えた場合、領域の消費量がこの容量を下回るまで、Oracle Secure Backupは、このクラウド・ストレージ・デバイスに対してこれ以上のジョブをスケジュールしません。

chdevコマンドを使用してクラウド・ストレージ・デバイスのサイズを変更した場合、指定する値は、クラウド・ストレージ・デバイスによって現在占有されている領域を下回ることはできません。そうしないと、コマンドが失敗します。

--username cloud user
クラウド・アカウントのユーザー名
--container container name
クラウド・ストレージのコンテナの名前。コンテナはストレージ区分で、Oracle Cloud Infrastructureに格納されるデータを編成できます。
--segmentsize segment size

Oracle Secure Backupでは、各バックアップ・イメージを格納する際に、バックアップ・イメージを複数のセグメントに分割し、各セグメントを単一オブジェクトとしてクラウド・ストレージ・コンテナに格納します。セグメント・サイズによってオブジェクトのサイズが定義されます。

--streamsperjob num
Oracle Secure Backupは、データを高速にアップロードするために、Oracle Cloud Infrastructureと複数の接続を確立できます。streamsperjob値は、ジョブごとにOracle Secure Backupで確立できる接続の数を定義します。
--concurrentjobs num
このデバイスで同時に実行可能なジョブの最大数を指定します。これには、バックアップ、リストアおよびデバイス管理関連のジョブが含まれます。詳細は、「concjobs」を参照してください。
--blockingfactor/-f bf
ブロッキング・ファクタを指定します。ブロッキング・ファクタは、デバイスに書き込まれるデータの1ブロック当たりに含めることができる512バイトのレコードの数を決定するものです。デフォルトでは、Oracle Secure Backupは64000ブロックを書き込みます(128のブロッキング・ファクタ)。
--maxblockingfactor/-F maxbf
最大ブロッキング・ファクタを指定します。最大ブロッキング・ファクタにより、Oracle Secure Backupが、ブロッキング・ファクタが不明のデバイスから最初に読み込むデータ量が制御されます。
--freespacegoal/-G freespacegoal
期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスを事前に削除することで、デバイス・マネージャが保持する必要のあるクラウド・ストレージ・デバイス容量の割合を指定します。
--proxy proxy url
Oracle Cloud Infrastructureへの接続がプロキシ・サーバーを介している場合は、プロキシ・サーバーURLを指定します。
--proxyuser proxy user
プロキシ・サーバーのユーザー名
--proxypass proxy pass
プロキシ・ユーザーのパスワード
--url url to cloud
Oracle Cloudストレージ・アカウントのURL。これは、identity domain.storage.oraclecloud.comとして定義されます
--identitydomain identify domain name
ユーザーのクラウド・ストレージ・サービスに関連付けられたアイデンティティ・ドメイン名。
devicename
再構成されるクラウド・ストレージ・デバイスの名前

例2-25 テープ・ドライブの再構成

この例では、ライブラリlib1のテープ・ドライブtape1を再構成します。このchdevコマンドには次が指定されています。

  • このテープ・ドライブがサービス中であること。

  • エラー率は16であること(デフォルトは8)。

  • ブロッキング・ファクタは256である(すなわち、サイズが128KBのブロックが書き込まれる)こと。

  • テープは自動マウントできること。

コマンドラインはページに収まるようにあらかじめ折り返されています。

ob> lsdev --long tape1
tape1:
    Device type:            tape 
    Model:                  [none]
    Serial number:          06667256
    In service:             yes
    Library:                lib1
    DTE:                    1
    Automount:              yes
    Error rate:             8
    Position interval:      [undetermined]
    Debug mode:             no
    Blocking factor:        (default)
    Max blocking factor:    (default)
    Current tape:           [unknown]
    Use list:               all
    Drive usage:            none
    Cleaning required:      no
    UUID:                   15ec3d48-8b97-102d-94d5-080020a0a249
    Attachment 1:
        Host:               brhost3
        Raw device:         /dev/obt0
ob> chdev --type tape --erate 16 --blockingfactor 256 
--maxblockingfactor 256 tape1
ob> lsd --long tape1
tape1:
    Device type: 					           tape
    Model:                  [none]
    Serial number:          06667256
    In service:             yes
    Library:                lib1
    DTE:                    1
    Automount:              yes
    Error rate:             16
    Position interval:      [undetermined]
    Debug mode:             no
    Blocking factor:        256
    Max blocking factor:    256
    Current tape:           [unknown]
    Use list:               all
    Drive usage:            none
    Cleaning required:      no
    UUID:                   15ec3d48-8b97-102d-94d5-080020a0a249
    Attachment 1:
        Host:               brhost3
        Raw device:        /dev/obt0

例2-26 テープ・ライブラリの再構成

この例では、テープ・ライブラリlib1を再構成しています。このchdevコマンドには次が指定されています。

  • このテープ・ドライブがサービス中であること

  • バーコード・リーダーはないこと。

  • 自動クリーンアップ・サイクルの間隔は30時間であること

  • obtoolでは、クリーンアップにクリーニング・テープ全体を使用すること。

コマンドラインはページに収まるようにあらかじめ折り返されています。

ob> lsdev --long --nohierarchy lib1
lib1:
    Device type:            library
    Model:                  [none]
    Serial number:          [none]
    In service:             yes
    Debug mode:             no
    Barcode reader:         default (hardware-selected)
    Barcodes required:      no
    Auto clean:             no
    Clean interval:         (not set)
    Clean using emptiest:   no
    UUID:                   f088f234-8d46-1027-90e1-000cf1d9be50
    Attachment 1:
        Host:               brhost3
        Raw device:         /dev/lib1
ob> chdev --type library --inservice --barcodereader no --barcodesrequired no
--autoclean yes --cleanemptiest no --cleaninterval 30hours lib1
ob> lsdev --long --nohierarchy lib1
lib1:
    Device type:            library
    Model:                  [none]
    Serial number:          [none]
    In service:             yes
    Debug mode:             no
    Barcode reader:         no
    Barcodes required:      no
    Auto clean:             yes
    Clean interval:         30hours
    Clean using emptiest:   yes
    UUID:                   f088f234-8d46-1027-90e1-000cf1d9be50
    Attachment 1:
        Host:               brhost3
        Raw device:         /dev/lib1

例2-27 ディスク・プールの再構成

この例では、dp1の名前のディスク・プールを再構成し、ホストbrhost3のファイルシステム・ディレクトリ/scratch/osb_test/virtual_devices/dp3へのアタッチメントを作成します。ディスク・プールの容量は50GBに変更され、空き領域の目標は70%になります。

ob> chdev --attach brhost3:/mydirectory/my_tests/virtual_devices/dp3 --capacity 50GB --freespacegoal 70 dp1
ob> lsdev -l dp1
dp1:
    Device type:            disk pool
    In service:             yes
    Debug mode:             no
    Capacity:               50.0 GB
    Free space goal:        70%
    Concurrent jobs:        (unlimited)
    Blocking factor:        (default)
    Max blocking factor:    (default)
    UUID:                   7cbb3ef0-8e57-1030-bb79-00163e359724
    Attachment 1:
        Host:               brhost3
        Directory:          /mydirectory/my_tests/virtual_devices/dp3

例2-28 クラウド・ストレージ・デバイスの再構成

この例では、myCloud1という名前のクラウド・ストレージ・デバイスのブロッキング・ファクタ、最大ブロッキング・ファクタ、ジョブごとのストリームおよびセグメント・サイズを変更します。

ob> chdev --segmentsize 20MB -f 2048 -F 2048 --streamsperjob 10 myCloud1
ob> lsdev -l myCloud1
jsmithCloud1:
    Device type: cloud storage
    In service: yes
    Debug mode: no
    Capacity: (not set)
    Consumption: 191.5 MB
    Reclaimable space: 191.5 MB
    Free space goal: (system default)
    Concurrent jobs: 5
    Blocking factor: 2048
    Max blocking factor: 2048
    UUID: 186b10d8-a3fa-4f35-9171-80c7c4139297
    Attachment 1:
        Host: MYHOST
    Staging: no
    URL: example.storage.oraclecloud.com
    Username: jsmith@example.com
    Container: myCloud1
    Storage class: object
    Identity domain: example
    Segment size: 20.0 MB
    Streams per job: 10
    Number of objects: 23
    Bytes used: 191.7 MB
ob>

2.16 chdup

用途

ボリューム複製ポリシーの設定を変更します。

前提条件

chdupコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

chdup::=

chdup
[ --comment/-c commentstring ]
[ --inputcomment/-i ]
[ --trigger/-e dupevent:duration ]
[ --restrict/-r restriction[,restriction]... ]
[ --addrestrict/-R restriction [,restriction]... ]
[ --rmrestrict/-S restriction[,restriction]... ]
[ --migrate/-m { yes | no } ]
[ --rule/-u duplicationrule[,duplicationrule]... ]
[ --addrule/-U duplicationrule[,duplicationrule]... ]
[ --rmrule/-V duplicationrule[,duplicationrule]... ]
[ --chrule/-h duplicationrule[,duplicationrule ]... ]
policyname

関連項目:

  • dupeventプレースホルダの詳細は、dupeventを参照してください

  • durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください

  • restrictionプレースホルダの詳細は、restrictionを参照してください

意味

--comment/-c commentstring

ボリューム複製ポリシーについての説明的なコメント。

--inputcomment/-i

コメントの入力(オプション)を可能にします。chdup --inputcommentを実行すると、コメントの入力を要求するプロンプトが表示されます。コメントを終了するには、その行にピリオド(.)を付けます。

--trigger/-e dupevent:duration

ボリュームが複製の対象になる時期を指定します。durationプレースホルダは、dupevent後にボリュームが複製の対象になる期間を指定します。

--restrict/-r restriction...

この複製ポリシーに対して指定されたバックアップ・コンテナ制限をすべて、指定された制限で置き換えます。制限を指定しない場合、このボリューム複製ポリシーは制限を受けず、任意のメディア・サーバー上にある使用可能な任意のバックアップ・コンテナを、Oracle Secure Backupスケジューリング・システムの判断で使用できます。デフォルトでは、ボリューム複製ポリシーに制限は定義されません。

--addrestrict/-R restriction...

指定されたテープ・デバイス制限を、この複製ポリシーのテープ・デバイス制限に追加します。既存の制限は保持されます。

--rmrestrict/-S restriction...

指定されたテープ・デバイス制限を、この複製ポリシーのテープ・デバイス制限から削除します。すべての制限が削除される場合、このポリシーに対するボリュームの複製は、管理ドメイン内の任意のテープ・デバイスを使用して実行できます。

--migrate/-m

ボリュームを移行する必要があるかどうかを指定します。このオプションをyesに設定した場合、このボリューム複製ポリシーに指定できる複製ルールは1つのみです。

--rule/-u duplicationrule

この複製ポリシーについて複製ルールを指定します。

--addrule/-U duplicationrule

指定された複製ルールを、この複製ポリシーのルール・セットに追加します。

--rmrule/-V duplicationrule

指定された複製ルールを、この複製ポリシーのルール・セットから削除します。

--chrule/-h duplicationrule

複製ポリシーの既存ルールに関連付けられた属性を変更します。--chruleオプションに指定された複製ルールのmedia-familyフィールドは、指定された複製ポリシーのすべての複製ルールと比較されます。一致するルールについて、既存の複製ルールのnumberフィールドが--chruleオプションに指定された複製ルールのnumberフィールドで置き換えられます。

例2-29 複製ポリシーの変更

この例では、trigger、restrictionおよびrule設定または複製ポリシーvoldup1 (例3-11で作成)を変更します。

ob> lsdup
voldup1
ob> chdup --trigger lastwrite:forever --rmrestrict @brhost3 --chrule
RMAN-DEFAULT:3 voldup1
ob> lsdup --long voldup1
voldup1:
     Migrate:                no
     Trigger:                lastwrite : forever
     Rule 1:                 RMAN-DEFAULT : 3
     UUID:                   db4bfd64-18af-1031-b040-00163e527899

2.17 chhost

用途

chhostコマンドは、構成済Oracle Secure Backupホストの属性を変更する場合に使用します。ホストの初回構成には、mkhostコマンドを使用します。

chhostコマンドは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォーム上で、Internet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)、およびIPv4/IPv6が混在する環境をサポートしています。

catalogコマンドで作成されたホストをchhostを使用して変更することはできません。

関連項目:

関連コマンドについては、ホスト用コマンドを参照してください

前提条件

chhostコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

chhost::=

chhost 
[ --access/-a { ob | ndmp } ] 
[ --inservice/-o | --notinservice/-O ]
[ --disablerds/-d { yes | no | systemdefault}
[ --encryption/-e { required | allowed } ] 
[ --algorithm/-l { AES128 | AES192 | AES256 } ] 
[ --keytype/-t { passphrase | transparent } ] 
[ --rekeyfrequency/-g duration ] 
[ --passphrase/-s string ]
[ --querypassphrase/-Q ]
[ --keystoreputonly/-T ] 
[ --tcpbufsize/-c bufsize  ] 
[ [ --role/-r role[,role]... ] | 
  [ --addrole/-R role[,role]... ] |
  [ --rmrole/-E role[,role]... ] ]
[ [ --ip/-i ipname[,ipname]... ] |
  [ --addip/-I ipname[,ipname]... ] |
  [ --rmip/-P ipname[,ipname]... ] ]
[ --ndmpauth/-A authtype ]
[ { --ndmppass/-p ndmp-password } | --queryndmppass/-q | --dftndmppass/-D ]
[ --ndmpport/-n portnumber ] [ --ndmppver/-v protover ]
[ --ndmpuser/-u ndmp-username ] [ --nocomm/-N ]
[ --ndmpbackuptype/-B ndmp-backup-type ]
[ [ --backupev/-w evariable-name=variable-value ]...
  { [ --addbackupev/-W evariable-name=variable-value ]... |
    [ --rmbackupev/-x evariable-name ]... } ]
[ [ --restoreev/-y evariable-name=variable-value ]... |
  { [ --addrestoreev/-Y evariable-name=variable-value ]...
    [ --rmrestoreev/-z evariable-name ]... } ]
[ --compression/-K {off | low | medium | basic | high | “”} ]
hostname...

意味

ここに記載されていないオプションについては、mkhostを参照してください。

--access/-a

ホストのアクセス方法を指定します。オプションは次のとおりです。

  • ob

    このオプションは、ホスト(UNIX、LinuxまたはWindowsコンピュータ)にOracle Secure Backupがインストールされており、ホストがOracle Secure Backupの内部通信プロトコルを使用して通信を行う場合に使用します。

  • ndmp

    このオプションは、ホスト(ファイラ/ネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイスなど)にOracle Secure Backupがインストールされておらず、ホストがネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)を使用して通信を行う場合に使用します。

--passphrase/-s

暗号化キーの生成に使用されるパスフレーズを指定します。

パスワードは、コマンドラインまたはコマンド・スクリプトにクリアテキストで指定しないでください。セキュリティ上の脆弱性となります。Oracle Secure Backupユーザーにパスワードの入力を要求する方法をお薦めします。

--addrole/-R role

ホストにロールを追加します。roleプレースホルダの詳細は、 roleを参照してください。

--keystoreputonly/-T

キーをアクティブ・キーにせずに、キー・ストアに追加します。

--tcpbufsize/-c bufsize

TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のバッファ・サイズを指定します。デフォルト値はnot setで、その場合はグローバル・ポリシーoperations/tcpbufsizeが適用されます。TCP/IPの最大バッファ・サイズは4GB、最小バッファ・サイズは1KBです。TCP/IPのバッファ・サイズを指定どおりに設定できない場合は、警告が表示されます。これは、オペレーティング・システムのカーネル制限が指定されたTCP/IPのバッファ・サイズより小さいときに発生します。

TCP/IPのバッファ・サイズを増やすと、TCP/IPの公示ウィンドウも増えます。そのため、広域ネットワーク(WAN)を介したバックアップをチューニングするには、ラウンド・トリップ時間にバンド幅を乗算した値よりも大きな値にこのパラメータを設定する必要があります。

--rmrole/-E role

ホストからロールを削除します。roleプレースホルダの詳細は、 roleを参照してください。

--ip/-i ipname[,ipname]

ホスト・コンピュータのIPアドレスを指定します。IPアドレスのかわりにホスト名も使用できます。この場合、ホスト名は基礎となるオペレーティング・システムによって解決され、IPアドレスに変換されます。

ipnameを指定した場合、Oracle Secure Backupでは、ユーザーが割り当てたホスト名を使用してホストのIPアドレスを取得することはせず、かわりに、有効なIPアドレスに解決されるホスト名が見つかるまで、指定の各ipnameを使用します。mkpniコマンドでこのホストに優先ネットワーク・インタフェース(PNI)を指定した場合は、PNIアドレスが優先的に使用されます。

注意:

Oracle Secure Backup管理ドメインに参加するホストに対しては、DHCPによるIPアドレスの割当てはサポートされません。すべてのホストに対して静的IPアドレスを割り当てる必要があります。静的IPアドレスを使用できない場合は、指定のホストに常に同じIPアドレスがDHCPサーバーによって割り当てられることを確認します。

ipnameを指定しない場合、Oracle Secure Backupでは、指定のhostnameを解決してIPアドレスを取得しようとします。

Oracle Secure Backupは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォームでInternet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)およびIPv4とIPv6の混合環境をサポートします。

--addip/-I ipname

ホスト・コンピュータにIPアドレスを追加します。

Oracle Secure Backupは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォームでInternet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)およびIPv4とIPv6の混合環境をサポートします。

--rmip/-P ipname

ホスト・コンピュータからIPアドレスを削除します。

Oracle Secure Backupは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォームでInternet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)およびIPv4とIPv6の混合環境をサポートします。

--nocomm/-N

ホスト・コンピュータとの通信を抑止します。このオプションは、ネットワークと接続できなくなったホストがあり、将来リストアできるそのホストのテープ・バックアップがある場合に使用すると便利です。

注意:

nocomm/-Nオプションは、NDMPホストではサポートされていません。

--addbackupenv/-W evariable-name=variable-value

指定したNDMPバックアップ環境変数を追加します。

--rmbackupenv/-x evariable-name

指定したNDMPバックアップ環境変数を削除します。

--addrestoreenv/-Y evariable-name=variable-value

指定したNDMPリストア環境変数を追加します。

--rmrestoreenv/-z evariable-name

NDMPリストア環境変数を削除します。

--disablerds/-d { yes | no | systemdefault }

クライアントとメディア・サーバー間のデータ転送にReliable Datagram Socket (RDS) over Infinibandを使用するかどうかを指定します。有効な値は、次のとおりです。

  • yes

    ホストとメディア・サーバー間のデータ転送にRDS for over Infinibandは使用しません。

  • no

    ホストとメディア・サーバー間のデータ転送にRDS over Infinibandを使用します。

  • systemdefault

    これはデフォルトの設定です。データ転送にRDSを使用する必要があるかどうかは、管理ドメイン・レベルの設定を使用して決定されます。管理レベルでRDSの使用を指定するには、操作ポリシーdisablerdsを使用します。したがって、disablerds操作ポリシーがnoに設定され、ホストに対して--disablerdsの値がsystemdefaultに設定されている場合、そのホストはRDSを使用してデータ転送を行います。

ホスト・レベルの--disablerds設定は、disblerds操作ポリシーを使用した管理ドメイン・レベルの設定に優先します。したがって、操作ポリシーdisablerdsnoに設定し、特定のホストに対してchhostコマンドの--disablerdsオプションをyesに設定した場合、そのホストのデータ転送にRDSは使用されません。

--compression/-K {off | low | medium | basic | high | “”}
使用する圧縮オプションを指定します。
指定可能な値は次のとおりです。
off
グローバル・ポリシー(設定されている場合)に関係なく、このホストのバックアップでソフトウェア圧縮は考慮されません。
low
CPUの使用率と速度を過度に損なわずに、可能なかぎり最適にデータを圧縮します。データを圧縮する際に、バックアップ速度やCPU負荷に過度に影響を与えたくない場合はこのオプションを選択します。
medium
圧縮率と速度のバランスを取ります。
basic
通常、このオプションは圧縮率の点ではmediumオプションより優れています。速度はlowおよびmediumオプションより遅いですが、highオプションより高速です。
high
CPUを大いに利用して、可能なかぎりデータを圧縮します。このオプションは、ネットワーク速度が制限事項となる、速度の遅いネットワークでのバックアップに最適です。
“” (空の引用符)
以前に設定された値を、圧縮が設定されていないデフォルト値にリセットします。

デフォルト値に設定された圧縮オプションはありません。

hostname

構成を変更するホスト・コンピュータの名前を指定します。

例2-30 ホストの変更

この例では、ホストsfserver1からmediaserverのロールを削除します。

ob> lshost
brhost2          client                            (via OB)   in service
brhost3          mediaserver,client                (via OB)   in service
sfserver1        mediaserver,client                (via OB)   in service
ndmphost1        client                            (via NDMP) in service
osbsvr1          admin,mediaserver,client          (via OB)   in service
ob> chhost --rmrole mediaserver salessvr1
ob> lshost sfserver1
sfserver1        client                            (via OB)   in service

2.18 chinstance

用途

chinstanceコマンドは、バックアップ・イメージ・インスタンスの特性を変更します。

使用方法

有効期限および保存期間は、ディスク・プールに格納されるバックアップ・イメージ・インスタンスに対してのみ変更できます。

構文

chinstance::=

chinstance 
[--expiresat/-x date-time | --retain/-r duration ]
{ [--uuid/-u backup-instance-uuid]... | backup-instance-name... }

意味

--expiresat/-x date-time

バックアップ・イメージ・インスタンスに対して変更された有効期限を指定します。有効期限の指定に使用する書式は、date-timeを参照してください。

--retain/-r duration

このバックアップ・イメージ・インスタンスが有効である必要がある変更済の期間を指定します。保存期間の指定に使用する書式は、durationを参照してください。

--uuid/-u backup-instance-uuid]... | backup-instance-name...

バックアップ・イメージ・インスタンスに対して変更されたUUIDまたは名前を指定します。

この例では、バックアップ・イメージ・インスタンスbrhost2-20130423-110518.1を変更し、有効期限を2013年12月31日に設定します。

ob> chinstance --expiresat 2013/12/31 brhost2-20130423-110518.1
ob> lsinstance -l brhost2-20130423-110518.1
Instance name:    brhost2-20130423-110518.1
    Type:                   file system
    Client:                 brhost2
    Backup level:           0
    Container:              dp1
    Encryption:             off
    Created:                2013/04/23.04:22
    Expires:                2013/12/31.01:00    Created by job:         admin/13.1
    UUID:                   bbada6c0-8e70-1030-b10a-00163e359724

2.19 chkbw

用途

chkbwコマンドは、バックアップ・ウィンドウの存在をチェックする場合に使用します。このコマンドにより、バックアップを実行できるバックアップ・ウィンドウが最低1つ存在しているかどうかが判別されます。

バックアップ・ウィンドウが存在する場合は、コマンドからの出力はありません。存在しない場合、コマンドにより、次の出力が表示されます。

Note: no backup windows are configured.  Scheduled backups will not run.

関連項目:

関連コマンドについては、バックアップ・ウィンドウ用コマンドを参照してください

前提条件

chkbwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

chkbw::=

chkbw

例2-31 バックアップ・ウィンドウの存在のチェック

この例では、バックアップ・ウィンドウの存在をチェックします。この例では、ウィンドウは構成されていません。

ob> chkbw
Note: no backup windows are configured.  Scheduled backups will not run.

2.20 chkds

用途

chkdsコマンドは、データセット・ファイルの構文をチェックする場合に使用します。このコマンドでは、構文エラーがない場合、出力は行われません。それ以外はエラーが発行されます。空のファイルでは警告が生成されます。

関連項目:

関連コマンドについては、データセット用コマンドを参照してください

前提条件

chkdsコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

chkds::=

chkds dataset-file-name...

意味

dataset-file-name

データセット・ファイルの名前を指定します。dataset-file-nameプレースホルダの詳細は、dataset-file-nameを参照してください。

例2-32 ファイルの構文のチェック

この例では、誤った構文を持つデータセット・ファイルを作成してチェックします。

ob> mkds --nq --input badsyntax.ds
Input the new dataset contents.  Terminate with an EOF or a line
containing just a dot (".").
icnlude host brhost2
.
Error: the following problems were detected in dataset badsyntax.ds:
   1: icnlude host brhost2
Error: "icnlude" - unknown keyword
ob> chkds badsyntax.ds
Error: the following problems were detected in dataset badsyntax.ds:
   1: icnlude host brhost2
Error: "icnlude" - unknown keyword

例2-33 ファイルの構文のチェック

この例では、2つのデータセット・ファイルを作成してチェックします。

ob> mkds --nq --input empty.ds
Input the new dataset contents.  Terminate with an EOF or a line
containing just a dot (".").
.
ob> mkds --nq --input goodsyntax.ds
Input the new dataset contents.  Terminate with an EOF or a line
containing just a dot (".").
include host brhost2
include path /home
.
ob> chkds empty.ds goodsyntax.ds
Warning: dataset empty.ds is empty

2.21 chkdw

用途

chkdwコマンドは、1つ以上の複製ウィンドウが存在するかどうかをチェックする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、複製ウィンドウ用コマンドを参照してください

前提条件

chkdwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

chkdw::=

chkdw

2.22 chloc

用途

場所オブジェクトを変更します。

関連項目:

関連コマンドについては、場所用コマンドを参照してください

前提条件

chlocコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

chloc::=

chloc
[ --comment/-c commentstring | --inputcomment/-i commentstring ]
[ --mailto/-m email-target[,email-target] ]
[ --addmailto/-a email-target[,email-target] ]
[ --rmmailto/-r email-target[,email-target] ]
[ --customerid/-I idstring ] 
[ --notification/-n ntype ]
[ --recalltime/-R duration ]
locationname...

意味

--comment/-c commentstring

場所についての説明的なコメントを指定します。--commentまたは--inputcommentのいずれかを指定できますが、両方を指定することはできません。

--inputcomment/-i

コメントの入力(オプション)を可能にします。chloc --inputcommentを実行すると、コメントの入力を要求するプロンプトが表示されます。コメントを終了するには、その行にピリオド(.)を付けます。--commentまたは--inputcommentのいずれかを指定できますが、両方を指定することはできません。

--mailto/-m email-target[,email-target]

場所について1人以上の電子メールの受信者を指定します。

--addmailto/-a email-target[,email-target]

場所に追加する1人以上の電子メールの受信者を指定します。

--rmmailto/-r email-target[,email-target]]

場所から削除する1人以上の電子メールの受信者を指定します。

--customerid/-I idstring

カスタマIDの文字列。保管場所に対してのみ有効です。

--notification/-n ntype

--notification ntypeオプションを使用すると、保管場所に対するメディアの移動が発生する際に、オフサイト保管ベンダーに送信する電子通知タイプを指定できます。ntype値は、noneまたはimftp(Iron Mountain FTPファイル)です。

--recalltime/-R duration

--recalltimeオプションを使用すると、この保管場所からデータ・センターにボリュームをリコールするのに必要な時間を指定できます。この設定は、アクティブな場所に対して使用できず、オフサイトの保管場所に対してのみ有効です。この設定は、Recovery Manager(RMAN)によって開始された、指定のリソース待機期間内に供給できなかったテープ・ボリュームを使用する必要があるリストア・リクエストが失敗したかどうかを判断する場合に使用できます。また、このパラメータは、複数のオフサイトの場所で複数のコピーを使用できる場合に、リストア操作のためにリコールするボリュームを特定するために、ボリューム・クローニング機能で使用することも可能です。

locationname

保管場所の名前。

注意:

allは予約語であるため、場所の名前として使用できません。

例2-34 場所オブジェクトの変更

この例では、場所オブジェクトtestloc(例3-15で作成)のcomment、addmailtoおよびcustomerid設定を変更します。

ob> lsloc --long testloc
testloc:
    Recalltime:             1 year
    Mail to:                john.doe@oracle.com
    UUID:                   3331c846-18c0-1031-b040-00163e527899
ob> chloc --comment "This is a test storage location" --addmailto jane.doe@example.com --customerid cust1 testloc
ob> lsloc --long testloc
testloc:
    Comment:                This is a test storage location
    Customer ID:            cust1
    Recalltime:             1 year
    Mail to:                john.doe@oracle.com jane.doe@example.com
    UUID:                   3331c846-18c0-1031-b040-00163e527899

2.23 chmf

用途

chmfコマンドは、メディア・ファミリの属性を変更する場合に使用します。メディア・ファミリとは、バックアップ・ボリュームの、名前付きの分類です。

関連項目:

関連コマンドについては、メディア・ファミリ用コマンドを参照してください

前提条件

chmfコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

使用方法

メディア・ファミリの属性は、ボリュームの作成時に、メディア・ファミリ内のボリュームに適用されます。メディア・ファミリ属性は、ボリュームの属性の一部になります。最初にデータがボリュームに書き込まれた後は、ボリュームを再書込みする場合を除いて、ボリューム属性は変更できません。メディア・ファミリ属性を変更しても、その変更内容はこのファミリに作成済のボリュームには適用されません。

Oracle Secure Backupには、RMAN-DEFAULTという名前のコンテンツ管理されたデフォルトのメディア・ファミリが付属しています。このメディア・ファミリは削除も名前変更もできませんが、次を除くオプションはリセットできます。

  • --writewindow

  • --retain

  • --contentmanaged

ディスク・プールの場合、適用可能なメディア・ファミリ属性のみが有効期限になります。

構文

chmf::=

chmf [ --writewindow/-w duration ] [ --retain/-r duration ]
[ [ --vidunique/-u ] | [ --vidfile/-F vid-pathname ] |
  [ --viddefault/-d  | [ --vidfamily/-f media-family-name ] ]
[ [ --inputcomment/-i ] | [ --comment/-c comment ] ]
[ --contentmanaged/-C ] [ --append/-a ] [ --noappend/-A ]
[ --rotationpolicy/-R policyname ] 
[ --duplicationpolicy/-D policyname ]
[ --acsscratchid/-d acsscratch_id ]
media-family-name...

意味

ここに記載されていないオプションについては、mkmfを参照してください。

--inputcomment/-i

メディア・ファミリに対するコメントの入力(オプション)を可能にします。chmf --inputcommentを実行すると、コメントの入力を要求するプロンプトが表示されます。コメントを終了するには、その行にピリオド(.)を付けます。

--comment/-c comment

メディア・ファミリに関して保存する情報を指定します。commentに空白を含める場合は、テキストを引用符で囲みます。

--rotationpolicy/-R

メディア・ファミリに対するローテーション・ポリシーを指定します。

ローテーション・ポリシーを消去するには、ポリシー名に空の文字列("")を指定します。

--duplicationpolicy/-D

メディア・ファミリに対する複製ポリシーを指定します。

複製ポリシーを削除するには、ポリシー名に空の文字列を指定します。

--acsscratchid/-d acsscratch_id

ACSLSライブラリの場合、ボリュームを取得するスクラッチ・プールIDを定義します。ACSLS以外のライブラリの場合、このオプションは影響しません。ボリュームのラベル付けが解除されている場合、ラベル付けが解除されたときに属していたメディア・ファミリによって定義されているスクラッチ・プールIDに戻されます。

ボリュームがスクラッチ・プールから取得されて最初にラベル付けされると、ボリュームの事前ラベル付け時に生成されるのと同じ永続メディア・ファミリを取得します。

media-family-name

変更するメディア・ファミリの名前を指定します。

例2-35 メディア・ファミリのプロパティの変更

この例では、full_bkupという名前の時間管理されたメディア・ファミリを作成します。ボリューム内のボリューム用書込みウィンドウは7日です。保存期間は28日間であるため、メディア・ファミリのボリュームはOracle Secure Backupによる最初の書込みから35日後に期限切れになります。そのため、例では保存期間を7日から10日に変更します。

ob> mkmf --vidunique --writewindow 7days --retain 28days full_bkup
ob> lsmf --long full_bkup
full_bkup:
    Write window:           7 days
    Keep volume set:        28 days
    Appendable:             yes
    Volume ID used:         unique to this media family
ob> chmf --writewindow 10days full_bkup
ob> lsmf --long full_bkup
full_bkup:
    Write window:           10 days
    Keep volume set:        28 days
    Appendable:             yes
    Volume ID used:         unique to this media family

2.24 chpni

用途

chpniコマンドは、ホストに設定された優先ネットワーク・インタフェース(PNI)の構成を変更する場合に使用します。PNIを初めて構成する場合は、mkpniコマンドを使用します。特定のホストには複数のPNIを設定できます。

前提条件

chpniコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権が必要です。

使用方法

chpniコマンドを使用する場合は、ホストのIPアドレス以外にも、オプション--client/-c、--addclient/-aまたは--rmclient/-rのいずれかを指定する必要があります。

構文

chpni::=

chpni [{--interface/-i ipname
 [--client/-c client-hostname [,client-hostname] ...] 
 [--addclient/-a client-hostname [,client-hostname] ...]
 [--rmclient/-r client-hostname [,client-hostname] ...] } ]
{[--network/-n network/prefix [,ipaddr]]...
 [--addnetwork/–N network/prefix, [ipaddr]]...
 [--rmnetwork/–R network/prefix, [ipaddr]]...
 [--useonly/–o ipaddr] 
 [--adduseonly/–A ipaddr] 
 [--rmuseonly/-O ipaddr]}
hostname

意味

--interface/-i ipname

指定したクライアントが、hostnameで指定したサーバーと通信を行うときに使用する必要のあるIPアドレスまたはDNSホスト名を指定します。

Oracle Secure Backupは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォームでInternet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)およびIPv4とIPv6の混合環境をサポートします。

--client/-c client-hostname [,client-hostname]

hostnameと通信を行うときにipnameを使用するクライアントを1つ以上指定します。hostnameには、サーバーから見えるクライアントのホスト名またはインターネット・アドレスを指定します。ホスト名はmkpniコマンドで作成したホスト名である必要があります。

--addclient/-a client-hostname [,client-hostname]

ホスト用に構成されたPNIのリストにクライアントを追加します。

--rmclient/-r client-hostname [,client-hostname]

ホスト用に構成されたPNIのリストからクライアントを削除します。

--network/–n network/prefix,ipaddr

hostnameに対する既存のアウトバウンドPNIを、network/prefixで指定されたPNIに更新します。

--addnetwork/–N network/prefix,ipaddr

hostnameに対するアウトバウンドPNIとして指定されたネットワークを追加します。このネットワークは、network/prefixを使用して指定します。ipaddrはオプションで、接続をバインドするアドレスを指定します。

--rmnetwork/–N network/prefix,ipaddr

hostnameに対するアウトバウンドPNIとして指定されたネットワークとインタフェースを削除します。

--useonly/-o ipaddr

hostnameに対する既存のアウトバウンドPNIを、ipaddrで指定されたアドレスに更新します。

--adduseonly/-A ipaddr

ipaddrで、ホストhostnameからのアウトバウンド接続すべてに使用する必要がある唯一のインタフェースとして指定されるIPアドレスを構成します。

--rmuseonly/-O ipaddr

ホストhostnameからのアウトバウンド接続すべてに使用する必要がある唯一のインタフェースとして指定されたipaddrを削除します。

hostname

ホストの名前を指定します。

例2-36 ホスト用のPNIの追加

この例では、ホストbrhost3がサーバーbrhost2と通信する際は、必ずIPアドレス192.0.2.1を使用するように指定するPNIを追加しています。この例では、brhost2にはすでにPNIが存在し、そのPNIにクライアントbrhost1のエントリが含まれています。

ob> chpni --interface 192.0.2.1 --addclient brhost3 brhost2
ob> lspni
brhost2:
  PNI1:
     interface:         192.0.2.1
     clients:           brhost1, brhost3

例2-37 ホストに対するアウトバウンド接続用のPNIの追加

この例では、ホストbrhost2からのアウトバウンド接続すべてにIPアドレス192.168.1.0を使用する必要があると指定するPNIを追加します。

ob> chpni --network 192.168.1.0/24 brhost2
ob> lspni
brhost2:
    ONI 1:
        network: 192.168.1.0/24

2.25 chrot

用途

ローテーション・ポリシーの設定を変更します。

関連項目:

前提条件

chrotコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

chrot::=

chrot
[ --comment/-c commentstring | --inputcomment/-i commentstring ]
[ --rule/-u rotationrule[, rotationrule...] ]
[ --addrule/-A rotationrule [, rotationrule...] ]
[ --rmrule/-R rotationrule [, rotationrule...] ]
[ --chrule/-h rotationrule [, rotationrule...] ]
[ --position/-p n ]
policyname...

意味

--comment/-c commentstring

ローテーション・ポリシーについての説明的なコメントを指定します。--commentまたは--inputcommentのいずれかを指定できますが、両方を指定することはできません。

--inputcomment/-i

コメントの入力(オプション)を可能にします。chrot --inputcommentを実行すると、コメントの入力を要求するプロンプトが表示されます。コメントを終了するには、その行にピリオド(.)を付けます。--commentまたは--inputcommentのいずれかを指定できますが、両方を指定することはできません。

--rule/-u rotationrule

このローテーション・ポリシーについて置換用ローテーション・ルールを指定します。

chrotコマンドに--ruleを指定すると、指定された--positionのローテーション・ルールが(新しい場所の)新しいルールに置き換えられます。--rule--positionとともに使用する場合、指定できるルールは1つのみです。--positionを指定しない場合は、このポリシーに定義されているローテーション・ルールはすべて指定されたルールに置き換えられます。

--addrule/-A rotationrule

指定されたローテーション・ルールを、このローテーション・ポリシーのルール・セットに追加します。

--rmrule/-R rotationrule

指定されたrotationruleを、このローテーション・ポリシーのルール・セットから削除します。

--rmruleを使用して既存のrotationruleをローテーション・ポリシーから削除する場合、場所のみが必須です。rotationruleeventまたはduration部分を指定し、指定された場所の既存ルールに定義されているものと一致しない場合は、エラー・メッセージが表示されます。

--chrule/-h

ローテーション・ポリシーの既存ルールに関連付けられた属性を変更します。--chruleオプションに指定されたローテーション・ルールのlocationフィールドは、指定されたローテーション・ポリシーのすべてのローテーション・ルールと比較されます。一致するルールについて、既存のローテーション・ルールのeventおよびdurationフィールドが--chruleオプションに指定されたローテーション・ルールのeventおよびdurationフィールドで置き換えられます。

--position/-p n

--position値は、rotationruleがローテーション・ポリシー内の場所/期間のタプルの既存リストに追加される特定のポイントを指定します。位置には1から順に番号が付けられます。ローテーション・ルールのタプルは、nで指定された位置のタプルの直前に挿入されます。たとえば、n=1の場合、タプルはリストの1番目のタプルの前に挿入されます。n=2の場合、タプルは1番目と2番のタプルの間に、というように挿入されます。--positionパラメータを指定しない場合、場所/期間のタプルは既存リストの後に挿入されます。

policyname

ローテーション・ポリシーの名前を1から31文字で指定します。

例2-38 ローテーション・ポリシー内のルールの変更

この例では、--rule--positionとともに使用して、ローテーション・ルール2を置き換え、それをもう一度置き換えます(ルール1はそのまま)。

ob> lsrot --long rp1
rp1:
    Rotation rule 1:        * : firstwrite : 2 seconds
    Rotation rule 2:        vault : arrival : 1 day
    UUID:                   f7d61560-2d53-102c-8bcf-00163e38b3e7
ob> chrot --rule imvault:arrival:1day --position 2 rp1
ob> lsrot --long rp1
rp1:
    Rotation rule 1:        * : firstwrite : 2 seconds
    Rotation rule 2:        imvault : arrival : 1 day
    UUID:                   f7d61560-2d53-102c-8bcf-00163e38b3e7
ob> chrot --rule Media_Recycle_Bin:arrival --position 2 rp1
ob> lsrot --long rp1
rp1:
    Rotation rule 1:        * : firstwrite : 2 seconds
    Rotation rule 2:        Media_Recycle_Bin : arrival : disabled
    UUID:                   f7d61560-2d53-102c-8bcf-00163e38b3e7

2.26 chsched

用途

chschedコマンドは、既存のバックアップ・スケジュールボリューム複製スキャン、ボールティング・スキャンまたはステージ・スキャンのスケジュールを変更する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、スケジュール用コマンドを参照してください

前提条件

chschedコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文1

既存のバックアップ・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。

chsched::=

chsched 
[ --dataset/-D dataset-name[,dataset-name]... ]
[ --adddataset/-A dataset-name[,dataset-name]... ]
[ --rmdataset/-R dataset-name[,dataset-name]... ]
[ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ]
[ --priority/-p schedule-priority ]
[ --enabled/-z | --disabled/-Z ]
[ --encryption/-e { yes | no } ]
[ --restrict/-r restriction[,restriction]... ]
[ --addrestrict/-E restriction[,restriction]... ]
[ --rmrestrict/-T restriction[,restriction]... ]
[ [ --addtrigger/-a ] |
  [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]...] |
  [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]...] ]
[ [ --day/-d day-date ] [ --time/-t time ]
  [ --level/-l backup-level ] [ --family/-f media-family-name ]
  [ --expires/-x duration ] ]...
[ --compression/-K  {off | low | medium | basic | high | “”}]
schedulename...

意味1

ここに記載されていないオプションについては、mkschedコマンドを参照してください。

--dataset/-D dataset-name

バックアップ・ジョブに含めるデータセットを指定します。

--adddataset/-A dataset-name

現行スケジュールにデータセットを追加します。

--rmdataset/-R dataset-name

現行スケジュールからデータセットを削除します。

--enabled/-z

バックアップ・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたバックアップ・スケジュールを再起動することができます。

--disabled/-Z

ボールティング・スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、バックアップ・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。

--encryption/-e

バックアップ・スケジュールまたはバックアップ・ジョブに対する暗号化フラグを指定します。有効な値は次のとおりです。

  • yes

    これらのスケジュール済ジョブのバックアップは、グローバルまたはホスト固有の暗号化ポリシーの設定に関係なく、常に暗号化されます。

  • no

    これがデフォルトです。

    グローバルとホスト固有の両方の暗号化ポリシーがallowedに設定されている場合、これらのジョブに対して作成されるバックアップは暗号化されません。

    グローバル暗号化ポリシーまたはホスト固有の暗号化ポリシーのいずれかがrequiredに設定されている場合、ポリシーがこの設定に優先し、バックアップは常に暗号化されます。暗号化アルゴリズムおよびキーは各クライアント・ホストのポリシーによって決まります。

--addrestrict/-E restriction

バックアップで使用されるテープ・ドライブを新しく追加します。restrictionプレースホルダの詳細は、restrictionを参照してください。

--rmrestrict/-T restriction

スケジュールから制限を削除します。restrictionプレースホルダの詳細は、restrictionを参照してください。

--addtrigger/-a

スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、--dayオプションを指定する必要があります。--dayを指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。

--chtrigger/-h trigger-number

スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。

--rmtrigger/-m trigger-number

スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。

--compression/-K {off | low | medium | basic | high | “” }
すでに設定されているグローバルおよびクライアント・レベルの圧縮オプションを上書きするバックアップ・スケジュール・ジョブの圧縮オプションを指定します。
指定可能な値は次のとおりです。
off
グローバルおよびクライアント・レベルのポリシーに関係なく、バックアップでソフトウェア圧縮は使用されません
low
CPUの使用率と速度を過度に損なわずに、可能なかぎり最適にデータを圧縮します。データを圧縮する際に、バックアップ速度やCPU負荷に過度に影響を与えたくない場合はこのオプションを選択します。
medium
圧縮率と速度のバランスを取ります。
basic
通常、このオプションは圧縮率の点ではmediumオプションより優れています。速度はlowおよびmediumオプションより遅いですが、highオプションより高速です。
high
CPUを大いに利用して、可能なかぎりデータを圧縮します。このオプションは、ネットワーク速度が制限事項となる、速度の遅いネットワークでのバックアップに最適です。
“” (空の引用符)
以前に設定された値を、圧縮が設定されていないデフォルト値にリセットします。

デフォルト値に設定された圧縮オプションはありません。

mkschedコマンドの中で圧縮が指定されない場合は、クライアント・ホストの圧縮の設定が使用されます。クライアント・ホストの圧縮の設定が設定されていない場合は、ドメイン・レベルのポリシーが使用されます。ドメイン・レベルのポリシーも設定されていない場合、このジョブに対してソフトウェア圧縮は実行されません。

schedulename

スケジュールの名前を指定します。

構文2

既存のボールティング・スキャン・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。

chsched::=

chsched 
[ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ]
[ --priority/-p schedule-priority ]
[ --enabled/-z | --disabled/-Z ]
[ --location/-L locationname[,locationname]... ]
[ --addlocation/-O locationname[,locationname]... ]
[ --rmlocation/-C locationname[,locationname]... ]
[ --restrict/-r vault_restriction[,vault_restriction ] ]
[ --addrestrict/-E vault_restriction[,vault_restriction ] ]
[ --rmrestrict/-T vault_restriction[,vault_restriction ] ]
[ --select/-S select_criterion[,select_criterion] ]
[ --addselect/-P select_criterion[,select_criterion] ]
[ --rmselect/-U select_criterion[,select_criterion] ]
[ [ --addtrigger/-a ] |
  [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]... ] |
  [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]... ] ]
  [ [ --day/-d day-date ][ --time/-t time ][ --expires/-x duration ] ]... 
schedulename...

意味2

ここに記載されていないオプションについては、mkschedコマンドを参照してください。

--enabled/-z

ボールティング・スキャン・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたボールティング・スキャン・スケジュールを再起動することができます。

--disabled/-Z

ボールティング・スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、ボールティング・スキャン・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。

--location/-L locationname[,locationname]…

ボールティング・スキャン・スケジュールに適用する、置換用の場所を指定します。現在スケジュールに定義されている場所のセット全体が置き換えられます。

--addlocation/-O locationname[,locationname]…

1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールに追加します。

--rmlocation/-C locationname[,locationname]…

1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールから除去します。

注意:

--location--addlocationおよび--rmlocationオプションは、このリリースのボールティング・スキャン・スケジュールについては非推奨ですが、下位互換性のためにサポートされています。--restrict--addrestrict、および--rmrestrictオプションを使用してボールティング・スキャンを特定の場所に制限することをお薦めします。

--restrict/-r vault_restriction[,vault_restriction]

ボールティング・スキャンを1つまたは複数の場所に制限します。場所は、次のどの書式でも設定できます。

  • location_name@cap_name

    location_nameは、移動に適したボリュームのスキャン・ジョブの間にスキャンされる場所です。カートリッジ・アクセス・ポート(CAP)の名前は、場所がACSLSライブラリである場合にのみ指定することができます。

  • location_name

    location_nameがACSLSライブラリで、CAP名が指定されている場合、Oracle Secure Backupは利用可能な最大CAPを選択します。

  • @cap_name

    場所名が指定されていない場合、指定したCAPの場所がスキャンされます。この書式は、ACSLSライブラリにのみ適用されます。

ライブラリの取出しタイプが自動またはオンデマンドに設定されている場合、メディア移動ジョブの間、指定したCAPにボリュームがエクスポートされます。

現在スケジュールに定義されている場所のセット全体が置き換えられます。

--addrestrict/-E vault_restriction[,vault_restriction]

1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールに追加します。場所は、--restrict option用にリストされたいずれの書式でも設定できます。

--rmrestrict/-T vault_restriction[,vault_restriction]

1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールから除去します。場所は、--restrict option用にリストされたいずれの書式でも設定できます。

--select/-S select_criterion[,select_criterion]

ボールティング・スキャンを1つまたは複数のメディア・ファミリに制限します。現在スケジュールに定義されているメディア・ファミリのセット全体が置き換えられます。

--addselect/-P select_criterion[,select_criterion]

ボールティング・スキャンに1つまたは複数のメディア・ファミリを追加します。

--rmselect/-U select_criterion[,select_criterion]

ボールティング・スキャンから1つまたは複数のメディア・ファミリを削除します。

--addtrigger/-a

スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、--dayオプションを指定する必要があります。--dayを指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。

--chtrigger/-h trigger-number

スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。

--rmtrigger/-m trigger-number

スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。

schedulename

スケジュールの名前を指定します。

構文3

既存のボリューム複製スキャン・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。

chsched::=

chsched 
[ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ]
[ --priority/-p schedule-priority ]
[ --enabled/-z | --disabled/-Z ]
[ --location/-L locationname[,locationname]... ]
[ --addlocation/-O locationname[,locationname]... ]
[ --rmlocation/-C locationname[,locationname]... ]
[ [ --addtrigger/-a ] |
  [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]... ] |
  [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]... ] ]
  [ [ --day/-d day-date ][ --time/-t time ][ --expires/-x duration ] ]... 
schedulename...

意味3

ここに記載されていないオプションについては、mkschedコマンドを参照してください。

--enabled/-z

ボリューム複製スキャン・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたボリューム複製スキャン・スケジュールを再起動することができます。

--disabled/-Z

ボリューム複製スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、ボリューム複製スキャン・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。

--location/-L locationname

ボリューム複製スキャン・スケジュールに適用する、1つまたは複数の置換用の場所を指定します。現在スケジュールに定義されている場所のセット全体が置き換えられます。複製スキャン・スケジュールには、アクティブな場所のみを指定できます。

--addlocation/-O locationname

1つまたは複数の場所をボリューム複製スキャン・スケジュールに追加します。複製スケジュールには、アクティブな場所のみを指定できます。

--rmlocation/-C locationname

1つまたは複数の場所をボリューム複製スキャン・スケジュールから除去します。

--addtrigger/-a

スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、--dayオプションを指定する必要があります。--dayを指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。

--chtrigger/-h trigger-number

スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。

--rmtrigger/-m trigger-number

スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。

schedulename

スケジュールの名前を指定します。

構文4

既存のステージ・スキャン・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。

ステージ・ルールで参照されているステージ・スキャン・スケジュールを削除する場合、エラーが発生してステージ・スキャン・スケジュールは削除されません。

chsched::=

chsched 
[ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ]
[ --priority/-p schedule-priority ]
[ --enabled/-z | --disabled/-Z ]
[ [ --addtrigger/-a ] |
  [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]... ] |
  [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]... ] ]
  [ [ --day/-d day-date ][ --time/-t time ] 
schedulename...

意味4

ここに記載されていないオプションについては、mkschedコマンドを参照してください。

--enabled/-z

ボリューム複製スキャン・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたボリューム複製スキャン・スケジュールを再起動することができます。

--disabled/-Z

ボリューム複製スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、ボリューム複製スキャン・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。

--addtrigger/-a

スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、--dayオプションを指定する必要があります。--dayを指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。

--chtrigger/-h trigger-number

スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。

--rmtrigger/-m trigger-number

スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。

schedulename

スケジュールの名前を指定します。

例2-39 バックアップ・スケジュールの変更

例2-39は、毎週日曜日の午後9時に実行するようにスケジュールされた全体バックアップから始まります。最初のchschedコマンドでは、平日午前4時のトリガーを追加し、メディア・ファミリfullを指定してバックアップの有効期限を30日後に設定しています。2番目のchschedコマンドでは、日曜日のトリガーを正午に実行するように変更しています。

ob> lssched --long
OSB-CATALOG-SCHED:
    Type:                   backup
    Dataset:                OSB-CATALOG-DS
    Priority:               50
    Encryption:             no
    Comment:                catalog backup schedule
full_backup:
    Type:                   backup
    Dataset:                datadir.ds
    Priority:               5
    Encryption:             yes
    Trigger 1:
        Day/date:           sundays
        At:                 21:00
        Backup level:       full
        Media family:       (null)
ob> chsched --addtrigger --day "mon tue wed thu fri" --family full --expires 
30days --time 04:00 full_backup
ob> lssched --long
OSB-CATALOG-SCHED:
    Type:                   backup
    Dataset:                OSB-CATALOG-DS
    Priority:               50
    Encryption:             no
    Comment:                catalog backup schedule
full_backup:
    Type:                   backup
    Dataset:                datadir.ds
    Priority:               5
    Encryption:             yes
    Trigger 1:
        Day/date:           sundays
        At:                 21:00
        Backup level:       full
        Media family:       (null)
    Trigger 2:
        Day/date:           weekdays
        At:                 04:00
        Backup level:       full
        Media family:       full
        Expires after:      30 days
ob> chsched --chtrigger 1 --time 12:00 full_backup
ob> lssched --long
OSB-CATALOG-SCHED:
    Type:                   backup
    Dataset:                OSB-CATALOG-DS
    Priority:               50
    Encryption:             no
    Comment:                catalog backup schedule
full_backup:
    Type:                   backup
    Dataset:                datadir.ds
    Priority:               5
    Encryption:             yes
    Trigger 1:
        Day/date:           sundays
        At:                 12:00
        Backup level:       full
        Media family:       (null)
    Trigger 2:
        Day/date:           weekdays
        At:                 04:00
        Backup level:       full
        Media family:       full
        Expires after:      30 days 

2.27 chssel

用途

chsselコマンドは、以前mksselコマンドで作成したデータベース・バックアップ記憶域セレクタを変更する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、データベース・バックアップ記憶域セレクタ用コマンドを参照してください

前提条件

chsselコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

構文

chssel::=

chssel  
[ --dbname/-d { * | dbname[,dbname]...} ]
[ --adddbname/-D { * | dbname[,dbname]...} ]
[ --rmdbname/-E dbname[,dbname]... ]
[ --dbid/-i { * | dbid[,dbid]... } ]
[ --adddbid/-I { * |dbid[,dbid }... } ]
[ --rmdbid/-J { * | dbid[,dbid]... } ]
[ --host/-h { * | hostname[,hostname]... } ]
[ --addhost/-H { * | hostname[,hostname]... } ]
[ --rmhost/-K { * | hostname[,hostname]... } ]
[ --content/-c { * | content[,content]... } ]
[ --addcontent/-C { * | content[,content]... } ]
[ --rmcontent/-F { * |content[,content]... } ]
[ --restrict/-r restriction[,restriction]... ]
[ --addrestrict/-R restriction[,restriction]... ]
[ --rmrestrict/-S restriction[,restriction]... ]
[ --copynum/-n { * | 1 | 2 | 3 | 4 } ]
[ --family/-f media_family ]
[ --encryption/-e {off|on|forcedoff|swencryption}]
[ --waittime/-w duration ] [--name/-N name-format]
[--priority/-p default | <schedule-priority>] job priority
sselname...

意味

--dbname/-d dbname

記憶域セレクタの現行データベース名を、指定したdbname値に置き換えます。

--adddbname/-D dbname

現在記憶域セレクタに関連付けられているデータベースに、指定したdbname値を追加します。

--rmdbname/-E dbname

現在記憶域セレクタに関連付けられているデータベースから、指定したdbname値を削除します。

--dbid/-i dbid

記憶域セレクタの現行データベースID(DBID)を、指定したdbid値に置き換えます。

--adddbid/-I dbid

現在記憶域セレクタに関連付けられているDBIDに、指定したdbid値を追加します。

--rmdbid/-J dbid

指定したDBIDを記憶域セレクタから削除します。

--host/-h hostname

記憶域セレクタの現行ホストを、指定したhostname値に置き換えます。

--addhost/-H hostname

現在記憶域セレクタに関連付けられているホストに、指定したhostname値を追加します。

--rmhost/-K hostname

現在記憶域セレクタに関連付けられているホストから、指定したhostname値を削除します。

--content/-c content

記憶域セレクタの現行コンテンツ・タイプを、指定したコンテンツ・タイプに置き換えます。contentプレースホルダの詳細は、contentを参照してください。

--addcontent/-C content

現在記憶域セレクタに関連付けられているコンテンツ・タイプに、指定したコンテンツ・タイプを追加します。

--rmcontent/-F content

現在記憶域セレクタに関連付けられているコンテンツ・タイプから、指定したコンテンツ・タイプを削除します。

--restrict/-r restriction

記憶域セレクタの現行バックアップ・コンテナ制限を、指定したrestriction値に置き換えます。restrictionプレースホルダの詳細は、restrictionを参照してください。

--addrestrict/-R restriction

指定したrestriction値を記憶域セレクタに追加します。

--rmrestrict/-S restriction

指定したrestriction値を記憶域セレクタから削除します。

--copynumber/-n * | 1 | 2 | 3 | 4

この記憶域セレクタが適用されるコピー番号を指定します。コピー番号は1から4の整数である必要があります。アスタリスク(*)を指定すると、記憶域セレクタが任意のコピー番号に適用されます。

--family/-f media-family

記憶域セレクタの現行メディア・ファミリを、指定したファミリに置き換えます。メディア・ファミリは、mkmfコマンドで作成します。

--waittime/-w duration

記憶域セレクタの現行のリソース可用性時間を、指定した期間に置き換えます。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

--name/-N name-format

このバックアップ・ジョブで作成されたバックアップ・イメージに割り当てられる名前を指定します。名前を明示的に指定、1つ以上の名前の書式の変数を指定、または名前の書式の変数と指定した静的値の組合せを使用できます。

name-formatプレースホルダの詳細は、name-formatを参照してください。

--encryption/-e {off | on | forcedoff | swencryption}

バックアップを暗号化するかどうかを指定します。いずれの場合でも、データがRMANによってすでに暗号化されている場合、Oracle Secure Backupはそれ以上の暗号化を実行しません。次の暗号化オプションのいずれかを設定します。

  • ON: RMANによってすでに暗号化されている場合を除き、バックアップ・データは暗号化されます。

  • OFF: ホストまたはグローバル・ポリシーがrequiredに設定されている場合を除き、バックアップ・データは暗号化されません。OFFは、暗号化の値を指定しないことと同じです。

  • FORCEDOFF: データベース・バックアップは暗号化されず、ホスト固有の暗号化設定はすべて無視されます。FORCEDOFFの設定はRMANに影響しないので、RMANでは引き続きバックアップ・データを暗号化できます。

  • SWENCRYPTION: ハードウェア暗号化ではなくソフトウェア暗号化が使用されます。このオプションは、状況によってハードウェア暗号化を使用しない場合に備えて提供されています。

注意:

encryptionオプションを使用できるのは、Oracle Secure Backup 10.3.0.2.0以降のみです。

–priority/-p job priority
RMANバックアップまたはRMANリストア・ジョブの優先度を設定する正の整数値を指定します。ジョブの優先度には1から2147483647までの値を設定できます(最も高い優先度は1です)。schedule-priorityのデフォルト値は100です。
sselname

変更する記憶域セレクタの名前を1つ以上指定します。

例2-40 データベース・バックアップ記憶域セレクタへのコンテンツ・タイプの追加

例2-40では、データベース全体をバックアップするよう指定するバックアップ記憶域セレクタssel_fullを作成します。この例では、さらに、記憶域セレクタを変更してアーカイブREDOログを含めるようにします。

ob> mkssel --dbid 1557615826 --host brhost2 --content full --family f1 ssel_full
ob> lsssel --long
 
ssel_full:
    Content:             full
    Databases:           [all]
    Database ID:         1557615826
    Host:                brhost2
    Restrictions:        [none]
    Copy number:         [any]
    Media family:        f1
    Resource wait time:  1 hour
    UUID:                b5774d9e-92d2-1027-bc96-000cf1d9be50
ob> chssel --addcontent archivelog ssel_full
ob> lsssel --long
 
ssel_full:
    Contents:            archivelog, full
    Databases:           [all]
    Database ID:         1557615826
    Host:                brhost2
    Restrictions:        [none]
    Copy number:         [any]
    Media family:        f1
    Resource wait time:  1 hour
    UUID:                b5774d9e-92d2-1027-bc96-000cf1d9be50

2.28 chstage

用途

chstageコマンドは、既存のステージ・ルールを変更する場合に使用します。

前提条件

  • ステージ・ルールを変更するには、adminクラスの権限が必要です。

構文

chstage::=

chstage [--comment/-c comment]
        [--schedule/-T schedulename]
        [--matchfamily/-f {* | media-family-name[,media-family-name]…}]
        [--addmatchfamily/-F {media-family-name[,media-family-name]…}]
        [--rmmatchfamily/-g {media-family-name[,media-family-name]…}]
        [--dbname/-d { * | dbname[,dbname]...}] |
        [--adddbname/-D dbname[,dbname]...]
        [--rmdbname/-E { dbname[,dbname]...}]
        [--dbid/-i { * | dbid[,dbid]...}]
        [--adddbid/-I {dbid[,dbid]...}]
        [--rmdbid/-J {dbid[,dbid]...}]
        [--fshost/-h { * | fshostname [,fshostname]...}]
        [--addfshost/-H {fshostname [,fshostname]...}]
        [--rmfshost/-K {fshostname[,fshostname]...}]
        [--mincopysize/-s size-spec]
        [--mincopyage/-a duration]
        {--targetfamily/-t target-media-family-name}
        [--restrict/-r restriction[,restriction]...]
        [--addrestrict/-R restriction[,restriction]...]
        [--rmrestrict/-S restriction[,restriction]...]
        [--encryption/-e {yes | no | forcedoff }]
        [--algorithm/-L enc-algorithm]
        [[--priority {schedule-priority | default}]] 
        [--migrate/-m {yes | no}]
       stage-rule-name

意味

ここに記載されていないオプションについては、「mkstage」を参照してください。

--dbname/-d dbname

1つ以上のデータベース名を指定します。指定したいずれかのデータベース名を含むバックアップがこのルールと照合されます。

--addmatchfamily/-F media-family-name
1つ以上のメディア・ファミリを追加します。
--rmmatchfamily/-g media-family-name
1つ以上のメディア・ファミリを削除します。
--adddbname/-D dbname
1つ以上のデータベース名を追加します。
--rmdbname/-E { dbname
1つ以上のデータベース名を削除します。
--adddbid/-I dbid
1つ以上のデータベース識別子を追加します。
--rmdbid/-J dbid
1つ以上のデータベース識別子を削除します。
--addfshost/-H fshostname
ファイルシステム・バックアップのバックアップ・イメージ・インスタンスのみとの照合に使用される、1つ以上のOracle Secure Backupクライアント・ホスト名を追加します。
--rmfshost/-K fshostname
ファイルシステム・バックアップのバックアップ・イメージ・インスタンスのみとの照合に使用される、1つ以上のOracle Secure Backupクライアント・ホスト名を削除します。
--addrestrict/-R restriction
1つ以上のデバイス制限を追加します。
--rmrestrict/-S restriction
1つ以上のデバイス制限を削除します。

chstage --targetfamily mftarget --restrict vt1 OSB-DEFAULT-STAGE-RULE

この例では、メディア・ファミリmftargetおよびデバイスvt1をOracle Secure Backupのデフォルト・ステージ・ルールに追加します。

2.29 chsum

用途

chsumコマンドは、ジョブ・サマリー・スケジュールを変更する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、サマリー用コマンドを参照してください

前提条件

chsumコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

chsum::=

chsum [--days/-d produce-days[,produce-days]...]
             [--reporttime/-t time]
             [--mailto/-m email-target[,email-target]...]
             [--addmailto/-a email-target[,email-target]...]
             [--rmmailto/-r email-target[,email-target]...]
             [--host/-h hostname[,hostname]...]
             [--addhost/-H hostname[,hostname]...]
             [--rmhost/-K hostname[,hostname]...]
             [ [--covers/-c duration] |
               [--since/-s "summary-start-day[ ]time"] ]
             [--backup/-B {yes | no}] [--restore/-R {yes | no}]
             [--orabackup/-b {yes | no}] [--orarestore/-e {yes | no}]
             [--scheduleuled/-S {yes | no}] [--user/-U {yes | no}]
             [--subjobs/-J {yes | no}] [--superseded/-D {yes | no}]
             [--duplication/-P {yes | no}] [--mediamovement/-M {yes | no}]
             [--catimport/-I {yes | no}] [--catalog/-C {yes | no}]
             [--copyinstance/-p {yes | no}] [--copyfromstage/-E {yes | no}]
             summary-name...

意味

ここに記載されていないオプションについては、mksumを参照してください。

--addmailto/-a email-target[,email-target]

ジョブ・サマリー・スケジュールに電子メール・アドレスを追加します。

--rmmailto/-r email-target[,email-target]

ジョブ・サマリー・スケジュールから電子メール・アドレスを削除します。

--addhost/-H

このジョブ・サマリーの制限先となるホストのリストにホストを追加します。

--rmhost/-K

このジョブ・サマリーの制限先となるホストのリストからホストを削除します。

summary-name

ジョブ・サマリー・スケジュールの名前を指定します。

例2-41 ジョブ・サマリー・スケジュールの変更

この例では、ジョブ・サマリー・スケジュールweekly_reportを編集して、電子メールID jim@example.comを追加しています。また、ジョブ・サマリーの作成日を水曜日と金曜日に、レポートする時間を12時にそれぞれ変更します。

ob> lssum
weekly_report            Wed at 12:00
ob> chsum --addmailto jim@example.com --days Wed,Fri --reporttime 12:00 
weekly_report
ob> lssum --long
weekly_report:
    Produce on:              Wed at 12:00
    Mail to:                 lance@example.com jim@example.com
    In the report, include:
        Backup jobs:             no
        Restore jobs:            no
        Oracle backup jobs:      no
        Oracle restore jobs:     no
        Duplication jobs:        no
        Scheduled jobs:          yes
        User jobs:               yes
        Subordinate jobs:        yes
        Superseded jobs:         no
        Catalog backup jobs:     yes
        Media movement jobs:     no
        Catalog import jobs:     no
        Copy instance jobs:      yes
        Copy from stage jobs:    yes
ob>

2.30 chuser

用途

chuserコマンドは、Oracle Secure Backupユーザーの属性を変更する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、ユーザー用コマンドを参照してください

前提条件

自分を含むOracle Secure Backupユーザーの属性を変更する必要がある場合は、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。自分のパスワードおよび名前を変更するには、自分の名前およびパスワードの変更(modify own name and password)権を備えている必要があります。

構文

chuser::=

chuser [ --class/-c userclass ]
[ --password/-p password | --querypassword/-q ]
[ --pwdlifetime ] [ --pwdgracetime ] [ --pwdreusetime ] [ --changepassword ]
[ --unixname/-U unix-user ] [ --unixgroup/-G unix-group ]
[ --adddomain/-d { windows-domain | * },windows-account[,windows-password ] ]...
[ --rmdomain/-r { windows-domain | * } ] [ --ndmpuser/-N { yes | no } ]...
[ --email/-e emailaddr ] [ --givenname/-g givenname ]
[ --preauth/-h preauth-spec[,preauth-spec]... ]
[ --addpreauth/-H preauth-spec[,preauth-spec]... ]
[ --rmpreauth/-X preauth-spec[,preauth-spec]... ]
username...

意味

ここに記載されていないchuserのオプションについては、mkuserを参照してください。

--password/-p password

Oracle Secure Backupユーザーが管理ドメインにログインする場合のパスワードを指定します。入力可能な文字列は最長16文字です。パスワードを指定しない場合、パスワードはNULLになります。

最短パスワード長は、minuserpasswordlenセキュリティ・ポリシーによって決まります。このデフォルト値は8文字です。

関連項目:

minuserpasswordlen

パスワードは、コマンドラインまたはコマンド・スクリプトにクリアテキストで指定しないでください。セキュリティ上の脆弱性となります。Oracle Secure Backupユーザーにパスワードの入力を要求する方法をお薦めします。

--pwdlifetime

ユーザーパスワードの存続期間を日数で指定します。

--pwdgracetime

パスワードの猶予期間(現在のパスワードの有効期限が切れた後でもユーザーがその使用を継続できる期間)を指定します。

--pwdreusetime

前に使用したユーザー・パスワードの再使用が可能になるまでの期間を指定します。

--changepassword

ユーザーが次のSecure Backupのログイン時に現在のパスワードを変更する必要があることを指定します。

注意:

Oracle Secure Backupユーザーを変更するには、この権限が有効になっているクラスのメンバーである必要があります。詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。

--adddomain/-d { windows-domain | * },windows-account,windows-password

ユーザー・アカウントにWindowsドメイン情報を追加します。ドメインがユーザー・オブジェクト内の既存のドメインと異なる場合は、--adddomainにより新たなドメインのエントリが追加されます。--adddomainのドメイン名がユーザー・オブジェクト内の既存のドメインと同じ場合は、--adddomainにより既存の情報が置き換えられます。詳細は、mkuserコマンドの--domainオプションを参照してください。例3-34では、Windowsドメインのユーザーの作成方法について説明します。

--rmdomain/-r {windows-domain | *}

Windowsドメインを削除します。

--preauth/-h preauth-spec

指定ホスト上の指定オペレーティング・システム・ユーザーの指定Oracle Secure Backupユーザー・アイデンティティが認可されます。preauth-specプレースホルダの詳細は、preauth-specを参照してください。

--preauthオプションを指定すると、既存の事前認可データが置き換えられます。空の文字列を指定すると(たとえば--preauth "")、Oracle Secure Backupユーザーの事前認可をリセットできます。

--addpreauth/-H preauth-spec

事前認可オブジェクトが追加され、Oracle Secure Backupアクセスが事前認可されますが、既存の事前認可データは置き換えられません。管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain configuration)権を備えている場合にのみ、事前認可を追加できます。通常、adminクラスのOracle Secure Backupユーザーのみがこの権限を備えています。

preauth-specプレースホルダの詳細は、preauth-specを参照してください。

Windowsアカウント名としてos-usernameを指定する場合は、Windowsドメイン名をワイルドカードまたは特定の名前で明示的に指定する必要があります。事前認可の重複は許可されません。複数の事前認可が同じホスト名、ユーザーIDおよびドメインを持つ場合は、重複です。

--rmpreauth/-X preauth-spec

指定ホストまたは指定オペレーティング・システム・ユーザーから指定Oracle Secure Backupユーザーへの事前認可アクセスを削除します。事前認可属性は、指定されていても無視されます。preauth-specプレースホルダの詳細は、preauth-specを参照してください。

管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain configuration)権を備えている場合にのみ、事前認可を削除できます。通常、adminクラスのOracle Secure Backupユーザーのみがこの権限を備えています。

username

変更するOracle Secure Backupユーザーの名前を指定します。

例2-42 Oracle Secure Backupユーザーの変更

この例では、Oracle Secure Backupユーザーlashdownを作成し、このユーザーをoracleクラスに再割当てしてからこのユーザーに関する情報を表示します。

ob> mkuser bkpadmin --class admin --password "x45y" --givenname "lance" --unixname
bkpadmin --unixgroup "dba" --preauth osbsvr1:bkpadmin+rman+cmdline --ndmpuser no
--email bkpadmin@example.com
ob> chuser --class oracle bkpadmin
ob> lsuser --long bkpadmin
bkpadmin:
    Password:               (set)
    User class:             oracle
    Given name:             lance
    UNIX name:              bkpadmin
    UNIX group:             dba
    Windows domain/acct:    [none]
    NDMP server user:       no
    Email address:          bkpadmin@example.com
    UUID:                   5f437cd2-7a49-1027-8e8a-000cf1d9be50
    Preauthorized access:
        Hostname:           osbsvr1
        Username:           bkpadmin
        Windows domain:     [all]
        RMAN enabled:       yes
        Cmdline enabled:    yes

例2-43 Oracle Secure Backupユーザーのパスワード設定の変更

この例では、例3-33で作成した、Oracle Secure Backupの管理ユーザーdave01のパスワード設定を変更します。ユーザーのパスワード変更の必要な設定はyesに設定され、パスワードの猶予期間はdisabledに設定されます。この例では、次のログイン時にユーザーが現在のパスワードを変更するように求められていることも示します。

ob> chuser --changepassword yes --pwdgracetime disabled dave01
ob> lsuser --long dave01
dave01:
    Password:                   (set)
    Password last changed:      2012/10/30.02:33
    Password change required:   yes
    Password lifetime:          80 days
    Password grace time:        disabled
    Password reuse time:        120 days
    User class:                 admin
    Given name:                 dave
    UNIX name:                  [none]
    UNIX group:                 [none]
    Windows domain/acct:        [none]
    NDMP server user:           no
    Email address:              [none]
    UUID:                       7395a468-04dd-1030-93a4-00163e527899
    Preauthorized access:
        Hostname:           brhost3
        Username:           rman
        Windows domain:     [all]
        RMAN enabled:       no
        Cmdline enabled:    yes
ob> logout
[johndoe@slc02qdv reliaty]$ obtool
Oracle Secure Backup 12.1.0.1
login: dave01
Password: 
The password has expired; it must be changed
New password: 
New password (again):

2.31 chvol

用途

ボリュームおよび現在の場所に適用されるローテーション・ポリシーなど、ボリュームの属性を変更する場合に使用します。

前提条件

chvolコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

使用方法

Oracle Secure Backupボリューム・カタログ内の複数のボリュームに一致するボリュームIDを指定した場合、あるいは指定したボリュームがボリューム・セットに属している場合、どのボリューム(1つまたは複数)を修正したいのかを尋ねられます。

Oracle Secure Backupからの応答の書式は、検出されたあいまいさのタイプによって異なります。ボリュームVOL000001の有効期限を延長したいと仮定します。

obtool> chvol --retain forever -v VOL000001

Your selection matches the following volumes:
  Volume ID     Barcode   Created    
1 VOL000001     SF002463  01/11.04:24
2 VOL000001     SF004011  02/05.11:20
3 VOL000001     SF009774  02/23.01:31

Please select the volume(s) that you wish to modify: 1, 2, …, a(ll), n(one), or q(uit) [a]:

この最初の例では、ボリュームIDがVOL000001に一致する3つのボリュームが特定され、修正したいボリューム(1つまたは複数)を尋ねています。デフォルトはすべてのボリュームです。

別のボリュームVOL000008の有効期限を延長するには、次のようにします。

obtool> chvol --retain forever -v VOL000008

The volume VOL000008 belongs to a volume set with the following members:
  Volume ID     Barcode   Created    
  VOL000007     SF002463  01/11.04:24
  VOL000008     SF004011  01/11.05:32
  VOL000009     SF009774  01/11.07:13

Please select the volume(s) that you wish to modify: a(ll), n(one), or q(uit) [q]:

この2番目の例では、ボリューム・セットのメンバーであるVOL000008が特定され、そのボリュームのすべてを修正するのか、あるいは修正しないのかを尋ねています。ボリューム・セットの個々のメンバーを選択することはできません。デフォルトの選択肢は「quit」(終了)です。

構文

chvol::=

chvol
{ [ --rotationpolicy/-R policyname ] |
  [ --relocate/-M [ --nomovement/-n ] | 
  [ --force/-f ] --tolocation locationname |
  [ --missing/-g { yes | no } ] |
  [ --notintransit/-O ] }
[ --duplicationpolicy/-D duplication_policy ] 
[ --vsopt/-V { ignore | prompt | all } ]
[ --expiresat/-x date-time | --retain/-r duration ]
[ --status vol-status ]
vol-spec [vol-spec]...

意味

--rotationpolicy/-R policyname

ボリュームに割り当てられているローテーション・ポリシーをpolicynameに変更します。

--relocate/-M --tolocation/-t locationname

指定された場所にボリュームを再配置します。

ボリュームは、ローテーション・ポリシーの場所からこのオプションで指定した別の場所に移動できます。指定された場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要があります。--rotationpolicyオプションは、ボリュームにローテーション・ポリシーを割り当てる場合に使用します。

現在同じ場所にある複数のボリュームに同じ場所を指定した場合、すべてのボリュームに対して1つのメディア移動ジョブが作成されます。ただし、複数のchvol --relocateコマンドで指定されたボリュームは、1つのメディア移動ジョブにマージされません。

--relocate/-M --nomovement/-J --tolocation/-t locationname

再配置のためのメディア移動ジョブを作成せずに、指定された場所にボリュームを再配置します。指定された場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要があります。--rotationpolicyオプションは、ボリュームにローテーション・ポリシーを割り当てる場合に使用します。

--relocate/-M --force/-f --tolocation/-t locationname

指定された場所にボリュームを再配置しますが、その場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属している必要はありません。この場所がそのボリュームに対して想定される場所と一致しない場合、ボリュームは例外レポートに記載されます。

--missing/-g {yes | no}

メディア移動ジョブがボリュームを移動しないようにボリュームを欠落としてマークするか(yes)、あるいは欠落なしとしてマークします(no)。

--notintransit/-O

ボールトからロボットまでの移動が完了したものとしてボリュームをマークします。ボリュームの現在の場所が更新され、ボリュームのin-transitフラグがリセットされます。

--duplicationpolicy/-R policyname

ボリュームに割り当てられている複製ポリシーをpolicynameに変更します。このオプションは、複製スキャンで以前に処理したボリュームには影響しません。--duplicationpolicy ""を指定すると、複製ポリシーはNULLに設定されます。

--vsopt/-V [ignore | prompt | all]

指定したボリュームがボリューム・セットに属している場合に処理が行われます。

ignoreオプションにより、ボリューム・セットのメンバーシップは無視されて、選択したボリュームのみが変更されます。promptオプションにより、ボリューム・セット内のすべてのボリュームが表示され、変更する1つまたは複数のボリュームを選択するようにプロンプトが表示されます。allオプションにより、ボリューム・セットのすべてのメンバーに変更内容が適用されます。

デフォルトの動作は、ボリューム・セットのメンバーシップは無視されて、選択したボリュームのみが変更されます。

--expiresat/-x date-time

指定したすべてのボリュームの有効期限をdate-timeに変更します。ただし、現在の有効期限よりも前の時刻に有効期限を再設定できない場合があるという制約を受けます。有効期限は、ボリューム・セット内のすべてのボリュームに適用する必要があります。

date-timeプレースホルダの詳細は、date-timeを参照してください。

--retain/-r duration

各ボリュームの作成時間に継続期間を追加することにより、指定したすべてのボリュームの有効期限を変更します。ただし、現在の有効期限よりも前の時刻に有効期限を再設定できない場合があるという制約を受けます。

durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

注意:

--expiresat/-xおよび--retain/-rのオプションで生成された有効期限は、ボリューム・データベースに上書きされます。ボリュームの有効期限を変更しても、有効期限の変更後にテープに書き込まれたアーカイブの有効期限にしか影響しません。テープに対してカタログ・インポートを実行する場合、そのボリュームのデータベース・エントリには、正常にカタログ化された最新のアーカイブの有効期限が含まれます。chvolコマンドでは有効期限を増やすことしかできないため、ボリュームの有効期限は常に、テープの最初のアーカイブの有効期限と同じかそれ以降になります。

--status vol-status

Oracle Secure Backupバックアップおよびリストア操作のボリュームの可用性ステータスを変更します。

ボリュームに使用可能なステータス・オプションの詳細は、vol-statusを参照してください。

vol-spec...

1つまたは複数のボリュームのボリュームIDまたはバーコード値。

vol-specプレースホルダの詳細は、vol-specを参照してください。

例2-44 ボリューム属性の変更

この例では、ローテーション・ポリシーrotpolをボリュームVOL000001に変更します。また、chvolコマンドでは、このボリュームの場所をライブラリvlib1からlib1に変更します。

ob> lsvol --library vlib1
Inventory of library vlib1:
    in    1:             volume RMAN-DEFAULT-000001, barcode 4c0d6eac2d28103b69500163e527899, 151528320 kb remaining, content manages reuse
    in    dte:           volume VOL000001, barcode e53b658a2d2710390a700163e527899, 153256704 kb remaining, lastse 2

ob> chvol --rotationpolicy rotpol --relocate --tolocation lib1 --vsopt prompt --volume VOL000001
Your vol-spec, matched the following volume:
 
   Volume ID   Barcode                           Created
   VOL000001   e53b658a2d2710390a700163e527899   11/11.01:52
 
Do you wish to modify this volume (y{es}, n(o), q(uit))? [y]: y
ob>

2.32 clean

用途

cleanコマンドは、テープ・ドライブをクリーンアップする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

cleanコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文

clean::=

clean [ --drive/-D drivename ] [ --force/-f ] [ --use/-u se-spec ]

意味

--drive/-D drivename

クリーンアップするテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。

--force/-f

Oracle Secure Backupに強制的にテープ・ドライブをクリーンアップさせます。テープ・ドライブにテープがロードされている場合、テープをアンロードしてクリーニング・テープをロードし、テープ・ドライブをクリーンアップしてから、当初テープ・ドライブにあったテープをリロードします。

--use/-u se-spec

クリーニング・テープが入った記憶域要素の番号を指定します。このオプションを省略した場合は、mkdevコマンドに指定した--cleanemptiestオプションの設定に基づいたクリーニング・テープが選択されます。se-specプレースホルダの詳細は、se-specを参照してください。

例2-45 テープ・ドライブのクリーンアップ

この例では、テープ・ライブラリlib1の要素4に未使用のクリーニング・テープを挿入することをOracle Secure Backupに通知します。要素4のクリーニング・テープを使用してテープ・ドライブtape1をクリーンアップします。

ob> insertvol --library lib1 clean --uses 0 --maxuses 3 4
ob> clean --drive tape1 --force --use 4

2.33 closedoor

用途

closedoorコマンドは、テープ・ライブラリのインポート/エクスポート・ドアを閉める場合に使用します。このコマンドが有効なのは、それがサポートされているライブラリに対してのみです。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

closedoorコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文

closedoor::=

closedoor [ --library/-L libraryname ]

意味

--library/-L libraryname

ドアを閉めるテープ・ライブラリの名前を指定します。ライブラリ名を指定しない場合は、library変数を設定する必要があります。

例2-46 ライブラリ・ドアの閉鎖

この例では、テープ・ライブラリlib1のドアを閉めます。

ob> closedoor --library lib1

2.34 cpinstance

用途

cpinstanceコマンドは、既存のバックアップ・イメージからバックアップ・イメージ・インスタンスのコピーを作成します。Oracle Secure Backupは、後で実行されるようにスケジュールされたインスタンスのコピー・ジョブを作成します。このプロセスは、バックアップまたはリストア・ジョブが作成およびスケジュールされるプロセスと似ています。

使用方法

バックアップ・イメージ・インスタンスの複数のコピーが存在する場合、Oracle Secure Backupは、インスタンスのコピー操作で使用するのに最適なものを選択します。複数のバックアップ・イメージのコピーは、異なるバックアップ・コンテナにバックアップ・イメージ・インスタンスがある場合はサポートされません。バックアップ・イメージ・インスタンスはすべて、同じディスク・プールまたはテープ・ボリュームに配置する必要があります。

cpinstanceコマンドを使用して、複数の異なるボリュームに由来するバックアップ・イメージ・インスタンスを格納する新しいテープ・ボリュームを作成できます。これにより、選択したバックアップをアーカイブできるため、同容量の複数のテープで構成されるボリューム・セットから、大容量のテープ・メディアに単一のボリュームを作成できます。これにより、各バックアップ・イメージ・インスタンスを詳細に制御できます。

ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスのブロッキング・ファクタは、宛先デバイスへのインスタンスの書き込みに使用されたブロッキング・ファクタです。

バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーおよびバックアップ暗号化

ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスが暗号化されていない場合、バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーも暗号化されません。ただし、ハードウェア暗号化をサポートするテープ・デバイスにバックアップ・イメージ・インスタンスがコピーされ、バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーでハードウェア暗号化を使用するように指定した場合、コピーはハードウェア暗号化されます。

ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスがソフトウェア暗号化されている場合、元の暗号化プロパティがバックアップ・イメージ・インスタンスのコピーに使用されます。ソフトウェア暗号化されているソースには、ハードウェア暗号化を使用することはできません。

テープ・デバイスでは、ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスがハードウェア暗号化されている場合、ハードウェア暗号化をサポートするテープ・デバイスに書き込まれる際に、コピーでハードウェア暗号化が使用されます。デバイスがハードウェア暗号化をサポートしていない場合、バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーは暗号化されません。Oracle Secure Backupでは、そのソースから作成されるすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスにソース暗号化鍵が使用されます。これは、一時暗号化と透過的暗号化の両方に適用できます。Iソース・バックアップ・イメージ・インスタンスがパスフレーズで暗号化される場合(一時暗号化)、インスタンスのコピー・ジョブで求められたら、関連付けられているパスフレーズを指定する必要があります。

クラウド・ストレージ・デバイスへのバックアップ・イメージ・インスタンスのコピー

  • ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスは、クラウド・ストレージ・デバイスにコピーするためにソフトウェア暗号化されている必要があります。

  • クラウド・コンテナにあるバックアップ・イメージ・インスタンスは、ディスク・プール・デバイスまたはテープ・ボリュームにコピーできません。

  • クラウド・オブジェクト・コンテナにあるバックアップ・イメージ・インスタンスは、--cloudcopyオプションを使用して、クラウド・アーカイブ・コンテナにコピーまたは移行できます。

  • クラウド・アーカイブ・コンテナにあるバックアップ・イメージ・インスタンスは、クラウド・オブジェクト・コンテナにコピーできません。

構文

cpinstance::=

cpinstance 
[--priority/-p schedule-priority] [--at/-a date-time]
[--family/-f media-family-name] [--quiet/-q]
[--waitfor/-W duration]
[--restrict/-r restriction[,restriction]...]
[--encryption/-e encryption] [--algorithm/-L enc-algorithm]
[--storekey/-s] [--migrate/-m] [--cloudcopy/-c]
{ [--uuid/-u backup-image-uuid]... | backup-image-name... }

意味

--priority/-p schedule-priority

インスタンスのコピー・ジョブに割り当てられる優先度を指定します。

--at/-a date-time

インスタンスのコピー・ジョブを実行する必要のある時刻を指定します。date-timeプレースホルダの詳細は、date-timeを参照してください。

--family/-f media-family-name

新しいバックアップ・イメージ・インスタンスに関連付ける必要のあるメディア・ファミリの名前を指定します。

ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスがコンテンツ管理テープ・ボリュームに存在する場合、--familyオプションで指定したメディア・ファミリもコンテンツ管理である必要があります。

--quiet/-q

インスタンスのコピー・ジョブのステータス・メッセージが表示されないように指定します。インスタンスのコピー・ジョブがスケジューラに操作されると、メッセージは表示されません。

--waitfor/-W duration

Oracle Secure Backupがインスタンスのコピー・ジョブの完了まで待機する時間を指定します。指定した期間を超えると、Oracle Secure Backupはobtoolを終了します。

durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

--restrict/-r restriction

インスタンスのコピー・ジョブを、指定したテープ・デバイスまたはディスク・プールに制限します。restrictionプレースホルダの詳細は、restrictionを参照してください。

--encryption/-e encryption

新しいバックアップ・イメージ・インスタンスの作成時に暗号化を使用するかどうかを指定します。設定される値は次のとおりです。

  • yes

    このインスタンスのコピー・ジョブに暗号化を使用します。使用される暗号化アルゴリズムおよびキーは、各ホストに適用される現行のグローバル・ポリシーおよびクライアント・ポリシーの設定によって決まります。

  • no

    このインスタンスのコピー・ジョブに暗号化を使用しません。これはデフォルトです。グローバル・バックアップ・ポリシーまたはクライアント・バックアップ・ポリシーがrequiredに設定されている場合、これらのポリシーはこの値に優先し、暗号化が使用されます。暗号化が使用される場合、使用される暗号化アルゴリズムおよびキーは、各ホストに適用される現行のグローバル・ポリシーおよびクライアント・ポリシーの設定によって決まります。

  • forcedoff

    グローバル・バックアップ・ポリシーまたはクライアント・バックアップ・ポリシーに関係なく、このバックアップ・ジョブに暗号化は使用しません。

  • transient

    一時パスフレーズ(backupに対する--passphraseまたは--querypassphraseオプションにより指定)およびグローバル暗号化ポリシーの設定によって指定された暗号化アルゴリズムを使用して、このインスタンスのコピー・ジョブで作成されたバックアップを暗号化します。

バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーおよびバックアップ暗号化を参照してください。

--algorithm/-L enc-algorithm

新しいインスタンスの作成に使用する暗号化アルゴリズムを指定します。暗号化アルゴリズムの値(AES128、AES192またはAES256)のいずれかを設定します。

--migrate/-m

新しいバックアップ・イメージ・インスタンスの作成後に、指定したバックアップ・イメージに関連付けられているソース・バックアップ・イメージ・インスタンスを削除します。複数のバックアップ・イメージ・インスタンスが存在する場合、cpinstanceコマンドは失敗します。このオプションは、ソース・イメージ・インスタンスがテープ・ボリュームに存在する場合は適用できません。

--cloudcopy/-c
このオプションは、Oracle Cloudオブジェクト・ストレージ・コンテナからOracle Cloudアーカイブ・ストレージ・コンテナにインスタンスをコピーまたは移行する場合に必要です。
--storekey/-s

このバックアップ・イメージ・インスタンスの暗号化に使用する一時パスフレーズが適切なキー・ストアに追加されるように指定します。デフォルトの動作では、一時パスフレーズはどのキー・ストアにも保存されません。

--uuid/-u backup-image-uuid]... | backup-image-name...

異なるバックアップ・コンテナにコピーする必要があるバックアップ・イメージのUUIDまたは名前のいずれかを指定します。

この例では、バックアップ・イメージfs_bkに関連付けられているバックアップ・イメージ・インスタンスをコピーする、インスタンスのコピー・ジョブを作成します。--atオプションで指定した時刻に実行されるようにジョブがスケジュールされ、バックアップ・イメージ・インスタンスがディスク・プールdp1に作成されます。バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーが暗号化されます。

ob> cpinstance --at 2013/04/24.20:30:00 --restrict dp2 --encryption yes fs_bk
Info: copy instance for fs_bk.1 submitted; job id is admin/17.

2.35 ctldaemon

用途

ctldaemonコマンドは、Oracle Secure Backupデーモンの動作を制御する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、デーモン用コマンドを参照してください

前提条件

ctldaemonコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文1

この構文は、スケジューリングを一時停止または再開する場合に使用します。

ctldaemon::=

ctldaemon --command/-c { suspend | resume }

構文2

この構文は、1つ以上のデーモンにコマンドを送信する場合に使用します。

ctldaemon::=

ctldaemon --command/-c { dump | reinitialize | debugon | debugoff } 
[ --host/-h hostname[,hostname]... ] [ daemon-id ]...

意味

--command/-c

obscheduledデーモンを一時的に停止して後で再開できるようにします(構文1)。obscheduledは、トラブルシューティングの目的で一時停止できます。

--command/-c

Oracle Secure Backupデーモンに制御コマンドを送信できるようにします(構文2)。表2-2--command値をリストします。

表2-2 --commandの値

意味

dump

内部状態情報をログ・ファイルにダンプするようにデーモンに指示します。

reinitialize

構成データを再度読み込むようデーモンに指示します。

debugon

ログ・ファイルに追加デバッグ情報を生成するようにデーモンに指示します。

debugoff

デバッグ・モードを取り消します。これがデフォルトの状態です。

--host/-h hostname

デーモンが実行されているホストの名前を指定します。このオプションを省略した場合は、ローカル・ホストが想定されます。

daemon-id

プロセスID(PID)またはサービス名のいずれかとしてOracle Secure Backupデーモンを指定します。可能なサービス名は、observicedobscheduledobrobotdおよびobixdです。

例2-47 obscheduledデーモンの一時停止

この例では、obscheduledデーモンが通常の状態かどうかを判定してから一時停止します。

ob> lsdaemon obscheduled
Process  Daemon/                        Listen
     ID  Service      State               port  Qualifier
   9436  obscheduled  normal             42130
ob> ctldaemon --command suspend
ob> lsdaemon obscheduled
Process  Daemon/                        Listen
     ID  Service      State               port  Qualifier
   9436  obscheduled  suspended          42130

2.36 discoverdev

用途

discoverdevコマンドは、管理ドメインのメディア・サーバーに接続されているテープ・デバイスを検出および構成する場合に使用します。管理ドメインのすべてのテープ・デバイス、または特定のメディア・サーバーに接続されているテープ・デバイスを検出および構成できます。メディア・サーバーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)経由で接続したり、Oracle Secure Backupソフトウェアをインストールしたりできます。

このコマンドは、複数のメディア・サーバーによってテープ・デバイスがすでに検出されている場合に、既存のテープ・デバイス構成も更新します。discoverdevは、この情報に基づいて、管理ドメインテープ・デバイス構成を自動的に更新します。

関連項目:

関連コマンドについては、デバイス用コマンドを参照してください

注意:

discoverdevコマンドは、HP-UXプラットフォームでは使用できません。

Oracle Secure Backupは、デバイスの検出中に、次の種類の変更を検出します。

  • まだ構成されていないが使用されているテープ・デバイス

    このような各テープ・デバイスに対して、Oracle Secure Backupでは、一時的に割り当てた名前を付けてテープ・デバイスを作成し、それに対するテープ・デバイスのアタッチメントを構成できます。

  • 以前に構成済で、それに対するアタッチメントが別のメディア・サーバーから使用されているテープ・デバイス。

    Oracle Secure Backupでは、既存の各テープ・デバイス構成にアタッチメントを追加します。

  • 以前に構成済で、それに対するアタッチメントがなくなったテープ・デバイス。

    Oracle Secure Backupは、アタッチメントがないデバイスの情報を表示します。

注意:

discoverdevコマンドでは、ACSLSライブラリおよびデバイスを検出および構成しません。ACSLSライブラリを構成するには、mkdevコマンドを使用する必要があります。

前提条件

discoverdevコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

Linux 64ビット・プラットフォームで操作している場合、SCSI Genericドライバを使用する永続テープ・デバイスを構成するには、カーネルのデバイス・マネージャのルールについて精通している必要があります。

使用方法

discoverdevコマンドは、管理サーバーまたは任意のメディア・サーバーから実行できます。

discoverdevコマンドは、検出および構成する各デバイスのアタッチメント情報を格納するデバイス・オブジェクトを作成します。検出されるデバイスの状態は、discovereddevicestateポリシーの値によって異なります。このポリシーがin serviceに設定されている場合、作成されるデバイス・オブジェクトは、初期構成後にOracle Secure Backupで使用できます。構成中のデバイスがテープ・ドライブの場合、discoverdevは、このデバイスにDTE番号を自動的に構成します。

Oracle Secure Backupは、discoverdevを使用して構成されるテープ・デバイスにデフォルト名を割り当てます。これらのデバイスの名前は、rmdevコマンドを使用して変更できます。

デバイス検出およびSCSI永続バインディング

デフォルトでは、Oracle Secure Backupは、/devディレクトリにあるテープ・デバイスを検出および構成します。Linux 64ビット・プラットフォームで、永続バインディングを使用してSCSIテープ・デバイスを設定すると、デバイス・ファイルがデフォルトのディレクトリで使用できなくなる場合があります。このような場合は、Oracle Secure Backupでこれらのデバイスを検出および構成できるように、OB_DEVICE_SEARCH_PATH環境変数を使用して、永続デバイスの場所を指定します。この環境変数は、/etc/init.d/observicedまたは/etc/rc.d/init.d/functionsスクリプトで指定し、OB_DEVICE_SEARCH_PATH=/date/tape/by-idなどのテープの永続デバイスのリンクを格納するディレクトリの値を使用する必要があります。observicedサービスは、この変数の設定後に再起動する必要があります。OB_DEVICE_SEARCH_PATHは、RMANコマンドまたはobtoolコマンドのいずれでも使用できません。

<OSB_INSTALL_DIR>/etc/observicedをコマンドラインで直接使用している場合は、OB_DEVICE_SEARCH_PATH環境変数をその特定のコマンド・シェルに設定する必要があります。

同じテープ・デバイスに接続されている複数のホスト

Oracle Secure Backupは、オペレーティング・システムがレポートするシリアル番号を比較することで、同じテープ・デバイスに接続する複数のホストを検出します。検出されたテープ・デバイスにシリアル番号でアクセス可能な場合、Oracle Secure Backupは、ホストごとに新しく構成されたアタッチメントで既存のテープ・デバイスを更新します。

既存のテープ・デバイス構成によるメディア・サーバー

構成済のテープ・デバイスを格納するメディア・サーバーに対して、--configureオプションを指定してdiscoverdevコマンドを実行すると、Oracle Secure Backupは、これらのデバイスを再構成しません。

構文

discoverdev::=

discoverdev { --host/-h hostname }... | --accesstype/-a {all | ndmp | ob}}
[ --configure/-c [--interactive/-i]] [--verbose/-v]
[ --quiet/-q ] [ --missing/-m ]

意味

--host hostname

検出を行うホスト名を指定します。指定したホストは、メディア・サーバーにする必要があります。複数のホストを指定する場合は、カンマ区切りのリストを使用します。

--accesstype/-a {all | ndmp | ob}

検出を実行する必要のあるホストのタイプを指定します。次のいずれかの値をaccesstypeに設定します。

  • all: 管理ドメインのすべてのメディア・サーバーに接続されているデバイスが検出されます。

  • ndmp: NDMPを使用してアクセスされるメディア・サーバーに接続されているデバイスのみが検出されます。

  • ob: Oracle Secure Backupを使用してアクセスされるメディア・サーバーに接続されているデバイスのみが検出されます。

--configure/-c

メディア・サーバーに接続されているデバイスの情報をリストし、各デバイスのデバイス・オブジェクトを自動的に作成します。このオプションを省略すると、Oracle Secure Backupには、接続されているテープ・デバイスの詳細が表示されるのみで、それらは構成されません。

このオプションと--missing/-mオプションを一緒に使用することはできません。

--interactive/-i

検出されたテープ・デバイスを対話形式で構成します。各テープ・デバイスが検出されると、このテープ・デバイスに対応するデバイス・オブジェクトを作成するかどうかを尋ねるプロンプトが表示されます。テープ・デバイスは、ユーザー確認の後にのみ構成されます。

--quiet/-q

検出テープ・デバイスのステータスの表示が抑止されます。

--missing/-m

以前に構成済で、discoverdevコマンドで検出されなかったテープ・デバイスをレポートします。以前に構成したテープ・デバイスのアタッチメントがない場合、Oracle Secure Backupは、テープ・デバイス構成を削除しません。

このオプションと--configure/-cオプションを一緒に使用することはできません。

--verbose/-v

検出されたテープ・デバイスに関する詳細な出力が行われます。

例2-48 Oracle Secure Backupホストに接続されているデバイスの検出

この例では、ホストstorabck18に接続されているデバイスを検出します。ここには、デバイス名、デバイス・タイプ、シリアル番号、アタッチメントなどのデバイスの情報がリストされます。

ob> discoverdev -h storabck18 -c -v
2997a776-14c7-1031-a7be-e26800005003:
    Host: storabck18
    Device type: Library
    Model: STK SL150
    Serial number: 464970G+1333SY1401
    Device name: storabck18_lib_1
    Existing device: No
    Attachment new:
        Host: storabck18
        Raw device: /dev/scsi/changer/c2t500104F000D14F89d1
29ba7ec2-14c7-1031-a7be-e26800005003:
    Host: storabck18
    Device type: Tape
    Model: HP Ultrium 5-SCSI
    Serial number: HU1328WGF6
    Device name: storabck18_tape_1
    Existing device: No
    Attachment new:
        Host: storabck18
        Raw device: /dev/scsi/sequential/c2t500104F000D14F89d0
29ba8a34-14c7-1031-a7be-e26800005003:
    Host: storabck18
    Device type: Tape
    Model: HP Ultrium 5-SCSI
    Serial number: HU1327WEYJ
    Device name: storabck18_tape_2
    Existing device: No
    Attachment new:
        Host: storabck18
        Raw device: /dev/scsi/sequential/c2t500104F000D14F8Cd0

2.37 dumpdev

用途

dumpdevコマンドは、Oracle Secure Backupによってログ記録されたテープ・デバイス・エラーを表示する場合に使用します。

エラー・ログは、管理サーバーOracle Secure Backupホームadmin/log/deviceサブディレクトリ・パスにあります。

関連項目:

関連コマンドについては、デバイス用コマンドを参照してください

前提条件

dumpdevコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文

dumpdev::=

dumpdev [ --since/-s date-time ] [ --clear/-c [ --nq ] [ --nd ] ]
{ --dumpfile/-f path... | devicename... }

意味

--since/-s date-time

date-time以降に発生したエラーに表示を限定します。date-timeプレースホルダの詳細は、date-timeを参照してください。

--clear/-c

エラー・ログは表示後削除されます。各ログの削除前に確認を求められます。

--nq

確認メッセージを表示しません。このオプションを指定しない場合、コマンドは確認メッセージを表示します。確認メッセージについては、対話型モードでのコマンド実行を参照してください。

--nd

エラー・ログの表示が抑止されます。エラー・ログをクリアして表示しない場合に便利です。

--dumpfile/-f path

ダンプするファイルのパス名を指定します。このオプションは、dumpdevでは通常見つからないファイルにテープ・デバイス・エラー・ログ・ファイルを保存している場合に使用すると便利です。

devicename

devicenameに関するエラー・ログ・ファイルをダンプします。テープ・デバイス名の命名規則については、devicenameを参照してください。

例2-49 テープ・ドライブのエラー・ログのダンプ

この例では、10h_tape1という名前のテープ・ドライブのエラー・ログをダンプします。

ob> dumpdev 10h_tape1
 
Oracle Secure Backup hardware error log for "10h_tape1", version 1
       EXABYTE EXB-85058SQANXR1, prom/firmware id 07J0, serial number 06667256
Tue Jan 10, 2013 at 16:52:26.354 (Eastern Daylight Time) devtype: 14
    obexec: mchamber-pc://./obt0, args to wst__exec: handle=0x0
       accessed via host mchamber-pc: Windows_NT 5.1
       op=16 (eod), buf=0x00, count=1 (0x1), parm=0x00
    cdb: 11 03 00 00 00 00 space, cnt=0 to eod
    sense data:
       70 00 03 FF FF FF FF 15 00 00 00 00 14 00 00 00
       00 00 03 00 00 00 02 56 D8 2A 03 00 00
          ec=0, sk=media err, asc=14, ascq=0
          error is: unrecoverable error
          flags: (none)
    returned status: code=unrecoverable error,
       resid=0 (0x0), checks=0x0 []

2.38 dupvol

用途

dupvolコマンドは、ボリュームをオンデマンドで複製する場合に使用します。

複製する場合、オリジナル・ボリュームの書込みウィンドウは閉じられます。ボリューム移行オプションを選択していないと、新規に作成された複製の書込みウィンドウも閉じられます。

複製するボリューム自体が複製である場合は、オンデマンド複製のオリジナル・ボリュームは複製するボリュームのオリジナル・ボリュームに設定されます。

オンデマンド複製ジョブが取り消されると、複製の作成はこれ以上行われず、オリジナル・ボリュームの書込みウィンドウが再度開かれます。

関連項目:

関連コマンドについては、オンデマンド複製用コマンドを参照してください

前提条件

複製を実行するには、テープ・ドライブが2つ必要です。dupvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。複製に使用される対象ボリュームのサイズは、ソース・ボリュームのサイズ以上でなければなりません。

使用方法

Oracle Secure Backupボリューム・カタログ内の複数のボリュームに一致するボリュームIDを指定した場合、どのボリューム(1つまたは複数)を複製したいのかを尋ねられます。1つまたは複数のボリュームまたはそのすべてを選択するか、あるいはいずれも選択しないことも可能です。デフォルトの選択肢はすべてのボリュームです。

関連項目:

ボリュームIDの一致を示す2つの例については、chvolを参照してください

構文

dupvol::=

dupvol 
  { --family/-f media-family }
  [ --migrate/-m { yes | no }] [ --priority/-p schedule-priority ]
  [ --quiet/-q ][ --restrict/-r restriction[,restriction]... ]
  [--waitfor/-W duration]
  { --volume/-v vid }[ --tag/-t tag[,tag]... ]

意味

--family/-f media-family

複製ボリュームの作成に使用するメディア・ファミリを指定します。指定する各メディア・ファミリは、オリジナル・ボリュームの保存モード(時間管理またはコンテンツ管理のいずれか)と一致する必要があります。

--migrate/-m

ボリュームを移行する必要があるかどうかを指定します。このオプションをyesに設定すると、制限を1つのみ指定できます。オリジナル・ボリュームは期限切れとマークされます。移行処理で、1つのボリュームのみ作成されます。

--priority/-p schedule-priority

スケジュール済の複製にOracle Secure Backupユーザーによって割り当てられる0(ゼロ)より大きい数値の優先度を指定します。この値より小さいほど、優先度が高いとみなされます。

--quiet/-q

複製ジョブがスケジューラにディスパッチされたとき、ジョブIDまたはステータス情報が表示されません。

--restrict/-r restriction

複製に使用可能な1つ以上のテープ・デバイスを識別する管理ドメインで、テープ・デバイス、ホスト、またはテープ・デバイス/ホストのペアを定義します。restrictionプレースホルダの詳細は、restrictionを参照してください。

テープ・デバイス制限がない場合は、複製は最初に利用可能なテープ・デバイスで実行されます。制限は、テープ・デバイス名(mkdevまたはchdevによって割当て)として、またはテープ・デバイスのアタッチメントとして指定できます。

–waitfor/-W duration
Oracle Secure Backupがボリューム複製の完了まで待機する時間を指定します。指定した時間を超えると、Oracle Secure Backupはobtoolを終了します。

durationプレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。

--volume/-v vid

複製するボリュームを指定します。

--tag/-t tag

ボリューム・タグ(バーコード)に基づいて複製するボリュームを指定します。

例2-50 ボリュームの複製

この例では、OSB-CATALOG-MFメディア・ファミリを使用してVOL000001がどのように複製されるかを表示します。このボリュームは移行されず、テープ・デバイスvt1に制限されます。

ob> dupvol --family OSB-CATALOG-MF --migrate no --priority 100 --restrict vt1 --volume VOL000001
Info: volume duplication request 1 (volume VOL000001) submitted; job id is admin/4.

2.39 edds

用途

eddsコマンドは、既存のデータセット・ファイルを編集する場合に使用します。ファイルのコンテンツ全体を置き換えるには、次のいずれかの方法を使用します。

  • コマンドラインでの--input/-iオプションの使用。ファイルはコマンドラインに入力できます。

  • --input/-iの省略。これにより、デフォルトのエディタ・ウィンドウが開くので、データの入力と変更を行えます。エディタを終了すると変更が適用されます。デフォルトのエディタは、EDITOR環境変数によって定義されます。

関連項目:

関連コマンドについては、データセット用コマンドを参照してください

前提条件

eddsコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

edds::=

edds [ --nq ] [ --nocheck/-C ] [ --input/-i ] dataset-file-name

意味

--nq

確認メッセージを表示しません。このオプションを指定しない場合、コマンドは確認メッセージを表示します。確認メッセージについては、対話型モードでのコマンド実行を参照してください。

--nocheck/-C

データセット・ファイルの構文エラー・チェックを無効にします。

--input/-i

データセット・ファイルのコンテンツ全体の入力または置換えを有効にします。

dataset-file-name

データセット・ファイルの名前を指定します。dataset-file-nameプレースホルダの詳細は、dataset-file-nameを参照してください。

例2-51 ファイルの構文のチェック

この例では、構文エラーのあるデータセット・ファイルを開き、そのコンテンツを異なる構文に置き換えてから構文をチェックします。

ob> catds badsyntax.ds
icnlude host brhost2
ob> edds --nq --input badsyntax.ds
Input the replacement dataset contents.  Terminate with an EOF or a line
containing just a dot (".").
include host brhost2
include path /home
.
ob> catds badsyntax.ds
include host brhost2
include path /home
ob> chkds badsyntax.ds

2.40 exit

用途

exitコマンドは、obtoolを終了する場合に使用します。このコマンドは、機能的にquitコマンドと同じです。

関連項目:

関連コマンドについては、その他のコマンドを参照してください

構文

quit::=

exit [ --force/-f ]

意味

--force/-f

保留中のバックアップまたはリストア・リクエストがある場合でも、obtoolを終了します。--forceを指定するということは、保留中のバックアップまたはリストア・リクエストが失われるということです。

保留中のリクエストがあるときは、通常、obtoolを終了できません。スケジューラに保留リクエストを送信するには、backupまたはrestoreコマンドに--goオプションを指定します。

例2-52 obtoolの終了

この例では、バックアップ・ジョブが保留中のときに、--forceオプションを使用してobtoolを終了しています。

ob> backup --dataset fullbackup.ds
ob> exit
Error: one or more backup requests are pending.  Use "quit --force" to
       quit now, or send the requests to the scheduler with "backup --go".
ob> exit --force

2.41 exportvol

用途

exportvolコマンドは、1つ以上のボリュームを、テープ・ライブラリから削除するため、インポート/エクスポート・メカニズムに移動する場合に使用します。通常、複数のボリュームを一括でエクスポートします。このコマンドは、インポート/エクスポート・スロットのあるライブラリに対してのみサポートされます。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

exportvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文1

ボリュームをテープ・ライブラリまたはスタンドアロン・テープ・ドライブからエクスポートする場合は、次の構文を使用します。

exportvol::=

exportvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ]
{ vol-range | se-range }

意味1

ボリュームをテープ・ライブラリまたはスタンドアロン・テープ・ドライブからエクスポートする場合は、次の意味を使用します。

--library/-L libraryname

ボリュームのエクスポート元となるテープ・ライブラリの名前を指定します。テープ・ライブラリを指定する場合、エクスポート対象の記憶域要素に対する制限はありません。リクエストを実行するために十分なほど、空きのインポート/エクスポート要素がない場合は、コマンドを完全に処理できなかったことがレポートされます。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--drive/-D drivename

ボリュームのエクスポート元となるテープ・ライブラリ内のテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブを指定する場合は、すべての要素がテープ・ドライブの使用リストに含まれている必要があります。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

vol-range

エクスポート対象のボリュームを指定します。vol-rangeプレースホルダの詳細は、vol-rangeを参照してください。

se-range

エクスポートするボリュームを格納する記憶域要素を指定します。se-rangeプレースホルダの詳細は、se-rangeを参照してください。

構文2

ACSテープ・ライブラリからボリュームをエクスポートする場合は、次の構文を使用します。

exportvol::=

exportvol { vol-range | se-range } cap_devicename

意味2

ACSテープ・ライブラリからボリュームをエクスポートする場合は、次の意味を使用します。

エクスポート操作の終了後にボリュームをカートリッジ・アクセス・ポートから取り外すには、オペレータの手動操作が必要になります。このようなオペレータの手動操作が行われず、ポリシー設定のmaxacsidleejectwaittimeを超える時間が経過すると、取出し操作はキャンセルされ、カートリッジはカートリッジ・アクセス・ポートに残ったままになります。この期間が切れる前にすべてのボリュームがカートリッジ・アクセス・ポートに移動していないことが判明した場合は、maxacsejectwaittimeを増やします。

vol-range

エクスポート対象のボリュームを指定します。vol-rangeプレースホルダの詳細は、vol-rangeを参照してください。

se-range

エクスポートするボリュームを格納する記憶域要素を指定します。se-rangeプレースホルダの詳細は、se-rangeを参照してください。

cap_devicename

このオプションは、ACSテープ・ライブラリからボリュームをエクスポートする場合にのみ使用できます。ボリュームのエクスポート先となるACSカートリッジ・アクセス・ポートを定義します。

例2-53 ボリュームのエクスポート

この例では、VOL000003ボリュームをエクスポートしています。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。

ob> lsvol --drive tape2 --long
Inventory of library lib2:
    in    mte:           vacant
  * in    1:             volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb 
                         remaining
  * in    2:             vacant
  * in    3:             vacant
  * in    4:             vacant
    in    iee1:          vacant
    in    iee2:          vacant
    in    iee3:          vacant
    in    dte:           vacant
 
  *: in use list
ob> exportvol --library lib2 --volume VOL000003
ob> lsvol --drive tape2 --long
Inventory of library lib2:
    in    mte:           vacant
  * in    1:             vacant
  * in    2:             vacant
  * in    3:             vacant
  * in    4:             vacant
    in    iee1:          volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb 
                         remaining, last se 1
    in    iee2:          vacant
    in    iee3:          vacant
    in    dte:           vacant
 
  *: in use list

2.42 extractvol

用途

extractvolコマンドは、指定したテープ・ライブラリから1つ以上のボリュームを手動で削除したか削除中であることを、Oracle Secure Backupに通知する場合に使用します。抽出するボリュームのソースを指定できます。

ボリュームの削除後にinventoryコマンドを発行する場合は、extractvolコマンドを使用する必要はありません。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

extractvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文

extractvol::=

extractvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ]
{ vol-range | se-range }

意味

--library/-L libraryname

ボリュームを抽出するテープ・ライブラリの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--drive/-D drivename

ボリュームを抽出するテープ・ライブラリのテープ・ドライブの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

vol-range

抽出するボリュームを指定します。vol-rangeプレースホルダの詳細は、vol-rangeを参照してください。ボリューム情報を表示する場合は、lsvolコマンドを実行します。

se-range

ボリュームを抽出する記憶域要素の範囲を指定します。se-rangeプレースホルダの詳細は、se-rangeを参照してください。

例2-54 ボリュームの抽出

この例では、テープ・ライブラリlib1の記憶域要素1にあるボリュームが手動で削除されたことをOracle Secure Backupに通知しています。lsvolのサンプル出力は、ページに収まるようにあらかじめ折り返されています。

ob> lsvol --library lib1
Inventory of library lib1:
    in    1:             volume VOL000002, barcode ADE201, 47711424 kb remaining
    in    2:             volume VOL000001, barcode ADE203, 48359360 kb remaining
    in    dte:           volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 47773408 kb 
                         remaining, content manages reuse, lastse 3
ob> extractvol --library lib1 1
ob> lsvol --library lib1
Inventory of library lib1:
    in    1:             vacant
    in    2:             volume VOL000001, barcode ADE201, 48359360 kb remaining
    in    dte:           volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 47773408 kb 
                         remaining, content manages reuse, lastse 3

2.43 find

用途

findコマンドは、バックアップ・カタログの参照中に選択したファイルおよびディレクトリを検索する場合に使用します。

前提条件

findコマンドを実行するために必要な権限は、そのクラスに対する、このアクセスによるバックアップ・カタログの参照(browse backup catalogs with this access)の設定によって異なります。

構文

find::=

find [--long/-l | --count/-n] 
[--host/-h hostname [,hostname]...]
[--ignorecase/-i]
[--max/-m max-entries ] 
[--select/-s data-selector ]
[--type/-t {file | dir}]
[--container/-c backup-container]
[--ctype/-y {tape | disk} ]
[--path/-p frompath] [--startat/-S]
[--viewmode/-v viewmode]
name-to-search

意味

--long/-l

ボリュームID、バックアップID、ファイル番号などの追加情報をエントリごとに出力に表示します。

--count/-n
検索条件を基にしてバックアップ・カタログで見つかったファイル数のカウントを戻します。 
--host/-h hostname

カタログ検索が実行されるホストを指定します。カンマ区切りリストで複数のホストを指定できます。

--ignorecase/-i

カタログ全体で実行される検索で、エントリの大文字または小文字を無視するように指定します。この条件は、name to be searchedオプションで適用されます。

--max/-m max-entries

検索出力のエントリが、このオプションで選択した最大エントリに制限されるように指定します。指定した制限よりも少ないエントリが出力に含まれる場合、すべてのエントリが表示されます。指定した制限よりも多くのエントリが出力に含まれる場合、結果が切り捨てられます。デフォルトでは、すべてのエントリが出力にリストされます。

--select/-s data selector

操作に適用されるOracle Secure Backupカタログ・データを指定します。data-selectorプレースホルダの詳細は、data-selectorを参照してください。

--type/-t {file | dir}

このオプションで指定した出力のタイプを表示します。fileは、ファイル・エントリのみをリストする場合に使用します。dirは、ディレクトリのみをリストする場合に使用します。デフォルトでは、ファイルおよびディレクトリの両方がリストされます。

--container/-c backup-container

指定したコンテナ、テープ・ボリュームまたはディスク・プールに格納されるファイルをcontainer-specで検索します。container-specは、ディスク・プールまたはボリュームIDの名前です。コンテナの詳細は、backup-containerを参照してください。

--ctype/-y {tape | disk}

指定したバックアップ・コンテナに格納されているファイルを検索します。tapeは、テープ・デバイスに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用し、diskは、ディスク・プールに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用します。デフォルトでは、findではすべてのバックアップ・コンテナに格納されているファイルが検索されます。

--path/-p

検索を開始するパスを指定します。表示される結果は、指定したパスの相対パスになります。パスを指定する場合、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングはサポートされません。

--viewmode/-v viewmode

Oracle Secure Backupカタログ内のディレクトリのコンテンツを表示するモードを指定します。findコマンドのモードは、異なる設定に変更するまでは、viewmodeのままです。

viewmodeの有効な値は次のとおりです。

  • exact: データ・セレクタに一致し、現在のパスに存在するディレクトリ・エントリのみが表示されます。

  • inclusive: 現在のデータ・セレクタに関係なくすべてのエントリが表示されます(デフォルト)。

  • specificでは、指定したデータ・セレクタに一致するすべてのエントリが表示されます。

name-to-search

カタログで検索するファイルまたはディレクトリの名前を指定します。Oracle Secure Backupのワイルドカード・パターン・マッチングはサポートされます。

例2-55 ホストのバックアップ・エントリの検索

この例では、findコマンドを使用して、brhost2/scratchディレクトリのエントリをリストします。バックアップ・エントリのパスは、指定したホストに提供されます。*は、/scratchディレクトリ内のすべてのフォルダ内のバックアップ・エントリをリストするように指定するため、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングが使用されます。指定したデータ・セレクタallは、指定したパスからのすべてのバックアップ・エントリをリストします。

ob> find -h brhost2 -p /scratch * -s all -l
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds/tmp
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test
Host:           brhost2
Name:           /scratch/osb_test/osb_ds
Last Modified:  2012/12/07.01:59
Size:              0     
User/Group:     johndoe.dba
Container:      VOL000001
Backup ID:      11, 10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1
File No:        12, 11, 10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2
Section No:     1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1

例2-56 ホストのエントリのタイプの検索

この例では、findコマンドを使用して、brhost2のディレクトリ・バックアップ・エントリのみをリストします。この例では、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングを使用して、バックアップされたすべてのディレクトリを/scratchディレクトリにリストします。

ob> find -h brhost2 -t dir -p /scratch *
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test
VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds

例2-57 ホスト名を使用したバックアップの検索

この例では、findコマンドを使用して、ホストobsvr1のバックアップをリストします。

ob> find --host osbsvr1 backup
new-obsvr1-mf-000001,obsvr1: /usr/local/oracle/backup

2.44 id

用途

idコマンドは、現在ログインしているOracle Secure Backupユーザーの名前を表示する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、その他のコマンドを参照してください

前提条件

idコマンドの実行には権限は不要です。

構文

id::=

id [ --long/-l ] 

意味

--long/-l

Oracle Secure Backupユーザーとそのクラスが表示されます。デフォルトでは、idによってクラスのみが表示されます。

例2-58 現行ユーザーの表示

この例では、現行のOracle Secure Backupユーザー、ログアウト、別のOracle Secure Backupユーザーとしての再ログインが表示され、次に、現行のユーザー情報が表示されます。

ob> id --long
user: admin, class: admin
ob> lsuser
admin            admin
sbt              admin
tadmin           admin
ob> logout
% obtool
Oracle Secure Backup 12.2.0.1.0
login: sbt
ob> id
sbt

2.45 identifyvol

用途

identifyvolコマンドは、テープ・ドライブに指定のボリュームをロードし、そのボリューム・ラベルを読み取り、ボリュームを元の記憶域要素に戻す場合に使用します。

このコマンドが便利なのは、inventoryコマンドによってoccupiedなどの無効なボリューム状態が表示された場合や、有効なテープはあってもそのコンテンツが不明な場合です。テープが新しくないかラベル付けされていない場合は、identifyvolを使用してボリュームのコンテンツをインベントリに移入できます。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

identifyvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文

identifyvol::=

identifyvol [ --drive/-D drivename ] [ --import/-i ] 
[ --obtaropt/-o obtar-option ]... [ se-range ]

意味

--drive/-D drivename

ボリュームを確認するテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。

--import/-i

指定したボリュームの各バックアップ・イメージ・ラベルが読み取られます。デフォルトでは、identifyvolにより、ボリュームの最初のラベルのみが読み取られます。このオプションを指定すると、その他のドメインで生成されたテープに関する情報で、管理ドメイン内のボリューム・カタログを更新できます。

identifyvol --importでは、ボリュームのバックアップ・イメージ・インスタンスのコンテンツはカタログに追加されませんが、すべてのファイル・セクションのバックアップ・イメージ・ラベルが表示されます。

ボリューム情報を迅速にインポートし、バックアップ・カタログ・データをカタログに追加する場合は、catalogコマンドを使用します。

obtarでバックアップ・イメージ・インスタンスのコンテンツをカタログに追加する方法は、例B-16を参照してください。

--obtaropt/-o obtar-option

ボリュームの読取り時にobtarに渡されるobtarオプションを指定します。たとえば、-Jを指定すると、デバッグ・モードが有効になり、バックアップおよびリストア記録に詳細が記述されます。obtarオプションの詳細は、obtarのオプションを参照してください。

注意:

obtool --importは、内部ではobtar --zzに変換されて実行されます。したがって、--importオプションを指定した場合、--obtaroptを使用してobtar -c-xまたは-tモードで使用されるオプションを指定することはできません。

se-range

確認するボリュームが入っている記憶域要素の範囲を指定します。se-rangeを省略した場合は、指定ドライブに現在ロードされているボリュームが確認されます。se-rangeプレースホルダの詳細は、se-rangeを参照してください。

この例では、記憶域要素1および3のボリュームをテープ・ドライブtape1にロードして確認します。

例2-59 ボリュームの確認

ob> lsvol --library lib1
Inventory of library lib1:
    in    1:             occupied
    in    3:             occupied
ob> identifyvol --drive tape1 1,3

例2-60 バックアップ・イメージ・ラベルの表示

ob> identifyvol --drive drv1 1,3
ob>
ob> identifyvol --import --drive drv1 1,3
Seq Volume              Volume  Archive      Client      Backup     Archive  Create
#   ID                  Tag     File Sect    Host        Level      Date & Time
1   RMAN-DEFAULT-000001 NNH024  1 1 D        localhost   0          2010/07/28 15:40:17
1   RMAN-DEFAULT-000001 NNH024  2 1 D        localhost   0          2010/07/28 15:51:04
1   RMAN-DEFAULT-000001 NNH024  3 1 D        localhost   0          2010/07/28 15:51:58
1   RMAN-DEFAULT-000001 NNH024  4 1 D        localhost   0          2010/07/28 16:15:42
End of volume set.
Seq Volume              Volume  Archive      Client      Backup     Archive  Create
#   ID                  Tag     File Sect    Host        Level      Date & Time
1   my-medfam-000002    000051  1 1          localhost   0          2010/07/28 16:31:31
End of volume set.

2.46 importvol

用途

importvolコマンドは、テープ・ライブラリのインポート/エクスポート装置から記憶域要素に1つ以上のボリュームを移動する場合に使用します。このコマンドは、インポート/エクスポート・スロットのあるライブラリに対してのみサポートされます。

importvolコマンドは、次の点でmovevolコマンドと異なります。

  • テープ・ライブラリ・マネージャによって、使用される移動先の記憶域要素が決定される。

  • テープ内容を移動中に確認できる。

  • 1つのコマンドで複数のテープを移動できる。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

importvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

使用方法

importvolコマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコードがある場合、unlabeledオプションを指定することはできません。かわりに、インポートされるボリューム上のバーコードが読み取られて、ボリューム・データベース内での検索が試みられます。

データベース内で一致するレコードが見つかれば、そのレコードがターゲットの記憶域要素に関連付けられます。データベース内でバーコードが見つからなければ、スクラッチ・レコードが作成され、関連付けられたボリュームはunknownとマークされます。

構文

importvol::=

importvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ]
[ --identify/-i | --import/-m | --unlabeled/-u ] 
[ clean --uses/-U n --maxuses/-M n]
[ --obtaropt/-o obtar-option ]... 
iee-range

意味

--library/-L libraryname

テープをインポートするテープ・ライブラリの名前を指定します。テープ・ライブラリを指定すると、テープ・ライブラリ内にあるすべての空の記憶域要素が有効な移動先となります。リクエストを実行できるだけの十分な移動先がない場合は、コマンドを完全に処理できなかったことがレポートされます。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--drive/-D drivename

テープをインポートするテープ・ライブラリのテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブを指定すると、有効な移動先はテープ・ドライブの使用リスト内の記憶域要素のみに制限されます。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--identify/-i

ボリュームボリュームIDが読み取られます。このオプションは、identifyvolコマンドを実行することと同じです。このオプションでは、テープ・ドライブの指定が必要です。

--import/-m

すべてのボリュームのバックアップ・イメージ・ラベルが読み取られます。このオプションを使用すると、ボリューム情報をインポートして、異なる管理ドメインからセクション情報をアーカイブできます。このオプションでは、テープ・ドライブの指定が必要です。

このオプションは、テープに関する情報を、指定したテープ・ドライブのボリュームおよびアーカイブ・カタログにインポートします。

ボリューム情報を効率的にインポートし、ドメイン全体のバックアップ・カタログ・データをカタログに追加するには、catalogコマンドを使用します。

テープに保存されているバックアップ・メタデータをインポートするには、--obtaroptを-Gオプションとともに使用することもできます。

--unlabeled/-u

インポートするすべてのボリュームをラベル付け解除済としてマークします。このオプションは、--identifyまたは--importと組み合せて使用することはできません。

importvolコマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコード・リーダーがある場合、unlabeledオプションを使用することはできません。

注意:

このオプションでは、実際にはボリュームのラベル付けは解除されません。insertvol unlabeledコマンドと同じです。

clean

指定されたテープをインポートし、クリーニング・テープとしてマークします。iee-rangeで指定されたiee要素にはクリーニング・テープが入っているものとみなされます。すべてのクリーニング・テープに同じuses値およびmaxuses値が割り当てられます。このオプションは、--usesおよび--maxusesオプションとともに使用する必要があります。

--uses/-U n

「insertvol」を参照してください。

--maxuses/-M n

「insertvol」を参照してください。

--obtaropt/-o obtar-option

ボリュームの読取り時にobtarに渡されるobtarオプションを指定します。たとえば、-Jを指定すると、デバッグ・モードが有効になり、バックアップおよびリストア記録に詳細が記述されます。obtarオプションの詳細は、obtarのオプションを参照してください。このオプションは、--identifyおよび--importオプションと組み合せた指定のみ有効です。

iee-range

インポート対象のボリュームが入っているインポート/エクスポート要素の範囲を指定します。iee-rangeの許容値は、iee-rangeを参照してください。

例2-61 ボリュームのインポート

この例では、importvolコマンドを使用して、テープ・ライブラリlibの2インポート要素iee1、iee2およびiee3からボリュームを更新します。ここで、テープ・ライブラリおよびインポート要素は、同じOracle Secure Backupドメインに属しています。

ob> lsvol --long --library lib2
Inventory of library lib2:
    in    mte:           vacant
    in    1:             vacant
    in    2:             vacant
    in    3:             vacant
    in    4:             vacant
    in    iee1:          volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb remaining, content manages reuse
    in    iee2:          unlabeled, barcode DEV424, oid 114
    in    iee3:          unlabeled, barcode DEV425, oid 115
    in    dte:           vacant
ob> importvol --library lib2 iee1-3
ob> lsvol --long --library lib2
Inventory of library lib2:
    in    mte:           vacant
    in    1:             volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb remaining
    in    2:             unlabeled, barcode DEV424, oid 114
    in    3:             unlabeled, barcode DEV425, oid 115
    in    4:             vacant
    in    iee1:          vacant
    in    iee2:          vacant
    in    iee3:          vacant
    in    dte:           vacant

2.47 insertvol

用途

insertvolコマンドは、テープ・ライブラリ内の指定の挿入先にボリュームを手動で挿入したことをOracle Secure Backupに通知し、挿入したボリュームのプロパティを指定する場合に使用します。Oracle Secure Backupにより、インベントリが、指定した情報で更新されます。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

insertvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

使用方法

insertvolコマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコードがある場合、vol-specまたはunlabeledオプションを指定することはできません。かわりに、挿入されるボリューム上のバーコードが読み取られて、これを使用してボリューム・データベース内での検索が試みられます。

データベース内で一致するレコードが見つかれば、そのレコードがターゲットの記憶域要素に関連付けられます。データベース内でバーコードが見つからなければ、スクラッチ・レコードが作成され、関連付けられたボリュームはunknownとマークされます。

構文1

次の構文は、不明かまたはラベルがないボリュームやクリーニング・テープを挿入したことを指定する場合に使用します。

insertvol::=

insertvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ]
{ unknown | unlabeled | clean --uses/-u n --maxuses/-m n }
se-range

意味1

--library/-L libraryname

1つ以上のボリュームを挿入するテープ・ライブラリの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--drive/-D drivename

1つ以上のボリュームを挿入するテープ・ライブラリにあるテープ・ドライブの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

unknown

挿入するボリュームのフォーマットが不明であることを示します。

unlabeled

挿入するボリュームにラベルがないかまたはそのボリュームが新しいボリュームであることを示します。

insertvolコマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコード・リーダーがあり、メディア・ポリシーbarcodesrequiredがyesに設定されている場合、unlabeledオプションは使用できません。

clean

挿入するボリュームがクリーニング・テープであることを示します。このオプションは、--uses--maxusesオプションと組み合せて指定する必要があります。

--uses/-u n

クリーニング・テープの使用された回数を指定します。

--maxuses/-m m

クリーニング・テープを使用できる最大回数を指定します。クリーニング・テープの残りの使用回数は、--maxusesから--usesを差し引いた差です。

se-range

ボリュームを挿入する記憶域要素の範囲を指定します。insertvolコマンドの実行前のターゲットの記憶域要素のインベントリ状態は、空である必要があります。lsvolコマンドを実行することで、記憶域要素が空であることを確認できます。

se-rangeプレースホルダの詳細は、se-rangeを参照してください。

構文2

次の構文は、既知かまたはラベル付きのボリュームを挿入したことを指定する場合に使用します。

insertvol::=

insertvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ]
[ vol-spec ] se-spec

意味2

vol-spec

挿入するボリュームのボリュームIDまたはバーコードを指定します。

insertvolコマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコード・リーダーがある場合、このオプションを使用することはできません。

関連項目:

vol-specプレースホルダの詳細は、vol-specを参照してください

se-spec

ボリュームを挿入した記憶域要素を指定します。insertvolコマンドの実行前のターゲットの記憶域要素のインベントリ状態は、空である必要があります。lsvolコマンドを実行することで、記憶域要素が空であることを確認できます。

関連項目:

se-specプレースホルダの詳細は、se-specを参照してください

次のイベントの順序は必須です。

  1. ターゲットの記憶域要素が現在空ではない場合、extractvolまたはmovevolを使用して空にします。

  2. lsvolコマンドで、記憶域要素が空であると認識されることを確認します。確認されない場合は、inventoryコマンドを実行します。

    関連項目:

  3. ボリュームを手動で挿入します。

    この手順は必須です。insertvolコマンドは、挿入されるボリュームからバーコードを読み取る必要があり、それにはinsertvolコマンドの実行前にボリュームが存在する必要があるためです。

  4. insertvolコマンドを即時実行します。

例2-62 Oracle Secure Backupへの手動によるボリューム挿入の通知

この例では、テープ・ライブラリlib1の記憶域要素2にクリーニング・テープを挿入したことをOracle Secure Backupに通知します。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。

ob> lsvol --library lib1 --long
Inventory of library lib1:
    in    mte:           vacant
    in    1:             volume VOL000001, barcode ADE201, oid 102, 48359360 kb 
                         remaining
    in    2:             vacant
    in    3:             volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112, 
                         47773408 kb remaining, content manages reuse
    in    4:             vacant
    in    iee1:          vacant
    in    iee2:          vacant
    in    iee3:          vacant
    in    dte:           vacant
ob> insertvol --library lib1 clean --uses 0 --maxuses 3 2
ob> lsvol --library lib1 --long
Inventory of library lib1:
    in    mte:           vacant
    in    1:             volume VOL000001, barcode ADE201, oid 102, 48359360 kb 
                         remaining
    in    2:             barcode ADE203, cleaning tape: 0 uses, 3 remaining
    in    3:             volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112, 
                         47773408 kb remaining, content manages reuse
    in    4:             vacant
    in    iee1:          vacant
    in    iee2:          vacant
    in    iee3:          vacant
    in    dte:           vacant

2.48 inventory

用途

inventoryコマンドは、テープ・ライブラリのコンテンツのスキャンを開始する場合に使用します。

Oracle Secure Backupでは、テープの移動や取外しのためのテープ・ライブラリ・ドアのオープンなど、手動アクションによるテープ・ライブラリの変更は、自動的に検出されません。inventoryコマンドはそのような状況で使用してテープ・ライブラリの変更を検出します。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

inventoryコマンドを実行するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文

inventory::=

inventory [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ]
[ --force/-f ][ se-range ]

意味

--library/-L libraryname

インベントリを更新するテープ・ライブラリの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--drive/-D drivename

インベントリを更新するテープ・ライブラリのテープ・ドライブの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--force/-f

強制的にテープ・ライブラリの物理インベントリを実行します。テープ・ライブラリでは、キャッシュから読み取るのではなくすべてのテープ・ライブラリ要素を物理的にスキャンして、インベントリを更新します。

se-range

インベントリの更新を記憶域要素の範囲に制限します。記憶域要素の範囲を指定しない場合、すべての記憶域要素がインベントリの更新に含まれます。

注意:

テープ・ライブラリがInitialize Element Status with Range (指定範囲の要素ステータスの初期化)操作をサポートしていない場合は、rangeオプションは無視され、全体のInitialization Element Status (要素ステータスの初期化)操作が行われます。

記憶域要素の範囲を指定しているかどうかにかかわらず、あらゆるデータ転送要素(DTE)とインポート/エクスポート要素(IEE)がインベントリの更新に含まれます。

関連項目:

se-rangeプレースホルダの詳細は、se-rangeを参照してください

例2-63 テープ・ライブラリのインベントリの取得

この例では、テープ・ライブラリlib1のインベントリ操作を強制的に実行します。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。

ob> inventory --library lib1 --force
ob> lsvol --library lib1
Inventory of library lib1:
  * in    2:             volume VOL000001, barcode ADE201, 38919872 kb remaining
    in    iee1:          volume VOL000002, barcode ADE203, 38273920 kb remaining, lastse 1
    in    dte:           volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 38328224 kb remaining, content 
                         manages reuse, lastse 3
 
  *: in use list

例2-64 バーコード・リーダーを備えていないテープ・ライブラリのインベントリの取得

この例では、バーコード・リーダーを備えていないテープ・ライブラリのインベントリを表示します。

ライブラリlibはバーコード・リーダーを備えていません。ライブラリのインベントリ操作を強制的に実行した後で、いくつかのボリュームを記憶域要素1、2および3に手動で追加しています。lsvolコマンドを使用してライブラリ内のボリュームのリストを表示すると、次の出力が取得されます。

ob> lsvol -L lib
Inventory of library lib:
in 4: occupied
in 8: occupied
in 9: occupied
in 10: occupied

テープ・ライブラリlibでインベントリ操作を強制的に実行すると、新たに追加されたテープが記憶域要素に表示されます(次の出力を参照)。

ob> inv --force -L lib
ob> lsvol -L lib
Inventory of library lib:
in 1: occupied
in 2: occupied
in 3: occupied
in 4: occupied
in 8: occupied
in 9: occupied
in 10: occupied

2.49 labelvol

用途

labelvolコマンドは、選択したボリュームをロードし、各ボリュームボリューム・ラベルを書き込む場合に使用します。

警告:

このコマンドにより、選択されたボリューム上の既存のデータはすべて消去されます。

Oracle Secure Backupでは、ボリューム・ラベルには通常ボリュームID(たとえばlev0-0001)とボリューム・タグ(バーコード)が含まれています。この2つの属性で一意にテープを識別します。通常、Oracle Secure Backupでは、テープへの最初の書込み時にボリューム・ラベルが作成されます。次のような場合は、ボリュームに手動でラベル付けする必要があります。

  • ボリュームにはバーコードがあるが、ボリュームがバーコード・リーダーのないテープ・ライブラリにある場合。この場合は、手動でOracle Secure Backupにバーコードを通知し、ボリューム・ラベルに正しく書き込まれるようにする必要があります。

  • 特定のメディア・ファミリに使用する目的でボリュームを予約する場合。この場合、ボリュームに事前にラベル付けしておくと、その使用がメディア・ファミリに制限できます。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

使用方法

labelvolを使用して、単一のメディア・ファミリに属するテープのプールを作成することもできます。それには、下の例2-65に示すように-Xfa:<mediafamily>とともに—obtaroptオプションを使用する必要があります。

前提条件

labelvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文

labelvol::=

labelvol [ --drive/-D drivename ] [ --barcode/-b barcode ] 
[ --force/-f ] [ --obtaropt/-o obtar-option ]... [ se-range ]

意味

--drive/-D drivename

ボリュームのラベル付けに使用するテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。

--barcode/-b barcode

ボリュームのバーコードを指定します。

--force/-f

強制的にボリュームにラベル付けします。このオプションを付けてコマンドを実行すると、labelvolコマンドが機能しなくなる可能性のある条件はすべて無視されます。このオプションにより、有効なボリュームを上書きできます。また、現在、事前に必要とされているunlabelvolコマンドの実行ステップを省略して、手動による不正なバーコード・エントリを上書きできます。

--obtaropt/-o obtar-option

obtarオプションを指定します。たとえば、-Jを指定すると、デバッグ・モードが有効になり、バックアップおよびリストア記録に詳細が記述されます。obtarオプションの詳細は、obtarのオプションを参照してください。

se-range

ラベル付けするボリュームが搭載されている記憶域要素の範囲を指定します。このオプションを省略した場合は、現在指定テープ・ドライブにロードされているボリュームがラベル付けされます。se-rangeプレースホルダの詳細は、se-rangeを参照してください。

例2-65 ボリュームの手動によるラベル付け

この例では、テープ・ライブラリlib1の記憶域要素4にあるテープを、メディア・ファミリmf_incrが使用するように予約します。

ob> insertvol unlabeled --library lib1 4
ob> labelvol --drive tape1 --obtaropt -Xfam:mf_incr 4

2.50 loadvol

用途

loadvolコマンドは、指定した記憶域要素から選択したテープ・ドライブボリュームを移動する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

loadvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

構文

loadvol::=

loadvol [ --drive/-D drivename ] [ --mount/-m mode ]
[ --force/-f ] [ --req/-r ] { vol-spec | element-spec }

意味

--drive/-D drivename

ボリュームをロードするテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。

--mount/-m mode

テープ・ドライブに物理的にロードされるボリュームに対して、システムが使用できるモードを指定します。テープは、テープ・ドライブにマウントされると、指定されたアクションを実行するために適切な構成となるように、テープ・ドライブにおいて位置が設定されます。modeの有効な値は次のとおりです。

  • read

    このモードでは、ボリュームは読取り専用でマウントされます。

  • write

    このモードでは、ボリュームの最後にバックアップを追加できるように、ボリュームがマウントされます。

  • overwrite

    このモードでは、ボリュームは、テープ・デバイス上にマウントされ、ボリュームの既存のコンテンツが上書きされるようにテープの先頭に位置設定されます。このオプションを使用すると、有効なボリュームを上書きする権限を付与できます。

--force/-f

強制的にボリュームがロードされます。別のボリュームがテープ・ドライブにある場合、そのボリュームは自動的にアンロードされます。

--req/-r

ボリュームは、テープ・ドライブにロードされていない場合にのみ、ロードされます。

vol-spec

ロードするボリュームを指定します。ボリュームの指定には、ボリュームIDまたはボリューム・タイプ(unknownunlabeledcleanのいずれか)を使用します。vol-specプレースホルダの詳細は、vol-specを参照してください。

element-spec

ロードする記憶域要素の番号を指定します。se-specプレースホルダの詳細は、element-specを参照してください。

例2-66 テープ・ドライブへのボリュームのロード

この例では、テープ・ライブラリlib1の記憶域要素1からボリュームを取り、テープ・ドライブtape1にロードします。

ob>  lsvol --library lib1 --long
Inventory of library lib1:
    in    mte:           vacant
    in    1:             volume VOL000002, barcode ADE201, oid 110, 47670368 kb remaining
    in    2:             volume VOL000001, barcode ADE203, oid 102, 48319392 kb remaining
    in    3:             volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112, 47725600 kb 
                         remaining, content manages reuse
    in    4:             vacant
    in    iee1:          barcode ADE204, oid 114, 47725344 kb remaining, lastse 4
    in    iee2:          vacant
    in    iee3:          vacant
    in    dte:           vacant
ob> loadvol --drive tape1 1
ob> lsvol --drive tape1
Inventory of library lib1:
  * in    2:             volume VOL000001, barcode ADE203, 48319392 kb remaining
  * in    3:             volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 47725600 kb remaining, content 
                         manages reuse
    in    iee1:          barcode ADE204, 47725344 kb remaining, lastse 4
    in    dte:           volume VOL000002, barcode ADE201, 47670368 kb remaining, lastse 1
 
  *: in use list

2.51 logout

用途

logoutコマンドは、obtoolを終了してログイン・トークンを破棄する場合に使用します。obtoolを再起動すると、ユーザー名の入力を要求されます。

関連項目:

関連コマンドについては、その他のコマンドを参照してください

構文

logout::=

logout

例2-67 現行ユーザーの表示

この例2-44では、ログアウトを表示し、ユーザーadminとして再ログインしてから現行ユーザー情報を表示しています。

ob> logout
% obtool
Oracle Secure Backup 12.2.0.1.0
login: admin
ob> id
admin

2.52 ls

用途

lsコマンドは、Oracle Secure Backupカタログに示されているファイルシステム・オブジェクトの名前と属性をリストする場合に使用します。

Oracle Secure Backupカタログのコンテンツをリストすることは、バックアップ・イメージおよびバックアップ・イメージ・インスタンスのコンテンツをリストすることと同じです。カタログでは、各イメージが、ライブ・ファイルシステムと同じようなディレクトリ構造として表示されます。リストできるのはコンテンツがバックアップ済のディレクトリのみです。

関連項目:

関連コマンドについては、参照用コマンドを参照してください

構文

ls::=

ls [ --long/-l | --short/-s ] [ --label/-L ] [ --oneperline/-1 ] 
[ --reverse/-r ] [ --directory/-d ] [ --backup/-b ] [ --position/-p ] 
[ --inode/-i ] [ --nobackupid/-I ] [ --noheader/-H ] [ --notype/-T ] 
[ --noerrors/-E ] [ --numberformat/-n numberformat ] 
[ --viewmode/-v viewmode ] [ --ctime/-c | --mtime/-t | --utime/-u ] 
[ --nosort/-X ] [ --noescape/-B ] [ --max/-M max-entries ] 
[ --startat/-S starting-entry ] [ --host/-h hostname ]
[ --select/-s data-selector[,data-selector]... ] [--recursive/-R ]
pathname...

意味

--long/-l

長い形式でOracle Secure Backupカタログ・データが表示されます。

バックアップ・エラーがエントリ上で発生した場合、--long表示で実際のエラー・テキストが表示されます。--longオプションも--backupオプションも指定しない場合、表示名にEが追加されます。

--short/-s

短い形式でOracle Secure Backupカタログ・データが表示されます(デフォルト)。

--label/-L

Oracle Secure Backupカタログのアイテムがわかりやすくなるようにラベル付けします。例については、例2-68を参照してください。

--hostname/-h

指定したホストに属するエントリのみを表示します。

--oneperline/-1

各アイテムが別個の行になります。

--recursive/-R

特定のパスからバックアップされるすべてのエントリを表示します。これには、指定したディレクトリおよびデータ・セレクタの一部であるすべてのエントリがリストされます。

--reverse/-r

リストの順序が逆になります。

--directory/-d

Oracle Secure Backupカタログの現行ディレクトリに関する情報が表示されます。

--backup/-b

バックアップ情報が表示されます。

バックアップ・エラーがエントリ上で発生した場合、--backup表示によって個々のアーカイブ・セクション行にEが追加されます。--longオプションも--backupオプションも指定しない場合、表示名にEが追加されます。

--position/-p

--backupオプションとともに使用され、テープにおけるデータの物理位置が表示されます。

--inode/-i

コンテンツのinodeが表示されます。このオプションがサポートされるのは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ・サービスによって生成されたバックアップ・イメージ・インスタンスに対してのみです。

--nobackupid/-I

バックアップIDを非表示にします。

--noheader/-H

ヘッダー出力なしで情報が表示されます。

--notype/-T

ディレクトリを示すために/を使用しません。

--noerrors/-E

ファイルシステムのエラー・メッセージが表示されません。

--numberformat/-n numberformat

大きい数値の表示方法を指定します。numberformatプレースホルダの詳細は、numberformatを参照してください。

--viewmode viewmode

Oracle Secure Backupカタログ内のディレクトリのコンテンツを表示するモードを指定します。viewmodeの有効な値は次のとおりです。

  • exact: データ・セレクタに一致し、現在のパスに存在するディレクトリ・エントリのみが表示されます。

  • inclusive: 現在のデータ・セレクタに関係なくすべてのエントリが表示されます(デフォルト)。

  • specific: データ・セレクタに一致するすべてのエントリが表示されます。

--ctime/-c

--longも指定されている場合に、inodeの変更時間が表示されます。

--mtime/-t

--longも指定されている場合に、ファイルの変更時間が表示されます。

--utime/-u

--longも指定されている場合に、ファイルの使用された時間が表示されます。

--nosort/-X

表示のための名前のソートが行われません。

--noescape/-B

ファイル名の表示不能文字がエスケープされません。--noescapeは、アンパサンド文字(&)を含むファイル名を通常どおりに表示する場合に指定します。

--max/-M max-entries

表示するエントリの最大数を指定します。

--startat/-S starting-entry

先頭に表示するアイテムの番号を指定します。1がリストの最初のアイテムとなります。

--select/-s data-selector
操作に適用されるOracle Secure Backupカタログ・データを指定します。data-selectorプレースホルダの詳細は、「data-selector」を参照してください。
pathname

Oracle Secure Backupカタログ内でのパス名を指定します。

例2-68 ファイルに関する情報の表示

この例では、brhost2のバックアップ・データを短い形式でリストしてから次に長い形式でリストしています。

ob> set host brhost2
ob> ls
home/
ob> cd home
ob> ls
data/
ob> cd data
ob> ls
backup/
ob> cd backup
ob> ls
bin/  c_files/  tree/
ob> cd tree
ob> ls
file1  lev1a/  lev1b/
ob> ls --long file1
-rwx------ bkpadmin.g527       74      2012/03/02.09:51 file1              (4)
ob> ls --long --label --backup --position file1
Name:               file1
    Backup ID:          4
        Mode & protection:  -rwx------
        Last modified:      2012/03/02.09:51:33
        Size:                 74
    Backup ID:          4
        Backup date & time: 2012/03/03.12:13:16
        Volume ID:          VOL000002
        Volume tag:         DEV423
        File number:        11
        File section:       1
        Requested level:    0
        Client:             brhost2
        Device:             vt1
        Program version:    12.1.0.1.0
        Volume creation:    2012/03/02.10:02:27
        Position:           0000023A0009

2.53 lsbackup

用途

lsbackupコマンドは、backupコマンドで作成された各バックアップ・リクエストをリストする場合に使用します。このリクエストは、スケジューラへの配信待ちになります。

lsbackupコマンドでリストされるのは、まだ--goオプションによってスケジューラに送信されていないバックアップ・リクエストのみです。たとえば、バックアップ・リクエストを作成した場合に、--goを指定してからlsbackupを実行すると、obtoolではリクエストが表示されません。

関連項目:

関連コマンドについては、バックアップ用コマンドを参照してください

前提条件

バックアップの作成時に--privilegedオプションを指定した場合は、特権ユーザーとしてのファイルシステム・バックアップ実行(perform file system backups as privileged user)権を備えている必要があります。そうでない場合は、自分によるファイルシステム・バックアップ実行(perform file system backups as self)権を備えている必要があります。

構文

lsbackup::=

lsbackup [ --long/-l | --short/-s ] [ --noheader/-H ] [ backup-item ]...

意味

--long /-l

データが長い形式で表示されます(各ジョブのすべての属性をラベル付きで表示)。表示されるデータのタイプについては、例2-69を参照してください。このコマンドでは、デフォルトで属性のサブセットが表形式で表示されます。

--short /-s

データが短い形式で表示されます。つまり、ジョブIDのみがリストされます。

--noheader/-H

データのリスト時に列ヘッダーが表示されません。

backup-item

backupコマンドで作成されたバックアップにobtoolによって割り当てられたIDを指定します。IDは小さな整数です。

出力

表2-3で、lsbackupコマンドの出力について説明します。

表2-3 lsbackupコマンドの出力

ラベル 意味

Dataset

バックアップ・ジョブで使用されるデータセット・ファイルのユーザー指定の名前。

Media family

バックアップ・ジョブで使用されるメディア・ファミリのユーザー指定の名前。

Backup level

実行するバックアップのレベル。設定は、full1から10incrementalまたはoffsiteです。

Priority

バックアップ・ジョブの優先度レベル。0より大きな数を指定します。1が最高の優先度です。

Privileged op

設定はyesまたはnoです。

Eligible to run

バックアップ・ジョブを開始できる日付および時間。

Job expires

バックアップ・ジョブ・リクエストが期限切れになる日付および時間。

Restriction

バックアップ・ジョブの制限先となるテープ・デバイス

S/w compression

バックアップ・ジョブで使用される圧縮オプション

lsbackupでレポートされる日付が6か月より前の過去または2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/ddの書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去および2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mmの書式でレポートされます。

例2-69 長い形式でのバックアップのリスト

この例では、保留中のバックアップ・ジョブの詳細が表示されています。出力の先頭の1:は、バックアップ・アイテムIDです。

ob> lsbackup --long
1:

     Dataset: brhost2.ds
     Media family: (null)
     Backup level: full
     Priority: 10
     Privileged op: yes
     Eligible to run: 2017/01/14.21:00:00
     Job expires: 2017/01/19.21:00:00
     Restriction: any device
     Encryption: off
     Hardware encryption: if present
     Store catalog on tape: yes
     S/w compression: high

2.54 lsbkup

用途

バックアップ・ジョブで作成されるバックアップ・イメージの情報を表示します。バックアップ・ジョブが完了すると、Oracle Secure Backupは、バックアップ・イメージおよびバックアップ・イメージ・インスタンスを作成します。バックアップ・イメージには、バックアップのタイプ、作成日時、ジョブID、バックアップが作成されたホストなど、バックアップに関するメタデータが格納されます。

使用方法

各バックアップに関連付けられているバックアップ・イメージ・インスタンスは、lsbkupコマンドの--instancesオプションを使用して表示できます。

構文

lsbkup::=

lsbkup 
[--long/-l | --short/-s] [--noheader/-H]
[--type/-Y {database | filesystem}][--ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}]
[ {[--from/-f date-time] [--to/-t date-time]} | [--today/-T] ]
[--instances/-i | --contents/-C] [--duplicates/-D]
[--host/-h hostname]...
[ [--barcode/-b tag]... | [--container/-c backup-container]... |
[--uuid/-u backup-image-uuid]... | backup-image-name... ]

意味

--long/-l

各バックアップ・イメージに関連するすべての属性をバックアップ・イメージごとに複数行の情報で表示します。

--short/-s

バックアップ・イメージの名前のみを表示します。

--noheader/-H

コマンド出力のヘッダーの表示を省略します。

--type/-Y {database | filesystem}

指定したタイプのバックアップ・イメージのみを表示します。databaseは、Oracle Databaseのバックアップを表示する場合、filesystemは、ファイルシステム・バックアップの情報を表示する場合に使用します。デフォルトでは、両方のタイプのバックアップに関連付けられているバックアップ・イメージが表示されます。

--ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}

指定したバックアップ・コンテナに格納されているバックアップ・イメージを表示します。tapeは、テープ・デバイスに格納されているバックアップ・イメージを表示する場合に使用し、diskは、ディスク・プールに格納されているバックアップ・イメージを表示する場合に使用します。cloudstorageは、クラウド・ストレージ・デバイスに格納されたバックアップ・イメージを表示する場合に使用します。デフォルトでは、すべてのバックアップ・コンテナに格納されているバックアップ・イメージが表示されます。

--from/-f date-time

指定した日時以降に作成されたバックアップ・イメージを表示します。日時の指定の詳細は、date-timeを参照してください。

--to/-t <date-time>

指定した日時より前に作成されたバックアップ・イメージを表示します。日時の指定の詳細は、date-timeを参照してください。

--today/-T

今日作成されたバックアップ・イメージを表示します。

--instances/-i

バックアップ・イメージに関連付けられているすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。

--contents/-C

バックアップ・イメージのコンテンツを表示します。ファイルシステム・バックアップの場合、Oracle Secure Backupには、バックアップされるディレクトリ・パスが表示されます。RMANを使用して作成されたOracle Databaseバックアップの場合、Oracle Secure Backupには、データベースの名前、バックアップ・ピース名、およびバックアップのタイプが表示されます。

--duplicates/-D

テープに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームを表示します。複製ボリューム・コンテナには、表示に"+"が示されます。コンテナはバックアップ・イメージ・インスタンスのみに関連付けられるため、このオプションは、--instancesオプションが指定されている場合にのみ適用できます。

--host/-h hostname

指定したホストのバックアップ・イメージを表示します。

--barcode/-b tag

指定したバーコードを持つボリュームに格納されるバックアップ・イメージのみを表示します。

--container/-c backup-container

指定したコンテナ(テープ・ボリューム、ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイス)に格納されるバックアップ・イメージを表示します。backup-containerを参照してください。

注意:

lsbkupコマンドでは、次のいずれかのオプションのみを同時に使用できます。

  • --barcode--container--uuidおよびbackup-spec

  • --contentsおよび--instances

--uuid/-u backup-image-uuid

指定したUUIDのバックアップ・イメージを表示します。Oracle Secure Backupは、一意のUUIDを各バックアップ・イメージに割り当てます。

backup-image-name

詳細を表示する必要のあるバックアップ・イメージの名前を指定します。

例2-70 指定したホストのバックアップ・イメージ・インスタンスの指定

この例では、ホストbrhost2のバックアップ・イメージを表示します。また、各バックアップ・イメージに関連付けられているバックアップ・イメージ・インスタンスの詳細も表示します。

ob> lsbkup --host brhost2 --instances
      Backup Image Name        Client          Type      Created            Size
brhost2-20110926-115943        brhost2          FS  2011/09/26.04:59     62.4 MB
    Seq       Created          Expires      Encryption  Container(s)
      1  2011/09/26.04:59                   off         VOL00001 
brhost2-20110926-120953        brhost2          FS  2011/09/26.05:09     62.4 MB
    Seq       Created          Expires      Encryption  Container(s)
      1  2011/09/26.05:09                   off         VOL00002 
      1  2011/09/26.06:09 2011/09/26.16:10  off         STK.pool

例2-71 長い形式でのバックアップ・イメージの詳細の表示

この例では、バックアップ・イメージbrhost2-20110926-123218の詳細を長い形式で表示します。この出力例に示すSizeは、圧縮後のバックアップのサイズです。

ob> lsbk -l brhost2-20170422-133707
Backup image name:    brhost2-20170422-133707
    Type:                   file system
    Client:                 brhost2
    Backup level:           0
    Size:                   26.2 MB
    Uncompress size:        62.5 MB
    Backup owner:           admin
    Owner class:            admin
    Backup date and time:   2017/04/22.06:37
    Created by job:         admin/1.1
    UUID:                   631810e4-09c9-1035-a969-00163e43c05f

例2-72 バックアップ・イメージのコンテンツの表示

この例では、各バックアップ・イメージのコンテンツを表示します。ファイルシステム・バックアップの場合、バックアップされるディレクトリ・パスの名前が表示されます。RMANを使用して作成されたOracle Databaseバックアップの場合、データベースの名前、バックアップ・ピース名、およびバックアップのタイプが表示されます。

ob> lsbkup --contents
      Backup Image Name        Client          Type      Created            Size
brhost2-20110926-123218        brhost2          FS  2011/09/26.05:32     62.4 MB
    Container              File Sect      Level
    VOL000001                 1    1          0
        /oracle/work/data/backup
brhost1-20110926-123432        brhost1          DB  2011/09/26.05:34    832.0 KB
    Container              File Sect  Database  Content      Piece Name
    RMAN-DEFAULT-000001       1    1  dbu       archivelog   01mng6eq_1_1
brhost1-20110926-123500        brhost1          DB  2011/09/26.05:35      7.8 MB
    Container              File Sect  Database  Content      Piece Name
    RMAN-DEFAULT-000001       2    1  dbu       autobackup   c-20883-20110926-00
brhost1-20110926-123525        brhost1          DB  2011/09/26.05:35     82.5 MB
    Container              File Sect  Database  Content      Piece Name
    RMAN-DEFAULT-000001       3    1  dbu       full         03mng6gn_1_1

2.55 lsbu

用途

lsbuコマンドは、カタログに追加されたバックアップをリストする場合に使用します。カタログに追加されたバックアップとは、正常にまたはエラーのある状態で終了し、Oracle Secure Backupカタログにログ記録されているバックアップのことです。

lsbuコマンドでは、バックアップの日時、ボリュームIDなどがリストされます。一方、lsコマンドでは、カタログに追加されたバックアップのコンテンツがリストされます。

関連項目:

関連コマンドについては、参照用コマンドを参照してください

前提条件

lsbuコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsbu::=

lsbu [--long/-l | --short/-s] [--noheader/-H] [--reverse/-r]
[--level/-L backup-level | --maxlevel/-M backup-level]
[--inclusions/-i [--dependencies/-d] ]
[--host/-h hostname[,hostname]...] [--duplicates/-D]
[--backup/-b backup-image-name] [--buuid/u backup-image-uuid]
[--instance/-I backup-instance-name | --iuuid/U backup-instance-uuid]
[--path/-p pathname] [data-selector]...

意味

--long/-l

データを長い形式で表示します。このコマンドは、各バックアップの属性をラベル付きで表示します。デフォルトでは、属性のサブセットが表形式で表示されます。

--short/-s

データを短い形式で表示します。このコマンドではバックアップIDのみが表示されます。

--noheader/-H

列のヘッダーが表示されません。

--reverse/-r

リストの順序が逆になります。

--level/-L backup-level

バックアップ・レベル・ベースでバックアップが表示されます。backup-levelプレースホルダの詳細は、backup-levelを参照してください。

--maxlevel/-M backup-level

表示する最大バックアップ・レベルを指定します。backup-levelプレースホルダの詳細は、backup-levelを参照してください。

-inclusions/-i

set host用にバックアップされたパスが表示されます。

関連項目:

ホストを設定または再設定する方法は、setを参照してください

--dependencies/-d

リストされた各増分バックアップについて、条件バックアップへの依存性が表示されます。

--host/-h hostname

クライアントhostnameのバックアップが表示されます。

--duplicates/-D

バックアップのリスト時に、複製ボリューム上の使用可能なバックアップも表示されます。このオプションを指定しない場合、アクティブな場所または最も近い保管場所にあるボリュームのみが表示されます。

--backup/-b backup-image-name
指定したバックアップ・イメージ名のバックアップを表示します。
--buuid/u backup-image-uuid
指定したバックアップ・イメージUUIDのバックアップを表示します。
--instance/-I backup-instance-name
指定したバックアップ・イメージ・インスタンス名のバックアップを表示します。
--iuuid/U backup-instance-uuid
指定したバックアップ・イメージ・インスタンスUUIDのバックアップを表示します。
--path/-p pathname

ファイルシステム・オブジェクト・ベースでバックアップが表示されます。

data-selector

操作に適用されるOracle Secure Backupカタログ・データを指定します。

関連項目:

data-selectorプレースホルダの詳細は、data-selectorを参照してください

出力

表2-4で、lsbuコマンドの出力について説明します。

表2-4 lsbuコマンドの出力

ラベル 意味

Backup ID

バックアップ・ジョブの一意のID番号。Oracle Secure Backupによって割り当てられます。

Backup date & time

バックアップ・ジョブの開始日時。スケジューラによって割り当てられます。

Volume ID

接尾辞として順次番号が付いた一意のボリューム名。Oracle Secure Backupによって割り当てられます。

Volume tag

ボリュームのバーコード。

Current location

ボリュームの現在の場所。

File number

複数のバックアップを格納するテープで、バックアップ・ジョブが占めるファイル番号。

File section

複数のテープにわたるバックアップ・ジョブを実行する際にテープを変更する回数。

Requested level

このディレクトリに以前のバックアップ・ジョブが存在しない場合は、デフォルトで0に設定されます。Oracle Secure Backupユーザーがバックアップ・ジョブのスケジュール時に割り当てます。

Client

バックアップされたクライアント・コンピュータの名前

Device

バックアップ先のテープ・ドライブの名前

Program version

Oracle Secure Backupのバージョン。

Encryption

暗号化の有効化または無効化

Algorithm

使用された暗号化アルゴリズム

Volume creation

Oracle Secure Backupにより、バックアップ・イメージ・ファイル番号1がボリュームに書き込まれた日時。

Archive Creation アーカイブ作成の日時
Instance name バックアップ・インスタンスの名前

lsbuでレポートされる日付が6か月より前の過去または2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/ddの書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去および2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mmの書式でレポートされます。

例2-73 カタログに追加されたバックアップのリスト

この例では、カタログに追加された、ホストsales-serverのバックアップをリストしています。

ob> lsbu -l -h sales-server
Backup ID:          0
   Backup date & time: 2013/01/14.11:37:44
   Volume ID:          VOL000001
   Volume tag:         16ab82c4c4b1102a6f5000423a5a98c
   Current location:   vlib1
   File number:        2
   File section:       1
   Requested level:    0
   Client:             sales-server
   Device:             vt1
   Program version:    12.1.0.1.0
   Encryption:         on
   Algorithm:          aes192
   Volume creation:    2009/01/14.11:35:15
Backup ID:          1
   Backup date & time: 2013/01/14.11:39:09
   Volume ID:          VOL000001
   Volume tag:         16ab82c4c4b1102a6f5000423a5a98c
   Current location:   vlib1
   File number:        3
   File section:       1
   Requested level:    0
   Client:             sales-server
   Device:             vt1
   Program version:    12.1.0.1.0
   Encryption:         hardware
   Algorithm:          aes256
   Volume creation:    2013/01/14.11:35:15
Backup ID:          2
   Backup date & time: 2013/01/14.11:39:27
   Volume ID:          VOL000001
   Volume tag:         16ab82c4c4b1102a6f5000423a5a98c
   Current location:   vlib1
   File number:        4
   File section:       1
   Requested level:    0
   Client:             sales-server
   Device:             vt1
   Program version:    12.1.0.1.0
   Encryption:         off
   Volume creation:    2013/01/14.11:35:15 

例2-74 カタログに追加された、特定インスタンスのバックアップのリスト

ob> lsbu -l 3
Backup ID:          3
    Backup date & time: 2017/08/28.09:38:31
    File number:        1
    File section:       1
    Requested level:    0
    Client:             brhost2
    Device:             tape1
    Program version:    12.2.0.1.0
    Archive creation:   2017/08/28.09:38:31
    Instance name:      brhost2-20170828-163831.3
    Encryption:         off

2.56 lsbw

用途

lsbwコマンドは、バックアップ・ウィンドウをリストする場合に使用します。バックアップ・ウィンドウが存在しない場合は、次のメッセージが表示されます。

There are no backup windows.

関連項目:

関連コマンドについては、バックアップ・ウィンドウ用コマンドを参照してください

前提条件

lsbwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsbw::=

lsbw [ --short/-s ] day-specifier[,day-specifier]...   

意味

--short/-s

データを短い形式で表示します。このコマンドでは、バックアップ・ウィンドウが開いている期間の日程のみが表示されます。デフォルトでは、日程と時間帯が表示されます。

day-specifier

日に関する時間範囲を指定します。day-specifierプレースホルダの詳細は、day-specifierを参照してください。

例2-75 バックアップ・ウィンドウのリスト

この例では、例2-1で作成されたバックアップ・ウィンドウが表示されています。

ob> lsbw
weekend              08:00-20:00
weekday              00:00-08:00,20:00-24:00

2.57 lscheckpoint

用途

lscheckpointコマンドは、現行チェックポイントのアイデンティティと属性をリストする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、チェックポイント用コマンドを参照してください

前提条件

lscheckpointコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)権を備えている必要があります。

構文

lscheckpoint::=

lscheckpoint [ --short/-s | --long/-l ] [ --host/-h hostname[,hostname]... ]...
[ job-id ]...

意味

--short/-s

チェックポイントのあるジョブのIDのみを表示します。

--long/-l

エントリごとに複数の行を表示します。そこでは、各チェックポイントのユーザー可視情報がすべて記述されています。

--host/-h hostname

hostnameによって指定されたホストのチェックポイントのみをリストします。

job-id

チェックポイント情報を表示する、Oracle Secure Backupで割り当てられたジョブIDを指定します。このオプションを指定しない場合は、すべてのチェックポイントか、または--host/-hオプションで指定された名前を持つホストに対するすべてのチェックポイントが表示されます。

出力

表2-5で、lscheckpointコマンドの出力について説明します。

表2-5 lscheckpointの出力

ラベル 意味

Job ID

スケジュールされたバックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブの一意のID。Oracle Secure Backupによって割り当てられます。

Host

ホストの名前。

Operation

実行される操作のタイプ。

Checkpoint created

チェックポイントが作成された日時。

Restartable

バックアップ・ジョブを再開する機能。設定はyesまたはnoです。

Current context ID

現在アクティブなチェックポイントのID。

lscheckpointでレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/ddの書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mmの書式でレポートされます。

例2-76 チェックポイント情報のリスト

この例では、ジョブadmin/8.1のジョブ情報を表示してから、このジョブのチェックポイント情報を表示しています。

ob> lsjob --long admin/8.1
admin/8.1:
    Type:                   backup br_filer
    Level:                  full
    Family:                 (null)
    Restartable:            yes
    Scheduled time:         none
    State:                  running since 2013/45/18.17:45
    Priority:               100
    Privileged op:          no
    Run on host:            (administrative server)
    Attempts:               1
ob> lscheckpoint --long admin/8.1
Job ID:             admin/8.1
    Host:               br_filer
    Operation:          backup
    Checkpoint created: 04/18.17:48
    Restartable:        yes
    Current context ID: 18

2.58 lsclass

用途

lsclassコマンドは、Oracle Secure Backupユーザークラスの名前と属性をリストする場合に使用します。

関連項目:

前提条件

lsclassコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsclass::=

lsclass [ { --long/-l [ --abbreviate/-a ] } | --short/-s ]
 [--modself/-m {yes | no}]        [--modconfig/-M {yes | no}]
               [--backupself/-k {yes | no}]     [--backuppriv/-K {yes | no}]
               [--restself/-r {yes | no}]       [--restpriv/-R {yes | no}]
               [--listownjobs/-j {yes | no}]    [--modownjobs/-J {yes | no}]
               [--listanyjob/-y {yes | no}]     [--modanyjob/-Y {yes | no}]
               [--mailinput/-i {yes | no}]      [--mailerrors/-e {yes | no}]
               [--mailrekey/-g {yes | no}]      [--browse/-b <browserights>]
               [--querydevs/-q {yes | no}]      [--managedevs/-d {yes | no}]
               [--listownbackups/-s {yes | no}] [--modownbackups/-S {yes | no}]
               [--listanybackup/-u {yes | no}]  [--modanybackup/-U {yes | no}]
               [--orauser/-o {yes | no}]        [--orarights/-O oraclerights]
               [--fsrights/-F fsrights]        [--listconfig/-L {yes | no}]
               [--modcatalog/-c {yes | no}]
               [classname]...

意味

ここに記載されていないオプションについては、mkclassを参照してください。lsclassコマンドの場合、これらのオプションでは、指定された権限がクラスにある(yes)かない(no)かに基づいて、どのクラスをリストするかが選択されます。

--long/-l

データを長い形式で表示します。このコマンドではすべてのクラスと権限が表示されます。

--abbreviate/-a

--longオプションとともに使用して、短い説明を表示します。

--short/-s

短い形式でデータが表示されます(デフォルト)。このコマンドではクラス名のみが表示されます。

--fsrights/-F fsrights

指定した権限を持つOracle Secure Backupユーザーが、Oracleファイル・システム・バックアップにアクセスできるようにします。

出力

表2-6で、lsclassコマンドの出力について説明します。

表2-6 lsclassの出力

ラベル 意味

browse

このアクセスによるバックアップ・カタログの参照(browse backup catalogs with this access)権。値は、privilegednotdeniedpermittednamednoneです。

oracle

Oracleデータベース・バックアップへのアクセス(access Oracle backups)権。値は、ownerclassallまたはnoneです。

file system

ファイルシステム・バックアップへのアクセス(access file system backups)権: 値はownerclassallまたはnoneです。

listconfig

管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権。値は、yesまたはnoです。

modself

自分の名前およびパスワードの変更(modify own name and password)権。値は、yesまたはnoです。

modconfig

管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権。値は、yesまたはnoです。

backupself

自分によるファイルシステム・バックアップ実行(perform file system backups as self)権。値は、yesまたはnoです。

backuppriv

特権ユーザーとしてのファイルシステム・バックアップ実行(perform file system backups as privileged user)権。値は、yesまたはnoです。

listownjobs

ユーザーが所有するジョブのリスト(list any jobs owned by user)権。値は、yesまたはnoです。

modownjobs

ユーザーが所有するジョブの変更(modify any jobs owned by user)権。値は、yesまたはnoです。

restself

自分によるファイルシステム・リストア実行(perform file system restores as self)権。値は、yesまたはnoです。

restpriv

特権ユーザーとしてのファイルシステム・リストア実行(perform file system restores as privileged user)権。値は、yesまたはnoです。

mailinput

オペレータ支援をリクエストする電子メールの受信(receive email requesting operator assistance)権。値は、yesまたはnoです。

mailerrors

内部エラーを記述した電子メールの受信(receive email describing internal errors)権。値は、yesまたはnoです。

querydevs

デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)権。値は、yesまたはnoです。

managedevs

デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権。値は、yesまたはnoです。

listanyjob

所有者を問わないジョブのリスト(list any job, regardless of its owner)権。値は、yesまたはnoです。

modanyjob

所有者を問わないジョブの変更(modify any job, regardless of its owner)権。値は、yesまたはnoです。

oracleuser

Oracleデータベースのバックアップおよびリストアの実行(perform Oracle database backups and restores)権。値は、yesまたはnoです。

例2-77 クラスに関する情報の表示

この例では、readerクラスの属性をリストしています。

ob> lsclass --long --abbreviate reader
reader:
reader:
    browse:         named
    oracle:         none
    file system:    none
    listconfig:     no
    modself:        yes
    modconfig:      no
    modcatalog:     no
    backupself:     no
    backuppriv:     no
    listownjobs:    no
    modownjobs:     no
    restself:       no
    restpriv:       no
    mailinput:      no
    mailerrors:     no
    mailrekey:      no
    querydevs:      no
    managedevs:     no
    listanyjob:     no
    modanyjob:      no
    oracleuser:     no
    listownbackups: no
    modownbackups:  no
    listanybackup:  no
    modanybackup:   no

2.59 lsdaemon

用途

lsdaemonコマンドは、ホスト上で実行されているOracle Secure Backupデーモンをリストする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、デーモン用コマンドを参照してください

前提条件

lsdaemonコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsdaemon::=

lsdaemon [ --long/-l | --short/-s ] [ --all/-a ] [ --noheader/-H ]
[ --host/-h hostname[,hostname]... ] [ daemon-id ]...

意味

--long/-l

長い形式でデータがリストされます。このコマンドでは、各デーモンの属性がラベル付きで表示されます(たとえば、Listen port: 43983)。lsdaemonは、デフォルトでは、このデータを表形式で表示します。

--short/-s

デーモンの名前のみがリストされます。

--all/-a

--longと同じデータがリストされます(ただし、ラベルではなく列ヘッダー付きの表形式で表示)。このオプションはデフォルトで有効化されています。

--noheader/-H

データが--allの形式でリストされますが、列名が表示されません。

--host/-h hostname

デーモンを実行している指定ホストのデーモンのデータがリストされます。このオプションを省略した場合は、ローカル・ホストが想定されます。

daemon-id

プロセスID(PID)またはサービス名のいずれかとしてOracle Secure Backupデーモンを指定します。可能なサービス名は、observicedobscheduledobrobotdおよびobixdです。このオプションを省略した場合は、すべてのデーモンが表示されます。

出力

表2-7に、lsdaemonコマンドの出力を示します。

表2-7 lsdaemonの出力

ラベル 意味

Process ID

デーモンを実行するプロセスを識別する番号。オペレーティング・システムによって割り当てられます。

Daemon/Service

デーモンの名前。Oracle Secure Backupによって割り当てられます。

State

デーモンの状態。設定はdebugまたはnormalです。

Listen port

デーモンまたはサービスが接続をリスニングしているTCPポート。

Qualifier

Daemon/Serviceの名前を増補するテキスト文字列。

例2-78 短い形式でのデーモンのリスト

この例では、すべてのデーモンの名前をリストしています。

ob> lsdaemon --short
observiced
obixd
obscheduled

例2-79 長い形式でのデーモンのリスト

この例では、長い形式でデーモンをリストしています。

ob> lsdaemon --long
Process ID:             9418
    Daemon/Service:         observiced
    State:                  debug
    Listen port:            400
    Qualifier:              (none)
Process ID:             12652
    Daemon/Service:         obixd
    State:                  normal
    Listen port:            43983
    Qualifier:              brhost2
Process ID:             9436
    Daemon/Service:         obscheduled
    State:                  normal
    Listen port:            42130
    Qualifier:              (none)

例2-80 デフォルト形式でのデーモンのリスト

この例では、デフォルトの表形式でデーモン情報をリストしています。

ob> lsdaemon
Process  Daemon/                        Listen
     ID  Service      State               port  Qualifier
   9418  observiced   debug                400
  12652  obixd        normal             43983  brhost2
   9436  obscheduled  normal             42130

2.60 lsdev

用途

lsdevコマンドは、1つ以上の構成済デバイスの名前および属性をリストする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、デバイス用コマンドを参照してください

前提条件

lsdevコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsdev::=

lsdev [ --long/-l | --short/-s ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ]
[ --reservations/-v | --mount/-m | --description/-d | --borrowed/-b ]
[ --nocomm/-N ] [ --reserved/-r [ --me/-e ] ] [ --nohierarchy/-H ]
[ --notype/-T ] [ --geometry/-g ] [ --verbose/-V ] [--consumption/-c]
[ --attach/-a aspec ] [ --type/-t { cloudstorage| tape | library | cap | disk } ]
devicename...

意味

--long/-l

データを長い形式で表示します。このコマンドでは各デバイスの属性がラベル付きで表示されます。サンプル出力については、例2-81を参照してください。デフォルトでは、このコマンドにより、デバイスの名前、タイプおよびステータスが表示されます。

--short/-s

データを短い形式で表示します。このコマンドでは、各デバイス名が独立した行に出力されます。

--inservice/-o

Oracle Secure Backupから論理的に使用可能なデバイスのリストが表示されます。

--notinservice/-O

Oracle Secure Backupから論理的に使用不可能なデバイスのリストが表示されます。

--reservations/-v

デバイス予約データが表示されます(たとえば、デバイスを予約したコンポーネントの名前など)。デバイスの予約にはresdevコマンドが、その解除にはunresdevコマンドが使用できます。

--mount/-m

デバイスとそのマウント・ステータスのリストが表示されます。

--description/-d

詳細な説明が付いたデバイスのリストが表示されます。説明のないデバイスについては、pingdev devicenameコマンドを実行すると説明が生成されます。

--borrowed/-b

デバイスとその流用ステータスのリストが表示されます。

--nocomm/-N

デバイスとの通信が抑止されます。

--reserved/-r

現在予約されているデバイスのみがリストされます。

--me/-e

ログインしたOracle Secure Backupユーザー用に予約されているデバイスが表示されます。--reservedオプションとともに使用してください。

--nohierarchy/-H

テープ・ライブラリの場合、テープ・ライブラリに搭載されているテープ・ドライブが表示されなくなります。デフォルトでは、テープ・ライブラリを表示すると、搭載されているテープ・ドライブも表示されます。

--notype/-T

タイプ(テープ・ドライブまたはテープ・ライブラリ)を指定しないでデバイスのリストを表示します。

--geometry/-g

テープ・ライブラリの形状やその他の特性が表示されます。

このオプションを使用すると、テープ・デバイスにInquiryコマンドが送出されます。SCSI-2規格の要件にはありませんが、最新のテープ・ドライブやライブラリのほとんどはユニット・シリアル番号照会ページ(Unit Serial Number Inquiry Page)をサポートしているため、シリアル番号についてプログラムでデバイスに問い合せることができます。デバイスはそれに応じて、ベンダー、製品ID、ファームウェアのバージョンおよびシリアル番号を返します。

--verbose/-V

詳細出力を生成します(デフォルト)。各デバイスについて、デバイスのタイプ、名前およびステータスが表示されます。

--attach/-a aspec

指定されたアタッチメントを持つデバイスが表示されます。aspecプレースホルダの詳細は、aspecを参照してください。

--consumption/-c

各ディスク・プール現在使用されている領域の容量を表示します。Oracle Secure Backupでは、使用済ディスク・プール容量の比率を表すパーセント値も表示されます。

--type/-t cloudstorage | tape | library | cap | disk

指定したデバイスのタイプ(cloudstoragetapelibrarycapまたはdisk)を表示します。cap値は、ACSLSシステムにのみ適用されます。ACSLSの場合、tapeおよびcapの長い出力には、該当するacs、lsm、パネル、ID情報、アクセス・モードおよび優先度が表示されます。

devicename

属性データを表示するデバイスの名前を指定します。デバイス名の命名規則については、devicenameを参照してください。

出力

表2-8に、lsdevコマンドの出力を示します。

表2-8 lsdevの出力

ラベル 意味

Device type

デバイスのタイプ。設定は、cloudstoragetape drivelibraryまたはdiskです。

デバイス・オブジェクトがmkdev --class vtlオプションで作成されていた場合、lsdevによってリストされるデバイス・タイプには(VTL)が含まれます。

Model

製造業者モデル(ある場合)。

Serial number

製造業者シリアル番号(ある場合)。

In service

デバイスの使用適格性。設定はyesまたはnoです。

Debug mode

問題のトラブルシューティングを支援します。設定はyesまたはnoです。

Barcode reader

設定は、yesnoまたはdefaultです。

Barcodes required

設定は、yesnoまたはdefaultです。yesに設定した場合、バックアップ・ジョブを実行するにはテープにバーコードを付ける必要があります。

Auto clean

テープ・ドライブのヘッドが自動的にクリーンアップされます。設定はyesまたはnoです。個別に構成します。

Clean interval

クリーニング間の時間間隔です。

Clean using emptiest

クリーニングできる残りの回数が最も多いクリーニング・テープを使用します。設定はyesまたはnoです。

Unload required

設定はyesまたはnoです。

UUID

ハードウェアのUniversal Unique Identifier(UUID)。

Attachment #

1から開始し、2つ目以降のテープ・ドライブまたはライブラリへのアタッチメントに対しては1ずつ加算した値が設定されます。

Host

メディア・サーバーのホスト名。

Raw device

デバイス固有のファイル名。ライブラリの場合は/dev/rbl#、テープ・ドライブの場合は/dev/rbt#です。

Library

テープ・ライブラリに対するユーザー指定のOracle Secure Backup名。

DTE

テープ・ライブラリにおけるテープ・ドライブの番号。

Automount

テープ・デバイスが自動的にマウントされます。設定はyesまたはnoです。

Error rate

テープごとのエラーの最大数。これを超えるとバックアップ・ジョブが失敗します。

位置の間隔

Oracle Secure Backupではバックアップ中、テープの位置が定期的にサンプリングされます。位置の間隔とは、1KBのブロック数で表した、テープ位置をサンプリングする間隔です。可能な値は次のとおりです。

  • [undetermined]

    --descriptionオプションは指定されていないため、現在の位置の間隔をデバイスで指定する必要はありません。

  • [positioning unsupported]

    テープ・ドライブでは位置指定がサポートされていません。

  • [positioning disabled in operations policy]

    Oracle Secure Backupユーザーの操作ポリシーには、無効な位置問合せがあります。

  • 間隔(索引ポリシーから)

    Oracle Secure Backupユーザーが、指定した位置の間隔を索引ポリシーに指定しています。

  • 間隔(オブジェクトから)

    テープ・ドライブには、特定の位置の間隔がデバイス・オブジェクトに指定されています。

  • 間隔(ドライバから)

    指定した位置の間隔は、デバイス・ドライバにより指定されています。

Blocking factor

デフォルト値は128です。サーバーのオペレーティング・システムによってサポートされている値より高い値が選択されると、Oracle Secure Backupがエラーで強制終了されるため、この値は任意に変更しないでください。

Max blocking factor

Oracle Secure Backupにより最適値に設定されます。この値は変更しないでください。

Current tape

現在DTEにあるテープの元の記憶域要素と、テープに関するその他の情報。

Use list

このテープ・ドライブで使用するよう割り当てられた記憶域要素内にあるテープ

Drive usage

最初に使用されてからの、または最後にクリーニングされてからの経過時間。

Cleaning required

テープ・ドライブのクリーニングの必要性。設定はyesまたはnoです。

消費

ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスで使用される領域の容量。カッコ内の値が、使用済ディスク・プール容量の比率を表します。

領域の再利用

期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスを削除して解放できるディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスの領域の容量。

容量

ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスの合計容量。

空き領域

期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスを事前に削除することで、ディスク・プール・マネージャが保持する必要のあるディスク・プール容量の割合。

同時ジョブ

このディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスで同時に実行可能なジョブの最大数。これには、バックアップ、リストアおよびインスタンス・コピーのジョブが含まれます。

Staging ステージングが有効化どうか。
Stage rules ステージ・ルールのリスト。
User name

Oracle Cloudユーザー・アカウントの名前。このユーザー・アカウントは、定義されるアイデンティティ・ドメインに属しています。

Container Oracle Secure BackupのOracle Cloudコンテナの名前
Storage class クラウド・ストレージ・クラス(objectまたはarchive)。
Segmentsize コンテナのセグメントに指定したサイズ。(Oracle Secure Backupでは、各バックアップ・イメージを複数のセグメントに分割します。)
Streamsperjob

バックアップ・データのパラレル・アップロードのために作成されるスレッドの数。

Number of objects クラウド・コンテナ内のオブジェクトの数。(Oracle Secure Backupでは、各セグメントを単一オブジェクトとしてクラウド・コンテナに格納します。)
Bytes used クラウド・コンテナで消費された実際のバイト数。この値には、追加のメタデータ、およびカタログに追加されずconsumptionでレポートされなかった可能性があるバックアップ・データも含まれます。
Proxy

Oracle Cloudへの接続がプロキシ・サーバーを介している場合のプロキシ・サーバーURL。

Proxy user プロキシ・サーバーのユーザー名。

例2-81 ライブラリの詳細のリスト

この例では、filer_ethel_mc3という名前のテープ・ライブラリの詳細をリストしています。

ob> lsdev --long filer_ethel_mc3
filer_ethel_mc3:
    Device type:            library
    Model:                  ATL
    In service:             yes
    Debug mode:             no
    Barcode reader:         default (hardware-selected)
    Barcodes required:      no
    Auto clean:             no
    Clean interval:         (not set)
    Clean using emptiest:   no
    Unload required:        yes
    UUID:                   8249461c-585c-1027-85c6-000103e0a9fc
    Attachment 1:
        Host:               filer_ethel
        Raw device:         mc3
filer_ethel_nrst7a:
    Device type:            tape
    Model:                  Quantum
    In service:             yes
    Library:                filer_ethel_mc3
    DTE:                    1
    Automount:              yes
    Error rate:             8
    Position interval:      [undetermined]
    Debug mode:             no
    Blocking factor:        (default)
    Max blocking factor:    (default)
    Current tape:           1
    Use list:               all
    Drive usage:            none
    Cleaning required:      no
    UUID:                   82665aa4-585c-1027-85c6-000103e0a9fc
    Attachment 1:
        Host:               filer_ethel
        Raw device:         nrst7a
filer_ethel_nrst8a:
    Device type:            tape
    Model:                  Quantum
    In service:             yes
    Library:                filer_ethel_mc3
    DTE:                    2
    Automount:              yes
    Position interval:      [undetermined]
    Debug mode:             no
    Blocking factor:        (default)
    Max blocking factor:    (default)
    Current tape:           [unknown]
    Use list:               all
    Drive usage:            [not set]
    Cleaning required:      [unknown]
    UUID:                   82667cdc-585c-1027-85c6-000103e0a9fc
    Attachment 1:
        Host:               filer_ethel
        Raw device:         nrst8a

例2-82 ディスク・プールの領域消費の詳細の表示

この例では、ディスク・プールdp1でバックアップ・イメージ・インスタンスによって占有されている領域の容量を表示します。「消費」で、カッコ内のパーセント値は、ディスク・プール上で使用済になった容量の合計の比率を示しています。

ob> lsdev -l dp1
dp1:
    Device type:            disk pool
    In service:             no
    Debug mode:             no
    Capacity:               10.0 MB
    Consumption:            576.0 KB (5%)
    Reclaimable space:      576.0 KB (5%)
    Free space goal:        (system default)
    Concurrent jobs:        1
    Blocking factor:        (default)
    Max blocking factor:    (default)
    UUID:                   f712590d-97b4-4a33-86a5-8c6ba5f25655
    Staging:                no
    Stage rules:            aaaaa, bbbbb, ccccc, ddddd
    Attachment 1:
        Host:               MY-LAP
        Directory:          c:/diskpool2

例2-83 クラウド・ストレージ・デバイスの詳細のリスト

この例では、cloという名前のクラウド・ストレージ・デバイスの詳細をリストしています。

ob>  lsdev -l clo
clo:
    Device type: cloud storage
    In service: yes
    Debug mode: no
    Capacity: 400.0 GB
    Consumption: 55.5 GB (13%)
    Reclaimable space: 62.4 MB (0%)
    Free space goal: (system default)
    Concurrent jobs: 4
    Blocking factor: (default)
    Max blocking factor: (default)
    UUID: cd83d04e-7977-1035-83a5-fa163e178731
    Attachment 1:
        Host: brhost3
    Staging: no
    URL: example.storage.oraclecloud.com
    Username: jsmith@example.com
    Container: ndisk
    Storage class: object
    Identity domain: example
    Segment size: (system default)
    Streams per job: (system default)
    Number of objects: 8478
    Bytes used: 55.9 GB

2.61 lsds

用途

lsdsコマンドは、データセット・ファイルデータセット・ディレクトリの名前をリストする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、データセット用コマンドを参照してください

前提条件

lsdsコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsds::=

lsds [ --long/l | --short/-s ] [ --recursive/-r ] [ dataset-dir-name ]

意味

--long/-l

データが長い形式で、すなわち、「Top level dataset directory:」というラベルを付けて表示されます。サンプル出力については、例2-84を参照してください。このオプションはデフォルトです。

--short/-s

データが短い形式で、すなわち、「Top level dataset directory:」というラベルを付けずに表示されます。

--recursive/-r

指定ディレクトリの下位にあるディレクトリおよびデータセット・ファイルを再帰的に表示します。

dataset-dir-name

mkdsまたはrendsで割り当てられたデータセット・ディレクトリの名前を指定します。dataset-dir-nameプレースホルダの詳細は、dataset-dir-nameを参照してください。

例2-84 データセット・ディレクトリのコンテンツの表示

この例では、データセット・ディレクトリ・ツリーのルートに移動し、パスを表示してからディレクトリのコンテンツを表示しています。

ob> cdds /
ob> pwdds
/ (top level dataset directory)
ob> lsds
Top level dataset directory:
mydatasets/
tbrset/
admin_domain.ds
basicsummary.ds

2.62 lsdup

用途

lsdupコマンドは、複製ポリシーに関する情報をリストする場合に使用します。

前提条件

lsdupコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsdup::=

lsdup [ --short/-s | --long/-l ] [ policyname ]...

意味

--short/-s

複製ポリシーの情報が短い形式で表示されます。

--long/-l

複製ポリシーの情報が長い形式で表示されます。

policyname

複製ポリシーの名前を指定します。

例2-85 複製ポリシーの情報のリスト

この例では、例3-11で作成した複製ポリシーvoldup1の詳細をリストします。

ob> lsdup
voldup1    
ob> lsdup --long voldup1
voldup1:	
    Migrate:                no
    Trigger:                firstwrite : forever
    Restriction 1:          @brhost3
    Rule 1:                 RMAN-DEFAULT : 2
    UUID:                   db4bfd64-18af-1031-b040-00163e527899

2.63 lsdw

用途

lsdwコマンドは、複製ウィンドウをリストする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、複製ウィンドウ用コマンドを参照してください

前提条件

lsdwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsdw::=

lsdw [ --short/-s ] day-specifier[,day-specifier]...

意味

--short/-s

複製ウィンドウの情報が短い形式で表示されます。

2.64 lsfs

用途

lsfsコマンドは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)でアクセスされるネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイス上のファイルシステムをリストする場合に使用できます。

前提条件

lsfsコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)権を備えている必要があります。

構文

lsfs::=

lsfs [ --short/-s | --long/-l ] [ --noheader/-H ]
[ --host/-h hostname[,hostname]... ]
[ --logical/-L | --physical/-P ] [ filesystem-name ]...

意味

--short/-s

短い形式でファイルシステムのデータが表示されます。

--long/-l

長い形式でファイルシステムのデータが表示されます。

--noheader/-H

ヘッダーの表示が抑止されます。

--host/-h hostname

ファイルシステムのあるホストの名前を指定します。

--logical/-L

filesystem-nameが論理ボリューム名であることを示します。

--physical/-P

filesystem-nameが物理ボリューム名であることを示します。

filesystem-name

ホスト上にあるファイルシステムの名前を指定します。

出力

表2-9で、lsfsコマンドの出力形式について説明します。

表2-9 lsfsの出力

意味

File-system type

ファイルシステムのタイプ

File-system status

ファイルシステムのステータス。設定はonlineまたはofflineです。

Logical volume

オペレーティング・システムで定義したディスク・ボリュームまたはパーティション。

Total space

論理ボリュームの容量。

Used space

使用済ディスク領域の量。

Total inodes

inodeの数。

Used inodes

使用済inodeの数。

例2-86 NDMPホスト上のファイルシステムのリスト

例2-86では、NDMPアクセス・ホストbr_filer上のファイルシステムを表示しています。

ob> lshost
br_filer         client                            (via NDMP) in service 
brhost2          client                            (via OB)   in service 
brhost3          mediaserver,client                (via OB)   in service 
osbsvr1          admin,mediaserver,client          (via OB)   in service 
ob> lsfs --host br_filer --long
/vol/vol0:
    File system type:       WAFL
    File system status:     online
    Total space:                104.5 GB
    Used space:                  71.8 GB
    Available space:             32.7 GB
    Total inodes:             11,164,856
    Used inodes:               4,846,130
ob> lsfs --host br_filer --short
/vol/vol0
ob> lsfs --host br_filer
FS Type  FS Status  Logical Volume     Total Size    Used Size  % Full
WAFL     online     /vol/vol0            104.5 GB      71.8 GB    68.7

2.65 lshost

用途

lshostコマンドは、1つ以上の構成済ホストの名前および属性を表示する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、ホスト用コマンドを参照してください

前提条件

lshostコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lshost::=

lshost [ --long/-l | --short/-s ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ]
 [ --unauthenticated/-U ] [ --noroles/-R ] [ --roles/-r role[,role]... 
[ {--admin/-A | hostname} ]...

意味

--long/-l

ホスト・データが長い形式で表示されます(すべての属性をラベル付きで表示)。デフォルトでは、これらの属性のサブセットが表形式で表示されます。

--short/-s

ホスト・データが短い形式で表示されます。すなわち、ホスト名のみが表示されます。

--inservice/-o

Oracle Secure Backupから論理的に使用可能なホストがリストされます。

--notinservice/-O

Oracle Secure Backupから論理的に使用不可能なホストがリストされます。

--unauthenticated/-U
管理ホストによって認証されていないホストをリストします。

--unauthenticatedパラメータを--inserviceおよび--notinserviceパラメータとともに使用することはできません。

--noroles/-R

ロール情報の表示が抑止されます。

--roles/-r role

指定されたロールを持つホストがリストされます。roleプレースホルダの詳細は、roleを参照してください。

--admin/-A |hostname

データをリストする対象のホスト・コンピュータの名前を指定します。

出力

表2-10で、lshostコマンドの出力について説明します。

表2-10 lshostの出力

ラベル 意味

Access mode

設定はOBまたはNDMPNDMPは、Oracle Secure Backupクライアントとメディア・サーバーのアクセス・モードとして使用できます。管理サーバーのアクセス・モードとして使用できるのは、OBのみです。

OBは、ホスト(UNIX、LinuxまたはWindowsコンピュータ)にOracle Secure Backupがインストールされており、ホストがOracle Secure Backupの内部通信プロトコルを使用して通信しているということを示します。

NDMPは、ホスト(ファイラ/ネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイスなど)にOracle Secure Backupがインストールされておらず、ホストがネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)を使用して通信しているということを示します。

IP names

ホスト・コンピュータのIPアドレスを示します。

Algorithm

使用された暗号化アルゴリズムを示します。

Encryption policy

暗号が必須か、可能かを示します。requiredに設定すると、このホストに対するバックアップはすべて暗号化されます。allowedに設定すると、暗号化はグローバル暗号化ポリシーおよびバックアップ・ジョブ固有の暗号化設定によって決まります。デフォルトは、requiredです。

Rekey frequency

キーが生成される頻度を示します。

Key type

暗号化キーが生成される方法を示します。

In service

ホストの使用適格性。設定はyesまたはnoです。

Roles

ロールのタイプ。設定は、clientadminまたはmedia serverです。

Trusted host

信頼できるホストかどうかを指定します。

信頼できるホストの詳細は、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

Any network

Oracle Secure Backupデーモンにより、任意のネットワーク・インタフェースからの接続がリスニングされ、受け入れられるかどうかを指定します。設定は、defaultyesまたはnoです。

Certificate key size

このホストのアイデンティティ証明書で使用する公開鍵/秘密鍵のペアのサイズをビット単位で指定します。

UUID

Oracle Secure Backupによって割り当てられたUniversal Unique Identifierです。

NDMP port

NDMPサーバー上でNDMP用に使用されるTCPポート番号を指定する(portを参照)

NDMP user name

NDMPサーバーに対するOracle Secure Backupの認証に使用される名前を指定する(usernameを参照)

NDMP password

NDMPサーバーに対するOracle Secure Backupの認証に使用されるパスワードを指定する(passwordを参照)

NDMP backup type

NDMPサーバーのデフォルトのバックアップ・タイプを指定する(backuptypeを参照)

NDMP protocol version

NDMPサーバーのNDMPプロトコルのバージョンを指定する(protocolversionを参照)

NDMP auth type

Oracle Secure Backup NDMPクライアントがNDMPサーバーに対して自身を認証する手段を指定する(authenticationtypeを参照)

S/w compression

このOracle Secure Backupクライアント(ジョブ・レベルで設定されていない)のすべてのファイルシステム・バックアップで使用される圧縮オプションを指定します

例2-87 ホスト情報の表示

この例では、短い形式ですべてのホストに関する情報を表示してから、長い形式でbrhost2に関する情報を表示しています。

ob> lshost
brhost2          client                            (via OB)   in service
brhost3          mediaserver,client                (via OB)   in service
br_filer         client                            (via NDMP) in service
osbsvr1          admin,mediaserver,client          (via OB)   in service

ob> lsh -l brhost2
brhost2:
    Access mode:             OB
    IP names:                126.1.1.2
    Disable RDS:             not set (system default)
    TCP/IP buffer size:      not set (global policy)
    S/w compression:         (not set)
    Algorithm:               aes192
    Encryption policy:       allowed
    Rekey frequency:         1 month (system default)
    Key type:                transparent
    In service:              yes
    Roles:                   client
    Trusted host:            no
    Certificate key size:    3072
    UUID:                    c8d15fd2-2ee3-1035-a955-00163e43c05f

2.66 lsinstance

用途

lsinstanceコマンドは、バックアップ・イメージ・インスタンスの情報を表示する場合に使用します。

構文

lsinstance::=

lsinstance 
[--long/-l | --short/-s] [--noheader/-H] [--sections/-S]
[--type/-Y {database | filesystem}] [--ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}]
[ {[--from/-f date-time] [--to/-t date-time]} | [--today/-T] ]
[--duplicates/-D] [--expired/-e] [--host/-h hostname]...
[ [--barcode/-b tag]... | [--container/-c backup-container]... |
[--uuid/-u backup-instance-uuid]... | backup-instance-name... ]

意味

ここに記載されていないオプションについては、cpinstanceを参照してください。

--long/-l

各バックアップ・イメージ・インスタンスに関するすべての属性が表示されるように指定します。

--short/-s

バックアップ・イメージ・インスタンスの名前のみを表示します。

--noheader/-H

コマンド出力のヘッダーの表示を省略します。

--sections/-S

バックアップ・イメージ・インスタンスに対応するデータを格納するのに使用されるバックアップ・セクションを表示します。

--type/-Y {database | filesystem}

指定したタイプにバックアップ・イメージ・インスタンスの表示を制限します。databaseは、Oracle Databaseジョブ用作成されるバックアップ・イメージ・インスタンスに使用します。filesystemは、ファイルシステム・バックアップ用作成されるバックアップ・イメージ・インスタンスに使用します。

--ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}

指定したタイプのバックアップ・コンテナに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。tapeは、テープに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用します。diskは、ディスク・プールに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスの詳細を表示する場合に使用します。cloudstorageは、クラウド・ストレージ・デバイスに格納されたバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用します。

--from/-f date-time

指定した日時以降に作成されたバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。date-timeプレースホルダの詳細は、date-timeを参照してください。

--today/-T

今日作成されたバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。

--duplicates/-D

テープに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームを表示します。複製ボリューム・コンテナには、コマンド出力に"+"が示されます。

--expired/-e

期限切れのすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。

--host/-h hostname

指定したホストのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。

--barcode/-b

指定したバーコードを持つボリュームに格納されるバックアップ・イメージ・インスタンスのみを表示します。

注意:

lsinstanceコマンドには、--barcode--container--uuidおよびinstance-specのいずれかのオプションを使用できます。

例2-88 バックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームのリスト

この例では、バックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームを表示します。各インスタンスの詳細には、作成時刻およびバックアップ・イメージ・インスタンスが格納されているバックアップ・コンテナが含まれます。

ob> lsinstance --duplicates
        Instance Name                 Created       Container(s)
brhost2-20121116-145737.1         2012/11/16.06:57  VOL000001
brhost2-20121116-145901.1         2012/11/16.06:59  mf1-000001,mf1-dup-000001+,
                                                    mf1-000002,mf1-dup-000002+,

例2-89 長い形式でのバックアップ・イメージ・インスタンスの詳細の表示

この例では、バックアップ・イメージ・インスタンスbrhost2-20120503-163309.1の詳細を長い形式で表示します。

ob> lsinstance --long brhost2-20120503-163309.1
Instance name:    brhost2-20120503-163309.1
    Type:                   file system
    Client:                 brhost2
    Backup level:           0
    Container:              pool
    Encryption:             off
    Created:                2012/05/03.09:33
    Expires:                2012/05/03.09:34
    Created by job:         admin/2.1
    UUID:                   4b194612-77a6-102f-b437-00163e3e5439

例2-90 バックアップ・イメージ・インスタンスのバックアップ・セクションの表示

次の例では、バックアップ・イメージ・インスタンスbrhost2-20130329-123910.1に関連付けられているバックアップ・セクションを表示します。

ob> lsinstance --sections --long brhost2-20130329-123910.1
Instance name:    brhost2-20130329-123910.1
    Type:                   file system
    Client:                 brhost2
    Backup level:           0
    Container:              spantape-2-000001 (3bf4b0347ad6103bcac00163e309d9f)
                            spantape-2-000002 (3c4f18127ad61038ebd00163e309d9f)
                            spantape-2-000003 (3ca975967ad6103ae8b00163e309d9f)
    Encryption:             off
    Created:                2013/03/29.05:39
    Created by job:         admin/9.1
    UUID:                   4147ca4e-7ad6-1030-b076-00163e309d9f
    Backup Section OID:     107
        File:                   1
        Section:                1
        Size:                   1.1 MB
        UUID:                   4147ca62-7ad6-1030-b076-00163e309d9f
    Backup Section OID:     108
        File:                   1
        Section:                2
        Size:                   1.1 MB
        UUID:                   476e32aa-7ad6-1030-b076-00163e309d9f
    Backup Section OID:     109
        File:                   1
        Section:                3
        Size:                   6.0 MB
        UUID:                   4a728762-7ad6-1030-b076-00163e309d9f

例2-91 長い形式でのステージング情報の表示

この例では、copyfromstageジョブによってインスタンスが作成された場合に表示されるStage stateフィールドとStage ruleフィールドを表示しています。このジョブは、ステージングが有効な別のディスク・プール・デバイスにインスタンスをコピーし、そのデバイスでステージングを再度使用してインスタンスを別のデバイスにコピーしています。

ob> lsinstance --long
Instance name:              brhost2-20151015-170355.1
    Type:                   file system
    Client:                 brhost2
    Backup level:           0
    Container:              pool1
    Encryption:             off
    Created:                2015/10/15.10:03
    Expires:                2015/10/15.10:03
    Stage state:            stage-complete
    Stage rule:             mystagingrule
    Created by job:         admin/3.1
UUID:                   5177a230-55c7-1033-a532-00163e566d4e
ob>

Stage ruleフィールドには、インスタンスが作成されるステージ・ルールの名前が表示されています。このフィールドが表示されるのは、インスタンスがcopyfromstageジョブによって作成された場合のみです。

Stage state行は、状態がstage-in-progressまたはstage-completeのディスク・プール・デバイスのインスタンスの場合に表示されます。この行は、状態がnot-stagedのインスタンスでは表示されません。

2.67 lsjob

用途

lsjobコマンドは、次の種類のスケジュール済ジョブのステータスを取得する場合に使用します。

  • バックアップ

  • リストア

  • 複製

  • スキャン制御

  • メディア移動

  • インスタンスのコピー

表示するジョブを、日付、ステータスおよび表示の詳細度別に選択できます。各ジョブには、ログインしたOracle Secure Backupユーザーのユーザー名、スラッシュおよび一意の数値IDで構成されるIDが割り当てられます。ジョブIDの例は、admin/15のようになります。

lsjobコマンドでは、アクティブなジョブおよび保留中のジョブがすべて、1行に1ジョブで表示されます(次を参照)。

ob> lsj -A
Job-ID      Sched time   Contents                       State
admin/1     none         dataset tbrset/entire_backup   completed successfully at 2010/08/17.07:57
admin/1.1   none         backup brhost2                 completed successfully at 2010/08/17.07:57
admin/2     none         restore 1 item to brhost2      completed successfully at 2010/08/17.07:58

関連項目:

関連コマンドについては、ジョブ用コマンドを参照してください

前提条件

別のユーザーのジョブをリストするには、所有者を問わないジョブのリスト(list any job, regardless of its owner)権を備えている必要があります。自身のジョブをリストするには、ユーザーが所有するジョブのリスト(list any jobs owned by user)権を備えている必要があります。

構文

lsjob::=

lsjob 
[ --active/-a ][ --complete/-c ][ --pending/-p ]
[ --inputrequest/-i ][ --all/-A ]
[ { [ --from/-f date-time ] [ --to/-t date-time ] } |
  [ --today/-T ] ] 
[ --timescheduled/-e ][ --type/-Y job-type[,job-type]...]...
[ --host/-h hostname ][ --dataset/-D dataset-name ]
[ --piecename/-E piecename[,piecename]... ]
[ --dbname/-d dbname[,dbname]... ][ --dbid/-I dbid[,dbid]... ]
[ --system/-y | { --username/-u username } | --me/-m ]
[ --superseded/-S ] [ --subjobs/-j | --primary/-P ]
[ { --short/-s [ --oneperline/-1 ] } | --long/-l ] 
[ --noheader/-H ] [ --results/-r ] [ --progress/-o ] [ --requires/-R ]
[ --times/-C ] [ --log/-L ] [ --catalog/-G ]
job-id...

意味

次のオプションを使用して、表示するジョブを選択します。状態を使用するオプションを指定しなかった場合は、obtoolにより、アクティブなジョブおよび保留中のジョブのみが表示されます。追加式のオプションが複数あります。

状態を使用したジョブ・オプション

このオプションを使用して、ステータス別にジョブをフィルタ処理します。実例は例2-92を参照してください。

--active/-a

アクティブ・ジョブ、すなわち、現在処理されているジョブが表示されます。デフォルトではlsjobコマンドにより、アクティブなジョブと保留中のジョブが表示されます。

--complete/-c

正常終了または異常終了したジョブが表示されます。

--pending/-p

保留中のジョブ、すなわち、実行されておらず将来処理されるようにスケジュールされているジョブが表示されます。デフォルトではlsjobコマンドにより、アクティブなジョブと保留中のジョブが表示されます。

--inputrequest/-i

現在、入力をリクエストしているジョブが表示されます。ジョブが入力を要求するのは、たとえば、スタンドアロンのテープ・ドライブを使用しながらマルチボリュームのボリューム・セットからバックアップをリストアしようとする場合や、リストア操作に必要なボリュームテープ・ライブラリにない場合です。

--all/-A

すべての状態のジョブが表示されます。

job-id

ステータスを取得するスケジュール済バックアップおよびリストア・ジョブのジョブIDを指定します。

時間を使用したジョブ・オプション

次のオプションを使用して、ジョブの状態が更新された時期かまたはジョブが実行されるようにスケジュールされていた時期によって、ジョブをフィルタ処理します。実例は例2-93を参照してください。

--from/-f date-time

date-time以降に状態が更新されたジョブのみが表示されます。たとえば、昨日保留中からアクティブに更新されたジョブが表示されます。date-timeプレースホルダの詳細は、date-timeを参照してください。

--to/-t date-time

date-time以前に状態が更新されたジョブのみが表示されます。たとえば、昨日以前に保留中からアクティブに更新されたジョブが表示されます。date-timeプレースホルダの詳細は、date-timeを参照してください。

--today/-T

今日状態が更新されたジョブのみが表示されます。

--timescheduled/-e

選択基準としてジョブ変更時間ではなくスケジュール時間が使用されます。date-timeの範囲を選択するには、--todayまたは--fromを使用します。どちらのオプションも指定しない場合は、date-timeの範囲には制限が適用されません。

タイプ/ホスト名/データセットを使用したジョブ・オプション

次のオプションを使用して、ジョブ・タイプ、ホスト名またはデータセットIDによってジョブをフィルタ処理します。実例は例2-94を参照してください。

--type/-Y job-type[,job-type]

指定されたタイプのジョブ・エントリのみが表示されます。デフォルトでは、すべてのタイプが表示されます。job-typeプレースホルダの詳細は、job-typeを参照してください。

--host/-h hostname

指定されたホストに関連したジョブ・エントリのみが表示されます。

--dataset/-D dataset

指定されたデータセット・ファイルに関連したジョブ・エントリのみが表示されます。データセット・ファイル情報を表示するには、lsdsコマンドを実行します。

注意:

--dataset--hostのオプションをどちらも指定した場合、lsjobコマンドの出力はNULLになります。その理由は、--datasetのみを指定して実行したlsjobはホスト情報を示さず、一方--hostのみを指定して実行したlsjobはデータセット情報を示さないからです。

ユーザー名を使用したジョブ・オプション

次のオプションを使用して、ジョブを開始者によってフィルタ処理します。実例は例2-95を参照してください。

--system/-y

Oracle Secure Backupによってスケジュールされたジョブが表示されます。

--username/-u username

usernameが所有者であるジョブが表示されます。すべてのOracle Secure Backupユーザーを表示するには、lsuserコマンドを実行します。

--me/-m

現在ログインしているOracle Secure Backupユーザーが所有者となっているジョブが表示されます。現行のOracle Secure Backupユーザーを表示するには、idコマンドを実行します。

その他のジョブ・オプション

次のオプションを使用して、その他の基準によってジョブをフィルタ処理します。

--superseded/-S

実行される前に無効にされたジョブが表示されます。

最初のジョブを実行する機会があった後に同じジョブがスケジュールされていると、最初のジョブは無効になります。たとえば、毎晩午後9時に増分バックアップをスケジュールしているとします。水曜日の朝になって、火曜日の夜のバックアップが、テープ・ライブラリに使用可能なテープがなかったために実行されていなかったことがわかります。この場合、水曜日にスケジュールされている増分バックアップが前の晩のバックアップに優先します。

--subjobs/-j

選択されたジョブに下位ジョブが含まれていれば表示されます(デフォルト)。たとえば、lsjob --primaryにより、sbt/25のみでなく、sbt/25.1sbt/25.2およびsbt/25.3も表示されます。

--primary/-P

各プライマリ・ジョブのみが表示されます。たとえば、lsjob --primaryにより、sbt/25.1sbt/25.2およびsbt/25.3ではなく、sbt/25が表示されます。

形式制御ジョブ・オプション

次のオプションを使用して、ジョブ情報の表示を制御します。実例は例2-96を参照してください。

--short/-s

ジョブIDのみが表示されます。

--long/-l

列形式においてではなくラベル付きで情報が表示されます。

--noheader/-H

列ヘッダーが表示されません。

--oneperline/-1

--shortオプションとともに使用して、1行に1つのジョブIDを表示します。

コンテンツ・レベルのジョブ・オプション

次のオプションを使用して、含まれているコンテンツの量によってジョブをフィルタ処理します。実例は例2-97を参照してください。

--results/-r

--completedオプションと組み合せて使用して、完了したジョブの結果を表示します。たとえば、結果は次のようになります。

saved 3.4 MB to VOL000003 (tag ADE202), file 12
ok:   /home
--progress/-o

--activeオプションと組み合せて使用して、アクティブなジョブの進捗を表示します。たとえば、進捗は次のようになります。

processed 3.1Mb, 42 files

完了したジョブの進捗情報は表示されません。--progressオプションはアクティブなジョブにのみ適用されるからです。

--requires/-R

各ジョブの実行に必要なリソースが表示されます。たとえば、どのようなデバイスを使用しても実行できるジョブは、「必要なデバイスは任意です」と表示されます。

--times/-C

各ジョブの関連する時間がすべて表示されます。ジョブの時間の例を次に示します。

introduced 2013/03/21.16:59, earliest exec 03/23.00:00, last update
2013/03/21.16:59, expires never
--log/-L

各ジョブのログが表示されます。ログには、ジョブの作成時間、ジョブがディスパッチされたホスト、ジョブの完了時間などのデータが表示されます。

--catalog/-G

カタログ・リカバリ・バックアップに関する詳細情報が表示されます。また、Oracle Secure Backupではカタログ・バックアップ障害がないかチェックし、検出された場合は管理者への電子メールを生成します。

出力

表2-11で、lsjobコマンドの出力について説明します。

表2-11 lsjobの出力

ラベル 意味

Job ID

スケジュールされたバックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブに割り当てられた、一意のOracle Secure Backup ID。

Type

ジョブのタイプ。詳細は、job-typeを参照してください。

Level

バックアップ・レベルを指定します。デフォルトのレベルは0(ゼロ)です。詳細は、backup-levelを参照してください。

Family

ジョブに使用するメディア・ファミリを指定します。

Encryption

Oracle Secure Backupによって暗号化されたバックアップではon

ユーザー指定の1回かぎりのパスフレーズを使用して、Oracle Secure Backupによって暗号化されたバックアップではtransient

ホストで必要な暗号化設定を上書きする、暗号化されなかったオンデマンド・バックアップではforcedoff

暗号化されていないバックアップではoff

暗号化対応テープ・ドライブによって暗号化されたバックアップではhardware

暗号化対応テープ・ドライブによって暗号化された一時バックアップではtransient_hardware

Recovery Manager(RMAN)によって暗号化されたバックアップではRMAN

まだ完了していないRMANバックアップ・ジョブの場合、このフィールドにはawaiting job completionと表示されます。RMANバックアップが完了して初めて、このフィールドにバックアップの暗号化状態が表示されます。

バックアップの暗号化の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。

Scheduled time

ジョブの開始がスケジュールされた時間。

目次

使用されたデータセットまたはバックアップされたホスト。

State

ジョブの状態。設定は、processedpendingcompleted successfullyfailedまたはwaiting for input since date-timestampです。

注意: waiting for input since date-timestamp状態は、ジョブが実行されたものの、現在ブロックされ、ユーザーの入力待ち状態であることを示します。この入力はrpyjobを使用して供給できます。

Priority

ジョブの優先度レベル。1が最も高い優先度です。

Privileged op

ジョブに対する管理者権限の必要有無。

Run on host

ジョブが実行されるホスト。

Attempts

Oracle Secure Backupによりジョブの実行が試行される回数。

S/w compression Status

圧縮設定に基づいてこのジョブで考慮されるS/w圧縮オプションが表示されます。

例2-92 状態によるジョブのフィルタ処理

この例では、完了状態のジョブを表示しています。

ob> lsjob --complete
Job ID     Sched time  Contents                          State
---------- ----------- --------------------------------- ------------------------------------------
admin/1    none        dataset tbrset/entire_backup      completed successfully at 2013/02/13.10:11
admin/1.1  none        backup brhost2                    completed successfully at 2013/02/13.10:11
admin/2    none        restore 1 item to brhost2         completed successfully at 2013/02/13.10:11
sbt/1      none        database tstvw1 (dbid=1586108579) completed successfully at 2013/02/13.10:15
sbt/1.1    none        archivelog backup                 completed successfully at 2013/02/13.10:15
sbt/2      none        database tstvw1 (dbid=1586108579) completed successfully at 2013/02/13.10:16
sbt/2.1    none        controlfile autobackup            completed successfully at 2013/02/13.10:16
sbt/3      none        database tstvw1 (dbid=1586108579) completed successfully at 2013/02/13.10:16 
sbt/3.1    none        datafile backup                   completed successfully at 2013/02/13.10:16
sbt/4      none        database tstvw1 (dbid=1586108579) completed successfully at 2013/02/13.10:17
sbt/4.1    none        restore piece '03ik5p7p_1_1'      completed successfully at 2013/02/13.10:17

例2-93 時間によるジョブのフィルタ処理

この例では、今日のみアクティブなジョブおよび保留中のジョブを表示しています。

ob> lsjob --today
Job ID           Sched time  Contents                       State
---------------- ----------- ------------------------------ -----------------------------------
5                06/13.04:00 dataset datadir.ds             processed; host backup(s) scheduled

例2-94 ホストによるジョブのフィルタ処理

この例では、ホストbrhost2で実行されている、すべての状態のジョブを表示しています。

ob> lsjob --all --short --oneperline --host brhost2
admin/1.1
admin/2

例2-95 ユーザーによるジョブのフィルタ処理

この例では、Oracle Secure Backupユーザーsbtが所有者である、アクティブおよび保留中のジョブを表示しています。

ob> lsjob --user sbt
Job ID           Sched time  Contents                       State
---------------- ----------- ------------------------------ ---------------------
admin/13         06/23.00:00 dataset fullbackup.ds          future work

例2-96 長い形式でのジョブ・データの表示

この例では、アクティブなジョブおよび保留中のジョブを長い形式で表示しています。「作成者」ユーザー・プロパティには「privileged」と表示され、これが--userオプションに含まれるオンデマンド・ジョブであることを示します。

ob> lsjob --long
5:
    Type:                   datadir.ds
    Level:                  full
    Family:                 full
    Encryption:             on
    Created by user:        privileged
    Scheduled time:         06/13.04:00
    State:                  processed; host backup(s) scheduled
    Priority:               5
    Privileged op:          no
    Run on host:            (administrative server)
    Attempts:               1

例2-97 すべての時間関連データの表示

この例では、アクティブなジョブおよび保留中のジョブの時間関連データをすべて表示しています。

ob> lsjob --times
Job ID           Sched time  Contents                       State
---------------- ----------- ------------------------------ ----------------------
5                06/13.04:00 dataset datadir.ds             processed; host backup(s) scheduled
    introduced 2013/02/13.13:37, earliest exec 06/13.04:00, last update 
    2013/02/13.13:37, expires 2013/03/13.04:00

例2-98 長い形式でのサブジョブ・データの表示

この例では、サブジョブの一部として表示されるすべての主要フィールドを長い形式で表示しています。

ob> lsjob --long admin/4.1
admin/4.1:
    Type:                     backup brhost2
    Level:                    full
    Backup name format:       (system default)
    Family:                   (null)
    Encryption:               off
    Disable h/w encryption:   no
    Store catalog on media:   yes
    S/w compression:          low
    Scheduled time:           none
    State:                    completed successfully at 2017/06/09.00:10
    Priority:                 100
    Privileged op:            no
    Run on host:              brhost3
    Attempts:                 1

2.68 lsloc

用途

lslocコマンドは、管理ドメイン内のすべての場所に関する情報を表示する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、場所用コマンドを参照してください

前提条件

lsmfコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsloc::=

lsloc [ --short/-s | --long/-l ] location-name [ location-name ]...

意味

--short/-s

データを短い形式で表示します。このオプションでは、場所名のみが表示されます。

--long/-l

データを長い形式で表示します。

location-name

リストする場所の名前を指定します。location-nameを指定しない場合は、すべての場所が表示されます。

2.69 lsmf

用途

lsmfコマンドは、メディア・ファミリに関する情報を表示する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、メディア・ファミリ用コマンドを参照してください

前提条件

lsmfコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsmf::=

lsmf [ --long/-l | --short/-s ] [ media-family-name ]...

意味

--long/-l

データを長い形式で表示します。このオプションにより、すべてのメディア・ファミリ属性がラベル付きで表示されます。lsmfコマンドのデフォルトでは、各メディア・ファミリの名前およびタイプが表示されます。

--short/-s

データを短い形式で表示します。このオプションでは、メディア・ファミリ名のみが表示されます。

media-family-name

リストするメディア・ファミリの名前を指定します。media-family-nameを指定しなかった場合は、すべてのメディア・ファミリが表示されます。

出力

表2-12に、lsmfコマンドの出力を示します。

表2-12 lsmfの出力

ラベル 意味

Write window

ボリューム・セットへの書込みが許可されている時間の長さを示します。

Keep volume set

Write Windowの時間に追加される、ボリューム・セットが失効するまでの時間。デフォルトはneverです。

Appendable

このボリュームが追加可能であることを示す。設定はyesまたはnoです。

Volume ID used

ボリュームID。設定は、system defaultunique to this media familysame as for media fam < >またはfrom file < >です。

Comment

このメディア・ファミリに対するユーザー指定の説明(オプション)。

例2-99 メディア・ファミリ情報のリスト

例2-99では、長い形式のメディア・ファミリ・データが表示されています。

ob> lsmf --long
RMAN-DEFAULT:
    Keep volume set:        content manages reuse
    Appendable:             yes
    Volume ID used:         unique to this media family
    Comment:                Default media family for RMAN backup jobs
content-man-family:
    Write window:           forever
    Keep volume set:        content manages reuse
    Appendable:             yes
    Volume ID used:         unique to this media family
full_bkup:
    Write window:           10 days
    Keep volume set:        28 days
    Appendable:             yes
    Volume ID used:         unique to this media family
time-man-family:
    Write window:           7 days
    Keep volume set:        28 days
    Appendable:             yes
    Volume ID used:         unique to this media family

2.70 lsp

用途

lspコマンドは、デフォルトおよびポリシーをリストする場合に使用します。

ポリシー・データは、/をルートとするディレクトリ・ツリーとして表示されます。ツリーをナビゲートするにはcdpを使用し、データを表示するにはlspおよびpwdpを使用します。

関連項目:

前提条件

lspコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsp::=

lsp [ --short/-s | --long/-l ] [ --dir/-d ] [ --fullname/-f ] [ --novalue/-V ]
[ --nodefault/-D | --defaultvalue/-v ] [ --type/-t ] [ policy-name ]...

意味

--short/-s

短い形式でデータが表示されます(デフォルト)。このオプションにより、ポリシー名と設定が表示され、その設定がデフォルト値かどうかが示されます。

--long/-l

データを長い形式で表示します。このオプションは、出力に各ポリシーの簡単な説明が含まれている点を除けば--shortと同じです。

--dir/-d

指定されたポリシーのディレクトリが表示されます。

--fullname/-f

選択されたポリシーのフルパス名が表示されます。

--novalue/-V

ポリシー値の表示が抑止されます。

--nodefault/-D

選択されたポリシーのデフォルト値の表示が抑止されます。

--defaultvalue/-v

選択されたポリシーのデフォルト値が表示されます。

--type/-t

タイプ別にポリシーが表示されます。

policy-name

表示するポリシーの名前を指定します。

例2-100 ログ・ポリシーのリスト

この例では、ログ・ポリシーのフルパス名を表示し、ポリシーのデフォルトを非表示にしています。

ob> pwdp
/
ob> lsp --nodefault --fullname --long logs
/logs/adminlogevents                       (none)
    Names of events that are logged in the administrative server activity log.
/logs/adminlogfile                         (none)
    Pathname of the administrative server activity log.
/logs/clientlogevents                      (none)
    Names of events that are logged in each client's local log file.
/logs/jobretaintime                        30 days
    Duration for which scheduler job database records are retained.
/logs/logretaintime                        7 days
    Duration for which Oracle Secure Backup daemon log entries are retained.
/logs/transcriptretaintime                 7 days
    Duration for which backup transcripts are retained.
/logs/unixclientlogfile                    (none)
    Pathname of the local activity log file for all UNIX clients.
/logs/windowsclientlogfile                 (none)
    Pathname of the local activity log file for all Windows clients.

例2-101 タイプ別のポリシーのリスト

この例では、daemonsクラスのポリシーを表示しています。

ob> pwd
/
ob> lsp --type daemons
auditlogins                      no                          [default]
    yes-no
obixdmaxupdaters                 2                           [default]
    uint min 1
obixdrechecklevel                structure                   [default]
    enum none structure content
obixdupdaternicevalue            0                           [default]
    int
webautostart                     yes                        
    yes-no
webpass                          (set)                      
    text
windowscontrolcertificateservice no                          [default]
    yes-no

例2-102 セキュリティ・パスワード・ポリシーのリスト

この例では、グローバルなパスワード再利用期間セキュリティ・ポリシーを180 daysに設定し、ポリシー情報をリストします。

ob> setp security/passwordreusetime 180days
ob> lsp --nodefault security/passwordreusetime
passwordreusetime                180 days

2.71 lspiece

用途

lspieceコマンドは、Recovery Manager(RMAN)バックアップ・ピースに関する情報を表示する場合に使用します。バックアップ・ピースとは、バックアップ・セットの物理メンバーのことです。1つのRMANバックアップ・ピースは、1つのOracle Secure Backupバックアップ・イメージに相当します。Oracle Secure Backupでは、各バックアップ・ピースのコンテンツに関するOracle Databaseメタデータが保存、レポートされます。

バックアップ・ピースは、異なる複製ボリューム上でも使用できるため、lspieceコマンドでは、アクティブな場所または最も近い保管場所にあるボリュームが表示されます。

関連項目:

関連コマンドについては、バックアップ・ピース用コマンドを参照してください

前提条件

lspieceコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)権を備えている必要があります。

構文

lspiece::=

lspiece [ --long/-l | --short/-s ] [ --noheader/-H ] [ --section/-S ]
[ --oid/-o oid-list ]... [ --host/-h hostname[,hostname]... ]
[ --dbname/-d dbname[,dbname]... ]
[ --dbid/-i dbid[,dbid]... ]
[ --content/-c content[,content]... ]
[ { --vid/-v vid_list | --void/-V oid_list } ]
[ piecename ]...

意味

--long/-l

データを長い形式で表示します。

--short/-s

データを短い形式で表示します。

--noheader/-H

ヘッダー行が表示されません。

--section/-S

バックアップ・ピースが使用しているボリュームIDおよびバックアップ・セクションが表示されます。--sectionオプションを指定すると、ボリュームIDが--long出力に含まれます。

--oid/-o oid-list

バックアップ・ピース・オブジェクト識別子を1つ以上指定します。oid-listプレースホルダの詳細は、oid-listを参照してください。

--host/-h hostname

リストする対象のホスト・コンピュータの名前を指定します。

--dbname/-d dbname

バックアップ・ピースをリストするデータベースの名前を指定します。

--dbid/-i dbid

バックアップ・ピースをリストするデータベースのDBIDを指定します。

--content/-c content

バックアップ・ピースに含まれているバックアップ情報のタイプを指定します。contentプレースホルダの詳細は、contentを参照してください。

--vid/-v vid_list | --void/-V oid_list

vid_listまたはoid_listで指定されたボリューム上に含まれるバックアップ・ピースのみが表示されることを指定します。他の選択基準オプションによってさらに制限することができます。

piecename

リストする対象のバックアップ・ピースの名前を指定します。

出力

表2-13で、lspieceコマンドの出力について説明します。

表2-13 lspieceの出力

ラベル 意味

Backup piece OID

バックアップ・ピース・オブジェクト識別子

Database

バックアップされたデータベースの名前

Database ID

バックアップされたデータベースのDBID

Content

バックアップの内容

Copy number

バックアップ・ピースのコピー番号

Created

バックアップ・ピースの作成日

Host

データベース・ホスト

Piece name

バックアップ・ピースの名前

Encryption

暗号化の有効化または無効化

Algorithm

使用された暗号化アルゴリズム

lspieceでレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/ddの書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mmの書式でレポートされます。

例2-103 バックアップ・ピースの表示

次の例では、lspiece --longコマンドの出力を表示しています。

ob> lspiece -l
Backup piece OID:       104
   Database:               bugfix
   Database ID:            1586108579
   Content:                full
   Copy number:            0
   Created:                2009/01/14.16:34
   Host:                   sales-server
   Piece name:             05k4q4km_1_1
   Encryption:             on
   Algorithm:              aes128
Backup piece OID:       107
   Database:               bugfix
   Database ID:            1586108579
   Content:                full
   Copy number:            0
   Created:                2009/01/14.16:48
   Host:                   sales-server
   Piece name:             08k4q5dj_1_1
   Encryption:             RMAN
Backup piece OID:       108
   Database:               bugfix
   Database ID:            1586108579
   Content:                full
   Copy number:            0
   Created:                2009/01/14.16:52
   Host:                   sales-server
   Piece name:             09k4q5me_1_1
   Encryption:             forcedoff
Backup piece OID:       109
   Database:               bugfix
   Database ID:            1586108579
   Content:                full
   Copy number:            0
   Created:                2009/01/14.16:55
   Host:                   sales-server
   Piece name:             0ak4q5rm_1_1
   Encryption:             hardware
   Algorithm:              aes256

例2-104 バックアップ・ピースが使用しているボリュームIDの表示

次の例は、バックアップ・ピースが使用しているボリュームIDおよびバックアップ・セクションを示しています。

ob> lspiece -l -S
Backup piece OID:       100
    Database:               oracle
    Database ID:            1566049437
    Content:                full
    Copy number:            0
    Created:                2009/07/23.15:07
    Host:                   sales-server
    Piece name:             03kks4m5_1_1
        BSOID:              100
        Volume ID:          RMAN-DEFAULT-000001
        File:               1
        Sect:               1
    Encryption:             off

2.72 lspni

用途

lspniコマンドは、優先ネットワーク・インタフェース(PNI)定義をリストする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、優先ネットワーク・インタフェース用コマンドを参照してください

前提条件

lspniコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lspni::=

lspni [ server-hostname ]...

意味

server-hostname

ネットワーク・インタフェースをリストするサーバーの名前を指定します。ホスト名を指定しなかった場合は、mkpniコマンドでPNIが作成されたホストがすべて表示されます。

出力

表2-14で、lspniコマンドの出力について説明します。

表2-14 lspniの出力

意味
PNI # このホストへのインバウンド接続用のPNIを示す、1から始まる連番
UNI # このホストからのアウトバウンド接続用のPNIとして使用される唯一のインタフェースを示します

ONI #

このホストからのアウトバウンド接続用のPNIを示す、1から始まる連番

interface

インタフェースのIPアドレス。

useonly アウトバウンド接続に使用する必要がある唯一のインタフェース

例2-105 PNIのリスト

この例では、サーバーbrhost2およびbrhost3のPNIを表示しています。

ob> lspni
brhost2:
  ONI 1:
    network:                           198.51.100.1/8
    interface:                         198.51.100.1
brhost3:
  ONI 1:
    network:                           198.51.100.33/24
    interface:                         198.51.100.33

2.73 lsrestore

用途

lsrestoreコマンドは、リストア・リクエストをリストする場合に使用します。このリクエストは、スケジューラへの配信待ちになります。

関連項目:

関連コマンドについては、リストア用コマンドを参照してください

前提条件

リストアを特権モードで実行するように指定している場合、またはネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)でアクセスされるホストにファイルをリストアする場合、restoreコマンドを使用するには、特権ユーザーとしてのファイルシステムのリストア実行(perform file system restores as privileged user)権を備えている必要があります。それ以外の場合は、自分によるファイルシステムのリストア実行(perform restores as self)権を備えている必要があります。

構文

lsrestore::=

lsrestore [ --long/-l | --detail/-d | { --short/-s [ --oneperline/-1 ] } ]
[ --position/-x ] [ --noheader/-H ] [ --raw/-R ] [ --catalog/-C ]
[ restore-item ]...

意味

--long/-l

長い形式でリストア・リクエスト・データが表示されます。

--detail/-d

リストアに使用するバックアップに関する詳細なデータが表示されます。

--short/-s

短い形式のリストア・リクエスト・データが表示されます。このアイテムはデフォルトです。

--oneperline/-1

--shortオプションとともに使用して、1行に1つのアイテムを表示します。

--position/-x

--detailオプションとともに使用して、テープにおけるバックアップの位置を表示します。

--noheader/-H

データが列ヘッダーなしで表示されます。

--raw/-R

RAWリストア・リクエスト、すなわち、Oracle Secure Backupカタログを利用しないリストア・リクエストのみが表示されます。デフォルトではlsrestoreにより、すべてのリストア・リクエストがリストされます。

--catalog/-C

Oracle Secure Backupカタログを使用するリストア・リクエストのみが表示されます。--catalogを指定すると、RAWリストア・リクエストは表示されません。デフォルトではlsrestoreにより、すべてのリストア・リクエストがリストされます。

restore-item

リストア・リクエストのアイテム番号を指定します。リストア・リクエストのアイテム番号を表示するには、lsrestoreをオプションなしで実行します。

出力

表2-15で、lsrestoreコマンドの出力について説明します。

表2-15 lsrestoreの出力

意味

Item #

1から始まる連番で、リストア・ジョブに割り当てられるもの

Data saved from

バックアップされたデータのホストとパス

Restore data to

リストアするデータのホストとパス

Host

データのバックアップ元のホストの名前、またはホストがリストア先にしようとしているホストの名前

Path

オペレーティング・システムのファイルシステムにおけるデータの位置

Priority

リストア・ジョブの優先度

Created

ボリューム・セットの作成日

File number

リストアするバックアップのファイル番号

Device

リストア操作に使用するデバイスの名前

Backup ID

リストアするバックアップのバックアップID

Volume ID

リストア操作に使用するボリュームのボリュームID

Volume tag

リストア操作に使用するボリュームのバーコード

File section

リストアするバックアップ・セクション

Position

テープにおけるバックアップ・データの位置

例2-106 リストア・リクエストのリスト

例2-106では、長い形式でリストア・リクエストをすべてリストしています。

ob> lsrestore --long
1:
    Data saved from:
        Host:               brhost2
        Path:               /data/backup
    Restore data to:
        Host:               brhost3
        Path:               /tmp
    Priority:           100
    Created:            2012/12/02.12:37:07
    File number:        1
    Device:             tape1
    Backup ID:          1
    Volume ID:          VOL000003
    Volume tag:         ADE203
    File section:       1
    Position:           000000000009

2.74 lsrot

用途

lsrotコマンドは、ローテーション・ポリシーに関する情報をリストする場合に使用します。

前提条件

lsrotコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsrot::=

[ --short/-s | --long/-l ] rotationname [ rotationname... ]

意味

--short/-s

ポリシーの情報が短い形式で表示されます。

--long/-l

ポリシーの情報が長い形式で表示されます。

rotationname
ローテーション・ポリシーの名前を1から31文字で指定します。

2.75 lsrpt

用途

lsrptコマンドは、メディア管理レポートをリストする場合に使用します。

関連項目:

レポート用コマンド

前提条件

lsrptコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsrpt::=

lsrpt [ --short/-s | --long/-l ] [ --type/-t reporttype [,reporttype...] ] 
job-id ...

意味

--short/-s

短い形式でリストすることを指定します。

--long/-l

長い形式でリストすることを指定します。

--type /-t reporttype

表示するレポートのタイプを1つ以上指定します。有効なタイプは、distributionおよびpickです。

job-id

レポートをリストするジョブのジョブIDを指定します。

例2-107 メディア移動レポートのリスト

この例では、例2-16で表示された選択レポートの詳細をリストします。

ob> lsrpt --long --type pick 2
2-pick.xml:
Volumes moved:
              VOL000001
Job status   :pending enable by operator

2.76 lssched

用途

lsschedコマンドは、バックアップ、ボールティング・スキャン、複製スキャンおよびステージ・スキャンのスケジュールに関する情報を表示する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、スケジュール用コマンドを参照してください

前提条件

lsschedコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lssched::=

lssched [ --short/-s | --long/-l ]
[ --calendar/-c year/month
[ --trigger trigger-number[,trigger-number]... ] ]
[ --type/-Y schedule-type[,schedule-type...] ] 
[ --user/-u user-name]
[ schedulename ]...

意味

--short/-s

短い形式でスケジュール・データが表示されます。

--long/-l

長い形式でスケジュール・データが表示されます。

--calendar/-c year/month

表示が、所定の年月のスケジュール情報に制限されます。

--trigger trigger-number

トリガー番号別にバックアップ・スケジュール情報が表示されます。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。

--type/-Y schedule-type

リストするスケジュールのタイプを指定します。有効な値は、backupduplicationscanvaultingscanおよびstagescanです。複数のスケジュール・タイプを指定できます。

--user/-u user-name

user-nameで指定されたOracle Secure Backupユーザーとして実行する必要があるスケジュールが表示されます。

schedulename

表示するスケジュールの名前を指定します。

出力

表2-16で、lsschedコマンドの出力について説明します。

表2-16 lsschedの出力

意味

Schedule name

スケジュールを識別するユーザー指定の名前。

Type

スケジュール・タイプ。backupduplicationscanvaultingscanまたはstagescanです。

Dataset

使用されるデータセット・ファイル。

Restrict

デバイス制限。

Priority

スケジュールの優先度レベル。0より大きな数を設定します。1が最も高い優先度です。

Encryption

暗号化されたバックアップを指定。バックアップの暗号化の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。

Comment

ユーザー指定のコメント。

Trigger #

このスケジュールのインスタンス番号。

Day/date

ジョブのスケジュール日。

At

ジョブのスケジュール時間。

Backup level

実行するバックアップのレベル。設定は、full1から10incrementalまたはoffsiteです。

Media family

使用するメディア・ファミリ。

Expires after

このトリガーが期限切れになる時期。

State

すべてのスケジュールに適用されます。値はenabledまたはdisabledのいずれかです。無効化されたスケジュールでアクションはトリガーされません。

UUID

スケジュールの一意の識別子。

Device #

Typeの値がstagescanの場合、デバイス番号は表示されません。

S/w compression

スケジュールされたバックアップ・ジョブで使用される圧縮オプション。

日付が6か月より前の過去または2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/ddの書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去および2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mmの書式でレポートされます。

例2-108 バックアップの表示

この例では、バックアップ・スケジュールに関する詳細情報を表示しています。

ob> lssched --long
OSB-CATALOG-SCHED:
    Type:                   backup
    State:                  enabled
    Dataset:                OSB-CATALOG-DS
    Priority:               50
    Encryption:             no
    S/w compression:        (not set)
    Comment:                OSB catalog backup schedule
    UUID:                   9bf80a66-9026-1035-a574-fa163e8d3d94
    Trigger 1:
        Day/date:           (none)
        At:                  00:00
        Backup level:        full
        Media family:        OSB-CATALOG-MF
        Backup name:        (system default)
full_backup:
    Type:                    backup
    Dataset:                 datadir.ds
    Priority:                5
    Encryption:              yes
    S/w compression:         basic
    UUID:                    9bf80a29-9053-1044-a574-fa163e8d38454
    Trigger 1:
        Day/date:            thursdays
        At:                  21:00
        Backup level:        full
        Media family:        (null)
    Trigger 2:
        Day/date:            weekdays
        At:                  04:00
        Backup level:        full
        Media family:        full
        Expires after:       30 days

例2-109 ステージ・スキャン・タイプのバックアップの表示

この例では、ステージ・スキャン・スケジュールのlsschedコマンド出力を表示しています。短い形式と長い形式の両方が表示されています。

ob> lssched --type stagescan mystagescansched
mystagescansched    wednesdays                     
ob> 
ob> lssched --type stagescan --long
mystagescansched:
    Type:                 stagescan
    State:                enabled
    Priority:             50
    Comment:              daily stagescan schedule
    UUID:                 8f6fbe36-af26-1093-a412-00123e56d54e
    Trigger 1:
          Day/date:       wednesdays
          At:             04:00
    Device 1:             diskdev1
          Stage Rules:    srule1, srule2, sruleminimumtime,
                                  srule3, srule4
    Device 2:             diskdev1
          Stage Rules:    srule1, srule2, srule5
    Device 3:             diskdev1
          Stage Rules:    srule6, srule7, srule8
ob>

2.77 lssection

用途

lssectionコマンドは、コマンドラインで選択した基準に一致するバックアップ・セクションをリストする場合に使用します。バックアップ・セクションとは、1つの物理ボリュームを占有しているバックアップ・イメージを構成する部分のことです。Oracle Secure Backupでは、バックアップ・セクション・カタログからバックアップ・セクションのデータを取得します。

バックアップ・セクションは、異なる複製ボリューム上でも使用できるため、lssectionコマンドでは、アクティブな場所または最も近い保管場所にあるボリュームが表示されます。

関連項目:

関連コマンドについては、セクション用コマンドを参照してください

前提条件

lssectionコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)権を備えている必要があります。

構文

lssection::=

lssection 
  [ --long/-l | --short/-s ] [ --noheader/-H ] 
  [ --incomplete/-i ] [ --oid/-o oid-list ]... 
  [ { { --vid/-v vid-list } | { --void/-V oid-list } }
    [ --file/-f filenumber-list ]... ]

意味

--long/-l

長い形式でセクション・データが表示されます。

--short/-s

選択された各バックアップ・セクション・レコードのオブジェクトIDのみが表示されます。

--noheader/-H

データが列ヘッダーなしで表示されます。

--incomplete/-i

バックアップ・セクション・カタログから関連ボリューム・データが失われている場合でも、セクション情報が表示されます。

--oid oid-list

oid-listで指定したオブジェクト識別子を持つバックアップ・セクションを選択します。oid-listプレースホルダの詳細は、oid-listを参照してください。

--vid vid-list

vid-listにIDが指定されているボリュームに含まれるバックアップ・セクションが選択されます。vid-listは、カンマで区切られた1つ以上のvid値です。vidプレースホルダの詳細は、vidを参照してください。

--void void-list

このリストに指定したボリューム・オブジェクト識別子を持ったボリュームに含まれるバックアップ・セクションが選択されます。void-listプレースホルダは、ボリュームIDのoid-listを表します。oid-listプレースホルダの詳細は、oid-listを参照してください。

--file/-f filenumber-list

このリストに指定したファイル番号を持ったバックアップ・セクションのみが表示されます。filenumber-listプレースホルダの詳細は、filenumber-listを参照してください。

出力

表2-17で、lssectionコマンドの出力について説明します。

表2-17 lssectionの出力

意味

Backup section OID #

バックアップ・セクションのカタログ識別子。

Containing volume

バックアップ・セクションのあるテープ・メディアのボリュームID。

Containing volume OID

ボリュームのカタログ識別子。

File

ファイル番号。複数のバックアップを格納するテープにおいて、そのセクションがどの番号のバックアップを占めるかを識別します。

Section

複数のテープにわたるバックアップに対するもの。これが複数のテープの中のどのテープであるかが識別されます。

Backup level

実行するバックアップのレベル。設定は、full1から10incrementalまたはoffsiteです。

Client

バックアップされたOracle Secure Backupクライアントの名前。

Size

バックアップ・セクションのサイズ。

Created

バックアップ・セクションが作成された日時。

Attributes

ボリュームの有効期限に関する情報。

Encryption

Oracle Secure Backupによって暗号化されたバックアップではon

ユーザー指定の1回かぎりのパスフレーズを使用して、Oracle Secure Backupによって暗号化されたバックアップではtransient

ホストで必要な暗号化設定を上書きする、暗号化されなかったオンデマンド・バックアップではforcedoff

暗号化されていないバックアップではoff

暗号化対応テープ・ドライブによって暗号化されたバックアップではhardware

暗号化対応テープ・ドライブによって暗号化された一時バックアップではtransient_hardware

Recovery Manager(RMAN)によって暗号化されたバックアップではRMAN

まだ完了していないRMANバックアップ・ジョブの場合、このフィールドにはawaiting job completionと表示されます。RMANバックアップが完了して初めて、このフィールドにバックアップの暗号化状態が表示されます。

バックアップの暗号化の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。

lssectionでレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/ddの書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mmの書式でレポートされます。

例2-110 バックアップ・セクションのリスト

この例では、バックアップ・セクション・カタログに含まれるすべてのバックアップ・セクションのオブジェクト識別子を表示しています。lssectionコマンドでは、次にセクション108のデータをデフォルトの標準形式で表示し、それがどのボリューム上にあるかを判断します。さらに、長い形式でこのボリューム上のすべてのバックアップ・セクションを表示しています。

ob> lssection --short
   BSOID
     100
     105
     106
     107
     108

ob> lssection --oid 108
   BSOID  Volume           File Sect  Level  Client     Created      Attributes
     108  VOL000002           2 1         0  brhost2    04/19.11:52  never expires

ob> lssection --vid VOL000002 --long
Backup section OID:    105
    Containing volume:      VOL000002
    Containing volume OID:  111
    File:                   1
    Section:                1
    Backup level:           0
    Client:                 brhost2
    Size:                   62.4 MB
    Created:                2013/04/19.11:36
    Attributes:             never expires
Backup section OID:    108
    Containing volume:      VOL000002
    Containing volume OID:  111
    File:                   2
    Section:                1
    Backup level:           0
    Client:                 brhost2
    Size:                   65.3 MB
    Created:                2013/04/19.11:52
    Attributes:             never expires

2.78 lssnap

用途

lssnapコマンドは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)ホスト上のスナップショットをリストする場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、スナップショット用コマンドを参照してください

前提条件

lssnapコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)権を備えている必要があります。

構文

lssnap::=

lssnap [ --short/-s | --long/-l ] [ --noheader/-H ] [ --reserve/-r ]
[ --host/-h hostname[,hostname]... ]
[ --fs/-f filesystem-name[,filesystem-name]... ]
[ --numberformat/-n numberformat ] [ snapshot-name ]...

意味

--short/-s

短い形式でスナップショット・データが表示されます。このオプションはデフォルトです。

--long/-l

長い形式でスナップショット・データが表示されます。

--noheader/-H

データのリスト時に列ヘッダーが表示されません。

--reserve/-r

予約領域が表示されます。

--host/-h hostname

NDMPホストを指定します。ホスト名を指定しない場合は、host変数の値が使用されます。

--fs/-f filesystem-name

スナップショットが取得されたファイルシステムを指定します。

--numberformat/-n numberformat

大きい数値の表示書式を指定します。numberformatプレースホルダの詳細は、numberformatを参照してください。

snapshot-name

リストするスナップショットの名前を指定します。

出力

表2-18で、lssnapコマンドの出力について説明します。

表2-18 lssnapの出力

ラベル 意味

File system

スナップショットで取得されたファイルシステム。

Max snapshots

このボリュームで許可するスナップショットの最大数。

Reserved space

すべてのスナップショットの総予約領域。

% reserved space

現在、全スナップショットによって使用されている予約領域の割合。

Snapshot

スナップショットの名前

Of

ファイルシステムの名前。

Taken at

スナップショットの日時。

Used %

当該ボリュームで使用される予約ディスク領域に対して、このスナップショットによって消費される領域が占める割合。この値は、「スナップショット・サイズ x 100% / 予約領域」で算出します。

Total %

当該ボリュームの総ディスク領域に対して、このスナップショットによって消費される領域が占める割合。この値は、「スナップショット・サイズ x 100% / ボリュームの総ディスク領域」で算出します。

Busy

スナップショットがビジーかどうか。値はyesまたはnoです。

Dependency

スナップショットに別の処理エンティティ(SnapMirrorなど)への依存性があるかどうか。値はyesまたはnoです。

lssnapでレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/ddの書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mmの書式でレポートされます。

例2-111 スナップショットの表示

この例では、NDMPでアクセスされるホストbr_filer上のスナップショットを表示しています。この例では、lucy.0スナップショットにより、/vol/vol0のスナップショットに割り当てられた領域の3%(44.8GBの3%)、ボリューム/vol/vol0の総ディスク領域の1%(104GBの1%)が使用されています。

ob> lssnap --long --host br_filer
File system /vol/vol0:
    Max snapshots:          255
    Reserved space:           44.8 GB
    % reserved space:       30
    Snapshot:               lucy.0
        Of:                 /vol/vol0
        Taken at:           2013/03/28.20:52
        Used %:               3
        Total %:              1
        Busy:               no
        Dependency:         no
    Snapshot:               myhost_snap1
        Of:                 /vol/vol0
        Taken at:           2010/08/21.11:30
        Used %:              12
        Total %:              7
        Busy:               no
        Dependency:         no

2.79 lsssel

用途

lssselコマンドは、データベース・バックアップ記憶域セレクタを表示する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、データベース・バックアップ記憶域セレクタ用コマンドを参照してください

前提条件

lssselコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lsssel::=

lsssel [ --long/-l | --short/-s ]
[ --dbname/-d { * | dbname[,dbname]... } ]
[ --dbid/-i  { * | dbid[,dbid]... } ]
[ --host/-h  { * | hostname[,hostname]... } ]
[ --content/-c { * | content[,content]... } ]
[ --copynum/-n { 1 | 2 | 3 | 4 } ]
sselname...

意味

--long/-l

すべての記憶域セレクタのすべての属性が表示されます。

--short/-s

選択された記憶域セレクタの名前のみが表示されます。

--dbname/-d dbname

指定されたデータベース名に適用可能な記憶域セレクタがリストされます。

--dbid/-i dbid

指定されたデータベースID(DBID)に適用可能な記憶域セレクタがリストされます。

--host/-h hostname

指定されたホスト名に適用可能な記憶域セレクタがリストされます。

--content/-c content

指定されたコンテンツ・タイプに適用可能な記憶域セレクタがリストされます。contentプレースホルダの詳細は、contentを参照してください。

--copynum/-n 1 | 2 | 3 | 4

指定されたコピー番号に適用可能な記憶域セレクタがリストされます。

sselname

表示する記憶域セレクタの名前を1つ以上指定します。このリストは、他の選択基準(存在する場合)によってフィルタ処理されます。

出力

表2-19で、lssselコマンドの出力について説明します。

表2-19 lssselの出力

ラベル 意味

Content

記憶域セレクタが適用されるバックアップのコンテンツ・タイプ(contentを参照)

Databases

記憶域セレクタが適用されるデータベースの名前

Database ID

記憶域セレクタが適用されるデータベースのDBID

Host

記憶域セレクタが適用されるデータベース・ホスト

Restrictions

この記憶域セレクタによって制御されるバックアップの制限先となるデバイスの名前

Copy number

記憶域セレクタが適用されるコピー番号

Media family

この記憶域セレクタ・オブジェクトの制御下でバックアップに使用するメディア・ファミリの名前

Resource wait time

この記憶域セレクタの制御下のバックアップで必要となるリソースが使用可能になるまでの待機時間

Priority RMANバックアップおよびリストア操作に設定されるschedule-priority値

UUID

この記憶域セレクタのユニバーサルID

例2-112 データベース・バックアップ記憶域セレクタの表示

この例では、記憶域セレクタを作成し、その情報を表示しています。

ob> mkssel --dbid * --host brhost2 --content full --family f1 --name %R ssel_new
ob> lsssel --long
 
ssel_new:
    Content:             full
    Databases:           [all]
    Database IDs:        [all]
    Host:                brhost2
    Restrictions:        [none]
    Copy number:         [any]
    Media family:        f1
    Backup name:         %R
    Encryption:          undefined
    Resource wait time:  1 hour
    Priority:            25
    UUID:                a361f6c4-a53c-1030-ba54-00163e527899

2.80 lsstage

用途

lsstageコマンドは、1つ以上のステージ・ルールをリストする場合に使用します。

構文

lsstage::=

lsstage [--short/-s | --long/-l]
                [stage-rule-name [stage-rule-name]...]

意味

--short/-s

選択したステージ・ルールの名前のみを表示します。

--long/-l

すべてのステージ・ルールのすべての属性を表示します。

stage-rule-name

表示する1つ以上のステージ・ルールの名前を指定します。

例2-113 短い形式でのステージ・ルールのリスト

この例では、lsstageコマンドの短い形式の出力を表示しています。ステージ・ルール、ターゲット・メディア・ファミリ、および関連するステージ・スキャン・スケジュール名のリストです。

ob> lsstage
    database_rule      targetmf1     sscanmonat4pm
    finance_host_rule  targetmf2     (immediate)
    hr_host_rule       targetmf3     sscanmonat4pm
    purchasing_rule    targetmf1     dailysched

ob>

例2-114 長い形式でのステージ・ルールのリスト

この例では、lsstageコマンドの長い形式の出力を表示しています。

ob> lsstage –long companyArule
Name:                       hr_host_rule
    Comment:                Company A’s staging setup
    Copy After:             10days
    Schedule                sscanmonat4pm
    Match Media Family:     mf1,mf2 
    Target Media Family:    targetmf1 
    Restrictions:           tdev1,tdev2,tdev3
    Encryption:             Yes
    Algorithm:              AES256
    Database Names:         foodb
    Database Ids:           1956
    Hosts:                  brhost1, brhost2, brhost3
    Priority:               50
    Migrate:                yes
ob>

2.81 lssum

用途

lssumコマンドは、すべてのジョブ・サマリー・スケジュールを表示する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、サマリー用コマンドを参照してください

前提条件

lssumコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

構文

lssum::=

lssum [ --long/-l | --short/-s ] [ summary-name ]...

意味

--long/-l

長い形式でジョブ・サマリー・スケジュール・データが表示されます。

--short/-s

ジョブ・サマリー名が表示されます。デフォルトでは、lssumにより、サマリー名およびレポート生成予定日時が表示されます。

summary-name

リストするジョブ・スケジュール・サマリーの名前を指定します。

出力

表2-20で、lssumコマンドの出力について説明します。

表2-20 lssumの出力

意味

Produce on

レポートの生成予定日時。

Mail to

レポートの送信先となる電子メール・アドレス。

Limit report to hosts

ジョブ・サマリーの限定先となるホスト

Backup jobs

バックアップ・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Restore jobs

リストア・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Oracle backup jobs

Recovery Manager(RMAN)バックアップ・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Oracle restore jobs

RMANリストア・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Duplication jobs 複製ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Scheduled jobs

スケジュール・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

User jobs

ユーザー・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Subordinate jobs

下位ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Superseded jobs

無効になったジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Catalog backup jobs

カタログ・バックアップ・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Media movement jobs メディア移動ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。
Catalog import jobs カタログ・インポート・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Copy instance jobs

インスタンスのコピー・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

Copy from stage jobs ステージからのコピー・ジョブに関する情報の挿入。設定はyesまたはnoです。

lssectionでレポートされる日付が2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/ddの書式でレポートされます。日付が2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mmの書式でレポートされます。

例2-115 ジョブ・サマリー・スケジュールの表示

この例では、ジョブ・サマリー・スケジュールweekly_reportに関する情報を表示しています。

ob> lssum --long
OSB-CATALOG-SUM:
    Produce on:              daily at 06:00
    Covers preceding:        24 hours
    In the report, include:
        Backup jobs:             no
        Restore jobs:            no
        Oracle backup jobs:      no
        Oracle restore jobs:     no
        Duplication jobs:        no
        Scheduled jobs:          yes
        User jobs:               yes
        Subordinate jobs:        yes
        Superseded jobs:         no
        Catalog backup jobs:     yes
        Media movement jobs:     no
        Catalog import jobs:     no
        Copy instance jobs:      yes
        Copy from stage jobs:    yes
ob>

2.82 lsuser

用途

lsuserコマンドは、1人以上のOracle Secure Backupユーザーの名前および属性を表示する場合に使用します。

関連項目:

関連コマンドについては、ユーザー用コマンドを参照してください

前提条件

任意のOracle Secure Backupユーザーをリストする必要がある場合は、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。自分のみをリストする場合は、自分の名前およびパスワードの変更(modify own name and password)権を備えている必要があります。

構文

lsuser::=

lsuser [ --long/-l | --short/-s ] [ --class/-c userclass ]
[ --unixname/-U unix-user ] [ --unixgroup/-G unix-group ]
[ --domain/-d windows-domain ] [ --ndmpuser/-N ]
[ --email/-e emailaddr ] [ --givenname/-g givenname ]
[ username... ]

意味

--long/-l

データを長い形式で表示します。

--short/-s

データを短い形式で表示します。

--class/-c userclass

特定のクラスに属するOracle Secure Backupユーザーを表示します。

--unixname/-U unix-user

UNIX名ごとに、Oracle Secure Backupユーザーとユーザー・クラスを表示します。

--unixgroup/-G unix-group

UNIXグループごとに、Oracle Secure Backupユーザーとユーザー・クラスを表示します。

--domain/-d windows-domain

Windowsドメイン名ごとに、Oracle Secure Backupユーザーとユーザー・クラスを表示します。

--ndmpuser/-N

ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)サーバーへのアクセス権を持つOracle Secure Backupユーザーを表示します。

--email/-e emailaddr

電子メール・アドレスごとに、Oracle Secure Backupユーザーとユーザー・クラスを表示します。

--givenname/-g givenname

名前がgivennameのOracle Secure Backupユーザーを表示します。

username

情報を表示するOracle Secure Backupユーザーの名前を指定します。

出力

表2-21で、lsuserコマンドの出力について説明します。

表2-21 lsuserの出力

意味

Password

ユーザーのパスワード。設定は(set)または(not set)です。

パスワードの存続期間

ユーザー・パスワードの有効期間

パスワードの猶予期間

ユーザー・パスワードが期限切れになった後の制限された有効期間

パスワードの再利用期間

古いユーザー・パスワードが再利用可能になるまでの有効期間

User class

ユーザー・クラスの名前。

Given name

Oracle Secure Backup名。

UNIX name

/etc/passwd内のユーザーのエントリ。

UNIX group

/etc/group内のユーザーのエントリ。

Windows domain/acct

ドメイン名またはアカウント名(該当する場合)。

NDMP server user

設定はyesまたはnoです。

Email address

ユーザーの電子メール・アドレス。

UUID

ユーザーのUniversal Unique Identifier(UUID)。

Hostname

ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータ

Username

ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータでのユーザー名

Windows domain

ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータのドメイン情報(該当する場合)

RMAN enabled

ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータでのRecovery Manager(RMAN)の可用性。設定はyesまたはnoです。

Cmdline enabled

ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータのでコマンドラインの可用性。設定はyesまたはnoです(obtool)。

例2-116 Oracle Secure Backupユーザー情報の表示

この例では、Oracle Secure Backupユーザーlashdownに関する情報を表示しています。

ob> lsuser
admin            bkpadmin
operator         oracle
reader           sbt
tadmin           user
ob> lsuser --long bkpadmin
bkpadmin:
    Password:                   (set)
    Password last changed:      2013/05/20.04:50
    Password change required:   no
    Password lifetime:          80 days
    Password grace time:        2 days
    Password reuse time:        120 days
    User class:                 admin
    Given name:                 dave
    UNIX name:                  [none]
    UNIX group:                 [none]
    Windows domain/acct:        [none]
    NDMP server user:           no
    Email address:              [none]
    UUID:                       1fa3c57e-a3ac-1030-ba54-00163e527899
    Preauthorized access:
        Hostname:           brhost3
        Username:           rman
        Windows domain:     [all]
        RMAN enabled:       no
        Cmdline enabled:    yes

2.83 lsvol

用途

lsvolコマンドは、テープ・ライブラリ内のボリュームまたはボリューム・カタログ内のボリュームをリストする場合に使用します。

複製ボリュームは、デフォルトでオリジナル・ボリュームごとにグループ化されます。lsvolコマンドでは、複製ボリュームごとにオリジナル・ボリュームoidが表示されます。

関連項目:

oidプレースホルダの詳細は、oidを参照してください

Oracle Secure Backupでは、次のSmall Computer System Interface(SCSI)用語を使用してライブラリの基本コンポーネントが記述されます。

  • 記憶域要素。lsvolの出力内では数値として表示されます。使用されていないときでも、ボリュームが含まれています。

  • インポート/エクスポート要素。lsvolの出力内では接頭辞ieeで識別されます。ドアを開けずにボリュームをテープ・ライブラリの内外へ移動するために使用されます(したがって、完全な物理インベントリを行うことが必要)。メール・スロットと呼ばれることもあり、物理的に特定のライブラリにのみ存在します。

  • メディア転送要素。lsvolの出力内ではmteとして表示されます。記憶域要素からテープ・ドライブなどの別の要素にボリュームを移動します。

  • データ転送要素(DTE)lsvolの出力内ではdteとして表示されます。テープ・ドライブのことです。

各要素には、ユーザーとOracle Secure Backupが識別用に使用する名前があります。たとえば、最初の記憶域要素は通常se1、最初のテープ・ドライブはdte1と、それぞれネーミングされます。記憶域要素を参照する場合は、seの接頭辞を省略できます。ライブラリ内のテープ・ドライブはdteとして参照できます(ライブラリに内包されるドライブが1つのみの場合)。

関連項目:

関連コマンドについては、ライブラリ用コマンドを参照してください

前提条件

lsvolコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)権を備えている必要があります。

構文1

ライブラリ内のボリュームをリスト(インベントリ)する場合は、次の構文を使用します。

lsvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] 
[ --long/-l ]

意味1

--library/-L libraryname

リストするボリュームが搭載されているテープ・ライブラリの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--drive/-D drivename

リストするボリュームが搭載されているテープ・ライブラリにあるテープ・ドライブの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--long/-l

長い形式でボリューム情報が表示されます。lsvol --longをその他のオプションなしで指定した場合は、dtemteおよびテープ・ライブラリの記憶域要素のインベントリが表示されます。特定のボリュームに対して--longを指定すると、OID、ボリュームIDバーコード、ボリューム順序などが表示されます。

構文2

ボリューム・カタログ内のボリュームをリストする場合は、次の構文を使用します。

lsvol [ --short/-s | --long/-l ] [ --relation/-r ] [ --members/-m ]
[ --duplicates/-d ][ --noheader/-H ] [ --contents/-c ]
{ --all/-a | 
  { [ --vid/-v vid[,vid]... ] [ --barcode/-b tag[,tag]... ]
    [ --vset/-V vsetid[,vsetid]... ] [ [ --dset/-S dsetid[,dsetid]...]
    [ --family/-f media-family-name[,media-family-name]... ]
    [ --location/-C location-name[,location-name]... ]
    [ --attribute/-A volume-attr[,volume-attr]... ]
    [ --oid/-o oid[,oid]... ] 
  }...
  [ --novid/-n | --nobarcode/-N ]
}

意味2

--short/-s

短い形式でボリューム情報が表示されます。各ボリュームのボリュームIDのみが表示されます。

--long/-l

長い形式でボリューム情報が表示されます。

--relation/-r

指定されたその他のオプションに基づいてボリュームをグループ化します。たとえば、--familyオプションを指定している場合は、指定したメディア・ファミリに属するボリュームを基準にしてソートが行われます。

--members/-m

表示される各ボリュームのボリューム・セット・メンバーがすべて表示されます。このオプションはデフォルトです。

--duplicates/-d

ボリューム自体と、そのボリュームの複製をリストします。

--noheader/-H

ヘッダー出力なしで情報が表示されます。

--contents/-c

各ボリュームのコンテンツに関する情報が表示されます。

このオプションを指定すると、例 2-118に示すように、バックアップ・セクションのサイズが表示されます。

--all/-a

ボリューム・カタログ内のすべてのボリュームが表示されます。

--vid/-v vid

ボリュームID vidを持つボリュームが表示されます。vidプレースホルダの詳細は、vidを参照してください。

--barcode/-b tag

バーコードtagを持つボリュームが表示されます。

--vset-/V vsetid

ボリューム・セットvsetidのメンバーであるボリュームが表示されます。vsetidは、ボリューム・セット内の最初のボリュームのvidを表します。vidプレースホルダの詳細は、vidを参照してください。

--dset/-S dsetid

複製セット内のすべての複製をリストします。複製セットIDは、オリジナル・ボリュームvidです。

--family/-f media-family-name

指定されたメディア・ファミリのすべてのボリュームが表示されます。media-family-nameプレースホルダは、mkmfまたはrenmfコマンドで割り当てられたメディア・ファミリの名前を表します。

--location/-C location-name[, location-name]…

指定した1つまたは複数の場所のボリュームに表示を制限します。

--attribute/-A volume-attr

属性volume-attrを持つボリュームがすべて表示されます。このプレースホルダの有効な値は次のとおりです。

  • expired

    期限切れのすべてのボリューム。

  • unexpired

    有効なすべてのボリューム。

  • open

    書込み用に開かれたすべてのボリューム。

  • closed

    書込み用に閉じられたすべてのボリューム。

  • recyclable

    再利用可能なすべてのボリューム。

--oid/-o oid

指定したoidを持つボリュームが表示されます。oidプレースホルダの詳細は、oidを参照してください。

--novid/-n

ボリュームIDのないボリュームが表示されます。

--nobarcode/-N

バーコードのないボリュームが表示されます。

出力

表2-22で、lsvolコマンドの出力について説明します。

表2-22 lsvolの出力

意味

VOID

ボリュームのOracle Secure Backupカタログ識別子

OOID

複製ボリュームの元(親)のOracle Secure Backupカタログ識別子。複製ではないボリュームのVOIDと同一です。

Barcode

テープ・ケースに添付されたバーコード・ラベルのID

Volume sequence

ボリューム・セットにおけるテープの番号。

Media family

Oracle Secure Backupメディア・ファミリ名

Current location

テープが現在存在する場所

Label host

テープを最初にラベル付けしたメディア・サーバー

Size

バックアップ・セクションのサイズ。

Created

ボリュームに最初に書込みが行われた日付。

Closes

テープへの書込みが可能な最終時間

Expires

テープの期限が切れ、上書きまたは強制的なラベル付け解除を実行して再利用できる日付

Space remaining

テープに残存する記憶容量

lsvolでレポートされる日付が6か月より前の過去または2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/ddの書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去および2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mmの書式でレポートされます。

注意:

バックアップIDは、バックアップの時間順に関係なくを割り当てられます。たとえば、バックアップID 25が月曜日のバックアップを示し、バックアップID 6が次の日のバックアップを示すことがあります。

例2-117 ライブラリ内のボリュームの表示

この例では、テープ・ライブラリlib1のボリュームを表示します。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。

ob> lsvol --long --library lib1
Inventory of library lib1:
    in    mte:           vacant
    in    1:             volume VOL000002, barcode ADE201, oid 110, 16962752 kb remaining
    in    2:             volume VOL000001, barcode ADE203, oid 102, 17619328 kb remaining
    in    3:             vacant
    in    4:             vacant
    in    iee1:          vacant
    in    iee2:          vacant
    in    iee3:          vacant
    in    dte:           volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112, 17017984 kb 
                         remaining, content manages reuse, lastse 3

例2-118 ボリュームのコンテンツの表示

この例では、ボリュームOSB-CATALOG-MF-000325のコンテンツを表示しています。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。

ob> lsvol --contents --vid OSB-CATALOG-MF-000325
  VOID  OOID  Seq  Volume ID               Barcode   Family          Created
   231   231    1  OSB-CATALOG-MF-000325   NEDC2491  OSB-CATALOG-MF  10/07.21:03
     Attributes    BSOID  File Sect  Level  Host     Size        Created      
     never closes  532    1    1     0      osbsvr3  62.4 MB     10/07.21:03
     Attributes

例2-119 再利用可能なボリュームの表示

この例では、テープ・ライブラリvlib1にある再利用可能なボリュームを表示しています。このコマンド出力には、ボリュームID RMAN-DEFAULT-000001のボリュームのExpiresフィールドに「(content deleted)」と表示されています。これは、このコンテンツ管理されたボリュームのバックアップ・ピースがすべて削除されていることを意味します。

出力には、このボリュームのステータスがusable (Oracle Secure Backup操作に使用可能)であることも表示されます。

ob> lsvol -l --attribute recyclable
Volume OID:         105
    Volume ID:          RMAN-DEFAULT-000001
    Barcode:            f6e6b776966d103af1900163e527899
    Volume sequence:    1
    Media family:       RMAN-DEFAULT
    Current location:   vlib1
    Label host:         brhost1
    Created:            2014/03/25.03:08
    Closes:             never
    Expires:            never; content manages reuse (content deleted)
    Space remaining:    140.8 GB
    Original OID:       105
    Status:             usable