Oracle Big Data Appliance 4.9は、不具合の修正およびソフトウェア・スタック・バージョンのアップデート(Oracle NoSQLおよびCloudera Enterprise (Cloudera Manager、CDH)への重要なアップデートを含む)に重点を置いています。このリリースには、お客様の使用感に関係するような他の変更点はほとんどありません。
このリリースには、次の機能の変更点とソフトウェアのアップグレードが含まれます。
ソフトウェア更新
CM (Cloudera Manager) 5.11
CDH (Cloudera's Distribution including Apache Hadoop) 5.11
Cloudera Key Trustee 5.11
Oracle Big Data Connectors 4.9
Big Data SQL 3.1 (以前のリリースはサポートされていません)
Oracle Big Data Spatial & Graph 2.3
MySQL Enterprise Edition 5.7.18
Perfect Balance 2.10.0
Java JDK 8u131
Oracle Linux 6.9 UEK 4 (Oracle Linux Unbreakable Kernel、リリース4)
Mammoth v4.9.0 for Oracle Linux 5を使用できます(Oracle Linux 5に基づくクラスタのアップグレード専用)。
Oracle Data Integrator Agent 12.2.1.1 (Oracle Big Data Connectors用)
Oracle R Advanced Analytics for Hadoop (ORAAH) 2.7.0
OracleのR Distribution (ORD) 3.2.0
Oracle NoSQL Community EditionまたはOracle NoSQL Database Enterprise Edition 4.4.6。両方オプションです。
Oracle NoSQL Database Community Editionのサポートは利用できなくなりました。
Kudu 1.3
Kafka 2.1
Spark 2.1
Spark、Kudu、KafkaおよびKey Trustee Server用のClouderaパーセルは便宜上含まれていますが、デフォルトではデプロイまたは構成されません。
CDHおよびCloudera Manager 5.11に関する詳細は、Clouderaのドキュメントを参照してください。
Oracle Big Data Applianceリリース4.9には、Mammothのインストール時のオプションとして、Oracle Big Data SQL 3.1が含まれています。Oracle Software Delivery Cloudからこのパッケージをダウンロードする必要はありません。
Oracle Linux 5からOracle Linux 6への移行のサポート
このリリースには、ファイルおよび構成のバックアップとリストアを含む、Oracle Linux 6へのアップグレードをサポートするスクリプトが含まれます。
現時点では、Oracle Linux 5でOracle Big Data Applianceクラスタを制限なしで引き続き完全サポートしています。安定性とパフォーマンスを高め、使用可能なアプリケーションの最新のエコシステムの規模と数を拡大して活用するには、クラスタをOracle Linux 6にアップグレードすることをお薦めします。オラクル社では、今後数回のリリースで、Oracle Linux 5でのOracle Big Data Applianceクラスタのサポートを段階的に廃止し、最終的には、Oracle Linux 5クラスタのアップグレードのサポートを終了します。
詳細は、『Oracle Big Data Applianceオーナーズ・ガイド』のOracle Linux 5からOracle Linux 6への移行に関する項を参照してください。
network.jsonファイルは、ラックおよびクラスタ構成用の別々のファイル(rack-network.jsonおよびcluster-network.json)で置換
以前network.json
を使用したすべてのケースで、かわりにrack-network.json
およびcluster-network.json
を使用する必要があります。これらの2つのファイルを合せると、network.json
と機能的に同等です。現在のリリースでは、network.json
は引き続きサポートされています。将来のリリースでは、network.json
のサポートは除外されます。
ユーティリティで新しい構成を生成するとき、以前であればnetwork.json
をコピーしたサーバーにrack-network.json
およびcluster-network.json
をコピーします。パラメータとして以前はnetwork.json
を必要としたすべての構成コマンドに対して、かわりにrack-network.json
およびcluster-network.json
を一緒に指定する必要があります。たとえば、クラスタのノード4のイメージを変更するには、makebdaimage
コマンドへのパラメータとして両方のファイルを(カンマで区切って)送信します。
# ./makebdaimage -usbint BDABaseImage-<version>_RELEASE.iso /opt/oracle/bda/rack-network.json,/opt/oracle/bda/cluster-network.json 4
以前は、構成ファイル・パラメータとしてこのコマンドにnetwork.json
が必要でした。
# ./makebdaimage -usbint BDABaseImage-<version>_RELEASE.iso /opt/oracle/bda/network.json 4
この拡張により、同じラックの他のサーバーに影響を及ぼすことなく、サーバーのクラスタのネットワークを簡単に変更できるようになり、クライアントまたはプライベート・ネットワークに影響を及ぼすことなく、ラックの管理ネットワークを簡単に変更できるようになりました。
ノード移行でOracle Big Data SQLサポートの追加手順が必要
Oracle Big Data SQLが有効になっている場合は、bdacli admin_cluster migrate <node>
を実行する前に、クラスタ全体で無効にする必要があります。移行後に再度有効にします。コマンドを有効化または無効化するには、bdacliを使用します。
クラスタ: bdacli disable big_data_sql
全体でOracle Big Data SQLを無効にします
移行を実行します。
Oracle Big Data SQL: bdacli enable big_data_sql
を再度有効にします
非推奨または廃止された機能
Oracle Audit Vault and Database Firewallはインストールおよびサポートされない
Oracle Audit Vault and Database Fireware (AVDF)は、Mammothインストールから除外され、Oracle Big Data Appliance 4.9での監視および監査には推奨されなくなりました。かわりに、Cloudera Navigatorが推奨されます。
Oracle Enterprise Managerプラグインをbdacliで有効化できなくなった
Oracle Enterprise Managerプラグイン(bdacli enable em
)を有効化するためのbdacliコマンドは使用できなくなりました。
Oracle Big Data Appliance 4.9ではOracle Big Data Discoveryのインストールがサポートされない
現時点では、Oracle Big Data Appliance 4.9と互換性のあるOracle Big Data Discoveryのビルドがありません。
注意:
ステータスをチェックおよびAVDFとOracle Enterprise Managerプラグインを無効にするためのbdacliコマンドはまだ使用できます。以前のインポートに関する注意事項
Oracle Big Data Appliance 4.8について、次の注意事項が公開されています。リリース4.8をインストールしていない場合は、これらの変更に気付かない場合があります。
Perfect Balance Auto-Invocationの廃止
Perfect Balance 2.10では、Perfect Balance Automatic Invocation機能はサポートされなくなりました。Automatic Invocationを使用している場合は、Perfect Balance APIに切り替えてください。
Oracle NoSQL Database CEサポートを使用できない
Oracle NoSQL Database Community Editionのサポート購入のオプションはなくなりました。
Cloudera Configuration ManagerおよびHueで無効化されているTLS 1.0 (TLSv1)により、一部のブラウザとオペレーティング・システムに影響が発生する場合がある
セキュリティを向上するために、Oracle Big Data ApplianceではCloudera ManagerおよびHueのTLS 1.0が無効になっており、システム全体のJava構成でも無効になっています。これにより、古いブラウザまたはオペレーティング・システムに影響する場合があります。
TLS 1.0を使用してクライアントを再構成またはアップグレードし、新しい暗号化を使用することをお薦めしますが、必要に応じて、Cloudera ManagerおよびHueにTLS 1.0を再度有効にすることもできます。
詳細は、My Oracle Supportにログインして、『BDA 4.8では、システム全体のJava構成のCloudera Manager/Hue/アドインでTLSv1がデフォルトで無効になっている』(Doc ID 2250841.1)を検索してください。
Oracle Big Data Appliance 4.5.0より前のベース・イメージをインストールした新しいラックでネットワークを構成するには、特別な構成手順が必要
My Oracle Supportにログインし、『V4.5.0より前のBDAベース・イメージを使用した付属のBDAラックのネットワーク構成手順』(Doc ID 2135358.1)のドキュメントを検索します。
Direct-Active-DirectoryにはMicrosoft Active Directoryへの領域間の信頼を推奨
Oracle Big Data ApplianceクラスタとMicrosoft Active Directoryを使用している場合は、Microsoft Active Directoryへの領域間の信頼を使用するようにクラスタを構成し、Direct-Active-Directory構成をHadoopクラスタに使用しないように構成することを強くお薦めします。