2 iOSプラットフォーム用の開発ツールの設定

この章では、iOSプラットフォーム用の開発ツールを設定および構成する方法について説明します。JDeveloperで開発したMAFアプリケーションをiOSデバイスまたはシミュレータにデプロイできるように、XcodeおよびiOS SDKをインストールします。

この章の内容は次のとおりです。

XcodeおよびiOS SDKのインストール

Xcodeをダウンロードしてインストールします。このダウンロードには、iOS SDKが含まれています。

http://developer.apple.com/xcode/からXcodeをダウンロードします。

Xcodeをインストールしたら、少なくとも1回はこれを実行して、Appleのライセンスおよび設定ダイアログに入力を行う必要があります。これらの手順に従わないと、「リターン・コード: 69」エラーが発生し、JDeveloperからXcodeまたはデバイス・シミュレータへのビルドとデプロイのサイクルが失敗します。

注意:

古いバージョンのXcodeおよびiOS SDKは、Apple App Storeから入手できません。古いバージョンをダウンロードするには、次の手順を実行します。
  1. http://appleid.apple.comからApple IDを取得します。

  2. Apple IDをApple Developer Programに登録して、Apple開発者サイト(http://developer.apple.com)にアクセスします。

MAFでのiOS設定の指定

MAFアプリケーションをiOSプラットフォームにデプロイできるように、JDeveloperでiOSプラットフォーム設定を指定します。

iOSプラットフォームの場合、GUIまたはコマンドラインを使用してプリファレンスを指定できます。

GUIの使用

iOSプラットフォーム用の環境を構成するには、次の手順を実行します。

  1. XcodeおよびiOS SDKがインストールされていることを確認します。
  2. JDeveloperで、「ツール」をクリックしてから「プリファレンス」をクリックします。
  3. 「プリファレンス」ダイアログで、「モバイル・アプリケーション・フレームワーク」をクリックし、「iOSプラットフォーム」をクリックします。
  4. 署名情報およびエクスポート・オプションを入力します。
    詳細は、『Oracle Mobile Application Frameworkでのモバイル・アプリケーションの開発』デバイス署名オプションの設定に関する項を参照してください。

コマンドラインの使用

JDeveloperの起動時に起動パラメータを指定して、MAFアプリケーションの開発に必要なMAFプリファレンスを設定できます。

コマンド行から起動パラメータ付きでJDeveloperを起動するには、-J-Dオプションを使用します。例に示すように、すべての文字列を二重引用符で囲む必要があります。

次の例は、プロビジョニング・プロファイル名をオーバーライドする方法を示しています。
 ./jdev -J-Doracle.adfmf.framework.dt.preferences.PlatformSDKsPrefs.iosProvisioningProfileName="Oracle ENT1 2017���

コマンド行からiOSのプリファレンスを設定するために使用できる起動パラメータは次のとおりです。

  • oracle.adfmf.framework.dt.preferences.PlatformSDKsPrefs.iosProvisioningProfileName

  • oracle.adfmf.framework.dt.preferences.PlatformSDKsPrefs.iosProvisioningProfileTeamIdentifier

  • oracle.adfmf.framework.dt.preferences.PlatformSDKsPrefs.iosCertificate

  • oracle.adfmf.framework.dt.preferences.PlatformSDKsPrefs.iosExportMethod

iOSデバイスまたはシミュレータの設定

MAFアプリケーションをデプロイするには、iPhoneまたはiPadを開発用のコンピュータに接続するか、XCodeダウンロードに含まれるiOSシミュレータを使用するように外部ネットワーク・アクセスを構成します。

MAFアプリケーションの開発およびデプロイメントでは、iOSデバイス自体を使用するか、そのシミュレータを使用できます。
デプロイメント方法 説明
デバイス(iOS)

テストには、iPhoneまたはiPadをデプロイすることをお薦めします。

デバイスをコンピュータに接続して、2つのデバイス間のリンクを確立する必要があります。また、有効なライセンス、資格証明および配布プロファイルを備えたiOSデバイスを用意する必要があります。『Oracle Mobile Application Frameworkでのモバイル・アプリケーションの開発』モバイル・アプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。

注意:

Apple社のライセンス条項および条件は変更される場合があるため、内容を理解し、それらに従うとともに、最新の変更内容を把握しておく必要があります。

シミュレータ 通常、シミュレータへのデプロイはデバイスへのデプロイよりはるかに高速で、最初にアプリケーションに署名する必要もありません。JDeveloperからデバイス・シミュレータにアプリケーションをデプロイする前に、まずシミュレータを実行する必要があります。シミュレータは自動的に起動できます。追加の設定は必要ありません。

iOS環境設定のテスト

MAFサンプル・アプリケーションをデプロイして、正常にiOS環境を設定したことをテストします。

次のように、環境設定をテストできます。
  1. JDeveloperで、HelloWorldサンプル・アプリケーションを開きます。

    『Oracle Mobile Application Frameworkでのモバイル・アプリケーションの開発』MAFサンプル・アプリケーションに関する項を参照してください。

  2. メイン・メニューから「アプリケーション」を選択し、「デプロイ」をクリックします。
  3. ドロップダウン・メニューから、iOSプラットフォームのデプロイメント・プロファイルを選択します。
  4. 「デプロイ」ダイアログの「アプリケーションのシミュレータへのデプロイ」を選択します。
    iOSデバイス・シミュレータを使用した環境設定のテストは、アプリケーションの署名を必要としないためお薦めします。

    図2-1 iOSに対するデプロイメント・アクションの選択

    図2-1の説明が続きます
    「図2-1 iOSに対するデプロイメント・アクションの選択」の説明
  5. 「デプロイ」ダイアログで「次へ」をクリックし、「サマリー」ページの内容を確認した後、「終了」をクリックします。

『Oracle Mobile Application Frameworkでのモバイル・アプリケーションの開発』モバイル・アプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。

デプロイメントに成功すると(数分かかる場合があります)、アプリケーションをデプロイしたデバイスにHelloWorldアプリケーションの起動画面が表示され、デフォルトのアプリケーション機能が表示されます。