3 コネクタの構成
ターゲット・アプリケーションの作成中に、Oracle Identity Governanceとターゲット・システムへの接続で使用される、接続関連のパラメータを構成し、コネクタ操作を実行する必要があります。また、Oracle Identity Governanceのプロセス・フォーム・フィールドとターゲット・システムの列間の属性マッピング、事前定義済の相関ルール、状況とレスポンス、リコンシリエーション・ジョブを表示および編集できます。
3.1 基本構成パラメータ
これらは、Siebelアプリケーションに接続するためにOracle Identity Governanceで必要となる接続関連のパラメータです。
注意:
指定がないかぎり、次の表のエントリは変更しないでください。表3-1 基本構成のパラメータ
パラメータ | 必須 | 説明 |
---|---|---|
keyFieldName | ○ |
アカウントの一意の識別子として扱う必要がある、Siebelビジネス・コンポーネントの検索属性を入力します。 このパラメータの形式は次のとおりです。 ATTRIBUTE_TYPE;ATTRIBUTE_NAME デフォルト値: common;Login Name |
userBusComp | ○ |
'User'ユーザー・タイプのビジネス・コンポーネント。デフォルト値: User |
password | ○ |
コネクタ操作に使用するターゲット・システムのユーザー・アカウントのパスワード サンプル値: password |
objectManager | ○ |
オブジェクト・マネージャの名前。 次のいずれかを指定できます。 英語の場合: ポルトガル語(ブラジル)の場合: フランス語の場合: ドイツ語の場合: イタリア語の場合: 日本語の場合: 韓国語の場合: 簡体字中国語の場合: スペイン語の場合: 繁体字中国語の場合: |
encryption |
× |
セキュアな通信のための暗号化のタイプ 暗号化が必要な場合は、RSAを指定します。それ以外の場合は、Noneを指定します。 注意: このパラメータの値は、大文字と小文字が区別されます。デフォルト値: None。 |
employeeBusObj | ○ |
Employeeユーザー・タイプのビジネス・オブジェクト。 デフォルト値: Employee |
Connector Server Name | × |
「コネクタ・サーバー」タイプのITリソースの名前。 注意: このパラメータの値を入力するのは、Siebel User Managementコネクタをコネクタ・サーバーにデプロイした場合のみです。 |
userName | ○ |
コネクタ操作に使用するターゲット・システムのユーザー・アカウントのユーザーID サンプル値: johnsmith |
Configuration Lookup | × |
リコンシリエーションおよびプロビジョニング中に使用されるコネクタ構成エントリを保持する参照定義の名前 ターゲット・システムをターゲット・リソースとして構成した場合、デフォルト値は ターゲット・システムを信頼できるソースとして構成した場合、デフォルト値は |
gatewayServerPort | × |
Siebel Connection Broker (SCBroker)のリスニング・ポート番号。 サンプル値: 2321 |
userBusObj |
○ |
'User'ユーザー・タイプのビジネス・オブジェクト デフォルト値: Users。 |
siebelServer |
○ |
ターゲット・システム・サーバーの名前。 サンプル値: |
gatewayServer |
○ |
ゲートウェイ・サーバーの名前。 ゲートウェイ・サーバーは、コンポーネントの定義と割当て、操作パラメータおよび接続情報を格納するWindowsのサービスまたはUNIXのデーモン・プロセスです。 サンプル値:
|
Version |
○ |
このコネクタでサポートされるターゲット・システムのバージョン。 サンプル値: 15.5 注意: 使用しているターゲット・システムのバージョンがSiebel 7.5.xまたは7.5.x.xの場合は、このパラメータの値として7.5のみを入力してください。たとえば、ターゲット・システムとしてSiebel 7.5.3.7を使用している場合は、7.5を入力します。 |
ssoFlag |
○ |
認証にSSOソリューションを使用するようにターゲット・システムを構成する場合は、Trueを入力します。それ以外の場合は、Falseを入力します。 デフォルト値: false |
trustedToken |
× |
SSOシステムと通信するようにターゲット・システムを構成するときに指定した、信頼できるトークンの値を入力します。SSO認証を構成していない場合は、Noを入力します。 サンプル値: no |
enterpriseServer |
○ |
エンタープライズ・サーバーの名前。 エンタープライズは、1つのデータベース・サーバーおよびファイル・システムにアクセスするSiebelサーバーの論理コレクションです。 サンプル値: siebel |
Language |
○ |
テキストまたはUIの表示に使用される言語 次のいずれかを指定できます。
|
employeeBusComp |
○ |
Employeeユーザー・タイプのビジネス・コンポーネント デフォルト値: Employee |
3.2 拡張設定パラメータ
これらは、リコンシリエーション操作およびプロビジョニング操作の際にコネクタで使用される構成関連のエントリです。
注意:
-
指定がないかぎり、次の表のエントリは変更しないでください。
-
次の表のパラメータはすべて必須です。
表3-2 拡張設定パラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Bundle Name |
このエントリは、コネクタ・バンドルの名前を保持します。 デフォルト値:
|
Bundle Version |
このエントリは、コネクタ・バンドルのバージョンを保持します。 デフォルト値: 12.3.0 |
Connector Name |
このエントリは、コネクタ・クラスの名前を含みます。 デフォルト値:
|
3.3 属性マッピング
次のトピックでは、属性マッピングの詳細を示します。
3.3.1 ターゲット・アプリケーションの属性マッピング
ターゲット・アプリケーションの「スキーマ」ページには、Oracle Identity Governanceの属性とターゲット・システム属性をマッピングするデフォルト・スキーマ(コネクタによって提供)が表示されます。コネクタは、リコンシリエーションおよびプロビジョニングの操作中にこれらのマッピングを使用します。
表3-3に、Oracle Identity Governanceのプロセス・フォーム・フィールドとSiebelターゲット・アプリケーションの属性間のユーザー固有の属性マッピングを示します。この表では、プロビジョニングまたはリコンシリエーションの際に特定の属性が使用されるかどうかと、それがリコンシリエーション中にレコードをフェッチするための一致のキー・フィールドかどうかも示します。
必要に応じて、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceでのセルフ・サービス・タスクの実行』のターゲット・アプリケーションの作成に関する項の説明に従って、新しい属性を追加したり既存の属性を削除することでデフォルトの属性マッピングを編集できます。表3-3 Siebelターゲット・アプリケーションのデフォルト属性
表示名 | ターゲット属性 | データ型 | 必須プロビジョニング・プロパティ | プロビジョニング・フィールド | リコンシリエーション・フィールド | キー・フィールド | 大/小文字を区別しない |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ユーザーID | common;Login Name | 文字列 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
自宅電話番号 | common;Home Phone # | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
名 | common;First Name | 文字列 | ○ | ○ | ○ | × | N/A |
内線番号 | Employee;Work Phone Extension | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
電子メール | common;EMail Addr | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
UserType | UserType | 文字列 | ○ | ○ | ○ | × | N/A |
敬称 | common;Personal Title | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
姓 | common;Last Name | 文字列 | ○ | ○ | ○ | × | N/A |
役職 | common;Job Title | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
希望の連絡方法 | common;Preferred Communications | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
プライマリ職責 | common;Responsibility;Name;true | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
勤務先電話番号 | common;Phone # | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
従業員タイプ | Employee;Employee Type Code | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
FAX | common;Fax # | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
主担当 | Employee;Position;Position Id;true | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
一意のID | __UID__ | 文字列 | × | × | ○ | × | N/A |
ステータス | common;Responsibility;Name;true;[WRITEBACK] | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
別名 | common;Alias | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
ミドルネーム | common;Middle Name | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
タイム・ゾーン | common;Time Zone | 文字列 | × | ○ | ○ | × | N/A |
図3-1に、デフォルトのユーザー・アカウント属性マッピングを示します。
図3-1 Siebelユーザー・アカウントのデフォルトの属性マッピング
Siebel担当権限
表3-4に、Oracle Identity Governanceのプロセス・フォーム・フィールドとSiebelターゲット・アプリケーション属性の間の担当フォームの属性マッピングを示します。この表は、プロビジョニング中に特定の属性が必須であるかどうかを示しています。また、リコンシリエーション中に特定の属性が使用されるかどうか、およびこの属性がリコンシリエーション中のレコードのフェッチ用の一致キー・フィールドであるかどうかも示しています。
必要に応じて、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceでのセルフ・サービス・タスクの実行』のターゲット・アプリケーションの作成に関する項の説明に従って、新しい属性を追加したり既存の属性を削除することでデフォルトの属性マッピングを編集できます。
担当のデフォルトの属性マッピング
表3-4に、担当のデフォルトの属性マッピングを示します。
表3-4 担当のデフォルトの属性マッピング
表示名 | ターゲット属性 | データ型 | 必須プロビジョニング・プロパティ | リコンシリエーション・フィールド | キー・フィールド | 大/小文字を区別しない |
---|---|---|---|---|---|---|
担当 | Employee;Position;Position Id;false | 文字列 | ○ | ○ | ○ | × |
図3-2に、デフォルトの担当権限マッピングを示します。
図3-2 Siebel担当のデフォルトの属性マッピング
Siebel職責権限
表3-5に、Oracle Identity Governanceのプロセス・フォーム・フィールドとSiebelターゲット・アプリケーション属性の間の職責フォームの属性マッピングを示します。この表は、プロビジョニング中に特定の属性が必須であるかどうかを示しています。また、リコンシリエーション中に特定の属性が使用されるかどうか、およびこの属性がリコンシリエーション中のレコードのフェッチ用の一致キー・フィールドであるかどうかも示しています。
必要に応じて、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceでのセルフ・サービス・タスクの実行』のターゲット・アプリケーションの作成に関する項の説明に従って、新しい属性を追加したり既存の属性を削除することでデフォルトの属性マッピングを編集できます。
表3-5に、職責のデフォルトの属性マッピングを示します。
表3-5 職責のデフォルトの属性マッピング
表示名 | ターゲット属性 | データ型 | 必須プロビジョニング・プロパティ | リコンシリエーション・フィールド | キー・フィールド | 大/小文字を区別しない |
---|---|---|---|---|---|---|
職責 | common;Responsibility;Name;false | 文字列 | ○ | ○ | ○ | × |
図3-3に、職責のデフォルトの属性マッピングを示します。
図3-3 職責のデフォルトの属性マッピング
3.3.2 認可アプリケーションの属性マッピング
認可アプリケーションの「スキーマ」ページには、Oracle Identity Governanceの属性を認可システムの属性にマップするデフォルト・スキーマ(コネクタによって提供される)が表示されます。コネクタは、リコンシリエーションおよびプロビジョニングの操作中にこれらのマッピングを使用します。
表3-6に、Oracle Identity Governanceのプロセス・フォーム・フィールドとSiebel認可アプリケーションの属性間のユーザー固有の属性マッピングを示します。
必要に応じて、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceでのセルフ・サービス・タスクの実行』の認可アプリケーションの作成に関する項の説明に従って、「スキーマ」ページで新しい属性を追加したり既存の属性を削除して、これらの属性マッピングを編集できます。
自動設定されたデフォルト・スキーマを使用するか、またはデフォルト・スキーマを更新および変更して、次のステップに進みます。
「組織名」、「Xellerateタイプ」および「ロール」アイデンティティ属性は、OIGユーザー・フォームでの必須フィールドです。リコンシリエーション中に空白のままにすることはできません。これらのアイデンティティ属性のターゲット属性マッピングは、対応する列がターゲット・システムにないため、デフォルトでは空です。したがって、リコンシリエーション時に使用できるデフォルト値(表3-6の「アイデンティティ表示名のデフォルト値」列に記載)がコネクタによって提示されます。たとえば、「組織名」属性のデフォルトのターゲット属性値は、Xellerate Usersです。このことは、すべてのターゲット・システムのユーザー・アカウントがOracle Identity GovernanceのXellerate Usersという組織にリコンサイルされることを示しています。同様に、「Xellerateタイプ」属性のデフォルトの属性値はEnd-Userであり、これは、リコンサイルされたすべてのユーザー・レコードがエンドユーザーとしてマークされることを意味します。
表3-6 Siebel認可アプリケーションのデフォルトの属性マッピング
アイデンティティ表示名 | ターゲット属性 | データ型 | 必須リコンシリエーション・プロパティ | リコンシリエーション・フィールド | 拡張フラグ設定 | アイデンティティ表示名のデフォルト値 |
---|---|---|---|---|---|---|
ユーザー・ログイン |
common;Login Name |
文字列 |
× |
○ |
○ |
N/A |
名 |
common;First Name |
文字列 |
× |
○ |
○ |
N/A |
電子メール |
common;EMail Addr |
文字列 |
× |
○ |
○ |
N/A |
姓 |
common;Last Name |
文字列 |
× |
○ |
○ |
N/A |
ミドル・ネーム |
common;Middle Name |
文字列 |
× |
○ |
○ |
N/A |
ユーザー・タイプ |
UserType |
文字列 |
× |
○ |
○ |
Employee |
自宅電話番号 |
common;Home Phone # |
文字列 |
× |
○ |
○ |
N/A |
FAX |
common:Fax # |
文字列 |
× |
○ |
○ |
N/A |
組織名 |
N/A |
文字列 |
× |
○ |
○ |
Xellerate Users |
ロール |
N/A |
文字列 |
× |
○ |
○ |
Full-Time |
Xellerateタイプ |
N/A |
文字列 |
× |
○ |
○ |
End-User |
図3-4は、デフォルトのユーザー・アカウント属性マッピングを示しています。
図3-4 Siebel認可アプリケーションのデフォルトの属性マッピング
3.4 有効化/無効化機能をサポートするための追加の構成
スキーマ・ページでのアプリケーションのオンボーディング中に、次のスキーマ属性を追加するか、アプリケーションの構成後に追加します。
表3-7 有効化/無効化機能をサポートするためのSiebelターゲット・アプリケーションのデフォルト属性
表示名 | ターゲット属性 | データ型 | 必須プロビジョニング・プロパティ | プロビジョニング・フィールド | リコンシリエーション・フィールド | キー・フィールド | 大/小文字を区別しない |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ユーザー・ステータス |
__ENABLE__ |
文字列 |
× |
○ |
○ |
× |
N/A |
図3-5 有効化/無効化機能をサポートするためのSiebelターゲット・アプリケーションのデフォルトの属性マッピング
表3-8 有効化/無効化機能をサポートするためのSiebel認可アプリケーションのデフォルト属性
表示名 | ターゲット属性 | データ型 | 必須プロビジョニング・プロパティ | リコンシリエーション・フィールド | 拡張フラグ設定 | アイデンティティ表示名のデフォルト値 |
---|---|---|---|---|---|---|
ステータス |
__ENABLE__ |
文字列 |
× |
○ |
○ |
N/A |
図3-6 有効化/無効化機能をサポートするためのSiebel認可アプリケーションのデフォルトの属性マッピング
3.5 相関ルール
ターゲット・アプリケーションおよび認可アプリケーションの事前定義済ルール、レスポンスおよび状況について学習します。これらのルールおよびレスポンスは、リコンシリエーションを実行するためにコネクタによって使用されます。
3.5.1 ターゲット・アプリケーションの相関ルール
ターゲット・アプリケーションを作成する際、コネクタは相関ルールを使用してOracle Identity Governanceでリソースを割り当てる必要があるアイデンティティを特定します。
Siebelターゲット・アプリケーションの事前定義済アイデンティティ相関ルール
デフォルトでは、Siebelコネクタにより、ターゲット・アプリケーションの作成時に単純相関ルールが提示されます。コネクタはこの相関ルールを使用して、Oracle Identity Governanceリポジトリとターゲット・システム・リポジトリのエントリを比較して、2つのリポジトリの相違を判断し、最新の変更内容をOracle Identity Governanceに適用します。
表3-9に、Siebelコネクタ用のデフォルトの単純相関ルールを示します。必要に応じて、デフォルト相関ルールを編集するか、新しいルールを追加できます。複合相関ルールを作成することもできます。単純相関ルールまたは複合相関ルールの追加または編集の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceでのセルフ・サービス・タスクの実行』のアイデンティティ相関ルールの更新に関する項を参照してください。
表3-9 Siebelターゲット・アプリケーションの事前定義済アイデンティティ相関ルール
ターゲット属性 | 要素演算子 | アイデンティティ属性 | 大/小文字を区別する |
---|---|---|---|
common;Login Name |
Equals |
ユーザー・ログイン |
× |
-
common;Login Nameは、ユーザー・アカウントを識別するターゲット・システムの単一値属性です。
-
「ユーザー・ログイン」は、OIGユーザー・フォームのフィールドです。
- ルールの演算子: AND
図3-7に、Siebelターゲット・アプリケーションの単純相関ルールを示します。
図3-7 Siebelターゲット・アプリケーションの単純相関ルール
事前定義済の状況およびレスポンス
ターゲット・アプリケーションを作成すると、Siebelコネクタによって状況とレスポンスのデフォルト・セットが提供されます。これらの状況とレスポンスによって、リコンシリエーション・イベントの結果に基づいてOracle Identity Governanceが実行する必要があるアクションが指定されます。
表3-10に、Siebelターゲット・アプリケーションのデフォルトの状況とレスポンスを示します。必要に応じて、これらのデフォルトの状況とレスポンスを編集するか、新しい状況とレスポンスを追加できます。状況およびレスポンスの追加または編集の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceでのセルフ・サービス・タスクの実行』の状況およびレスポンスの更新に関する項を参照してください
表3-10 Siebelターゲット・アプリケーションの事前定義済の状況とレスポンス
状況 | レスポンス |
---|---|
一致が見つからない場合 |
なし |
1つのエンティティ一致が見つかった場合 |
リンクの確立 |
1つのプロセス一致が見つかった場合 |
リンクの確立 |
図3-8に、コネクタによってデフォルトで提供されるSiebelの状況とレスポンスを示します。
図3-8 Siebelターゲット・アプリケーションの事前定義済の状況とレスポンス
3.5.2 認可アプリケーションの相関ルール
認可アプリケーションを作成する際、コネクタは相関ルールを使用してOracle Identity Governanceにリコンサイルする必要があるアイデンティティを特定します。
事前定義済アイデンティティ相関ルール
デフォルトでは、認可アプリケーションを作成Siebelコネクタを作成すると、Siebelコネクタによって単純相関ルールが提供されます。コネクタはこの相関ルールを使用して、Oracle Identity Governanceリポジトリとターゲット・システム・リポジトリのエントリを比較して、2つのリポジトリの相違を判断し、最新の変更内容をOracle Identity Governanceに適用します。
表3-11に、Siebelコネクタのデフォルトの単純相関ルールを示します。必要に応じて、デフォルト相関ルールを編集するか、新しいルールを追加できます。複合相関ルールを作成することもできます。単純相関ルールまたは複合相関ルールの追加または編集の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceでのセルフ・サービス・タスクの実行』のアイデンティティ相関ルールの更新に関する項を参照してください。
表3-11 Siebel認可アプリケーションの事前定義済アイデンティティ相関ルール
認可属性 | 要素演算子 | アイデンティティ属性 | 大/小文字を区別する |
---|---|---|---|
common;Login Name |
Equals |
ユーザー・ログイン |
× |
- common;Login Nameは、ユーザー・アカウントを識別するターゲット・システムの単一値属性です。
-
User Loginは、OIGユーザー・フォームの「ユーザーID」フィールドです。
- ルールの演算子: AND
図3-9に、Siebel認可アプリケーションの単純相関ルールを示します。
図3-9 Siebel認可アプリケーションの単純相関ルール
事前定義済の状況およびレスポンス
認可アプリケーションを作成すると、Siebelコネクタによって状況とレスポンスのデフォルト・セットが提供されます。これらの状況とレスポンスによって、リコンシリエーション・イベントの結果に基づいてOracle Identity Governanceが実行する必要があるアクションが指定されます。
表3-12に、Siebel認可アプリケーションのデフォルトの状況とレスポンスを示します。必要に応じて、これらのデフォルトの状況とレスポンスを編集するか、新しい状況とレスポンスを追加できます。状況およびレスポンスの追加または編集の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceでのセルフ・サービス・タスクの実行』の状況およびレスポンスの更新に関する項を参照してください。
表3-12 Siebel認可アプリケーションの事前定義済の状況とレスポンス
状況 | レスポンス |
---|---|
一致が見つからない場合 |
ユーザーの作成 |
1つのエンティティ一致が見つかった場合 |
リンクの確立 |
複数のエンティティ一致が見つかった場合 |
リンクの確立 |
図3-10に、コネクタによってデフォルトで提供されるSiebel認可アプリケーションの状況とレスポンスを示します。
図3-10 Siebel認可アプリケーションの事前定義済の状況とレスポンス
3.6 リコンシリエーション・ジョブ
ここでは、アプリケーションを作成するとOracle Identity Governanceで自動的に作成されるリコンシリエーション・ジョブについて説明します。
ユーザー・リコンシリエーション・ジョブ
これらの事前定義済のジョブを使用することも、要件に合うように編集することもできます。また、カスタム・リコンシリエーション・ジョブを作成することもできます。
これらの事前定義済のジョブの編集または新しいジョブの作成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Governanceでのセルフ・サービス・タスクの実行』のリコンシリエーション・ジョブの更新に関する項を参照してください。
- Siebel Full User Reconciliation: このリコンシリエーション・ジョブを使用して、ターゲット・アプリケーションからユーザー・データをリコンサイルします。
- Siebel User Trusted Reconciliation: このリコンシリエーション・ジョブを使用して、認可アプリケーションからユーザー・データをリコンサイルします。
表3-13 Siebel Full User Reconciliationジョブのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Application name |
リコンシリエーション・ジョブが関連付けられているAOBアプリケーションの名前。この値は、使用するターゲット・アプリケーションの作成の際、「アプリケーション名」フィールドで指定した値と同じです。 デフォルト値は変更しないでください。 |
Custom Recon Query |
追加または変更したターゲット・システム・レコードのサブセットをリコンサイルする場合は、この属性に値を指定します。 ユーザー属性を含む単純な問合せ。たとえば:
担当と職責に基づく問合せ。たとえば:
複雑な問合せ。たとえば:
|
Object Type |
このパラメータは、リコンシリエーションの実行用のオブジェクト・タイプの名前を保持します。 デフォルト値: User デフォルト値は変更しないでください。 |
Scheduled Task Name |
リコンシリエーションに使用されるスケジュール済タスクの名前。 このパラメータの値は変更しないでください。 |
Day Light Saving |
LastExecution Timestamp属性に格納されるタイムスタンプ値に追加する必要がある時間を、分単位で入力します。 デフォルト値: 0 |
Incremental Recon Date Attribute |
この属性は、ターゲット・システム・レコードのタイムスタンプを管理するターゲット・システムの名前を保持します。 デフォルト値: Updated |
Latest Token |
この属性は、前回のリコンシリエーションの実行が開始したときのタイムスタンプを保持します。リコンシリエーション・エンジンにより、値はこの属性に自動的に入力されます。 サンプル値: 23 May 2011 04:30:41 -0700 |
タイム・ゾーン |
ターゲット・システム・データベースのタイムゾーンを入力します。 デフォルト値: GMT-08:00 |
UserType |
ターゲット・システムからリコンサイルする必要があるユーザーのタイプを指定します。 次のいずれかのSiebelユーザー・タイプを指定できます。
|
表3-14 Siebel User Trusted Reconciliationジョブのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Application name |
リコンシリエーション・ジョブが関連付けられているAOBアプリケーションの名前。この値は、使用するターゲット・アプリケーションの作成の際、「アプリケーション名」フィールドで指定した値と同じです。 このデフォルト値は変更しないでください |
Custom Recon Query |
追加または変更したターゲット・システム・レコードのサブセットをリコンサイルする場合は、この属性に値を指定します。 ユーザー属性を含む単純な問合せ。たとえば:
|
Object Type |
このパラメータは、リコンシリエーションの実行用のオブジェクト・タイプの名前を保持します。 デフォルト値: User このデフォルト値は変更しないでください。 |
Scheduled Task Name |
リコンシリエーションに使用されるスケジュール済タスクの名前。 このパラメータの値は変更しないでください。 |
Day Light Saving |
LastExecution Timestamp属性に格納されるタイムスタンプ値に追加する必要がある時間を、分単位で入力します。 Day Light Savingのデフォルト値: 0 |
Incremental Recon Date Attribute |
この属性は、ターゲット・システム・レコードのタイムスタンプを管理するターゲット・システムの名前を保持します。 デフォルト値: Updated |
Latest Token |
この属性は、前回のリコンシリエーションの実行が開始したときのタイムスタンプを保持します。リコンシリエーション・エンジンにより、値はこの属性に自動的に入力されます。 サンプル値: 23 May 2011 04:30:41 -0700 |
タイム・ゾーン |
ターゲット・システム・データベースのタイムゾーンを入力します。 デフォルト値: GMT-08:00 |
UserType |
ターゲット・システムからリコンサイルする必要があるユーザーのタイプを指定します。 次のいずれかのSiebelユーザー・タイプを指定できます。
|
Target User Delete Reconciliationジョブ
Siebel User Target Delete Reconジョブは、Siebelターゲット・アプリケーションから削除されたユーザーに関するデータをリコンサイルするために使用します。リコンシリエーションの実行時に、ターゲット・システムの削除されたユーザー・アカウントごとに、対応するOIMユーザーのSiebelリソースが削除されます。
表3-15 Siebel Target User Delete Reconciliationジョブのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Application Name |
使用するターゲット・システム用に作成したアプリケーションの名前。この値は、使用するターゲット・アプリケーションの作成の際、「アプリケーション名」フィールドで指定した値と同じです。 この値は変更しないでください。 |
Object Type |
このパラメータは、リコンサイルするオブジェクトのタイプを保持します。 デフォルト値: User 注意: ユーザーをカスタム・クラス(たとえば、InetOrgPerson)にプロビジョニングするようにコネクタを構成する場合は、ここにオブジェクト・クラスの値を入力します。 |
Trusted User Delete Reconciliationジョブ
Siebel User Trusted Delete Reconジョブは、認可アプリケーションから削除されたユーザーに関するデータをリコンサイルするために使用します。リコンシリエーションの実行時、削除されたターゲット・システム・ユーザー・アカウントごとに、対応するOIMユーザーが削除されます。
表3-16 Siebel Trusted User Delete Reconciliationジョブのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Application Name |
使用するターゲット・システム用に作成したアプリケーションの名前。この値は、使用するターゲット・アプリケーションの作成の際、「アプリケーション名」フィールドで指定した値と同じです。 この値は変更しないでください。 |
Object Type |
このパラメータは、リコンサイルするオブジェクトのタイプを保持します。 デフォルト値: User 注意: ユーザーをカスタム・クラス(たとえば、InetOrgPerson)にプロビジョニングするようにコネクタを構成する場合は、ここにオブジェクト・クラスの値を入力します。 |
権限用のリコンシリエーション・ジョブ
- Siebel Employee Type Code Lookup Reconciliation
- Siebel Personal Title Lookup Reconciliation
- Siebel Position Lookup Reconciliation
- Siebel Preferred Communications Lookup Reconciliation
- Siebel Responsibility Lookup Reconciliation
- Siebel Time Zone Lookup Reconciliation
パラメータは、すべてのリコンシリエーション・ジョブで共通です。
表3-17 権限のリコンシリエーション・ジョブのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Application Name |
リコンシリエーション・ジョブが関連付けられている現在のAOBアプリケーション名。 この値は変更しないでください。 |
Code Key Attribute |
コネクタの属性の名前。参照定義(Lookup Name属性の値として指定される)のコード・キー列に値を移入するために使用されます。
|
Decode Attribute |
コネクタの属性の名前。参照定義(Lookup Name属性の値として指定される)のデコード列に値を移入するために使用されます。
デコード・キー属性値: Standard Abbreviation" |
Lookup Name |
ターゲット・システムからフェッチした値を移入するOracle Identity Governanceの参照定義の名前を入力します。 デフォルト値は、使用しているリコンシリエーション・ジョブに応じて次のようになります。
|
Object Type |
リコンサイルするオブジェクトのタイプを入力します。 デフォルト値は、使用しているリコンシリエーション・ジョブに応じて次のようになります:
ノート: このパラメータの値は変更しないでください |