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Oracle Secure Backupリファレンス
リリース12.2
E94562-01
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7 デフォルトおよびポリシー

Oracle Secure Backupのデフォルトおよびポリシーは、管理ドメイン内でのOracle Secure Backupの動作を制御する構成データです。これらのポリシーは複数のポリシー・クラスにグループ化されます。各ポリシー・クラスには、特定分野の操作を記述したポリシーが含まれます。

ポリシー・クラスは、次のとおりです。

関連項目:

obtoolポリシー用コマンドの詳細は、ポリシー用コマンドを参照してください

7.1 バックアップ圧縮ポリシー

このポリシーは(指定した場合)、Oracle Secure Backupでバックアップ圧縮を実行する方法を制御します。

圧縮ポリシーは、次のとおりです。

使用方法

  • 最適な圧縮レベルはありません。使用する最適レベルは、特定の環境および圧縮要件とともに、ネットワーク・トラフィックの特徴(ワークロード)、バックアップ速度、圧縮されるデータセットのコンテンツに基づきます。

  • Oracle Secure Backupの圧縮オプションは、RMANを使用して実行したデータベース・バックアップには適用できません。データベース・バックアップの場合は、RMANコマンドの一部として類似の圧縮オプションを指定できます。

  • Oracle Secure Backupの圧縮オプションは、NDMPホスト(--access ndmp)には適用できません。

  • Oracle Secure Backupでは、ハードウェア圧縮を実行可能なハードウェアを検出した場合、設定可能なソフトウェア圧縮オプションが無効化され、ジョブの中で適切な警告メッセージが表示されます。

7.1.1 option

このポリシーを使用して、ドメイン内のすべてのバックアップ・データを圧縮する方法を指定します。デフォルトでは、ドメインの作成時に圧縮値は設定されません。指定された値を使用して、バックアップ・ジョブ・レベルまたはクライアント・ポリシー・レベルで、圧縮が強制されていないすべてのOracle Secure Backupクライアントのファイルシステム・バックアップがすべて圧縮されます。

low
CPUの使用率と速度を過度に損なわずに、可能なかぎり最適にデータを圧縮します。データを圧縮する際に、バックアップ速度やCPU負荷に過度に影響を与えたくない場合はこのオプションを選択します。
medium
圧縮率と速度のバランスを取ります。
basic
通常、このオプションは圧縮率の点ではmediumオプションより優れています。速度はlowおよびmediumオプションより遅いですが、highオプションより高速です。
high
CPUを大いに利用して、可能なかぎりデータを圧縮します。このオプションは、ネットワーク速度が制限事項となる、速度の遅いネットワークでのバックアップに最適です。

7.1.2 buffersize

このポリシーを使用して、圧縮を実行するためにOracle Secure Backupでバッファの割当てに使用する、バッファのサイズを設定します。

7.1.3 excludeformats

このポリシーを使用して、Oracle Secure Backupのソフトウェア圧縮から常に除外される圧縮ファイル形式をデフォルト・リストに追加します。値を追加および削除するには、それぞれaddpおよびrmpコマンドを使用します。

デフォルトでは、次のファイル形式がOracle Secure Backupのソフトウェア圧縮から常に除外されます: .3GP.7Z.AVI.BZ.BZ2.BZA.CAB.DEB.FLAC.GIF.GZ.GZ2.GZIP.JBIG2.JPEG.JPG.LZ.LZMA.LZO.M2TS.MKV.MOV.MP3.MP4.MPG.MPKG.PACK.PDF.PKG.PNG.RAR.RPM.TIF.VOB.Z.ZZ.ZIPおよび.ZIPX

list_of_formats
圧縮ファイル形式のリスト(例: .zip2 .bz3 .gz3)

次の例では、addpコマンドを使用して、ソフトウェア圧縮の対象にしない圧縮ファイル形式を指定します。次に、lspコマンドを使用して、除外される形式を表示します。

ob> addp backupcomp/exclude .tar .scf .fff
ob> lsp backupcomp/exclude
excludeformats  .TAR
                .SCF
                .FFF

7.2 バックアップ暗号化ポリシー

このポリシーは、Oracle Secure Backupでバックアップの暗号化を実行する方法を制御します。たとえば、管理ドメイン全体またはドメイン内の特定のクライアントについてバックアップを暗号化するかどうかの他に、暗号化に使用する暗号アルゴリズムや鍵の管理方法も指定できます。

デフォルト値を新規作成されたクライアントに指定するには、algorithmkeytypeおよびrekeyfrequencyグローバル・ポリシーを使用します。algorithmkeytypeおよびrekeyfrequencyの各クライアント・ポリシーは、特定のクライアントに使用される実際値を定義します。

暗号化ポリシーは、次のとおりです。

7.2.1 algorithm

algorithmポリシーは、テープに書き込まれるバックアップの暗号化で使用されるアルゴリズムを指定する場合に使用します。

管理ドメイン・レベルでは、algorithmポリシーは、すべてのバックアップに対するデフォルトのアルゴリズムを指定します。クライアント・レベルでは、このクライアントからのバックアップに対するデフォルトのアルゴリズムを指定します。

注意:

使用できるアルゴリズムは、Recovery Manager(RMAN)で使用できるものと同じです。

AES128

AES 128ビット暗号化を使用します。これがデフォルトです。

AES192

AES 192ビット暗号化を使用します。

AES256

AES 256ビット暗号化を使用します。

7.2.2 enablehardwareencryption

enablehardwareencryptionポリシーは、Oracle Secure Backupでハードウェアベースの暗号化を使用するかどうかを制御する場合に使用します。

ハードウェア暗号化に対するLTO4インタフェースは、ハードウェア暗号化のためのSCSI仕様を通じて実現することができます。暗号化は、Oracle Secure Backupによるソフトウェアではなく、ハードウェアのLTO4ドライブによって行われます。

ハードウェアベースの暗号化により、既存のOracle Secure Backup暗号化モデルが変更されることはありません。ハードウェアベースの暗号化における暗号化の決定、ポリシー、鍵管理、および設定はソフトウェアベースの暗号化の場合と同じです。

注意:

ハードウェアベースの暗号化を使用してバックアップした後、ソフトウェアベースの暗号化を使用してリストアすることはできません。また、ソフトウェアベースの暗号化を使用してバックアップした後、ハードウェアベースの暗号化を使用してリストアすることもできません。

yes

Oracle Secure Backupがハードウェアベースの暗号化を使用できるようにします。この値がデフォルトです。

no

ハードウェアベースの暗号化ではなくソフトウェアベースの暗号化を行います。

7.2.3 encryption

encryptionポリシーは、テープ・バックアップに書き込まれるデータをデフォルトで暗号化するかどうかを指定する場合に使用します。

このポリシーは、グローバル・ポリシーとして管理ドメインに設定できます。また、mkhostおよびchhostコマンドの--encryptionオプションを使用すれば、クライアント・レベルで上書きすることも可能です。

注意:

データベース・バックアップをRecovery Manager(RMAN)レベルで暗号化する場合、Oracle Secure Backupでは、encryptionポリシーの設定に関係なく、バックアップは常にRMANによって指定された暗号化形式でテープに書き込まれます。encryptionrequiredに設定した場合に、データが2度暗号化されることはありません。

required

特定のクライアントまたはジョブに対するポリシー設定に関係なく、すべてのバックアップを暗号化します。このポリシーが管理ドメイン・レベルで有効である場合、特定のクライアントに対する他のポリシーまたは特定のジョブに対する設定に関係なく、テープに書き込まれるバックアップ・データはすべて暗号化されます。このポリシーがクライアント・レベルで定義されている場合、特定のジョブに対する設定に関係なく、このクライアントからテープに書き込まれるバックアップ・データはすべて暗号化されます。

allowed

クライアントに対して設定されたポリシーまたはジョブに対する設定によって暗号化が指定されないかぎり、テープへのバックアップは暗号化されません。これがデフォルトです。

7.2.4 keytype

keytypeポリシーは、暗号化キーの生成方法を指定する場合に使用します。

transparent

Oracle Random Number Generatorをキーのシードとして使用して、キーをランダムに生成します。キーは、ホスト固有のキー・ストアに保存されます。これがデフォルトです。

passphrase

バックアップ管理者入力によるパスフレーズに基づいて、キーを生成します。

注意:

  • バックアップ管理者は、chhostコマンドを使用し、特定のホストに対してパスフレーズを設定する必要があります。パスフレーズが設定されていない場合、バックアップは透過モードで暗号化されます。

  • パスフレーズを失くしたり忘れた場合、そのパスフレーズを使用して作成されたバックアップはリストアできません。

7.2.5 rekeyfrequency

rekeyfrequencyポリシーは、新しいキーを生成する頻度を管理する場合に使用します。古いキーは、ウォレットで保護されたキー・ストアに保存されます。

rekeyfrequencyポリシーは、管理ドメイン全体に対してグローバル・レベルで定義できます。グローバル・ポリシーは、クライアント・レベルで上書きできます。

duration

透過モードの暗号化に対してキーを生成する頻度を指定します。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

キーは、指定期間を経過する日の真夜中に自動的に生成されます。その後、このキーはウォレットに追加され、後続のバックアップ操作で使用されます。古いキーは、古いバックアップをリストアするためにウォレットに保存されます。

注意:

keytypeポリシーがpassphraseに設定されている場合、管理者がキーの再生成を管理する必要があります。

デフォルト値は30daysで、キーは30日後に生成されます。期間の最小値は1日です。

perbackup

バックアップごとにキーを生成します。古いキーは、古いバックアップをリストアするためにウォレットに保存されます。

disabled

一定の間隔をおいて自動的にキーを生成しません。

systemdefault

このホストで最新の管理ドメイン・ポリシーを使用するように指定します。クライアントベースのポリシーの場合にのみ、有効です。

7.2.6 requireencryptablemedia

requireencryptablemediaポリシーは、Oracle Secure Backupでハードウェアの暗号化に対応しているテープを必要とするかどうかを制御する場合に使用します。

このポリシーは、テープ・ドライブがハードウェアの暗号化に対応できない場合、あるいは暗号化に対応しているテープを識別できない場合には無視されます。

yes

ハードウェア暗号化に対応しているテープが利用できるようになるまで、ジョブを保留状態にします。

no

ハードウェア暗号化が可能なテープのマウントを試みます。このようなテープのマウントが不能な場合、Oracle Secure Backupは、元のソフトウェア暗号化に戻ります。この値がデフォルトです。

7.3 バックアップ・イメージ・インスタンスのコピー・ポリシー

これらのポリシーでは、保管場所間でバックアップ・イメージ・インスタンスをコピーするインスタンスのコピー・ジョブの動作を制御します。

バックアップ・イメージ・インスタンスのポリシーは次のとおりです。

7.3.1 defaultjobpriority

defaultjobpriorityポリシーは、インスタンスのコピー・ジョブに割り当てられるデフォルトの優先度を指定する場合に使用します。Oracle Secure Backupでは、インスタンスのコピージョブの作成時に優先度が指定されていない場合、デフォルトの優先度を使用します。

n

デフォルトの優先度を指定します。デフォルト値は150です。

7.3.2 encryption

encryptionポリシーは、インスタンスのコピー・ジョブによって書き込まれるデータを暗号化する必要があるかどうかを指定する場合に使用します。このポリシーは、管理ドメインのグローバル・レベルで設定できます。これは、cpinstanceコマンドの--encyrptionオプションを使用して、クライアント・レベルで上書きできます。

required

特定のクライアントまたはジョブに対するポリシー設定に関係なく、すべてのバックアップ・イメージ・インスタンスを暗号化します。このポリシーが管理ドメイン・レベルで有効である場合、特定のクライアントに対する他のポリシーまたは特定のインスタンスのコピー・ジョブに対する設定に関係なく、ストレージ・デバイスに書き込まれるバックアップ・イメージ・インスタンスはすべて暗号化されます。このポリシーがクライアント・レベルで定義されている場合、特定のジョブに対する設定に関係なく、このクライアントからストレージ・デバイスに書き込まれるバックアップ・イメージ・インスタンスはすべて暗号化されます。

allowed

クライアントに設定されたポリシーまたはインスタンスのコピー・ジョブの設定で暗号化が指定されていないかぎり、ストレージ・デバイスへの書込み中は、バックアップ・イメージ・インスタンスを暗号化しないでください。これがデフォルトです。

7.3.3 copyoptions

copyoptionsポリシーは、obdupプログラムに使用されるスケジューラによってディスパッチされるバックアップ・イメージ・インスタンスのコピー・ジョブに追加のオプションを指定する場合に使用します。スケジューラがコピー・ジョブを開始するたびに、ここで指定したコマンドライン・オプションがobdupに設定されます。たとえば、この値を-dに設定することで、obtarの診断出力モードをオンにできます。

-d

obdupプログラムのデバッグ・モードを有効にします。

7.4 クラウド・ストレージ・デバイス・ポリシー

これらのポリシーを使用すると、クラウド・ストレージ・デバイスの管理が容易になります。

クラウド・ストレージ・デバイス・ポリシーは、次のとおりです。

7.4.1 proxyserver

プロキシ・サーバーが指定された場合、Oracle Secure Backupではそのプロキシ・サーバーを使用してOracle Cloud Infrastructureに接続します。

デフォルト値はありません。

7.4.2 proxyuser

このポリシーは、プロキシ・サーバーでユーザー名が必要な場合に資格証明を定義します。

デフォルト値はありません。

7.4.3 proxypassword

このポリシーは、プロキシ・サーバーでOracle Cloud Infrastructureに接続するために認証が必要な場合にパスワードを設定します。

デフォルト値はありません。

7.4.4 segmentsize

バックアップは、Oracle Cloud Infrastructureにアップロードするために複数のセグメントに分割されます。このポリシーは、セグメントのサイズを定義します。

デフォルト値は10485760です。

7.4.5 streamsperjob

このポリシーは、Oracle Cloud Infrastructureにバックアップをアップロードする際に、Oracle Secure Backupでジョブごとに確立する並列接続の数を定義します。

デフォルト値は4です。

7.4.6 transfertimeout

このポリシーは、Oracle Secure Backupが操作の中断まで待機する時間を定義します。

デフォルト値は5 minutesです。

7.4.7 usepersistentcon

このポリシーを設定すると、Oracle Secure Backupでは既存の接続の使用を試みます。このポリシーがオフの場合、Oracle Secure Backupではリクエストごとに常に新しい接続を作成します。

デフォルト値はyes

7.5 デーモン・ポリシー

このポリシーは、様々な面でデーモンおよびサービスの動作を制御します。たとえば、ログインを監査するかどうかの指定、および索引デーモンによるカタログの更新方法の制御が可能です。

デーモン・ポリシーは、次のとおりです。

7.5.1 auditlogins

auditloginsポリシーは、Oracle Secure Backupへのログイン試行を監査する場合に使用します。

yes

ポリシーを有効にします。Oracle Secure Backupへのログイン試行はすべて、管理サーバー上のobservicedによってログ・ファイルに記録されます。

no

ポリシーを無効にします(デフォルト)。

7.5.2 obhttpdwindowslogon

obhttpdwindowslogonポリシーは、Windows管理ドメインのOracle Secure Backup Webサーバーにアクセスするためのユーザー名を設定する場合に使用します。

username

Windowsユーザー名またはドメイン・ユーザー名を指定します。デフォルトでは、ユーザー名は設定されていません。

7.5.3 obhttpdwindowspassword

obhttpdwindowspasswordポリシーは、obhttpdwindowslogonポリシーを使用して作成したユーザー名のパスワードを設定する場合に使用します。

password

Windows管理ユーザー名のパスワードを指定します。デフォルトでは、パスワードは設定されていません。

7.5.4 obixdmaxupdaters

obixdmaxupdatersポリシーは、同時に実行できるカタログ更新プロセスの最大数を指定する場合に使用します。

Oracle Secure Backupの索引デーモン(obixd)は、各クライアントのOracle Secure Backupカタログを管理するデーモンです。Oracle Secure Backupでは、各バックアップの最後と他の各時間に索引デーモンを開始します。

n

同時に実行できるobixd デーモンの数を指定します。デフォルトは2です。

7.5.5 obixdrechecklevel

obixdrechecklevelポリシーは、Oracle Secure Backupの索引デーモンによりアクションのレベルを制御して、正式のカタログにする予定のホスト・バックアップ・カタログが有効であることを確認する場合に使用します。

structure

バックアップ・カタログの更新後にカタログの構造が正常であることを索引デーモンで検証するように指定します(デフォルト)。この検証は、セーフガード・メカニズムで、カタログの更新後に索引デーモンがそれ自体のアクションをダブルチェックするために使用されます。

content

バックアップ・カタログの更新後にカタログの構造およびコンテンツが正常であることを索引デーモンで検証するように指定します。この方法は最も時間がかかり最も包括的な方法です。

none

バックアップ・カタログの更新後に、カタログが正常であることを検証する追加アクションを索引デーモンが取らないように指定します。これは最も短時間で実行できますが、最も安全性の低い方法です。

7.5.6 obixdupdaternicevalue

obixdupdaternicevalueポリシーは、索引デーモンを実行する優先度を設定する場合に使用します。この値が高いほど、索引デーモンのかわりに他の競合プロセスがCPUのより多くの部分を占有できます。このポリシーは、Windowsホストには適用できません。

n

索引デーモンの優先度を指定します。デフォルトは0で、システムによって割り当てられた優先度(通常のプロセスの優先度)で索引デーモンが実行されます。優先度を下げ、それにより他のプロセスで使用できるCPU時間を増加するには、正の値(1から20)を使用します。デーモンの優先度を上げるには、負の数値を入力します。

7.5.7 webautostart

webautostartポリシーは、observicedの再起動時にApache Webサーバーが自動的に起動されるようにするかどうかを指定する場合に使用します。

yes

ポリシーを有効にします。

注意:

インストール・プロセスではwebautostartyesに設定されますが、これはデフォルト値ではありません。

no

ポリシーを無効にします(デフォルト)。

7.5.8 webpass

webpassポリシーは、Webサーバーに渡すパスワードを指定する場合に使用します。

WebサーバーのSecure Sockets Layer(SSL) 証明書でパスワード(PEMパスフレーズ)が必要な場合は、このポリシーにそのパスワードを入力することで、Oracle Secure Backup Webサーバーの起動時に、observicedからOracle Secure Backup Webサーバーにパスワードを渡すことができるようになります。このパスワードは、管理サーバー上でローカルに保存された証明書データを復号化するときに使用され、コンピュータ内に保持されます。

webpassポリシーには、インストール・スクリプトによってパスワードが構成されます。このパスワードは変更できますが、通常の環境では変更する必要はありません。

password

パスワードを指定します。

Webサーバーのパスワード変更時に必要なアクション

Oracle Secure Backup Webツール・サーバーのパスワードを変更した場合は、Webサーバー鍵および証明書を再生成する必要があります。次の手順を実行します。

  1. コマンドラインでobwebcert upgradeコマンドを発行し、表示される指示に従います。
    # obwebcert upgrade
    
    Please enter admin password:
    Web Certificate has been successfully updated.
    
    The Oracle Secure Backup Service Daemon (observiced) will need to be 
    restarted before the web server will be functional.  Please execute the following 
    command to restart observiced:
    obctl restart
    
    # obctl restart
    
    Oracle Secure Backup Service Daemon has been stopped.
    Oracle Secure Backup Service Daemon has been started.
    #
  2. obhttpdデーモンが実行中であることを確認します。これを行うには、Webツールにログインするか、またはLinuxおよびUNIXシステムでps -ef | grep obコマンドも発行できます。

7.5.9 windowscontrolcertificateservice

windowscontrolcertificateserviceは、証明書サービスのデータベースをバックアップまたはリカバリする前に、Oracle Secure BackupでWindows証明書サービスを適切なモードで実行するかどうかを指定する場合に使用します。

yes

Oracle Secure Backupで、証明書サービスをバックアップ前に起動し、停止してからリストアのために再起動するように指定します。

no

ポリシーを無効にします(デフォルト)。

7.6 デバイス・ポリシー

このポリシーは、デバイス検出時およびテープ・デバイスの書込み警告の生成時に、テープ・デバイスを自動的に検出する方法を制御します。

デバイス・ポリシーは、次のとおりです。

7.6.1 checkserialnumbers

checkserialnumbersポリシーは、テープ・デバイスのシリアル番号のチェックを制御する場合に使用します。

SCSI-2規格の要件にはありませんが、実際には、最新のテープ・ドライブやライブラリはすべてユニット・シリアル番号照会ページ(Unit Serial Number Inquiry Page)をサポートしているため、シリアル番号についてプログラムでデバイスに問い合せることができます。

checkserialnumbersポリシーが有効であれば、Oracle Secure Backupはテープ・デバイスを開くと必ずそのデバイスのシリアル番号をチェックします。テープ・デバイスがシリアル番号の報告をサポートしていない場合、Oracle Secure Backupは単にテープ・デバイスを開くだけです。テープ・デバイスがシリアル番号のチェックをサポートしている場合、Oracle Secure Backupは報告されたシリアル番号とデバイス・オブジェクトに保存されているシリアル番号とを比較します。次の3つの結果が考えられます。

  • デバイス・オブジェクトにシリアル番号がない。

    デバイスが作成されてから、あるいはシリアル番号のポリシーが有効になってから、Oracle Secure Backupがこのテープ・ドライブを開いたことがなければ、シリアル番号はデバイス・オブジェクトに保存されていません。この場合、シリアル番号をデバイス・オブジェクトに保存してからドライブを開きます。

  • デバイス・オブジェクトにシリアル番号があり、デバイスから読み取ったシリアル番号と一致している。

    この場合、Oracle Secure Backupはテープ・デバイスを開きます。

  • デバイス・オブジェクトにシリアル番号があるが、デバイスから読み取ったシリアル番号と一致しない。

    この場合、Oracle Secure Backupはエラー・メッセージを返し、テープ・デバイスを開きません。

注意:

Oracle Secure Backupは、obtoolのlsdevコマンドの--geometry/-gオプションの一環としてもシリアル番号のチェックを行っています。このオプションを使用すると、指定したデバイスにInquiryコマンドが送出され、lsdevがそのベンダー、製品ID、ファームウェアのバージョン、およびシリアル番号を表示します。

Yes

テープ・デバイスが開くと必ずシリアル番号をチェックするように指定します。これがデフォルト値です。

No

テープ・デバイスのシリアル番号を無視するように指定します。

7.6.2 deletediskorphans

deletediskorphansポリシーは、ディスク・プールからのディスク・プールの孤立の自動日次(真夜中)クリーンアップを制御する場合に使用します。ディスク・プールの孤立は、ディスク・プールに存在するが、カタログ・データベースに追加されていないバックアップ・イメージです。これは、バックアップ操作に失敗した場合に発生する可能性があります。

ドメインにインポートするディスク・プールをカタログに追加する必要があります。インポートしたディスク・プールを自動孤立クリーンアップの前にカタログに追加しないと、対応するカタログ・エントリのないすべてのバックアップ・ファイルがディスク・プールの孤立と認識され、削除されます。

yes

日次孤立クリーンアップが有効になるように指定します。この値は、ディスク・プールをカタログに追加した後に設定します。

no

日次ディスク孤立クリーンアップが無効になるように指定します。これはデフォルトの設定です。

7.6.3 disableasyncio

disableasyncioポリシーは、管理ドメイン全体での非同期I/Oの使用を制御する場合に使用します。非同期I/Oにより、複数のコマンド・キューをサポートするテープ・デバイスの書込みスループットを改善できます。

yes

非同期I/Oが無効になるように指定します。

no

非同期I/Oが有効になるように指定します。これはデフォルトの設定です。

7.6.4 discovereddevicestate

discovereddevicestateポリシーは、discoverdevコマンドによって検出されたテープ・デバイスをOracle Secure Backupでただちに使用可能にするかどうかを設定する場合に使用します。

in service

検出されたテープ・デバイスをOracle Secure Backupでただちに使用可能にするように指定します。

not in service

明示的に使用可能にするまで、検出されたテープ・デバイスをOracle Secure Backupでは使用できないように指定します(デフォルト)。

7.6.5 errorrate

errorrateポリシーは、エラー率を設定する場合に使用します。エラー率は、バックアップ・ジョブ中に発生したリカバリ済の書込みエラー数を、書き込まれたブロックの合計数で除算し、100を乗算して算出した比率です。バックアップのエラー率がこの設定より高い場合は、バックアップ記録に警告メッセージが表示されます。

n

テープ・デバイスで使用されるエラー率を指定します。デフォルトは8です。

none

エラー率のチェックを無効にします。エラー率のチェックを無効にすると、エラー率のチェックに必要なSmall Computer System Interface(SCSI)コマンドをサポートしていないテープ・ドライブを使用しているときに、警告メッセージが表示されないようにできます。

7.6.6 maxdriveidletime

maxdriveidletimeポリシーは、バックアップ操作またはリストア操作の完了後に、テープをテープ・ドライブ内でアイドル状態のままにできる期間を設定する場合に使用します。この設定時間を経過すると、テープはテープ・ドライブから自動的にアンロードされます。

このパラメータは、ドライブごとに指定できません。このポリシーを変更するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

duration

アンロードされるまでテープをアイドル状態のままにできる期間を指定します。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。デフォルトは5minutesで、5分間のアイドル状態の後、テープはアンロードされます。

注意:

durationプレースホルダは、secondsminuteshoursのみを組み合せて指定する必要があります。

指定できる最小値は0secondsです。最大値は24hoursです。期間を0に設定すると、バックアップ操作またはリストア操作の完了直後にテープはアンロードされます。

forever

バックアップ操作またはリストア操作の完了後、テープをテープ・ドライブ内に残しておくように指定します。テープは自動的にアンロードされません。

7.6.7 maxacsejectwaittime

このポリシーは、StorageTek Automated Cartridge System Library Software(ACSLS)システムにのみ適用されます。maxacsejectwaittimeポリシーは、未処理のexportvolリクエストが、ACSカートリッジ・アクセス・ポートが空くまで待機する期間を設定する場合に使用します。

duration

Oracle Secure Backupで、exportvolリクエストのキャンセル前に、ACSカートリッジ・アクセス・ポートが空くまで待機する期間を指定します。

ACS exportvol操作の終了後にテープをカートリッジ・アクセス・ポートから取り外すには、オペレータの手動操作が必要になります。ACSLSサーバーへのアクセスは、テープが取り外されるか、maxacsjecetwaittimeを超える時間が経過するまで拒否されます。オペレータがローカルで作業でき、エクスポート操作を一括して各exportvol操作に複数のボリュームが指定されるようにする場合にのみ、エクスポートのスケジュールを行うことをお薦めします。

durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。デフォルトは5minutesです。

注意:

durationプレースホルダは、secondsminuteshoursのみを組み合せて指定する必要があります。

指定できる最小値は0secondsです。最大値はforeverです。

forever

Oracle Secure Backupで、ACSカートリッジ・アクセス・ポートが空くまで待機している間、exportvolリクエストをキャンセルしないように指定します。

7.6.8 poolfreespacegoal

poolfreespacegoalポリシーは、任意の時点でプール内に保持する必要がある空き領域の容量を制御する場合に使用します。この領域は、期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスを削除することで、スケジューラによって保持されます。

n

ディスク・プールで使用可能にする必要のある空き領域の容量を指定します。この値は、ディスク・プールの合計容量の割合で表します。

7.6.9 returntoservicecheck

returntoservicecheckポリシーは、自動的にサービスに戻される前に、オフラインになったディスク・プールまたはテープ・デバイスのアクセス可能性ステータスをチェックする場合に使用します。

yes

サービスに戻される前に、デバイスのアクセス可能性ステータスをOracle Secure Backupがチェックするように指定します。

no

Oracle Secure Backupのout-of-serviceタイマーの有効期限が切れた後に、Oracle Secure Backupがデバイスを自動的にサービスに戻すように指定します。これはデフォルトの設定です。

7.7 複製ポリシー

このポリシーは、Oracle Secure Backupでボリュームの複製を実行する方法を制御します。

ボリューム複製ポリシーは、次のとおりです。

7.7.1 duplicateovernetwork

duplicateovernetworkポリシーは、複製対象のオリジナル・ボリュームが含まれるメディア・サーバーとは異なるメディア・サーバーボリュームを複製できるかどうかを制御する場合に使用します。ネットワーク帯域幅を大量に使用する必要があるため、Oracle Secure Backupはデフォルトでは、異なるメディア・サーバーに取り付けられたテープ・デバイス間での複製は行いません。

yes

異なるメディア・サーバーに接続されたテープ・デバイス間で複製を実行できます。

no

異なるメディア・サーバーに接続されたテープ・デバイス間で複製を実行できません。これがデフォルト値です。

7.7.2 duplicationjobpriority

duplicationjobpriorityポリシーは、他のジョブを基準として相対的に、ボリューム複製ジョブの優先度を指定する場合に使用します。

n

ジョブの優先度を指定します。デフォルトは200です。

注意:

デフォルトでは、バックアップ・ジョブは優先度100でスケジュールされます。その結果、バックアップ・ジョブは、ボリューム複製ジョブにデフォルトで優先します。

7.7.3 duplicationoptions

duplicationoptionsポリシーは、複製時に使用するその他のオプションを指定する場合に使用します。オプション値の前にハイフン(-)を付ける必要があります。

d

デバッグ・モードを有効にします。指定すると、複製のジョブ記録に追加情報が出力されます。このオプションは引数をとりません。

K mask

デバイス・ドライバのデバッグ・オプションを指定します。maskは、表B-3にリストされた値のビット単位の包含的ORです。

l

コピー操作時にボリューム・ラベルの詳細を複製のジョブ記録に表示しません。

N

複製の操作時にテープ・ヘルパーは使用しません。

n

NDMPを使用してボリューム複製を実行します。これはデフォルトの設定です。

s

NDMPプロトコルのかわりにSCSIインタフェースを使用してボリューム複製を実行します。このオプションは-nと併用できません。

7.8 索引ポリシー

このポリシーは、Oracle Secure Backupでカタログを生成し、管理する方法を制御します。たとえば、カタログのクリーンアップ間の時間間隔を指定できます。

索引ポリシーは、次のとおりです。

7.8.1 asciiindexrepository

asciiindexrepositoryポリシーは、索引デーモンによってOracle Secure Backupカタログにインポートする前に、ASCII索引ファイルを保存するディレクトリを指定する場合に使用します。

pathname

索引ファイルのパス名を指定します。デフォルトのパス名は、Oracle Secure Backupホームadmin/history/host/hostnameサブディレクトリです。

7.8.2 autoindex

autoindexポリシーは、Oracle Secure Backupが実行するバックアップごとにバックアップ・カタログ・データを作成するかどうかを指定する場合に使用します。

yes

バックアップごとにカタログ・データが作成されるように指定します(デフォルト)。

no

バックアップごとにカタログ・データが作成されないように指定します。

7.8.3 earliestindexcleanuptime

earliestindexcleanuptimeポリシーは、カタログ情報をクリーンアップする最も早い時間を指定する場合に使用します。クリーンアップ・アクティビティは、管理サーバーの使用率が最も低い期間に実行されます。

time

時間と分を指定します。timeプレースホルダの詳細は、timeを参照してください。デフォルト値は23:00です。

7.8.4 generatendmpindexdata

generatendmpindexdataポリシーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)でアクセスされるクライアントをバックアップする際に、Oracle Secure Backupでバックアップ・カタログ情報を作成するかどうかを指定する場合に使用します。

yes

NDMPクライアントのバックアップの際にカタログ・データが作成されるように指定します(デフォルト)。

no

NDMPクライアントのバックアップの際にカタログ・データが作成されないように指定します。

7.8.5 indexcleanupfrequency

indexcleanupfrequencyポリシーは、カタログのクリーンアップ間の時間間隔を指定する場合に使用します。

通常、定期的にカタログをクリーンアップするようにOracle Secure Backupに指示します。この技術によって、失効したデータがカタログから削除され、ディスク・スペースが再利用できます。カタログのクリーンアップは、CPUとディスクI/Oを集中的に使用するアクティビティですが、Oracle Secure Backupでは、カタログのクリーンアップの実行中でも、データのバックアップおよびリストア操作を中断することなくすべて実行します。

duration

カタログのクリーンアップ操作の頻度を指定します。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。デフォルトは21daysで、カタログは3週間ごとにクリーンアップされます。

7.8.6 latestindexcleanuptime

latestindexcleanuptimeポリシーは、索引カタログをクリーンアップできる最も遅い時間を指定する場合に使用します。

time

索引カタログをクリーンアップする最も遅い時間を指定します。timeプレースホルダの詳細は、timeを参照してください。デフォルト値は07:00です。

7.8.7 maxindexbuffer

maxindexbufferポリシーは、ローカルの索引バッファ・ファイルの最大ファイル・サイズを指定する場合に使用します。

他のタスクで使用中の管理サーバーに索引データが直接書き込まれると、バックアップのパフォーマンスが低下します。この問題を回避するために、Oracle Secure Backupでは、バックアップ中にクライアント上のローカル・ファイルに索引データをバッファリングすることで、管理サーバーとの間で必要となるやりとりの数を削減します。このポリシーを使用すれば、このバッファ・ファイルの最大サイズを制御できます。

buffersize

1KBブロックの数としてバッファ・サイズを指定します。デフォルト値は6144、つまり6MBです。バッファ・サイズを0に設定すると、ローカル・バッファリングは実行されません。

7.8.8 positiondatainterval

positiondataintervalポリシーは、位置マークがテープに書き込まれる前に、テープに書き込む必要があるデータ量(KB)を指定する場合に使用します。

Oracle Secure Backupでは、後で行うリストア・ジョブ時にこの位置情報を使用して、リクエストされたファイルがあるテープ内の位置をすみやかに見つけます。

n

転送されたKB数で位置データの間隔を指定します。デフォルト値は1024 (1MB)で、1MB (1024*1024)のデータがテープに書き込まれるたびにその情報が取得されます。

7.8.9 saveasciiindexfiles

saveasciiindexfilesポリシーは、索引デーモンで使用される一時ASCIIファイルを保存するか削除するかを設定する場合に使用します。

Oracle Secure Backupは、バックアップを実行する際、保存した各ファイルシステム・オブジェクトを記述した索引情報を通常は生成します。具体的には、一時ASCIIファイルを、管理サーバーOracle Secure Backupホームadmin/history/index/clientサブディレクトリに作成します。バックアップが完了すると、索引デーモンが、索引情報を指定クライアントの索引カタログ・ファイルにインポートします。

yes

Oracle Secure Backupがそれぞれの一時ASCII索引ファイルを保持するように指示します。このオプションは、ASCII索引ファイルを分析してサイト固有のレポートを生成するツールを作成してある場合に使用すると便利です。

no

バックアップが完了したときにそれぞれの一時ASCII索引ファイルを削除するようにOracle Secure Backupに指示します(デフォルト)。

7.9 ログ・ポリシー

このポリシーは、管理ドメインのログイン履歴を制御します。たとえば、管理サーバー上のアクティビティ・ログに記録するイベント(すべて、バックアップ操作のみ、リストア操作のみなど)を指定できます。

ログ・ポリシーは、次のとおりです。

7.9.1 adminlogevents

adminlogeventsポリシーは、管理サーバー上のアクティビティ・ログに記録するイベントを指定する場合に使用します。複数のイベント・タイプがあればカンマで区切ります。デフォルトでは、このポリシーは設定されていないので、アクティビティ・ログは生成されません。

backup

すべてのバックアップ・イベントを記録します。

backup.commandline

バックアップするファイルをコマンドラインで指定する、コマンドライン・バックアップを記録します。

backup.scheduler

スケジュール済バックアップ操作を記録します。

restore

リストア操作を記録します。

all

前述のオプションをすべて指定した場合に記録される対象を記録します。

7.9.2 adminlogfile

adminlogfileポリシーは、管理サーバー上のアクティビティ・ログのパス名を指定する場合に使用します。

pathname

ログ・ファイルのパス名(たとえば、/var/log/admin_srvr.log)を指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていないので、ログ・ファイルは生成されません。

7.9.3 clientlogevents

clientlogeventsポリシーは、クライアント・ホスト上のアクティビティ・ログに記録するイベントを指定する場合に使用します。

adminlogeventsポリシーの値を参照してください。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。

7.9.4 jobretaintime

jobretaintimeポリシーは、ジョブ・リストの履歴を保存する期間を設定する場合に使用します。

jobretaintimeポリシーで指定した期間の値がジョブで完了すると、obscheduledプロセスのジョブ履歴がリフレッシュされ、そのジョブの情報は使用できなくなります。

duration

指定した期間の間、ジョブ履歴を保存します。デフォルトは30daysです。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

7.9.5 logretaintime

logretaintimeポリシーは、Oracle Secure Backupのログ・ファイルを保存する期間を設定する場合に使用します。

Oracle Secure Backupの複数のコンポーネントでは、診断メッセージを含むログ・ファイルが保持されます。このオプションを使用すると、非常に大きくなりがちなこれらのファイルのサイズを制限できます。Oracle Secure Backupでは、指定した期間を過ぎたすべてのエントリを定期的に削除します。

duration

指定した期間の間、診断ログを保存します。デフォルトは7daysです。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

7.9.6 transcriptlocation

transcriptlocationポリシーを使用して、ジョブ記録の場所を特定します。

admin
管理サーバーに格納されているジョブ記録をリストします。
mediaserver
各メディア・サーバー・ホストに格納されているジョブ記録をリストします。これがデフォルト値です。

7.9.7 transcriptretaintime

transcriptretaintimeポリシーは、Oracle Secure Backupのジョブ記録を保存する期間を指定する場合に使用します。

Oracle Secure Backupスケジューラは、ジョブを実行する際、ジョブの出力を記録ファイルに保存します。記録ファイルの保存期間を指定できます。

duration

指定した期間の間、ジョブ記録を保存します。デフォルトは7daysです。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

7.9.8 unixclientlogfile

unixclientlogfileポリシーは、UNIXクライアント・ホスト上のログ・ファイルのパス名を指定する場合に使用します。Oracle Secure Backupでは、clientlogeventsに対して選択された各イベントを、各UNIXクライアント上にあるこのファイルに記録します。

pathname

UNIXクライアントのログ・ファイルのパス名を指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていないので、ログ・ファイルは生成されません。

7.9.9 windowsclientlogfile

windowsclientlogfileポリシーは、Windowsクライアント・ホスト上のログ・ファイルのパス名を指定する場合に使用します。Oracle Secure Backupでは、clientlogeventsに対して選択された各イベントを、各Windowsクライアント上にあるこのファイルに記録します。

pathname

Windowsクライアントのログ・ファイルのパス名を指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていないので、ログ・ファイルは生成されません。

7.10 メディア・ポリシー

このポリシーは、ドメイン全体のメディア管理を制御します。たとえば、nullメディア・ファミリのメンバーであるテープの保存期間を指定できます。

メディア・ポリシーは、次のとおりです。

7.10.1 barcodesrequired

barcodesrequiredポリシーは、読取り可能なバーコードが各テープに必要かどうかを設定する場合に使用します。

デフォルトでは、Oracle Secure Backupでは読取り可能なバーコードの付いたテープと付いていないテープを区別しません。このポリシーにより、Oracle Secure Backupでは、リストアに必要なテープを要求する際に、バーコードとボリュームIDの両方をいつでも使用できるようになります。この機能は、すべてのテープ・ドライブが、正常に動作するバーコード・リーダーが付いたテープ・ライブラリに含まれている場合にのみ、使用します。

default

現在のデバイスに読取り可能なバーコードが格納されるように指定します。

yes

テープが読取り可能なバーコードを持っている必要があります。

no

テープが読取り可能なバーコードを持っている必要はありません(デフォルト)。

7.10.2 blockingfactor

blockingfactorポリシーは、バックアップ操作またはリストア操作中に書き込まれるすべてのテープ・ブロックのサイズを定義する場合に使用します。この値は、maxblockingfactorポリシーで設定した制限以下の値に変更できます。

関連項目:

ブロッキング・ファクタの詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。

unsigned integer

ブロック数(512バイト/ブロック)でブロッキング・ファクタを指定します。デフォルト値は128で、テープに64KBのブロックが書き込まれます。

7.10.3 freedstucktapethreshold

freedstucktapethresholdポリシーは、テープ・ドライブまたは記憶域要素にスタック(部分的に挿入)されたとみなされるテープを使用可能にするために、Oracle Secure Backupが試行する最大回数を指定する場合に使用します。

n

スタックされたテープを使用可能にするために、Oracle Secure Backupが試行する最大回数を指定します。デフォルトは2です。

7.10.4 maxblockingfactor

maxblockingfactorポリシーは、バックアップ操作またはリストア操作中に読み書きされるテープ・ブロックの最大サイズを定義する場合に使用します。このサイズを超えるブロックは、読み取ることができません。

関連項目:

ブロッキング・ファクタの詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。

unsigned integer

512バイトのブロック数として最大ブロッキング・ファクタを指定します。デフォルト値は128、つまり最大ブロック・サイズは64KBです。最大設定は4096、つまり最大テープ・ブロック・サイズは2MBです。この最大設定は、Oracle Secure Backupの範囲外でテープ・デバイスおよびオペレーティング・システムの制限によりさらに制約を受ける可能性があります。

7.10.5 overwriteblanktape

overwriteblanktapeポリシーは、Oracle Secure Backupで空のテープを上書きするかどうかを指定する場合に使用します。

yes

空のテープを上書きします(デフォルト)。

no

空のテープを上書きしません。

7.10.6 overwriteforeigntape

overwriteforeigntapeポリシーは、Oracle Secure Backupで、認識できない形式で記録された自動マウント済のテープを上書きするかどうかを指定する場合に使用します。

yes

認識できない形式のテープを上書きします。

no

認識できない形式のテープを上書きしません(デフォルト)。

7.10.7 overwriteunreadabletape

overwriteunreadabletapeポリシーは、Oracle Secure Backupで、最初のブロックを読み取ることができないテープを上書きするかどうかを指定する場合に使用します。

yes

読み取ることのできないテープを上書きします。

no

読み取ることのできないテープを上書きしません(デフォルト)。

7.10.8 volumeretaintime

volumeretaintimeポリシーは、nullメディア・ファミリのメンバーであるテープの保存期間を指定する場合に使用します。

duration

指定した期間の間、ボリュームを保存します。デフォルトはdisabledで、ボリュームが自動的に期限切れになることはありません。ボリュームは、いつでも上書きやラベル付け解除が可能です。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

7.10.9 writewindowtime

writewindowtimeポリシーは、nullメディア・ファミリのメンバーであるテープの書込み可能期間を指定する場合に使用します。

duration

指定した期間の間、ボリュームを保存します。デフォルトはdisabledで、書込みウィンドウは閉じません。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。

7.11 ネーミング・ポリシー

このクラスには、管理ドメイン用のWINSサーバーを指定するポリシーが1つあります。

ネーミング・ポリシーは、次のとおりです。

7.11.1 winsserver

winsserverポリシーは、Windows Internet Name Service(WINS)サーバーのIPアドレスを指定する場合に使用します。WINSサーバーは、管理ドメイン全体で使用されます。

Oracle Secure Backupには、WINSサーバーを使用してWindowsクライアント・ホストの名前をUNIXシステムで解決する機能があります。このポリシーを設定すると、WINSによって動的にIPアドレスを割り当てられたクライアントを、Oracle Secure Backupでサポートできます。

wins_ip

IPアドレスwins_ipを持つWINSサーバーを指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。

7.12 NDMPポリシー

このポリシーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ管理アプリケーション(DMA)のデフォルトを指定します。たとえば、NDMPサーバーごとにOracle Secure Backupを認証するパスワードを指定できます。

NDMPポリシーは、次のとおりです。

7.12.1 authenticationtype

authenticationtypeポリシーは、Oracle Secure Backupネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)クライアント自身のNDMPサーバーに対する認証方法を指定する場合に使用します。

各ホストの認証タイプを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmpauthオプションを使用します。

authtype

認証タイプを指定します。authtypeプレースホルダの詳細は、authtypeを参照してください。デフォルトはnegotiatedで、使用する最適な認証モードがOracle Secure Backup(とNDMPサーバー)によって判別されます。通常はデフォルト設定を使用します。

7.12.2 backupev

backupevポリシーは、バックアップ環境変数を指定する場合に使用します。クライアント・ホストのネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ・サービスがNDMPでアクセスされるデータをバックアップするたびに、各変数はこのサービスに渡されます。

注意:

NDMP環境変数は、各データ・サービス固有のものです。このため、データ・サービスの実装について熟知している場合のみ、この環境変数を指定してください。

また、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--backupevオプションと--restoreevオプションを使用して、クライアント・ホスト固有の環境変数を選択し、クライアント・ホストに対してデータがバックアップまたはリカバリされるたびに、この環境変数をNDMPデータ・サービスに送信することもできます。

name=value

バックアップ環境変数の名前および値、たとえばVERBOSE=yを指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。

7.12.3 backuptype

backuptypeポリシーは、デフォルトのバックアップ・タイプを指定する場合に使用します。バックアップ・タイプはネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ・サービス固有です。あるデータ・サービスで有効なバックアップ・タイプが、他のデータ・サービスでは無効な場合や不適切な場合があります。デフォルトでは、各データ・サービスに適したバックアップ・タイプが選択されます。

各ホストのバックアップ・タイプを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmpbackuptypeオプションを使用します。

ndmp-backup-type

デフォルトのバックアップ・タイプを指定します。ndmp-backup-typeプレースホルダの詳細は、ndmp-backup-typeを参照してください。

7.12.4 dmahosts

dmahostsポリシーは、サード・パーティのNDMPサーバーでバックアップを実行中に、NDMPデータ管理エージェント(DMA)の実行対象となるOracle Secure Backupホストをリストする場合に使用します。

管理サーバー・ロールまたはメディア・サーバー・ロールのいずれかでOracle Secure Backupソフトウェアを実行するホストのカンマ区切りリストを追加できます。

7.12.5 password

passwordポリシーは、各ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)サーバーに対するOracle Secure Backupの認証に使用されるパスワードを指定する場合に使用します。

各ホストのNDMPパスワードを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmppassオプションを使用します。

password

NDMP認証のパスワードを指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません(デフォルトのパスワードはNULL)。

7.12.6 port

portポリシーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)で使用するTCPポート番号を指定する場合に使用します。

各ホストのTCPポートを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmpportオプションを使用します。

port_num

TCPポート番号を指定します。port_numのデフォルト値は10000です。

7.12.7 protocolversion

protocolversionポリシーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)バージョンを指定する場合に使用します。

通常は、Oracle Secure Backupと各NDMPサーバーのネゴシエーションでプロトコルのバージョンが決まります(デフォルト)。テストやその他の目的で必要な場合は、Oracle Secure Backupとこのサーバー間での通信に使用するNDMPプロトコルのバージョンを変更できます。NDMPサーバーが、ユーザーが選択したプロトコルのバージョンを使用して通信できない場合、Oracle Secure Backupでは、どちらの側でもサポートされるバージョンを使用することなく、エラーをレポートします。

各ホストのNDMPプロトコルのバージョンを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmppverオプションを使用します。

protocol_num

プロトコル番号を指定します。protoverプレースホルダの詳細は、protoverを参照してください。デフォルトは0で、「サーバーの指定」値が使用されます。

7.12.8 restoreev

restoreevポリシーは、リストア環境変数を指定する場合に使用します。クライアント・ホストのネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ・サービスがNDMPでアクセスされるデータをリカバリするたびに、各変数はこのサービスに渡されます。

また、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--backupevオプションと--restoreevオプションを使用して、クライアント・ホスト固有の環境変数を選択し、クライアント・ホストに対してデータがバックアップまたはリカバリされるたびに、この環境変数をNDMPデータ・サービスに送信することもできます。

注意:

NDMP環境変数は、各データ・サービス固有のものです。このため、データ・サービスの実装について熟知している場合のみ、これらの環境変数を指定してください。

name=value

バックアップ環境変数の名前および値、たとえばVERBOSE=yを指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。

7.12.9 username

usernameポリシーは、各ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)サーバーに対するOracle Secure Backupの認証に使用されるユーザー名を指定する場合に使用します。

各ホストのNDMPユーザー名を変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmpuserオプションを使用します。

username

NDMPサーバーでの認証に使用されるユーザー名を指定します。デフォルトはrootです。

7.13 操作ポリシー

このポリシーは、様々なバックアップ操作およびリストア操作を制御します。たとえば、必要なリソースが使用可能になるまで、Recovery Manager (RMAN)バックアップ・ジョブがOracle Secure Backupスケジューラ・キュー内で待機する時間を設定できます。

操作ポリシーは、次のとおりです。

7.13.1 autohistory

autohistoryポリシーは、クライアント・ホストをバックアップするたびに、Oracle Secure Backupでバックアップ履歴データを更新するかどうかを指定する場合に使用します。この履歴データは、増分バックアップのファイル選択基準を作成するときに使用します。

yes

クライアント・ホストをバックアップするときに、バックアップ履歴データを更新します(デフォルト)。この履歴データは、増分バックアップのファイル選択基準を作成するときに使用します。

no

クライアント・ホストをバックアップするときに、バックアップ履歴データを更新しません。

7.13.2 autolabel

autolabelポリシーは、データをバックアップするたびに、Oracle Secure Backupで新しいバックアップ・イメージ用のボリューム・ラベルおよびバックアップ・イメージ・ラベルを作成するかどうかを指定する場合に使用します。

yes

ラベルの生成を有効にします(デフォルト)。

no

ラベルの生成を無効にします。Oracleサポート・サービスから指示されないかぎり、ラベルの生成を無効にしないでください。

7.13.3 backupimagerechecklevel

backupimagerechecklevelポリシーは、各バックアップ・セクションの完了後、Oracle Secure Backupでブロック・レベルの検証を実行するかどうかを指定する場合に使用します。

Oracle Secure Backupでは、バックアップ・ジョブ中にテープに書き込んだ各ブロックを、必要に応じて再度読み取ることができます。つまり、バックアップ・データが読取り可能であるかどうかの再検証ができます。最初の検証は、テープ・ドライブのリードアフターライト・ロジックにより、データが書き込まれた直後に実行されます。

block

各バックアップ・セクションの書込み後に、ブロック・レベルの検証を実行します。Oracle Secure Backupでは、バックアップ・セクションの初めにテープを巻き戻して、コンテンツを読み取り、次のアクションのいずれかを実行します。

  • バックアップの最終セクションの場合は、テープの位置をバックアップ・セクションの終わりのままにする。

  • 書き込むデータがまだある場合は、ボリュームのスワップ処理を続行する。

注意:

blockを選択すると、データのバックアップにかかる時間がかなり長くなります。

none

検証を実行しません(デフォルト)。

7.13.4 backupoptions

backupoptionsポリシーは、スケジューラによってディスパッチされるバックアップに適用する追加オプションを指定する場合に使用します。スケジューラがバックアップを開始するたびに、ここで指定したコマンドライン・オプションがobtarに設定されます。たとえば、この値を-Jに設定することで、obtarの診断出力モードをオンにできます。

obtar-options

ユーザー入力によるobtarオプションを指定します。obtarオプションの詳細は、obtarのオプションを参照してください。デフォルトでは、オプションは設定されていません。

注意:

入力内容はすべてobtarに直接渡されるので、必ず有効なオプションを指定してください。そうしないと、バックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブの実行が失敗します。

7.13.5 databuffersize

databuffersizeポリシーは、ローカル・ファイルシステムのバックアップまたはリストア操作でデータ転送に使用する共有メモリー・バッファ・サイズを制御する場合に使用します。テープ・ブロックの数で表し、デフォルト値は6です。したがって、この共有メモリーのデフォルト・サイズは現行のテープ・ブロック・サイズの6倍です。

このポリシーを使用してバックアップ・パフォーマンスをチューニングできます。クライアントおよびメディア・サーバーが配置されているファイルシステムのバックアップおよびリストア操作にのみ関連しています。

関連項目:

テープ・ブロック・サイズの詳細は、blockingfactorを参照してください

7.13.6 disablerds

disablerdsポリシーは、クライアントとメディア・サーバー間の通信にReliable Datagram Socket (RDS)を使用するかどうかを指定する場合に使用します。可能な場合は、Remote Direct Memory Access (RDMA)とRDSを併用します。RDSを使用するには、クライアントとメディア・サーバーがInfiniband (インフィニバンド)を介して接続されている必要があります。

この設定は、管理ドメイン全体に適用でき、chhostまたはmkhostコマンドの--disablerdsオプションを使用すれば、ホスト・レベルでの上書きが可能です。

関連項目:

--disablerdsの詳細は、chhostおよびmkhostを参照してください

yes

クライアントとメディア・サーバー間のデータ転送にRDS over Infinibandは使用しません。かわりにTCP/IPを使用して通信します。

no

クライアントとメディア・サーバー間のデータ転送にRDS over Infinibandを使用します。これはデフォルトの設定です。

7.13.7 fullbackupcheckpointfrequency

fullbackupcheckpointfrequencyポリシーは、チェックポイントの頻度、すなわち再開可能バックアップを作成するために全体バックアップの実行中にOracle Secure Backupがチェックポイントを取得する頻度を指定する場合に使用します。

nMB

ボリュームnMBを転送するたびにチェックポイントを取得します。

nGB

ボリュームにnGBを転送するたびにチェックポイントを取得します。デフォルトでは、Oracle Secure Backupは、ボリュームに8GBを転送するたびにチェックポイントを取得します。

7.13.8 incrbackupcheckpointfrequency

incrbackupcheckpointfrequencyポリシーは、チェックポイントの頻度、すなわち再開可能バックアップを作成するために増分バックアップの実行中にOracle Secure Backupがチェックポイントを取得する頻度を指定する場合に使用します。

nMB

ボリュームnMBを転送するたびにチェックポイントを取得します。

nGB

ボリュームにnGBを転送するたびにチェックポイントを取得します。デフォルトでは、Oracle Secure Backupは、ボリュームに2GBを転送するたびにチェックポイントを取得します。

再開可能バックアップを作成するためには、Oracle Secure Backupが増分バックアップ実行中にチェックポイントを取得できる期間を選択します。この値により、転送されるバイト量を表します。(デフォルトでは、ボリュームに8GBを転送するたびにチェックポイントを取得します。)

7.13.9 overwritecheckfrequency

overwritecheckfrequencyポリシーを使用して、上書きされるテープ位置を監視する間隔を制御します。

n
テープ位置を確認する前に、テープに書き込まれる必要のあるブロック数を指定します。この値は、最少1024ブロックおよび最大65535ブロックに設定できます。デフォルト値は1024ブロックです。

上書きを検出するためのテープ位置の確認を無効にするには、この値を0に設定します。

7.13.10 mailport

mailportポリシーは、Oracle Secure BackupがWindowsホストからの電子メール・リクエストを送信するTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)ポート番号を指定する場合に使用します。

port_num

TCP/IPポート番号を指定します。デフォルト値は25です。

7.13.11 mailserver

mailserverポリシーは、Oracle Secure BackupがWindowsホストからの電子メール・リクエストを送信するホストの名前を指定する場合に使用します。

hostname

ホスト名を指定します。デフォルト値はlocalhostです。

7.13.12 mailfrom

mailfromポリシーは、Oracle Secure Backupが生成する電子メールのfromアドレスを指定する場合に使用します。デフォルト値は「none」で、その場合、fromアドレスは、root@fqdnまたはSYSTEM@fqdnになります(fqdnはOracle Secure Backup管理サーバーの完全修飾ドメイン名)。

別のアドレスを指定すると、複数のバックアップ・ドメインを使用した構成に役立ちます。特定のシステムからの電子メールを許可するようにメール・サーバーを構成するための要件を最小限に抑えることができるからです。

7.13.13 maxcheckpointrestarts

maxcheckpointrestartsポリシーは、Oracle Secure Backupが同じチェックポイントから操作の再開を試みる最大回数を指定する場合に使用します。この制限に到達すると、Oracle Secure Backupではそのチェックポイントを破棄し、バックアップを最初から実行しなおします。

n

再開の最大回数を指定します。デフォルト値は5です。

7.13.14 maxentriesrestoreoperation

maxentriesrestoreoperationポリシーは、指定の時間で実行可能な同時リストア・ジョブの最大数を設定する場合に使用します。リストア・ジョブの最大数がすでに実行中の場合、リクエストを追加すると、リクエスト・エラー・メッセージが生成されます。

n

同時に実行中のリストア・ジョブの最大数を指定します。デフォルト値は1,00,000です。

7.13.15 progressupdatefrequency

progressupdatefrequencyポリシーは、バックアップまたはリストア操作中にOracle Secure Backupデータ・サービスがその進行状況を送信する頻度を制御する場合に使用します。送信される情報には、ファイルの数や転送されるデータ量などの詳細が含まれます。この情報は、lsjobコマンドの--progressオプションを使用して表示できます。

n

Oracle Secure Backupデータ・サービスがその進行状況を送信する頻度(分)を指定します。デフォルト値は1分です。

7.13.16 restartablebackups

restartablebackupsポリシーは、再開可能バックアップ機能を有効にするかどうかを指定する場合に使用します。この機能を使用すると、Oracle Secure Backupが、あるタイプの失敗したバックアップを、最初からではなく途中から再開できます。

yes

再開可能バックアップを有効にします(デフォルト)。

注意:

再開可能バックアップ機能を使用する場合は、管理サーバー上の/tmpディレクトリが1GB以上の空き領域を持つパーティション上にあることを確認してください。

no

再開可能バックアップを無効にします。

7.13.17 restoreoptions

restoreoptionsポリシーは、スケジューラによってディスパッチされるリストア操作に適用する追加オプションを指定する場合に使用します。スケジューラがリストア操作を開始するたびに、ここで指定したコマンドライン・オプションがobtarに設定されます。たとえば、この値を-Jに設定することで、obtarの診断出力モードをオンにできます。

obtar-options

ユーザー入力によるobtarオプションを指定します。obtarオプションの詳細は、obtarのオプションを参照してください。デフォルトでは、restoreoptionは設定されていません。

注意:

入力内容はすべてobtarに直接渡されるので、必ず有効なオプションを指定してください。そうしないと、バックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブの実行が失敗します。

7.13.18 rmanpriority

この項では、rmanpriorityポリシーとその用法について説明します。

rmanpriorityポリシーを使用して、RMANバックアップ・ジョブおよびRMANリストア・ジョブをスケジュールするデフォルトの優先度値を設定します。

データベース記憶域セレクタ・レベルまたはメディア管理パラメータ・レベルで指定されたジョブの優先度は、その特定ジョブに対してこのポリシーを使用して設定された優先度値より優先されます。

priority
RMANバックアップ・ジョブおよびリストア・ジョブのデフォルトの優先度値を設定します。この値は、最も優先度が高いジョブを示す1から最も優先度が低いジョブを示す214783647の範囲で指定します。デフォルトの優先度値は100です。

7.13.19 rmanresourcewaittime

rmanresourcewaittimeポリシーは、リソースの待機時間を選択する場合に使用します。

Recovery Manager(RMAN)ジョブが起動後に特定のリソースを必要としたときに、そのリソースがすぐに使用できないことがあります。rmanresourcewaittimeポリシーでは、必要なリソースが使用可能になるまで、ジョブがOracle Secure Backupスケジューラ・キュー内で待機する時間を制御します。待機時間が終了してもリソースが使用できない場合は、ジョブは失敗してエラー・メッセージが表示されます。指定時間内にリソースが使用可能になった場合は、ジョブは正常に終了します。

duration

リソースを待機する時間を指定します。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。disabled以外のすべての値が有効です。デフォルトはforeverです。

7.13.20 rmanrestorestartdelay

rmanrestorestartdelayポリシーは、リストア・リクエストを受け取ってからリストア操作を開始するまでの待機時間を選択する場合に使用します。この遅延を使用して、すべてのリクエストをキューに入れ、テープからのデータの取得を最適化できます。

delay_time

遅延できる時間を指定します。有効値は、数値の後ろにsecondsminutesまたはhoursを付けた値です。デフォルトは10secondsです。

7.13.21 tcpbufsize

tcpbufsizeポリシーは、ネットワークを介してバックアップを実行する際に使用されるTCP/IP (Transmission Control Protocol/Internet Protocol)バッファのサイズを、mkhostまたはchhostを使用してバッファ・サイズが直接指定されていないホストに指定する場合に使用します。tcpbufsizeのデフォルト値は、システム・デフォルトです。

このポリシーは、バックアップ・パフォーマンスのチューニングに使用されます。

7.13.22 useloadbalance

useloadbalanceポリシーは、Oracle Secure Backupがクライアントとメディア・サーバーの間でデータを転送中に、ネットワーク・ロード・バランシングを使用する必要があるかどうかを判断する場合に使用します。

ネットワーク・ロード・バランシングにより、クライアントとメディア・サーバーの間で使用可能なすべてのネットワーク接続にわたり、複数のバックアップ・ジョブおよびリストア・ジョブのロードが配布されます。

関連項目:

ネットワーク・ロード・バランシングの詳細は、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

yes

データの転送中にネットワーク・ロード・バランシングを使用します。

no

データの転送中にネットワーク・ロード・バランシングを使用しません(デフォルト)。

7.13.23 windowsskipcdfs

windowsskipcdfsポリシーは、Oracle Secure BackupでWindows CD-ROMファイルシステム(CDFS)をバックアップするかどうかを設定する場合に使用します。

yes

CDFSファイルシステムをバックアップしません(デフォルト)。

no

CDFSファイルシステムのコンテンツをバックアップします。

7.13.24 windowsskiplockedfiles

windowsskiplockedfilesポリシーは、ロックされたWindowsファイルが見つかったときに、Oracle Secure Backupでエラー・メッセージを記録するかどうかを設定する場合に使用します。ファイルがロックされるのは、他のプロセスで使用されているときです。

yes

ロックされたファイルをスキップし、メッセージを記録またはアーカイブの索引ファイルに書き込みません。

no

エラー・メッセージを記録およびアーカイブの索引ファイルに記録します(デフォルト)。

7.14 スケジューラ・ポリシー

このポリシーは、スケジューラの動作を制御します。たとえば、スケジューラがバックアップ・ジョブのディスパッチを試みる頻度を指定できます。

スケジューラ・ポリシーは、次のとおりです。

7.14.1 applybackupsfrequency

applybackupsfrequencyポリシーは、Oracle Secure Backupスケジューラがジョブのディスパッチを試みる頻度を指定する場合に使用します。

duration

スケジューラがジョブをディスパッチする頻度を指定します。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。foreverdisabledの値は正当な値ではありません。デフォルト値は5minutesで、5分ごとにジョブのディスパッチが試行されます。

7.14.2 cachealljobs

cachealljobsポリシーは、Oracle Secure Backupスケジューラ・ジョブのすべての詳細を格納するかどうかを指定する場合に使用します。デフォルトでは、Oracle Secure Backupは、obscheduledプロセスのすべてのジョブの情報をキャッシュします。ジョブ・キャッシュにより、Oracle Secure Backupはジョブ情報を迅速かつ効率的にリストできます。キャッシュされる各ジョブのメモリー消費量は10KB未満です。

ジョブ・キャッシュを無効にするには、ポリシー値をnoに設定してから、新しいポリシー設定が反映されるように、obsheduledプロセスを終了して再起動する必要もあります。

jobretaintimeポリシーを使用すると、ジョブ関連の情報が保持される期間を設定できます。

関連項目:

obscheduledの一時停止および再開の詳細は、ctldaemonを参照してください

yes

スケジューラ・ジョブの詳細を格納します。これは現在のデフォルト・オプションです。

no

スケジューラ・ジョブの詳細を格納しません。

7.14.3 defaultstarttime

defaultstarttimeポリシーは、新しいトリガーごとにデフォルトの開始時間を指定する場合に使用します。

time

トリガーのデフォルトの開始時間を指定します。timeプレースホルダの詳細は、timeを参照してください。デフォルト値は00:00(真夜中)です。

7.14.4 maxdataretries

maxdataretriesポリシーは、失敗したクライアントのバックアップを再試行する最大回数を指定する場合に使用します。

クライアントをバックアップしようとすると、バックアップ失敗の原因となる特定のエラーが発生することがあります。(トリガーの詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください)。再試行が可能な失敗には、クライアントがサービス外またはダウンしている、ネットワーク上で通信できない、または一時バックアップ・ファイルを保存するディスク領域が不十分であるという3つの理由によって使用不能になったために発生した失敗があります。

n

再試行できる最大回数を指定します。デフォルト値は6です。

7.14.5 pollfrequency

pollfrequencyポリシーは、スケジューラカタログのコンテンツに手動による変更がないかどうかをOracle Secure Backupでスキャンする頻度を指定する場合に使用します。

duration

スケジューラのカタログを調べる頻度を指定します。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。ただし、foreverは、正当な値ではありません。デフォルト値は30minutesです。

7.14.6 recyclejobthreshhold

recyclejobthresholdポリシーは、ジョブを開始にリセットする前に完了する必要があるスケジューラ・ジョブの数を指定する場合に使用します。スケジューラ・ジョブがrecyclejobthreshold値に達すると、次のスケジューラ・ジョブが一連の新しいスケジューラ・ジョブを起動します。

n

ジョブ順序番号をスケジューラ・ジョブのしきい値として指定します。最小値は1000、最大値は500000に設定できます。デフォルトのrecyclejobthreshold90000です。

7.14.7 retainbackupmetrics

retainbackupmetricsポリシーは、各バックアップ操作によって作成されたメトリックのサマリーを、Oracle Secure Backupでクライアントのobservicedログに保存するかどうかを指定する場合に使用します。

yes

メトリック・サマリーを保存します。

no

メトリック・サマリーを保存しません(デフォルト)。

7.15 セキュリティ・ポリシー

このポリシーは、ドメインのセキュリティの様々な面を制御します。たとえば、バックアップ・データの送信でのSecure Sockets Layer(SSL)暗号化の有効化や、各ホスト・アイデンティティ証明書の鍵のサイズの設定が可能です。

セキュリティ・ポリシーは、次のとおりです。

7.15.1 autocertissue

autocertissueポリシーは、管理サーバー上のobservicedで、mkhostコマンドの処理の一環としてネットワークを介して署名付き証明書(証明書レスポンス・メッセージ)を送信するかどうかを指定する場合に使用します。

yes

ホストの作成時に、署名付き証明書をネットワーク経由で送信します(デフォルト)。

no

ホストの作成時に、署名付き証明書をネットワーク経由で送信しません。

7.15.2 certkeysize

certkeysizeポリシーは、管理ドメイン内の各アイデンティティ証明書で使用される公開鍵/秘密鍵ペアの作成時に使用される鍵のサイズを指定する場合に使用します。認証局では、一般的に1024または2048の鍵サイズを選択します。

size

鍵のサイズをバイト単位で指定します。有効な値は、5127681024 (デフォルト)、20483072または4096です。鍵サイズ512または768は安全とみなされません。1024または2048は安全とみなされ、3072または4096は非常に安全とみなされます。

7.15.3 certlifetime

certlifetimeポリシーを使用して、ドメイン証明書の更新中に作成された証明書の存続期間を定義します。

関連項目:

recertifydomainオプションの詳細は、「obcm」を参照してください

duration
証明書の存続期間は、最小1 yearから最大20 yearsまでの間に設定できます。デフォルトの存続期間は10 yearsです。

7.15.4 certwarning

certwarningポリシーを使用して、バックアップ結果に既存のホスト証明書の今後の有効期限についての警告を表示する期間を設定します。

このポリシーでは、ログ・ファイル、記録、電子メールおよびリマインダ・メッセージに目立たない警告が表示されるアドバイザ期間も定義します。アドバイザ期間の長さは常に、警告期間の3倍です。たとえば、certwarningポリシーを使用して警告期間を7日に設定した場合、アドバイザ期間は自動的に21日に設定されます。

証明書警告期間は、certlifetimeポリシーで設定された証明書存続期間よりも短い必要があります。

duration
ホスト証明書警告期間は、最小3 daysおよび最大18 monthsに設定できます。デフォルト値は14 daysです。

期間の設定の詳細は、durationプレースホルダを参照してください。

disabled
certwarningポリシーを無効にできます。そうすると、ホスト証明書の有効期限に関連するすべてのアドバイザおよび警告通知が無効になります。

7.15.5 encryptdataintransit

encryptdataintransitポリシーは、ファイルシステム・バックアップ・データおよび暗号化されていないRecovery Manager(RMAN)バックアップ・データを、ネットワーク経由での送信前にSecure Sockets Layer(SSL)で暗号化されるようにする場合に使用します。このポリシーは、送信前のデータ、つまりディスクまたはテープに保存されているデータの暗号化を有効または無効にするものではありません。

RMANバックアップ・データがRMANによって暗号化されている場合、このポリシーによってもう一度暗号化されることはありません。

yes

ネットワーク経由で転送されるバルク・データの暗号化を有効にします。

no

ネットワーク経由で転送されるバルク・データの暗号化を無効にします(デフォルト)。

7.15.6 loginduration

logindurationポリシーは、ログイン・トークンが作成されてからobtoolで有効であり続ける期間を指定する場合に使用します。

Oracle Secure Backupでは、obtoolを使用してログインするたびに、ログイン・トークンが作成されます。いずれかのツールを起動する際に、有効なトークンが存在する場合は、再ログインする必要はありません。

duration

ログイン・トークンの期間を指定します。durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。デフォルト値は15minutesです。

7.15.7 minuserpasswordlen

minuserpasswordlenポリシーは、Oracle Secure Backupユーザーのパスワードに必要な最小の長さを指定する場合に使用します。有効な値は8(デフォルト値)から16の整数値です。

このセキュリティ・ポリシーは、mkuserコマンドまたはchuserコマンドで作成されたユーザーのパスワードにのみ影響します。Oracle Secure Backupドメインの他のパスワード(NDMPホストのパスワードなど)は、Oracle Secure Backupの管理下にないため影響を受けません。

minuserpasswordlenセキュリティ・ポリシー値を変更するには、Oracle Secure BackupをUNIXやLinuxにインストールするときにobparametersファイルのminimum user password lengthパラメータを修正します。

7.15.8 passwordgracetime

passwordgracetimeポリシーは、Oracle Secure Backupユーザー・パスワードの猶予期間を指定する場合に使用します。パスワードの猶予期間は、現在のパスワードの有効期限が切れた後でもユーザーがその使用を継続できる日数です。

この値は、1日以上にする必要があります。パスワードのデフォルトの猶予期間は3日に設定されています。猶予期間が‘disabledに設定されている場合、猶予期間は指定されず、ユーザーはパスワード有効期限後の次回のログイン時にパスワードを変更する必要があります。

7.15.9 passwordlifetime

passwordlifetimeポリシーは、Oracle Secure Backupユーザー・パスワードの存続期間(日数)を指定する場合に使用します。この値は、1日以上にする必要があります。パスワードのデフォルトの存続期間は180日に設定されています。パスワードの存続期間が‘disabled'に設定されている場合、パスワードの有効期限はありません。

7.15.10 passwordreusetime

passwordreusetimeポリシーは、Oracle Secure Backupユーザー・パスワードの再利用が可能になるまでの日数を指定する場合に使用します。この値は、1日以上にする必要があります。パスワードのデフォルトの再利用期間は1年に設定されています。パスワードの再利用期間が‘disabled'に設定されている場合、パスワードを再利用することはできません。

7.15.11 securecomms

securecommsポリシーは、デーモンのコンポーネントで認証とメッセージの整合性のためにSecure Sockets Layer (SSL)を使用するかどうかを指定する場合に使用します。

yes

認証とメッセージの整合性のためのSSL暗号化を有効にします(デフォルト)。

no

認証とメッセージの整合性のためのSSL暗号化を無効にします。

7.15.12 trustedhosts

trustedhostsポリシーは、Oracle Secure Backupで特定の操作を信頼できるホストにのみ限定するかどうかを制御する場合に使用します。次の操作が対象となります。

  • obtarコマンドの使用

  • 物理デバイスおよび物理ライブラリへの直接アクセス

  • 暗号化キーへのアクセス

yes

制限付き操作が管理サーバーまたはメディア・サーバーからのみ実行できることを指定します。制限付き操作をクライアント・ロールのみを持つホストから試行すると、illegal request from non-trusted hostエラーが発生して失敗します。

no

制限付き操作は、管理ドメイン内のどのホストからでも実行できます。

関連項目:

信頼できるホストの詳細は、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

7.15.13 untrustedhostjobs

Oracle Secure Backupで、信頼できないクライアント・ホスト(管理サーバーでもメディア・サーバーでもないホスト)からのジョブを受け入れるかどうかを制御するには、untrustedhostjobsポリシーを使用します。

yes

信頼できないクライアント・ホストからのジョブを受け入れることを指定します。これはデフォルトの設定です。

no

信頼できないホストからのジョブを受け入れないことを指定します。

管理ユーザーも含め、どのユーザーもバックアップ、複製、コピー・インスタンス、ボールティング・ジョブをクライアント・ホストから発行できません。このクライアントからのリストア・ジョブは、適切な権限のあるユーザーであれば発行できます。trustedhostポリシーが無効な場合、untrustedhostjobsポリシーの設定にかかわらず、ホストからのジョブが受け入れられます。

7.15.14 webinactivitytimeout

webinactivitytimeoutポリシーは、Oracle Secure Backup Webツールのセッションを非アクティブにできる期間(それを過ぎると再認証が必要)を指定する場合に使用します。デフォルト値は15分です。

7.15.15 websessiontimeout

websessiontimeoutポリシーは、Oracle Secure Backup Webツール・セッションがタイムアウトするまでの時間を指定する場合に使用します。

このポリシー値は、60秒から24時間の間で設定できます。デフォルト値は24時間です。

7.16 ステージング・ポリシー

このポリシーは、ステージ・スキャンのプロパティを制御します。

ステージング・ポリシーは、次のとおりです。

7.16.1 defaultscanjobpriority

defaultscanjobpriorityポリシーは、stagescanジョブのデフォルト優先度を指定する場合に使用します。

n
値は1から2147483647で、値が低いほど優先度が高くなります。デフォルト値は150です。

7.16.2 obstagescandebuglevel

obstagescandebuglevelポリシーは、stagescanジョブで作成されたジョブ記録のデバッグ・レベルを設定する場合に使用します。

fatal

致命的な失敗のみを表示します。

error

致命的なメッセージおよびエラーを記録します。

info

エラー・メッセージおよび追加情報を記録します。これがデフォルト値です。

debug1

情報メッセージ、バックアップ・イメージ名、およびインスタンス・フラグがインスタンスのコピー不要を示している(フラグがstage-in-progress、stage-completeまたはdeletedに設定されている)ためにスキップされたインスタンスの名前が表示されます。

debug2

debug1のメッセージに加えて、スキャンされる各ディスク・プールの完全ステージ・ルール情報が表示されます。さらに、このレベルでは、スキャン中にインスタンスとステージ・ルールの照合情報も表示されます。

7.17 ボールティング・ポリシー

このポリシーは、Oracle Secure Backupでボールティングを実行する方法を制御します。

ボールティング・ポリシーは、次のとおりです。

7.17.1 autorunmmjobs

autorunmmjobsポリシーは、メディア移動ジョブをスケジュールした後、このジョブを手動で開始する必要があるかどうかを制御する場合に使用します。

no

このポリシーがnoに設定されている場合、メディア移動ジョブはスケジューラによって自動的に開始されません。Oracle Secure Backupオペレータが、obtoolのrunjobコマンドを使用してジョブを実行する必要があります。これがデフォルト値です。

yes

このポリシーがyesに設定されている場合、メディア移動ジョブはスケジューラによって自動的に開始されます。

注意:

autorunmmjobsyesに設定されている場合でも、様々な理由により、メディア移動ジョブを完了するのに手動による操作を必要とする場合があります。

7.17.2 autovolumerelease

autovolumereleaseポリシーは、リコールされたボリュームを必要とするリストア・ジョブの完了後に、これらのボリュームを自動的に解放する場合に使用します。Oracle Secure Backupによって自動的にリコールされるボリュームのみが解放されます。

yes

ポリシーを有効にします。ボリュームに依存するリストア・ジョブがすべて完了すると、ボリュームは解放され、前の場所に返却されます。

no

ポリシーを無効にします(デフォルト)。

7.17.3 invretrydelay

invretrydelayポリシーは、ボリュームがライブラリから物理的に取り外されたかどうかを確認するために、エクスポート操作やインベントリ操作を再試行する前にOracle Secure Backupが待機する時間を指定する場合に使用します。

duration

durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。デフォルト値は2minutesです。

7.17.4 maxinvretrytime

maxinvretrytimeポリシーは、Oracle Secure Backupがエクスポート操作やインベントリ操作の再試行を続ける期間を指定する場合に使用します。この期間が終了すると、ジョブは、入力が必要な状態に置かれ、アラート電子メールが場所オブジェクトの電子メール受信者に送信され、次のプロンプトが記録内に表示されます。

go      - proceed with the volume movement
quit    - give up and abort this media movement job
duration

durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。デフォルト値は15minutesです。

7.17.5 minwritablevolumes

minwritablevolumesポリシーは、各テープ・ライブラリで常に使用可能である必要がある、書込み可能なボリュームの最小数を指定する場合に使用します。テープ・ライブラリ内の書込み可能なボリューム数がこの値を下回ると、そのテープ・ライブラリ内のボリュームの初期ローテーションが開始されます。

このポリシーは、場所ごとに上書きできます。

n

各テープ・ライブラリの書込み可能なボリュームの最小数を指定します。

7.17.6 offsitecustomerid

offsitecustomeridポリシーは、Oracle Secure Backupによって生成されるレポートで使用されるデフォルトの顧客IDの文字列を定義する場合に使用します。このポリシーは、場所ごとに上書きできます。

7.17.7 reportretaintime

reportretaintimeポリシーは、ボールティング・レポート(選択/配布)の保存期間を定義する場合に使用します。

duration

durationプレースホルダの詳細は、durationを参照してください。デフォルト値は7daysです。